JP2006311750A - 回転電機の冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コイルエンドへの接触油量及び接触面積の増大による冷却性能向上と、油の熱伝達率の低下防止と、を併せて達成することができる回転電機の冷却装置を提供すること。
【解決手段】 コイルエンド8,8の上部から直接冷却油を噴射または滴下する油冷回路を備えた回転電機の冷却装置において、前記コイルエンド8,8の外周に外周油路溝8aを形成し、前記コイルエンド8,8の内周に内周油路溝8bを形成した。前記外周油路溝8aの形成範囲は、コイルエンド8,8の上部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定し、前記内周油路溝8bの形成範囲は、コイルエンド8,8の下部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定している。
【選択図】 図1
【解決手段】 コイルエンド8,8の上部から直接冷却油を噴射または滴下する油冷回路を備えた回転電機の冷却装置において、前記コイルエンド8,8の外周に外周油路溝8aを形成し、前記コイルエンド8,8の内周に内周油路溝8bを形成した。前記外周油路溝8aの形成範囲は、コイルエンド8,8の上部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定し、前記内周油路溝8bの形成範囲は、コイルエンド8,8の下部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、コイルエンドの上部から直接冷却油を噴射または滴下する油冷回路を備えた回転電機(モータ、ジェネレータ、モータジェネレータの総称)の冷却装置の技術分野に属する。
従来、噴射面と、それに形成された噴射口とを有する冷却油噴射部を備え、噴射面は隣接するケースの周壁内面に対して油切れを良くするように不連続とされ、油がコイルエンドに滴下するように、噴射面の端部がコイルエンドの上部に位置づけられているモータの冷却回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−130856号公報
しかしながら、従来のモータの冷却回路にあっては、滴下され油がコイルエンドに接触した後、重力により下部方向へ流れるとき、冷却性能を向上するために油量を増やすと、コイルエンドに沿って流れる油以外にコイルエンド下部に到達する前に垂れ落ちてしまう油が発生する。そのため、油の抜熱効果が低下し、冷却性能を充分に向上させるものではない、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、コイルエンドへの接触油量及び接触面積の増大による冷却性能向上と、油の熱伝達率の低下防止と、を併せて達成することができる回転電機の冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、コイルエンドの上部から直接冷却油を噴射または滴下する油冷回路を備えた回転電機の冷却装置において、
前記コイルエンドの外周または内周の少なくとも一方に、コイルエンド整形時に周に沿って油路溝を形成したことを特徴とする。
前記コイルエンドの外周または内周の少なくとも一方に、コイルエンド整形時に周に沿って油路溝を形成したことを特徴とする。
よって、本発明の回転電機の冷却装置にあっては、コイルエンドの上部から噴射または滴下された油が、コイルエンドの周に沿って形成した油路溝にて受け止められることで、コイルエンドから垂れ落ちることを低減でき、より多くの油をコイルエンドに接触させることができる。また、コイルエンドの周に沿って形成した油路溝により、油とコイルエンドとの接触面積(コイルエンド表面積)を増すことができる。このコイルエンドへの接触油量増大と、コイルエンドと油の接触面積の増大と、の相乗作用により油の抜熱効果が高まり、冷却性能を向上することができる。加えて、上記のように、コイルエンドからの油の垂れ落ちを低減できるため、回転するロータへの油の接触を避けることで、油への気泡混入を低減でき、油の熱伝達率の低下を防止することができる。
以下、本発明の回転電機の冷却装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の冷却装置が適用された回転電機を示す全体断面図、図2は実施例1の冷却装置が適用された回転電機のコイルエンド部を示す断面図、図3は実施例1の冷却装置が適用された回転電機のコイルエンド部の詳細構造及び作用を説明する図である。
実施例1の回転電機は、図1に示すように、モータハウジング1と、サイドケース2,2と、ステータ3と、モータ回転軸心4と、ロータ5と、を備えている。
図1は実施例1の冷却装置が適用された回転電機を示す全体断面図、図2は実施例1の冷却装置が適用された回転電機のコイルエンド部を示す断面図、図3は実施例1の冷却装置が適用された回転電機のコイルエンド部の詳細構造及び作用を説明する図である。
実施例1の回転電機は、図1に示すように、モータハウジング1と、サイドケース2,2と、ステータ3と、モータ回転軸心4と、ロータ5と、を備えている。
前記モータハウジング1と、前記サイドケース2,2とは、ボルト等により一体に結合固定されている。そして、前記モータハウジング1の内面には、ステータ3が固定され、前記サイドケース2,2には、モータ回転軸心4を回転中心軸とする図外のモータ軸の両端部が回転可能に支持されてる。そして、前記モータ軸にロータ5が固定され、該ロータ5とステータ3とは、エアギャップを介している。
前記ステータ3は、ステータコア6とコイル7とコイルエンド8,8とを有して構成され、分布巻きや集中巻き等によるコイルエンド8,8は、前記ステータ3の両端部から軸方向に突出し、前記サイドケース2,2の内部空間の位置に配置される。
実施例1の回転電機の冷却装置は、前記サイドケース2,2の上部位置に設けられた油供給ポート9と、該油供給ポート9に連通する油供給路10と、該油供給路10に連通する油滴下口11と、によりコイルエンド8,8の上部から直接冷却油を滴下する油冷回路が構成されている。そして、コイルエンド8,8からの抜熱により熱を持った油は、前記サイドケース2,2の下部内面位置に形成された油溜まり12と、該油溜まり12に連通する油排出路13と、該油排出路13に連通しサイドケース2,2の下部外側位置に設けられた油排出ポート14と、を介して図外のオイルタンクに導かれる。そして、図外のオイルポンプやオイルクーラにより冷却された油は、コイルエンド8,8を冷却するため、再度、油供給ポート9から供給される。
前記コイルエンド8,8には、図3(a)に示すように、コイルエンド整形時に外周に沿って円弧断面形状の外周油路溝8aが形成され、図3(c)に示すように、コイルエンド整形時に内周に沿って円弧断面形状の内周油路溝8bが形成されている。
そして、前記外周油路溝8aの形成範囲は、図3(a)(d)に示すように、コイルエンド8,8の上部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定され、前記内周油路溝8bの形成範囲は、図3(c)(d)に示すように、コイルエンド8,8の下部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定されている。ここで、「90°の範囲」とは、厳密に90°を意味するのではなく、約1/4周程度という意味である。
次に、作用を説明する。
従来、コイルエンドは、図4(a)に示すように、多数の銅線を密に束ね、外周面も内周面も滑らかな表面を保つようにしている。
したがって、図4(b)に示すように、滴下され油がコイルエンドに接触した後、重力により下部方向へそのまま流れる。このため、冷却性能を向上するために油量を増やす必要があり、油量を増やすと、図4(c)に示すように、コイルエンドに沿って流れる油以外にコイルエンド下部に到達する前に垂れ落ちてしまう油が発生する。そのため、油の抜熱効果が低下し、冷却性能を充分に向上させるものではなかった。
従来、コイルエンドは、図4(a)に示すように、多数の銅線を密に束ね、外周面も内周面も滑らかな表面を保つようにしている。
したがって、図4(b)に示すように、滴下され油がコイルエンドに接触した後、重力により下部方向へそのまま流れる。このため、冷却性能を向上するために油量を増やす必要があり、油量を増やすと、図4(c)に示すように、コイルエンドに沿って流れる油以外にコイルエンド下部に到達する前に垂れ落ちてしまう油が発生する。そのため、油の抜熱効果が低下し、冷却性能を充分に向上させるものではなかった。
これに対し、実施例1では、コイルエンド8,8に対し、コイルエンド整形時に外周に沿って円弧断面形状の外周油路溝8aを形成し、コイルエンド整形時に内周に沿って円弧断面形状の内周油路溝8bを形成している。
したがって、コイルエンド8,8の上部から滴下された油が、図3(b)に示すように、まず、コイルエンド8,8の外周に沿って形成した外周油路溝8aにて受け止められ、さらに、コイルエンド8,8の両側部を伝って内側へ流れ込んだ油は、コイルエンド8,8の内周に沿って形成した内周油路溝8bにて受け止められることで、コイルエンド8,8から垂れ落ちることを低減でき、より多くの油をコイルエンド8,8に接触させることができる。
また、コイルエンド8,8の内外周に沿って形成した外周油路溝8aと内周油路溝8bにより、油とコイルエンド8,8との接触面積(コイルエンド8,8の表面積)を増すことができる。
このコイルエンドへの接触油量増大と、コイルエンドと油の接触面積の増大と、の相乗作用により油の抜熱効果が高まり、冷却性能を向上することができる。
加えて、上記のように、コイルエンド8,8からの油の垂れ落ちを低減できるため、回転するロータ5への油の接触を避けることで、油への気泡混入を低減でき、油の熱伝達率の低下を防止することができる。
したがって、コイルエンド8,8の上部から滴下された油が、図3(b)に示すように、まず、コイルエンド8,8の外周に沿って形成した外周油路溝8aにて受け止められ、さらに、コイルエンド8,8の両側部を伝って内側へ流れ込んだ油は、コイルエンド8,8の内周に沿って形成した内周油路溝8bにて受け止められることで、コイルエンド8,8から垂れ落ちることを低減でき、より多くの油をコイルエンド8,8に接触させることができる。
また、コイルエンド8,8の内外周に沿って形成した外周油路溝8aと内周油路溝8bにより、油とコイルエンド8,8との接触面積(コイルエンド8,8の表面積)を増すことができる。
このコイルエンドへの接触油量増大と、コイルエンドと油の接触面積の増大と、の相乗作用により油の抜熱効果が高まり、冷却性能を向上することができる。
加えて、上記のように、コイルエンド8,8からの油の垂れ落ちを低減できるため、回転するロータ5への油の接触を避けることで、油への気泡混入を低減でき、油の熱伝達率の低下を防止することができる。
さらに、実施例1では、外周油路溝8aの形成範囲は、コイルエンド8,8の上部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定し、内周油路溝8bの形成範囲は、コイルエンド8,8の下部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定している。
したがって、コイルエンド8,8の上部から滴下された油が、コイルエンド8,8の外周に沿って形成した外周油路溝8aにて受け止められ、ステータ3の中心より上側のコイルエンド外周から垂れ落ちず、外周に沿って効率良く流れ、ステータ3の中心より下側外周では溝が形成されないため、油がコイルエンド8,8の外周表面を均一に流れやすい状態となる。同様に、コイルエンド8,8の内周に回り込んだ油は、コイルエンド8,8の内周に沿って形成した内周油路溝8bにて受け止められ、ステータ3の中心より下側のコイルエンド内周から垂れ落ちず、内周に沿って効率良く流れ、ステータ3の中心より上側内周では溝が形成されないため、油がコイルエンド8,8の内周表面を均一に流れやすい状態となる。このことにより、冷却性能を向上することができる。
したがって、コイルエンド8,8の上部から滴下された油が、コイルエンド8,8の外周に沿って形成した外周油路溝8aにて受け止められ、ステータ3の中心より上側のコイルエンド外周から垂れ落ちず、外周に沿って効率良く流れ、ステータ3の中心より下側外周では溝が形成されないため、油がコイルエンド8,8の外周表面を均一に流れやすい状態となる。同様に、コイルエンド8,8の内周に回り込んだ油は、コイルエンド8,8の内周に沿って形成した内周油路溝8bにて受け止められ、ステータ3の中心より下側のコイルエンド内周から垂れ落ちず、内周に沿って効率良く流れ、ステータ3の中心より上側内周では溝が形成されないため、油がコイルエンド8,8の内周表面を均一に流れやすい状態となる。このことにより、冷却性能を向上することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の回転電機の冷却装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例1の回転電機の冷却装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) コイルエンド8,8の上部から直接冷却油を噴射または滴下する油冷回路を備えた回転電機の冷却装置において、前記コイルエンド8,8の外周または内周の少なくとも一方に、コイルエンド整形時に周に沿って油路溝8a,8bを形成したため、コイルエンド8,8への接触油量及び接触面積の増大による冷却性能向上と、油の熱伝達率の低下防止と、を併せて達成することができる。
(2) 前記油路溝は、前記コイルエンド8,8の外周に形成された外周油路溝8aと、前記コイルエンド8,8の内周に形成された内周油路溝8bであるため、コイルエンド8,8の外周を流れる油の垂れ落ちと、コイルエンド8,8の内周を流れる油の垂れ落ちを効果的に防止することができる。
(3) 前記外周油路溝8aの形成範囲は、コイルエンド8,8の上部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定し、前記内周油路溝8bの形成範囲は、コイルエンド8,8の下部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定したため、溝を形成した部分での垂れ落ち防止と、溝を形成しない部分での油の均一な表面流れにより、より一層、冷却性能を向上することができる。
実施例2は、油路溝を複数本にて形成する場合、複数の溝が互いに交差するように設定した例である。
すなわち、図5(a)に示すように、例えば、前記外周油路溝8aを2本の溝8a1,8a2により構成する場合は、流れる油が交差するように、一方の第1外周油路溝8a1を滑らかな曲線を描きながら左右に蛇行させて形成し、この蛇行位相とは180°の位相差を持って他方の第2外周油路溝8a2を滑らかな曲線を描きながら左右に蛇行させ、2本の外周油路溝8a1,8a2を180°の位相位置で互いに交差させることで形成している。なお、他の構成は実施例1と同様であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明すると、コイルエンド8,8の上部から滴下された油が、図5(b)に示すように、コイルエンド8,8の外周に沿って形成した第1外周油路溝8a1と第2外周油路溝8a2にて受け止められ、両溝8a1,8a2を経過して流れるが、交差位置にくると、両溝8a1,8a2からの油がぶつかり合い、交差位置で油が攪拌される。
すなわち、コイルエンド8,8の熱は接触する油から抜熱されるが、2本の外周油路溝8a1,8a2を流れる油には深さがあり、抜熱した熱は、油の熱伝達係数により、図5(c)に示すように、コイルエンド8,8に近い側は温度が高く、コイルエンド8,8に遠い側は温度が低いというように、油の深さの中で温度分布を持つ。これに対し、油が交差するように2本の外周油路溝8a1,8a2を形成することにより、図5(d)に示すように、油が攪拌されて油内の温度分布がより均一化され、コイルエンド8,8の近傍の油の温度が低下し、冷却性能を向上することができる。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2の回転電機の冷却装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加えて、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例2の回転電機の冷却装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加えて、下記に列挙する効果を得ることができる。
(4) 前記油路溝を複数本の溝により構成する場合は、流れる油が交差するように複数本の溝を形成するため、油の攪拌による温度分布の均一化作用が加わることにより、コイルエンド8,8の近傍の油の温度が低下し、冷却性能をさらに向上することができる。
実施例3は、実施例1をベースとし、コイルエンド8,8の外周に形成する外周油路溝8aの最終端部の溝幅を、他の部分の溝幅よりも広く設定した例である。
すなわち、図6(a),(b)に示すように、コイルエンド8,8の外周に形成する外周油路溝8aの最終端部の溝幅w1を、他の部分の溝幅w2よりも広く設定している。なお、他の構成は実施例1と同様であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明すると、コイルエンド8,8の上部から滴下された油が、ステータ上部より円周方向に左右0〜90°を流れてきた油は、コイルエンド8,8の外周に沿って形成した外周油路溝8aにて受け止められることで、この外周油路溝8aに多くの量が存在している。そこで、外周油路溝8aが無くなるステータ上部から円周方向に左右90°の近傍で油路溝幅を拡大することにより、この拡大部分に到達した油がステータ下部へ流れる際、コイルエンド8,8の表面に油を分散させることができる。このため、油が集中して重力で垂れ落ちることを防止でき、コイルエンド8,8の表面をより均一で流れる状態となり、冷却性能を向上することができる。なお、他の作用は実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3の回転電機の冷却装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加えて、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例3の回転電機の冷却装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加えて、下記に列挙する効果を得ることができる。
(5) 前記外周油路溝8aは、最終端部の溝幅w1を、他の部分の溝幅w2よりも広く設定したため、コイルエンド8,8の表面に油を分散させる作用が加わることにより、外周油路溝8aの最終端部より下流において、コイルエンド8,8の表面での均一流れを作り出し、冷却性能をさらに向上することができる。
実施例4は、実施例2をベースとし、コイルエンド8,8の外周に形成する第1外周油路溝8a1と第2外周油路溝8a2の最終端部の溝幅を、他の部分の溝幅よりも広く設定した例である。
すなわち、図7(a),(b)に示すように、コイルエンド8,8の外周に形成する第1外周油路溝8a1と第2外周油路溝8a2の最終端部の溝幅w1を、他の部分の溝幅w2よりも広く設定している。なお、他の構成は実施例2と同様であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明すると、コイルエンド8,8の上部から滴下された油が、ステータ上部より円周方向に左右0〜90°を流れてきた油は、コイルエンド8,8の外周に沿って形成した第1外周油路溝8a1と第2外周油路溝8a2にて受け止められることで、両外周油路溝8a1,8a2に多くの量が存在している。そこで、両外周油路溝8a1,8a2が無くなるステータ上部から円周方向に左右90°の近傍で油路溝幅を拡大することにより、この拡大部分に到達した油がステータ下部へ流れる際、コイルエンド8,8の表面に油を分散させることができる。このため、油が集中して重力で垂れ落ちることを防止でき、コイルエンド8,8の表面をより均一で流れる状態となり、冷却性能を向上することができる。なお、他の作用は実施例2と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例4の回転電機の冷却装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果および実施例2の(4)の効果に加えて、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例4の回転電機の冷却装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果および実施例2の(4)の効果に加えて、下記に列挙する効果を得ることができる。
(6) 前記第1外周油路溝8a1および第2外周油路溝8a2は、最終端部の溝幅w1を、他の部分の溝幅w2よりも広く設定したため、コイルエンド8,8の表面に油を分散させる作用が加わることにより、外周油路溝8aの最終端部より下流において、コイルエンド8,8の表面での均一流れを作り出し、冷却性能をさらに向上することができる。
以上、本発明の回転電機の冷却装置を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これら実施例1〜実施例4に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、外周油路溝と内周油路溝を形成した例を示したが、外周油路溝のみを形成した例、あるいは、内周油路溝のみを形成した例としても良い。さらに、実施例2では、外周油路溝を2本とする例を示したが、例えば、内周油路溝を2本としても良いし、3本以上の外周油路溝または内周油路溝としても良い。要するに、コイルエンドの外周または内周の少なくとも一方に、コイルエンド整形時に周に沿って油路溝を形成したものであれば本発明に含まれる。
本発明は、モータ、ジェネレータ、モータジェネレータにかかわらず、コイルエンドの上部から直接冷却油を噴射または滴下する油冷回路を備えた回転電機には適用することができる。
1 モータハウジング
2,2 サイドケース
3 ステータ
4 モータ回転軸心
5 ロータ
6 ステータコア
7 コイル
8,8 コイルエンド
8a 外周油路溝
8b 内周油路溝
8a1 第1外周油路溝
8a2 第2外周油路溝
9 油供給ポート
10 油供給路
11 油滴下口
12 油溜まり
13 油排出路
14 油排出ポート
2,2 サイドケース
3 ステータ
4 モータ回転軸心
5 ロータ
6 ステータコア
7 コイル
8,8 コイルエンド
8a 外周油路溝
8b 内周油路溝
8a1 第1外周油路溝
8a2 第2外周油路溝
9 油供給ポート
10 油供給路
11 油滴下口
12 油溜まり
13 油排出路
14 油排出ポート
Claims (5)
- コイルエンドの上部から直接冷却油を噴射または滴下する油冷回路を備えた回転電機の冷却装置において、
前記コイルエンドの外周または内周の少なくとも一方に、コイルエンド整形時に周に沿って油路溝を形成したことを特徴とする回転電機の冷却装置。 - 請求項1に記載された回転電機の冷却装置において、
前記油路溝は、前記コイルエンドの外周に形成された外周油路溝と、前記コイルエンドの内周に形成された内周油路溝であることを特徴とする回転電機の冷却装置。 - 請求項2に記載された回転電機の冷却装置において、
前記外周油路溝の形成範囲は、コイルエンド上部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定し、前記内周油路溝の形成範囲は、コイルエンド下部より円周方向に左右それぞれ90°の範囲に設定したことを特徴とする回転電機の冷却装置。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載された回転電機の冷却装置において、
前記油路溝を複数本の溝により構成する場合は、流れる油が交差するように複数本の溝を形成することを特徴とする回転電機の冷却装置。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載された回転電機の冷却装置において、
前記外周油路溝は、最終端部の溝幅を、他の部分の溝幅よりも広く設定することを特徴とする回転電機の冷却装置。
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