JP2006310149A - 集電板 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電電圧の低下を抑制するとともに軽量化を図ることを課題とする。
【解決手段】燃料電池システムにおいて、空気極3から電流を取り出すための集電板(電極)20は、布状の金属不織布または金属織布(金網)から構成される。このように、金属不織布または金網で集電板20が構成されることで、無数の隙間を通じて空気極3に対して均等に酸化剤(酸素)または空気が供給される。また、燃料電池システムは、水素吸蔵合金に吸蔵された水素によって燃料電池セルの発電を行うとともに、当該燃料電池セルの発電中に発生する熱を水素吸蔵合金に吸蔵された水素を放出するための反応熱として利用するものであって、さらに、水素吸蔵合金タンクの側面に燃料電池セルの空気極または燃料極を配置して構成される。
【選択図】 図3
【解決手段】燃料電池システムにおいて、空気極3から電流を取り出すための集電板(電極)20は、布状の金属不織布または金属織布(金網)から構成される。このように、金属不織布または金網で集電板20が構成されることで、無数の隙間を通じて空気極3に対して均等に酸化剤(酸素)または空気が供給される。また、燃料電池システムは、水素吸蔵合金に吸蔵された水素によって燃料電池セルの発電を行うとともに、当該燃料電池セルの発電中に発生する熱を水素吸蔵合金に吸蔵された水素を放出するための反応熱として利用するものであって、さらに、水素吸蔵合金タンクの側面に燃料電池セルの空気極または燃料極を配置して構成される。
【選択図】 図3
Description
この発明は、燃料電池システムの空気極から電流を取り出すために用いられる集電板に関する。
従来より、燃料電池システムでは、空気極から電流を取り出すための集電板(電極)として、銅やステンレス等の金属板に空気を透過させるための複数の空気穴を加工するか、または、予め穴加工されている金属板(パンチングメタル)を用意し、これら金属板の表面に腐食を防止するための金メッキ等を施したものが用いられている(例えば、非特許文献1参照)。このような集電板によって、空気極への酸素の供給が可能になり、同時に空気極から電流を取り出すことが可能になる。
ここで、図6を用いて、従来技術に係る集電板について具体的に説明する。図6は、従来技術に係る集電板を説明するための図であり、より詳細には、従来技術に係る集電板30並びにカーボンクロス等によって形成される空気極3を示す図である。同図に示すように、従来技術に係る集電板30は、穴加工が可能な肉厚の金属板に幾つかの空気穴31を開口して構成されており、かかる空気穴31から空気極3に対して酸化剤(酸素)または空気が供給される。
秋山一也:「燃料電池」 VOL.4 No.2 p8 "MH水素貯蔵タンク一体型マイクロPEFCの開発"
しかしながら、上記した従来技術に係る集電板30は、金属板に空気穴31を開口して製作されるものであるので、開口される空気穴31の大きさや数に自ずと限界があり、空気極3において空気穴31が設けられない面に対する酸化剤の供給が不十分になる。その結果、発電電流が大きくなって大量の酸化剤が必要となる場合においては、部分的に酸化剤不足に陥り、発電電圧の低下を招くという問題がある。
さらに、上記した従来技術に係る集電板30は、複数の空気穴31を機械的に加工して開口するような場合に、ある程度の厚さをもった金属板が必要になるので、集電板の軽量化(さらには、燃料電池システムの軽量化)を図ることができないという問題もある。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、発電電圧の低下を抑制するとともに、軽量化を図ることが可能な集電板を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、燃料電池システムの空気極から電流を取り出すために用いられる集電板であって、線状の導電性金属で構成されることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記線状の導電性金属として、導電性金属の不織布を用いたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記線状の導電性金属として、導電性金属の織布を用いたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記導電性金属の織布として、金網を用いたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、空気極に対して自然対流により空気を供給する燃料電池システムにおいて前記空気極から電流を取り出すために用いられることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、水素吸蔵合金に吸蔵された水素によって燃料電池セルの発電を行うとともに、当該燃料電池セルの発電中に発生する熱を前記水素吸蔵合金に吸蔵された水素を放出するための反応熱として利用し、さらに、前記水素吸蔵合金タンクの側面に前記燃料電池セルの空気極または燃料極を配置した燃料電池システムにおいて前記空気極から電流を取り出すために用いられることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、燃料電池システムの空気極から電流を取り出すための集電板を、線状の導電性金属で構成したので、無数の隙間を通じて空気極に対して均等に酸化剤(酸素)または空気が供給される結果、発電電流が大きくなって大量の酸化剤が必要となる場合においても部分的に酸化剤不足に陥ることがなくなり、発電電圧の低下を抑制することが可能になる。また、金属板に対して複数の空気穴を機械的に加工して開口するわけではないので、このような金属板の集電板に比較して軽量化を図ることが可能になる。
また、請求項2の発明によれば、集電板として導電性金属の不織布を用いることで、集電板の軽量化を図ることが可能になるとともに、空気極に対する酸化剤(酸素)の供給がスムーズになる結果、発電電圧の低下を抑制することが可能になる。
また、請求項3の発明によれば、集電板として導電性金属の織布を用いることで、集電板の軽量化を図ることが可能になるとともに、空気極に対する酸化剤(酸素)の供給がスムーズになる結果、発電電圧の低下を抑制することが可能になる。
また、請求項4の発明によれば、集電板として金網を用いることで、集電板の軽量化を図ることが可能になるとともに、空気極に対する酸化剤(酸素)の供給がスムーズになる結果、発電電圧の低下を抑制することが可能になる。
また、請求項5の発明によれば、空気極に対して自然対流により空気を供給する燃料電池システムの集電板に適用することで、ブロア等を用いることなく、空気極に対して効率的に酸化剤(酸素)または空気を供給することが可能になる。
また、請求項6の発明によれば、水素吸蔵合金タンクの側面に空気極もしくは燃料極を配置する燃料電池システムの集電板に適用することで、集電板の軽量化並びに発電電圧の低下抑制を図ることの他に、燃料電池セルで発生した熱が容易に水素吸蔵合金タンクに伝わり、水素吸蔵合金タンクが加熱されることによって水素を容易に放出することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る集電板を適用した燃料電池システムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、実施例1に係る燃料電池システムを説明した後に、本発明に含まれる他の種々の実施例を実施例2として説明する。
以下の実施例1では、実施例1に係る燃料電池システムの概要および特徴を説明した後に、かかる燃料電池システムの構成、集電板の構成および仕様、燃料電池システムの発電特性を説明し、最後に実施例1の効果等を説明する。
[概要および特徴]
最初に、実施例1に係る燃料電池システムの概要および特徴を説明する。実施例1に係る燃料電池システムは、水素吸蔵合金に吸蔵された水素によって燃料電池セルの発電を行うとともに、当該燃料電池セルの発電中に発生する熱を水素吸蔵合金から水素を放出するための反応熱として利用することを概要とする小型の燃料電池システムである。そして、実施例1に係る燃料電池システムでは、燃料電池セルの空気極から電流を取り出すために用いられる集電板(電極)に主たる特徴があり、具体的には、線状の導電性金属(例えば、不織布、織布、金網など)で集電板を構成することで、発電電圧の低下を抑制するとともに、軽量化を図ることができるようにしている。
最初に、実施例1に係る燃料電池システムの概要および特徴を説明する。実施例1に係る燃料電池システムは、水素吸蔵合金に吸蔵された水素によって燃料電池セルの発電を行うとともに、当該燃料電池セルの発電中に発生する熱を水素吸蔵合金から水素を放出するための反応熱として利用することを概要とする小型の燃料電池システムである。そして、実施例1に係る燃料電池システムでは、燃料電池セルの空気極から電流を取り出すために用いられる集電板(電極)に主たる特徴があり、具体的には、線状の導電性金属(例えば、不織布、織布、金網など)で集電板を構成することで、発電電圧の低下を抑制するとともに、軽量化を図ることができるようにしている。
[燃料電池システムの構成]
続いて、図1〜図2を用いて、実施例1に係る燃料電池システム(本発明に係る集電板が適用される燃料電池システム)の構成を説明する。図1は、実施例1に係る燃料電池システムの構成を示す構成図であり、図2は、実施例1に係る燃料電池システムの断面を示す断面図である。
続いて、図1〜図2を用いて、実施例1に係る燃料電池システム(本発明に係る集電板が適用される燃料電池システム)の構成を説明する。図1は、実施例1に係る燃料電池システムの構成を示す構成図であり、図2は、実施例1に係る燃料電池システムの断面を示す断面図である。
図1に示すように、実施例1に係る燃料電池システム10は、固体高分子電解膜およびガス拡散層で形成される電極複合体であるMEA(メンブレン・エレクトロード・アセンブリィ)1、水素極(燃料極)2並びに空気極3からなる燃料電池セル7と、水素吸蔵合金8が収納された水素吸蔵合金タンク9と、空気極3に空気または酸素(酸化剤)を送る空気供給手段と、水素極2に水素を供給する燃料供給手段とから構成される。また、同図に示すように、空気供給手段は、ブロア等を用いたものではなく、自然対流によって空気極3に空気を供給するものである。また、燃料供給手段は、水素吸蔵合金タンク9から放出された水素の流量を計測するフローメータ13、水素放出圧を測定する圧力計12および燃料電池セル7への水素供給圧力を調整するためのレギュレータ11から構成される。
また、図2に示す断面図は、図1に示した「点線A−A」に対応するものであるが、同図に示すように、MEA1を水素ガス流路が刻まれた水素極2、空気極3および電極押さえ板6によって挟み込むようにして燃料電池セル7が構成される。そして、水素吸蔵合金8を収容した水素吸蔵合金タンク9の一面と、燃料電池セル7の一面(水素極2がある面)とが接した形で両者が燃料電池ケース14に包含される。さらに、空気極3とMEA1の周囲には、空気極3と水素吸蔵合金タンク9との短絡における水素漏れを防止する目的で、ガスケット5が挟まれている。また、電力押さえ板6は、ブロア等を用いることなく、自然対流によって空気極3に空気を供給する目的で、空気取り入れ口4を備えている。
図2に示す燃料電池システム10において、水素極2および水素吸蔵合金タンク9は、導電性の良好な金属によって製作されており、かつ、良好な熱的および電気的な接触を確保するように構成される。また、水素吸蔵合金タンク9の材質としては、強度、価格、加工のしやすさ、さらには良好な熱伝導性および電気伝導性を持つことから、ステンレス鋼、アルミニウムなどが望ましい。さらに、水素極2および空気極3は、熱伝導性および電気伝導性が高いことから、銅やステンレス鋼、アルミニウムなどが望ましいが、腐食防止のためには、耐食性が高い物質をコーティングすることが必要であり、例えば、コーティング材料としては、金メッキなどが有効である。
ここで、同図に示すように、MEA1と水素吸蔵合金タンク9とを良好な熱伝導性および電気伝導性を有する水素極2を介して接するようにすることで、MEA1付近で発生した熱が容易に水素吸蔵合金タンク9に伝わり、水素吸蔵合金タンク9が加熱されることによって水素が容易に放出されるようになる。また、水素吸蔵合金タンク9自体を水素極2と同電位の電極として使用できることによって、余分な配線が不要になり、配線やコネクタによる電気抵抗を減らすことができ、発電電圧の向上を図ることも可能になる。なお、ここでは、水素吸蔵合金タンク9の側面に燃料電池セル7の水素極2を配置する場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、水素吸蔵合金タンク9の側面に燃料電池セル7の空気極3を配置するようにしてもよい。
[集電板の構成]
続いて、図3を用いて、燃料電池システム10に用いる集電板の構成を説明する。図3は、集電板の構成を示す構成図であり、より詳細には、本実施例に係る集電板20並びにカーボンクロス等によって形成される空気極3を示す図である。
続いて、図3を用いて、燃料電池システム10に用いる集電板の構成を説明する。図3は、集電板の構成を示す構成図であり、より詳細には、本実施例に係る集電板20並びにカーボンクロス等によって形成される空気極3を示す図である。
同図に示すように、燃料電池システム10において、空気極3から電流を取り出すための集電板(電極)20は、布状の金属不織布または金属織布(金網)から構成される。このように、金属不織布または金網を集電板20に用いることで、無数の隙間を通じて空気極3に対して均等に酸化剤(酸素)または空気が供給されるので、発電電流が大きくなって大量の酸化剤が必要となる場合においても部分的に酸化剤不足に陥ることがなくなり、発電電圧の低下を抑制することができる。また、金属板に対して複数の空気穴を機械的に加工して開口するわけではないので、このような金属板の集電板に比較して軽量化を図ることができる。
[集電板の仕様]
続いて、図4を用いて、燃料電池システム10に用いる集電板の仕様を説明する。図4は、集電板の仕様を説明するための図であり、より詳細には、従来技術に係る集電板(金属板に穴加工したもの)、金属不織布の集電板、金網の集電板それぞれの仕様を示す図である。なお、後述する燃料電池システムの発電特性は、この図4に示した仕様の各集電板を用いて得られた試験結果である。
続いて、図4を用いて、燃料電池システム10に用いる集電板の仕様を説明する。図4は、集電板の仕様を説明するための図であり、より詳細には、従来技術に係る集電板(金属板に穴加工したもの)、金属不織布の集電板、金網の集電板それぞれの仕様を示す図である。なお、後述する燃料電池システムの発電特性は、この図4に示した仕様の各集電板を用いて得られた試験結果である。
同図に示すように、従来技術に係る集電板は、例えば、厚さ0.5mmの銅板の表面に、直径2mmの穴を開口率45%になるように加工し、さらに、腐食防止のために厚さ0.5μmの金メッキを表面に施して構成され、単位面積当たりの重さは0.38g/cm2である。また、金属不織布の集電板は、例えば、線径40μmの銅線を不織布に加工し、さらに、腐食防止のために厚さ5μmの金メッキを表面に施して構成され、単位面積当たりの重さは0.03g/cm2である。さらに、金網の集電板は、例えば、線径150μmのSUS線を綾織りに加工し、さらに、腐食防止のために厚さ0.1μmの金メッキを表面に施して構成され、単位面積当たりの重さは0.06g/cm2である。
ここで、金属不織布や金属織布に用いる金属線の材質としては、銅やステンレスのほかに、銀、金など電機導電率の高いものを使用することが可能である。また、金属不織布に用いる金属線の線径は10〜100μmが望ましく、単位面積当たりの重さは0.005〜0.1g/cm2が望ましく、金網に用いる金属線の線径は50〜300μmが望ましく、単位面積当たりの重さは0.005〜0.1g/cm2が望ましい。なお、金属線の表面には、金メッキ等の腐食処理を施すことが好ましい。
[燃料電池システムの発電特性]
続いて、図5を用いて、燃料電池システム(図4に示した仕様の各集電板をそれぞれ適用した燃料電池システム)の発電特性を説明する。図5は、燃料電池システムの発電特性を示す図であり、より詳細には、従来技術に係る集電板(金属板に穴加工したもの)、金属不織布の集電板、金網の集電板をそれぞれ用いた各固体高分子形燃料電池に対して、燃料として気体の純水素を使用し、酸化剤として空気を自然対流によって供給した場合に得られた発電特性を示す図である。
続いて、図5を用いて、燃料電池システム(図4に示した仕様の各集電板をそれぞれ適用した燃料電池システム)の発電特性を説明する。図5は、燃料電池システムの発電特性を示す図であり、より詳細には、従来技術に係る集電板(金属板に穴加工したもの)、金属不織布の集電板、金網の集電板をそれぞれ用いた各固体高分子形燃料電池に対して、燃料として気体の純水素を使用し、酸化剤として空気を自然対流によって供給した場合に得られた発電特性を示す図である。
同図に示すように、発電電流密度が0.15A/cm2を超えた辺りから、従来技術に係る集電板を用いた燃料電池システムの発電電圧が著しく低下する一方で、金属不織布の集電板や金網の集電板を用いた燃料電池システムの発電電圧には急激な低下は見られず、発電電流が大きな領域においても発電電圧の低下が抑制されていることが分かる。さらに、上述した図4からも明らかなように、金属不織布や金網を用いて集電板を構成することによって、発電電圧を低下させることなく、従来技術に係る集電板に比較して、集電板の単位面積当たりの重量を1/5以下に抑制することができる。
[実施例1の効果等]
上述してきたように、実施例1によれば、燃料電池システム10の空気極3から電流を取り出すための集電板20を、線状の導電性金属(例えば、金属不織布の集電板、金網の集電板)で構成したので、無数の隙間を通じて空気極3に対して均等に酸化剤(酸素)または空気が供給される結果、発電電流が大きくなって大量の酸化剤が必要となる場合においても部分的に酸化剤不足に陥ることがなくなり、発電電圧の低下を抑制することが可能になる。また、金属板に対して複数の空気穴を機械的に加工して開口するわけではないので、このような金属板の集電板に比較して軽量化を図ることが可能になる。
上述してきたように、実施例1によれば、燃料電池システム10の空気極3から電流を取り出すための集電板20を、線状の導電性金属(例えば、金属不織布の集電板、金網の集電板)で構成したので、無数の隙間を通じて空気極3に対して均等に酸化剤(酸素)または空気が供給される結果、発電電流が大きくなって大量の酸化剤が必要となる場合においても部分的に酸化剤不足に陥ることがなくなり、発電電圧の低下を抑制することが可能になる。また、金属板に対して複数の空気穴を機械的に加工して開口するわけではないので、このような金属板の集電板に比較して軽量化を図ることが可能になる。
また、実施例1によれば、空気極3に対して自然対流により空気を供給する燃料電池システム10の集電板20に適用したので、ブロア等を用いることなく、空気極に対して効率的に酸化剤(酸素)または空気を供給することが可能になる。
また、実施例1によれば、水素吸蔵合金タンク9の側面に水素極(燃料極)2または空気極3を配置する燃料電池システム10の集電板20に適用することで、集電板の軽量化並びに発電電圧の低下抑制を図ることの他に、燃料電池セル7で発生した熱が容易に水素吸蔵合金タンク9に伝わり、水素吸蔵合金タンク9が加熱されることによって水素を容易に放出することが可能になる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例1以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例2として本発明に含まれる他の実施例を説明する。
例えば、上記の実施例1では、金属不織布として銅線を用いる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の材質からなる金属不織布を集電板に用いるようにしてもよい。同様に、上記の実施例1では、金属織布としてSUS線の金網を用いる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の材質からなる金属織布を集電板に用いるようにしてもよい。
また、上記の実施例1では、空気極に対して自然対流により空気を供給する燃料電池システムの集電板に本発明を適用する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、空気極に対してブロアにより空気を供給するように構成した燃料電池システムの集電板についても本発明を同様に適用することができる。
また、上記の実施例1では、所定形式の燃料電池システム(水素吸蔵合金に吸蔵された水素によって燃料電池セルの発電を行うとともに、当該燃料電池セルの発電中に発生する熱を水素吸蔵合金に吸蔵された水素を放出するための反応熱として利用する燃料電池システム)の集電板に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他形式の燃料電池システムであっても、空気極から電流を取り出すために集電板を用いるものであれば本発明を同様に適用することができる。
また、上記の実施例1では、水素吸蔵合金タンク9の側面に燃料電池セル7の空気極3または水素極(燃料極)2を配置した燃料電池システムの集電板に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他配置の燃料電池システムであっても、空気極から電流を取り出すために集電板を用いるものであれば本発明を同様に適用することができる。
また、上記の実施例では、図1に示すように、圧力計12およびフローメータ13を介して水素吸蔵合金タンク9から水素極2に水素を供給する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの圧力計12および/またはフローメータ13なしに水素極2へ水素を供給するように構成してもよい。同様に、図1では、水素極2に供給された水素が水素極2から外部に出力される場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、供給された水素が水素極2から外部に一切出力されないように構成してもよい。
以上のように、本発明は、燃料電池システムの空気極から電流を取り出すために用いられる集電板に有用であり、特に、発電電圧の低下を抑制するとともに軽量化を図ることに適する。
1 MEA(メンブレン・エレクトロード・アセンブリィ)
2 水素極
3 燃料極
4 空気取り入れ口
5 ガスケット
6 電極押さえ版
7 燃料電池セル
8 水素吸蔵合金
9 水素吸蔵合金タンク
10 燃料電池システム
11 レギュレータ
12 圧力計
13 フローメータ
14 燃料電池ケース
20 集電板
2 水素極
3 燃料極
4 空気取り入れ口
5 ガスケット
6 電極押さえ版
7 燃料電池セル
8 水素吸蔵合金
9 水素吸蔵合金タンク
10 燃料電池システム
11 レギュレータ
12 圧力計
13 フローメータ
14 燃料電池ケース
20 集電板
Claims (6)
- 燃料電池システムの空気極から電流を取り出すために用いられる集電板であって、
線状の導電性金属で構成されることを特徴とする集電板。 - 前記線状の導電性金属として、導電性金属の不織布を用いたことを特徴とする請求項1に記載の集電板。
- 前記線状の導電性金属として、導電性金属の織布を用いたことを特徴とする請求項1に記載の集電板。
- 前記導電性金属の織布として、金網を用いたことを特徴とする請求項3に記載の集電板。
- 空気極に対して自然対流により空気を供給する燃料電池システムにおいて前記空気極から電流を取り出すために用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の集電板。
- 水素吸蔵合金に吸蔵された水素によって燃料電池セルの発電を行うとともに、当該燃料電池セルの発電中に発生する熱を前記水素吸蔵合金に吸蔵された水素を放出するための反応熱として利用し、さらに、前記水素吸蔵合金タンクの側面に前記燃料電池セルの空気極または燃料極を配置した燃料電池システムにおいて前記空気極から電流を取り出すために用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の集電板。
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---|---|---|---|
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2005
- 2005-04-28 JP JP2005132602A patent/JP2006310149A/ja active Pending
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Legal Events
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