JP2006304861A - 布地の両面に襞を設けた垢すり - Google Patents
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Abstract
【課題】背中などの見えない部分を洗うときなどに、肌と接触する押圧感を高めるとともに、石けんやボディソープの泡立ちをよくし、更にマッサージ効果を高める。
【解決手段】長方形状の布地において、長手方向に直角方向(上下方向)に布地をS字状、Z字状又はコ字状に複数回折り畳んで布地の両面にそれぞれ折り山を形成し、折り重なった部分を上下方向に縫い合わせて前記折り山が布地の両面に突出した襞を布地の長手方向に近接して或いは適宜間隔をあけて複数個所設けた。少なくとも前記の襞が形成される布地部分に同一幅からなる同一種類又は異種類の布地を1乃至複数枚重ね合わせ、前記布地が重ね合わされた部分に前記の襞を数個所設けてもよい。
【選択図】図5
【解決手段】長方形状の布地において、長手方向に直角方向(上下方向)に布地をS字状、Z字状又はコ字状に複数回折り畳んで布地の両面にそれぞれ折り山を形成し、折り重なった部分を上下方向に縫い合わせて前記折り山が布地の両面に突出した襞を布地の長手方向に近接して或いは適宜間隔をあけて複数個所設けた。少なくとも前記の襞が形成される布地部分に同一幅からなる同一種類又は異種類の布地を1乃至複数枚重ね合わせ、前記布地が重ね合わされた部分に前記の襞を数個所設けてもよい。
【選択図】図5
Description
本発明は、布地の両面に複数の襞を設けた垢すりに関する。
従来、布製の垢すりには、織り組織によって布地に横畝を表出する垢すりタオル(特許文献1参照)、収縮率の異なる糸を使用して収縮性の差を利用して織物表面に凹凸のある垢すりタオル(特許文献2参照)が開示されている。しかし、特許文献1及び特許文献2記載の垢すりタオルは多くがデザインや摩擦効果を目的にしているものであり、織物表面に形成される凹凸が小さく、本来の垢すりとしての効果はあるものの、肌に接触したときの押圧感に乏しいという点において問題があった。
一般に従来の垢すりを使って背中などの見えない部分を洗うときに、垢すりが肌に接する感触によって洗っている身体の部位を察知するのであるが、従来の垢すりは前記のように凹凸が少ないために肌と接触する感触に乏しく、どの部位を洗ったのか実感として残らないために洗い残しや同じ部位を何回も洗う無駄が生じる。本発明者は、前記の問題点を解消するために鋭意研究して本発明に至ったものであり、本願発明の課題は、肌と接触したときの押圧感を感覚的に高めるとともに、石けんやボディソープの泡立ちをよくし、更にマッサージ効果を高める垢すりを提供することにある。
前記の課題を解決するために、本発明は、長方形状の布地において、長手方向に直角方向(上下方向)に布地をS字状、Z字状又はコ字状に複数回折り畳んで布地の両面にそれぞれ折り山を形成し、折り重なった部分を上下方向に縫い合わせて前記折り山が布地の両面に突出した襞を布地の長手方向に近接して或いは適宜間隔をあけて複数個所設けたことを特徴とする垢すりとする(請求項1)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、少なくとも前記の襞が形成される布地部分に同一幅からなる同一種類又は異種類の布地を1乃至複数枚重ね合わせ、前記布地が重ね合わされた部分に前記の襞を数個所設けたことを特徴とする前記の垢すりとすることが好ましい(請求項2)。
本発明の垢すりは、前記のように構成され、使用時に布地を長手方向に引っ張った際に襞が長手方向に直角方向に向き、襞の頂上部が肌に接し、布地に形成された襞が肌に適度に押しつけられるので、肌に接触したときの押圧感が高められ、洗い残しや同じ部位を何回も洗う無駄が解消される。また、石けんやボディソープの泡がクリーミィ且つ泡立ちがよくなり洗浄効果が向上する。更にマッサージ効果により疲れがいやされるなどの効果を奏する。また、布地に多重の襞を形成したものは、襞の腰が強く肌に押しつけられたときでも襞が倒れずに襞の頂上部が確実に肌に当たり押圧感とマッサージ効果が倍増する。また、本発明の襞は布地の両面に同時に形成されるので片面ずつ襞を形成する手間が省け、更に、ステッチの縫合位置を変えるだけで所望の長さで且つ表裏の長さのバランスを変えた襞を有する垢すりが得られる利点がある。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下「本発明の実施の形態」と称する)について図面を参照しながら説明する。しかし、本願発明は係る実施の形態によって何ら制限されるものではない。
本発明の実施の形態に係る垢すりは、長方形状の布地において、長手方向に直角方向(上下方向)に布地をS字状、Z字状又はコ字状に複数回折り畳んで布地の両面にそれぞれ折り山3を形成し、折り重なった部分を上下方向に縫い合わせて前記折り山が布地の両面に突出した襞を布地の長手方向に近接して或いは適宜間隔をあけて複数個所設けたことを特徴とする垢すりである。本発明の実施の形態に係る垢すりの布地は、通常垢すりタオルないし浴用タオルなどとして市販されているものを用いることができ、例えばポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿、麻、その他の合成繊維糸や天然繊維糸のラッシェル編みやパイル織りなどのメッシュ地からなる編織物、或いは不織布などが好ましい。
図1〜図3は、布地2に襞を近接して形成する例を示すもので、図1はS字状、図2はZ字状、図3はコ字状にそれぞれ布地2を折り畳んで、折り重なった部分の中央部(ステッチ(stitch)4)を上下方向に、縫い合わせることによって、近接させて且つ多重の襞を形成する例を示す。図4は、布地をZ字状に折畳んだ正面図であって、ステッチ4a〜4hの位置を適宜選択して縫い合わせることによって、布地2の複数個所に襞を間隔をあけて形成する例を示す。何個所に襞を設けるかは布の大きさや好みにより適宜選択することができる。折畳む回数は、布地2の両面に折り山3が1個以上形成されるものであれば特に限定されるものではなく、布地の厚みや硬さによって選択すればよい。前記何れの場合も、折り山3a〜3hが布地2の両面に突出した襞5を形成する。
また、図4に示すように、正面視にて鋸刃状に折畳んだ先端の折り山3cから伸びる長短2辺(3c・3b/3c・3d)と隣接する1辺(3e・3d)とを順次縫い合わせていくと同図(b)又は同図(c)に示すように適宜間隔のあいた襞が形成される。また、折り山を頂点とする二等辺三角形の底辺を通るステッチの位置を変えることによって、布地の表裏に表れる襞の長さのバランスを変えることができる。即ち、ステッチの位置を短辺の中心点を通るように縫い合わせると、両面に同じ長さの襞が形成される(図示せず)。ステッチの位置を4a、4c・・・のように、短辺の中心点より折り山3a、3c・・・側に偏心させて縫い合わせると、同図(b)に示すように、布地の表面に表れる襞が短く、裏面に表れる襞の長さが長く表れる。また、ステッチの位置を4b、4d・・・のように、短辺の中心点より折り山3b、3d・・・側に偏心させて縫い合わせると、布地の表面に表れる襞が長く、裏面に表れる襞の長さが短く表れる(図示せず)。また、ステッチの位置を交互にずらして、4a、4d、4e、4hのように縫い合わせると、同図(c)に示すように、表裏何れの面にも長さが長短交互に表れる襞が形成される。
襞と襞の間隔は特に限定されないが、等間隔でもよいし、数個ずつグループ化して設けてもよい。図5は折畳みの回数を増やして多重の襞を形成した例を示す。この図に示すように、襞を形成した布地を長手方向に引っ張ると、襞の折り山3部分が長手方向に対して直角方向に立ち上がるので肌を押しつける感触が強くなる。このように多重の襞を形成する方法としては、図1〜図3に示すように、布地2をS字状、Z字状又はコ字状に複数回折り畳んで中央部をステッチして縫合し、係る多重の襞を布地2の長手方向に適宜間隔をあけて複数個所設けることができる。ステッチの位置を折り重なる中心部にすれば両面に同一長さの襞が形成され、中心部から偏心させてステッチすれば両面に異なる長さの襞を形成することができる。また、布地に襞を形成する方法として、布地をつまみ縫いして襞を形成する方法があるが、この方法では、布地の片面にのみ襞が形成され、両面に同時に襞を作ることができない上、係る方法による襞は腰が弱いために使用に際し肌に対する押圧感に乏しいという欠点がある。
次に、薄い布地や柔らかい布地の場合は、少なくとも前記の襞が形成される布地部分に同一幅からなる同一種類又は異種類の例えば硬さの硬い布地を1乃至複数枚重ね合わせ、前記布地が重ね合わされた部分に前記の襞を数個所設けることによって、形成された襞の腰が強くなり、肌に対する押圧感を高めることができる。襞を形成する方法は前記の一枚の布地に襞を形成する場合と同様であるので説明は省略する。
市販のポリアミド繊維、ポリアミド繊維とポリエステル繊維乃至綿との混編み糸使いでラッシェル編みからなる種々の浴用タオルに前記の実施の形態に記載した襞を形成して本発明にかかる垢すりを得た。この垢すりを発明者本人及び3人のモニターがそれぞれ使用したところ、従来の襞を形成しない浴用タオルと比較して、タオルの襞による押圧感が強く感じられ、背中など見えないところでも洗い残しや同じ部位を何回も洗うことがなくなった。その上、石けんの泡が細かくクリーミィになり且つ石けんの泡立ちがよくなった。また、マッサージ効果により疲労感が軽減することも併せて確認された。
本発明に係る垢すりは、従来の浴用タオルなどに襞を設けるだけで簡単に製造できるので便利であり、しかもミシンを使用して量産可能であり経済的で極めて有用である。
1:垢すり、2:布地、3,3a〜3h:折り山、4,4a〜4h:ステッチ、5:襞
Claims (2)
- 長方形状の布地において、長手方向に直角方向(上下方向)に布地をS字状、Z字状又はコ字状に複数回折り畳んで布地の両面にそれぞれ折り山を形成し、折り重なった部分を上下方向に縫い合わせて前記折り山が布地の両面に突出した襞を布地の長手方向に近接して或いは適宜間隔をあけて複数個所設けたことを特徴とする垢すり。
- 少なくとも前記の襞が形成される布地部分に同一幅からなる同一種類又は異種類の布地を1乃至複数枚重ね合わせ、前記布地が重ね合わされた部分に前記の襞を数個所設けたことを特徴とする請求項1記載の垢すり。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005128047A JP2006304861A (ja) | 2005-04-26 | 2005-04-26 | 布地の両面に襞を設けた垢すり |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005128047A JP2006304861A (ja) | 2005-04-26 | 2005-04-26 | 布地の両面に襞を設けた垢すり |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006304861A true JP2006304861A (ja) | 2006-11-09 |
Family
ID=37472457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005128047A Pending JP2006304861A (ja) | 2005-04-26 | 2005-04-26 | 布地の両面に襞を設けた垢すり |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006304861A (ja) |
-
2005
- 2005-04-26 JP JP2005128047A patent/JP2006304861A/ja active Pending
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