JP2006314986A - モリブデン酸の回収方法 - Google Patents

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Hideaki Tachibana
英明 橘
Fumio Yamazaki
文雄 山崎
Masanobu Kutsukake
昌亘 沓掛
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Abstract

【課題】 使用済み水素化処理触媒から選択的にモリブデンを抽出し、高収率で回収する方法を提供する。
【解決手段】
下記の工程(a)〜(e)からなることを特徴とするモリブデン酸の回収方法;
(a)Moを含む使用済み水素化処理触媒を450〜900℃で焼成する工程、
(b)焼成後の使用済み水素化処理触媒をNH3水に、NH3のモル数(MN)とMoO3
モル数(MM)との比(MN)/(MM)が1.6〜3の範囲となるように分散させ、分散
液を80〜100℃に加熱してMoを抽出する工程
(c)分散液を濾過分離し、残渣とMo抽出液を分離する工程
(d)Mo抽出液の濃度をMoO3として3〜20重量%の範囲に調整したのち、酸を加え
てMo抽出液のpHを0.2〜1.5の範囲にしてモリブデン酸を析出させる工程
(e)析出物を濾過・分離してモリブデン酸を回収する工程。
【選択図】 なし

Description

本発明は、モリブデン酸の回収方法に関する。さらに詳しくは、使用済み水素化処理触媒から選択的にモリブデンを抽出し、高収率で回収する方法に関する。
石油精製プロセスに用いられる触媒、例えば水素化処理触媒には、Co、Ni、V、Fe、Mo、W等の金属、酸化物あるいは硫化物などからなる触媒成分が担体に担持して用いられ、使用後の触媒にはこれらの成分が残留している。
これらの成分は、含有量が多く、貴重であることから廃棄されずに、回収することが行われており、回収方法として種々の方法が提案されている。
たとえば、特公平3-50805号公報(特許文献1)には、アンモニアまたはアンモニウム
塩の存在下に、浸出させることが開示されている。また、特開昭58-9281号公報(特許文
献2)には、脱硫廃触媒に水を加えて硫酸塩として硫酸酸性水溶液として分離したのち、硫酸酸性水溶液をアミンまたはアンモニウム塩からなる有機相と接触させ、バナジウムおよびモリブデンを有機相中に抽出し、ニッケル、コバルトからなる水溶液にして、ニッケル、コバルトを回収するとともに、有機相からアルカリ抽出により、バナジウム、モリブデンを回収することが開示されている。
さらに特開2000-309828号公報(特許文献3)には、触媒廃棄物に、抽出用薬剤として
アンモニア水を使用して、モリブデン、バナジウム、コバルトなどの有価金属成分を抽出分離する方法が提案されている。
さらに特開2004-323934号公報(特許文献4)には、触媒廃棄物にアンモニア水を添加
して、バナジウム化合物およびモリブデン化合物を浸出させたのち、浸出液に正モリブデン酸アンモニウムを添加して、メタバナジン酸アンモニウムにしてバナジウムを回収するとともに、メタバナジン酸アンモニウムの分離液にアルコールを加えて、正モリブデン酸アンモニウムを析出させて、モリブデンを回収することが開示されている。
さらに、本願出願人は、特開平6−192761号公報(特許文献5)にて、ホスフィン酸化合物を抽出剤として使用したのち、抽出溶媒に鉱酸水溶液を加えてスクラップ(洗浄)し、アンモニア水でモリブデンを剥離するモリブデンの分離回収方法を提案している。
特公平3-50805号公報 特開昭58-9281号公報 特開2000-309828号公報 特開2004-323934号公報 特開平6-192761号公報
特許文献1〜3の方法では、しかしながら、例えば、バナジウムとモリブデンが混在しており、高純度を必要とする用途には用いることができず、用途の制限があったり、純度を上げるためには混在成分をさらに分離する工程が必要であった。
また、特許文献4のように個々にバナジウム、モリブデンを取りだすには、煩雑な工程を経なければならず、効率的な処理方法はなかった。また、特許文献5の方法は、いった
ん廃触媒を硫酸で処理して触媒成分を溶解させるとともに、ホスフィン酸化合物を使用するため、生産コストがかかる上、処理も煩雑であるという問題点があった。
このため、モリブデンを効率的に回収できるとともに、煩雑な処理を行う必要がない方法が求められていた。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、使用済み水素化処理触媒中のMoに対し特定範囲で少量のアンモニアを用いて抽出したのち、酸を添加して回収すれば、高純度のモリブデン酸が析出することを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るモリブデン酸の回収方法は、以下の通りである。
[1]下記の工程(a)〜(e)からなることを特徴とするモリブデン酸の回収方法;
(a)Moを含む使用済み水素化処理触媒を450〜900℃で焼成する工程、
(b)焼成後の使用済み水素化処理触媒をNH3水に、NH3のモル数(MN)とMoO3
モル数(MM)との比(MN)/(MM)が1.6〜3の範囲となるように分散させ、分散
液を80〜100℃に加熱してMoを抽出する工程
(c)分散液を濾過分離し、残渣とMo抽出液を分離する工程
(d)Mo抽出液の濃度をMoO3として3〜20重量%の範囲に調整したのち、酸を加え
てMo抽出液のpHを0.2〜1.5の範囲にしてモリブデン酸を析出させる工程
(e)析出物を濾過・分離してモリブデン酸を回収する工程。
[2]回収されたモリブデン酸の含有量(純度)が、水を除く酸化物中に酸化物換算で90
重量%以上である[1]のモリブデン酸の回収方法。
本発明によれば、モリブデンを含む使用済み水素化処理触媒から、効率的にモリブデンを抽出できる上、高純度かつ高収率でモリブデン酸を回収することができ、このため精製等することなく繰り返しモリブデンを触媒に用いることができる。このため経済性に優れたモリブデン酸の回収方法を提供することができる。
以下、本発明に係るモリブデン酸の回収方法について具体的に説明する。
本発明に係るモリブデン酸の回収方法は、下記の工程(a)〜(e)からなることを特徴とするモリブデン酸の回収方法;
(a)Moを含む使用済み水素化処理触媒を450〜900℃で焼成する工程、
(b)焼成後の使用済み水素化処理触媒をNH3水に、NH3のモル数(MN)とMoO3
モル数(MM)との比(MN)/(MM)が1.6〜3の範囲となるように、分散させた該
分散液を80〜100℃に加熱してMoを抽出する工程
(c)分散液を濾過分離し、残渣とMo抽出液を分離する工程
(d)Mo抽出液に、酸を加えてモリブデン酸を析出させる工程
(e)析出物を濾過・分離してモリブデン酸を回収する工程。
工程(a)
本発明に用いる使用済み水素化処理触媒は、シリカ、シリカ・アルミナなどの担体に、モリブデンが金属、酸化物、または硫化物で担持されている。本発明で用いる使用済み水素化処理触媒の形状はペレット状、球状、管状、リング状等、特に制限はなく、通常、径が約1〜10mm、長さが約3〜20mmのペレットが多く用いられる。また粉状の触媒であってもよい。このような使用済み水素化処理触媒はそのまま用いることもできるが、必要に応じて粉砕してもよい。粉砕すると、抽出速度、抽出率を向上できる場合がある。
通常、使用済み水素化処理触媒は油分が付着しており、ケロシン等の有機溶媒で洗浄し
て油分を除去してもよい。
本発明では、使用済み水素化処理触媒を、450〜900℃、さらには500〜700℃の範囲で焼成する。焼成によって、油分が除去され、モリブデンが酸化物化する。
焼成温度が低いと、油分の除去が不充分なために抽出が不充分となったり、モリブデンが硫化物になっている場合、酸化物化が不十分なためにモリブデンの抽出が不充分となることがある。焼成温度が高いと、モリブデン等の昇華が起きるため、回収率が低下することがある。
使用済み水素化処理触媒中には、有用成分としてCo、Ni、V、Fe、Mo、W等の金属、酸化物あるいは硫化物等が含まれているが、Moの含有量が、MoO3として5重量%未満の場合は、仮にMoを高純度で回収できたとしても、回収量が少ないために経済性が問題となることがある。このため、本発明の方法は、MoをMoO3として5重量%以上含んでいる触媒に適用することが好ましい。
なお、通常の水素化処理触媒のMoの含有量は多くても30重量%である。
工程(b)
前記焼成後の使用済み水素化処理触媒を、NH3水に分散させる。なお、NH3水を使用しても、水に分散させたのち、アンモニアを吹き込んでもよい。
分散液中の使用済み水素化処理触媒の濃度は、アンモニアの量も含めて、固形分として10〜30重量%、さらには12〜20重量%の範囲にあることが好ましい。この範囲にあれば処理効率を高くすることができる。
前記濃度が低いと、処理効率が低下するとともに、抽出液の濃度が低くなることがある。前記濃度が高すぎると、抽出後の濾過・分離した際に残渣中に抽出液が残存する割合が高くなり、残存抽出液を回収するために、別途、温水洗浄などが必要となるので、抽出率、処理効率等が向上することもない。
本発明では、NH3のモル数(MN)とMoO3のモル数(MM)との比(MN)/(MM
が1.6〜3、さらには2〜2.4の範囲で混合する。この範囲にあると、モリブデンのみをモリブデン酸として回収することができるとともに、バナジウムはほとんどが抽出されずに触媒中に残存する。NH3が少ないと、回収できずに触媒に残存するモリブデンの
量が増えることがある。NH3が多いと、モリブデン以外の成分も同時に抽出されてしま
い、後述するモリブデン酸を析出させる際にモリブデン以外の成分が析出し、モリブデン酸の純度が低下してしまうことがある。その結果、新たに、モリブデン酸とモリブデン以外の成分を分離・精製する工程を必要とする場合がある。
分散液中のNH3濃度は、分散液の固形分濃度によるが、NH3として概ね0.6〜1.0重量%の範囲にあることが好ましい。
分散液のNH3濃度が0.6重量%未満の場合はモリブデン酸の回収率が低下する傾向
がある。分散液のNH3濃度が1重量%を越えると、モリブデン以外の成分の抽出量が増
加し、得られるモリブデン酸の純度が低下する。
アンモニア水分散液を80〜100℃に加熱してMoを抽出する。この抽出操作によっ
て、触媒中のモリブデンが抽出される。なおモリブデンは、アンモニアと反応してモリブデン酸アンモニウムが生成しているものと考えられる。
加熱条件としては特に制限されるものではないが、通常1〜24時間の範囲にあることが望ましい。抽出温度が低いと、モリブデンの抽出率が低下し、モリブデン酸の回収率が
不充分となる。抽出温度が100℃を越えると、高価な耐圧性の抽出装置を必要とし、経済性が低下する。
また、抽出容器としては特に制限されるものではなく、常圧式のものであればよい。通常還流式の抽出容器が使用される。なお、耐圧性の抽出装置を用い、高温で抽出をしてもよいが、モリブデンの抽出速度が大幅に向上することもなく、また、モリブデン以外の成分の抽出量が増加し、得られるモリブデン酸の純度が低下することがある。
工程(c)
ついで、濾過分離し、残渣とMo抽出液を分離する。
濾過分離する方法としては、残渣とMo抽出液を分離できれば特に制限はなく、従来公
知の方法を採用することができる。例えば、遠心分離法、濾過膜法、フィルタープレス法、オリーバーフィルター法等種々の方法が挙げられる。
なお、濾過した後、必要に応じて温水を掛けて残渣に残る抽出液と置換して抽出液の回収率を高めることもできる。
工程(d)
こうして得られたMo抽出液に、酸を加えてモリブデン酸を固体として析出させる。酸
としては通常硝酸、塩酸、硫酸などの鉱酸が好適である。
酸を加えたMo抽出液のpHは0.2〜1.5、さらには0.5〜1.0の範囲に調整
する。この酸性域にpHを調整すると、モリブデン酸が固体として析出する。pHが低すぎると、モリブデン酸が再溶解するためか、モリブデン酸の収率が低下することがある。また、pHが高いと、モリブデン酸が析出しにくくなるためモリブデン酸の回収率が不充分となることがある。
なお、モリブデン酸を析出させる際には、前記抽出液のモリブデンの濃度がMoO3として3〜20重量%、さらに好ましくは4〜15重量%の濃度とする。この範囲にあれば、析出効率を高めることができる。このため、必要に応じて、濃縮して濃度を高めてもよい。なお濃度が低いと、モリブデン酸が析出しないことがある。
濃縮方法としては特に制限されるものではなく、溶媒を煮詰めてもよく、また浸透膜を使用してもよい。また濃縮すれば、処理容器をコンパクトにすることができ、また処理効率を高めることができる。
工程(e)
次に、析出したモリブデン酸を濾過分離して回収する。
濾過分離する方法としては、工程(c)と同様の方法を挙げることができる。
なお、濾過した後、必要に応じて掛水をしてモリブデン酸結晶粒子間に残る不純分を含んだ液と置換してモリブデン酸の純度を高めることもできる。前記不純分としては通常使用済み水素化処理触媒に含まれるCo、Ni、V、Fe、W等、担体として用いられるAl23等の他、本発明の回収方法の各工程で使用される薬液等がある。
上記のようにして回収されたモリブデン酸は、純度が高く、また他の成分を実質的に含んでいない。このため回収モリブデン酸中のモリブデンの含有量は酸化物換算で通常、90重量%以上、さらには95重量%以上、特に98重量%以上である。
通常回収されたモリブデン酸は、その後必要に応じて乾燥される。さらに粉砕してもよい。
回収されたモリブデン酸は、再度担体に担持させれば、水素化脱硫触媒として使用する
ことができ、また活性や選択性などの触媒活性は新品の触媒と何ら変わるところがない。
本発明の回収方法によれば、触媒中に含まれるモリブデンを酸化物基準で60〜98重量%という高収率で、モリブデン酸として回収することができる。なお、本発明でモリブデン酸とはH2MoO4の他にMoO3・nH2O(0≦n<1)を含んで意味しており、場合によってはnが1を超えるものも含んで意味している。
本発明の回収方法は、アンモニア添加量を制御することで、モリブデンのみ選択的に回収できる。またそれ以外の不溶成分は残渣として排出するので、副生物は生成しない。さらに、工程自体が、加圧や減圧の必要もなく、簡単な工程で処理することができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
使用済み水素化処理触媒(MoO3=15.2重量%、CoO=3.86重量%、NiO=0.18重量%、V25=0.71重量%、Fe23=0.04重量%、Al23=64.6重量%、C=10.2重量%、S=4.2重量%、形状:ペレット、径=1.27mm、長さ=3.3mm、ケロシンで洗浄した後、乾燥したもの)を650℃で5時間焼成した。
なお使用済み触媒と融剤とを混合して熔融し、球状の溶融体を作製し、蛍光X線測定装
置にて、測定した。なお定量は、あらかじめ作製した標準試料との強度比からMo、Vの
含有量を求めた。
焼成したペレット状の触媒30gに水184mlと濃度28重量%のNH3水5.1m
l((MN)/(MM)=2.4)を加え、100℃で2時間撹拌しながら抽出処理をした。
ついで、濾過し、60℃の温水60mlを掛けて洗浄し、残渣25gと抽出液230mlとを分離回収した。このときの残渣および抽出液の分析結果を表1に示す。
ついで、抽出液を濃縮し、MoO3として濃度5重量%の抽出液(95ml)とした。抽出液の分析結果を表1に示した。抽出液は、必要に応じて希釈して、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)装置を使用して測定し、あらかじめ作製した標準試料との強度比からMo、Vの含有量を求めた。
濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けて洗浄し、濾液125mlとモリブデン酸8.04g(乾燥基準で4.34g)とを分離回収した。なお、乾燥は100℃で1時間行った。
得られたモリブデン酸についての分析結果を表1に示した。回収したモリブデン酸を蛍光X線測定装置にて測定し、測定蛍光X線強度と理論蛍光X線強度との対比を行って含有量を求めた。
[実施例2]
実施例1と同様にして濃度5重量%の抽出液を得た。ついで濃度36重量%の塩酸5.5mlを加え抽出液のpHを0.5とした以外は同様にしてモリブデン酸乾燥基準で3.7gを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例3]
実施例1と同様にして濃度5重量%の抽出液を得、ついで濃度36重量%の塩酸3.4
mlを加え抽出液のpHを1.3とした以外は同様にしてモリブデン酸乾燥基準で4.2gを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例4]
実施例1と同様にして抽出液230mlを分離回収し、ついで、抽出液を濃縮し、Mo
3として濃度10重量%の抽出液とした。
ついで、濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた後分離し、濾液78mlとモリブデン酸乾燥基準で4.4gとを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例5]
実施例1と同様にして抽出液230mlを分離回収し、ついで、抽出液を濃縮し、Mo
3として濃度15重量%の抽出液とした。
ついで、濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた後分離し、濾液58mlとモリブデン酸乾燥基準で4.5gとを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表1に示した。
[実施例6]
実施例1と同様にして抽出液230mlを分離回収し、ついで、抽出液を濃縮し、Mo
3として濃度25重量%の抽出液とした。
ついで、濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4・1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた後分離し、濾液125mlとモリブデン酸8.30g(乾燥基準で4.48g)とを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例7]
実施例1において、焼成した触媒30gに水184mlと濃度28重量%のNH3水3
.4ml((MN)/(MM)=1.6)を加え、100℃で2時間撹拌しながら抽出処理をした。
ついで、濾過し、60℃の温水60mlを掛けて洗浄し、残渣25gと抽出液230mlとを分離回収した。このときの残渣および抽出液の分析結果を表に示した。
抽出液を濃縮し、MoO3として濃度5重量%の抽出液(95ml)とした。
濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた後分離し、濾液125mlとモリブデン酸7.52g(乾燥基準で4.06g)とを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例8]
実施例1において、焼成した触媒30gに水184mlと濃度28重量%のNH3水4
.3ml((MN)/(MM)=2.0)を加え、100℃で2時間撹拌しながら抽
出処理をした。
ついで、濾過し、60℃の温水60mlを掛けて洗浄し、残渣25gと抽出液230mlとを分離回収した。このときの残渣および抽出液の分析結果を表に示した。
ついで、抽出液を濃縮し、MoO3として濃度5重量%の抽出液(95ml)とした。
濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置)してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた
後分離し、濾液125mlとモリブデン酸7.72g(乾燥基準で4.17g)とを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例9]
実施例1において、焼成した触媒30gに水184mlと濃度28重量%のNH3水6
.4ml((MN)/(MM)=3.0)を加え、100℃で2時間撹拌しながら抽出処理をした。
ついで、濾過し、60℃の温水60mlを掛けて洗浄し、残渣25gと抽出液230mlとを分離回収した。このときの残渣および抽出液の分析結果を表に示した。
ついで、抽出液を濃縮し、MoO3として濃度5重量%の抽出液(95ml)とした。
濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた後分離し、濾液125mlとモリブデン酸8.06g(乾燥基準で4.35g)とを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例10]
実施例1において、使用済み水素化処理触媒を500℃で5時間焼成して用いた以外は同様にしてモリブデン酸7.45g(乾燥基準で4.02g)を分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[実施例11]
実施例1において、使用済み水素化処理触媒を800℃で2時間焼成して用いた以外は同様にしてモリブデン酸6.71g(乾燥基準で3.62g)を分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[比較例1]
実施例1において、焼成した触媒30gに水184mlと濃度28重量%のNH3水2
.1ml((MN)/(MM)=1.0)を加え、100℃で2時間撹拌しながら抽出処理をした。
ついで、濾過し、60℃の温水60mlを掛けて洗浄し、残渣25gと抽出液230mlとを分離回収した。このときの残渣および抽出液の分析結果を表に示した。
ついで、抽出液を濃縮し、MoO3として濃度5重量%の抽出液(95ml)とした。
濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた後分離し、濾液125mlとモリブデン酸5.33g(乾燥基準で2.88g)とを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[比較例2]
実施例1において、焼成した触媒30gに水184mlと濃度28重量%のNH3水7
.7ml((MN)/(MM)=3.6)を加え、100℃で2時間撹拌しながら抽出処理をした。
ついで、濾過し、60℃の温水60mlを掛けて洗浄し、残渣25gと抽出液230mlとを分離回収した。このときの残渣および抽出液の分析結果を表に示した。
ついで、抽出液を濃縮し、MoO3として濃度5重量%の抽出液(95ml)とした。
濃縮した抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置してモリブデン酸を析出させ、ついで、濾過し、水30mlを掛けた後分離し、濾液125mlとモリブデン酸9.27g(乾燥基準で5.01g)とを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[比較例3]
実施例1と同様にして抽出液230mlを分離回収し、ついで、この濃度2.06重量%の抽出液に濃度36重量%の塩酸4.1mlを加え抽出液のpHを0.9とし、室温で2時間放置したがモリブデン酸は析出しなかった。
[比較例4]
実施例1と同様にして濃度5重量%の抽出液を得た後、ついで濃度36重量%の塩酸11mlを加え抽出液のpHを0.1とした以外は同様にしてモリブデン酸乾燥基準で1.1gを分離回収した。このときのモリブデン酸の分析結果を表に示した。
[比較例5]
実施例1と同様にして濃度5重量%の抽出液を得、ついで濃度36重量%の塩酸2.2mlを加え抽出液のpHを2.0とした以外は同様にしたがモリブデン酸は析出しなかった。
Figure 2006314986

Claims (2)

  1. 下記の工程(a)〜(e)からなることを特徴とするモリブデン酸の回収方法;
    (a)Moを含む使用済み水素化処理触媒を450〜900℃で焼成する工程、
    (b)焼成後の使用済み水素化処理触媒をNH3水に、NH3のモル数(MN)とMoO3
    モル数(MM)との比(MN)/(MM)が1.6〜3の範囲となるように分散させ、分散
    液を80〜100℃に加熱してMoを抽出する工程
    (c)分散液を濾過分離し、残渣とMo抽出液を分離する工程
    (d)Mo抽出液の濃度をMoO3として3〜20重量%の範囲に調整したのち、酸を加え
    てMo抽出液のpHを0.2〜1.5の範囲にしてモリブデン酸を析出させる工程
    (e)析出物を濾過・分離してモリブデン酸を回収する工程。
  2. 回収されたモリブデン酸の含有量(純度)が、水を除く酸化物中に酸化物換算で90重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のモリブデン酸の回収方法。
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