JP2006309863A - 光ディスク装置 - Google Patents

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正宏 中田
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守雄 中谷
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Abstract

【課題】DVDやDVD-R等における従来のディスクの特定の領域への記録方式に代わる新たな記録方式を用いた光ディスク装置を提案する。
【解決手段】特定の領域に、記録用レーザ光の波長よりも小さいピッチにて凹凸構造が形成され、さらに、この凹凸構造上に反射層が形成されている光ディスクに対し、複数の凸凹構造がビームスポット内にかかるようにして高パワーのレーザ光をディスクの特定の領域に照射すると、レーザ光が照射された凹凸構造は隆起し、この隆起によって、その表面が平坦化される。このとき、隆起部分の反射光の強さは非隆起部分の反射光の強さよりも上昇する。この反射光の強さの変化を用いて信号記録を行う。また、凸凹構造部分に照射された光の反射光の強さは低いため、鏡面領域と間欠的に設けられた凸凹構造領域の反射光の強さの差に基づいて、あるいは、凸凹構造の変化による反射光の強さの差に基づいて、信号を再生することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、情報を光学的に記録もしくは再生する光ディスク装置に関するものである。
CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクでは、映像や音声などの主情報は、同心円またはスパイラル状のトラックに沿って記録されている。
主情報以外の補助情報、例えば、ディスク固有の情報の記録手法として、例えば、特許文献1に開示されているように、BCA(バーストカッティングエリア)を用いて、ディスク最内周付近にバーストコードを設け、バーコード状の信号により、ディスク固有の情報等の補助情報を記録する技術が開示されている。このバーコードは、ディスク内周付近の半径位置に、高出力レーザで記録膜を焼き切る等の方法で設けられる。
特開平10−188361号公報
しかしながら、高出力レーザを搭載したユーザ向け光ディスク装置は、コストや安全性の面からこれまで提供がなされていない。したがって、ユーザがディスク固有の情報等の補助情報を記録する場合には、光ディスクのデータ領域にデータとして記録していた。
本発明は、かかる従来のBCA形成方法に代わる新たな形成方式を用い、BCAコードを光ディスクに追記することを可能とする光ディスク装置を提案するものである。
さらには、著作権保護等の目的のために、ユーザの所有する光ディスク装置固有の識別情報等をBCAコードとして記録することができる光ディスク装置を提供することである。
上記課題に鑑み、本発明はそれぞれ以下の特徴を有する。
請求項1の発明は、
光ディスク上の特定の領域に、記録用レーザ光の波長よりも小さいピッチにて凹凸構造が形成され、さらに、この凹凸構造上に反射層が形成されている光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、前記データを前記特定の領域に記録するための制御信号を生成すると共に、前記データを所定の記録形式に変換する記録制御部と、前記制御信号に基づいて、前記光ディスクに照射するレーザ光のパワーを前記凸凹構造の形状を変化させ得るパワーに設定するパワー設定部と、前記制御信号に基づいて、前記パワー設定部にて設定されたパワーのレーザ光を出射するレーザ光出射部と、前記制御信号に基づいて、複数の前記凸凹構造がビームスポット内にかかるようにしてレーザ光を前記ディスクの特定の領域に収束させるレーザ光出射制御部とを有することを特徴とする。
この特徴による凸凹構造部分は、熱が溜まりやすく、レーザ光の照射による急激な温度上昇によって、基板の構造変化が生じ、反射率(反射光の強さ)が低下する。これにより、従来のパワーのレーザ光に代わって、低パワーのレーザ光の照射による情報の記録が可能となる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ディスク装置であって、前記特定の領域は、BCAであって、前記レーザ光出射制御部は、前記BCAに記録するデータをバーコード状に記録するよう制御することを特徴とする。
この特徴により、光ディスクのBCAに、従来のCDディスク等と同様のバーコード状のデータを記録することができる。
請求項3の発明は、光ディスク上のBCAに、再生用レーザ光の波長よりも小さいピッチにて凹凸構造が形成され、さらに、この凹凸構造上に反射層が形成されている光ディスクからデータを再生する光ディスク装置であって、前記光ディスクに照射するレーザ光のパワーを前記凸凹構造の形状を変化させ得ないパワーに設定するパワー設定部(2)と、前記パワー設定部にて設定されたパワーのレーザ光を出射するレーザ光出射部と、複数の前記凸凹構造がビームスポット内にかかるようにしてレーザ光を前記BCAに収束させるレーザ光出射制御部と、前記BCAに前記レーザ光を照射し、その反射光の強さに基づいて再生信号を得る再生部とを有することを特徴とする。
この特徴による凸凹構造部分は、反射光の強さが低く、鏡面領域と間欠的に設けられた凸凹構造領域の反射光の強さの差に基づいて、あるいは、凸凹構造の変化による反射光の強さの差に基づいて、信号を再生することができる。
本発明によれば、BCAに微細な凹凸構造を有す光ディスクに対し、従来のBCA形成方法よりも格段に低パワーのレーザ光にてBCAコードを記録することができる。これにより、光ディスク製造の低コスト化を図ることができる。
さらには、ユーザの所有する光ディスク装置固有の識別情報等をBCAコードとして光ディスクに記録することができるため、たとえば、光ディスクを用いたアプリケーションの利用に際し、同ディスクにユーザ所有の光ディスク装置固有の識別情報を記録し、同アプリケーションの利用を管理することによって、著作権保護を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
まず、図1に光記録媒体の基本構成を示す。
図示の如く、光記録媒体は、基板10上に反射層20が形成された構成となっている。ここで、基板10は、一般に、ポリカーボネート等の透光性材料から形成されている。また、反射層20は、Al等の高反射材料からなっている。この高反射材料を基板10上にスパッタ等によって膜形成することにより、反射層20が形成される。
基板10の反射層形成面には、微細な凹凸構造10aが形成されている。この凹凸構造10a上に、上記の如く反射層20を形成すると、反射層20の膜面に、基板10の凹凸構造10aが反映される。
凹凸構造10aは、記録・再生用レーザ光のビームスポットが複数の凹凸構造に同時に掛かるような寸法に設定されている。この場合、少なくとも、凹凸構造10aの面内方向ピッチを、再生レーザ光の波長よりも小さく設定すれば、再生レーザ光のビームスポットが複数の凹凸形状に同時に掛かるようになる。
<測定例1>
このような構成を有する光記録媒体を実際に作成して、反射率の測定を行った。以下、これについて説明する。
図2は、基板10上に形成された凹凸構造10aの二次電子写真像を示すものである。同図(a)は上面側から撮像したときの写真像、同図(b)は斜め上面側から撮像したときの写真像である。なお、同図の写真像は、凹凸構造10a上にCo50Al50at.%の合金膜をスパッタによって20nm形成した後、電子写真撮像のためにPt−Pdを10Å蒸着した状態で撮像を行ったときのものである。
同図に示すように、本測定では、縦横均等に一定ピッチにて円柱状の突起が並ぶようにして、凹凸構造10aが形成されている。また、凹凸構造10aのピッチ(隣り合う円柱状突起間の距離)は、縦横ともに250nmであり、円柱状突起の高さは、170nmとなっている。
なお、同図に示す基板10は、以下のようにして形成した。
まず、シリコン原盤にスピンコートによりレジストを塗布する。ここで用いられるレジストは電子ビーム用のものであり、例えば、住友化学工業社製・NEB22などを用いる。その後、EB描画(電子ビームカッティング)にて、上記ピッチの凹凸構造を形成する。この描画後、現像処理を行い、RIE加工を行う。さらに、酸素プラズマアッシングを行って、残存するレジストを除去する。これにより、シリコン原盤上に凹凸構造が形成される(Si原基)。
次に、このSi原基に対し、Niスパッタを行い、さらに、電解めっきによって、Niを堆積する。そして、堆積したNi層をSi原盤から剥離して、スタンパを作製する。このスタンパを用いて、射出成形により基板10を作製する。これにより、凹凸構造が転写された基板10が形成される。
なお、射出成形機は、例えば名機製M-35B-D-DMを用いることができる。また、基板材料としては、ポリカーボネートやポリオレフィンといった透光性材料を用いることができる。本測定では、ポリカーボネートを用いた。基板材料は、これ以外に、生分解性材料を用いることもできる。こうすると、廃棄時における環境負荷等を小さくすることができる。
なお、EB描画に代えてレーザビームカッティングを用いることもできる。この場合、シリコン原盤上には、フォトレジスト層が塗布される。また、カッティングビームとしては、波長400nm程度のレーザ光が用いられる。
本測定では、このようにして生成した基板10上に、Co50Al50at.%の合金膜(反射膜)を、スパッタによって20nm形成した。なお、測定にて用いる光記録媒体には基板10上にこの合金膜(反射膜)のみを形成した。反射膜の形成は、以下のようにして行った。
真空チャンバで5×10−5Pa以上まで真空引きを行ったのち、Arガスを導入し、0.6Paの雰囲気中でスパッタを行った。チャンバ内には、CoターゲットとAlターゲットを設置し、同時にそれぞれに電力を投入することにより合金化するCo-スパッタ法を用いてCo50Al50at.%の合金膜(反射膜)を製膜した。尚、基板10は、反射膜を均一に製膜するために、放電中に、40rpmで自公転させた。
このようにして光記録媒体を生成した後、反射率の測定を行った。図3に、その測定結果を示す。同図には、比較例として、反射膜形成面が平坦なガラス基板上にCo50Al50at.%の合金膜をスパッタによって20nm形成した光記録媒体に対する反射率の測定結果を重ねて示してある。
同図から、基板10上に上記のような凹凸構造10aを形成すると、反射率が10%程度に低下することが分かる。このことから、凹凸構造10aを形成すると、凹凸構造10aを形成しない鏡面部分との間で大きな反射率差を発現させることができることが分かる。
<測定例2>
基板10に凹凸構造10aを形成した光記録媒体に対し、通常記録パワー程度のレーザパルス光を照射し、凹凸構造10aの形状変化および反射率変化を測定した。以下、これについて説明する。
なお、本測定例では、反射膜としてAl膜を形成した。Al膜は、凹凸構造10aが形成された基板面にAl膜をスパッタによって形成した。Al膜の膜厚は20nmとした。Al膜の形成は、上記測定例1(Al−Co膜の形成)に比べ、Alターゲットのみをチャンバ内に設置する点のみ相違し、その他は、上記と同じである。また、凹凸構造10aの形状、寸法は上記測定例と同じである。
この光記録媒体に対し、波長635nm、パワー10mWのパルスビームを反射膜側から収束照射した。なお、ビームスポットは、NA=0.55の対物レンズにて、スポット径=1μm程度に収束させた。また、照射ビームのパルス周波数は一定とした。
図4(a)にパルスビームの走査軌跡を示す。図中、白い部分がパルスビームの照射位置である。図4(b)に、パルスビーム照射後の基板面の形状を示す。同図(b)から、パルスビームを照射した基板面部分が他の部分に比べ隆起していることが分かる。
図5は、隆起部分の断面形状を測定したものである。この測定結果から、パルスビームを照射した基板面部分が他の部分に比べ大きく隆起し、且つ、その上面部分が平坦化されていることが分かる。
さらに、パルスビームにて走査した部分を低パワーの単調レーザ光で走査し、反射光強度の変化をオシロスコープで測定した。その結果、パルスビームの周波数成分が他の周波数成分に比べ10〜20%程度、反射光強度が高いことが測定された。この測定結果から、隆起部分は非隆起部分に比べ、反射率が10〜20%程度上昇することが分かる。よって、凹凸構造10aに高パワーのレーザを照射することにより、反射率変化による信号記録が可能になることが分かる。
なお、高パワーのレーザ光照射による基板面の隆起は、当該部分の温度上昇によって基板がガラス転移温度以上に上昇し、さらに、凹凸構造10aによる反射膜の表面張力によって当該部分が隆起方向に持ち上げられたことによって生じたものと予測される。本実施の形態による光記録媒体では、図2に示すような凹凸構造10aが基板面に形成されているため、ビーム照射に対する表面積が大きくなり、且つ、媒体表面方向に対する熱分散が生じ難い。このため、ビーム照射位置は、熱吸収が高く、且つ、吸収した熱が溜まりやすくなり、高パワーのレーザ光照射によって容易に温度上昇が生じる。その結果、当該部分はガラス転移温度に達しやすくなり、外力による流動変位が生じやすくなる。このため、凹凸構造10aによる反射膜の表面張力によって当該部分に外力が加えられると、当該部分がこの力によって上方向に引っ張られ、隆起するものと考えられる。
したがって、上記構成を利用して追記型の光記録媒体を生成する場合には、温度上昇に
よって流動変位が生じやすいよう、基板材料としてガラス転移温度が低い材料を用いるのが有利である。
上記測定例では、基板材料としてポリカーボネート樹脂を用いたが、ポリカーボネートよりガラス転移温度が低い方が、より低いレーザパワーによっても記録を行えるようになる。ポリカーボネートのガラス転移温度は120〜140℃であるため、アクリル樹脂(110℃)や、ポリ乳酸を使った植物由来のプラスチック(60℃〜100℃)等が、基板材料としてより好適である。特に、ポリ乳酸を用いると、石油資産を用いないことから、有限資源の枯渇等を回避できる。また、地中などに廃棄しても地中の微生物などによって分解されるため、石油由来のものよりも、廃棄時における環境への影響を改善することができる。
反射層の材料としては、照射されるレーザ光によって反射する材料で、且つ、凹凸構造上において反射率が低下するものであればよい。具体的には、上記測定例2で用いたAlの他、Alとその合金等を用いることができる。この種の材料を用いると、凹凸構造のない鏡面部分において波長650nmに対する反射率が90%以上となり、且つ、凹凸構造上では反射率が10%程度に急激に低下する。よって、追記型または再生専用型の記録媒体の反射層材料として好適である。
また、反射層の材料は自然界において一般的に存在し、人体に有毒な材料ではなく、また廃棄時において廃棄量や含有量等について何らかの規制が設けられていない物質を用いることが望ましい。このような材料を用いると、埋め立てなど簡易な方法によって廃棄でき、公害などを引き起こす惧れなどがない。
以下、上記基本構成例を光ディスクのBCAに用いた場合の具体的構成例について説明する。なお、本実施例は、追記型のBCAに関するものである。
図6に、光ディスクの構成を示す。
図示の如く、光ディスク100の部分A,Bには、基板101と、反射層102と、保護層103と、レーベル印刷層104から構成されており、凹凸構造101aが形成されている。
基板101には、反射層102が形成される方の面に、上記のような凹凸構造101aが面状に形成されている。
図示の如く、部分Aには、凸凹構造が内周から外周に渡って棒状に、かつ、トラック方向に間欠的に配されている。また、部分Bには、凸凹構造が円弧状に配されている。
なお、請求項の「特定の領域」とは、図示の如く、光ディスク100のこれらの層からなる構造を有する領域のうち、上記部分A,Bを含む最内周に位置する領域110である。
図6の部分Bにおいて、凹凸構造101aは、図7に示すように、円柱状構造が並ぶようにして形成されている。また、円柱状構造の頂点と、この凸凹構造を設けない領域に位置する平坦部101bの表面の高さが同じとなっている。
基板101は、上述の如く、電子ビームエッチングと射出成形によって形成される。すなわち、図8を参照して、シリコン原盤上に電子ビームで露光されるレジストを塗布する(工程1)。次に、電子ビームを原盤上においてx、y方向に走査しながら、凹凸構造101aに対応する部分を露光し、原盤上に凹凸構造101aの原型を形成する(工程2)。このとき、平坦部101bに対応する部分には電子ビームを露光しない。原盤上のすべての領域を露光したら現像を行い(工程3)、RIE加工をおこなってSi原盤上に露光された部分を転写する(工程4)。さらに、酸素プラズマアッシングを行って、残存するレジストを除去する(工程5)。これにより、シリコン原盤上に凹凸構造が形成される(Si原基)。
その後、このSi原盤にNiメッキを行ってスタンパを作製し(工程6、7)、このスタンパを用いて射出転写することによって光ディスクの基板を作製する(工程8、9)。
この基板101上に、反射層102をスパッタ法によって積層する。さらに、反射層102の傷や酸化等を防ぐために、UV硬化樹脂をスピンコート等にて積層して保護層103を形成し、その上に、シルクスクリーン等によってレーベル印刷層104を形成する。
なお、基板材料としては、上述の如く、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂(110℃)、ポリ乳酸を使った植物由来のプラスチック等を用いる。また、反射層材料としては、Alや、Alとその合金等を用いる。
図9は、記録時における凹凸構造101a領域の状態を模式的に示したものである。
同図(a)は、凹凸構造101aの未記録状態を示すものである。平坦部101bは、反射層102によって鏡面となっている。凹凸構造101aの形成部分は、低反射面となっている。
同図(a)において、凹凸構造101aにビームが照射されると、ビーム照射部分の温度が上昇し、同図(b)に示すように、当該部分の表面が反射層102の方向に隆起する。このとき、凹凸構造101aは、上記測定例2に示すように、隆起によって表面が平坦化される。この隆起と平坦化によって、上記測定例2に示すように、当該部分の反射率が上昇する。その結果、同図(c)に示すように、一連の高反射率部分(ビーム照射部分)と低反射率部分(ビーム非照射部分)が形成される。しかして、これらの反射率差によりデジタルデータが記録される。
以下に、上記光ディスクに対し情報の記録および再生を行う光ディスク装置について説明する。
本実施例のBCAに対し、情報の記録および再生を行う光ディスク装置の基本構成を図11に示す。

光ディスク装置は、CPU(Central Processing Unit)1、CPU1からの指令に応じて半導体レーザ3を駆動するレーザ駆動回路2、光ピックアップ3、光ピックアップ3内に配された光検出器3bからの信号を演算ないし増幅して各種信号を対応する回路に出力する再生信号増幅回路4、再生信号増幅回路4から供給されるフォーカスエラー信号をもとにサーボ信号を生成し、サーボ機構6およびスピンドルモータ7に供給するサーボ回路5、サーボ回路5から供給されるフォーカスサーボ信号に応じて光ピックアップ3に配された対物レンズを駆動するサーボ機構6、サーボ回路5から供給されるモータサーボ信号に応じて光ディスクを所定の速度にて回転駆動するスピンドルモータ7を備える。
まず、上記光ディスクのBCAに情報を記録する動作について説明する。本実施例では、BCAに記録される情報は、従来のCDディスク等と同様にバーコード状に記録される。
追記型BCAの記録動作時、記録用データがCPU1によって変調等のエンコード処理された後、BCAにバーコード状の信号として記録されるように、記録制御信号がレーザ駆動回路2、サーボ回路5に出力される。
レーザ駆動回路2は、記録制御信号に応じたビームを出射するように、光ピックアップ3内の半導体レーザ3aを駆動する。ここで、出射レーザパワーは、上記凹凸構造101aを隆起させ、この凸凹構造101の隆起によって、その表面が平坦化し得る高パワーに設定される。
また、サーボ回路5によって、ビームの照射位置が制御され、光ピックアップ3からのレーザ光は、上記図9に示すように、複数の凹凸構造101aが同時に掛かるようにして照射される。
より具体的には、記録用BCA領域へのデータの記録は、光ディスク1回転毎に1パルス発生されるスピンドルエンコーダパルスをトリガになされる。このとき、光ディスク1回転毎にトラッキングアクチュエータに加える電圧を少しずつ変化させる事により、記録する半径位置を移動させバーコード状にBCAデータを記録していく。規定の半径値まで繰り返しBCAデータを記録し終えれば、本記録動作を終了する。
予め決められた追記用BCA領域は、BCAコード再生信号とSPモータのエンコードパルスとから識別可能である。
また、本実施の形態の凹凸構造は、高いレーザーパワー(4〜10mW程度)を照射することにより周期的な凸凹構造が破壊され反射率が増加するため、BCAに記録するデータは、この特性に合致するように変調を行う。
さらに、BCAのバーコード状記録マークはデータエリアの記録マークと比して大きく、このため、スポット径が大きく、出射パワーに余裕のある、波長の長い赤色レーザや赤外レーザを使用すると効率的である。
次に、上記光ディスクのBCAの情報を再生する動作について説明する。
まず、BCAデータを読み出すための再生制御信号がレーザ駆動回路2、サーボ回路5に出力される。
まず、サーボ回路5は、BCAにビームを照射するよう、光ピックアップ3に配された対物レンズを駆動するよう制御信号をサーボ機構6に出力し、また光ディスクを所定の速度にて回転駆動するよう制御信号をスピンドルモータ7に出力する。
また、レーザ駆動回路2は、再生制御信号に応じたビームを出射するよう、光ピックアップ3内の半導体レーザ3aを駆動する。このとき、レーザ駆動回路2は、単調レーザビームを出射するよう、光ピックアップ3内の半導体レーザ3aを駆動する。ここで、出射レーザのパワーは、上記凹凸構造101aを隆起させ、この凸凹構造101の隆起によって、その表面が平坦化されない程度の低パワーに設定される。また、光ピックアップ3からのレーザ光は、上記図9または図10に示すように、複数の凹凸構造101aが同時に掛かるようにして照射される。
この照射されたレーザ光の光ディスクからの反射光は、光ピックアップ3内に配された光検出器3bによって検出され、この検出した信号は、再生信号増幅回路4において、演算ないし増幅されて再生信号となる。このとき、再生された信号はバーコード状の信号であり、CPU1は、このバーコード状の信号をデコードし、情報を再生する。
本実施例では、図6の部分Aに相当する再生専用型BCAについて説明する。
ディスクの層構成は、上記実施例1と同様である。ただし、本実施例では、記録信号に応じた凹凸構造101aが、内周に沿ってバーコードストライプ状に形成されている。本実施例の凹凸構造101aは、上記実施例1と同様、電子ビームエッチングおよび射出成形によって基板101上に形成される。すなわち、上記図8の工程2において、電子ビームを原盤上においてx、y方向に走査しながら、凹凸構造101aに対応する部分を露光し、原盤上に凹凸構造101aの原型を形成する。このとき、平坦部101bに対応する部分には電子ビームを露光しない。その他の工程は、図8に示すものと同様にして行われる。また、反射層102、保護層103、レーベル印刷層104の形成も、上記実施例1と同様である。
なお、本実施例の光ディスクは再生専用型であって追記型ではないため、基板材料は、上記実施例1と異なり、ガラス遷移温度が高い材料を用いることができる。再生時のレーザパワーは記録時に比べ低パワーであるため、基板材料としてポリカーボネート樹脂を用いることができるが、これよりもガラス遷移温度が高いガラス(ガラス遷移温度150℃以上)や、シクロオレフィン(ガラス遷移温度140〜160℃)を用いると、レーザ光に対する基板の耐性をさらに向上させることができる。なお、このようにガラス遷移温度が高い材料を使用すると、たとえば直射日光が当たる車内に放置される等、悪条件下における耐性を向上させることもできる。反射層材料としては、上記と同様、Alや、Alとその合金等を用いる。
図10は、ディスク上に形成されたBCA領域を模式的に示したものである。
同図(a)に示すように、円柱状構造が形成された凹凸構造101aが、記録信号に応じた長さ分だけ円周方向に配されている。同図(b)は、同図(a)の状態を反射率の状態として示したものである。凹凸構造101aが形成された部分のみ反射率が低下しており、凹凸構造101aに挟まれた部分は、反射層102により高反射率となっている。
したがって、同図(a)に示すように、凹凸構造101aを隆起させ、この凸凹構造101の隆起によって、その表面が平坦化されない程度のパワーにて走査すると、その反射光の強度変化にて、記録信号を再生することができる。
本実施例の光ディスクに対し情報の記録および再生を行う光ディスク装置は、実施例1における光ディスク装置と同様の構成および機能を備える。
再生専用型BCAへの記録動作も、追記型BCAの記録動作同様、実施例1の記録方法にて実現することができる。このほか、記録する半径位置をより正確に制御するために、上記のトラッキングアクチュエータに代わって、リニアスケールによる半径位置情報にもとづき、ピックアップを搭載したキャリッジを制御することも可能である。
再生専用型BCAの再生動作も、追記型BCAの再生動作同様、実施例1の再生方法にて実現することができる。
なお、本実施例に示す再生専用型BCAに記録された情報は、従来の光ディスクドライブによって再生することが可能である。
以上、本実施の形態によれば、凹凸構造101aを用いながら、新たな方式による、ディスク上のBCAへの情報の記録および再生を行うことができる。
特に、実施例1に示す追記型BCAでは、高パワーレーザを用いることなく情報を記録することができ、このため、ユーザは独自にこのBCAにディスク固有の情報等を記録し利用することができる。
また、実施例2に示す再生専用型BCAでは、追記型BCAの場合と同じ工程で形成することができ、これらの作製を効率よく行うことができる。
また、本実施の形態の反射層は、Alや、Alとその合金等を用いたが、これに限らず、反射層の材料として所望の反射率(反射率は各ディスクの規格で定められているのが一般的であり、ここでいう所望の反射率とは、各ディスクの規格に応じて必要とされる反射率)を有する金属および合金を用いることができる。その際、実施の形態で示したような凹凸構造により反射率を低下させることで、反射率の差を好適にあわせておけば良い。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は、斯かる実施の形態に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能であることは言うまでもない。
たとえば、凹凸構造101aの形状、寸法は、上記に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
本実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義等は、本実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
実施の形態に係る光記録媒体の基本構成を示す図 測定例1における凹凸構造の電子写真撮像図 測定例1における反射率の測定結果を示す図 測定例2における基板形状の電子写真撮像図 測定例2における基板断面形状の測定結果を示す図 実施例1における光ディスクの構成を示す図 実施例1における光ディスクの構成(基板形状)を示す図 実施例1における基板の生成工程を示す図 実施例1における記録時のトラックの状態を模式的に示す図 実施例2におけるトラックの状態を模式的に示す図 実施の形態に掛かる記録再生装置の構成を示す図
符号の説明
1 CPU
2 レーザ駆動回路
10 基板
10a 凹凸構造
20 磁性層
101 基板
101a 凹凸構造

Claims (3)

  1. 光ディスク上の特定の領域に、記録用レーザ光の波長よりも小さいピッチにて凹凸構造が形成され、さらに、この凹凸構造上に反射層が形成されている光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、
    前記データを前記特定の領域に記録するための制御信号を生成すると共に、前記データを所定の記録形式に変換する記録制御部と、
    前記制御信号に基づいて、前記光ディスクに照射するレーザ光のパワーを前記凸凹構造の形状を変化させ得るパワーに設定するパワー設定部と、
    前記制御信号に基づいて、前記パワー設定部にて設定されたパワーのレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記制御信号に基づいて、複数の前記凸凹構造がビームスポット内にかかるようにしてレーザ光を前記ディスクの特定の領域に収束させるレーザ光出射制御部とを有する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記特定の領域は、BCAであって、
    前記レーザ光出射制御部は、前記BCAに記録するデータをバーコード状に記録するよう制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 光ディスク上のBCAに、再生用レーザ光の波長よりも小さいピッチにて凹凸構造が形成され、さらに、この凹凸構造上に反射層が形成されている光ディスクからデータを再生する光ディスク装置であって、
    前記光ディスクに照射するレーザ光のパワーを前記凸凹構造の形状を変化させ得ないパワーに設定するパワー設定部と、
    前記パワー設定部にて設定されたパワーのレーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    複数の前記凸凹構造がビームスポット内にかかるようにしてレーザ光を前記BCAに収束させるレーザ光出射制御部と、
    前記BCAに前記レーザ光を照射し、その反射光の強さに基づいて再生信号を得る再生部とを有する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
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