JP2006315799A - 用紙束検査装置および用紙束搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、用紙束が正常なものであるか否かを容易に検査することができる用紙束検査装置および用紙束搬送装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 用紙束検査装置300において、検査用給紙部317は、用紙を複数重ね合わせて作成された用紙束を収容する。用紙搬送部310は、検査用給紙部317に収容された用紙束から用紙を搬送する。CCDカメラ360は、用紙搬送部310により搬送される各々の用紙の用紙情報を検出する。用紙束検査制御部350は、検出された用紙情報に基づいて、検査用給紙部317に収容された用紙束に異常があるか否かを判定する。
【選択図】 図2
【解決手段】 用紙束検査装置300において、検査用給紙部317は、用紙を複数重ね合わせて作成された用紙束を収容する。用紙搬送部310は、検査用給紙部317に収容された用紙束から用紙を搬送する。CCDカメラ360は、用紙搬送部310により搬送される各々の用紙の用紙情報を検出する。用紙束検査制御部350は、検出された用紙情報に基づいて、検査用給紙部317に収容された用紙束に異常があるか否かを判定する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、用紙束を検査する装置および用紙束搬送装置に関し、特に、用紙情報を有する用紙を重ね合わせて作成された用紙束を検査する用紙束検査装置および用紙束搬送装置に関する。
用紙を重ね合わせて用紙束を作成し、綴じ折りや製本などの後処理を施して、たとえば本や新聞の折り込み広告束を作成することは広く行われている。このとき、給紙エラーにより、重送や落丁などが発生したり、印刷ミスのある用紙が用紙束に含まれたりする場合があり、正常ではない用紙束が作成されてしまう場合がある。正常ではない用紙束には、そのまま後処理を施すべきではない。
このため、特許文献1では、給紙ミスが検出されると用紙束の搬送経路を用紙束集積部からフィーダ側に切り替えて、用紙束をフィーダに集積させるとともに給紙ミスを生じた給紙段と給紙ミスの内容を表示する技術が提案されている。
特開2000−16687号公報
上述のように、用紙束をフィーダに集積させるとともに給紙ミスを生じた給紙段と給紙ミスの内容を表示する技術が提案されている。ところが、一度給紙エラーが表示されたとしても、その後に作成されたすべての用紙束が正常ではないものとなっているとは限らない。たとえば、給紙エラーが一時的に生じたにすぎない場合には、給紙エラーが解消した後に作成された用紙束は正常なものとなる。従来は、正常な用紙束であるか否かの検査は、人間が用紙束のすべての用紙を検査することにより行わなければならなかったために煩雑で面倒であった。したがって、給紙エラーの表示に際して作成された用紙束は、実際には、すべて捨てられてしまうことが多かった。
一方、給紙エラーが表示されていないとしても、作成されたすべての用紙束が正常なものであるとも限らない。たとえば、重送の検知においては、透過式光学センサを用いて透過光量の多少により重送の有無を判定する方式が多く採用されているが、この方式では、光を透過しにくい用紙の重送を検知できない場合がある。また、印刷がずれている等の印刷ミスが生じていたり、白紙が混じっていたりした場合には通常は給紙は正常に行われるため給紙エラーは表示されないが、このような用紙を含む用紙束にそのまま製本や中綴じなどの後処理を行えば不良品となってしまう。これまでは、このような不良品は後処理のいずれかの工程において、たとえば目視検査等を行い、人手により取り除かれていた。しかし、人手により不良品を取り除くのは、非常に煩雑な作業であった。
そこで、本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、用紙束が正常なものであるか否かを容易に検査することができる用紙束検査装置および用紙束搬送装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の用紙束検査装置は、用紙を複数重ね合わせて作成された用紙束が収容される検査用給紙部と、検査用給紙部から用紙を搬送する用紙搬送手段と、用紙搬送手段により搬送される各々の用紙の用紙情報を検出する用紙情報検出手段と、用紙情報検出手段により検出された用紙情報に基づいて、用紙束に異常があるか否かを判定する異常判定部と、を備える。
この態様によれば、用紙束から各々の用紙が搬送され、各々の用紙の用紙情報が検出され、検出された用紙情報に基づいて用紙束に異常があるか否かが判定されるので、用紙束が正常なものであるか否かを人手を介さずに容易に検査することができる。
異常判定部は、用紙情報検出手段により検出対象とされた検出対象用紙の用紙情報と、検出対象用紙が搬送される前に搬送された用紙の用紙情報とを比較することにより、検出対象用紙が重送であるか否かを判定するものであって、重送と判定された用紙が取り除かれ、搬送された用紙が順次重ね合わされたときに正常な用紙束とされるように搬送する用紙束修正手段と、をさらに備えてもよい。この態様によれば、重送の有無を容易に検査し、正常な用紙束となるように修正することができる。
正常な用紙束の情報である正常用紙束情報を記憶する記憶部を、さらに備え、異常判定部は、用紙情報検出手段による検出対象となった検出対象用紙の用紙情報と、正常用紙束情報とに基づいて、検査用給紙部に収容された用紙束に異常があるか否かを判定するものであって、搬送された用紙が順次重ね合わされたときに正常な用紙束とされるように、異常があると判定された用紙束に修正を行う用紙束修正手段と、をさらに備えてもよい。この態様によれば、用紙情報と正常用紙束情報とに基づいて用紙束に異常があるか否かが判定され、用紙束に修正が行われるので、用紙束に異常があるか否かを容易に検査し、修正を行うことができる。
正常用紙束情報は、正常な用紙束に含まれる各々の用紙が有する正常用紙情報を含み、異常判定部は、検出対象用紙の用紙情報と、検出対象用紙が搬送される前に搬送された用紙に対応する正常用紙情報とを比較することにより、検出対象用紙が重送であるか否かを判定し、用紙束修正手段は、異常があると判定された用紙束から重送と判定された用紙が取り除かれるように搬送してもよい。この態様によれば、重送の有無を容易に検査し、正常な用紙束となるように修正することができる。
正常用紙束情報は、正常な用紙束に含まれる各々の用紙が有する正常用紙情報を含み、異常判定部は、検出対象用紙の用紙情報と、検出対象用紙が搬送された後に搬送される用紙に対応する正常用紙情報とを比較することにより、用紙束に落丁が生じているか否かを判定し、用紙束修正手段は、落丁が生じていると判定された用紙束に不足する用紙を補充用紙として補充されるように搬送してもよい。この態様によれば、落丁の有無を容易に検査し、正常な用紙束となるように修正することができる。
異常判定部は、検出対象用紙の用紙情報と正常用紙束情報とを比較することにより、検出対象用紙に印刷ミスがあるか否かを判定し、用紙束修正手段は、異常があると判定された用紙束から印刷ミスがあると判定された用紙が取り除かれるように搬送し、かつ、印刷ミスのない正常な用紙を補充用紙として補充されるように搬送してもよい。この態様によれば、印刷ミスの有無を容易に検査し、正常な用紙束となるように修正することができる。
補充用紙が載置される補充用給紙部と、補充用紙が有する用紙情報を検出する補充用紙情報検出手段と、補充用紙情報検出手段により検出された用紙情報と、正常用紙情報とを比較することにより、補充用紙が補充用給紙部に載置されているか否かを判定する補充異常判定部と、をさらに備えてもよい。この態様によれば、補充されるべき用紙とは異なる用紙を補充してしまうという誤りが起こる可能性を低減することができる。
用紙束修正手段は、用紙搬送手段により搬送された用紙を反転させる用紙反転機構を含んでもよい。この態様によれば、搬送された用紙を反転させて排出させることができるので、後処理を容易に行うことができるように用紙を排出させることが可能となる。
用紙が収容される複数の丁合用給紙部と、丁合用給紙部のそれぞれから搬送された用紙を重ね合わせて用紙束として搬送する用紙束搬送手段と、用紙束搬送手段により搬送された用紙束が排出される排出部と、をさらに備え、排出部には、用紙搬送手段により搬送された用紙も共通して排出されてもよい。この態様によれば、用紙束搬送手段により作成された用紙束と用紙束検査装置により検査された用紙とを共通の排出部へ排出することができる。
本発明の別の態様は、用紙束搬送装置である。この装置は、用紙が収容される複数の丁合用給紙部と、丁合用給紙部から用紙を搬送し、搬送される用紙を重ね合わせて用紙束を作成する用紙束作成手段と、を備え、複数の丁合用給紙部のいずれかは、検査用給紙部として用紙を複数重ね合わせて作成された用紙束を収容することが可能であり、検査用給紙部から搬送される各々の用紙が有する用紙情報を検出する用紙情報検出手段と、用紙情報に基づいて、検査用給紙部に収容された用紙束が異常であるか否かを判定する異常判定部と、を備える。
この態様によれば、丁合用給紙部から搬送される用紙が重ね合わせられて用紙束とされる一方で、複数の丁合用給紙部のいずれかは検査用給紙部として用紙束を収容することが可能であるので、用紙束が正常なものであるか否かを用紙束搬送装置において容易に検査することができる。
用紙情報検出手段は、丁合用給紙部に対応させて複数設けられ、丁合用給紙部に収容された用紙の用紙情報を検出するものであって、用紙情報検出手段により検出された各々の用紙の用紙情報を、正常な用紙束の情報である正常用紙束情報として記憶する記憶部と、をさらに備えてもよい。この態様によれば、丁合用給紙部に収容された用紙の用紙情報を正常用紙束情報として記憶して、用紙束の検査に利用することができる。
本発明によれば、用紙束が正常なものであるか否かを容易に検査することができる用紙束検査装置および用紙束搬送装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、実施形態という)について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る用紙束搬送システム200Aの構成を示す全体構成図である。用紙束搬送システム200Aは、用紙束搬送装置100、中継搬送装置60、後処理装置90、および用紙束検査装置300により構成される。
図1は、第1の実施形態に係る用紙束搬送システム200Aの構成を示す全体構成図である。用紙束搬送システム200Aは、用紙束搬送装置100、中継搬送装置60、後処理装置90、および用紙束検査装置300により構成される。
用紙束搬送装置100は、用紙束搬送部10、用紙束搬送部10を制御する用紙束搬送制御部150により構成される。用紙束搬送部10は、10箇所の丁合用給紙部17と、丁合用給紙部17から用紙を搬送する第1用紙搬送部12、第2用紙搬送部15および第3用紙搬送部45とを有する。
各々の丁合用給紙部17には、丁合用給紙台16が設けられ、各々の丁合用給紙台16は、上下方向に間隔をあけて並列して配設される。丁合用給紙台16には複数の用紙を積載することが可能である。10箇所の丁合用給紙台16の各々に対応させてCCDカメラ13が設けられている。CCDカメラ13は、丁合用給紙台16に積載された各々の用紙の上側の面を撮影し、その面に印刷された数字や記号等の用紙情報を検出することができる。
第1用紙搬送部12は、第1用紙搬送ベルト22、第1用紙搬送ローラ28、サクションダクト24などにより構成される。丁合用給紙台16に積載された用紙のうち最上位の用紙は、サクションダクト24により第1用紙搬送ベルト22に吸着され、第1用紙搬送ローラ28に搬送される。第1用紙搬送ベルト22により搬送された用紙は、第1用紙搬送ローラ28により第2用紙搬送部15に搬送される。
第1用紙搬送ベルト22は、用紙幅方向に複数設けられており、複数の第1用紙搬送ベルト22の間および外側には、下面に吸引用開口部を有するサクションダクト24が配設されている。サクションダクト24の吸引用開口部は、第1用紙搬送ベルト22の用紙搬送面の用紙搬送方向略全域にわたって形成され、また第1用紙搬送ベルト22の用紙搬送面よりも微小に上方に形成される。
第1用紙搬送ベルト22は、2つのローラの外周に取り付けられている。本図では左側の用紙搬送方向下流側のローラは、図示しないクラッチおよびギアなどを介してDCモータやステッピングモータなどのモータに接続されている。他方のローラはモータなどの駆動源に接続されておらず、第1用紙搬送ベルト22が摺動することにより従動する。第1用紙搬送ベルト22および2つのローラは、丁合用給紙台16に積載された用紙の用紙搬送方向側の上部に、第1用紙搬送ベルト22が丁合用給紙台16に積載された用紙と平行な用紙搬送面を持つように配設される。これにより、ローラを駆動することにより、第1用紙搬送ベルト22の用紙搬送面を、丁合用給紙台16に積載された用紙と平行に用紙搬送方向に移動することができる。
用紙束搬送制御部150は、第1用紙搬送ベルト22を駆動するモータとローラの間に取り付けられた図示しないクラッチを、丁合用給紙台16の用紙を搬送するタイミングでモータの駆動をローラに伝達するように制御する。これにより、第1用紙搬送ベルト22の用紙搬送面が、丁合用給紙台16の用紙を搬送するタイミングで用紙搬送方向に移動するように制御される。
本実施形態においては、丁合用給紙台16に積載された用紙のうち最上位の用紙をエアにより第1用紙搬送ベルト22に吸着させて丁合用給紙台16から用紙を搬送するベルトサクション方式が採用されている。丁合用給紙台16に積載された用紙は、このベルトサクション方式を採用した第1用紙搬送部12により搬送され、第2用紙搬送部15により用紙が重ね合わされ用紙束として搬送される。
丁合用給紙台16の用紙搬送方向下流側には、丁合用給紙台16に積載された用紙の用紙搬送方向下流側端部にエアを吹き出す図示されないエア吹出ダクトが配設される。エア吹出ダクトのエア吹出口からエアが吹き出されることにより、丁合用給紙台16に積載された用紙のうち、第1用紙搬送ベルト22の用紙搬送面に近い用紙の用紙間に間隔を開けることができ、用紙の分離性を向上することができる。
第2用紙搬送部15は、第2用紙搬送ベルト36、複数の丁合用給紙部17の各々に対応して設けられた第2用紙搬送ローラ30a、30bなどにより構成される。
第2用紙搬送ローラ30a、30bは、第2用紙搬送ベルト36を挟んで対向する。第2用紙搬送ベルト36は、上部ベルト支持ローラ38aおよび下部ベルト支持ローラ38bにより、すべての第2用紙搬送ローラ30の間に第2用紙搬送ベルト36が配置されるように、上下方向に延在させて配設される。上部ベルト支持ローラ38aはモータにより駆動され、下部ベルト支持ローラ38bは、上部ベルト支持ローラ38aが駆動されることにより、第2用紙搬送ベルト36を介して駆動が伝達され従動する。第2用紙搬送ローラ30はモータなどの駆動源に接続されておらず、対向する第2用紙搬送ローラ30が第2用紙搬送ベルト36を挟持している。第2用紙搬送ベルト36は上部ベルト支持ローラ38aが駆動されることにより摺動し、第2用紙搬送ローラ30は、この第2用紙搬送ベルト36が摺動されることにより従動する。
第2用紙搬送ローラ30a、30bは、第1用紙搬送ローラ28により第1用紙搬送部12から搬送された用紙と、上部の丁合用給紙台16の第2用紙搬送ローラ30a、30bおよび第2用紙搬送ベルトにより搬送された用紙束を重ね合わせて下方向に搬送する。用紙束搬送制御部150は、第2用紙搬送ベルト36を駆動することより、第2用紙搬送ベルト36および第2用紙搬送ローラ30により用紙束が挟持された状態で用紙束を下方向に搬送する。
第3用紙搬送部45は、用紙束搬送部10の下部に配設され、第3用紙搬送ローラ42、第3用紙搬送ベルト40などにより構成される。用紙束搬送制御部150は、第3用紙搬送ベルト40を駆動することにより、後述の用紙束検査装置300から搬送される用紙を、第3用紙搬送ベルト40および第3用紙搬送ローラ42により用紙が挟持された状態で搬送する。
用紙束搬送制御部150は、まず用紙束搬送部10の一番上の丁合用給紙台16から第1用紙搬送部12に用紙を搬送させる。次にその下の丁合用給紙台16から第1用紙搬送部12に用紙を搬送させ、第2用紙搬送部15において一番上の丁合用給紙台16から搬送された用紙と重ね合わされる。用紙束搬送制御部150は、このような動作を上下方向に並列して配設された丁合用給紙台16の各々において順次繰り返す。その結果、丁合用給紙台16の各々に積載された用紙が重ね合わされた用紙束が作成され、第2用紙搬送部を下方向に搬送される。
用紙束搬送装置100により搬送された用紙束は、中継搬送装置60へ搬送される。中継搬送装置60は、給紙エラーまたは印刷ミスを有する用紙束が積載されるリジェクトトレイ62と、用紙補充部64とを有する。用紙補充部64には、補充される用紙を載置する手差しトレイ66、および手差しトレイ66に載置された用紙束に含まれる用紙の上側の面を撮影し、その面に印刷された数字や記号等の用紙情報を検出することができるCCDカメラ68が設けられている。
用紙束搬送装置100から中継搬送装置60に搬送された用紙束は通常は後処理装置90へさらに搬送されるが、丁合用給紙台16に用紙が無いなどの給紙エラーが生じたときに作成されていた用紙束は、リジェクトトレイ62に排出される。用紙補充部64の手差しトレイ66は、たとえば、用紙束搬送装置100の丁合用給紙部17からは搬送できない厚紙などを含む用紙束を作成するときに、その厚紙を載置し搬送するために用いられる。
中継搬送装置60から後処理装置90に搬送された用紙束に対しては、綴じ折り、製本、穿孔などの後処理が行われる。
図2は、第1の実施形態に係る用紙束検査装置300の要部を示す概略構成図である。用紙束検査装置300は、用紙束を収容する検査用給紙部317、検査用給紙部317から用紙を搬送する用紙搬送部310、検査結果表示部370、および用紙束検査装置300を制御するとともに用紙束の異常の有無を判定する用紙束検査制御部350を含んで構成される。
検査用給紙部317には、用紙束を載置する検査用給紙台316、および検査用給紙台316に載置された用紙束に含まれる用紙の上側の面を撮影し、その面に印刷された数字や記号等の用紙情報を検出することができるCCDカメラ13が設けられている。
用紙搬送部310は、第1用紙搬送部312、第2用紙搬送部315、および用紙を反転させるスイッチバック反転路340を有する。本実施形態においては、用紙束搬送装置100と同様に用紙束検査装置300においても同様にベルトサクション方式が採用され、検査用給紙台316に積載された用紙のうち最上位の用紙がエアにより第1用紙搬送ベルト22に吸着されて搬送される。第1用紙搬送ベルト22により搬送された用紙は、第1用紙搬送ローラ28により第2用紙搬送部315に搬送される。第2用紙搬送部315に搬送された用紙は、スイッチバック反転路340へと搬送される。
スイッチバック反転路340は、第2用紙搬送部315の下部に配設され、対向する第3用紙搬送ローラ342を含んで構成される。第3用紙搬送ローラ342の一方のローラは、図示されないモータにより駆動される。モータにより駆動される第3用紙搬送ローラ342の一方のローラ342の回転に伴って、一方のローラ342に対向する他方のローラ342は従動する。駆動されるローラ342の回転は、正転および反転の両方が可能とされている。第3用紙搬送ローラ342は、用紙がスイッチバック反転路340に進入するときと、スイッチバック反転路340から退出するときとで互いに逆向きに回転させられることにより、用紙を搬送する。スイッチバック反転路340から用紙束搬送装置100の第3用紙搬送部45へ用紙が搬送されるときは、ソレノイド等からなる図示されない搬送路切替機構により、用紙束検査装置300と用紙束搬送装置100とを接続する中継搬送路380に搬送路は切り替えられる。スイッチバック反転路340と中継搬送路380との接続部には第4用紙搬送ローラ344が対向して設けられている。
さらに、スイッチバック反転路340には、スイッチバック反転路340に到達した用紙の紙面上に印刷された数字や記号等を撮影し用紙情報を検出することができるようにCCDカメラ360a、360bが設けられている。CCDカメラ360aにより用紙の一方の面上に印刷された記号等を検出することができるとともに、CCDカメラ360bにより用紙の他方の面上に印刷された記号等を検出することができるように、CCDカメラ360aおよび360bはスイッチバック反転路340を挟んで対向して配設されている。したがって、検査用給紙台316に載置された状態では下向きとなる面に印刷された記号等の用紙情報であって、CCDカメラ13では検出することができないものであっても、CCDカメラ360bにより検出することが可能である。
用紙束検査装置300の筐体には、検査結果表示部370が設けられている。検査結果表示部370には、検査された用紙束に重送、落丁、印刷ミスなどの異常があったか否か、および、どの用紙が重送、落丁、または印刷ミスであったのかが検査結果として表示される。操作者は、用紙束検査装置300の検査結果表示部370に表示された検査結果を参照して、補充すべき用紙を手差しトレイ66に置く。
用紙束検査制御部350は、第3用紙搬送ローラ342を駆動することより、第2用紙搬送部315から搬送される用紙を、対向する第3用紙搬送ローラ342により用紙が挟持された状態で、スイッチバック反転路340に進入させる。スイッチバック反転路340に進入した用紙の両面の用紙情報が、CCDカメラ360aおよび360bにより検出される。さらに、用紙束検査制御部350は、用紙情報が検出された用紙を、第4用紙搬送ローラ344に挟持された状態で、中継搬送路380を通じて、用紙束搬送装置100の第3用紙搬送部45へ搬送する。用紙束検査制御部350は、第3用紙搬送部に搬送された用紙が中継搬送装置60へ搬送されるように、用紙束搬送装置100の用紙束搬送制御部150を制御する。
用紙束検査制御部350は、後述の図3および図4を参照して説明される処理にしたがって、異常と判定された用紙をリジェクトトレイ62に排出する一方、異常と判定されなかった用紙をさらに後処理装置90へと搬送するように、中継搬送装置60を制御する。さらに、用紙束検査制御部350は、検査された用紙束に不足する用紙を中継搬送装置60の手差しトレイ66から補充するように検査結果表示部370に表示する。そして、用紙が操作者により手差しトレイ66に載置されたことを確認し、用紙を手差しトレイ66から搬送するように、中継搬送装置60を制御する。用紙束検査制御部350は、異常と判定されなかった用紙と補充された用紙が後処理装置90において重ね合わされて再度用紙束とされるように、後処理装置90をも制御する。
第1の実施形態に係る用紙束搬送システム200Aにおいては、用紙束搬送装置100と用紙束検査装置300とが別体に設けられているが、用紙束検査装置300から排出された用紙束と用紙束搬送装置100から排出される用紙束は、ともに中継搬送装置60を介して後処理装置90に搬送される。したがって、用紙束検査装置300で検査され修正された用紙束を、用紙束搬送装置100で作成された正常な用紙束と同じ場所に積載したり、同様に後処理を施すことができる。用紙束搬送装置100で作成された正常な用紙束と同様に後処理を施す場合には、用紙束検査装置300の検査用給紙台316に用紙束を裏向きに置いて検査および修正を行うことが望ましい。表向きに用紙束を置くと、用紙束検査装置300は用紙束の最上位の用紙から順次検査を行って排出し、後処理装置90に用紙が順次積載される。このため、裏向きの用紙束として後処理装置90に積載されてしまう。
たとえば、5枚の用紙からなる用紙束を表向きに検査用給紙台316に載置して、検査を行った場合には、1枚目の用紙、2枚目の用紙、3枚目の用紙・・・と順次検査が行われ、スイッチバック反転路で用紙の向きが裏向きに反転されて、後処理装置90に搬送され、裏向きの1枚目の用紙、裏向きの2枚目の用紙、裏向きの3枚目の用紙・・・と順次積載される。よって、後処理装置90に積載された用紙束の用紙は、上から順に、裏向きの5枚目の用紙、裏向きの4枚目の用紙、裏向きの3枚目の用紙・・・となり、検査用給紙台316に表向きに載置された用紙束とは異なり、裏向きの状態で後処理装置90に載置される。ところが、検査用給紙台316に裏向きに用紙束を載置して検査を行えば、裏向きの5枚目の用紙、裏向きの4枚目の用紙、裏向きの3枚目の用紙・・・と順次検査が行われ、スイッチバック反転路で用紙の向きが表向きに反転されて、後処理装置90に搬送される。つまり、後処理装置90では、表向きの5枚目の用紙、表向きの4枚目の用紙、表向きの3枚目の用紙・・・の順に順次積載され、表向きの用紙束とすることができる。
図3は、第1の実施形態に係る用紙束検査装置300の処理を示すフローチャートである。リジェクトトレイ62に排出された用紙束を操作者が用紙束検査装置300の検査用給紙台316に載置し、用紙束の検査を開始すると、用紙束検査制御部350により以下に説明する処理が行われる。
用紙束検査制御部350は、検査用給紙部317の検査用給紙台316に載置された用紙束の最上位にある用紙を搬送する(S1)。搬送された用紙の両面の画像は、スイッチバック反転路340において、CCDカメラ360により撮影され、用紙情報が検出される(S2)。本実施形態では、CCDカメラ360は用紙に印刷された文字を撮影し、撮影された画像にOCR(Optical Character Recognition)処理等の文字認識処理を行って文字情報を取得する。用紙束検査制御部350は、この文字情報を検出された用紙情報として用いて異常の有無を判定する。
用紙束検査制御部350は、CCDカメラ360により検出対象とされた検出対象用紙の用紙情報とその検出対象用紙に対応する正常用紙情報とが一致するか否かを判定する(S3)。正常用紙情報は、用紙束検査制御部350にあらかじめ記憶されている。たとえば、検出対象用紙が用紙束の3枚目の用紙であるときには、検出対象用紙の用紙情報と、3枚目の用紙に対応する正常用紙情報とが一致するか否かを判定する。
検出対象用紙の用紙情報と対応する正常用紙情報とが一致すると判定された場合には(S3のY)、用紙束検査制御部350は、用紙に異常はないと判定し、後処理装置90にその用紙が搬送されるように、用紙束搬送装置100、中継搬送装置60、および後処理装置90を制御する(S4)。一致しないと判定された場合には(S3のN)、さらに以下の処理が行われる。
用紙束検査制御部350は、検出対象用紙の用紙情報と、検出対象用紙が搬送される前に搬送された用紙に対応する正常用紙情報(以下、これを「前部正常用紙情報」という。)とを順次比較し、一致するものがあるか否かを判定する(S5)。検出対象用紙の用紙情報と、前部正常用紙情報のいずれかとが一致すると判定された場合には(S5のY)、用紙束検査制御部350は、検出対象用紙は重送であると判定し、検査対象用紙を取り除いてリジェクトトレイ62に排出して、検査対象である用紙束が後処理装置90において再度用紙束とされたときに重送が修正されるように、用紙束搬送装置100と中継搬送装置60とを制御する(S6)。
たとえば、検出対象用紙が用紙束の3枚目の用紙であるときには、前部正常用紙情報は、2枚目の用紙に対応する正常用紙情報(以下、これを「2枚目正常用紙情報」という。1枚目等についても同様とする。)と、1枚目正常用紙情報である。このとき、用紙束検査制御部350は、まず、2枚目正常用紙情報と3枚目の用紙の用紙情報とを比較する。2枚目正常用紙情報と3枚目の用紙の用紙情報とが一致すれば、2枚目正常用紙情報を有する用紙が2枚続けて用紙束に存在するということであるから、用紙束検査制御部350は、3枚目の用紙は重送であると判定し、その用紙をリジェクトトレイ62に排出する。
2枚目正常用紙情報と3枚目の用紙の用紙情報とが一致しなかったときは、用紙束検査制御部350は、1枚目正常用紙情報と3枚目の用紙の用紙情報とを比較する。1枚目正常用紙情報と3枚目の用紙の用紙情報とが一致すれば、1枚目正常用紙情報を有する用紙が3枚続けて用紙束に存在するということであるから、用紙束検査制御部350は、3枚目の用紙は重送であると判定し、その用紙をリジェクトトレイ62に排出する。
なお、このとき、すでに検査された用紙が再度用紙束に混入しているという異常をも修正することが可能である。つまり、3枚の重送ではなく、検査された用紙束が1枚目の用紙、2枚目の用紙、1枚目の用紙・・・の順に重ね合わされた用紙束であり、1枚目の用紙が誤って3枚目に混入している場合であっても、混入した用紙をリジェクトトレイ62に排出することができる。
前部正常用紙情報のいずれも、検出対象用紙の用紙情報と一致しないと判断された場合には(S5のN)、用紙束検査制御部350は、落丁・印刷ミス判定処理を実行する(S50)。図4は、S50における落丁・印刷ミス判定処理を説明するためのフローチャートである。
図4に示されるように、用紙束検査制御部350は、検出対象用紙の用紙情報と、検出対象用紙が搬送された後に搬送される用紙に対応する正常用紙情報(以下、これを「後部正常用紙情報」という。)とを順次比較し、一致するものがあるか否かを判定する(S7)。検出対象用紙の用紙情報と、後部正常用紙情報のいずれかとが一致すると判断された場合には(S7のY)、用紙束検査制御部350は、落丁が生じていると判定し、検査結果表示部370に落丁が生じている旨と落丁により用紙束に不足する用紙を表示させる(S8)。用紙束検査制御部350は、CCDカメラ68により手差しトレイ66に載置された用紙の用紙情報を検出し、不足により補充されるべき用紙が手差しトレイ66に載置されたか否かを判定する(S9)。操作者が用紙を手差しトレイ66に載置するまで、用紙束検査制御部350は待機する(S9のN)。なお、待機中は、検査された用紙は、用紙束搬送装置100の第3用紙搬送部45に保持される。
手差しトレイ66に用紙が載置されたと判定された場合には(S9のY)、用紙束検査制御部350は、載置された用紙が後処理装置90に搬送されるように中継搬送装置60および後処理装置90を制御する(S10)。その後に、用紙束検査制御部350は、検査された用紙が後処理装置90に搬送されるように用紙束搬送装置100、中継搬送装置60および後処理装置90を制御する(S11)。
たとえば、検出対象用紙が用紙束の3枚目の用紙であるときには、後部正常用紙情報は、4枚目の用紙以降の用紙に対応する正常用紙情報である。このとき、用紙束検査制御部350は、まず、4枚目正常用紙情報と3枚目の用紙の用紙情報とを比較する。両者が一致すれば、本来4枚目である用紙が3枚目として検出されたということであるから、用紙束検査制御部350は、用紙束には3枚目の用紙が含まれていない落丁が生じていると判定し、3枚目の用紙を手差しトレイ66に載置するように検査結果表示部370に表示する。その後に、用紙束検査制御部350は、本来4枚目の用紙であることが判定された用紙が後処理装置90に搬送されるように用紙束搬送装置100等を制御する。
また、5枚目正常用紙情報と、3枚目の用紙の用紙情報とが一致すれば、本来5枚目である用紙が3枚目として検出されたということであるから、用紙束検査制御部350は、用紙束には3枚目の用紙と4枚目の用紙が含まれていない落丁が生じていると判定し、3枚目の用紙と4枚目の用紙を手差しトレイ66に載置するように検査結果表示部370に表示する。その後に、用紙束検査制御部350は、本来5枚目の用紙であることが判定された用紙が後処理装置90に搬送されるように用紙束搬送装置100等を制御する。
後部正常用紙情報のいずれも、検出対象用紙の用紙情報と一致しないと判定された場合には(S7のN)、検出対象用紙の用紙情報は、いずれの正常用紙情報とも一致しなかったということであるから、用紙束検査制御部350は、その用紙は印刷ミスのある用紙であると判定する。用紙の印刷が不鮮明であったり、印刷が大きく傾いている等の場合には、検出された用紙情報は、いずれの正常用紙情報とも一致しないのである。用紙束検査制御部350は、検査結果表示部370に印刷ミスがある旨と、その結果用紙束に不足する用紙とを表示する(S12)。なお、用紙の両面に印刷がある場合には、両面とも正常である場合にのみ印刷ミスがないと判定する。
検査結果表示部370に印刷ミスがある旨等が表示されると、上述のS9およびS10と同様に、用紙束検査制御部350は、手差しトレイ66から後処理装置90に補充すべき用紙を搬送するように、中継搬送装置60等を制御する(S13およびS14)。その後に、用紙束検査制御部350は、検査対象である用紙束から印刷ミスと判定された用紙を取り除くべくリジェクトトレイ62に排出するように、用紙束搬送装置100および中継搬送装置60を制御する(S15)。
このようにして用紙の検査と修正が行われる。その後、図3に示されるように、用紙束検査制御部350は、検査用給紙部317に用紙があるか否かをCCDカメラ13により撮影された画像から判定する(S16)。用紙があると判定された場合には(S16のY)、用紙束検査制御部350は最上位の用紙を搬送し(S1)、その用紙を検出対象用紙として、上述と同様の処理を行う。用紙がないと判定された場合には(S16のN)、用紙束のすべての用紙が検査されたということであるから、検査結果を検査結果表示部370に表示し(S17)、処理を終了する。
本実施形態によれば、用紙が正常な用紙束とは異なる順序で重ね合わされて作成された用紙束である場合にも、検査および修正を行うことが可能である。たとえば、1枚目の用紙、2枚目の用紙、3枚目の用紙・・・と重ね合わせられるべきところを、誤って1枚目の用紙、3枚目の用紙、2枚目の用紙・・・と重ね合わされた用紙束が検査された場合を考える。この場合には、3枚目の用紙が検査されたときには、2枚目の用紙の落丁であると判定されて2枚目の用紙が補充され、補充後に検査された3枚目の用紙が搬送される。引き続いて2枚目の用紙が検査されることになるが、この2枚目の用紙は、上述のような重送の判定により、リジェクトトレイ62へ排出される。その結果、1枚目の用紙、2枚目の用紙、3枚目の用紙・・・と重ね合わされた用紙束に修正される。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る用紙束搬送システム200Bの構成を示す全体構成図である。第2の実施形態に係る用紙束搬送システム200Bにおいては、第1の実施形態では用紙反転機構としてスイッチバック反転路340を用いたのに換えて、Uターン搬送路346を用いている。なお、第1の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
図5は、第2の実施形態に係る用紙束搬送システム200Bの構成を示す全体構成図である。第2の実施形態に係る用紙束搬送システム200Bにおいては、第1の実施形態では用紙反転機構としてスイッチバック反転路340を用いたのに換えて、Uターン搬送路346を用いている。なお、第1の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
Uターン搬送路346は、第2用紙搬送部315の下部に配設され、Uターン搬送路346を挟んで互いに対向する第3用紙搬送ローラ342などにより構成される。用紙束検査制御部350は、第3用紙搬送ローラ342を図示されないモータにより駆動することより、第2用紙搬送部315から搬送される用紙を、対向する第3用紙搬送ローラ342により用紙が挟持された状態で、用紙束搬送装置100の第3用紙搬送部45に搬送する。Uターン搬送路346を通過することにより、用紙は、検査用給紙台316に載置された状態とは反転された状態で、用紙束搬送装置100の第3用紙搬送部45へ搬送される。第3用紙搬送部に搬送された用紙は、さらに中継搬送装置60を介して後処理装置90に搬送され、後処理装置90において再度用紙束とされる。
本実施形態においては、検査用給紙部317を、図5に示されるように、第1の実施形態に係る検査用給紙部317とは逆向きに配設することができる。したがって、用紙束搬送装置100および用紙束検査装置300を設置する環境に応じて、検査用給紙部317の配設される向きを適宜選択することができる。
また、本実施形態においては、スイッチバック反転路のかわりにUターン搬送路346を用いており、スイッチバックを伴わないので、装置の構成を簡略化できる。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態に係る用紙束搬送システム200Cの構成を示す全体構成図である。第3の実施形態に係る用紙束搬送システム200Cにおいては、用紙束搬送装置100の丁合用給紙部17のうちの1つ、たとえば最下段の丁合用給紙部17を、用紙束検査用の検査用給紙部317として用いる。また、用紙束搬送装置100の第3用紙搬送部45をスイッチバック反転路として用いる。用紙束搬送制御部150は、用紙束搬送装置100を制御する機能に加えて、第1の実施形態における用紙束検査制御部350の有する機能をも有する。なお、第1の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
図6は、第3の実施形態に係る用紙束搬送システム200Cの構成を示す全体構成図である。第3の実施形態に係る用紙束搬送システム200Cにおいては、用紙束搬送装置100の丁合用給紙部17のうちの1つ、たとえば最下段の丁合用給紙部17を、用紙束検査用の検査用給紙部317として用いる。また、用紙束搬送装置100の第3用紙搬送部45をスイッチバック反転路として用いる。用紙束搬送制御部150は、用紙束搬送装置100を制御する機能に加えて、第1の実施形態における用紙束検査制御部350の有する機能をも有する。なお、第1の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
本実施形態においては、用紙束搬送装置100の各々の丁合用給紙台16からベルトサクション方式により各々の丁合用給紙台16に積載された用紙が各々の丁合用給紙台16に対応させて設けられた第1用紙搬送部12に搬送される。第1用紙搬送部12に搬送された用紙は、第2用紙搬送部15において重ね合わされて用紙束として、中継搬送装置60を介して後処理装置90へと搬送される。各々の丁合用給紙台16に対応させて設けられたCCDカメラ13により給紙エラーや印刷ミスが発見された場合には、発見された際に作成された用紙束はリジェクトトレイ62に排出される。
リジェクトトレイ62に排出された用紙束は、操作者により最下段の丁合用給紙台16に移される。最下段の丁合用給紙台16に移された用紙束は、ベルトサクション方式により最下段の給紙台に対応させて設けられた第1用紙搬送部12に搬送される。第1用紙搬送部12に搬送された用紙は、第3用紙搬送部45に搬送され、CCDカメラ360により両面の画像が撮影されて用紙情報が検出される。検出された用紙情報に基づいて、用紙束検査制御部350は、用紙の異常を判定する。その後に用紙は、第1の実施形態と同様に、中継搬送装置60を介して、後処理装置90に順次搬送される。用紙が補充される必要がある場合には、丁合用給紙台16または手差しトレイ66から補充されるべき用紙が後処理装置90に搬送される。
丁合用給紙台16から用紙を補充する場合には、用紙束搬送制御部150が、補充されるべき用紙をCCDカメラ13により撮影された画像から判定し、手差しトレイ66への補充用紙の載置を待つことなく、用紙束の修正を行うことができる。あるいは、各々の丁合用給紙台16と各々の丁合用給紙台16に積載されている用紙との対応関係があらかじめ用紙束搬送制御部150に記憶されていれば、CCDカメラ13を設けずに、記憶された対応関係に基づいて、補充されるべき用紙を丁合用給紙台16から搬送することができる。たとえば、10段の丁合用給紙台16のうちの上から3段目から7段目の丁合用給紙台16のそれぞれに1枚目の用紙から5枚目の用紙が積載されていることがあらかじめわかっている場合には、この対応関係を用紙束搬送制御部150に記憶しておくことができる。たとえば、3枚目の用紙を補充する場合には、5段目の丁合用給紙台16から用紙を搬送すればよい。この場合、用紙情報を検出するための高価なセンサが不要となるので、用紙束搬送装置のコストを低減させることができる。
本実施形態によると、用紙束搬送装置100の一部を用紙束検査装置として使用することができ、用紙束検査用に新たに装置を設置する必要がない点で好ましい。
(第4の実施形態)
図7は、第4の実施形態に係る用紙束検査装置300の構成を示す図である。第4の実施形態に係る用紙束検査装置300は、他の装置とは独立して、単独で用紙束の検査および修正を行うことができる。なお、第1の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
図7は、第4の実施形態に係る用紙束検査装置300の構成を示す図である。第4の実施形態に係る用紙束検査装置300は、他の装置とは独立して、単独で用紙束の検査および修正を行うことができる。なお、第1の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
用紙束検査装置300は、検査用給紙部317と、用紙補充部564と、用紙排出部580と、用紙搬送部510と、用紙束検査装置300を制御する用紙束検査制御部350と、検査結果表示部370とを含んで構成される。
用紙補充部564には、第1ないし第3の実施形態に係る中継搬送装置60の用紙補充部64と同様に、手差しトレイ66およびCCDカメラ68が設けられている。さらに、手差しトレイ66に載置された用紙を用紙搬送部510の第2用紙搬送部515に搬送するための補充用紙搬送ローラ567が、搬送路を挟んで互いに対向して設けられている。補充用紙搬送ローラ567は、手差しトレイ566に載置された用紙を搬送することができるように、手差しトレイ566の用紙搬送部510側に近接して設けられている。
用紙排出部580は、用紙排出トレイ590、リジェクトトレイ562、用紙待機部545、および用紙排出搬送ローラ563を有する。第2用紙搬送部515と用紙排出搬送ローラ563との間、および、用紙排出搬送ローラ563と用紙待機部545との間のそれぞれには、ソレノイド等からなる図示されない搬送路切替機構が設けられる。
後述する本実施形態の動作フローで説明されるように、搬送路切替機構により搬送路を適宜切り替えることによって、第2用紙搬送部515から用紙排出部580に搬送される用紙は、用紙排出トレイ590に排出されるか、あるいは、用紙排出搬送ローラ563に挟持されて、リジェクトトレイ562に排出される。また、用紙排出搬送ローラ563に挟持されて、一度用紙待機部545に搬送されて待機した後に、用紙排出トレイ590に排出される場合もある。
用紙搬送部510は、第1用紙搬送部512、および第2用紙搬送部515を有する。第1用紙搬送部512は、第1ないし第3の実施形態に係る用紙束検査装置300と同様に、検査用給紙台316に載置された用紙をベルトサクション方式により第2用紙搬送部515へ搬送することができるように構成されている。第2用紙搬送部515は、第1ないし第3の実施形態に係る用紙束検査装置300の第2用紙搬送部315と同様の構成により、第1用紙搬送部から搬送された用紙を、用紙排出部580に搬送する。
第2用紙搬送部515には、CCDカメラ560が、第2用紙搬送部515を通過する用紙の一方の紙面を撮影し、その紙面に印刷された数字や記号等の用紙情報を検出することができるように配設されている。CCDカメラ560は、検査用給紙台316または手差しトレイ66に用紙が載置された状態では検出することができない紙面上の用紙情報を検出することができるように配設されている。したがって、検査用給紙台316に対応して設けられたCCDカメラ13、または手差しトレイ66に対応して設けられたCCDカメラ68により、検査用給紙台316に載置された用紙の一方の紙面上の用紙情報を検出することができるとともに、第2用紙搬送部515に設けられたCCDカメラ560により用紙の他方の面上の用紙情報を検出し、用紙の両面の用紙情報を検出することができる。
このような構成において、用紙束検査制御部350は、検査用給紙台316に載置された用紙束の最上位の用紙からCCDカメラ13により一方の紙面上の用紙情報を順次検出した上で、ベルトサクション方式により第1用紙搬送部512に用紙を搬送する。第1用紙搬送部512に搬送された用紙は第2用紙搬送部515に搬送され、CCDカメラ560により他方の紙面上の用紙情報が検出される。さらに、図8および図9を参照して説明する後述の動作フローにしたがって、異常と判定された用紙はリジェクトトレイ562に排出される一方、正常である用紙は用紙排出トレイ590に搬送される。補充されるべき用紙は手差しトレイ66から補充され、検査用給紙台316から搬送される用紙とともに、用紙排出トレイ590において重ね合わされて再度用紙束とされる。
図8は、第4の実施形態に係る用紙束検査装置300の処理を示すフローチャートである。用紙束を操作者が用紙束検査装置300の検査用給紙台316に載置し、用紙束の検査を開始すると、用紙束検査制御部350により以下に説明する処理が行われる。
用紙束検査制御部350は、検査用給紙部317の検査用給紙台316に載置された用紙束の最上位にある用紙の用紙情報をCCDカメラ13により撮影された画像から検出し(S21)、その用紙を第1用紙搬送部512を通じて第2用紙搬送部515に搬送する(S22)。S1で検出することができない紙面上の用紙情報は、第2用紙搬送部において、CCDカメラ560により撮影された画像から検出される(S23)。
用紙束検査制御部350は、検出対象用紙の用紙情報と、その用紙に対応する正常用紙情報とが一致するか否かを判定する(S24)。検出対象用紙の用紙情報と対応する正常用紙情報とが一致すると判断される場合には(S24のY)、用紙束検査制御部350は、その用紙は正常であると判定し、用紙排出トレイ590にその用紙を搬送する(S25)。一致しないと判断された場合には(S24のN)、さらに以下の処理が行われる。
用紙束検査制御部350は、検出対象用紙の用紙情報と、前部正常用紙情報とを順次比較し、一致するものがあるか否かを判定する(S26)。検出対象用紙の用紙情報と、前部正常用紙情報のいずれかとが一致すると判断された場合には(S26のY)、用紙束検査制御部350は、その用紙は重送であると判定し、その用紙をリジェクトトレイ562に排出する(S27)。
前部正常用紙情報のいずれとも、検出された用紙情報が一致しないと判断された場合には(S26のN)、用紙束検査制御部350は、落丁・印刷ミス判定処理を実行する(S52)。図9は、S52における落丁・印刷ミス判定処理を説明するためのフローチャートである。
図9に示されるように、用紙束検査制御部350は、検出対象用紙の用紙情報と、後部正常用紙情報とを順次比較し、一致するものがあるか否かを判定する(S28)。検出対象用紙の用紙情報と、後部正常用紙情報のいずれかとが一致すると判定された場合には(S28のY)、用紙束検査制御部350は、落丁が生じていると判定し、検査された用紙を用紙待機部545に搬送する(S29)。その後は、用紙束検査制御部350は、第1の実施形態に係る処理のS8ないしS11と同様に、落丁が生じていることと不足する用紙が表示され、操作者の用紙の補充に応じて、補充されるべき用紙を用紙排出トレイ590に搬送し、さらに、用紙待機部545に搬送されていた用紙を用紙排出トレイ590に搬送する(S30〜S33)。
後部正常用紙情報のいずれとも、検出対象用紙の用紙情報が一致しないと判断された場合には(S28のN)、用紙束検査制御部350は、その用紙が印刷ミスであると判定し、その用紙をリジェクトトレイ562に排出する(S34)。その後は、用紙束検査制御部350は、第1の実施形態に係る処理のS12ないしS14と同様に、印刷ミスがあることなどを表示し、操作者の用紙の補充に応じて、補充されるべき用紙を用紙排出トレイ590に搬送する(S35〜S37)。
このようにして用紙の検査および修正が行われる。その後は、図8に示されるように、第1の実施形態に係る処理のS16およびS17と同様に、検査用給紙台316に用紙があれば上述の処理を繰り返し、用紙がなければ検査結果を表示して処理を終了する(S38、S39)。
本実施形態に係る用紙束検査装置300によれば、用紙束搬送装置等の他の装置とは独立して、単独で用紙束の検査および修正を行うことができる。この場合、丁合装置などの用紙束搬送装置やプリンタなどの印刷機から出力された用紙束を、そのまま本実施形態に係る用紙束検査装置500に積載して、用紙束の検査および修正を行うことができる。
(第5の実施形態)
図10は、第5の実施形態に係る用紙束搬送システム200Dの構成を示す図である。用紙束搬送システム200Dは、用紙束検査装置300および後処理装置90から構成される。なお、第1の実施形態および第4の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
図10は、第5の実施形態に係る用紙束搬送システム200Dの構成を示す図である。用紙束搬送システム200Dは、用紙束検査装置300および後処理装置90から構成される。なお、第1の実施形態および第4の実施形態と同一の箇所については、説明を適宜省略する。
第5の実施形態においては、第4の実施形態に係る用紙束検査装置300のようにその内部に用紙排出トレイ590を設けるかわりに、用紙束検査装置300の後に後処理装置90を接続し、異常ではないと判定された用紙は、後処理装置90に順次積載されて用紙束とされる。また、第4の実施形態に係る用紙束検査装置300における用紙待機部545が、本実施形態では、後処理装置90に用紙を反転させて搬送するためのスイッチバック反転路340となるように構成している。
第5の実施形態に係る用紙束搬送システム200Dにおいては、検査用給紙台316に載置された用紙束の最上位の用紙からベルトサクション方式により、第1用紙搬送部512および第2用紙搬送部515を介して、順次スイッチバック反転路340に用紙が搬送され、用紙の両面の用紙情報がCCDカメラ360により検出される。検出された用紙情報に基づいて、用紙束検査制御部350は、異常があるか否かを判定する。異常ではない用紙は順次後処理装置90に搬送される。用紙に異常があると判定されると、その用紙はリジェクトトレイ562に排出されるとともに、手差しトレイ66に補充された用紙が後処理装置90に搬送される。用紙束のすべての用紙について異常があるか否かが判定され、補充されるべき用紙が補充されると、検査結果が検査結果表示部370に表示されるとともに、用紙はすべて後処理装置90に搬送され重ね合わされて用紙束とされ、検査および修正は終了する。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
本実施形態では、用紙情報として用紙に印刷された文字を撮影した画像から得られる文字情報を用いたが、用紙情報とは、各々の用紙に印刷、貼付または固定されている情報を撮影し、認識し、または読み取って得られた情報を分析し、解析し、または処理することによって検出することができる情報であればよく、たとえば、用紙束に含まれる各々の用紙に付されたページ番号、バーコード、すかし、各々の用紙に印刷された数字、文字や画像、各々の用紙を識別するための記号、半導体集積回路に記録された情報などであればよい。また、各々の用紙に印刷、貼付または固定されている情報は、可視的ではなくてもよく、たとえば、紫外線を照射したとき等、特定の条件下において可視的となるインクにより印刷された情報であってもよい。
正常用紙束情報も、たとえば、正常な用紙束に含まれる各々の用紙を識別するための情報であればよく、上述の用紙情報と同様に、必要に応じて様々な態様を採用しうる。なお、正常用紙束情報は、用紙に印刷、貼付、または固定されている必要はなく、たとえば、用紙に文字、画像、あるいは記号などを印刷するために電子的に作成された情報に含まれるものであってもよい。
また、本実施形態では、重送を判定するために、検出対象用紙の用紙情報と、前部正常用紙情報とを比較している。しかし、検出対象用紙の用紙情報と、検出対象用紙が搬送される前に搬送された用紙から検出された用紙情報とを比較しても、重送を判定することができる。すなわち、検出対象用紙の用紙情報と、検出対象用紙が搬送される前に搬送された用紙から検出された用紙情報のいずれかとが一致する場合には、用紙束検査制御部350は、その用紙は重送であると判定し、その用紙をリジェクトトレイ62に排出することができる。
たとえば、検出対象用紙が3枚目の用紙であるときには、その3枚目の用紙が搬送される前に搬送された用紙から検出された用紙情報、すなわち、2枚目の用紙から検出された用紙情報および1枚目の用紙から検出された用紙情報と、3枚目の用紙の用紙情報とを順次比較する。2枚目の用紙の用紙情報と、3枚目の用紙の用紙情報とが一致すれば、2枚目の用紙の用紙情報を有する用紙が2枚続けて用紙束に存在するということであるから、3枚目の用紙は重送であると判断することができる。
また、用紙束検査装置300は、用紙束検査制御部350において、用紙束検査モードと、正常用紙束情報取得モードとを切替可能とされていてもよい。用紙束検査モードにおいては、本実施形態で説明したように検査用給紙部317に収容された用紙束の検査が行われる。一方、正常用紙束情報取得モードにおいては、正常であることがわかっている用紙束から、正常用紙束情報を取得する。この場合、正常であることがわかっている用紙束を一度用紙束検査装置300に通すことによって、用紙束検査制御部350は、CCDカメラ13またはCCDカメラ360等により撮影された正常な用紙の画像から正常用紙束情報を検出し、用紙束検査制御部350の内部に設けられた記憶部に記憶する。なお、記憶部は、用紙束検査制御部350の外部に設けられていてもよい。
なお、同様に、用紙束検査制御部350は、用紙束搬送装置100の丁合用給紙台16に対応させて設けられたCCDカメラ13が撮影した正常な用紙の画像から検出された正常用紙束情報を記憶部に記憶するようにしてもよい。
用紙束検査制御部350が、検出された用紙情報と正常用紙情報とが一致すると判断するのは、両者が厳密に同一であるときだけには限られない。正常な用紙束として後処理を施してもよいと認められる程度に、検出された用紙情報と正常用紙情報とが近似している場合には、検出された用紙情報と正常用紙情報とが一致すると判定してもよい。
用紙情報検出手段は、用紙情報が、ページ番号、バーコード、すかし、各々の用紙に印刷された文字や画像、各々の用紙を識別するための記号などの用紙の表面を観測することによって検出可能である情報である場合には、たとえば、CCDカメラ、マーク検知センサなどの画像検出装置であればよい。用紙情報が半導体集積回路に記録された情報である場合には、用紙情報検出手段は、たとえば、用紙に接触して、あるいは、非接触で記録された情報を読み取ることができる読み取り装置であればよい。
用紙情報検出手段は、用紙が給紙部に収容された状態で用紙を搬送する前に用紙情報を検出してもよいし、用紙を搬送しているときに用紙情報を検出してもよい。
用紙情報検出手段により用紙を搬送しながら用紙情報を検出するときは、用紙の搬送を停止させた状態で検出してもよいし、用紙を搬送しながら検出してもよい。用紙の搬送を停止させた状態で検出すれば、検出精度がより向上する点で望ましい。一方、用紙を搬送しながら検出すれば、検査のスループットが向上する点で望ましい。
用紙情報検出手段は、各々の用紙を給紙部に収容した状態では検出可能ではない用紙情報を検出する用紙情報検出手段を含んでもよい。この態様によれば、給紙部に収容した状態では検出可能ではない用紙情報を検出することができる。たとえば、表面にのみ用紙情報を有する用紙を、裏面が上向きとなるように給紙部に載置した場合であっても、用紙情報を検出することができる。
用紙情報検出手段により検出された各々の用紙の用紙情報を、正常な用紙束の情報である正常用紙束情報として記憶する記憶部をさらに備えてもよい。この態様によれば、正常用紙束情報を容易に記憶させることができる。
用紙束修正手段は、異常であると判定された用紙束を正常な用紙束にするために、用紙に対して物理的な処理を行うものであればよく、たとえば、用紙の挿入、差し替え、削除、排出、反転、あるいは回転のいずれかを行うことができるものであればよい。
重送として、一つの用紙束に同じ用紙が2枚続けて存在するという場合だけを検査したいときは、検出された用紙情報と、検出された用紙情報を有する用紙が搬送される直前に搬送された用紙に対応する正常用紙情報とを比較し、一致するか否かを判定すればよい。また、落丁として、1枚の用紙の欠落だけを検査したいときは、検出された用紙情報と、検出された用紙情報を有する用紙が搬送される直後に搬送された用紙に対応する正常用紙情報とを比較し、一致するか否かを判定すればよい。
補充用紙載置台から補充されるべき用紙を報知する報知手段をさらに備えてもよい。この態様によれば、正常な用紙束に修正するために補充すべき用紙を報知することができる。本実施形態では、いずれの実施形態においても、検査結果を検査結果表示部370に表示させるようにしているが、検査結果表示部370とともに、あるいは、検査結果表示部370に換えて、異常を表示する警告灯などを用いてもよいし、または、音声やブザー等の警告音で異常を操作者に報知するようにしてもよい。あるいは、手差しトレイ66への用紙の補充を要求することなく、用紙束に含まれるすべての用紙を検査した上で、検査結果を表示するようにしてもよい。
いずれの実施形態においても、手差しトレイ66にも補充されるべき用紙を載置するようにしているが、用紙束搬送装置100から適切な用紙を自動的に補充し、正常な用紙束となるように修正するようにしてもよい。
なお、いずれの実施形態においても、用紙束検査装置の給紙台に操作者が用紙束を載置するようになっているが、それにかえて、用紙束検査装置の上流に設けられた用紙束作成装置の用紙束排出部と用紙束検査装置の給紙部とを搬送路により連結し、用紙束作成装置の用紙束排出部から用紙束検査装置の給紙部に用紙束を搬送するようにしてもよい。このようにすれば、用紙束検査装置の給紙台に、操作者が用紙束を載置する必要がなく、用紙束検査装置に自動的に用紙束を供給することが可能となる。ここで、用紙束作成装置とは、たとえば、用紙束搬送装置や印刷機などの用紙束を作成することができる装置であればよい。
また、用紙束検査制御部350は、正常な用紙束に含まれる用紙の枚数をあらかじめ記憶しておき、後処理装置90に搬送された用紙の枚数が正常な用紙束の枚数に達した場合には、用紙束の検査が終了したと判定してもよい。このようにすれば、複数の用紙束を検査用給紙台316に載置して、複数の用紙束を一度に検査することができる。
また、いずれの実施形態においても、前述のベルトサクション方式により給紙部から用紙を搬送するのではなく、ローラ周面に吸引孔を設け、給紙台に積載された用紙のうち最上位の用紙をローラ周面に吸着させて搬送するロータリーサクション方式や、吸盤を用いて給紙台に積載された用紙のうち最上位の用紙を搬送するサッカー方式でもよい。また、搬送ローラとフリクションパッドを圧接させ、用紙に対する摩擦係数の違いによって、給紙台に積載された用紙のうち最上位の用紙をその下の用紙と分離して搬送するフリクション方式でもよい。
10 用紙束搬送部、 13 CCDカメラ、 17 丁合用給紙部、 62 リジェクトトレイ、 64 用紙補充部、 66 手差しトレイ、 90 後処理装置、 100 用紙束搬送装置、 150 用紙束搬送制御部、 200 用紙束搬送システム、 300 用紙束検査装置、 310 用紙搬送部、 317 検査用給紙部、 340 スイッチバック反転路、 346 Uターン搬送路、 350 用紙束検査制御部、 360 CCDカメラ、 370 検査結果表示部。
Claims (11)
- 用紙を複数重ね合わせて作成された用紙束が収容される検査用給紙部と、
前記検査用給紙部から用紙を搬送する用紙搬送手段と、
前記用紙搬送手段により搬送される各々の用紙が有する用紙情報を検出する用紙情報検出手段と、
前記用紙情報検出手段により検出された用紙情報に基づいて、前記用紙束に異常があるか否かを判定する異常判定部と、
を備えることを特徴とする用紙束検査装置。 - 前記異常判定部は、前記用紙情報検出手段により検出対象とされた検出対象用紙の用紙情報と、前記検出対象用紙が搬送される前に搬送された用紙の用紙情報とを比較することにより、前記検出対象用紙が重送であるか否かを判定するものであって、
前記重送と判定された用紙が取り除かれ、搬送された用紙が順次重ね合わされたときに正常な用紙束とされるように搬送する用紙束修正手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の用紙束検査装置。 - 正常な用紙束の情報である正常用紙束情報を記憶する記憶部を、さらに備え、
前記異常判定部は、前記用紙情報検出手段による検出対象となった検出対象用紙の用紙情報と、前記正常用紙束情報とに基づいて、前記検査用給紙部に収容された用紙束に異常があるか否かを判定するものであって、
搬送された用紙が順次重ね合わされたときに正常な用紙束とされるように、前記異常があると判定された用紙束に修正を行う用紙束修正手段を、
さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の用紙束検査装置。 - 前記正常用紙束情報は、正常な用紙束に含まれる各々の用紙が有する正常用紙情報を含み、
前記異常判定部は、前記検出対象用紙の用紙情報と、前記検出対象用紙が搬送される前に搬送された用紙に対応する正常用紙情報とを比較することにより、前記検出対象用紙が重送であるか否かを判定し、
前記用紙束修正手段は、前記異常があると判定された用紙束から前記重送と判定された用紙が取り除かれるように搬送することを特徴とする請求項3に記載の用紙束検査装置。 - 前記正常用紙束情報は、正常な用紙束に含まれる各々の用紙が有する正常用紙情報を含み、
前記異常判定部は、前記検出対象用紙の用紙情報と、前記検出対象用紙が搬送された後に搬送される用紙に対応する正常用紙情報とを比較することにより、前記用紙束に落丁が生じているか否かを判定し、
前記用紙束修正手段は、前記落丁が生じていると判定された用紙束に不足する用紙を補充用紙として補充されるように搬送することを特徴とする請求項3に記載の用紙束検査装置。 - 前記異常判定部は、前記検出対象用紙の用紙情報と前記正常用紙束情報とを比較することにより、前記検出対象用紙に印刷ミスがあるか否かを判定し、
前記用紙束修正手段は、前記異常があると判定された用紙束から前記印刷ミスがあると判定された用紙が取り除かれるように搬送し、かつ、前記印刷ミスのない正常な用紙を補充用紙として補充されるように搬送することを特徴とする請求項3に記載の用紙束検査装置。 - 前記補充用紙が載置される補充用給紙部と、
前記補充用紙が有する用紙情報を検出する補充用紙情報検出手段と、
前記補充用紙情報検出手段により検出された用紙情報と、前記正常用紙情報とを比較することにより、前記補充用紙が前記補充用給紙部に載置されているか否かを判定する補充異常判定部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の用紙束検査装置。 - 前記用紙束修正手段は、前記用紙搬送手段により搬送された用紙を反転させる用紙反転機構を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の用紙束検査装置。
- 用紙が収容される複数の丁合用給紙部と、
前記丁合用給紙部のそれぞれから搬送された用紙を重ね合わせて用紙束として搬送する用紙束搬送手段と、
前記用紙束搬送手段により搬送された用紙束が排出される排出部と、をさらに備え、
前記排出部には、前記用紙搬送手段により搬送された用紙も共通して排出されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の用紙束検査装置。 - 用紙が収容される複数の丁合用給紙部と、前記丁合用給紙部から用紙を搬送し、搬送される用紙を重ね合わせて用紙束を作成する用紙束作成手段と、を備える用紙束搬送装置であって、
前記複数の丁合用給紙部のいずれかは、検査用給紙部として用紙を複数重ね合わせて作成された用紙束を収容することが可能であり、
前記検査用給紙部から搬送される各々の用紙が有する用紙情報を検出する用紙情報検出手段と、
前記用紙情報に基づいて、前記検査用給紙部に収容された用紙束が異常であるか否かを判定する異常判定部と、
を備えることを特徴とする用紙束搬送装置。 - 前記用紙情報検出手段は、前記丁合用給紙部に対応させて複数設けられ、前記丁合用給紙部に収容された用紙の用紙情報を検出するものであって、
前記用紙情報検出手段により検出された各々の用紙の用紙情報を、正常な用紙束の情報である正常用紙束情報として記憶する記憶部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の用紙束搬送装置。
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JP2005139165A JP2006315799A (ja) | 2005-05-11 | 2005-05-11 | 用紙束検査装置および用紙束搬送装置 |
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JP2010180031A (ja) * | 2009-02-06 | 2010-08-19 | Duplo Corp | 丁合装置 |
JP2010228860A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Duplo Corp | 丁合装置 |
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JP2004020650A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-01-22 | Canon Inc | 画像形成装置 |
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2005
- 2005-05-11 JP JP2005139165A patent/JP2006315799A/ja active Pending
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