JP2006309961A - フラットケーブルのクロストークノイズ対策構造 - Google Patents

フラットケーブルのクロストークノイズ対策構造 Download PDF

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Abstract

【課題】フラットケーブル2枚を重ねたときにも、両フラットケーブルの導線が互いに近接せず、クロストークノイズを低減して電子機器の誤動作を防止する。
【解決手段】フラットケーブル1は、長手方向に沿って平面状に所定間隔で並列配置した複数本の導線2を絶縁体3で一体に被覆してなるものであり、絶縁体3の一面には、複数の帯状突起部4が設けられている。フラットケーブル1と、帯状突起部4を有さないフラットケーブル11の2枚のフラットケーブルは、フラットケーブル1の帯状突起部4が設けられた面とフラットケーブル11の一面とが対向するようにして重ねられる。このとき、フラットケーブル1の帯状突起部4の凸部4aと他方であるフラットケーブル11の一面とが当接し、両フラットケーブル1,11間の間隔が確保される。これにより、両フラットケーブル1,11の導線2間の間隔が大きくなり、クロストークノイズが低減する。
【選択図】図3

Description

本発明は、フラットケーブルを重ねて用いたときに発生するクロストークノイズを軽減させるためのフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造に関する。
従来より、長手方向に沿って平面状に所定間隔で並列配置した複数本の導線を、絶縁体で一体に被覆して可撓性を有するようにしたフラットケーブルが、電子機器の内部や機器装置間の信号伝送用の配線として用いられている。このフラットケーブルの幅は導線の数が増えると大きくなり、フラットケーブルを配設するために大きな空間が必要となり、実装密度が低くなる。そこで、フラットケーブルを配設するために必要な空間を小さくし、実装密度を高めて電子機器等の小型化を図るために、導線の数が少なく幅が小さいフラットケーブル2枚を重ねて用いることが行われている。
このように重ねて用いられるフラットケーブルとしては、例えば、特許文献1に示されるような、凸部と凹部が形成されたフラットケーブルが知られている。このフラットケーブルは、一方のフラットケーブルの凸部を他方のフラットケーブルの凹部に篏合させて、一対のフラットケーブルを重ねて用いるものである。
実開昭58−133216号公報
しかしながら、上述のようにフラットケーブル2枚を重ねて用いるとき、一方のフラットケーブルの導線と他方のフラットケーブルの導線との距離が近接しているため、この一対のフラットケーブル間で発生するクロストークノイズの影響が大きくなるという問題があった。クロストークノイズの影響が大きくなると、フラットケーブルが接続された電子機器の誤動作が引き起こされる等の不具合が生じる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、フラットケーブル2枚を重ねたときにも、両フラットケーブルの導線が互いに近接せず、クロストークノイズを低減して電子機器の誤動作を防止することが可能なフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、長手方向に沿って平面状に所定間隔で並列配置した複数本の導線を絶縁体で一体に被覆してなる、可撓性を有するフラットケーブル2枚を、互いの一面同士が重なるように2重にして用いるときのフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造であって、少なくとも一方のフラットケーブルの絶縁体の一面に、長手方向に略等間隔をおいて、該フラットケーブルの厚みよりも厚み方向の高さが大きい、長手方向に対して略直角方向に横たわる複数の帯状突起部を設け、この帯状突起部の凸部と他方のフラットケーブルの一面とが当接し得るように構成したものである。
請求項2の発明は、長手方向に沿って平面状に所定間隔で並列配置した複数本の導線を絶縁体で一体に被覆してなる、可撓性を有するフラットケーブル2枚を、互いの一面同士が重なるように2重にして用いるときのフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造であって、少なくとも一方のフラットケーブルの絶縁体の一面に複数の突起部を間隔をおいて設け、この突起部の凸部と他方のフラットケーブルの一面とが当接し得るように構成したものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記突起部は、前記フラットケーブルの一面に、互いに略等間隔に設けられているものである。
請求項1の発明によれば、フラットケーブルを2重にして用いるときに、一方のフラットケーブルの帯状突起部の凸部と他方のフラットケーブルの一面とが当接するので、両フラットケーブルの導線間の間隔がフラットケーブル同士が接して重ねられるときの間隔よりも確実に大きくなり、クロストークノイズを低減して電子機器の誤動作等の不具合を確実に防止することが可能となる。また、帯状突起部が、フラットケーブルの長手方向に対して略直角方向に横たわるように設けられているので、フラットケーブルは十分に可撓性を有し、フラットケーブルを2重にしたときにもフラットケーブルを容易に配線することが可能となる。
請求項2の発明によれば、フラットケーブルを2重にして用いるときに、一方のフラットケーブルの突起部の凸部と他方のフラットケーブルの一面とが当接するので、上述と同様に、クロストークノイズを低減して電子機器の誤動作等の不具合を防止することが可能となる。
請求項3の発明によれば、突起部がフラットケーブルの一面に互いに略等間隔に設けられているので、フラットケーブルを2重にしたときにも、両フラットケーブルの導線間の間隔が、フラットケーブル同士が接して重ねられるときの間隔よりも確実に大きくなり、確実にクロストークノイズを低減して電子機器の誤動作等の不具合を防止することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。先ず、本実施形態において用いられるフラットケーブル1について説明する。図1及び図2(a)、(b)、(c)、(d)はフラットケーブル1を示す。このフラットケーブル1は、長手方向(図の矢印M方向)に沿って平面状に所定間隔で並列配置した複数本の導線2を絶縁体3で一体に被覆してなるものであり、絶縁体3の一面には、複数の帯状突起部4が突起部として設けられている。本実施形態において、フラットケーブル1は導線2を柔軟性のある樹脂等である絶縁体3により一体に被覆された薄いシート状であり、長手方向に折り曲げる方向に可撓性を有している。
帯状突起部4は、フラットケーブル1の絶縁体3の一面に、フラットケーブル1の長手方向に略等間隔をおいて、長手方向に対して略直角方向(以下、幅方向とする)に横たわるように設けられている。帯状突起部4同士の間隔(ピッチ)は、例えば絶縁体3の材質等により異なるフラットケーブル1の可撓性の程度に応じて適宜定められるものであり、本実施形態においては、フラットケーブル1の幅方向の寸法よりも狭い間隔となるように構成すればよいが、それに限られるものではない。なお、絶縁体3が柔軟性の低い材質にて構成されフラットケーブル1の可撓性が低いときには、帯状突起部4は上記より大きい間隔としてもよい。
また、各帯状突起部4は、フラットケーブル1の厚みよりも厚み方向の高さが大きくなるように、それぞれが略同じ高さで設けられている。ここで、このフラットケーブル1は後述のように2重に重ねて用いられるので、帯状突起部4の高さは、フラットケーブル1の厚みを少し超える程度とすればよいが、それに限られるものではない。また、帯状突起部4の高さは、上記ピッチが小さいときは、ピッチが大きいときに比べて、低くすることができる。なお、本実施形態において、帯状突起部4は、導線2を絶縁体3で被覆する際に同時に形成されるものである。つまり、各帯状突起部4は、絶縁体3と同じ素材で絶縁体3と一体に形成されている。
次に、本実施形態に係る、フラットケーブル2枚を2重に重ねて用いるときのクロストークノイズ対策構造を図3及び図4(a)、(b)、(c)を参照して説明する。本実施形態において、フラットケーブル1とフラットケーブル11との2枚のフラットケーブルは、互いの一面同士が重なるように2重にして用いられる。ここで、フラットケーブル11は、フラットケーブル1と同様に複数本の導線2を絶縁体3で一体に被覆してなるものであるが、帯状突起部4を有さない点がフラットケーブル1と異なり、両面が平坦なシート状であるものである。
フラットケーブル1とフラットケーブル11とは、フラットケーブル1の帯状突起部4が設けられた面とフラットケーブル11の一面とが対向するようにして重ねられる。これにより、フラットケーブルのクロストークノイズ対策構造が構成される。つまり、フラットケーブル1とフラットケーブル11とが2重に重ねられると、図に示されるように、フラットケーブル1の帯状突起部4の凸部4aと他方であるフラットケーブル11の一面とが当接する。このため、フラットケーブル1とフラットケーブル11との間には、図の矢印Xで示されるように、帯状突起部4の高さ寸法と略同じ間隔が確保される。
ここで、フラットケーブル1に設けられている帯状突起部4は、フラットケーブル1の幅方向に横たわるように設けられており、フラットケーブル1は可撓性を有している。このため、フラットケーブル1,11を上述のように2重にしたときにもフラットケーブル1,11の可撓性が損なわれることがなく、容易に配線することが可能である。フラットケーブル1とフラットケーブル11とがともに撓んだ状態となるときにも、帯状突起部4の凸部4aとフラットケーブル11の一面とが当接し得るため、フラットケーブル1とフラットケーブル11との間隔が確保される。
上述のように、クロストークノイズ対策構造により、フラットケーブル1とフラットケーブル11とを2重にして用いるときに、常に、両フラットケーブル1,11の間に所定の間隔が確保される。つまり、両フラットケーブル1,11の導線2間の間隔が、両フラットケーブル1,11同士が接して重ねられるときの導線2間の間隔よりも、上記の所定の間隔だけ大きくなる。両フラットケーブル1,11の導線2間の間隔が大きくなると、一方の導線2を伝送される信号が他方の導線2を伝送される信号に影響を及ぼす程度が小さくなり、クロストークノイズが低減し、電子機器の誤動作等の不具合を防止することが可能となる。
なお、帯状突起部4を有するフラットケーブル1を2枚用いて2重とし、フラットケーブルのクロストークノイズ対策構造を構成してもよい。このときにも、上述と同様に帯状突起部4の凸部4aと他方のフラットケーブル1の一面とが当接し得るため、両フラットケーブル1間の間隔が確保され、クロストークノイズが低減する。つまり、フラットケーブルのクロストークノイズ対策構造は、2枚のフラットケーブルの、少なくとも一方のフラットケーブル1の絶縁体3の一面に、複数の帯状突起部4設けることにより構成すればよい。
ここで、本実施形態において、フラットケーブル1に上述の帯状突起部4ではなく、他の形状の突起部を形成することでフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造を構成してもよい。図5は、このような変形例に係るフラットケーブル1の一例を示す。このフラットケーブルは、上述の実施形態の帯状突起部4に替え、突起部として複数のピン状突起部24を絶縁体3の一面に設けたものである。ピン状突起部24は、絶縁体3の一面に互いに略等間隔に設けられており、上述の帯状突起部4と同様に、フラットケーブル1の厚みよりも厚み方向の高さが大きく、それぞれが略同じ高さに形成されている。
このように、フラットケーブル1にピン状突起部24が設けられているときにも、フラットケーブル1とフラットケーブル11とが2重に重ねられると、フラットケーブル1のピン状突起部24の凸部24aとフラットケーブル11の一面とが当接する。ここで、ピン状突起部24は略等間隔に設けられているので、フラットケーブル1とフラットケーブル11との間には、ピン状突起部24の高さ寸法と略同じ間隔が確実に確保され、上述と同様に、クロストークノイズが低減し、電子機器の誤動作等の不具合を防止することが確実に可能となる。なお、このようにピン状突起部24が設けられているときにも、フラットケーブル1は可撓性を有しているので、容易に配線することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の範囲を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、帯状突起部4やピン状突起部24は、絶縁体3と一体に形成されるものでなくてもよく、導線2を絶縁体3で一体に形成した後に、その絶縁体3の一面に付着するように形成されるものであってもよい。また、このとき、帯状突起部4やピン状突起部24は絶縁体3とは別の素材により形成することが可能である。このように突起部を形成した場合においても、上述と同様に、フラットケーブル間に突起部の高さ寸法と略同じ間隔が確保されることとなり、クロストークノイズを低減して電子機器の誤差同等の不具合を防止することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るフラットケーブルを示す斜視図。 (a)は同上フラットケーブルの上面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図、(d)は(a)のC−C線断面図。 同上のクロストークノイズ対策構造を説明する斜視図。 (a)は同上構造の帯状突起部4を通る幅方向の側断面図、(b)は同上構造の帯状突起部4を通らない幅方向の側断面図、(c)は同上構造の長手方向の側断面図。 同上フラットケーブルの変形例を示す斜視図。
符号の説明
1,11 フラットケーブル
2 導線
3 絶縁体
4 帯状突起部(突起部)
4a,24a 凸部
24 ピン状突起部(突起部)

Claims (3)

  1. 長手方向に沿って平面状に所定間隔で並列配置した複数本の導線を絶縁体で一体に被覆してなる、可撓性を有するフラットケーブル2枚を、互いの一面同士が重なるように2重にして用いるときのフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造であって、
    少なくとも一方のフラットケーブルの絶縁体の一面に、長手方向に略等間隔をおいて、該フラットケーブルの厚みよりも厚み方向の高さが大きい、長手方向に対して略直角方向に横たわる複数の帯状突起部を設け、
    この帯状突起部の凸部と他方のフラットケーブルの一面とが当接し得るように構成したことを特徴とするフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造。
  2. 長手方向に沿って平面状に所定間隔で並列配置した複数本の導線を絶縁体で一体に被覆してなる、可撓性を有するフラットケーブル2枚を、互いの一面同士が重なるように2重にして用いるときのフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造であって、
    少なくとも一方のフラットケーブルの絶縁体の一面に複数の突起部を間隔をおいて設け、
    この突起部の凸部と他方のフラットケーブルの一面とが当接し得るように構成したことを特徴とするフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造。
  3. 前記突起部は、前記フラットケーブルの一面に、互いに略等間隔に設けられていることを特徴とする請求項2記載のフラットケーブルのクロストークノイズ対策構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014086332A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Ricoh Co Ltd 配線装置、電子機器及び画像形成装置

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