JPH09247841A - 過電流継電装置 - Google Patents

過電流継電装置

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JPH09247841A
JPH09247841A JP8051975A JP5197596A JPH09247841A JP H09247841 A JPH09247841 A JP H09247841A JP 8051975 A JP8051975 A JP 8051975A JP 5197596 A JP5197596 A JP 5197596A JP H09247841 A JPH09247841 A JP H09247841A
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JP
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load
power system
load current
relay device
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JP8051975A
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Akira Sugita
明 杉田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力系統の負荷の運転状態に応じた保護協調特
性曲線を人手によらず自動的に整定して、過電流保護を
確実に行なうこと。 【解決手段】電力系統の負荷の電気的耐量をあらかじめ
整定する整定手段と、電力系統の負荷を定格負荷運転し
た時に得られる電流とその時間との関係を表わす定格負
荷電流特性を算出し、かつ当該定格負荷電流特性に対し
て整定手段により整定された負荷の電気的耐量を越えな
い範囲で最適な保護協調特性曲線を自動的に作成し整定
する保護協調特性曲線作成手段と、保護協調特性曲線作
成手段により整定された保護協調特性曲線を越える負荷
電流が流入すると電力系統の事故であると判定し、配電
線に設置された遮断器に対して引外し指令を出力する引
外し指令出力手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統における
配電線の短絡および過負荷等の過電流を検出する過電流
継電装置に係り、特に配電線を含む電力系統の負荷の運
転状態に応じた保護協調特性曲線を自動的に整定して、
過電流保護を確実に行なえるようにした過電流継電装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電力系統の保護を行なう保護
継電装置としては、種々のものが用いられてきている
が、その一つとして、電力系統における配電線の短絡お
よび過負荷等の過電流を検出して保護する過電流継電装
置が用いられている。
【0003】この過電流継電装置は、あらかじめ整定さ
れた保護協調特性曲線を越える負荷電流が流入すると、
電力系統に事故が発生したと判定し、配電線に設置され
た遮断器に対して引外し指令を出力することにより、電
力系統の保護を行なうものである。
【0004】ところで、この種の過電流継電装置への保
護協調特性曲線の整定は、保護対象となる負荷毎にその
都度、すなわち例えば負荷が電動機負荷ならば、電動機
の定格電流、始動電流、始動時間をあらかじめ入手し、
配電線を含む電動機の電気的耐量を考慮して保護協調特
性曲線を人間系で作成し、それを過電流継電装置へ整定
することにより行なっている。
【0005】図5は、このようにして作成した過電流継
電装置の保護協調特性曲線の一例を示す図である。すな
わち、図5に示すように、横軸に電流i、縦軸に時間t
を配し、電動機の定格電流、始動電流、始動時間より予
想される負荷電流C−IMKと、負荷の電気的耐量ならび
に上位との協調を考慮した電気的耐量曲線C−IT との
間に、保護協調特性曲線C−IOSを設定することによ
り、過電流継電装置へ整定するようにしている。
【0006】しかしながら、上述したような整定方法で
は、負荷電流が決まらないと、過電流継電装置へ保護協
調特性曲線を整定することができないため、適性な過電
流保護を行なうことができない恐れがある。
【0007】また、保護対象となる配電線を含む負荷が
代わると、その都度、負荷毎に保護協調特性曲線を人間
が作成して整定を行なわなければならず、煩わしいとい
う難点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
過電流継電装置への保護協調特性曲線の整定方法におい
ては、適性な過電流保護を行なうことができないばかり
でなく、負荷毎に保護協調特性曲線を人間が作成して整
定しなければならず、煩わしいという問題があった。
【0009】本発明の目的は、電力系統の負荷の運転状
態に応じた保護協調特性曲線を人手によらず自動的に整
定して、過電流保護を確実に行なうことが可能な極めて
信頼性の高い過電流継電装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に対応する発明では、電力系統の
短絡および過負荷等の過電流を検出する過電流継電装置
において、電力系統の負荷の電気的耐量をあらかじめ整
定する整定手段と、電力系統の負荷を定格負荷運転した
時に得られる電流とその時間との関係を表わす定格負荷
電流特性を算出し、かつ当該定格負荷電流特性に対して
整定手段により整定された負荷の電気的耐量を越えない
範囲で最適な保護協調特性曲線を自動的に作成し整定す
る保護協調特性曲線作成手段と、保護協調特性曲線作成
手段により整定された保護協調特性曲線を越える負荷電
流が流入すると電力系統の事故であると判定し、配電線
に設置された遮断器に対して引外し指令を出力する引外
し指令出力手段とを備えて成る。
【0011】従って、請求項1に対応する発明の過電流
継電装置においては、あらかじめ電力系統の負荷の電気
的耐量を初期整定にて入力しておき、負荷を一度定格負
荷にて運転してその時に得られる電流とその時間との関
係を表わす定格負荷電流特性を算出し、この定格負荷電
流特性に対して負荷の電気的耐量を越えない範囲で保護
協調特性曲線を自動的に作成して整定すると共に、保護
協調特性曲線を越える負荷電流が流入したら、電力系統
の事故と判定して遮断器に引外し指令を出力することに
より、従来では負荷毎に保護協調特性曲線を人間が作成
し整定していたがそれが不用となり、負荷の運転状態に
応じた最適な保護協調特性曲線が自動的に得られ、過電
流保護を確実に行なうことができる。
【0012】また、請求項2に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明の過電流継電装置において、整
定手段としては、電力系統の負荷の電気的耐量に加え
て、定格負荷電流特性算出のための負荷の運転回数を整
定するものとし、保護協調特性曲線作成手段としては、
整定された運転回数毎に算出された定格負荷電流特性の
平均値を算出し、当該平均値に基づいて最終的に保護協
調特性曲線を自動的に作成し整定するようにしている。
【0013】従って、請求項2に対応する発明の過電流
継電装置においては、負荷を定格負荷にて複数回運転し
て得られる電流とその時間との関係を表わす個々の定格
負荷電流特性の平均値を算出し、この平均値に基づいて
正式な保護協調特性曲線を自動整定することにより、そ
の負荷に最適なより一層精度の高い保護協調特性曲線が
自動的に得られ、過電流保護をより一層確実に行なうこ
とができる。
【0014】さらに、請求項3に対応する発明では、上
記請求項1または請求項2に対応する発明の過電流継電
装置において、引外し指令出力手段からの引外し指令の
出力時、あるいは外部からの要求指令の入力時に、自動
整定された保護協調特性曲線、電力系統の負荷の電気的
耐量、流入する負荷電流等の情報を表示する表示手段を
付加して成る。
【0015】従って、請求項3に対応する発明の過電流
継電装置においては、引外し指令の出力時、あるいは外
部からの要求時に、上記自動整定された保護協調特性曲
線、電力系統の負荷の電気的耐量、流入する負荷電流等
の情報を表示することにより、電力系統の過電流保護に
関する種々の状態を、監視員が即座に把握することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明では、例えば電動機を負荷
とする電力系統において、あらかじめ負荷の電気的耐量
を初期整定にて入力しておき、一度定格負荷にて運転す
ることでこの時に得られる電流とその時間との関係を表
わす定格負荷電流特性を算出し、この定格負荷電流特性
に対して負荷の電気的耐量を越えない範囲で、保護協調
特性曲線を自動的に作成して整定する機能を備えるよう
にしたものである。
【0017】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明す
る。図2は、本発明による過電流継電装置を適用する電
力系統の一例を示す構成図である。
【0018】図2において、電力系統1には、配電線2
により遮断器3を介して、負荷である電動機4が接続さ
れている。また、配電線2には、電動機4に流入する電
流、すなわち負荷電流を抽出するための計器用変流器
(CT)5が設置されている。
【0019】さらに、計器用変流器5により抽出された
負荷電流を、本実施形態の過電流継電装置11に導入す
るようにしている。この過電流継電装置11は、整定部
23を備えている。
【0020】図1は、過電流継電装置11の内部構成例
を示すブロック図である。すなわち、本過電流継電装置
11は、図1に示すように、入力変換モジュール12
と、アナログ/デジタル変換(A/D)モジュール13
と、初期整定モジュール14と、負荷電流記憶モジュー
ル15と、演算モジュール16と、保護協調特性記憶モ
ジュール17と、トリップ出力モジュール18と、イン
タフェースモジュール19と、表示手段であるCRT2
0と、初期化モジュール21と、上記各要素12〜21
を互いに接続するデータバス24とから構成されてい
る。
【0021】ここで、整定部23は、配電線2を含む電
動機4の電気的耐量、および定格負荷電流特性算出のた
めの電動機4の運転回数を、あらかじめ監視員が入力す
るためのものである。
【0022】また、入力変換モジュール12は、計器用
変流器5により抽出された負荷電流を入力し、処理用の
アナログデータに変換するものである。さらに、アナロ
グ/デジタル変換モジュール13は、入力変換モジュー
ル12により変換されたアナログデータをデジタルデー
タに変換するものである。
【0023】一方、初期整定モジュール14は、整定部
23により入力された配電線2を含む電動機4の電気的
耐量、および定格負荷電流特性算出のための電動機4の
運転回数を整定するものである。
【0024】また、負荷電流記憶モジュール15は、ア
ナログ/デジタル変換モジュール13により変換された
デジタルデータ、すなわち負荷電流を記憶するためのも
のである。
【0025】さらに、演算モジュール16は、電動機4
を初期整定モジュール14により整定された運転回数だ
け定格負荷運転した時に得られる電流とその時間との関
係を表わす運転回数毎の定格負荷電流特性の平均値を算
出し、さらにこの定格負荷電流特性の平均値に対して、
初期整定モジュール14により整定された配電線2を含
む電動機4の電気的耐量を越えない範囲で、最適な保護
協調特性曲線を最終的に自動的に作成し整定する保護協
調特性曲線作成機能を有するものである。
【0026】一方、保護協調特性記憶モジュール17
は、演算モジュール16により整定された保護協調特性
曲線を記憶するためのものである。また、トリップ出力
モジュール18は、保護協調特性記憶モジュール17に
より整定された保護協調特性曲線を越える負荷電流が流
入すると電力系統1の事故であると判定し、配電線2に
設置された遮断器3に対して引外し指令を出力するトリ
ップ機能を有するものである。
【0027】さらに、インタフェースモジュール19
は、外部からの種々の要求指令が入力されると、上記自
動整定された保護協調特性曲線、配電線2を含む電動機
4の電気的耐量、流入する負荷電流等の情報を、CRT
20へ表示し、また外部へ出力するためのものである。
【0028】一方、CRT20は、トリップ出力モジュ
ール18からの引外し指令の出力時、またはインタフェ
ースモジュール19からの外部からの要求指令の入力時
に、あるいは常時、上記自動整定された保護協調特性曲
線、配電線2を含む電動機4の電気的耐量、流入する負
荷電流等の情報を表示するためのものである。
【0029】また、初期化モジュール21は、例えば保
護対象となる配電線2を含む負荷である電動機4が代わ
った場合等に、監視員により初期化用リセットボタン2
2が操作されると、初期整定モジュール14、負荷電流
記憶モジュール15、および保護協調特性記憶モジュー
ル17の記憶データを消去するものである。
【0030】次に、以上のように構成した本実施形態の
過電流継電装置11の作用について、図3および図4を
用いて説明する。まず、過電流継電装置11では、あら
かじめ配電線2を含む電動機4の電気的耐量C−IT
およびデータを採取(定格負荷電流特性を算出)するた
めの運転回数を、監視員が整定部23により設定する。
【0031】この時点では、保護協調特性曲線は、電気
的耐量C−IT よりも僅か下回ったところへ整定する。
これは、電動機4の初回運転時に、無保護となるのを防
止すると共に、整定が下限過ぎると電動機4の運転中に
保護特性に引掛かり、運転できなくなることを防止する
ためである。
【0032】次に、電動機4の運転後は、以下に述べる
ようにして自動整定された保護協調特性曲線へと変更し
て、電動機4の保護が行なわれる。すなわち、遮断器3
を投入して、負荷である電動機4を運転すると、電動機
4に流入する電流、すなわち負荷電流が、計器用変流器
5を介して過電流継電装置11へ入力される。
【0033】この場合、過電流継電装置11において
は、保護協調特性曲線が初期整定であるのか、あるいは
既に整定済であるのかが判定される。その結果、保護協
調特性曲線が整定済であれば、そのまま整定された保護
協調特性曲線にて電動機4の運転を続け、過負荷、短絡
時には適切な保護が行なわれる。
【0034】また、保護協調特性曲線が初期整定であれ
ば、図3に示すように、計器用変流器5を介して流入す
る、電動機4の始動から定格運転までの電流とその時間
との関係を表わす定格負荷電流特性曲線C−IMLに基づ
き、上記配電線2を含む電動機4の電気的耐量C−IT
を比較して、負荷電流特性曲線C−IMLを越えて電気的
耐量C−IT との範囲で、保護協調特性曲線C−IOS
自動整定が行なわれる。
【0035】この場合、整定部23による運転回数のセ
ットがあれば、その運転回数毎に得られたデータ(定格
負荷電流特性曲線)よりその平均値を算出し、その平均
値にて正式に保護協調特性曲線C−IOSが自動整定され
る。なお、運転回数未満であっても、それまでのデータ
の平均値で自動整定が行なわれる。
【0036】次に、上記保護協調特性曲線C−IOSの自
動整定、およびそれに基づく電動機4の保護作用につい
て、より具体的に説明する。図1において、整定部23
にて、電動機4の電気的耐量C−IT 、および運転回数
のセットが、初期整定モジュール14に入力される。
【0037】一方、電動機4に流入する負荷電流Iは、
計器用変流器5を介して過電流継電装置11に流入し、
入力変換モジュール12、アナログ/デジタル変換モジ
ュール13にてデータ処理され、データバス24へ導か
れる。
【0038】負荷電流記憶モジュール15では、流入す
る負荷電流Iを記憶しておき、この負荷電流Iが、初期
整定モジュール14にて整定した電動機4の電気的耐
量、および運転回数と共に演算モジュール16に導かれ
る。
【0039】すると、演算モジュール16では、電動機
4の始動から定格運転までの電流とその時間との関係を
表わす定格負荷電流特性曲線C−IMLと、電動機4の電
気的耐量C−IT とを比較演算することによって、最も
適した保護協調特性曲線C−IOSが自動的に作成・整定
され、その結果が保護協調特性記憶モジュール17へ記
憶される。
【0040】そして、この保護協調特性曲線C−I
OSが、自動整定された保護協調特性曲線C−IOSとして
運用される。一方、電力系統1の事故が発生して、その
事故電流が過電流継電装置11に流入し、上記自動整定
された保護協調特性曲線C−IOSを越えたならば、トリ
ップ出力モジュール18から遮断器3に対して引外し指
令が出力される。
【0041】また、インタフェースモジュール19で
は、通信手段にて外部とのデータのやりとりを行なうこ
とができる。そして、外部から要求指令が入力される
と、上記自動整定された保護協調特性曲線C−IOS、配
電線2を含む電動機4の電気的耐量C−IT 、流入する
負荷電流C−IML等の情報が、CRT20に表示された
り、あるいは外部に出力される。
【0042】さらに、CRT20では、流入する負荷電
流C−IML、自動整定された保護協調特性曲線C−
OS、負荷の電気的耐量C−IT 等の情報が、CRT2
0にてそれぞれ表示される。また、上記事故発生時に
は、事故時の電流、時間等が、CRT20にて表示され
る。
【0043】なお、本過電流継電装置11の保護対象と
なる配電線2を含む負荷である電動機4が代わった場合
等には、監視員が初期化用リセットボタン22を操作す
ることによって、初期化モジュール21により、初期整
定モジュール14、負荷電流記憶モジュール15、およ
び保護協調特性記憶モジュール17の全ての記憶データ
がリセットされることになる。
【0044】上述したように、本実施形態の過電流継電
装置11は、配電線2を含む電動機4の電気的耐量、お
よび定格負荷電流特性算出のための電動機4の運転回数
を、あらかじめ監視員が入力するための整定部23と、
計器用変流器5により抽出された負荷電流を入力し、処
理用のアナログデータに変換する入力変換モジュール1
2と、入力変換モジュール12により変換されたアナロ
グデータをデジタルデータに変換するアナログ/デジタ
ル変換モジュール13と、整定部23により入力された
配電線2を含む電動機4の電気的耐量、および定格負荷
電流特性算出のための電動機4の運転回数を整定する初
期整定モジュール14と、アナログ/デジタル変換モジ
ュール13により変換されたデジタルデータ、すなわち
負荷電流を記憶するための負荷電流記憶モジュール15
と、電動機4を初期整定モジュール14により整定され
た運転回数だけ定格負荷運転した時に得られる電流とそ
の時間との関係を表わす運転回数毎の定格負荷電流特性
の平均値を算出し、さらにこの定格負荷電流特性の平均
値に対して、初期整定モジュール14により整定された
配電線2を含む電動機4の電気的耐量を越えない範囲
で、最適な保護協調特性曲線を最終的に自動的に作成し
整定する保護協調特性曲線作成機能を有する演算モジュ
ール16と、演算モジュール16により整定された保護
協調特性曲線を記憶するための保護協調特性記憶モジュ
ール17と、保護協調特性記憶モジュール17により整
定された保護協調特性曲線を越える負荷電流が流入する
と電力系統1の事故であると判定し、配電線2に設置さ
れた遮断器3に対して引外し指令を出力するトリップ機
能を有するトリップ出力モジュール18と、外部からの
種々の要求指令が入力されると、上記自動整定された保
護協調特性曲線、配電線2を含む電動機4の電気的耐
量、流入する負荷電流等の情報を、CRT20へ表示
し、また外部へ出力するためのインタフェースモジュー
ル19と、トリップ出力モジュール18からの引外し指
令の出力時、またはインタフェースモジュール19から
の外部からの要求指令の入力時に、あるいは常時、上記
自動整定された保護協調特性曲線、配電線2を含む電動
機4の電気的耐量、流入する負荷電流等の情報を表示す
るためのCRT20と、保護対象となる配電線2を含む
負荷である電動機4が代わった場合等に、監視員により
初期化用リセットボタン22が操作されると、初期整定
モジュール14、負荷電流記憶モジュール15、および
保護協調特性記憶モジュール17の記憶データを消去す
る初期化モジュール21とから構成したものである。
【0045】従って、あらかじめ配電線2を含む電力系
統1の負荷である電動機4の電気的耐量を初期整定にて
入力しておき、電動機4を一度定格負荷にて運転してそ
の時に得られる電流とその時間との関係を表わす定格負
荷電流特性を算出し、この定格負荷電流特性に対して配
電線2を含む電動機4の電気的耐量を越えない範囲で保
護協調特性曲線を自動的に作成して整定すると共に、保
護協調特性曲線を越える負荷電流が流入したら、電力系
統1の事故と判定して遮断器3に引外し指令を出力する
ようにしているため、従来では負荷毎に保護協調特性曲
線を人間が作成し整定していたがそれが不用となり、負
荷である電動機4の運転状態に応じた最適な保護協調特
性曲線が自動的に得られ、過電流保護を確実に行なうこ
とが可能となる。
【0046】また、電動機4を定格負荷にて複数回運転
して得られる電流とその時間との関係を表わす個々の定
格負荷電流特性の平均値を算出し、この平均値に基づい
て正式な保護協調特性曲線を自動整定するようにしてい
るため、その電動機4に最適なより一層精度の高い保護
協調特性曲線が自動的に得られ、過電流保護をより一層
確実に行なうことが可能となる。
【0047】さらに、引外し指令の出力時、あるいは外
部からの要求時に、上記自動整定された保護協調特性曲
線、配電線2を含む電力系統1の電動機4の電気的耐
量、流入する負荷電流等の情報を表示するようにしてい
るため、電力系統1の過電流保護に関する種々の状態
を、監視員が即座に把握することが可能となる。
【0048】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、次のようにしても同様に実施できるもので
ある。 (a)上記実施形態において、インタフェースモジュー
ル19、CRT20、初期化モジュール21、初期化用
リセットボタン22は、本発明に必要不可欠な要素では
なく、必要に応じて適宜備えればよいものである。
【0049】(b)上記実施形態では、引外し指令の出
力時、あるいは外部からの要求時に、自動整定された保
護協調特性曲線、配電線2を含む電動機4の電気的耐
量、流入する負荷電流等の情報を表示する場合について
説明したが、当該自動整定された保護協調特性曲線、配
電線2を含む電動機4の電気的耐量、流入する負荷電流
等の情報を、常時表示するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に対応す
る発明によれば、電力系統の短絡および過負荷等の過電
流を検出する過電流継電装置において、電力系統の負荷
の電気的耐量をあらかじめ整定する整定手段と、電力系
統の負荷を定格負荷運転した時に得られる電流とその時
間との関係を表わす定格負荷電流特性を算出し、かつ当
該定格負荷電流特性に対して整定手段により整定された
負荷の電気的耐量を越えない範囲で最適な保護協調特性
曲線を自動的に作成し整定する保護協調特性曲線作成手
段と、保護協調特性曲線作成手段により整定された保護
協調特性曲線を越える負荷電流が流入すると電力系統の
事故であると判定し、配電線に設置された遮断器に対し
て引外し指令を出力する引外し指令出力手段とを備える
ようにしたので、電力系統の負荷の運転状態に応じた保
護協調特性曲線を人手によらず自動的に整定して、過電
流保護を確実に行なうことが可能な極めて信頼性の高い
過電流継電装置が提供できる。
【0051】また、請求項2に対応する発明によれば、
上記請求項1に対応する発明の過電流継電装置におい
て、整定手段としては、電力系統の負荷の電気的耐量に
加えて、定格負荷電流特性算出のための負荷の運転回数
を整定するものとし、保護協調特性曲線作成手段として
は、整定された運転回数毎に算出された定格負荷電流特
性の平均値を算出し、当該平均値に基づいて最終的に保
護協調特性曲線を自動的に作成し整定するようにしたの
で、配電線を含む電力系統の負荷の運転状態に応じたよ
り一層精度の高い保護協調特性曲線を人手によらず自動
的に整定して、過電流保護をより一層確実に行なうこと
が可能な極めて信頼性の高い過電流継電装置が提供でき
る。
【0052】さらに、請求項3に対応する発明によれ
ば、上記請求項1または請求項2に対応する発明の過電
流継電装置において、引外し指令出力手段からの引外し
指令の出力時、あるいは外部からの要求指令の入力時
に、自動整定された保護協調特性曲線、電力系統の負荷
の電気的耐量、流入する負荷電流等の情報を表示する表
示手段を付加するようにしたので、配電線を含む電力系
統の負荷の運転状態に応じた保護協調特性曲線を人手に
よらず自動的に整定して、過電流保護を確実に行なうと
共に、電力系統の過電流保護に関する種々の状態を監視
員に即座に把握させることが可能な極めて信頼性の高い
過電流継電装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による過電流継電装置の一実施形態を示
すブロック図。
【図2】同実施形態の過電流継電装置を適用する電力系
統の一例を示す構成図。
【図3】同実施形態の過電流継電装置における保護協調
特性曲線の一例を示す図。
【図4】同実施形態の過電流継電装置における保護協調
特性曲線の整定方法を説明するためのフローチャート。
【図5】従来の過電流継電装置の保護協調特性曲線の一
例を示す図。
【符号の説明】
1…電力系統、 2…配電線、 3…遮断器3、 4…電動機、 5…計器用変流器(CT)、 11…過電流継電装置、 12…入力変換モジュール、 13…アナログ/デジタル変換(A/D)モジュール、 14…初期整定モジュール、 15…負荷電流記憶モジュール、 16…演算モジュール、 17…保護協調特性記憶モジュール、 18…トリップ出力モジュール、 19…インタフェースモジュール、 20…CRT、 21…初期化モジュール、 22…初期化用リセットボタン、 23…整定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02H 7/26 H02H 7/26 G M

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の短絡および過負荷等の過電流
    を検出する過電流継電装置において、 前記電力系統の負荷の電気的耐量をあらかじめ整定する
    整定手段と、 前記電力系統の負荷を定格負荷運転した時に得られる電
    流とその時間との関係を表わす定格負荷電流特性を算出
    し、かつ当該定格負荷電流特性に対して前記整定手段に
    より整定された負荷の電気的耐量を越えない範囲で最適
    な保護協調特性曲線を自動的に作成し整定する保護協調
    特性曲線作成手段と、 前記保護協調特性曲線作成手段により整定された保護協
    調特性曲線を越える負荷電流が流入すると前記電力系統
    の事故であると判定し、前記配電線に設置された遮断器
    に対して引外し指令を出力する引外し指令出力手段と、 を備えて成ることを特徴とする過電流継電装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の過電流継電装置に
    おいて、 前記整定手段としては、電力系統の負荷の電気的耐量に
    加えて、定格負荷電流特性算出のための負荷の運転回数
    を整定するものとし、 前記保護協調特性曲線作成手段としては、前記整定され
    た運転回数毎に算出された定格負荷電流特性の平均値を
    算出し、当該平均値に基づいて最終的に保護協調特性曲
    線を自動的に作成し整定するようにしたことを特徴とす
    る過電流継電装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載の過
    電流継電装置において、 前記引外し指令出力手段からの引外し指令の出力時、あ
    るいは外部からの要求指令の入力時に、前記自動整定さ
    れた保護協調特性曲線、電力系統の負荷の電気的耐量、
    流入する負荷電流等の情報を表示する表示手段を付加し
    て成ることを特徴とする過電流継電装置。
JP8051975A 1996-03-08 1996-03-08 過電流継電装置 Pending JPH09247841A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100506197B1 (ko) * 2002-11-25 2005-08-05 학교법인 명지학원 보호협조 조건을 모두 만족시키는 과전류 계전기
JP2006311764A (ja) * 2005-05-02 2006-11-09 Mitsubishi Electric Corp ディジタル保護リレー
JP2011151985A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Mitsubishi Electric Corp 整定値設定装置および保護継電装置
CN115202254A (zh) * 2022-07-08 2022-10-18 江西洪都航空工业集团有限责任公司 一种基于直流固态功率控制器的座舱盖启闭控制电路

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