JP2006306648A - 光学ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】 1.70〜1.82の屈折率且つ40〜55のアッベ数を有し、モールド成形が容易で、成形中に金型に付着することがなく、かつ対失透性の改善された光学ガラスを提供する。
【解決手段】 光学ガラスであって、次の成分、
SiO2 ・・・1〜8重量%、
23 ・・・16〜40重量%
(但し、B23+SiO2 ・・・20〜42重量%)、
Li2O+Na2O+K2O ・・・0〜4重量%、
ZnO ・・・10〜30重量%、
La23 ・・・20〜40重量%、
23 ・・・6.5〜12重量%、
Gd23 ・・・0〜10重量%、
Yb23 ・・・0.05〜3重量%
(但し、Y23+La23+Yb23+Gd23 ・・・25〜50重量%)、
ZrO2 ・・・0〜8重量%、及び
Ta25 ・・・0〜8重量%、
を含んでなり、屈折率が1.70〜1.82、アッベ数が40〜55であることを特徴とする、光学ガラス。
【選択図】 なし

Description

本発明は光学ガラスに関し、より詳しくは、屈折率(nd)が1.70 〜 1.82、アッベ数(νd)が40〜55にあり、且つ、モールド成形に適した組成を有し、しかも対失透性の改善された光学ガラスに関する。
近年、光学機器の小型軽量化が著しく進展している中で、非球面レンズが多く用いられるようになってきている。これは、非球面レンズは光線収差の補正が容易であり、レンズの枚数を少なくし、機器をコンパクトにすることができるためである。
非球面レンズの製造は、ガラスのプリフォームを加熱軟化させ、これを所望形状に精密モールドプレス成形することによってなされている。プリフォームを得る方法は大きく2種類に分けられ、一つはガラスのブロックあるいは棒材等からガラス片を切り出して球状に加工する方法、もう一つはガラス融液をノズル先端から滴下して球状のガラスプリフォームを得る方法である。
精密モールドプレス成形によってガラス成形品を得るためには、プリフォームの加圧成形を屈伏点(At)以上の温度で行うことが必要である。このため、プリフォームの屈伏点(At)が高いほど、これに接する金型が一層の高温に曝されることとなり、金型表面が酸化消耗しやすくなって、低コストでの大量生産が実現できなくなる。このため、プリフォームを構成する光学ガラスは、比較的低温で成形できること、従って、ガラス転移点(Tg)及び/又は屈伏点(At)が低いことが望まれている。
また、屈伏点(At)以上の温度では、プリフォームと接触した金型表面が、プリフォームとの間で反応を起こして変性し、成形中に付着性となる場合がある。プリフォームと接する金型表面の大半については、離型剤による事前処理によって付着性の発生を防止し得るが、部分型同士の摺動面は離型剤処理ができず、摺動面は未処理のまま残される。このため、金型内のプレス成形されたガラスとこれにその周囲で接する摺動面との間で付着が起こり、これは、生産性を極度に低下させ、大量生産を不可能にすることとなる。
非球面レンズに用いられる光学ガラスとしては、種々の光学恒数を有するものが求められているが、とりわけ、高屈折率且つ高アッベ数(低分散)のものが強く求められている(特許文献1、2及び3参照)。従来、そのような光学恒数を有するガラスとしてはホウ酸ランタン系が代表的なものである。しかしながら、一般に、ホウ酸ランタン系ガラスでガラス転移点(Tg)や屈伏点(At)が低いものは、対失透性が劣る、すなわち透明性を失い易いという問題があり、滴下法によるプリフォームの製造工程で、しばしば失透して曇ってしまうという問題があった。また、それらのガラスは、対失透性が改善できても金型表面を付着性に変性し易くなるという問題もあり、成形性が劣っていた。
特開昭60−221338号公報 特開2004−161506号公報 特開2002−173334号公報
本発明は、前記の光学ガラスに見られる諸欠点を改善し、望ましい光学恒数として1.70〜1.82の屈折率(nd)且つ40〜55のアッベ数(νd)を有し、モールド成形が容易で、成形中に金型に付着することがなく、かつ対失透性の改善された光学ガラスを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため研究を重ねた結果、ある特定範囲の組成とすることで、上記の望ましい光学恒数を有し、対失透性に優れ、且つ金型表面の付着性の発生を防止して優れた成形性を発揮し、しかも低い屈伏点(At)を与える光学ガラスが得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下を提供するものである。
(1)光学ガラスであって、次の成分、
SiO2 ・・・1〜8重量%、
23 ・・・16〜40重量%
(但し、B23+SiO2 ・・・20〜42重量%)、
Li2O+Na2O+K2O ・・・0〜4重量%、
ZnO ・・・10〜30重量%、
La23 ・・・20〜40重量%、
23 ・・・6.5〜12重量%、
Gd23 ・・・0〜10重量%、
Yb23 ・・・0.05〜3重量%
(但し、Y23+La23+Yb23+Gd23 ・・・25〜50重量%)、
ZrO2 ・・・0〜8重量%、及び
Ta25 ・・・0〜8重量%、
を含んでなり、屈折率(nd)が1.70〜1.82、アッベ数(νd)が40〜55であることを特徴とするものである、光学ガラス。
(2)次の成分、
MgO ・・・0〜10重量%、
CaO ・・・0〜10重量%、
SrO ・・・0〜10重量%、
BaO ・・・0〜10重量%、
Nb25 ・・・0〜8重量%、及び
WO3 ・・・0〜3.5重量%,
を更に含んでなることを特徴とする、上記1の光学ガラス
(3)光学ガラスであって、次の成分、
SiO2 ・・・1〜6重量%、
23 ・・・16〜40重量%、
GeO2 ・・・0〜3重量%
(ただし、B23+SiO2 ・・・22〜42重量%)、
Li2O+Na2O+K2O ・・・0.5〜4重量%、
ZnO ・・・11〜28重量%、
La23 ・・・20〜38重量%、
23 ・・・6.5〜11重量%、
Gd23 ・・・1〜10重量%、
Yb23 ・・・0.05〜3重量%
(ただし、Y23+La23+Yb23+Gd23 ・・・25〜48重量%)、
ZrO2 ・・・0〜6重量%、
Ta25 ・・・0〜8重量%、
MgO ・・・0〜8重量%、
CaO ・・・0〜8重量%、
SrO ・・・0〜8重量%、
BaO ・・・0〜8重量%、
Nb25 ・・・0〜8重量%、及び
WO3 ・・・0〜3.5重量%、
を含んでなり、屈折率(nd)が1.70〜1.82、アッベ数(νd)が40〜55であることを特徴とするものである、光学ガラス。
(4)ガラス転移点(Tg)が510〜570℃であることを特徴とする、上記1ないし3の何れかの光学ガラス。
(5)屈伏点(At)が550〜610℃であることを特徴とする、上記1ないし4の何れかの光学ガラス。
上記各組成になる本発明によれば、1.70〜1.82の屈折率(nd)且つ40〜55のアッベ数(νd)を有し、モールド成形が容易で、成形中に金型への付着を起こさず、かつ対失透性の改善された光学ガラスを得ることができる。
本発明において、屈折率(nd)とは、ヘリウムの与える587.56nmにおける屈折率をいう。
また本発明において、アッベ数(νd)は、νd=(nd−1)/(nF−nC)で定義され、ここに、nFは、水素が与える486.13nmにおける屈折率、nCは、水素が与える656.27nmにおける屈折率をいう。アッベ数が大きいことは、屈折率の波長依存性が低い(すなわち分散が低い)ことを示し、色収差の抑制をもたらす。
また屈伏点(At)とは、熱機械分析装置(TMA:Thermo Mechanical Analysis)で熱膨張を測定したとき、ガラスの軟化によって、膨張曲線が上昇から下降に転じる極大点をとるときの温度である。
本発明の光学ガラスの組成において、SiO2は、ガラス網目構造形成成分であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための必須成分である。顕著な安定化効果を得るには、SiO2含有量を1重量%以上とするのが好ましく、2重量%以上とするのがより好ましく、2.5重量%以上とするのが更に好ましい。また、光学ガラスとしての高い屈折率を得るには、SiO2の含有量を8重量%以下とするのが好ましく、6重量%以下とするのがより好ましく、5.5重量%以下とするのが更に好ましい。
23も、ガラス網目構造形成成分であり、本発明の光学ガラスに失透に対する高い安定性を持たせるための必須成分である。高い安定性を得るには、B23の含有量は16重量%以上とするのが好ましく、18重量%以上とするのがより好ましい。また、光学ガラスとしての高い屈折率を得るには、B23の含有量は40重量%以下とするのが好ましく、38重量%以下とするのがより好ましい。
しかしながら、上記範囲内であっても、失透を防止して透明な光学ガラスを安定して製造するには、SiO2とB23の合計含有量を20重量%以上とするのが好ましく、22%以上とするのがより好ましい。その一方、高屈折率のためには、SiO2とB23の合計含有量を42重量%以下とするのが好ましく、40重量%以下とするのがより好ましい。
Li2O、Na2O及びK2Oは、必須な成分ではなく、これらの含有量を0重量%としてもよいが、ガラス転移点及び屈伏点を顕著に低下させるためには有効な成分であり、何れも同等の含有量で相互に交換可能である。添加する場合には、これらの成分は合計で、例えば0.5重量%以上とすることができる。一方、ガラスの安定性を低下させないためには、これらの成分の含有量(2種以上含有するときはそれらの合計)を4重量%以内とするのが好ましく、3.5重量%以下とするのがより好ましい。
ZnOは、ガラス転移点及び屈伏点を低下させると同時に、ガラスの安定性にも寄与する必須成分である。十分低い屈伏点を達成するには、ZnOの含有量を10重量%以上とするのが好ましく、11重量%以上とするのがより好ましい。その一方、ガラスの安定性と優れた光学恒数を達成するためには、ZnOの含有量を30重量%以下とするのが好ましく、28重量%以下とするのがより好ましい。
La23は、屈折率とアッベ数の双方に向上に寄与する成分である。屈折率とアッベ数の十分な向上を得るためには、La23の含有量を20重量%以上とするのが好ましく、22重量%以上とするのがより好ましい。その一方、過剰な含有は失透傾向を増大させる。これを防止するには、La23の含有量を40重量%以下とするのが好ましく、38重量%以下とするのがより好ましい。
23は、La23同様に、屈折率数及びアッベ数の双方向上に寄与する成分である。検討の結果、本発明の目的にとってこれらの効果を十分に得るには、Y23の含有量を6.5重量%以上とするのが極めて好ましいことが判明した。但し過剰な含有はガラスの失透傾向を増大させる。これを防止するには、Y23の含有量を12重量%以下とするのが好ましく、11重量%以下とするのがより好ましく、10重量%以下とするのが更に好ましい。
Gd23は、必須な成分ではなく、その含有量は0重量%であってもよいが、La23同様に、屈折率数及びアッベ数の双方向上に寄与する成分であり、例えば1.0重量%などで含有させるのがより好ましい。但し過剰な含有はガラスの失透傾向を増大させる。これを防止するには、Gd23の含有量は10重量%以下とするのが好ましく、7重量%以下とするのがより好ましく、5重量%以下とするのが更に好ましい。
Yb23は、La23同様に、屈折率数及びアッベ数の双方向上に寄与する成分である。検討の結果、本発明の目的にとってこれらの効果を十分に得るには、Yb23を0.05重量%以上含有させるのが極めて好ましいことが判明した。一方、過剰な含有はガラスの失透傾向を増大させる。これを防止するには、Yb23含有量は3重量%以下とするのが好ましく、2重量%以下とするのがより好ましく、1重量%以下とするのが更に好ましい。
また、La23、Y23、Gd23およびYb23の2種以上を併用することは、屈折率を向上させつつ、失透に対するガラスの安定性を増大させるのに有利である。本発明が目的とする高屈折率を達成するには、それらの合計量を25重量%以上とするのが好ましく、27重量%以上とするのがより好ましく、30重量%以上とするのが更に好ましい。その一方、得られるガラスの安定性を低下させないためには、それらの合計量は50重量%以下とするのが好ましく、48重量%以下とするのがより好ましく、46重量%以下とするのが更に好ましい。
ZrO2は、必須な成分ではなく、その含有量は0重量%であってもよいが、ガラスの対失透性の向上に寄与すると共に、屈折率を高める作用があるため、その含有量を例えば1重量%以上とするのがより好ましく、2重量%以上とするのが更に好ましい。その一方、ZrO2の過剰な含有でガラスの安定性を低下させないためには、ZrO2の含有量は8重量%以下とするのが好ましく、6重量%以下とするのがより好ましく、5重量%以下とするのが更に好ましい。
Ta25は、必須の成分ではなく、その含有量は0重量%であってもよいが、屈折率を増大させ、且つ、対失透性を向上させる効果があるため、その含有量は例えば1重量%以上とするのがより好ましく、2重量%とするのが更に好ましい。その一方、過剰な含有による分散の増大とアッベ数νdの低下を起こさせないためには、Ta25の含有量は8重量%以下とすればよく、7.5重量%以下とすれば、より好ましい。
GeO2は、必須の成分ではなく、その含有量は0重量%であってもよいが、SiO2及びB23と同様に、ガラス網目構造形成成分として、ガラスに製造可能な安定性を持たせる作用があると共に、高屈折率の達成にはSiO2やB23よりも有利である。従って、GeO2の含有量は、例えば0.5重量%以上とするのがより好ましく、1重量%以上とするのが更に好ましい。但し高価であり、経済効果的観点からは、GeO2の含有量は、3重量%以下とするのが好ましい。
MgO、CaO、SrO及びBaOは、必須ではないが、何れもガラスの安定性に寄与する成分である。それぞれの含有量は0〜10重量%とするのが好ましい。また、これらの成分を2種以上含有する場合には、それらの合計含量も0〜10重量%とするのが好ましい。
WO3は、必須の成分ではなく、その含有量は0重量%としてもよいが、本発明のガラスに失透に対する安定性に寄与する成分である。但し、この成分は、W6+からW5+に変化することにより金型表面を酸化する可能性があるため、含有させる場合には、含有量を3.5重量%以下とするのが好ましく、3重量%以下とするのがより好ましく、2重量%以下とするのが更に好ましい。
Nb25は、必須の成分ではなく、含有量を0重量%としてもよいが、ガラスに失透に対する安定性に寄与する成分である。またNb25は、WO3の一部又は全部をこれで置換してWO3の作用を代替させることもできる成分でもある。過剰に含有させると逆にガラスの対失透性を損なうが、これを防止するにはNb25の含有量を8重量%以下とするのが好ましく、6重量%以下とするのがより好ましく、4重量%以下とするのが更に好ましい。
本発明の光学ガラスの製造原料としては、例えば、B23については、H3BO3、 B23等を用いることができ、他の成分ついても、原料としては各種酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の通常の光学ガラス原料を用いることができる。それら製造原料を、上記した所定範囲の酸化物組成を達成する割合で混合し、混合物を1100〜1250℃で溶融し、清澄(ガス抜き)、撹拌の各工程を経て均質化させた後、温度を950〜1050℃に下げて金型に流し込み徐冷することにより、無色、高屈折率で高アッベ数の、透明、均質で加工性に優れた、本発明の光学ガラスを得ることができる。
以下、実施例を参照して本発明を更に具体的に説明するが、本発明がそれらの実施例に限定されることは意図しない。
表1に示した実施例及び比較例の光学ガラスの組成及びそれらについての、屈折率(nd)、アッベ数(νd)、屈伏点(At)及びガラス転移点の測定を行った。ここに比較例1は、特許文献1の実施例36に記載のガラスと同一組成のもの、比較例2は、特許文献2の実施例7に記載のガラスと同一組成のもの、比較例3は、特許文献3の実施例3に記載のガラスと同一組成のものである。
屈折率(nd)及びアッベ数(νd)の測定は、屈折率計(カルニュー社製、KPR−200)を用いて行った。
ガラス転移点(Tg)及び屈伏点(At)の測定は、長さ15〜20mm、直径3〜4mmの棒状試料を毎分5℃の一定速度で昇温加熱しつつ、試料の伸びと温度を測定して得られた熱膨張曲線から求めた。
測定結果を表の下段に示す。
Figure 2006306648

表1に見られる通り、本発明の実施例のガラスはいずれも屈折率(nd)が1.70〜1.82、アッベ数(νd)が40〜55であり、光学ガラスとして十分な光学恒数を有している。また、成形中に金型表面に付着することがなく、失透を起こすこともなかった。従って、量産を可能にするのに適した性質を備えている。更には、いずれもガラス転移点(Tg)が510〜570℃,Atが550〜610℃という比較的低い温度範囲にあるため、成形し易い。加えて、対失透性にも優れていることから、実施例のガラスは、滴下による球状プリフォームの形成にも、精密モールドプレスにも、共に好適なガラスである。
これに対して比較例1〜3についてみると、屈折率(nd)が1.70〜1.82及びアッベ数(νd)が40〜55の範囲内にある点では実施例と共通であったものの、比較例1のガラスでは失透が起こることが確認され、比較例2のガラスは、実施例のガラスに比して屈伏点(At)及びガラス転移点(Tg)が、非常に高く、通常の装置では成形が極めて困難であり、また、比較例3では、結晶化が激しくガラスの形成ができず、従ってまた屈折率とアッベ数の測定も不可能であった。表中に記載された比較例3の屈折率及びアッベ数の数値は、特許文献3に実施例3のガラスの数値として記載されているものを転載したものである。これら比較例の結果が示すように、これら比較例は、滴下による球状プリフォームの形成や、精密モールドプレス成形を効率的に行うには、適さないものであった。
本発明によれば、1.70〜1.82の屈折率(nd)且つ40〜55のアッベ数(νd)という、十分な光学恒数を有する光学ガラスを、安定して量産することができる。また、モールド成形が容易で、成形中に金型への付着を起こさず、かつ対失透性に優れるため、量産に適しており、ガラス転移点(Tg)や屈伏点(At)を低く抑えることが可能であるため、量産効率が特に高い光学ガラスを提供することができる。

Claims (5)

  1. 光学ガラスであって、次の成分、
    SiO2 ・・・1〜8重量%、
    23 ・・・16〜40重量%
    (但し、B23+SiO2 ・・・20〜42重量%)、
    Li2O+Na2O+K2O ・・・0〜4重量%、
    ZnO ・・・10〜30重量%、
    La23 ・・・20〜40重量%、
    23 ・・・6.5〜12重量%、
    Gd23 ・・・0〜10重量%、
    Yb23 ・・・0.05〜3重量%
    (但し、Y23+La23+Yb23+Gd23 ・・・25〜50重量%)、
    ZrO2 ・・・0〜8重量%、及び
    Ta25 ・・・0〜8重量%、
    を含んでなり、屈折率(nd)が1.70〜1.82、アッベ数(νd)が40〜55であることを特徴とするものである、光学ガラス。
  2. 次の成分、
    MgO ・・・0〜10重量%、
    CaO ・・・0〜10重量%、
    SrO ・・・0〜10重量%、
    BaO ・・・0〜10重量%、
    Nb25 ・・・0〜8重量%、及び
    WO3 ・・・0〜3.5重量%,
    を更に含んでなることを特徴とする、請求項1の光学ガラス
  3. 光学ガラスであって、次の成分、
    SiO2 ・・・1〜6重量%、
    23 ・・・16〜40重量%、
    GeO2 ・・・0〜3重量%
    (ただし、B23+SiO2 ・・・22〜42重量%)、
    Li2O+Na2O+K2O ・・・0.5〜4重量%、
    ZnO ・・・11〜28重量%、
    La23 ・・・20〜38重量%、
    23 ・・・6.5〜11重量%、
    Gd23 ・・・1〜10重量%、
    Yb23 ・・・0.05〜3重量%
    (ただし、Y23+La23+Yb23+Gd23 ・・・25〜48重量%)、
    ZrO2 ・・・0〜6重量%、
    Ta25 ・・・0〜8重量%、
    MgO ・・・0〜8重量%、
    CaO ・・・0〜8重量%、
    SrO ・・・0〜8重量%、
    BaO ・・・0〜8重量%、
    Nb25 ・・・0〜8重量%、及び
    WO3 ・・・0〜3.5重量%、
    を含んでなり、屈折率(nd)が1.70〜1.82、アッベ数(νd)が40〜55であることを特徴とするものである、光学ガラス。
  4. ガラス転移点(Tg)が510〜570℃であることを特徴とする、請求項1ないし3の何れかの光学ガラス。
  5. 屈伏点(At)が550〜610℃であることを特徴とする、請求項1ないし4の何れかの光学ガラス。
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