JP2006311764A - ディジタル保護リレー - Google Patents

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Abstract

【課題】ディジタル保護リレーの整定値を、高い精度で整定できるようにする。
【解決手段】保護対象1を有する電力系統2から電気量低減手段CT1,CT2,・・・を介して入力された系統電気量が、整定値より所定量大きい場合に演算部34によってリレー機能を実行するディジタル保護リレー3において、前記演算部34が取り込んだ定常時の前記系統電気量を、メモリ35に前記整定値として格納することにより前記整定値を設定し、整定値設定後に入力される前記系統電気量が、前記メモリ35に設定された前記整定値より所定量大きい場合に前記演算部34によってリレー機能を実行することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、電力系統の故障の検出と除去を行うために、電力系統からの入力電気量を常時監視している保護リレーのうち、ディジタル形の保護リレーに関するものである。
保護対象を有する電力系統から電気量をディジタル保護リレーに入力する場合、計器用変流器(CT)計器用変圧器(VT)等の電気量低減手段で電力系統の電気量を低減し、低減した系統電気量をアナログ入力回路(AI回路)でアナログ入力処理したアナログ電気量をA/D変換部でディジタル電気量に変換し、この変換されたディジタル電気量がディジタル保護リレーの演算部に入力される。演算部では前記ディジタル電気量を監視し異常と判断した場合に保護リレー出力が出される。また、ディジタル保護リレーが適正に動作するように保護リレー内に整定値が設定される。整定値は、定常状態時の負荷量や前記電気量低減手段の低減比(計器用変流器(CT)計器用変圧器(VT)等の一次側と二次側との巻線比など)等から予め計算して求め、この予め計算して求めた整定値をリレー内に設定される。従来は、工場やビル等の一般需要家で使用される保護リレーの場合は、ユーザーがテンキーで前記整定値を入力しリレー内に設定したり、予め準備された複数の整定値の中から、上下左右ボタン等を使用して、適切な整定値を選択して、選択した整定値をリレー内に設定するのが一般的である。
例えば、発電機保護リレーやモーター保護リレーの中には、整定項目の中に定常状態(定格)の電気量に対する大きさの割合で整定するものがある。このような場合、ユーザーは発電機やモーター等の保護対象の定常時における保護リレーに入力される電流値や電圧値や電力の値等の電気量を、定常時の負荷量や前記電気量低減手段の低減比(計器用変流器(CT)計器用変圧器(VT)等の一次側と二次側との巻線比など)等から予め計算して求め、この予め計算して求めた値を、基準となる整定値として手動で設定すると共に、例えば、当該基準となる整定値の1.5倍等の大きさの割合の整定値も予め手動で設定し、保護リレーに入力される電気量が、前記基準となる手動設定の整定値の、前記手動設定の割合の整定値倍になれば保護リレーが動作するようにしてある。このような保護リレーは例えば過電流リレー等である。
また、別な例として、例えば、変圧器保護を目的とする比率差動リレーがある。定常使用状態においては、変圧器1次側から電気量低減手段(計器用変流器(CT))を介して保護リレーに入力される電流と変圧器2次側から電気量低減手段(計器用変流器(CT))を介して保護リレーに入力される電流の大きさとが同じである必要があり、従来から両電流を同じにするために保護リレー内に前記各電気量低減手段(計器用変流器(CT))の2次電流を1次電流として入力する補償用内電気量低減手段(計器用変流器(CT))を夫々設け、保護リレーの演算部が取り込む変圧器1次側の電流と変圧器2次側の電流とを同じにするように構成してあるが、リレー内の補償用電気量低減手段(計器用変流器(CT))だけでは保護リレーの演算部が取り込む変圧器1次側の電流と変圧器2次側の電流とを同じにするのは困難であるケースが多く、保護リレーに整合整定値と呼ばれる整定値を電気量低減比(CT比)を盛り込んだ計算により求めて手動で設定し、演算部が取り込む変圧器1次側の電流と変圧器2次側の電流に、この整定値による補正をかけ両者を同じ大きさにする演算を、保護リレー内の演算部で行っている(通称、「マッチングタップ」と言われている)。
また、特開平6−70443公報に記載されているように、保護リレーの調整段階で整定値に相当する規定の電力量を入力して、このときの入力電気量を記憶させて、それを整定値データとして設定することで、調整の手間を削除しようとするものがある。
特開平6−70443公報(図1及びその説明)
前述のように、保護リレーには電気量低減手段(計器用変流器(CT)計器用変圧器(VT)等)を介して系統電気量が入力される。前記計器用変流器(CT)計器用変圧器(VT)等の電気量低減手段には固有の誤差があり、特にZCTやZVTでは固有の誤差が一般的に大きく、このような固有の誤差は、計算では求められないため、計算で求めた整定値の精度には限界がある。更に、電気量低減手段(計器用変流器(CT)計器用変圧器(VT)等)と演算部との間には、フィルタ等を内蔵したアナログ入力回路(AI回路)およびA/D変換部が設けられているので、これらアナログ入力回路(AI回路)およびA/D変換部の各々における固有の誤差も生じるため、前記計算で求めた整定値の精度は低下する。
この発明は、前述のような実情に鑑みてなされたもので、高い精度で整定できるようにすることを目的とするものである。
この発明に係るディジタル保護リレーは、保護対象を有する電力系統から電気量低減手段を介して入力された系統電気量が、整定値より所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、前記演算部が取り込んだ定常時の前記系統電気量を、メモリに前記整定値として格納することにより前記整定値を設定し、整定値設定後に入力される前記系統電気量が、前記メモリに設定された前記整定値より所定量大きい場合に前記演算部によってリレー機能を実行するものである。
また、この発明に係るディジタル保護リレーは、保護対象の両端の各電気量を電気量低減手段を介して入力し、前記電気量低減手段を介して入力した前記両端の各電気量の差が所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、定常時に前記演算部で前記差の処理をする両端の値が同じ大きさになるように整合整定値を前記演算部が前記電気量低減手段を介して取り込んだ前記両端の定常時電気量から導出し設定するものである。
また、この発明に係るディジタル保護リレーは、保護対象の両端の電気量を電気量低減手段を介して入力し、前記電気量低減手段を介して入力した前記両端の電気量の差が所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、定常時に前記演算部で前記差の処理をする両端の値の位相が同じ位相となるように前記演算部が位相補正するものである。
この発明は、保護対象を有する電力系統から電気量低減手段を介して入力された系統電気量が、整定値より所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、前記演算部が取り込んだ定常時の前記系統電気量を、メモリに前記整定値として格納することにより前記整定値を設定し、整定値設定後に入力される前記系統電気量が、前記メモリに設定された前記整定値より所定量大きい場合に前記演算部によってリレー機能を実行するので、電気量低減手段の固有誤差分を整定時に吸収し高い精度で整定されリレー機能が高性能に実行される効果がある。
また、この発明に係るディジタル保護リレーは、保護対象の両端の各電気量を電気量低減手段を介して入力し、前記電気量低減手段を介して入力した前記両端の各電気量の差が所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、定常時に前記演算部で前記差の処理をする両端の値が同じ大きさになるように整合整定値を前記演算部が前記電気量低減手段を介して取り込んだ前記両端の定常時電気量から導出し設定するので、電気量低減手段の固有誤差分を整定時に吸収し高い精度で整定されリレー機能が高性能に実行される効果がある。
また、この発明に係るディジタル保護リレーは、保護対象の両端の電気量を電気量低減手段を介して入力し、前記電気量低減手段を介して入力した前記両端の電気量の差が所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、定常時に前記演算部で前記差の処理をする両端の値の位相が同じ位相となるように前記演算部が位相補正するので、前記演算部に取り込まれる両端の電気量に位相差があってもリレー機能を高性能に実行する効果がある。
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1を図1および図2により説明する。図1はディジタル保護リレーの内部構成を過電流リレーの場合について例示する図、図2はディジタル保護リレーを正面から見た事例を示す図である。なお、各図中、同一符合は同一部分を示す。
図1に示すように、モーターや発電機等の保護対象1を有する電力系統2から電気量低減手段CT1,CT2を介して系統電気量が入力されるディジタル保護リレー3は、前記
電気量低減手段CT1,CT2の2次電流を電圧に変換する電圧変換部311,312と、この電圧変換部311,312によって電圧に変換された入力系統電気量に含まれるノイズや高調波成分などを除去するフィルター機能等を有する周知のアナログ入力回路(略称「AI回路」)321,322と、これらアナログ入力回路321,322の出力であるアナログ系統電気量をディジタル系統電気量に変換する周知のA/D変換部33と、このA/D変換部33の出力であるディジタル系統電気量を取り込みリレー機能を司る演算部34と、ディジタル保護リレーの整定値が書き込まれる(設定される)不揮発性メモリ35と、前記電力系統2の定常時に整定値の設定を指示するスイッチ等の整定値設定指示手段36と、整定項目表示部371および整定値表示部372を備えた整定表示部37とを有している。
ディジタル保護リレー3の正面には、図2に示すように、前記整定表示部37と操作部38とが設けられている。前記操作部38には、書込釦381と、運用釦382と、上下の選択釦383,384と、左右の選択釦385,386とが設けられている。前記上下の選択釦383,384は、整定項目表示部371へ表示する整定項目(過電流リレーの前記基準となる整定値の整定(図2での表示例はOC Tap)、前記1.5倍等の大きさの割合の整定、等)を選択する釦である。前記左右の選択釦385,386は、前記1.5倍等の大きさの割合の整定を人為的に行う釦であり、また、後述のこの発明の実施の形態4において基準となる整定値を予め準備された複数の整定値の中から人為的に選択する釦である。
図1および図2において、ディジタル保護リレー3は、演算部34に取り込んだ系統電気量が、整定値より所定量大きい場合に演算部34によってリレー機能を実行する過電流リレーであり、前記演算部34が取り込んだ定常時の前記系統電気量を、不揮発性メモリ35に前記整定値として格納することにより前記整定値を設定し、整定値設定後に入力される前記系統電気量が、前記不揮発性メモリ35に設定された前記整定値より所定量大きい場合に前記演算部によってリレー機能を実行する。
定常状態の前記電力系統2に前記電気量低減手段CT1,CT2を介して前記ディジタル保護リレー3を接続して、上下の選択釦383,384を操作して或る整定値整定項目を選択する(図2では過電流リレーOC Tapが選択されている事例を示してある)と、そのディジタル保護リレーへの入力電気量が整定値表示部372に表示される(過電流リレーの場合)。この状態で、書込釦381を操作すると整定値設定指示手段36(図1)から演算部34に整定値設定指示が出され、その時に演算部34が取り込んだディジタル系統電気量が不揮発性メモリ35に書き込むことで整定値の設定が行われ、当該不揮発性メモリ35に書き込まれた値をディジタル保護リレー3は整定値の一つとして扱い、次いで、運用釦382を操作すると、当該操作以降、ディジタル保護リレー3はその整定値によってリレーを動作させる。
前述のように、前記計器用変流器(CT)等の電気量低減手段CT1,CT2には固有の誤差があり、特にZCTやZVTでは固有の誤差が一般的に大きく、このような固有の誤差は、計算では求められないため、従来のように人為的に計算で求めた整定値の精度には限界があり、更に、電気量低減手段CT1,CT2と演算部34との間には、電圧変換部311,312、フィルタ等を内蔵したアナログ入力回路(AI回路)321,322、およびA/D変換部33が設けられているので、これら電圧変換部311,312、アナログ入力回路(AI回路)321,322およびA/D変換部33の各々における固有の誤差も生じるため、前記従来のように人為的に計算で求めた整定値の精度は低下する。
これに対し、この発明の実施の形態1は、前述のように、保護対象1を有する電力系統2から電気量低減手段CT1,CT2を介して入力された系統電気量が、整定値より所定量大きい場合に演算部34によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、前記演算部34が取り込んだ定常時の前記系統電気量を、不揮発性メモリ35に前記整定値として格納することにより前記整定値を設定し、整定値設定後に入力される前記系統電気量が、前記不揮発性メモリ35に設定された前記整定値より所定量大きい場合に前記演算部34によってリレー機能を実行するので、電気量低減手段CT1,CT2の固有誤差分、前記電圧変換部311,312、前記フィルタ等を内蔵した前記アナログ入力回路(AI回路)321,322、および前記A/D変換部33の固有誤差分を整定時に吸収して高い精度で整定されリレー機能が高性能に実行される効果がある。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を、ディジタル式比率差動リレーの場合について、ディジタル比率差動リレーの内部構成の事例を示す図3によって説明する。なお、図3において、図1および図2と同一または相当部分には同一符号を付してある。
変圧器や発電機等の保護対象(この実施形態では変圧器を例示してあり、以下、変圧器と記す)1の内部故障検出と保護を目的とした、ディジタル保護リレーであるディジタル式比率差動リレーについては、図3に示すように、変圧器1の1次側から電気量低減手段(この実施形態では計器用変流器を例示してあり、以下、計器用変流器と記す)CT3を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさと変圧器1の2次側から計器用変流器CT4を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさとが、定常時は一致していなければならない。
従来の比率差動リレーにおいては、変圧器1の1次側から計器用変流器CT3を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさと変圧器1の2次側から計器用変流器CT4を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさとを定常状態で一致させるため、ロータリスイッチ等の整合整定手段341,342を使用し、ユーザーが計算して求めた整合整定値になるように手動でロータリスイッチ等の整合整定手段341,342を調整していたが、前述のように、前記計器用変流器CT3や前記計器用変流器CT4自体に各々固有の誤差があり、また、ロータリスイッチ等の整合整定手段341,342自体にも各々固有の誤差がある。また、この実施の形態2では図示していないが、ディジタル保護リレー3内には、前記計器用変流器CT3や前記計器用変流器CT4の各2次側とディジタル保護リレー3の演算部34との間には、それぞれ、前述した図1に示すような電圧変換部311、AI回路321、A/D変換部33があり、これら電圧変換部311、AI回路321、A/D変換部33にもまた各々固有の誤差がある。従って、ロータリスイッチ等の整合整定手段341,342で整合整定しても、変圧器1の1次側から計器用変流器CT3を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさと変圧器1の2次側から計器用変流器CT4を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさとを、定常状態で精度良く一致させることはできない。
また、従来では、ロータリスイッチ等の整合整定手段341,342で定まる整合整定値を事前に準備し、例えば前述の図2における左右の選択釦385,386を操作することにより整定値表示部372に表示される値から整定値を選択する方法が採用されている場合が多いが、ロータリスイッチ等の整合整定手段341,342の構造上の制約から詳細な整定をすることができないので、変圧器1の1次側から計器用変流器CT3を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさと変圧器1の2次側から計器用変流器CT4を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の大きさとを、定常状態で精度良く一致させることはできない。
そこで、この発明の実施の形態2では、図3に示すように、変圧器1の1次側の電流を計器用変流器CT3および整合整定手段341を介して、変圧器1の2次側の電流を計器用変流器CT4および整合整定手段342を介して、それぞれディジタル保護リレーの演算部34に取り込み、当該演算部34で変圧器1の内部故障検出するために差をとる前に、当該取り込んだ前記両電流値(ディジタル値)が定常状態で同じになるように当該演算部34で演算により補正量(整合整定値)を導出し、当該補正量(整合整定値)を不揮発性メモリ35に整定値として書き込み、整定値を設定する。つまり、ディジタル保護リレー3自体が整合整定値を自動的に演算し、設定する。なお、前記書き込み、設定の手順は前述のこの発明の実施の形態1と同様にすればよい。
前述の図3において整合整定値を自動計算する過程についてのフローチャートを図4に示してある。
前述の整定値の整定を行う場合、図4に示してあるように、先ず、ロータリスイッチ等の整合整定手段341,342で初期値をセットする(ステップST41)。
次いで、計器用変流器CT3からの電流を整合整定手段341で初期設定した整合整定値で換算した整合整定手段341の出力値を演算部34が取り込んだ値と、計器用変流器CT4からの電流を整合整定手段342で初期設定した整合整定値で換算した整合整定手段342の出力値を演算部34が取り込んだ値とを演算部34で比較する(ステップST42)。
前記ステップST42での前記比較の結果が同じであれば、そのときの整合整定手段341,342での整合整定値を整定値として反映させ、整合整定手段341の出力値を演算部34が取り込んだ値および整合整定手段342の出力値を演算部34が取り込んだ値を不揮発性メモリ35に整定値として保存する(ステップST43)。
前記ステップST42での前記比較の結果、計器用変流器CT3に整合整定手段341による整合整定値を換算した値が、計器用変流器CT4に整合整定手段342による整合整定値を換算した値より大きければ(ステップST44)、計器用変流器CT4に整合整定手段342による整合整定値を換算した値が大きくなる方向に、整合整定手段32による整合整定値を、最小単位で変更し(ステップST45)、前記ステップST42での前記比較の結果、計器用変流器CT3に整合整定手段341による整合整定値を換算した値が、計器用変流器CT4に整合整定手段342による整合整定値を換算した値より小さければ(ステップST44)、計器用変流器CT3に整合整定手段341による整合整定値を換算した値が大きくなる方向に、整合整定手段341による整合整定値を、最小単位で変更し(ステップST46)、両者が同じ大きさになるまで前記ステップ44〜46を繰り返し、同じ大きさになった時点で、そのときの値を整定値として反映させ、不揮発性メモリ35に保存する。
このようにこの発明の実施の形態2によれば、ディジタル保護リレー3の外部の計器用変流器(電気量低減手段)CT3,CT4を介して、ディジタル保護リレー3に定常状態で入力される電流をもとに演算部34が取り込んだ電流(ディジタル量)から整合整定値を自動で計算し整定するので、計器用変流器に固有の誤差があったとしても、また、リレーの演算部34に至るリレー内の電圧変換部311、アナログ入力回路321、A/D変換部33に固有の誤差があったとしても、演算部34内における定常時の計器用変流器CT3からの電流と計器用変流器CT4からの電流の値が厳密に同じになるように設定できる。また、ロータリスイッチ等の整合整定手段341,342を使用した手動での整定と比較して、表示桁数による整定精度の制約もなく、また、ユーザーが整定を間違って、ディジタル保護リレーが正しくない動きをする恐れもない。さらに言えば、従来のディジタル保護リレーにおいては、ディジタル保護リレーのアナログ入力回路の製品間の誤差(保護リレー自体の誤差)をなくすために、製品出荷前に調整を行う必要があるが、この発明の実施の形態2によれば、ディジタル保護リレー3に定常状態で入力される電流をもとに演算部が取り込んだ電流(ディジタル量)から整合整定値を自動で計算し整定するので、保護リレー自体の誤差も、ディジタル保護リレーの外部に接続した計器用変流器の誤差と、自動整定の過程で同じように扱うことができ、ディジタル保護リレーが処理する計器用変流器CT3からの電流値と計器用変流器CT4からの電流値を演算部34内で同じにするように当該演算部34で整合整定値を演算して決めれば、保護リレー自体の誤差も無視できるようになる。
なお、図3にはロータリスイッチ等の整合整定手段341,342を備えている場合を例示してあるが、ディジタル保護リレー3自体で整合整定値を自動的に演算し、設定するようにすれば、従来設けていたロータリスイッチ等の整合整定手段341,342は必ずしも設けなくてもよい。
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を、ディジタル式比率差動リレーの場合について、ディジタル比率差動リレーの内部構成の事例を示す図5によって説明する。なお、図5において、図1、図2、および図3と同一または相当部分には同一符号を付してあり、この発明の実施の形態3の説明は、前述のこの発明の実施の形態1および2と異なる点を主体に説明し、他の説明は割愛する。
変圧器や発電機等の保護対象(この実施形態では変圧器を例示してあり、以下、変圧器と記す)1の内部故障検出と保護を目的とした、ディジタル保護リレーであるディジタル式比率差動リレーについては、図5に示すように、変圧器1の1次側から電気量低減手段(この実施形態では計器用変流器を例示してあり、以下、計器用変流器と記す)CT3を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の位相と変圧器1の2次側から計器用変流器CT4を介してディジタル保護リレーの演算部34に取り込まれる電流の位相とが、定常時は一致していなければならない。
通常、接続を間違えなければこの位相が不一致になることはないが、変圧器がY−Δ接続の場合と、Y−Y、Δ−Δ接続の場合とでは、計器用変流器の接続方法が異なり、これを間違うと位相が一定分だけずれてしまう。この発明の実施の形態3では、図5に示すように、ディジタル保護リレーに位相補正するための位相補正部39を設け、定常状態でディジタル保護リレーに計器用変流器CT3,CT4の各2次出力を入力した状態にして、前記位相補正部39によって自動で位相補正を行い、保護リレーが処理する電流の位相差がなくなるようにする。
このように、この発明の実施の形態3によれば、ディジタル保護リレーの外部の接続が間違っていたとしても、相順を間違っていないなど大きな間違いがなければ、自動で位相を補正して、計器用変流器CT3からの入力と計器用変流器CT4からの入力との位相が同じになるようにでき、接続間違いによってディジタル保護リレーが正しくない動きをすることを防ぐことができ、また、変圧器の接続によって、外部接続の方式を切り替える必要もなくなる。
また、従来のディジタル保護リレーにおいては、保護リレーのアナログ回路の製品間の位相に関わる誤差(ディジタル保護リレー自体の誤差)をなくすために、製品出荷前に位相調整を行う必要があったが、この発明の実施の形態3のように、前述の整定値自動整定の過程で、ディジタル保護リレーが処理する計器用変流器CT3からの電流値と計器用変流器CT4からの電流値との位相に差がなくなるように位相補正値を決めれば、ディジタル保護リレー自体の位相誤差も無視できるようになる。
前述の図5において整合整定値手段341,342からの入力の位相差がゼロになるように自動計算する過程についてのフローチャートを図6に示してある。
前述の位相補正を行う場合、図6に示してあるように、先ず、位相補正部39に初期値をセットする(ステップST61)。
次いで、計器用変流器CT3からの電流に位相補正部39により位相補正した電流と、計器用変流器CT4からの電流とを演算部34で位相比較する(ステップST62)。
前記ステップST62での前記位相比較の結果、前記両電流の位相差がなければ、そのときの位相補正部39での補正値を補正値として反映させ、不揮発性メモリ35に保存する(ステップST63)。
前記ステップST62での前記位相比較の結果、位相差があれば、位相差がなくなる方向に位相補正部39で位相補正値を修正する(ステップST64〜ステップST66)。同じ位相になった時点で、そのときの値を補正値として反映させ、不揮発性メモリ35に保存する。
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を、ディジタル保護リレーの内部構成の事例を示す図7によって説明する。なお、図7において、図1〜図6と同一または相当部分には同一符号を付してあり、この発明の実施の形態4の説明は、前述のこの発明の実施の形態1〜3と異なる点を主体に説明し、他の説明は割愛する。
前述のこの発明の実施の形態1、2、3においては、定常状態の電力系統にディジタル保護リレーを接続して、整定値の整定、整合整定値の整定、位相補正等をディジタル保護リレー内で自動で計算、記憶させる場合を例示したが、電力系統を流れる電流が常に変動しているようなケースでは、手動で整定を行いたい場合がある。このときの対処方法として、整定を、前述の従来装置のように人為的に手動で行うか、前述のこの発明の実施の形態1〜3のようにディジタル保護リレー内で自動で行うか、ユーザーが選択するための切替スイッチ343を設け、この切替スイッチ343をディジタル保護リレーの正面またはユーザーが操作可能な位置に配設する。
なお、この発明の実施の形態4の場合は、手動での整定が選択される場合、ディジタル保護リレー自体の誤差を調整する機会がなくなるために、メーカー側で出荷前の調整を行う必要がある。
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を、ディジタル保護リレーの内部構成の事例を示す図8によって説明する。なお、図8において、図1〜図7と同一または相当部分には同一符号を付してあり、この発明の実施の形態5の説明は、前述のこの発明の実施の形態1〜4と異なる点を主体に説明し、他の説明は割愛する。
前述のこの発明の実施の形態1、2、3においては、定常状態の電力系統にディジタル保護リレーを接続して、整定値の整定、整合整定値の整定、位相補正等をディジタル保護リレー内で自動で計算、記憶させる場合を例示したが、ディジタル保護リレーの接続が明らかに間違っている場合や結線ができていない場合、すでに変圧器で内部故障が発生している場合など、自動で計算した結果が明らかに異常であるケースがある。このときに、保護リレーは異常を知らせるアラーム表示器40または外部へのアラーム出力41により、外部にアラームを出して自動での計算、整定・記憶をストップさせる。
この発明の実施の形態1を示す図で、ディジタル保護リレーの内部構成を過電流リレーの場合について例示する図である。 この発明の実施の形態1を示す図で、ディジタル保護リレーの正面から見た図である。 この発明の実施の形態2を示す図で、ディジタル比率差動リレーの内部構成の事例を示す図である。 この発明の実施の形態2を示す図で、図3において整合整定値を自動計算する過程についての動作フローチャートである。 この発明の実施の形態3を示す図で、ディジタル比率差動リレーの内部構成の事例を示す図である。 この発明の実施の形態3を示す図で、図5において整合整定値手段341,342からの入力の位相差がゼロになるように自動計算する過程についてのフローチャートである。 この発明の実施の形態4を示す図で、ディジタル保護リレーの内部構成の事例を示す図である。 この発明の実施の形態5を示す図で、ディジタル保護リレーの内部構成の事例を示す図である。
符号の説明
1 保護対象、
2 電力系統、
3 ディジタル保護リレー、
311 電圧変換部、
312 電圧変換部、
321 アナログ入力回路、
322 アナログ入力回路、
33 A/D変換部、
34 演算部、
341 整合整定手段、
342 整合整定手段、
343 切替スイッチ、
35 不揮発性メモリ、
36 整定値設定指示手段、
37 整定表示部、
371 整定項目表示部、
372 整定値表示部、
38 操作部、
381 書込釦、
382 運用釦、
383 選択釦、
384 選択釦、
385 選択釦、
386 選択釦、
39 位相補正部、
40 アラーム表示器、
41 アラーム出力、
CT1 電気量低減手段(計器用変流器)、
CT2 電気量低減手段(計器用変流器)、
CT3 電気量低減手段(計器用変流器)、
CT4 電気量低減手段(計器用変流器)。

Claims (8)

  1. 保護対象を有する電力系統から電気量低減手段を介して入力された系統電気量が、整定値より所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、前記演算部が取り込んだ定常時の前記系統電気量を、メモリに前記整定値として格納することにより前記整定値を設定し、整定値設定後に入力される前記系統電気量が、前記メモリに設定された前記整定値より所定量大きい場合に前記演算部によってリレー機能を実行することを特徴とするディジタル保護リレー。
  2. 請求項1に記載のディジタル保護リレーにおいて、整定値設定指示が行われると、前記演算部が取り込んだ定常時の前記系統電気量を、前記メモリに前記整定値として格納することを特徴とするディジタル保護リレー。
  3. 保護対象の両端の各電気量を電気量低減手段を介して入力し、前記電気量低減手段を介して入力した前記両端の各電気量の差が所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、定常時に前記演算部で前記差の処理をする両端の値が同じ大きさになるように整合整定値を前記演算部が前記電気量低減手段を介して取り込んだ前記両端の定常時電気量から導出し設定することを特徴とするディジタル保護リレー。
  4. 請求項3に記載のディジタル保護リレーにおいて、整定値設定指示が行われると、前記演算部が前記整合整定値を設定することを特徴とするディジタル保護リレー。
  5. 保護対象の両端の電気量を電気量低減手段を介して入力し、前記電気量低減手段を介して入力した前記両端の電気量の差が所定量大きい場合に演算部によってリレー機能を実行するディジタル保護リレーにおいて、定常時に前記演算部で前記差の処理をする両端の値の位相が同じ位相となるように前記演算部が位相補正することを特徴とするディジタル保護リレー。
  6. 請求項3または請求項4に記載のディジタル保護リレーにおいて、定常時に前記演算部で前記差の処理をする両端の値の位相が同じ位相となるように前記演算部が位相補正することを特徴とするディジタル保護リレー。
  7. 請求項1〜請求項4に記載のディジタル保護リレーにおいて、事前に準備された複数の整定値を有しこれら複数の整定値から人為的に選択された整定値を設定する機能を有し、この機能と前記演算部により整定値を設定する機能とが択一的に選択され、択一的に選択された機能による整定値を設定することを特徴とするディジタル保護リレー。
  8. 請求項1〜請求項7に記載のディジタル保護リレーにおいて、前記演算部が前記整定値が異常な整定値であると判断した場合、アラーム出力を出すことを特徴とするディジタル保護リレー。
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