JP2006311735A - インバータ装置の運転方法及びインバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 互いに悪影響を与えることなく、また、電力損失を生ずることなく、インバータ装置を簡便な方法でショックレスな起動、投入、又はショックレスな遮断又は解列することができるようにすること。
【課題を解決するための手段】
出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、前記出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることによって前記等価内部インピーダンスを変化させて前記インバータ装置の出力を調整することを特徴とするインバータ装置。

【選択図】 図1

Description

この発明は、制御パラメータのみによって等価内部インピーダンスを調整して出力電流を可変できるインバータ装置の運転方法及びインバータ装置に関する。
通信用無停電電源装置の場合には複数の直列接続された蓄電池を備えているが、これら蓄電池は停電、あるいは診断直後には、それらの端子電圧が十分に低い状態になっている場合がある。このような状態で電源スイッチを投入すると過電流、つまり大きな突入電流が流れてスイッチ素子などを破壊する危険性があるので、突入電流を防止するための突入電流防止回路を電源装置に備えたり、あるいはインバータ装置などにおけるスイッチ素子をソフトスタート、つまりパルス幅を最初は小さくし、徐々にパルス幅を大きくするソフトスタート制御が行われている。しかし、突入電流防止回路を設けると、それによる電力損失の発生、発熱、信頼性の低下、コストなどの問題がある。また、ソフトスタート制御の場合にあっては、ソストスタート制御用の回路が必要であるなどの問題がある。
また、大容量の出力電力が必要とされる場合、複数のインバータ装置、又は整流装置のような電源を並列接続して冗長運転することが古くから行われている。そして、インバータ装置を用いた電源システム、特に無停電電源システムではその信頼性を向上させるために、複数のインバータ装置を並列接続し、負荷容量に対して十分に冗長度をもった構成とする場合が多い。そしてこれらインバータ装置を複数台並列接続して冗長運転する場合には、インバータ装置の並列投入、あるいは解列を行うための遮断器のような電源スイッチが各インバータ装置に設けられている(例えば、特許文献1)。このような無停電電源システムでは、並列運転中に、あるインバータ装置を投入、あるいは切り離しするときには必ず電源スイッチをオン又はオフさせており、また、並列接続したインバータ装置を商用交流電源系統に連系、あるいは解列する場合にも、必ず電源スイッチのオン又はオフで行っていた。
他方では、本発明の実施形態が適用する定サンプリング型の誤差追従式インバータ技術に関しても種々の提案が既になされている(例えば、特許文献2〜特許文献4参照)。この定サンプリング型の誤差追従式電源の概略について説明すると、インバータとその出力側に接続された出力フィルタ回路とからなるインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出手段と、前記インバータと前記出力フィルタ回路間を流れる交流電流を検出する第2の電流検出手段と、前記出力フィルタ回路の電圧を検出する交流電圧検出手段とを備える。そして、前記第1の電流検出器からの電流検出信号に制御パラメータである出力電流フィードフォワードゲインβを乗じた信号と、前記交流電圧検出器からの電圧検出信号と指令電圧との差を示す電圧信号に出力電圧フィードバックゲインαを乗じて得られる信号とを加算して得られる電流目標関数信号J(t)を形成する。次に、電流目標関数信号J(t)と前記第2の電流検出器からの電流検出信号との差を示す誤差信号Δtが目標追従範囲内であるか否かを一定のサンプリング周期毎に判定する。そして、前記誤差信号Δtをサンプリングして電流の瞬時値を制御する高周波PWM信号を発生し、また、誤差信号Δtに応じて、前記インバータのスイッチング素子のスイッチングモードを選択する。
前記誤差信号Δtが負になる場合には、インバータ装置の出力電流が電流目標関数信号J(t)よりも小さいので、インバータ装置の出力電流を増加させるスイッチングモードを選択し、また、前記誤差信号Δtが正になる場合には、インバータ装置の出力電流が電流目標関数信号J(t)よりも大きいので、インバータ装置の出力電流を減少させるスイッチングモードを選択することによって、第1の電流検出手段の電流検出信号を所定の範囲内制御しようとするものである。
特開平09−331681号公報 特開平07−7950公報 特開2000−125575公報 特開2000−341956公報
しかし、突入電流防止回路を備えた、あるいはソフトスタート制御を行って突入電流防止を行う従来のインバータ装置にあっては蓄電池やコンデンサ負荷などを駆動する場合には、既に述べたような問題があった。
また、特許文献1の電源装置にあっては、あるインバータ装置を投入、切り離し又は解列する場合には、電源スイッチの遅れ時間の不均一によって横流が増大したり、電源スイッチをオンオフするときにインバータ装置の運転状態などによって大きなサージ電流が流れたり、悪影響が発生することがあり、また、遠方監視などの方法によって定期的な試験、保守・点検などを行う場合に、電源スイッチをオフにしなければできない試験、保守・点検項目を行う際には種々の問題点がある。
また、前記特許文献2〜4の発明における定サンプリング型の誤差追従式電源技術はいろいろな技術的優位性を有しているが、単一のインバータ装置に関する基本的な技術の開示が主であって、蓄電池やコンデンサ負荷などを駆動するときに流れやすい突入電流の防止、あるいはインバータ装置の並列運転に関する技術、それに関連する問題点の解決方法などについては未だ開示されていない。
本発明は、定サンプリング型の誤差追従式インバータ技術だけでなく、制御パラメータのみによって等価内部インピーダンスを可変して出力を所望の値にすることができるインバータ装置、及びこれらを並列接続したインバータ装置の運転に応用して、容易に突入電流の防止を達成できるインバータ装置、あるいは複数台のインバータ装置を並列運転する際に、サージ電圧、サージ電流による悪影響を与えることなく、任意のインバータ装置をごく簡便な方法で投入、又は事実上休止させることによって遮断あるいは解列と同等な働きを行えるインバータ装置を提供することを目的としている。
第1の発明は、前記課題を解決するために、制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、前記制御パラメータを調整し、前記等価内部インピーダンスの値を変化させて前記インバータ装置の出力を調整することを特徴とするインバータ装置の運転方法を提供する。
第2の発明は、前記課題を解決するために、制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、給電開始前に前記等価内部インピーダンスの値を、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値に設定し、給電開始後に前記制御パラメータを調整して、前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値に変更することを特徴とするインバータ装置の運転方法を提供する。
第3の発明は、前記課題を解決するために、制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、前記等価内部インピーダンスの値を、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値に設定し、同期検定を行うことなく前記インバータ装置を他のインバータ装置に並列接続、又は商用交流電源系統に連系し、前記インバータ装置の出力電圧を前記他のインバータ装置の出力電圧、又は商用交流電源系統の電圧に同期させ、前記制御パラメータを調整して前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値まで減少させることを特徴とするインバータ装置の運転方法を提供する。
第4の発明は、前記課題を解決するために、制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、そのインバータ装置の前記制御パラメータを調整し、前記等価内部インピーダンスの値を、出力電流を許容値以下に制限し得る第1の設定値にして事実上給電を休止することを特徴とするインバータ装置の運転方法を提供する。
第5の発明は、前記等価内部インピーダンスが、前記第1の設定値の状態で前記インバータ装置の電源スイッチをオンすることを特徴とする前記第2の発明から前記第4の発明のいずれかに記載のインバータ装置の運転方法を提供する。
第6の発明は、前記等価内部インピーダンスが前記第1の設定値の状態で、当該インバータ装置の電源スイッチをオフすることを特徴とする前記第4の発明に記載のインバータ装置の運転方法を提供する。
第7の発明は、前記課題を解決するために、制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、商用交流電源系統に連系されている前記インバータ装置を解列するときには、解列される当該インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にすることにより、実質的に解列を行うことを特徴とするインバータ装置の運転方法を提供する。
第8の発明は、前記等価内部インピーダンスの前記第1の設定値までの変更あるいは前記任意の第2の設定値までの変更は、事実上他に悪影響を与えない時定数で行うことを特徴とする前記第2の発明から前記第7の発明のいずれかに記載のインバータ装置の運転方法を提供する。
第9の発明は、前記課題を解決するために、出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、前記出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることによって前記等価内部インピーダンスを変化させて前記インバータ装置の出力を調整することを特徴とするインバータ装置を提供する。
第10の発明は、前記課題を解決するために、出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、前記出力電圧フィードバックゲインαと前記出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることにより前記等価内部インピーダンスを変化させて、給電開始前に前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にし、給電開始後に前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値まで減少させることを特徴とするインバータ装置を提供する。
第11の発明は、前記課題を解決するために、出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、前記出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることによって前記等価内部インピーダンスを変化させて、前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にし、同期検定を行うことなく前記インバータ装置を他のインバータ装置に並列接続、又は商用交流電源系統に連系し、前記インバータ装置の出力電圧を前記他のインバータ装置の出力電圧又は商用交流電源系統の電圧に同期させ、前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値に変更することを特徴とするインバータ装置を提供する。
第12の発明は、前記課題を解決するために、出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、前記インバータ装置が給電を事実上休止するときには、前記出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることにより、前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にすることを特徴とするインバータ装置を提供する。
第13の発明は、前記インバータ装置は、直流入力を交流出力に変換するインバータと、そのインバータの出力側に備えられている出力フィルタ回路と、前記インバータと前記出力フィルタ回路間を流れる交流電流を検出する第1の電流検出手段と、出力端子に流れる交流電流を検出する第2の電流検出手段と、前記出力フィルタ回路の電圧を検出する交流電圧検出手段と、前記第1の電流検出器からの電流検出信号に出力電流フィードフォワードゲインβを乗じた信号と、前記交流電圧検出器からの電圧検出信号と正弦波基準電圧信号との差を示す電圧信号に出力電圧フィードバックゲインαを乗じて得られる信号とを加算して得られる電流目標関数信号J(t)を生じる電流目標値形成部と、前記電流目標関数信号J(t)と前記第2の電流検出器からの電流検出信号との差を示す誤差信号Δ(t)を低減するように、一定のサンプリング周期毎に前記誤差信号Δ(t)をサンプリングして電流の瞬時値を制御する高周波PWM信号を発生し、前記インバータに与えるゲート指令・PWM制御部とからなることを特徴とする前記第10の発明から前記第12の発明のいずれかに記載のインバータ装置を提供する。
第14の発明は、前記等価内部インピーダンスの前記第1の設定値までの変更、あるいは前記第2の設定値までの変更は、商用交流電源系統に連系していないときには前記インバータ装置の出力周期tの3倍以上の時間、連系しているときには商用交流周期の50倍以上の時間をかけて行うことを特徴とする前記第10の発明から前記第13の発明のいずれかに記載のインバータ装置を提供する。
前記第1の発明によれば、前記課題を解決するために、制御パラメータの調整のみで前記等価内部インピーダンスの値を変化させて前記インバータ装置の出力、特に出力電流を所望の値に調整することができ、非常に簡単な手段で所望の出力が得られ、また、等価内部インピーダンスは制御によって実現されるので、電力損失を発生しないインバータ装置の運転方法を提供する。
前記第2の発明によれば、前記課題を解決するために、制御パラメータの調整のみで等価内部インピーダンスを大きくして電力供給を開始しているので、ショックレスにインバータ装置の投入ができ、また起動時における突入電流を抑制できるので、容量性負荷用に適したインバータ装置の運転方法を提供する。
前記第3の発明によれば、前記課題を解決するために、同期検定を行うことなくインバータ装置を他のインバータ装置に並列接続、又は商用交流電源系統に連系することができる。また、制御パラメータの調整のみで等価内部インピーダンスを大きくして電力供給を停止、つまりインバータ装置を休止状態にできるので、サージによる悪影響を与えることなく、つまりショックレスにインバータ装置を投入、又は商用交流電源系統に連系できる運転方法を提供する。
第4の発明によれば、前記課題を解決するために、制御パラメータの調整のみで等価内部インピーダンスを大きくして電力供給を停止、つまりインバータ装置を事実上休止状態にできる。したがって、電源スイッチをオフにすることなく、インバータ装置を休止状態、つまり待機状態におくことができるので、電力需要の増大時などに直ちに電力供給を開始できる運転方法を提供する。
第5の発明によれば、インバータ装置の事実上の休止状態において電源スイッチをオンにすることによって、サージによる悪影響を与えることなく、つまりショックレスに電源スイッチをオンにすることができる。
第6の発明によれば、インバータ装置の事実上の休止状態において電源スイッチをオフにすることによって、サージによる悪影響を与えることなく、つまりショックレスにインバータ装置を完全に切り離すことができる。
第7の発明によれば、前記課題を解決するために、制御パラメータの調整のみで等価内部インピーダンスを大きくして電力供給を停止、つまりインバータ装置を事実上休止状態にして、インバータ装置を商用交流電源系統から解列しているので、サージによる悪影響を与えることなく、ショックレスにインバータ装置を解列できる運転方法を提供する。
第8の発明によれば、制御パラメータの調整を所定の時間をかけて行うので、等価内部インピーダンスの変化が緩やかに行われ、したがって、インバータ装置の投入、切り離し、解列などを確実にショックレスに行うことができる。
第9の発明によれば、前記課題を解決するために、制御パラメータの調整のみで前記等価内部インピーダンスの値を変化させて前記インバータ装置の出力、特に出力電流を所望の値に調整することができ、非常に簡単な手段で所望の出力を得ることができ、また、等価内部インピーダンスは制御によって実現されるので、電力損失の小さいインバータ装置を提供できる。
第10の発明によれば、前記課題を解決するために、制御パラメータの調整のみで等価内部インピーダンスを大きくして電力供給を開始しているので、ショクレスにインバータ装置の投入ができ、また起動時における突入電流を抑制できるので、容量性負荷用に適した電力損失の小さいインバータ装置を提供することができる。
第11の発明によれば、前記課題を解決するために、前記課題を解決するために、同期検定を行うことなくインバータ装置を他のインバータ装置に並列接続、又は商用交流電源系統に連系することができる。また、制御パラメータの調整のみで等価内部インピーダンスを大きくして電力供給を停止、つまりインバータ装置を休止状態にきるので、サージによる悪影響を与えることなく、つまりショックレスにインバータ装置を投入、又は商用交流電源系統に連系可能な電力損失の小さいインバータ装置を提供できる。
第12の発明によれば、前記課題を解決するために、制御パラメータの調整のみで等価内部インピーダンスを大きくして電力供給を停止、つまりインバータ装置を事実上休止状態にできる。したがって、電源スイッチをオフにすることなく、インバータ装置を休止状態、つまり待機状態におくことができるので、電力需要の増大時などに直ちに電力供給を開始できる電力損失の小さいインバータ装置を提供する。
第13の発明によれば、突入電流防止回路、あるいはソフトスタート制御などを行うことなく、電源装置の起動時に流れ易い突入電流を抑制できるショックレスな起動が可能な定サンプリング型の誤差追従式電源装置の具体的な構成を提供することができる。
第14の発明によれば、制御パラメータの調整を所定の時間をかけて行うので、等価内部インピーダンスの変化が緩やかに行われ、したがって、インバータ装置の投入、切り離し、解列などを確実にショックレスに行えるインバータ装置を提供することができる。
[実施形態1]
図1、図2によって本発明を実施するためのインバータ装置の一実施形態について説明する。図1は本発明が採用する制御パラメータのみによって等価内部インピーダンスを可変できるインバータ装置の一実施形態である定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置100を説明するための図であり、図2は負荷が通常の整流回路と蓄電池、あるいは変圧器と整流器と直列接続された蓄電池のような負荷の場合における負荷の端子電圧とインバータ装置の等価内部インピーダンスとの関係の一例を示す図である。
先ず、図1によって、制御パラメータのみのよって等価内部インピーダンスが可変されるインバータ装置の一実施形態として、単相のインバータを用いてなる定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置100を説明すると、直流電源1の両端にインバータ2が接続される。直流電源1は一般的なものであって、例えば、商用交流電源の電圧を整流して交流を直流に変換する整流装置、又は太陽電池パネルなどである。インバータ2は、フルブリッジ接続してなる4個のIGBTのような半導体素子S1〜S4とそれら半導体素子S1〜S4のそれぞれに逆極性に並列接続されたダイオードD1〜D4とからなる単相用のインバータである。ただし、インバータ2はフルブリッジ構成のものに限られることは無く、例えば、IGBT又はMOSFETなどのような半導体素子2個とコンデンサ2個とをフルブリッジ構成に接続したハーフブリッジ型の単相インバータ、あるいは特許文献2に示されているように、直流電源1を2個直列に接続して単相倍電圧構成としてなるインバータ単相倍電圧型のインバータなどであってもよい。
インバータ2の交流側ラインL1にはインバータ電流i1を検出する変流器(CT)のような第1の電流検出器3が備えられ、また、交流側ラインL1には、電流保持用インダクタLpが接続され、この電流保持用インダクタLpの負荷側とL2との間にフィルタ用抵抗RfとフィルタコンデンサCfとフィルタインダクタLfとからなる出力フィルタ回路4が接続される。このフィルタ抵抗RfとフィルタコンデンサCfとが直列接続された端子間には、フィルタ電圧検出器5が備えられている。出力フィルタ回路4は抵抗RfとコンデンサCfとインダクタLfとからなるものに限られることは無い。また、インダクタLfを流れるインバータ装置100の出力電流i2を検出する変流器のような第2の電流検出器6を備えられている。インバータ装置100の出力端子7A、7Bには外部回路として蓄電池と整流回路、又はそれらに加えて変圧器を含む回路のような負荷回路50が接続される。
定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置100は、更に、出力電流検出信号と出力電圧検出信号とを後述する所定の処理を行って電流目標関数信号J(t)を生じる電流目標値形成部8、及び電流目標関数信号J(t)とインバータ電流検出信号とからインバータ2の半導体素子S1〜S4のスイッチングモードを選択するゲート指令・PWM制御部9を備える。これらはマイクロコンピュータのようなディジタル制御が可能な構成となっているのが好ましい。図面では、各検出信号をアナログ−ディジタル(A/D)変換するA/D変換回路を省略しているが、この実施形態1では各値をディジタル値として説明する。
電流目標値形成部8は、180度ずつ正負に極性の変わる基準正弦波で代表される指令電圧Vaを与える電圧指令手段8A、第2の電流検出器6によって検出された出力電流i2の電流検出信号Δi2に一方の制御パラメータである出力電流フィードフォワードゲインβを乗ずる電流利得手段8B、指令電圧Vaからインバータ電圧検出器5によって検出されたインバータ電圧v1の電圧検出値Δv1を減算する第1の減算手段8C、それらの減算電圧に他方の制御パラメータである出力電圧フィードバックゲインαを乗ずる電圧利得手段8D、出力電圧フィードバックゲインαの乗じられた電圧値に対応した電流信号と出力電流フィードフォワードゲインβの乗じられた電流信号とを加算して電流目標関数信号J(t)を生じる第2の加算手段8Eとからなる。
電圧指令手段8Aは、インバータ装置が単体の場合には予め決められた指令電圧Vaを発生するが、複数のインバータ装置が並列接続される場合には、外部からの同期信号に同期して指令電圧Vaを発生するようにしてもよい。この指令電圧Vaは、例えば、フィルタコンデンサCfの端子電圧の目標値に相当する値であり、指令電圧Vaが正弦波電圧(Esinωt)である場合には、その周波数がインバータ装置100の出力周波数を決定する。例えば、インバータ装置100の出力周波数が50Hzならば、指令電圧Vaは50Hzに決められる。この基準正弦波電圧で代表される指令電圧Vaは実施形態2で説明するインバータ装置の並列運転にとって特に重要であり、インバータ装置100が並列接続される場合には、前記基準正弦波電圧の各1周期を決定する周期で同期信号が発生されるものとする。この場合、指令電圧Vaは、前記基準正弦波電圧(Esinωt)の瞬時値に相当するディジタル値として与えられる。なお、指令電圧Vaは必ずしも正弦波である必要はない。
電流利得手段8Bは、第2の電流検出器6によって検出されたインバータ装置100の出力電流i2の電流検出信号Δi2に出力電流フィードフォワードゲインβを乗じて、Δi2・βを与える。この出力電流フィードフォワードゲインβは、出力電流によって出力電圧が変化しないようにするための電流利得値であって、後述する本発明の重要なファクタとなるものである。この実施形態では、出力電流i2の電流検出信号Δi2は、短い一定時間ごとにサンプリングされる瞬時値に相当するディジタル値である。ここで、制御パラメータである出力電圧フィードバックゲインαはゼロよりも大きな数値であり、制御パラメータである出力電流フィードフォワードゲインβは通常は1以下の数値であるが、等価内部インピーダンスZが負性抵抗である場合には1よりも大きい数値である。
減算手段8Cは、インバータ電圧v1の電圧検出値Δv1を短い一定時間ごとにサンプリングして得られた瞬時値に相当するディジタル値を指令電圧Vaから減算する。その減算結果は(Va−Δv1)で表される。したがって、電圧利得手段8Dの出力側の信号は(Va−Δv1)に出力電圧フィードバックゲインαの乗じられた(Va−Δv1)・αとなる。この出力電圧フィードバックゲインαも出力電流フィードフォワードゲインβと同様に最適値に設定される電圧利得値であり、本発明にとって非常に重要なファクタである。これら制御パラメータ、つまり出力電圧フィードバックゲインα、出力電流フィードフォワードゲインβは、予め決めたシーケンスに従って変更できる値である。加算手段8Eは、電流利得手段8BからのΔi2・βと電圧利得手段8Dからの(Va−Δv1)・αとを加算して、電流目標関数信号J(t)を生じる。そして、電流目標関数信号J(t)はゲート指令・PWM制御部9に与えられる。
ゲート指令・PWM制御部9は、第1の電流検出器3によって検出されたインバータ電流i1の電流検出信号Δi1から電流目標関数信号J(t)を減算する減算手段9Aを備える。この電流検出信号Δi1も前述のように、短い一定時間ごとにサンプリングされる瞬時値に相当するディジタル値である。したがって、加算手段9Aは(Δi1−J(t))の演算を行って誤差信号Δtを求める。この誤差信号は、ゲート指令・PWM回路9Bに入力され、下記のようにインバータ2の半導体素子S1〜S4のどれに与えられるかがゲート選択される。
ゲート指令・PWM回路9Bは、インバータ電流i1の電流検出信号Δi1と電流目標関数信号J(t)との差を示す誤差信号Δtの極性に従ってゲート指令を行う。ゲート指令は次のとおりである。Δt=Δi1−J(t)が負の場合には、インバータ電流i1が目標値よりも小さいのであるから、電流を増大させるスイッチングモードを選択する。そして、Δt=Δi1−J(t)が正の場合には、インバータ電流i1が目標値よりも大きいから、電流を減少させるスイッチングモードを選択する。つまり、誤差追従式のPWM制御では、誤差信号Δtの極性によって下記のようにスイッチングモードを選択する。
(1)スイッチングモード1として、Δt=Δi1−J(t)≦0のとき、半導体素子S3とS4とがオンであって、半導体素子S1とS2とがオフである。
(2)スイッチングモード2として、Δt=Δi1−J(t)>0のとき、半導体素子S1とS2とがオンであって、半導体素子S3とS4とがオフである。
(3)スイッチングモード3として、直流電源1からの電力供給は行わない環流モードがあり、この場合には、半導体素子S1、S4がオンで、半導体素子S2、S3がオフ、又は半導体素子S2、S3がオンで、半導体素子S1、S4がオフである。
インバータ2の半導体素子S1〜S4は、Δtの極性に基づいて決められるゲート指令・PWM回路9Cからのゲート指令に基づいてオンするか、オフのままでいる。例えば、Δt=Δi1−J(t)≦0の状態が続けば、Δt=Δi1−J(t)>0になるまで、半導体素子S1とS2とはオン状態のままであり、半導体素子S3とS4とはオフ状態のままである。この点が、通常用いられる三角波(鋸歯状波)比較方式によるPWM制御のスイッチング動作と異なるところである。
よく知られているように、一般的に電源は出力端から見た等価回路は電圧源と等価内部インピーダンスで表現される。もし、等価内部インピーダンスが0であるといくら電流を流しても出力端電圧が変わらない理想的な電源となる。実際には、この等価内部インピーダンスは0にはならず、自由に制御できないものとされている。この等価内部インピーダンスの求め方は、まず出力端を開放したとき(無負荷時)には電流が流れていないため、等価内部インピーダンスによる電圧降下は0である。したがって、無負荷時の電圧Voが電圧源の出力電圧となる。次に、等価内部インピーダンスのある負荷を接続したときの出力電圧Vcと無負荷電圧Voの電圧差が等価内部インピーダンスによる電圧降下となるので、そのときに流れる電流をIとすると、Vo−Vc=XIの関係になる。したがって、等価内部インピーダンスXは、X=(Vo−Vc)/I=(Vo−Vc)Z/Vcとなる。
定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置においては、インバータの電流増幅器としての特性が数式で表現できる点に特徴があり、誤差追従式PWMに適した上位制御(電流目標形成手段を用いた制御)を採用することにより等価内部インピーダンスを計算することができる。出力フィルタ回路4から見たインバータ2の等価内部インピーダンスは抵抗とキャパシタにより構成される。そして、合計抵抗値は制御パラメータである電流フィードフォワードゲインβの増加に対して直線的に減少し、制御パラメータである電圧フィードバックゲインαには反比例する。ほとんどの場合、等価回路内のキャパシタンスは小さな抵抗と並列され、その時定数は主回路電流の周波数成分に比べて無視できるほど短いので、インバータ2の等価内部インピーダンスZは抵抗成分と考えることができる。このようなことから、インバータ2の電流ゲインをGとすると、インバータ2の等価内部インピーダンスZは、(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直流抵抗値にほぼ等しくなる。ここで、インバータ2の電流ゲインGは、インバータ2のデッドタイム、直流電圧、交流電圧などから決まる値であって、ほとんどの場合が0.99程度になり、1に近似することが可能な値である。なお、電流ゲインGは計算などによって求めることができず、実測によって求められるものである。
したがって、(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直流抵抗値にほぼ等しい等価内部インピーダンスZを呈するインバータ装置、つまり定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置100にあっては、出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを十分に小さくすることによって、(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直流抵抗値にほぼ等しい等価内部インピーダンスZを十分に大きくすることができる。例えば、電流ゲインGを1に近似し、β=α=10−5になるように、出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを設定すると、等価内部インピーダンスZはほぼ100kΩとなり、出力電圧を200Vとすると、出力電流は最大でも2mAとなり、出力は約0.4W程度であるので、出力はゼロに近似できる。また、β=α=10−4になるように、出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを設定すると、等価内部インピーダンスZはほぼ10kΩとなり出力電流は最大でも20mAとなる。さらにβ=α=10−2になるように、制御パラメータである出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを設定すると、等価内部インピーダンスZはほぼ100Ωとなり、出力電流は最大でも2Aとなる。更にまた、β=0.5、α=0.1になるように出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを設定すると、等価内部インピーダンスZはほぼ5Ωとなり、出力電流は最大でも40Aとなる。したがって、定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置においては、出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを変化させることによって、任意の等価内部インピーダンスZ、出力電流、出力電力が得られることが分かる。実施形態1では、このインバータ装置100が蓄電池、フィルタ用コンデンサを有する通信装置用の無停電電源装置(UPS)などとして用いられるものとする。
この場合には、前記蓄電池又はフィルタ用コンデンサの端子電圧がゼロ近辺、又は通常よりも大幅に低い値にあるとき、突入電流が流れないように、先ず起動時には電源スイッチSWをオンする(閉じる)前に、初期電流を許容値以下に制限できるよう出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを小さな値に設定する。一例として、図2に示すように、予め決めたシーケンスに従って初期には等価内部インピーダンスZを大きな値に設定するように、出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを小さな値に設定する。これらのゲインを小さな値に設定すると、インバータ装置100の等価内部インピーダンスZが大きくなり、他方では当然に電流目標関数信号J(t)も小さな値になることが容易に理解される。そして、負荷50の端子電圧の上昇にともなって、等価内部インピーダンスZが小さくなるように、予め決めたシーケンスに従って出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαを大きくして行くことによって、等価内部インピーダンスZを直線的に減少させ、通常の等価内部インピーダンスになった時点でその等価内部インピーダンス値を保持する。
このような等価内部インピーダンスZの設定によって、初期には突入電流を許容値以下に確実に制限し得る程度に等価内部インピーダンスが大きいので、通常の定サンプリング型の誤差追従式パルス幅変調を行っても、許容値以下の初期電流が流れるだけであり、従来のように大きな突入電流は流れない。ここで、前記所定の電流目標関数信号J(t)とは、例えば定格電流に対応する値である。したがって、図2に示した等価内部インピーダンスZの変化とは別に、例えば、一定の設定時間だけ、初期電流を許容値以下に制限できる値に設定しておき、その設定時間が経過したら通常の運転時における値に戻すようなシーケンスであっても勿論よい。
また、大容量のエキシマレーザ装置におけるコンデンサの通常の充放電繰り返し動作の場合も同様である。この場合には、電源スイッチSWはオンしたままである。図示しないが、負荷50がコンデンサと整流回路であるとき、先ず充電開始前に、充電初期の電流を許容値以下に制限できる大きな値にインバータ2の等価内部インピーダンスZをするように、出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを小さな値に設定した後に、インバータ装置100の動作を開始させて、充電を開始させれば、突入電流が流れることは無い。そして、予め決めた時間の後に、定格電流を流せる等価内部インピーダンスZの値になるように出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを増大させるようにシーケンスを設定しておけば、充電時間を長引かせることなく、容易な制御でコンデンサの充電にも対応できる。なお、前記のような等価内部インピーダンスZのようなシーケンスによる設定は、インバータ装置を並列接続した場合にも全く同様に適用することができる。以上述べた運転方法は、起動時における突入電流の抑制ばかりでなく、出力電流フィードフォワードゲインβ、出力電圧フィードバックゲインαのような制御パラメータだけを調整することにより、インバータ装置の等価内部インピーダンスを変化させて、出力の調整を行えることを示している。なお、本発明においては出力電流フィードフォワードゲインβを負極性の大きな値にすることにより、等価内部インピーダンスZを十分に大きな値にすることができる。
なお、実施形態1では、減算手段8C又は加算手段8Eなどの出力信号を予め決められた範囲に制限する電圧リミッタ、あるいは電流リミッタ、さらにはPWM制御誤差補正手段などについては、直接本発明に関係しないので省略してあるが、より好ましい動作や正確な制御を行うためにはこれら手段が必要とされる。後の実施形態でも同様であり、電圧リミッタ、あるいは電流リミッタ、又はPWM制御誤差補正手段については、後述する三相交流の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置において説明する。
[実施形態2]
実施形態2の発明では、(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直列抵抗値にほぼ等しい等価内部インピーダンスZを呈するインバータ装置、例えば図1に示し、かつ前述した定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置100(1)、100(2)を、図3に示すように並列接続してなるインバータ装置200を、運転している状態で、一方のインバータ装置を遮断又は投入、あるいはインバータ装置200を商用交流電源系統から解列する実施例を示す。勿論、3台以上の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を並列接続しても構わない。以下の説明は、3台以上の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を並列接続した場合にも適用できる。
図3において、インバータ装置200における各インバータ装置100(1)、100(2)の基準正弦波電圧は互いに同期することが要求される。同期信号発生回路10は、信号線10Aを通してインバータ装置100(1)、100(2)の各電圧指令手段8Aに同期信号を与える。図2では2台のインバータ装置100(1)、100(2)を並列運転する例を示しているが、後述から明らかになるように、本発明は多数のインバータ装置を並列運転する場合にも2台の場合と同様に扱えることが一つの大きな特徴である。多数のインバータ装置を並列運転する場合には、信号線10Aとして光ファイバを用いるのが好ましく、光同期信号を各インバータ装置の各電圧指令手段8Aに与えることにより、ノイズの影響を受けることがない。
同期信号発生回路10は、予め決められた基準正弦波電圧の半周期又は1周期毎に、あるいは所定周期毎に同期信号を発生する。つまり、前記基準正弦波電圧で代表される指令電圧Vaの各1周期を決定する周期で同期信号が発生されるものとする。各電圧指令手段8Aは各同期信号の立ち上がりで動作して基準正弦波電圧(Esinωt)で代表される指令電圧Vaを発生する。したがって、各インバータ装置の出力電圧の周波数は基準正弦波電圧(Esinωt)の周波数と同じであり、位相も同じであるから、正常な状態では出力電圧の振幅が大幅に異なることは無い。なお、それぞれのインバータ装置の電圧指令手段8Aが互いに等しい周波数を有すると共に同期する基準正弦波形信号を発生し、かつ互いに追従しあいながら基準正弦波形信号を同一時刻に発生するものである場合には、同期信号発生回路10を省略することができる。
インバータ装置100(1)、100(2)は、同期して定サンプリング型の誤差追従式でPWM制御しているが、インバータ装置100(1)、100(2)の出力電圧の大きさ、つまり振幅は異なることが多い。この場合、出力電圧の振幅の大きな一方のインバータ装置から振幅の小さな他方のインバータ装置に出力電流の一部分が流れようとするが、本発明ではインバータ装置100(1)、100(2)が横流を許容値以下に抑制できる程度以上の等価内部インピーダンスZを有するので、出力電流が増えるほど出力フィルタ回路4の電圧降下が大きくなり、そのインバータの出力電圧が下がる方向になるので、結局はそれぞれのインバータ装置に出力電圧が互いに等しくなるように誤差追従式PWM制御が行われることになる。
(インバータ装置200の第1の運転方法)
このようにインバータ装置100(1)、100(2)が並列運転されている状態で、負荷電力の需要が低下し、インバータ装置100(1)だけで負荷需要に対応できる状態になったとすると、電力効率の面からインバータ装置100(2)を切り離したい場合がある。しかし、運転中に電源スイッチSWを開くと、開放となり、サージが発生したり、あるいは電圧が上昇するなどの現象が発生し、好ましくない。また、電源スイッチSWの投入が必要になったときに、短時間で自動的に電源スイッチSWを投入することが難しく、負荷又はインバータ装置にサージを与えるなどの悪影響を及ぼすという問題がある。したがって、この実施形態2では、切り離したいインバータ装置100(2)の等価内部インピーダンスZの値を十分大きくし、そのインバータ装置の出力を無視できるほどに小さくすることができる第1の設定値Zm(以下、設定最大値という。)になるように、先ずシーケンスに従って制御パラメータである出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαとを小さな値に設定する。このときの等価内部インピーダンスZは、例えば、電流ゲインGを1に近似して、β=α=10−5になるような値に選定したとすると、等価内部インピーダンスZの抵抗分はほぼ100kΩとなり、出力電圧を200Vとすると、出力電流は最大でも2mAとなり、出力は約0.4W程度であるので、出力電力はゼロに近似でき、事実上休止状態となる。この場合には、インバータ装置100(2)の等価内部インピーダンスZはブリ−ザ抵抗として働き、出力端子間の電圧を上昇させない。したがって、電源スイッチSWをオフにすることなく、電気的に接続したままで、インバータ装置100(2)を実質的に切り離したのと同じ効果を得ることができる。更に電力効率を向上させたい場合には、事実上の休止状態で電源スイッチSWをオフ状態にすればよい。そして、このとき出力電流フィードフォワードゲインβと出力電圧フィードバックゲインαの数値の変更を瞬時にしないで、所定の時間以上、例えば出力電圧の1周期の3倍以上の時間をかけて行えば、装置及び系統に悪影響を実質的に及ぼすことが無い、ショックレスの切り離し効果を得ることができる。
(インバータ装置200の第2の運転方法)
そして、負荷電力の需要が増加し、インバータ装置100(1)だけでは負荷電力需要に対応できなくなるとき、あるいは電力効率の低下が生じるとき、再び、インバータ装置100(2)を再び投入しなければならない。このことは、図示しないマイクロコンピュータに予めインバータ装置100(1)、100(2)の最大分担電力に対応する値を格納しておくか、あるいはその許容電力効率値を格納しておくことにより、電力需要がインバータ装置100(1)の前記格納された最大分担電力に対応する値を超えるとき、あるいは
前記格納された許容電力効率値を超えるとき、シーケンスに従って、前述とは反対にインバータ装置100(2)の等価内部インピーダンスZを十分に大きな値である第1の設定値Zmから、運転中のインバータ装置100(1)の等価内部インピーダンスZの値Zsとほぼ等しくなるよう、制御パラメータ、つまり出力電流フィードフォワードゲインβ、出力電圧フィードバックゲインαを大きな元の値又はその近辺の値に変更する。等価内部インピーダンスZの値Zsは、横流が許容値以下に制限できる程度の値であり、例えば、出力電圧と出力電流とから算出される等価内部インピーダンスZの値の数%ないし10%程度の範囲である。また、並列運転されるインバータ装置の負荷分担を均一にする場合には、各インバータ装置の等価内部インピーダンスZはほぼ等しい運転中の値Zsに設定される。この変更も前述のように、所定の時間以上、例えば出力電圧の1周期の3倍以上の時間をかけて行えば、装置及び系統に悪影響を実質的に及ぼすことが無い、ショックレスの投入効果を得ることができる。
(インバータ装置200の第3の運転方法)
特に、多数の制御パラメータのみによって等価内部インピーダンスを可変できるインバータ装置である定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を複数台並列に接続した場合、運転中のインバータ装置を電力効率の最も高いところで、又はその近辺において運転したいときには、負荷電力需要の変化にしたがって、それに見合った台数のインバータ装置を遮断又は投入したいことが頻繁に起こる。例えば、20台の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を並列接続してなる電源システムの場合、20台の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置が電力効率の高い範囲で運転している状態で、負荷電力需要が減って行き、19台の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置で運転すれば、電力効率の高い範囲で運転を続行できるときには、図示しないマイクロコンピュータが入力電力と出力電力とから電力効率を監視しており、何台のインバータ装置で運転を行えば電力効率の高い範囲で運転できるかを算出し、その台数の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を継続して運転させ、残りの台数の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置の等価内部インピーダンスZを前述のようにして、第1の設定値である設定最大値Zmにして、実質的に休止させる。
これによって、その休止した台数の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置の出力電力を実質的にゼロにすることができる。更に電力需要が減少した場合には、同様にして休止させたいインバータ装置の等価内部インピーダンスZを前述のようにして、設定最大値Zmにする。このとき、当該インバータ装置の出力電流フィードフォワードゲインβ、出力電圧フィードバックゲインαを大きな値に変更する。この変更も前述のように、所定の時間以上、例えば出力電圧の1周期の3倍以上の時間をかけて行えば、装置及び系統に悪影響を実質的に及ぼすことが無い、ショックレスの遮断効果を得ることができると同時に、電力効率を向上させることができる。電力需要が回復して、休止中の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を投入したい場合には、運転中の他のインバータ装置の等価内部インピーダンスZとほぼ等しい、あるいはその近辺になるよう、出力電流フィードフォワードゲインβ、出力電圧フィードバックゲインαを大きな値に変更する。この変更も前述のように、所定の時間以上、例えば出力電圧の1周期の3倍以上の時間をかけて行えば、装置及び系統に悪影響を実質的に及ぼすことが無い、ショックレスの投入効果を得ることができる。
(インバータ装置200の第4の運転方法)
次に、制御パラメータのみによって等価内部インピーダンスを可変できるインバータ装置の一例として図1に示した定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を複数台並列に接続した電源システムにおける試験又は保守・点検時について説明する。特に図示しないが、図3においてインバータ装置100がN台(Nは2以上の整数)並列に接続されたインバータ装置であるとする。このような電源システムの個々の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置の試験又は保守・点検は、1台のインバータ装置ごとに順番に行う。試験又は保守・点検の対象となるインバータ装置の等価内部インピーダンスZを第1の設定値である設定最大値Zmまで増大させて、休止状態にする。出力電圧の試験など、休止状態のままで行うことができる試験、あるいは保守・点検項目では、電源スイッチSWをオフにする必要がなく、オンの状態のままで行うことができる。つまり、試験又は保守・点検の対象となるインバータ装置の等価内部インピーダンスZを設定最大値Zmまで増大させ、休止状態にしてから試験又は保守・点検を行い、そのインバータ装置についての試験又は保守・点検終了後に等価内部インピーダンスZを設定最大値Zmから他の運転中のインバータ装置の等価内部インピーダンスZと同様の値Zsまで減少させて、給電を開始させる。次に試験又は保守・点検を行うインバータ装置に対しても、同様の動作を行う。このような動作を繰り返すことによって、定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置が複数台並列に接続された電源システムの各インバータ装置の試験又は保守・点検を行う間も負荷回路へ給電することができ、電源スイッチSWをオフにすることなく迅速に行えるばかりでなく、前述したようなインバータ装置のショックレスな遮断、投入が可能となる。
電源スイッチSWがオンの状態のままではできない試験又は保守・点検項目についても、電源システムの個々の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置ごとに順番に行う。まず試験又は保守・点検の対象となるインバータ装置の等価内部インピーダンスZを第1の設定値である設定最大値Zmまで増大させて休止状態にしてから、電源スイッチSWをオフして、他のインバータ装置から切り離す。切り離されたインバータ装置について試験又は保守・点検を行う。そのインバータ装置の試験又は保守・点検終了した後に、インバータ装置の等価内部インピーダンスZを設定最大値Zmの状態のままで電源スイッチSWをオンしてから、設定最大値Zmに設定していた等価内部インピーダンスZを他の運転中のインバータ装置の等価内部インピーダンスZと同様の値Zsまで減少させて、給電を開始させる。次に試験又は保守・点検を行うインバータ装置に対しても、同様の動作を行う。このような動作を繰り返すことによって、定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置が複数台並列に接続された電源システムの各インバータ装置の試験又は保守・点検を行う間も負荷回路へ給電することができると共に、前述したようなインバータ装置のショックレスな遮断、投入が可能である。ここで、等価内部インピーダンスZを最大設定値Zmから運転時の小さな値Zsまで減少、又は運転時の小さな値Zsから最大設定値Zmまで変化させる時間は、前述したように所定の時間以上、例えば出力電圧の1周期の3倍以上の時間をかけて行うのが、ショックレスな遮断、投入を行う面から好ましい。
(インバータ装置200の第5の運転方法)
単数の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置が、あるいはこれらが複数台並列に接続された電源システムが、図示しない商用交流電源系統に連系している場合に、そのインバータ装置の解列、投入は、前記のとおりの操作で可能である。ただし、投入時には、インバータ装置200、あるいは投入するインバータ装置100(1)又は100(2)の等価内部インピーダンスZを設定最大値Zmにしておき、投入後にその設定最大値Zmから運転時の値Zsまで減少させながら、商用交流電源系統の周期に同期させなければならない。商用交流電源系統にとってサージの影響の小さい、つまりショックレスの投入を行うには、商用交流電源系統の1周期の50倍以上が好ましい。解列時も同様であり、解列する定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置の等価内部インピーダンスZを、商用交流電源系統の1周期の50倍以上の時間をかけて、運転時の値Zsから設定最大値Zmまで増大させるのが、ショックレスな解列を行う上で好ましい。
なお、インバータ2の構成については、前述したようにハーフブリッジ構成、又は直流電源1を2個直列に接続して単相倍電圧構成としてなる単相倍電圧型のインバータ装置などでもよく、これらの単体の動作については前掲の特許文献で説明されているから説明しないが、ハーフブリッジ構成、又は単相倍電圧型のインバータ装置などであっても、定サンプリング型で誤差追従式技術を採用したインバータ装置にあっては、(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直流抵抗値にほぼ等しい等価内部インピーダンスZを呈する。したがって、これらインバータ装置を複数台並列接続して運転する場合、(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直流抵抗値にほぼ等しい等価内部インピーダンスZを互いに同じ値にすることによって、特別な制御などを行うことなく前述と同様にインバータ装置間の横流を許容値以下に制限することができる。また、並列接続された定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置の等価内部インピーダンスZを別々の値に選定すれば、各インバータ装置が負担する出力容量を任意に変化させることができる。並列接続されるインバータ装置100(1)、100(2)、……100(N)は出力容量が同じでなくとも、前述のような運転は可能である。
[実施形態3]
以上の実施形態では制御パラメータのみによって等価内部インピーダンスを可変できるインバータ装置として、単相構成の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置、それらを複数台並列に接続した定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置、それらの投入、遮断(休止)などについて説明したが、三相交流の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を並列接続してなる定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置の投入、遮断(休止)なども同様に行えるので、図4を利用して三相交流の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置300について説明し、図5によってインバータ装置300と同一構成のインバータ装置300(1)、300(2)、……300(N)を並列接続してなるインバータ装置について説明する。図4、図5において、図1〜図3で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。インバータ2は、MOSFET又はIGBTのような自己消弧型の電圧駆動素子で代表される半導体素子Sとこれに逆向きに並列接続されたダイオードDとからなる6個のスイッチ素子U、V、W、X、Y、Zを三相フルブリッジ構成に接続してなる。スイッチ素子UとXとの接続点aに接続されたラインをL1、スイッチ素子VとYとの接続点bに接続されたラインをL2、スイッチ素子WとZとの接続点cに接続されたラインをL3とする。
それぞれのラインL1、L2、L3を流れるインバータ電流i1a、i1b、i1cを検出する電流検出器3A、3B、3Cを備える。それぞれのラインL1、L2、L3には電流保持用のインダクタLp1、Lp2、Lp3が直列に接続されている。また、ラインL1とL2間、ラインL2とL3間、ラインL1とL3間には、フィルタ抵抗RfとフィルタコンデンサCfとフィルタインダクタLfとからなる出力フィルタ回路がそれぞれ接続された出力フィルタ回路4が構成される。そして、各相間のフィルタ抵抗RfとフィルタコンデンサCfとの端子間電圧をそれぞれ検出するフィルタ電圧検出器5A、5B、5Cを備えている。三相交流用の出力フィルタ回路4はフィルタ抵抗Rfを含まない別の回路構成であっても勿論よい。更に、各相の出力電流i2a、i2b、i2cを検出する出力電流検出器6A、6B、6Cが備えられ、出力端子7Aと7Bとの間には負荷50Aが接続され、出力端子7Bと7Cとの間には負荷50Bが、また、出力端子7Aと7Cとの間には負荷50Cがそれぞれ接続されている。なお、1相分の電流検出器及び1相分のフィルタ電圧検出器、例えば、3B、6B及び5Bを省略することができる。
また、単相構成の定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置同様に、電流目標関数信号J(t)を生じる電流目標値形成部8、及び電流目標関数信号J(t)とインバータ電流検出信号とからインバータ2の半導体素子S1〜S6のスイッチングモードを選択するゲート指令・PWM制御部9を備える。これらはマイクロコンピュータのようなディジタル制御が可能な構成となっているのが好ましい。図面では、各検出信号をアナログ−ディジタル(A/D)変換するA/D変換回路を省略しているが、この実施形態で1では各値をディジタル値として説明する。
電流目標値形成部8を説明する前に、dq変換について簡単に説明すると、dq変換は、三相交流インバータを取り扱う上で良く使われており、三相交流の電圧と電流とを電源電圧に同期したdq軸(回転座標系)上の値に変換するものであって、dq変換を行うことによって、三相交流を直流と同様に扱うことができる。電流目標値形成部8において、フィルタ電圧指令手段8aは、出力する目標電圧となる三相平衡交流電圧の指令値、ここではフィルタコンデンサCfの端子電圧の目標電圧値をdq変換してなる直流の指令電圧値Vfを出力する。コンデンサ電流指令手段8bは、フィルタコンデンサCfに流れる電流を補正するための直流の電流指令値Ifを与える。フィルタコンデンサCfの電圧が指令電圧値Vfにあるものと想定して、そのときにフィルタコンデンサCfに流れる電流を予め計算して求め、その電流になるように電流指令を加えて補正している。要するに、負荷に流れる電流をフィードフォワードしているのと基本的には同じである。ここで、d軸電流は有効電流であって、q軸電流は無効電流であるので、コンデンサの場合には、dq座標では電流指令値Ifはq軸成分だけである。また、PWM電流誤差補償手段8cは、誤差追従式PWMでは電流指令値Ifに対して出力電流にずれが生じるので、このずれをゼロにするために補正するものである。
フィルタ電圧検出器5A、5B、5Cによって検出された電圧は、三相−二相変換後にdq変換を行う行列UM(行列Uは回転行列、行列Mは三相−二相変換行列である。)を有する座標変換手段8dによってdq変換された後に、ローパスフィルタ8eを通して、減算手段8fに信号Δvfとして入力される。減算手段8fはフィルタ電圧指令手段8aの電圧指令値VfからΔvfを減算した(Vf−Δvf)=UΔv(t)出力する。この値UΔ(t)は電圧リミッタ8gによって予め決められた範囲を制限され、電圧帰還手段8hによって出力電圧フィードバックゲインαが乗ぜられた上で、加算手段8iに加えられる。
出力電流i2a、i2b、i2cの電流検出信号は、dq変換行列を有する座標変換手段8jによってdq変換された後に、電流利得手段8kによって出力電流フィードフォワードゲインβが乗ぜられた上で、加算手段8iに加えられる。また、コンデンサ電流指令手段8bからの電流指令値Ifは電流利得手段8lによって出力電流フィードフォワードゲインγが乗ぜられた上で、加算手段8iに加えられる。ここで、出力電流フィードフォワードゲインβは1以下の数値であり、出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインγはゼロよりも大きい数値である。そして、加算手段8iによって電圧値に対応する電流信号と電流信号と電流指令信号とが加算されてなる信号は、信号リミッタ8mによって予め決められた範囲に制限された上で、PWM電流誤差補償手段8cからの電流補償値Icとが加算手段8nで加算され、逆座標変換行列(UM)−1を有する座標変換手段8pによって処理され、電流目標関数信号J(t)としてゲート指令・PWM制御部9に与えられる。
他方、各ラインL1、L2、L3を流れるインバータ電流i1a、i1b、i1cはそれぞれの電流検出器3A、3B、3Cによって検出され、それら電流検出信号はゲート指令・PWM制御部9に入力される。ゲート指令・PWM制御部9では、電流目標関数信号J(t)からそれら電流検出信号を差し引いた誤差信号Δtが求められ、単相のインバータ装置の場合と同様に、誤差信号Δtの極性に従ってゲート指令、つまりスイッチングモードの選択を行う。三相交流インバータ装置における基本的なスイッチングモード、つまりゲート指令は下記の6通りである。
ラインL1、L2、L3をa相、b相、c相とし、電流目標関数信号J(t)と各相を流れる電流i1a、i1b、i1cとの差をΔa、Δb、Δcとする。
(1)スイッチングモード1は、Δa≧0、Δb<0、Δc<0の場合である。このとき、スイッチ素子U、Y、Zがオンで、スイッチ素子V、W、Xがオフであり、各相の出力フィルタ回路の入力側(インバータ側)では、a相の電流保持用のインダクタLp1を流れる電流が増加する。
(2)スイッチングモード2は、Δa≧0、Δb≧0、Δc<0の場合である。このとき、スイッチ素子U、V、Zがオンで、スイッチ素子W、X、Yがオフであり、各相の出力フィルタ回路の入力側では、a相の電流保持用のインダクタLp1とb相の電流保持用のインダクタLp2とを流れる電流が増加する。
(3)スイッチングモード3は、Δa<0、Δb≧0、Δc<0の場合である。このとき、スイッチ素子V、X、Zがオンで、スイッチ素子U、W、Yがオフであり、各相の出力フィルタ回路の入力側では、b相の電流保持用のインダクタLp2を流れる電流が増加する。
(4)スイッチングモード4は、Δa<0、Δb≧0、Δc≧0の場合である。このとき、スイッチ素子V、W、Xがオンで、スイッチ素子U、Y、Zがオフであり、各相の出力フィルタ回路の入力側では、b相の電流保持用のインダクタLp2とc相の電流保持用のインダクタLp3とを流れる電流が増加する。
(5)スイッチングモード5は、Δa<0、Δb<0、Δc≧0の場合である。このとき、スイッチ素子W、X、Yがオンで、スイッチ素子U、V、Zがオフであり、各相の出力フィルタ回路の入力側では、c相の電流保持用のインダクタLp3を流れる電流が増加する。
(6)スイッチングモード6は、Δa≧0、Δb<0、Δc≧0の場合である。このとき、スイッチ素子U、W、Yがオンで、スイッチ素子V、X、Zがオフであり、各相の出力フィルタ回路の入力側では、a相の電流保持用のインダクタLp1とc相の電流保持用のインダクタLp3とを流れる電流が増加する。
そして、前記誤差信号Δa、Δb、Δcの極性に従って行われるゲート指令によって、前記誤差信号Δa、Δb、Δcをゼロにするように制御される定サンプリング型の誤差追従式三相交流インバータ装置にあっては、前記実施形態のインバータ装置と同様に(1−β・G)/(α・G)[Ω]の式で表される直流抵抗値にほぼ等しい等価内部インピーダンスZを呈する。したがって、このような定サンプリング型の誤差追従式三相交流インバータ装置を、図2に示すように、2台以上並列接続した各定サンプリング型の誤差追従式三相交流インバータ装置の共通の同期信号は座標変換手段8d、8j、8pにそれぞれ与えられ、各インバータ装置を同期させる。
したがって、並列運転されるすべての定サンプリング型の誤差追従式三相交流インバータ装置300(1)、300(2)、……300(N)の三相交流出力電圧は、それらの位相がすべて一致、つまり同期する。前述実施形態で述べたように、三相交流インバータ装置300(1)、300(2)、……300(N)の出力電流フィードフォワードゲインβ、出力電圧フィードバックゲインαを、不図示のマイクロコンピュータのシーケンスに従って調整することにより、等価内部インピーダンスZを設定最大値Zm又はその近傍まで容易に設定、あるいは小さな運転中の値Zsに設定することができるので、負荷などにサージによる悪影響を与えることなく、ショックレスな投入、遮断などを行うことができる。
つまり、実施形態2において説明した単相インバータ装置200の運転方法1〜4と同様にして、三相交流インバータ装置400の運転を行うことができる。なお、定サンプリング型の誤差追従式三相交流インバータ装置300の起動時における突入電流の抑制を行う運転方法についても、実施形態1における定サンプリング型の誤差追従式単相インバータ装置100の前述運転方法1と同様に行うことができる。
また、運転するすべての定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置における等価内部インピーダンスZを、横流を許容値以下に制限できる値で、かつほぼ同じ値に設定することによって、容易に横流を許容値以下に制限できると同時に、負荷分担をほぼ均一にすることができる。等価内部インピーダンスZは制御によって実現されるので、三相交流インバータ装置300又は400においても事実上電力損失を生じないが、等価内部インピーダンスZを大きくすれば出力電圧の低下が大きくなる。したがって、運転中における各三相交流インバータ装置の等価内部インピーダンスZは、定格電流を十分に流せる値であることが望まれる。なお、三相インバータの出力電圧を180°位相の異なる正弦波、つまり単相3線電圧として用いた場合も、全く同様にこの発明を適用することができる。
以上の実施形態では、定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を単独運転、並列運転にかかわらず商用交流電源系統から独立に運転する場合について主に述べたが、商用交流電源系統に連系して運転する場合がある。この場合には、この定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置を商用交流電源系統から切り離し、つまり解列したり、あるいは投入することが必要になる場合がある。商用交流電源系統に連系するときには、実施形態2の運転方法5で述べたのと同様に、予め出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとを適切に設定することによって、三相交流インバータ装置400、又は連系される全てのインバータ装置300の等価内部インピーダンスZを設定最大値Zmにして事実上の休止状態にしておき、この状態で同期検定を行うことなく商用交流電源系統に連系させる。そして、連系した後に、図示しないマイクロコンピュータのシーケンスに従って出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとを大きくすることによって、各インバータ装置の等価内部インピーダンスZを設定最大値Zmから運転時の値Zsまで徐々に小さくしながら、前記インバータ装置の位相を商用交流電源系統の位相に合わせる。つまり、同期検定を行う。このとき、商用交流電源系統にサージ電圧など発生させないために、連系する全てのインバータ装置の等価内部インピーダンスZを、商用交流電源系統の周期Tの50倍以上の時間をかけて行うのが好ましい。
以上の説明では、実施形態としてサンプリング型の誤差追従式電源装置について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβのような制御パラメータだけによって等価内部インピーダンスが調整、つまり変更できるインバータ装置すべてに適用することができる。
本発明に係る実施形態1に用いる定サンプリング型の誤差追従式単相インバータ装置100を示す図である。 本発明に係る定サンプリング型の誤差追従式インバータ装置の起動時、投入時、あるいは遮断時又は解列時における等価内部インピーダンスを説明するための図である。 本発明に係る実施形態1の単相インバータ装置200のブロック構成を示す図である。 本発明に係る実施形態2のインバータ装置400に用いる定サンプリング型の誤差追従式三相インバータ装置300を示す図である。 本発明に係る実施形態2の三相交流インバータ装置400のブロック構成を示す図である。
符号の説明
1・・・直流電源
2・・・インバータ
3・・・インバータ電流検出器
4・・・出力フィルタ回路
5・・・フィルタ電圧検出器
6・・・出力電流検出器
7・・・出力端子
8・・・電流目標値形成部
8A・・・電圧指令手段
8B・・・電流利得手段
8C・・・減算手段
8D・・・電圧利得手段
8E・・・加算手段
8a・・・フィルタ電圧指令手段
8b・・・コンデンサ電流指令手段
8c・・・PWM電流誤差補償手段
8d・・・座標変換手段
8e・・・ローパスフィルタ
8f・・・減算手段
8g・・・電圧リミッタ
8h・・・電圧帰還手段
8i・・・加算手段
8j・・・座標変換手段
8k・・・電流利得手段
8l・・・電流利得手段
8m・・・信号リミッタ
8n・・・加算手段
8p・・・座標変換手段
9・・・ゲート指令・PWM制御部
9A・・・減算手段
9B・・・ゲート指令・PWM回路
10・・・同期信号発生回路
50・・・負荷回路

Claims (14)

  1. 制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、
    前記制御パラメータを調整し、前記等価内部インピーダンスの値を変化させて前記インバータ装置の出力を調整することを特徴とするインバータ装置の運転方法。
  2. 制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、
    給電開始前に前記等価内部インピーダンスの値を、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値に設定し、
    給電開始後に前記制御パラメータを調整して、前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値に変更することを特徴とするインバータ装置の運転方法。
  3. 制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、
    前記等価内部インピーダンスの値を、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値に設定し、
    同期検定を行うことなく前記インバータ装置を他のインバータ装置に並列接続、又は商用交流電源系統に連系し、
    前記インバータ装置の出力電圧を前記他のインバータ装置の出力電圧、又は商用交流電源系統の電圧に同期させ、
    前記制御パラメータを調整して前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値まで減少させることを特徴とするインバータ装置の運転方法。
  4. 制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、
    該インバータ装置の前記制御パラメータを調整し、前記等価内部インピーダンスの値を、出力電流を許容値以下に制限し得る第1の設定値にして事実上給電を休止することを特徴とするインバータ装置の運転方法。
  5. 前記等価内部インピーダンスが、前記第1の設定値の状態で前記インバータ装置の電源スイッチをオンすることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のインバータ装置の運転方法。
  6. 前記等価内部インピーダンスが前記第1の設定値の状態で、当該インバータ装置の電源スイッチをオフすることを特徴とする請求項4に記載のインバータ装置の運転方法。
  7. 制御パラメータのみを調整することで等価内部インピーダンスの値を変えることができるインバータ装置の運転方法において、
    商用交流電源系統に連系されている前記インバータ装置を解列するときには、解列される当該インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にすることにより、実質的に解列を行うことを特徴とするインバータ装置の運転方法。
  8. 前記等価内部インピーダンスの前記第1の設定値までの変更あるいは前記任意の第2の設定値までの変更は、事実上他に悪影響を与えない時定数で行うことを特徴とする請求項2から請求項7のいずれかに記載のインバータ装置の運転方法。
  9. 出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、
    前記出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることによって前記等価内部インピーダンスを変化させて前記インバータ装置の出力を調整することを特徴とするインバータ装置。
  10. 出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、
    前記出力電圧フィードバックゲインαと前記出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることにより前記等価内部インピーダンスを変化させて、給電開始前に前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にし、
    給電開始後に前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値まで減少させることを特徴とするインバータ装置。
  11. 出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、
    前記出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることによって前記等価内部インピーダンスを変化させて、前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にし、
    同期検定を行うことなく前記インバータ装置を他のインバータ装置に並列接続、又は商用交流電源系統に連系し、
    前記インバータ装置の出力電圧を前記他のインバータ装置の出力電圧又は商用交流電源系統の電圧に同期させ、
    前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを前記第1の設定値よりも小さい任意の第2の設定値に変更することを特徴とするインバータ装置。
  12. 出力電圧フィードバックゲインをα、出力電流フィードフォワードゲインをβ、インバータ電流ゲインをGとするとき、(1−β・G)/(α・G)で表される直流抵抗値を等価内部インピーダンスとするインバータ装置を備え、
    前記インバータ装置が給電を事実上休止するときには、前記出力電圧フィードバックゲインαと出力電流フィードフォワードゲインβとの双方又はいずれか一方を変えることにより、前記インバータ装置の前記等価内部インピーダンスを、出力電流を所望値以下に制限し得る第1の設定値にすることを特徴とするインバータ装置。
  13. 前記インバータ装置は、
    直流入力を交流出力に変換するインバータと、
    該インバータの出力側に備えられている出力フィルタ回路と、
    前記インバータと前記出力フィルタ回路間を流れる交流電流を検出する第1の電流検出手段と、
    出力端子に流れる交流電流を検出する第2の電流検出手段と、
    前記出力フィルタ回路の電圧を検出する交流電圧検出手段と、
    前記第1の電流検出器からの電流検出信号に出力電流フィードフォワードゲインβを乗じた信号と、前記交流電圧検出器からの電圧検出信号と正弦波基準電圧信号との差を示す電圧信号に出力電圧フィードバックゲインαを乗じて得られる信号とを加算して得られる電流目標関数信号J(t)を生じる電流目標値形成部と、
    前記電流目標関数信号J(t)と前記第2の電流検出器からの電流検出信号との差を示す誤差信号Δ(t)を低減するように、一定のサンプリング周期毎に前記誤差信号Δ(t)をサンプリングして電流の瞬時値を制御する高周波PWM信号を発生し、前記インバータに与えるゲート指令・PWM制御部とからなることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれかに記載のインバータ装置。
  14. 前記等価内部インピーダンスの前記第1の設定値までの変更、あるいは前記第2の設定値までの変更は、商用交流電源系統に連系していないときには前記インバータ装置の出力周期tの3倍以上の時間、連系しているときには商用交流周期の50倍以上の時間をかけて行うことを特徴とする請求項10から請求項13のいずれかに記載のインバータ装置。
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