JP2006315262A - 基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法および液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法および液晶表示パネルの製造方法 Download PDF

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隆司 春木
Toshisuke Okajima
俊祐 岡嶋
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大 森川
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Abstract

【課題】 貼り始め側端部および貼り終わり側端部において気泡の発生を抑制できる偏光板の貼り付け方法を提供すること。
【解決手段】 偏光板3の貼り始め側端部を押圧ローラ12により基板の表面に押しつけ、その後基板2と押圧ローラ3の相対移動によって貼り終わり側の端部に向かって連続的に貼り付けていく際に、押圧ローラ12による偏光板3の貼り始め側の端部の基板2の表面への押しつけ量を、貼り終わり側の端部の基板表面への押しつけ量よりも小さくし、その間の押圧ローラ12による偏光板3の基板2への押しつけ量を徐々に大きくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法および液晶表示パネルの製造方法に関するものであり、特に、液晶表示パネル基板の表面へ偏光板を貼り付けるのに好適な基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法または液晶表示パネルの製造方法に関するものである。
液晶表示パネルは一般的に、アレイ基板とフィルタ基板とが、所定の微小な間隔をおいて略平行に対向して配置されるという構成を備える。そして、アレイ基板とフィルタ基板の間に形成される隙間に液晶材料が充填されるとともに、アレイ基板とフィルタ基板の相対向する面の反対側の面には、それぞれ偏光板が接着剤などにより貼り付けられている。
アレイ基板やフィルタ基板の表面に偏光板を貼り付けるため、次に示すような装置及び方法が用いられている。偏光板貼り付け装置は、偏光板を吸着して保持する偏光板吸着プレートと、偏光板を基板表面に押しつけながら回転できる押圧ローラを備える。そして、これら偏光板吸着プレートおよび押圧ローラは、動力源から伝達される動力によって、一体的に上下動可能に構成される。また、この偏光板貼り付け装置は、偏光板が貼り付けられる基板を保持して水平方向に搬送可能な基板吸着プレートを備える。
そして、偏光板吸着プレートにより偏光板を吸着しつつ、押圧ローラおよび吸着プレートを略垂直方向に移動させ、押圧ローラにより偏光板の端部を基板の表面に押しつける。その後、基板を略水平方向に搬送する。このような動作により、押圧ローラが偏光板を基板の表面に押しつけつつ回転し、偏光板が貼り始め側の端部から反対側の貼り終わり側の端部へ向けて連続的に貼り付けられていく。
一般に、偏光板を基板に貼り付ける際、偏光板の貼り終わり側の端部およびその近傍において、基板と偏光板との間に気泡の発生を抑制するためには、押しつけ量を大きくすることが好ましい。また、偏光板の貼り付けムラをなくすためには、偏光板を基板に貼り付けている間は、偏光板を基板に対して押しつける圧力を一定に保つことが好ましい。このため従来は、偏光板を基板に貼り付けている間は、偏光板を押しつける圧力を高くし、かつ一定に維持している。
特開平11−295680号公報
しかしながらこのような構成では、次のような問題点が生じる。偏光板は、基板に貼り付けられる前の段階において、吸湿などにより寸法変化が生じ、全体的に波打ったように撓むことがある。このように撓んだ偏光板を偏光板吸着プレートにより吸着しつつ押圧ローラにより基板の表面に押しつけようとすると、まず撓み変形した部分が基板の表面に接触し、その後、偏光板の端部が押圧ローラにより押しつけられるようにして基板の表面に接触する、という過程をたどることがある。この場合、先に基板に接触した部分と、後から接触した貼り始め側の端部との間に空気が巻き込まれ、その結果、偏光板の貼り始め側の端部近傍において基板と偏光板との間に気泡が発生することがある。
このような気泡の発生を防止するためには、偏光板を撓まないように吸着して保持し、偏光板の貼り始め側の端部を一番最初に基板表面に接触させる必要があるものと考えられる。しかしながら、偏光板はある程度の硬度を有するシート状の部材であることから、吸着力を大きくしたとしても、撓んだ偏光板を撓みがなくなるように吸着することは困難である。また、偏光板吸着プレートによる偏光板の吸着力を大きくすると、偏光板吸着プレートと偏光板の表面との摩擦が大きくなり、摩耗による塵埃が発生するおそれがある。製造工程において高度のクリーン度が要求される液晶表示パネルの製造において、塵埃が発生することは好ましくない。
基板と偏光板との間に気泡の発生を抑制する構成としては、たとえば、偏光板を基板に貼り付ける際に、偏光板の面方向を基板の面方向に対し10°以下の角度とする構成が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この特許文献1に記載される構成によれば、貼り付けられる偏光板の位置ずれに起因する気泡の発生は抑制できるが、偏光板の撓み変形に起因する気泡の発生の抑制には効果がないものと考えられる。
特に、最近の液晶表示パネルの大型化(大面積化)に伴って、基板に貼り付けられる偏光板も大型化し、偏光板の大型化に伴って撓み変形も大きくなってきている。この結果、偏光板の撓んだ部分が端部よりも先に基板に接触しやすくなり、偏光板の貼り始め側の端部近傍において、基板表面と偏光板との間に気泡が発生しやすい状況になってきている。
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、偏光板などのようなシート状光学部材を基板に貼り付ける際に、基板とシート状光学部材との間に気泡が発生するのを抑制できる基板へのシート状光学部材の貼り付け方法または液晶表示パネルの製造方法を提供することである。
前記課題を解決するため、シート状光学部材を基板に貼り付けるに際し、シート状光学部材の貼り始め側の端部を押圧ローラによって基板表面に押しつけ、その後、押圧ローラによりシート状光学部材を基板の表面に押しつけつつ、基板と押圧ローラの相対移動によって、基板表面にシート状光学部材を貼り終わり側の端部に向かって連続的に貼り付ける。この際に、シート状光学部材の貼り始め側の端部およびその近傍を基板表面に押しつける押しつけ量を、貼り終わり側の端部を基板表面に押しつける押しつけ量に比較して小さくする。
ここで、シート状光学部材を貼り始め側の一端から貼り終わり側の他端に向かって連続的に貼り付けるに際し、押圧ローラによるシート状光学部材の基板表面への押しつけ量を徐々に大きくすることが好ましい。
そしてこのような方法は、液晶パネル基板の表面に偏光板を貼り付ける工程において好適に用いられる。
本発明によれば、このシート状光学部材の端部を押圧ローラによって基板表面に押しつけるに際し、この押しつけ量を小さくすることによって、シート状光学部材の貼り始め側の端部近傍において基板とシート状光学部材との間の間に気泡の発生を抑制することができる。そして、貼り終わり側の端部近傍では押しつけ量を大きくすることによって、シート状光学部材の貼り終わり側の端部近傍おいて基板とシート状光学部材との間に気泡の発生を抑制できる。
また、シート状光学部材の貼り付けの進行に伴って、基板表面に対するシート状光学部材の押しつけ量を徐々に大きくすることにより、押しつけ量の変化に起因する貼り付けムラの発生を防止することができる。
このため、気泡や貼り付けムラのない高品位な貼り付けができ、また、気泡や貼り付けムラによる不良品の発生を抑制して歩留まりの向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下に示す実施形態は、液晶表示パネルの製造において、液晶パネル基板の表面に偏光板を貼り付ける工程に適用されるものである。なお、以下の説明においては、本発明に係る基板へのシート状光学部材の貼り付け方法を、「本方法」と略して称することがある。
本発明者らは、偏光板の貼り始め側の端部の基板表面への押しつけ量を、貼り終わり側の端部における押しつけ量より小さくすると、貼り始め側の端部近傍において基板と偏光板との間に気泡の発生が抑制されることを知見し、本発明を完成させたものである。
図1は、本方法に実施に用いられる偏光板貼り付け装置の要部の構成の概略を示した模式図である。本方法は、図1に示すような構成を備える偏光板貼り付け装置1を用いて実施される。本発明を実施するための偏光板貼り付け装置1は、基板2を上方から吸着して保持しつつ略水平方向に搬送可能な基板吸着プレート11と、基板2の下面に偏光板3を押しつけながら回転できる押圧ローラ12と、偏光板3を下方から吸着して保持できる偏光板吸着プレート13と、押圧ローラ12により圧力が加わった基板が変形しないように支持するバックアップローラ14とを備える。この押圧ローラ12と偏光板吸着プレート11は、動力源(図示せず)から伝達される動力により一体的に上下動可能で、かつ所定の高さに維持できるように構成される。押圧ローラ12は、少なくともその外周面近傍が弾性変形可能な材料、たとえばゴム材料などから形成され、基板2に押しつけられた際に弾性的に変形できるように構成される。
なおこのような構成は、従来一般の偏光板貼り付け装置に実現されているものであり、本方法は、このような従来一般の偏光板貼り付け装置を用いて実現できることから、偏光板貼り付け装置の構成や動作などの詳細な説明は省略する。
基板2の表面に貼り付けられる偏光板3は、通過する光の特性を調整するためのシート状の光学部材であり、基板2に貼り付けられる側の面には接着剤層が形成されている。そして、接着剤層が形成される面には保護フィルムなどが貼り付けられており、この保護フィルムを剥がしながら基板2の表面に貼り付けられていく。この保護フィルムを剥がすための構成や方法も、従来一般の構成や方法が適用できることから図および説明は省略する。
まず、偏光板3を、接着剤層が形成される面を上側に向けて、その端部が押圧ローラ12の上面に位置するように位置合わせをして押圧ローラ12および偏光板吸着プレート13上に載置する。そして、偏光板吸着プレート13により偏光板を吸着して保持する。なお、最初に押圧ローラ12の上面に載置される側の端部が「貼り始め側の端部」となる。また、これとは反対側の端部が「貼り終わり側の端部」となる。
偏光板3を吸着した状態で、押圧ローラ12および偏光板吸着プレート13を上昇させる。そして押圧ローラ12上に位置する偏光板3の貼り始め側の端部の上面(接着剤層が形成される側の面)が基板2の下面に接触した位置から、押圧ローラ12をさらに所定量だけ上昇させる。押圧ローラ12の外周近傍は弾性変形可能な材料から形成されているから、偏光板3が基板2の下面に接触した位置からさらに押圧ローラ12が上昇すると、押圧ローラ12の偏光板3を基板2の下面に押しつけている部分およびその近傍が弾性変形する。その結果、偏光板3の貼り始め側の端部は、押圧ローラ12により基板2の下面に対して弾性的に押しつけられて貼り付けられる。
ここで、偏光板3の貼り始め側の端部が基板2の下面に接触した位置からさらに押圧ローラ12を上昇させる量(この上昇量を「押しつけ量」と称する)としては、従来一般に設定される押しつけ量、特に貼り終わり側の端部近傍において基板2と偏光板3との間の気泡の発生が抑制できる押しつけ量よりも小さくする。具体的にはたとえば、貼り終わり側の端部において、基板2と偏光板3との間に気泡の発生を抑制できる押しつけ量が約0.5mmである場合には、貼り始め側の端部における押しつけ量を約0.2mmとすることが好ましい。
そして、この状態で、基板吸着プレート11を略水平方向に移動させて基板2を搬送する。これによって、押圧ローラ12が回転しつつ、偏光板3が貼り始め側の端部から貼り終わり側の端部に向かって、基板2の下面に連続的に貼り付けられていく。このように、偏光板3の貼り始め側の端部における押しつけ量を小さくすることにより、偏光板3の貼り始め側の端部およびその近傍において、基板2と偏光板3との間の気泡の発生が抑制される。
基板2の搬送を開始してから、押圧ローラ12を上昇させて押しつけ量を増加させる。押しつけ量を急激に増加させると、偏光板3に貼り付けムラが生じる場合があることから、基板2の搬送に従って徐々に増加させていく。押しつけ量の増加の態様は、基板2の搬送に従って直線的に増加させるもの、曲線的(たとえばシグモイド曲線的)に増加させるもの、段階的に増加させるものなどであってよく、急激に増加しないのであればその態様は問わない。
そして、偏光板3の貼り終わり側の端部が押圧ローラ12により基板2に貼り付けられる前までに、押しつけ量を、貼り終わり側の端部近傍において基板2と偏光板3との間に気泡の発生が抑制される量に達するようにする。前記の例でいえば、偏光板3の貼り終わり側端部近傍が押圧ローラ12により基板に貼り付けられる前までに、押しつけ量を0.5mmになるようにする。
図2は、押圧ローラ12の押しつけ量の経過の一例を示したグラフであり、横軸は押圧ローラ12による偏光板3の押圧位置(すなわち貼り付け位置)を示し、縦軸は押圧ローラ12の押しつけ量を示す。
この図2に示すように、まず、偏光板3の貼り始め側の端部から所定の範囲(貼り始め側の端部から符号「a」で示す位置までの間の範囲)においては、一定の少ない押しつけ量、たとえば0.2mmで偏光板3を基板2に貼り付ける。この所定の範囲とは、少なくとも従来の方法で貼り付けた場合において基板2と偏光板3との間に気泡が発生する領域が含まれる範囲であり、具体的にはたとえば100mm程度の範囲とすることが好ましい。
そして、この範囲が通過した後に、押圧ローラ12の押しつけ量を徐々に増加させる。図2においては、押しつけ量が直線的に増加する構成を示す。偏光板3が基板2の搬送に伴って貼り付けられていき、偏光板3の貼り終わり側の端部から所定の範囲を残した位置(図2においては符号「b」で示す位置)に達した時点で、押しつけ量の増加を停止する。その後は、押しつけ量を一定にして貼り終わり側の端部まで貼り付ける。ここでの所定の範囲とは、少ない押しつけ量で貼り付けた場合に、少なくとも貼り終わり側の端部近傍において基板2と偏光板3との間に気泡が発生しやすい領域が含まれる範囲であり、具体的にはたとえば100mm程度の範囲とすることが好ましい。
このような構成とすれば、偏光板3の貼り始め側の端部近傍は、少ない押しつけ量で偏光板3が貼り付けられるから、基板2と偏光板3との間に気泡の発生が抑制される。一方、偏光板3の貼り終わり側の端部近傍においては、大きい押しつけ量で偏光板3が貼り付けられるから、貼り終わり側端部近傍においても基板2と偏光板3との間に気泡の発生が抑制される。そして、その中間においては押しつけ量が徐々に増加することから、偏光板3の貼り付けムラの発生が抑制される。この結果、高品位の張り付けができる。また、気泡の発生による不良品の発生を抑制でき、歩留りを向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
たとえば、前記実施形態においては、液晶パネル基板に偏光板を貼り付ける構成を示したが、貼り付けるシート状の部材は偏光板に限られるものではなく、撓み変形などに起因する気泡の発生を抑制したいようなシート状の部材であれば、種類を問わずに適用することができる。
また、前記実施形態においては押圧ローラの押しつけ量を直線的に増加させる構成を示したが、段階的に増加させる構成でもよく、曲線的に増加させる構成でも良い。要は、偏光板の貼り始め側の端部においては押しつけ量を少なくして基板と偏光板との間の気泡の発生を抑制し、貼り終わり側の端部においては押しつけ量を大きくして基板と偏光板との間の気泡の発生を抑制し、その間は貼り付けムラが生じないように徐々に押しつけ量を変化させるものであればよい。
本発明の実施形態に係る偏光板の貼り付け方法の実施に用いられる偏光板貼り付け装置の要部の構成を模式的に示した図である。 押圧ローラの押しつけ量の経過の一例を示したグラフである。
符号の説明
1 偏光板貼り付け装置
2 基板
3 偏光板
11 基板吸着プレート
12 押圧ローラ
13 偏光板吸着プレート
14 バックアップローラ

Claims (4)

  1. シート状光学部材の一端を押圧ローラにより基板表面に押しつけ、その後基板と押圧ローラの相対移動によって基板表面にシート状光学部材を他端側に向かって連続的に貼り付けていく基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法であって、前記押圧ローラによる前記シート状光学部材の前記一端における基板表面への押しつけ量が、前記他端における基板表面への押しつけ量よりも小さいことを特徴とする基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法。
  2. 前記シート状光学部材を前記一端から前記他端に向かって基板表面に連続的に貼り付けるに際し、押圧ローラによるシート状光学部材の基板への押しつけ量を徐々に大きくすることを特徴とする請求項1に記載の基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法。
  3. 前記基板は液晶パネル基板であり、前記シート状光学部材は偏光板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基板表面へのシート状光学部材の貼り付け方法。
  4. 請求項3に記載のシート状光学部材の貼り付け方法により偏光板を液晶パネル基板に貼り付ける工程を含むことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016199690A1 (ja) * 2015-06-12 2016-12-15 シャープ株式会社 シート材貼付装置及びシート材貼付方法

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