JP2006305001A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特定遊技状態における遊技の単調さを解消すると共に、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲を向上させることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】 パチンコ遊技機1は、第1大入賞口11及び第2大入賞口12を有している。パチンコ遊技機1では、各大入賞口11,12に入賞した遊技球数を計数し、この計数された各大入賞口11,12の遊技球数に応じて、特定遊技状態終了後の遊技状態を通常遊技状態又は通常遊技状態よりも大当り確率が高い確変遊技状態のいずれかに決定する。
【選択図】 図4
【解決手段】 パチンコ遊技機1は、第1大入賞口11及び第2大入賞口12を有している。パチンコ遊技機1では、各大入賞口11,12に入賞した遊技球数を計数し、この計数された各大入賞口11,12の遊技球数に応じて、特定遊技状態終了後の遊技状態を通常遊技状態又は通常遊技状態よりも大当り確率が高い確変遊技状態のいずれかに決定する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利で通常遊技状態とは異なる特定遊技状態と、通常遊技状態の特別態様として遊技者にとって有利な特別遊技状態とで遊技を行えるパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
パチンコ遊技機などの遊技機においては、始動入賞口への入賞に伴い抽出された乱数値を用いた抽選により当選すると、通常の遊技を行える通常遊技状態から、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態、大当りともいう)に遊技状態が移行することがある。遊技状態が特定遊技状態に移行すると、可変入賞装置(大入賞口)が開放状態に切替り、賞球をより得やすくなる。このため、遊技者は通常遊技状態から特定遊技状態に移行することを目指して遊技を行うようになるものである(この種の遊技機に関しては、例えば特許文献1参照)。
この種のパチンコ遊技機では、上記の可変入賞装置の開放及び閉鎖を切替える回数(いわゆる、ラウンド数)が所定回数(例えば、15回)に設定され、可変入賞装置に入賞可能な遊技球の数が、1ラウンドあたりで略一定数(例えば、9個)に設定されている。そのため、従来のパチンコ遊技機では、1回の大当りで遊技者が得られる賞球の総数が、略一定(例えば、2000個程度)となっている。
特開2003−299841号公報
上述した従来のパチンコ遊技機では、遊技者は大当りに移行するまでの通常遊技状態では、大当り移行への挑戦意欲と期待感を持って遊技を行える。しかし、ほとんどの遊技者は、大当りに移行した後の遊技で獲得可能な賞球の総数が、各大当り毎に略一定であることを知っているため、大当り発生から終了までの遊技(大当り遊技)では、ただ漫然と遊技球を打ち、可変入賞装置に入賞するのを眺めながら賞球が貯まるのを待つだけの単調かつ受動的な遊技となっていた。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、特定遊技状態における遊技の単調さを解消すると共に、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、識別図柄の可変表示を行う可変表示手段と、その可変表示手段における識別図柄の可変表示結果が特定表示態様になったときに、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態に遊技状態を移行させる移行制御手段とを備えた遊技機であって、遊技球が入賞しにくい入賞困難状態から遊技球が入賞しやすい入賞容易状態への切替動作を行う複数の可変入賞装置と、その各可変入賞装置に入賞した遊技球数を計数する計数手段と、通常遊技状態または通常遊技状態よりも識別図柄の可変表示結果が特定表示態様になりやすい特別遊技状態のいずれかから、特定遊技状態終了後の遊技状態を、計数手段により計数された各可変入賞装置の遊技球数に応じて決定する遊技状態決定手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る遊技機では、複数の可変入賞装置を有しており、各可変入賞装置にそれぞれ入賞した遊技球の数に応じて、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態とのいずれかに移行させるようになっている。このため、遊技者は、いずれの可変入賞装置に遊技球を入賞させれば特別遊技状態へと移行するのかということを予想し、各可変入賞装置への遊技球の打ち分けを行うこととなるから、特定遊技状態における遊技が単調となることがない。その結果、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
また、特定遊技状態終了後における特別遊技状態への移行しやすさを示す移行率を複数種類記憶した移行率記憶手段と、計数手段により計数された各可変入賞装置の遊技球数に応じて、移行率記憶手段に記憶された決定割合のいずれか1つを特定する移行率特定手段とを更に有し、遊技状態決定手段は、特定遊技状態後の遊技状態を決定するときに移行率特定手段によって特定された特定移行率にしたがうことが好ましい。このようにすると、各可変入賞装置にそれぞれ入賞した遊技球の数に応じて特別遊技状態への移行しやすさを示す移行率が変化するようになるので、遊技者はより高い移行率で特別遊技状態に移行するような可変入賞装置を予想して各可変入賞装置への遊技球の打ち分けを行うこととなるから、特定遊技状態における遊技の単調さの解消をより促進することができる。また、各可変入賞装置への遊技球の入賞球数によって、各特別遊技状態への移行のしやすさが変わりうるから、特定遊技状態ごとの遊技を面白みのあるものとすることができる。
また、複数の可変入賞装置のうちの少なくとも1つを、他の可変入賞装置よりも遊技状態決定手段が特定遊技状態終了後の遊技状態を特別遊技状態に決定しやすい特別可変入賞装置に設定する可変入賞装置設定手段を更に有することが好ましい。このようにすると、より多くの賞球を得るために特別遊技状態に移行しやすくしようとする遊技者にとっては、複数の可変入賞装置のうちいずれが特別可変入賞装置であるのかを予想する楽しみが更に増すこととなり、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲をより向上させることができる。
また、各可変入賞装置が切替動作を複数回行うように制御する切替制御手段を更に有し、可変入賞装置設定手段は、切替制御手段による切替動作ごとに特別可変入賞装置を設定することが好ましい。このようにすると、切替動作ごとに特別可変入賞装置が変更されるので、確変遊技状態への移行確率がより高確率となることを望む遊技者はいずれの可変入賞装置が特別可変入賞装置であるのかを切替動作ごとに予想することとなり、予想回数が増える分だけ特別可変入賞装置の予想が難しくなる。この結果、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲をより向上させることができると共に、予想が的中した際の遊技者の満足度を高めることができる。
また、移行率特定手段は、計数手段により計数された特別可変入賞装置以外の可変入賞装置における遊技球数の増加に応じて、特別遊技状態が特定遊技状態終了後の遊技状態に決定されにくくなるように設定された移行率を特定移行率とすることが好ましい。このようにすると、特別遊技状態への移行を目指す遊技者は、特別可変入賞装置以外の可変入賞装置への遊技球の入賞を避けるように遊技を行うこととなる。その結果、特定遊技状態における遊技を緊張感のあるものにすることができ、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲を更により向上させることができる。
また、特別可変入賞装置を報知するための報知条件が特定遊技状態中に成立したときに、特別可変入賞装置を報知させる報知制御手段を更に有することが好ましい。このようにすると、報知された特別可変入賞装置に入賞させようとする遊技者の挑戦意欲を掻き立て、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲をとりわけ向上させることができる。
本発明によれば、特定遊技状態における遊技の単調さを解消すると共に、特定遊技状態中における遊技者の遊技意欲を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、説明中、「上」、「下」、「左」又は「右」なる語を使用することがあるが、これは各図の上方向、下方向、左方向又は右方向にそれぞれ対応したものである。
(遊技機の構成)
図1〜図6を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図である。図2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の分解斜視図である。図3は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の背面側を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤を示す正面図である。図5は、第2大入賞口を示す斜視図である。図6は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の断面を模式的に示す断面図である。
図1〜図6を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図である。図2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の分解斜視図である。図3は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の背面側を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤を示す正面図である。図5は、第2大入賞口を示す斜視図である。図6は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の断面を模式的に示す断面図である。
パチンコ遊技機1は、例えば、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2及び図4に示される遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うと共に、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機1には、プリペイドカード等が挿入されると、そのプリペイドカードの残高に応じて遊技球が貸し出されるように構成されたカードユニット84が隣接して設けられている。
フロント扉5は、その中央の略全域にガラス板5aを備え、その内側の遊技盤4が視認可能な構成とされている。フロント扉5の下部には、カードユニット84のカード返却操作や遊技球の貸し出し(玉貸し)操作等を行うための玉貸し操作関連ボタン28aを有する玉貸し操作パネル28が設けられている。また、この玉貸し操作パネル28には、演出内容の決定及び選択といった所定の操作を行う決定ボタン20a及び選択ボタン20b,20cが設けられている。
また、フロント扉5の下側には、ベースドア3に対して開閉可能な皿パネル6が設置されている。この皿パネル6の正面側には、カードユニット84により貸し出された際又は後述する各入賞口に遊技球が入球した際に、球出口6dから払い出される遊技球を受け止める上皿6aと、この上皿6aが満杯となった時に球出口6dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿6bとが配置されている。また、この下皿6bの右側であってベースドア3の右下方には、発射ハンドル6cが設けられている。
発射ハンドル6cは、上皿6aに受け止められている遊技球を発射するためのものであり、ベースドア3に対して回動自在に設けられている。発射ハンドル6は、遊技者に把持され、かつ、時計回り方向に回動操作されたときに、その回動角度の大きさに応じた電力を発射ハンドル6cの背面側に設けられた発射モータ(図示せず)に供給する。発射モータは、供給された電力の大きさに応じた付勢力で、遊技球を遊技盤4に順次発射する。すなわち、遊技者は、発射ハンドル6cの操作をすることによってパチンコ遊技を進めることとなる。
遊技盤4には、遊技状態において遊技球が流下する領域となる遊技領域4aが形成されており、この遊技領域4aと接続するように遊技盤4の左側にガイドレール7が設けられている。遊技領域4a内には、多数の遊技釘8が設けられている(図6参照)。すなわち、発射モータによって遊技球が発射されると、遊技球は、ガイドレール7により案内されて遊技盤4の上部に移動し、その後、遊技釘8等との衝突によってその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下する。
また、遊技領域4a内には、始動入賞口9、普通図柄作動ゲート10、第1大入賞口11、第2大入賞口12、一般入賞口13a,13b及びアウト口14がそれぞれ設けられている。
始動入賞口9は、遊技盤4を左右に区切る中心線上におけるやや下部に位置している。始動入賞口9は、この始動入賞口9が有している始動領域を遊技球が通過したことを条件として、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させるか否かを判定するために用いられる大当り判定用乱数値が抽出される入賞口となっている。また、始動入賞口9は、遊技球が入球(入賞)すると、所定数(例えば、4個)の遊技球が賞球として払い出されるトリガとなる入賞口となっている。なお、抽出された大当り判定用乱数値は4つまで保留が可能となっており、その保留されている大当り判定用乱数値の数が図示しない特別図柄保留ランプにより報知される。
普通図柄作動ゲート10は、遊技盤4を左右に区切る中心線の左側であって始動入賞口9よりも上側に位置している。普通図柄作動ゲート10は、この普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過したことを条件として、普通図柄当り判定用乱数値を抽出するトリガとなる通過ゲートとなっている。この普通図柄当り判定用乱数値の抽出により、遊技状態が普通図柄当り状態となると、始動入賞口9に備えられている一対の羽根9aが所定時間開閉し、遊技球が始動入賞口9に入賞しやすくなる。
第1大入賞口11及び第2大入賞口12は、本発明における可変入賞装置であって、いずれも遊技球が入賞しやすい入賞容易状態と遊技球が入賞しにくい入賞困難状態とを有している。また、第1大入賞口11は前後方向への開閉により入賞容易状態と入賞困難状態とを切替えるのに対し、第2大入賞口12は左右方向への開閉により入賞容易状態と入賞困難状態とを切替えるようになっていて、各大入賞口11,12は、互いに切替態様が相違し得る形状を有している。さらに、各大入賞口11,12のうちどちらか一方は、後述する特別大入賞口決定処理により、遊技球の入賞数に応じて特別遊技状態への移行のしやすさ(移行率)が高くなる特別大入賞口となる。
第1大入賞口11は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であって、図示しないシャッタを有し、シャッタの前後方向への開閉により、入賞容易状態と入賞困難状態とが切替わるようになっている。シャッタは、軸を介して後述する第1大入賞口ソレノイド11Lにより開閉自在に作動するようになっている。また、第1大入賞口11は、遊技球が入球(入賞)すると所定数(例えば、15個)の遊技球が賞球として払い出されるトリガとなる入賞口となっている。
第2大入賞口12は、いわゆるチューリップ式の開閉装置であって、第1の大入賞口11と異なる形状を有している。第2の大入賞口12は、図5に示されるように、左右中央の上側に配置された進入防止部材12bと、進入防止部材12bの両側に配置された1対の羽根(普通電動役物、チューリップ)12aとを有している。一対の羽根12aは、後述する第2大入賞口ソレノイド12Lにより、各羽根12aの左右方向への開放角度を変えて作動するようになっている。これにより、第2大入賞口12は、各羽根12aと進入防止部材12bとの間に確保される通路12cを開閉し、入賞容易状態と入賞困難状態とを切替える。また、第2大入賞口12は、1対の羽根12aから遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば15個)が賞球として払出されるトリガとなる入賞口となっている。なお、図5では、各羽根12aが閉じた遊技球の進入困難の状態を示している。
一般入賞口13a,13bは、第1大入賞口11の左右側方にそれぞれ並んで位置している。一般入賞口13a,13bは、遊技球が入球(入賞)すると所定数(例えば、10個)の遊技球が賞球として払い出されるトリガとなる入賞口となっている。
アウト口14は、始動入賞口9、第1大入賞口11、第2大入賞口12あるいは一般入賞口13a,13bのうちいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。
また、遊技盤4は、透光性を有する透光性基板15からなっている。この透光性基板15は、例えばポリカーボネート等の合成樹脂あるいはその他の透明な部材(透光性部材)で形成された透明部を有している。ここで、「透明な部材」とは、その部材を通して対象を視認可能な程度に光透過率が高いものをいう。本実施形態の遊技領域4aは、その大半が透明遊技領域となっている。この透光性基板15には、上述した遊技釘8が少なくともその先端部が埋設されて固定され、この透光性基板15とフロント扉5のガラス板5aにより形成された領域が遊技領域4aとされている。そして、この透光性基板15の背面側には、図2及び図6に示されるように、各種画像情報を表示する大画面の表示領域16aを有する液晶表示装置16が配置されている。液晶表示装置16に表示された画像は、透光性基板15の略中央の遊技釘8が設けられていない部分と、その周辺の遊技釘8が設けられている部分とを通して、遊技者がパチンコ遊技機1の正面側から視認することができる。
液晶表示装置16は、図4に示されるように、表示領域16aの略中央において、それぞれ1桁の数字で表される右側装飾図柄DR、中央装飾図柄DC及び左側装飾図柄DLを有する3列表示の装飾図柄Dやキャラクタ等の可変表示を行う。また、液晶表示装置16は、装飾図柄Dの背景として表示される背景画像やキャラクタの画像等の表示を行う。なお、「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」や、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能にするものである。また、これらの他に、単に後述する特別図柄Jが出現するように、仮に停止表示される「出現表示」や、特別図柄ゲームの結果として特別図柄表示が表示される「導出表示」等を可能とするものである。本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、右側装飾図柄DR、中央装飾図柄DC及び左側装飾図柄DLにおける数字図柄が横1列に並んだ数字列により装飾図柄が構成されるが、もちろん各図柄列の表示図柄が別の態様で組み合わされていてもよい。
また、液晶表示装置16は、本発明における可変表示手段として、遊技領域4aにおける装飾図柄Dよりもやや下側において、特別図柄(識別図柄)Jを表示領域16a上に可変表示させる。特別図柄Jは、遊技者が視認可能ではあるが、視認しにくい位置に表示される。特別図柄Jとしては、はずれ図柄の「−」、通常大当り図柄の「H」又は確変大当り図柄「F」の3種類のうちいずれか1つの図柄が表示される。なお、装飾図柄Dは、特別図柄Jの表示に対応しており、特別図柄Jが「−」のときはゾロ目でない3桁の数字列(はずれ対応図柄)の停止表示、特別図柄Jが「H」のときは偶数ゾロ目の3桁の数字列(通常大当り対応図柄)の停止表示、特別図柄Jが「F」のときは奇数ゾロ目の3桁の数字列(確変大当り対応図柄)の停止表示となる。
また、表示領域16aには、これらの装飾図柄Dや特別図柄Jの他にも、背景画像、キャラクタ画像、普通図柄画像等が表示される。普通図柄は、図示しないLEDランプの色等によって表示される。普通図柄は、遊技球の普通図柄作動ゲート10の通過により抽出された普通図柄当り判定用乱数値に基づく、普通図柄当り判定の判定結果に応じて表示される。
さらに、パチンコ遊技機1は、液晶表示装置16の上方に所定の態様で音声を出力することで報知を行うスピーカ17L,17Rを有し(図2参照)、また所定の態様で点灯又は消灯を行うことで報知を行う装飾ランプ18L,18Rを有している(図1参照)。また、パチンコ遊技機1は、上述したカードユニット84により貸し出された遊技球を上皿6aに払い出す払出装置81及び上皿6aに受け止められている遊技球を発射する発射装置82を備えている(図7参照)。そして、パチンコ遊技機1は、図3に示されるように、その背面側に、主制御回路30を有する主制御基板21、副制御回路40を有する副制御基板22、遊技球の払出及び発射を制御する払出・発射制御回路80を備える払出・発射制御基板23、電源を供給する電源供給ユニット24、電源スイッチ25及びバックアップクリアスイッチ26を備えている。
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の内部構成について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の内部構成を中心に示すブロック図である。
パチンコ遊技機1は、上述した電源供給ユニット24、主制御回路30、副制御回路40及び払出・発射制御回路80を中心に複数の構成要素を有している。電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40及び払出・発射制御回路80にそれぞれ接続されており、それぞれに電力の供給が可能となっている。
主制御回路30は、メインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32及びメインRAM(Random Access Memory)33を有し、他に初期リセット回路34と、コマンド出力ポート35とを有している。
メインCPU31は、後述する第1カウントスイッチ11CS等からの検出信号が入力されると共に、メインROM32に記憶されている制御プログラムに従い作動して、パチンコ遊技機1における大当り抽選や賞球排出といったパチンコ遊技機1全体の動作制御を司り、コマンド出力ポート35を介して各種のコマンドを副制御回路40に送信する。また、メインCPU31は、大当り抽選の結果や遊技状態を消化したか否か等により、遊技状態を通常遊技状態から特定遊技状態(大当り)へ移行させるか否かを決定し、その結果に基づき通常遊技状態あるいは特定遊技状態(大当り)のいずれかに遊技状態を移行させる移行制御手段を構成している。メインCPU31は、後述する大当り判定処理で大当りと判定される(移行条件が成立する)と、後述する大当り終了インターバル処理で確変大当りであるか通常大当りであるかを選択し、選択したどちらか一方の大当りに遊技状態を移行させる。なお、確変大当りは、大当り終了後において再び大当りに移行するための確率(大当り確率)が通常遊技状態よりも高い確変遊技状態(特別遊技状態)となる大当りである。
メインROM32は、メインCPU31が実行する制御プログラムや恒久的なデータ等を記憶している。また、メインROM32は、本発明における移行率記憶手段として、後述する報知判定テーブル101、特別大入賞口決定テーブル102及び移行率決定テーブル103を記憶している。ここで、報知判定テーブルは報知判定用乱数値と報知の有無とを対応付けて記憶しており、特別大入賞口決定テーブル102は特別大入賞口決定用乱数値と特別大入賞口に決定される大入賞口とを対応付けて記憶しており、移行率決定テーブル103は特別大入賞口への入賞球数と確変遊技状態への移行しやすさを示す移行率とを対応付けて記憶している。メインRAM33は、メインCPU31が作動する際に用いるデータやプログラム等が一時的に記憶されるようになっている。初期リセット回路34は、リセット信号をメインCPU31に定期的に出力する。メインCPU31では、このリセット信号がメインCPU31に出力されると、制御プログラムの先頭から再び処理を実行する。
また、主制御回路30には、第1カウントスイッチ11CSをはじめとする各スイッチ等が接続されている。第1カウントスイッチ11CSは、第1大入賞口11に入賞した遊技球数を計数するための検出信号を主制御回路30に出力する。第2カウントスイッチ12CSは、第2大入賞口12に入賞した遊技球数を計数するための検出信号を主制御回路30に出力する。一般入賞口スイッチ13Sは、各一般入賞口13a,13bに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。作動ゲートスイッチ10Sは、普通図柄作動ゲート10を通過した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。始動入賞口スイッチ9Sは、始動入賞口9に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。
始動口ソレノイド9Lは、始動入賞口9に設けられた一対の羽根9a,9bを開閉させる。第1大入賞口ソレノイド11Lは、第1大入賞口11のシャッタを開閉させる。第2大入賞口ソレノイド12Lは、第2大入賞口12の各羽根12aを開閉させる。具体的には、各大入賞口ソレノイド11L,12Lは、大当りとなったときメインCPU31から駆動信号が出力されるとシャッタ及び各羽根12aを開放し、各大入賞口11,12に入賞した遊技球の合計が最大入賞個数(本実施形態では、9個)となったとき又は所定時間(例えば、30秒)が経過したときにシャッタ及び各羽根12aを閉鎖する。また、各大入賞口ソレノイド11L,12Lは、1回の特定遊技状態への移行(大当り)につき、所定数(例えば、15回)の開閉動作を各大入賞口11,12に行わせる。なお、遊技領域4aにおける遊技釘8の配置状態によっては、各大入賞口11,12が所定数(9個)の遊技球を受け入れてシャッタ及び各羽根12aを閉鎖する直前に、各大入賞口11,12がさらに遊技球を1つ受け入れることがある。バックアップクリアスイッチ26は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
なお、パチンコ遊技機1では、始動入賞口9への遊技球の入賞が検出されて始動入賞口スイッチ9Sが検出信号を出力したときに乱数抽出及び抽出した乱数を用いた抽選処理を行わせ、その抽選結果に基づき、主制御回路30から副制御回路40に図柄コマンドを出力して、副制御回路40に液晶表示装置15における装飾図柄Dを決定させている。
副制御回路40は、主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドに従い、液晶表示装置16を用いた装飾図柄Dの可変表示や、大当り遊技の演出(大当り演出)、リーチ演出、予告演出といった各種の演出制御を行うと共に、液晶表示装置16に所定の画像を表示させる。また、副制御回路40は、スピーカ17L,17Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ18L,18Rを用いた点滅表示による演出を行うのに必要な制御も行う。
副制御回路40は、サブCPU41を中心に構成され、サブROM42、サブRAM43、コマンド入力ポート48、画像制御回路50、音声制御回路60及びランプ制御回路70を有している。
サブCPU41は、主制御回路30から入力されたコマンドに従いサブROM42に記憶されているプログラムに沿った処理を実行し、画像制御回路50、音声制御回路60及びランプ制御回路70を作動させる。また、サブCPU41は、決定ボタン20a及び選択ボタン20b,20cからの信号に従い処理を実行する。サブROM42は、サブCPU41が実行するプログラムと恒久的なデータを記憶している。サブRAM43は、サブCPU41が作動する際に用いられるデータやプログラムを記憶している。
画像制御回路50は、VDP(Video Display Processor)51と、D/Aコンバータ52と、初期リセット回路53と、画像データROM54とを有している。VDP51は、サブCPU41で決定された液晶表示装置50に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ52に出力する。D/Aコンバータ52は、VDP51から出力される画像データをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置16に出力して画像を表示させる。初期リセット回路53は、サブCPU41からのリセット命令を受けて、VDP51を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM54は、装飾図柄D、特別図柄J及びキャラクタを示す画像等を記憶している。
音声制御回路60は、音源IC61と、アンプ(AMP)62と、音声データROM63とを有している。音源IC61は、サブCPU41からの指示に従い、音声データROM63に記憶されている音声データを用いて音声信号を生成する。アンプ62は、音源IC61により生成された音声信号を適切なレベルに増幅し、増幅した音声信号をスピーカ17L,17Rに供給して、音声を出力させる。音声データROM63は、予告演出、リーチ演出、大当り演出等の各種演出に用いられる音楽、音声、効果音等のデータ(音声データ)を記憶している。
ランプ制御回路70は、装飾ランプ18L,18Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM71と、サブCPUからの指示に従い、装飾データROM71に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ18L,18Rを点滅させるドライブ回路72とを有している。
払出・発射制御回路80は、主制御回路30の制御に従い払出装置81を作動させて、第1大入賞口11等に遊技球が入賞した際に所定数の遊技球を賞球として払い出す。また、払出・発射制御回路80は、発射ハンドル6cと、発射モータを有する発射装置82とを作動させ、発射装置82によって遊技球を遊技盤4上の遊技領域4aに向けて発射させる。
電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40及び払出・発射制御回路80への電力供給を行う。
(パチンコ遊技機の動作内容)
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30及び副制御回路40における制御処理の動作手順について、図8〜図19のフローチャートを参照して説明する。図8は、パチンコ遊技機1において、電源を投入した後に主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。なお、図8〜図19では、ステップをSと略記している。
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30及び副制御回路40における制御処理の動作手順について、図8〜図19のフローチャートを参照して説明する。図8は、パチンコ遊技機1において、電源を投入した後に主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。なお、図8〜図19では、ステップをSと略記している。
(メイン制御処理の動作手順)
図8に示されるように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、ステップ1〜4までの各ステップを順次実行して、初期設定処理、特別図柄制御処理、普通図柄制御処理及び乱数更新処理を順次実行する。以降、このステップ2〜4を順次実行する繰返しルーチンに進み、パチンコ遊技機1の電源が投入されている間はステップ2〜4の処理が繰返し実行される。なお、このメイン制御処理には、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、割込許可フラグの設定を条件に、定期的(例えば、2msごと)に後述するシステムタイマ割込処理が割込んで実行される。このシステムタイマ割込処理のコマンド出力処理により、図柄コマンド、変動パターンコマンド等の各種コマンドが主制御回路30から副制御回路40に出力される。
図8に示されるように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、ステップ1〜4までの各ステップを順次実行して、初期設定処理、特別図柄制御処理、普通図柄制御処理及び乱数更新処理を順次実行する。以降、このステップ2〜4を順次実行する繰返しルーチンに進み、パチンコ遊技機1の電源が投入されている間はステップ2〜4の処理が繰返し実行される。なお、このメイン制御処理には、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、割込許可フラグの設定を条件に、定期的(例えば、2msごと)に後述するシステムタイマ割込処理が割込んで実行される。このシステムタイマ割込処理のコマンド出力処理により、図柄コマンド、変動パターンコマンド等の各種コマンドが主制御回路30から副制御回路40に出力される。
特別図柄制御処理は、図9に示されるフローチャートのようにして行われる。特別図柄制御処理が開始されると、ステップ11〜20までの各ステップを順次実行して、制御状態フラグのロード、特別図柄記憶チェック処理、特別図柄変動時間管理処理、特別図柄表示時間管理処理、大当り開始インターバル管理処理、大入賞口開放中処理、大入賞口内残留球監視処理、大入賞口再開放前待ち時間管理処理、大当り終了インターバル処理及び特別図柄ゲーム終了処理が行われる。
特別図柄制御処理が開始されると、ステップ11に進み、制御状態フラグをロードする。この制御状態フラグは、液晶表示装置16における図柄の可変表示画像を用いた特別図柄ゲームの状態を示し、メインCPU31がステップ12〜20のうちいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
次に、ステップ12に進み、特別図柄記憶チェック処理が行われる。特別図柄記憶チェック処理は、図10に示されるフローチャートに沿って行われる。特別図柄記憶チェック処理が開始されるとステップ21に進んで、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す“00”であるか否かをメインCPU31が判断し、“00”でなければ特別図柄記憶チェック処理が終了する。一方、制御状態フラグが“00”であればステップ22に進んで、メインRAM33に記憶されている保留球数が“0”であるか否かを判定し、保留球数が“0”ならばステップ23に進んでデモ表示処理を行い、特別図柄記憶チェック処理が終了する。一方、保留球数が“0”でなければ、ステップ24に進んで、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示す“01”をセットする。
次に、ステップ25に進み、大当り判定用前処理を行う。このとき、メインCPU31では、遊技状態が確変遊技状態であるか否かを区別するための確変フラグを参照した上で大当り判定テーブルを選択し、遊技球が始動入賞口9に入賞したときに抽出される大当り判定用乱数値を用いて、その選択された大当り判定テーブルをサーチする。そして、ステップ26に進み、各大当り判定テーブルのサーチ結果に基づいて大当りか否かを判定し、大当りであればステップ27に進んで大当り図柄の決定処理を行うが、大当りでなければステップ28に進んではずれ図柄の決定処理を行う。
大当り図柄の決定処理では、メインCPU31は、大当り図柄用乱数値(図示せず)と、特別図柄決定テーブル(図柄コマンドと、特別図柄の種類とを関連付けて記憶しているテーブル)とから特別図柄を決定し、さらに決定した特別図柄に対応する図柄コマンドを副制御回路40への送信コマンドにセットする。
そして、メインCPU31は、ステップ29に進むと変動パターンの決定を行い、続くステップ30に進むとステップ29において決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマ(t)にセットして、特別図柄記憶チェック処理が終了する。
そして、特別図柄記憶チェック処理に続いてステップ13に進み、特別図柄変動時間管理処理が行われる。特別図柄変動時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す“01”のときに以下の処理が行われ、“01”でなければ以下の処理が行われないようになっている。すなわち、メインCPU31は、変動時間に対応する待ち時間タイマが“0”になったときに、制御状態フラグに特別図柄表示時間管理処理を示す“02”をセットし、確定後待ち時間(例えば、1秒)が待ち時間タイマ(t)にセットすると特別図柄変動時間管理処理が終了する。
次にステップ14に進み、特別図柄表示時間管理処理が行われる。特別図柄表示時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す“02”のときに以下の処理が行われ、“02”でなければ以下の処理が行われないようになっている。すなわち、メインCPU31は、確定後待ち時間の待ち時間タイマが“0”で、大当りであれば制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す“03”をセットした上で大当り開始コマンドをセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒、以下「大当り開始対応時間」という)を待ち時間タイマにセットし、大当りでなければ制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す“08”をセットして、特別図柄表示時間管理処理が終了する。
そして、ステップ15に進み、大当り開始インターバル管理処理が行われる。大当り開始インターバル管理処理は、図11に示されるフローチャートに沿って行われる。大当り開始インターバル管理処理が開始されると、ステップ31に進んで、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す“03”であるか否かをメインCPU31が判断し、“03”でなければ大当り開始インターバル管理処理が終了する。一方、制御状態フラグが“03”であればステップ32に進んで、待ち時間タイマ(t)が“0”であるか否かを判定し、待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ大当り開始インターバル管理処理が終了するが、“0”であればステップ33に進む。
ステップ33に進むと、特別図柄表示時間管理処理において設定された大当り開始対応時間だけ待機して、第1大入賞口11及び第2大入賞口12を開放させるように切替動作を行わせる。そして、ステップ34では、制御状態フラグに大入賞口開放中を示す“04”をセットし、続くステップ35では、開放上限時間(例えば、30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットすると、大当り開始インターバル管理処理が終了する。
そして、ステップ16に進み、大入賞口開放中処理が行われる。大入賞口開放中処理は、図12に示されるフローチャートに沿って行われる。大入賞口開放中処理が開始されるとステップ41に進んで、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す“04”であるか否かをメインCPU31が判断し、“04”でなければ大入賞口開放中処理が終了する。一方、制御状態フラグが“04”であればステップ42に進んで、メインCPU31は、後述する第1カウンタ及び第2カウンタの示す数値の合計が最大入賞個数以上であるか否かを判定し、最大入賞個数以上であればステップ43に進み、最大入賞個数未満であればステップ44に進む。
ステップ43に進むと、各大入賞口11,12に入賞した遊技球数の合計が最大入賞個数となった後、さらに各大入賞口11,12のいずれかに遊技球が入賞したか否かを判断し、入球があればステップ45に進んで特別大入賞口報知抽選処理を行い、入球がなければステップ45を行うことなくステップ46に進む。一方、ステップ44に進むと、大当り開始インターバル管理処理で設定された大入賞口開放時間タイマが“0”か否かを判定し、“0”でなければ大入賞口開放中処理が終了するが、“0”であればステップ46に進む。
ここで、ステップ45の特別大入賞口報知抽選処理は、図13に示されるフローチャートに沿って行われる。特別大入賞口報知抽選処理が開始されるとステップ51に進んで、各大入賞口11,12の開放回数が最大開放回数よりも少ないか否か(ラウンド数が最終であるか否か)を判断し、最大開放回数以上であるときは特別大入賞口報知抽選処理を終了し、最大開放回数より少なければステップ52に進む。ステップ52では、0〜99の範囲で報知判定用乱数値の抽出を行い、図20に示される報知判定テーブル101を参照して、特別大入賞口を報知するか否かを決定する報知可否決定処理が行われる。続くステップ53では、特別大入賞口抽選に当選したか否かを判定して、報知判定用乱数値が0〜4であり特別大入賞口報知抽選に当選したと判断された場合にはステップ54に進んで、後述する特別大入賞口抽選処理で決定された特別大入賞口の報知を行うように主制御回路30から副制御回路40に特別大入賞口報知コマンドをセットした後に特別大入賞口抽選処理が終了するが、報知判定乱数値が5〜99であり特別大入賞口報知抽選に当選しなかったと判断された場合にはステップ54を実行することなく特別大入賞口報知抽選処理が終了する。
その後、図12に戻ってステップ46に進むと、制御状態フラグに大入賞口内残留球数監視を示す“05”がセットされる。続くステップ47では、大入賞口閉鎖処理で開放している各大入賞口11,12に対して閉鎖させるための動作(反切替動作)を行わせることにより、各大入賞口11,12を閉鎖する。また、ステップ48で、大入賞口内残留球監視時間(例えば、1秒)が待ち時間タイマ(t)にセットされると、大入賞口開放中処理が終了する。
次に、図9に戻ってステップ17に進み、大入賞口内残留球監視処理が行われる。大入賞口内残留球監視処理では、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す“05”のときに以下の処理が行われ、“05”でなければ以下の処理が行われないようになっている。すなわち、メインCPU31は、大入賞口残留球監視時間が経過したときに、大入賞口開放回数が最大開放回数以上になったという条件を満たしたときに、大当り終了インターバルを示す“07”を制御状態フラグにセットする。また、大当り終了を示す大当り終了コマンドをセットすると共に、大当り終了インターバルに対応する時間(以下、「大当り終了対応時間」という)を待ち時間タイマにセットして、大当り終了対応時間を経過後、ステップ19を実行するようにする。上記の条件が満たされていなければ、大入賞口再開放待ち時間管理を示す“06”を制御状態フラグにセットすると共に、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
次に、ステップ18に進み、大入賞口再開放前待ち時間管理処理が行われる。大入賞口再開放前待ち時間管理処理は、図14に示されるフローチャートに沿って行われる。大入賞口再開放前待ち時間管理処理が開始されると、ステップ61に進んで、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す“06”であるか否かをメインCPU31が判断し、“06”でなければ大入賞口再開放前待ち時間管理処理が終了する。一方、制御状態フラグが“06”であればステップ62に進んで、大入賞口内残留球監視処理で設定されたラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマが“0”であるか否かを判定する。その結果、待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了し、待ち時間タイマ(t)が“0”であればステップ63に進み、大入賞口開放回数カウンタに“1”を加算する。そして、ステップ64に進んで、0〜99の範囲で特別大入賞口決定用乱数値の抽選を行い、図21に示される特別大入賞口決定テーブル102を参照して、1/2の確率で第1大入賞口11又は第2大入賞口12のどちらか一方を選択し、選択した方を特別大入賞口(本発明における特別可変入賞装置)に設定する処理が行われる。そして、ステップ65で各大入賞口11,12を開放する開放設定を行い、続くステップ66,67において、大入賞口開放中を示す“04”を制御状態フラグにセットすると共に大入賞口開放時間タイマ(s)のセットが行われると、大入賞口再開放前待ち時間管理処理が終了する。なお、大入賞口再開放前待ち時間管理処理は1ラウンド毎に行われることとなるため、特別大入賞口設定処理も1ラウンド毎に行われ、特別大入賞口がラウンド毎(切替動作毎)に変更されうることとなる。
次に、ステップ19に進み、大当り終了インターバル処理が行われる。大当り終了インターバル処理は、図15に示されるフローチャートに沿って行われる。大当り終了インターバル処理が開始されると、ステップ71に進んで、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す“07”であるか否かをメインCPU31が判断し、“07”でなければ大当り終了インターバル処理が終了する。一方、制御状態フラグが“07”であればステップ72に進んで、大入賞口内残留球監視処理で設定された大当り終了対応時間がセットされた待ち時間タイマが“0”であるか否かを判定する。その結果、待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ大当り終了インターバル処理が終了するが、“0”であればステップ73に進み、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”がセットされる。そして、ステップ74に進んで、メインCPU31が、各カウントスイッチ11CS,12CSからの検出信号に基づいて、1回の大当りにおける全ラウンドを通して各大入賞口11,12にそれぞれ入賞した遊技球数の合計を計数する。
続くステップ75では、メインCPU31が本発明における移行率特定手段として作動して、特定遊技状態から確変遊技状態(特別遊技状態)への移行率を決定する移行率決定処理を行う。具体的には、図22に示される移行率決定テーブル103を参照して、移行率決定テーブル103に記憶されている各移行率のうちからステップ74で計数した特別大入賞口への合計入賞球数に対応する1つの移行率(特定移行率)を特定する。そして、ステップ76では、0〜99の範囲で移行率決定用乱数値の抽出を行い、同じく移行率決定テーブル103を参照してステップ75で決定された移行率に基づいて、大当り終了後の遊技状態を確変遊技状態又は通常遊技状態のどちらに移行させるかを決定する。具体的には、特別大入賞口への合計入賞球数が30球であるときは移行率が30%に決定され、このときに抽出された移行率決定用乱数値が0〜29であれば大当り終了後の遊技状態が確変遊技状態に移行する(特別図柄Jが「F」となる)が、30〜99であれば通常遊技状態に移行する(特別図柄Jが「H」となる)こととなる。このとき、前者の大当りは確変大当りになり、後者の大当りは通常大当りになっている。そして、通常大当りの場合には大当り終了インターバル処理が終了するが、確変大当りに当選した場合にはステップ77に進み確変フラグがセットされ、さらにステップ78で遊技状態が確変遊技状態になることを示す遊技状態コマンドが送信コマンドにセットされた後に、大当り終了インターバル処理が終了する。
その後、ステップ20に進んで、特別図柄ゲームの終了処理が行われる。ここでは、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す“08”のときに以下の処理が行われ、“08”でなければ以下の処理が行われないようになっている。すなわち、メインCPU31は、保留球数を示すデータを“1”減らすように更新する。そして、メインCPU31は、制御状態フラグに特別図柄記憶チェックを示す“00”をセットすると、さらに今回の変動に用いられた記憶領域のクリアを行い特別図柄ゲーム終了処理が終了する。
以上をもって、ステップ2における特別図柄制御処理が終了し、図8に示されるステップ3に進み、普通図柄に関する制御を行う普通図柄制御処理が行われる。普通図柄制御処理が開始されると、普通図柄制御状態フラグを読み出し、そのフラグに応じて普通図柄の可変表示時間及び停止表示された普通図柄の態様を監視する。そして、その普通図柄の態様が所定の態様であるときは、一対の羽根9aの開放又は閉鎖を示す変数をメインRAM33に記憶して、普通図柄制御処理が終了する。
続いて、ステップ4に進み、乱数更新処理を行う。ここでは、はずれ図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、演出条件選択用乱数値等を所定の演算方法により更新する乱数更新処理を行って処理が終了する。そして、ステップ2に戻って、繰返しルーチンが繰返し行われる。
(システムタイマ割込処理の動作手順)
主制御回路30では、上述したメイン制御処理と共に、図16に示されるフローチャートに沿ってメイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理を実行している。以下、図16〜図18を参照して、システムタイマ割込処理の動作手順について説明する。
主制御回路30では、上述したメイン制御処理と共に、図16に示されるフローチャートに沿ってメイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理を実行している。以下、図16〜図18を参照して、システムタイマ割込処理の動作手順について説明する。
パチンコ遊技機1は、システムタイマ制御処理を開始するとステップ81に進んで、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶されたメイン制御処理を実行中のプログラムを一旦退避させた後、ステップ82に進む。ステップ82では、メインCPU31が大当りの判定や特別図柄Jの変動パターン等に用いる乱数の更新処理を行い、ステップ83に進んでスイッチ入力検出処理を行う。
スイッチ入力検出処理は、図17に示されるように、ステップ101〜103で賞球関連スイッチチェック処理、特別図柄関連スイッチ入力処理及び普通図柄関連スイッチ入力処理が行われると、終了する。
ここで、特別図柄関連スイッチ入力処理が開始されると、図18に示されるように、ステップ111に進んで第1カウントスイッチ11CSからの入力があるか否かを判定し、入力があるときはステップ112に進んで第1カウントスイッチ検出時処理を行いステップ113に進むが、入力がなければステップ112を実行せずにステップ113に進む。ステップ113に進むと、第2カウントスイッチ12CSからの入力があるか否かを判定し、入力があるときはステップ114に進んで第2カウントスイッチ検出時処理を行いステップ115に進むが、入力がなければステップ114を実行せずにステップ115に進む。ステップ115に進むと、始動入賞口スイッチ9Sからの入力があるか否かを判定し、入力があるときはステップ116に進み始動口検出時処理を行うが、入力がなければステップ116を実行せずに特別図柄関連スイッチ入力処理を終了する。なお、ステップ112,114では、共にメインCPU31が本発明における計数手段として作動して、それぞれ各カウントスイッチ11CS,12CSから入力された検出信号に基づき、各大入賞口11,12に入賞した遊技球数を計数するための各カウンタのカウントアップ(1を加算する)を行っている。
以上をもってステップ83のスイッチ入力検出処理が終了し、続いて図16に示されるステップ84のタイマ更新処理が行われる。タイマ更新処理では、主制御回路30と副制御回路40との同期をとるタイマ等を更新する。続くステップ85では、遊技情報データ生成処理を行い、パチンコ遊技機1から図示しないホールコンピュータへの出力信号を生成する。そして、ステップ86に進み、メインRAM33に記憶されているデータに基づき、各ソレノイド9L,11L,12L及びモータのON,OFFを制御する等の出力処理を行う。続くステップ87では、図柄コマンド、変動パターンコマンド等各種コマンドを出力するコマンド出力を行い、各種コマンドを副制御回路40に出力する。また、ステップ88,89と続いて、ランプ制御処理(ランプ点灯用の信号を副制御回路40に出力する処理)及び払出処理(賞球数を示すデータを含む賞球コマンドを払出装置81に出力する処理)を順次実行する、なお、払出装置81は、賞球コマンドに対応する賞球の払出を行う。また、ステップ90では、メイン制御処理を実行中のプログラムが記憶されたレジスタを復帰させ、メイン制御処理を中断した(実行中のプログラムを退避させた)時点から再開する。さらに、ステップ91に進んで、メインRAM33の変数、フラグ等を更新して割込許可を行うと、システムタイマ割込処理が終了する。
(副制御回路の動作手順)
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄の表示制御、音声制御及びランプ制御等を行う。図19は、副制御回路により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄の表示制御、音声制御及びランプ制御等を行う。図19は、副制御回路により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
図19に示されるように、サブCPU41は、ステップ121〜126までを順次実行し、初期化処理、乱数更新処理、コマンド解析制御処理、表示制御処理、音声制御処理及びランプ制御処理を行う。そして、ステップ122〜126が繰り返し実行される。
表示制御処理では、サブCPU41が主制御回路30からのコマンドに基づくコマンド解析処理の結果に対応させて画像制御回路50に指示し、液晶表示装置16の表示領域16aに図柄等を表示させる。この表示制御処理では、VDP51が、画像データROM54から図柄やキャラクタ等の画像データを読み出し、この画像データをD/Aコンバータ52で所定の画像信号に変換して、例えば図柄やキャラクタ等を表示領域16a上で動作させるように表示させる。
音声制御処理では、サブCPU41が主制御回路30からのコマンドに基づくコマンド解析処理の結果に対応させて音声制御回路60に指示し、スピーカ17L,17Rから音声を出力させる。この音声制御処理では、音源IC61が音声データROM63から音声データを読み出し、その音声データを所定の音声信号に変換し、AMP62に供給する。AMP62が音声信号を増幅してスピーカ17L,17Rから音声を発生させる。
また、ランプ制御処理では、サブCPU41が主制御回路30からのコマンドに基づくコマンド解析制御処理の結果に対応させてランプ制御回路70に指示し、装飾ランプ18L,18Rを点灯または消灯させる。このランプ制御処理では、サブCPU41が装飾データROM71からランプ装飾パターンを読み出し、ドライブ回路72を介して、装飾ランプ18L,18Rを点滅させる。
なお、図13の特別大入賞口報知抽選処理において特別大入賞口報知コマンドがセットされている場合には、サブCPU41が本発明における報知制御手段として作動することにより画像制御回路50、音声制御回路60又はランプ制御回路70に指示して、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の特別大入賞口設定処理(ステップ64)で設定された特別大入賞口としての第1大入賞口11又は第2大入賞口12を遊技者に対して報知させるように、液晶表示装置16、スピーカ17L,17R又は装飾ランプ18L,18Rを駆動させると好ましい。
以上のように、本実施形態においては、パチンコ遊技機1に複数の大入賞口11,12が設けられており、大当り遊技における各大入賞口11,12への遊技球の入賞数に応じて、通常遊技状態又は確変遊技状態を大当り終了後の遊技状態として決定し、その決定した方に大当り終了後の遊技状態を移行させている(ステップ76参照)。このため、遊技者は、各大入賞口11,12のうちどちらにいくつの遊技球が入賞したら確変遊技状態へと移行するのか、またいくつ入賞したら通常遊技状態となってしまうのかといったことを予想しながら、大当りにおいて各大入賞口11,12への遊技球の打ち分けを行うことができる。その結果、大当りにおけるパチンコ遊技が単調となることがなく、大当り遊技中における遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
また、本実施形態においては、複数種類の移行率を記憶している移行率決定テーブル103がメインROM32に記憶されており、その移行率決定テーブル103を参照し、特別大入賞口への遊技球の入賞球数に応じて1つの移行率を特定し、特定された移行率にしたがって特定遊技状態終了後の遊技状態を決定している。このため、確変遊技状態へより移行しやすくなる(移行率が高くなる)ことを望む遊技者は、第1大入賞口11又は第2大入賞口12のうち特別大入賞口に設定された方の大入賞口へ遊技球を入賞させるために、遊技球の打ち分けを行うこととなるから、より一層大当りにおける遊技の単調さの解消を促進することができる。また、特別大入賞口への遊技球の合計入賞球数に応じて移行率決定テーブル103に記憶されている各移行率のうちから1つの移行率が特定されるため、各大当り遊技終了後における確変遊技状態への移行しやすさが変わりうるから、大当り遊技ごとの遊技を面白みのあるものとすることができる。
また、本実施形態においては、各大入賞口11,12のうち一方を、遊技球の入賞数に応じて他方よりも特定遊技状態後の遊技状態を確変遊技状態に決定しやすい特別大入賞口に設定している。このため、より多くの賞球を得るために確変遊技状態に移行しやすくしようとする遊技者にとっては、各大入賞口11,12のうちどちらが特別大入賞口であるのかを予想することも大当り遊技中の楽しみとなるため、これによって楽しみが更に増すこととなり、大当り遊技中における遊技者の遊技意欲を更に向上させることができることとなる。
さらに、本実施形態においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理において特別大入賞口決定処理を行い、1ラウンド毎に特別大入賞口を設定している。このため、1ラウンド毎に特別大入賞口が変更されうるので、確変遊技状態への移行確率がより高確率となることを望む遊技者は特別大入賞口が各大入賞口11,12のうちどちらであるかを1ラウンド毎に予想することとなり、予想回数が増える分だけ特別大入賞口の予想が難しくなる。その結果、大当り遊技中における遊技者の遊技意欲をより向上させることができると共に、予想が的中した際の遊技者の満足度を高めることができる。
また、本実施形態においては、特別大入賞口報知抽選処理において報知抽選に当選した場合、画像制御回路50、音声制御回路60又はランプ制御回路70が液晶表示装置16、スピーカ17L,17R又は装飾ランプ18L,18Rに指示して、特別大入賞口の報知を行うこととしている。このようにすると、各大入賞口11,12のうちどちらが特別大入賞口であるかを遊技者が認識できるので、遊技者は報知された特別大入賞口に入賞させようとする挑戦意欲を掻き立てることができる。これにより、大当り遊技中における遊技者の遊技意欲を更により向上させることができる。
(変形例)
次に、本発明に係るパチンコ遊技機1の変形例について、図23を参照して説明する。図23は、変形例に係る大当り開始インターバル管理処理の手順を示すフローチャートである。本変形例では、大当り開始インターバル管理処理で特別大入賞口報知抽選処理及び特別大入賞口決定処理を行い、全ラウンドを通して一度決定された特別大入賞口が同じである点が、上述した実施形態と異なる。以下、異なる点を中心に説明し、共通点については説明を省略ないし簡略化する。
次に、本発明に係るパチンコ遊技機1の変形例について、図23を参照して説明する。図23は、変形例に係る大当り開始インターバル管理処理の手順を示すフローチャートである。本変形例では、大当り開始インターバル管理処理で特別大入賞口報知抽選処理及び特別大入賞口決定処理を行い、全ラウンドを通して一度決定された特別大入賞口が同じである点が、上述した実施形態と異なる。以下、異なる点を中心に説明し、共通点については説明を省略ないし簡略化する。
本変形例では、実施形態で図11に示されるフローチャートに代えて、図23に示されるフローチャートに沿って、大当り開始インターバル管理処理を実行する。このフローチャートでは、ステップ32で待ち時間タイマ(t)が“0”であれば、ステップ131の特別大入賞口報知抽選処理及びステップ132の特別大入賞口決定処理を行った後にステップ33に進む点で異なり、他は同じである。ステップ131では、0〜99の範囲で報知判定用乱数値の抽出を行い、図20に示される報知判定テーブル101を参照して、特別大入賞口を報知するか否かを決定する。ステップ132では、0〜99の範囲で特別大入賞口決定用乱数値を抽出し、図21に示される特別大入賞口決定テーブル102を参照して、1/2の確率で第1大入賞口11又は第2大入賞口12のどちらかを特別大入賞口と決定する。なお、本変形例では、大当り開始インターバル管理処理で特別大入賞口報知抽選処理及び特別大入賞口決定処理を行っているので、大入賞口開放中処理及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理においてそれぞれの処理を行わないようになっている。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では図22に示される移行率決定テーブル103を参照して、特別大入賞口に入賞した遊技球の入賞球数が多いほど移行率を高くするようにしたが、以下のように移行率を決定してもよい。すなわち、第1大入賞口11又は第2大入賞口のどちらか一方を特別大入賞口に決定したとき、図24に示される移行率決定テーブル104を参照して、特別大入賞口に決定されなかった方の大入賞口(この決定されなかった方の大入賞口が本発明における不利大入賞口となっている)への遊技球の入賞球数が多いほど移行率を低くするようにしてもよい。また、特別大入賞口又は不利大入賞口への遊技球の入賞球数をそれぞれ計数し、特別大入賞口への遊技球の入賞球数が多ければ移行率を高くし、不利大入賞口への遊技球の入賞球数が多ければ移行率を低くするように、それぞれの入賞球数に応じて移行率を決定してもよい。
さらに、以下のように移行率を決定してもよい。すなわち、特に特別大入賞口を決定せず、各大入賞口11,12への遊技球の入賞球数をそれぞれ計数し、各大入賞口11,12への入賞球数の差の絶対値を求めた後、図25に示される移行率決定テーブル105を参照して、移行率を例えば50%あるいは60%等に決定してもよい。また、各ラウンド毎の各大入賞口11,12への入賞球数に応じて、図26(a)に示される点数決定テーブル106からそのときの点数を求め、全ラウンド終了後に各ラウンドにおける点数を合計した後、図26(b)に示される移行率決定テーブル107を参照して、合計点数が高得点であるほど移行率を高くするようにしてもよい。
また、移行率決定テーブルによらず、各大入賞口11,12への遊技球の入賞球数に基づいて、特定遊技状態終了後の遊技状態を通常遊技状態又は確変遊技状態のどちらに移行させるかを決定してもよい。具体的には、例えば、各大入賞口11,12に入賞した遊技球数が共に偶数又は奇数であれば確変遊技状態に移行し、一方が偶数で他方が奇数であれば通常遊技状態に移行させるようにすることができる。また、例えば、特定遊技状態における特定のラウンドにおいて各大入賞口11,12に入賞した遊技球数が、それぞれ4個及び5個であれば確変遊技状態に移行し、逆にそれぞれ5個及び4個であれば通常遊技状態に移行させるようにすることができる。
また、本実施形態では特別大入賞口報知抽選処理によって当選した場合に特別大入賞口を報知することとしていたが、抽選によらず特別大入賞口の報知を常に行ってもよく、遊技者に対して一切特別大入賞口の報知を行わなくてもよい。
また、本実施形態では第1大入賞口をアタッカー式の開閉装置とし、第2大入賞口をチューリップ式の開閉装置としたが、これらを逆にしてもよく、双方をアタッカー式あるいはチューリップ式としてもよい。また、遊技盤4を左右に区切る中心線に対して第2大入賞口12と対称となる位置に第1大入賞口11を設け、各大入賞口11,12が左右に離れている構成としてもよい。また、第1大入賞口11及び第2大入賞口12の他に、さらに大入賞口を設けてもよい。
1…パチンコ遊技機、4…遊技盤、11…第1大入賞口、12…第2大入賞口、16…液晶表示装置、21…主制御基板、22…副制御基板、30…主制御回路、31…メインCPU、40…副制御回路、41…サブCPU、50…画像制御回路、60…音声制御回路、70…ランプ制御回路。
Claims (6)
- 識別図柄の可変表示を行う可変表示手段と、該可変表示手段における前記識別図柄の可変表示結果が特定表示態様になったときに、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態に遊技状態を移行させる移行制御手段とを備えた遊技機であって、
遊技球が入賞しにくい入賞困難状態から遊技球が入賞しやすい入賞容易状態への切替動作を行う複数の可変入賞装置と、
該各可変入賞装置に入賞した遊技球数を計数する計数手段と、
前記通常遊技状態または前記通常遊技状態よりも前記識別図柄の可変表示結果が前記特定表示態様になりやすい特別遊技状態のいずれかから、前記特定遊技状態終了後の遊技状態を、前記計数手段により計数された前記各可変入賞装置の遊技球数に応じて決定する遊技状態決定手段とを有することを特徴とする遊技機。 - 前記特定遊技状態終了後における前記特別遊技状態への移行しやすさを示す移行率を複数種類記憶した移行率記憶手段と、
前記計数手段により計数された前記各可変入賞装置の遊技球数に応じて、前記移行率記憶手段に記憶された前記移行率のいずれか1つを特定する移行率特定手段とを更に有し、
前記遊技状態決定手段は、前記特定遊技状態終了後の遊技状態を決定するときに前記移行率特定手段によって特定された特定移行率にしたがうことを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記複数の可変入賞装置のうちの少なくとも1つを、他の前記可変入賞装置よりも前記遊技状態決定手段が前記特定遊技状態終了後の遊技状態を前記特別遊技状態に決定しやすい特別可変入賞装置に設定する可変入賞装置設定手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
- 前記各可変入賞装置が前記切替動作を複数回行うように制御する切替制御手段を更に有し、
前記可変入賞装置設定手段は、前記切替制御手段による前記切替動作ごとに前記特別可変入賞装置を設定することを特徴とする請求項3記載の遊技機。 - 前記移行率特定手段は、前記計数手段により計数された前記特別可変入賞装置以外の前記可変入賞装置における遊技球数の増加に応じて、前記特別遊技状態が前記特定遊技状態終了後の遊技状態に決定されにくくなるように設定された前記移行率を前記特定移行率とすることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項記載の遊技機。
- 前記特別可変入賞装置を報知するための報知条件が前記特定遊技状態中に成立したときに、前記特別可変入賞装置を報知させる報知制御手段を更に有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005130314A JP2006305001A (ja) | 2005-04-27 | 2005-04-27 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005130314A JP2006305001A (ja) | 2005-04-27 | 2005-04-27 | 遊技機 |
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ID=37472583
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JP2005130314A Withdrawn JP2006305001A (ja) | 2005-04-27 | 2005-04-27 | 遊技機 |
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JP (1) | JP2006305001A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013180045A (ja) * | 2012-03-01 | 2013-09-12 | Heiwa Corp | 弾球遊技機 |
-
2005
- 2005-04-27 JP JP2005130314A patent/JP2006305001A/ja not_active Withdrawn
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