JP2006304484A - ステータおよびその製造方法ならびに回転電機 - Google Patents

ステータおよびその製造方法ならびに回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】 渦電流損が抑制されたステータおよびその製造方法ならびに該ステータを有する回転電機を提供する。
【解決手段】 回転電機1に含まれるステータ100は、ステータ100の径方向に延びる複数の櫛歯121を有するティース部120と、櫛歯121にステータ100の周方向から当接するように設けられたヨーク部110とを備え、ティース部120はステータ100の軸方向に電磁鋼板が積層された構造を有し、ヨーク部110はステータ100の径方向に電磁鋼板が積層された構造を有し、かつ、ステータ100の周方向において複数に分割されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステータおよびその製造方法ならびに回転電機に関し、特に、分割して形成されたティース部とヨーク部とを含むステータおよびその製造方法ならびに回転電機に関する。
従来より、コイル巻着工程の作業性向上の観点から、ステータコアのヨーク部とティース部とを、分割して製造し、ティース部の外周にヨーク部を嵌合してステータコアを構成する技術が知られている。
特開昭60−2038号公報(特許文献1)は、コイル巻線の作業性を向上することができるステータコアを開示する。特許文献1に記載のステータコアは、外周面に開口させたスロットを有するティース部と、このティース部の外周のスロットにコイルを挿入した後、磁性薄板を巻重ねて形成したヨーク部とを含む。ティース部の櫛歯の先端部は、ヨーク部の内周面に対して、接線方向に垂直に当接している。
この公報に記載のステータコアによれば、ティース部の外周面に開口させたスロットを設けたので、スロットを内周面に設ける場合と比べて、開口幅を広くとることができるので、コイルの巻着が容易であり、作業性を向上させることができる。
特開昭60−2038号公報
しかしながら、上述の公報に開示された発明においては、ティース部の先端部が、ヨーク部の内周面に垂直に当接しているため、ティース部からヨーク部に流れる磁束による渦電流損(鉄損)が大きいという問題点がある。これについて図19,図20を参照して詳細に説明する。ティース部20の先端がヨーク部10の内周面に垂直に当接している場合、ティース部20を流れる磁束は、図19に示すようにヨーク部10の内周面に垂直に流入する。磁束がヨーク部10に流入すると、図20に示すように、ヨーク部10の内周面には、右ねじの法則に従って、磁束の進行方向に対して右回りに渦電流が発生する。この渦電流により消費される電力値をW、渦電流の電圧値をV、ヨーク部10の渦電流に対する電気抵抗値をRとすると、W=V/Rとなる。このとき、渦電流は、ヨーク部10の内周面上で流れるが、面であるため渦電流が流れやすく、電気抵抗値Rが小さい。したがって、渦電流損(鉄損)が大きい。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、渦電流損が抑制されたステータおよびその製造方法ならびに該ステータを有する回転電機を提供することである。
本発明に係るステータは、径方向に延びる複数の櫛歯を有するティース部と、櫛歯に周方向から当接するように設けられたヨーク部とを備え、ヨーク部は径方向に鋼板が積層された構造を有し、かつ、周方向において複数に分割されている。
上記構成によれば、ヨーク部がステータの周方向からティース部に当接することで、ステータの径方向に沿ってティース部を通過する磁束が、ステータの周方向に沿ってヨーク部に流入しやすくなる。また、ティース部からヨーク部に磁束が流入する際には、渦電流が発生するが、上記構成によれば、積層鋼板の断面からヨーク部に磁束が流入するので、渦電流に対する電気抵抗が高く、渦電流損(鉄損)の増加を抑制することができる。
上記ステータにおいて、ティース部は、磁化容易方向が径方向に向く方向性電磁鋼板が軸方向に積層された構造を含み、ヨーク部は、磁化容易方向が周方向に向く方向性電磁鋼板が径方向に積層された構造を含むことが好ましい。
これにより、ティース部においては径方向に、ヨーク部においては周方向に磁束が流れやすくなり、ステータの磁気特性が向上する。
上記ステータにおいて、ヨーク部は櫛歯と嵌合されることでティース部と接合されることが好ましい。これにより、ステータの製造工程が簡略化される。
なお、ここでいう「嵌合」とは、互いに対応した形状を有するヨーク部と櫛歯とを嵌め合わせて固定することを意味し、ヨーク部および櫛歯の一方を他方に圧入すること、ヨーク部および櫛歯をカシメ固定すること、ヨーク部および櫛歯を組合わせた状態で他の部材に圧入して固定することを含む。
上記ステータにおいて、ティース部は周方向において一体に形成されていることが好ましい。これにより、ステータの製造工程が簡略化される。
上記ステータにおいて、ヨーク部に含まれる鋼板の長さがステータの径方向外方に向かって長くなるようにヨーク部が形成されることが好ましい。これにより、ティース部からヨーク部へと磁束が流れやすくなる。
本発明に係るステータの製造方法は、径方向外方に突出した複数の櫛歯を有するティース部と、ヨーク部とを、分割して製造するステータの製造方法であって、ティース部を形成するティース部形成工程と、ティース部の隣り合う櫛歯の隙間に対応した長さを有する鋼板を積層してヨーク部を形成するヨーク部形成工程と、鋼板が径方向に積層するようにヨーク部と櫛歯とを嵌合させてティース部とヨーク部とを接合する接合工程とを備える。
上記製造方法によれば、鉄損が抑制されたステータを簡略化された工程により得ることができる。
上記ステータの製造方法において、ヨーク部形成工程は、第1の長さを有する鋼板を積層して第1ブロックを形成する工程と、第1の長さよりも長い第2の長さを有する鋼板を積層して第2ブロックを形成する工程と、第1と第2ブロックを重ねる工程とを有することが好ましい。
同じ長さの鋼板を用いることで、製造および寸法管理が容易になる。また、長さの異なる第1と第2ブロックを重ねてヨーク部を形成することで、ステータの径方向外方に向かって長くなるヨーク部を容易に形成することができる。したがって、ティース部からヨーク部へと磁束が流れやすいステータを容易に得ることができる。
本発明に係る回転電機は、上述したステータ、または、上述したステータの製造方法により製造されたステータを備える。これにより、鉄損が抑制された回転電機を得ることができる。
本発明によれば、回転電機のステータにおける渦電流損を抑制することができる。
以下に、本発明に基づくステータおよびその製造方法ならびに回転電機の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る回転電機を示した軸方向断面図である。図1を参照して、回転電機1は、リング状のステータ100と、ステータ100の径方向内方で回転自在に固定されたロータ200とを備える。ロータ200は、矢印αの方向に回転する。ステータ100およびロータ200は、ハウジング(図1においては図示せず)内に形成されている。
ステータ100は、ヨーク部110と、ティース部120と、ティース部120に巻回されたコイル130とを有する。図1においては、説明の便宜上、一部のコイル130の図示を省略している。
ヨーク部110は、ティース部120の外端部にステータ100の周方向から当接する連結部111を有する。連結部111は、ステータ100の周方向に並ぶように等角度間隔で複数形成されている。そして、ヨーク部110は、磁化容易方向がステータ100の周方向に沿うように、方向性電磁鋼板をステータ100の径方向に積層して形成されている。
ティース部120は、ステータ100の径方向に延び、径方向外方に向かって先細りの形状を有する櫛歯121を有する。櫛歯121は、連結部111に対応する数だけ設けられ、櫛歯121の外端部と連結部111とが当接する。ティース部120は、磁化容易方向がステータ100の径方向に沿うように、方向性電磁鋼板をステータ100の軸方向に積層して形成されている。
ヨーク部110は、複数の櫛歯121の間に設けられる。すなわち、ヨーク部110は、複数の櫛歯121間の隙間に対応した形状を有し、ヨーク部110をティース部120に嵌合させることでヨーク部110とティース部120とが接合されている。なお、ヨーク部110およびティース部120は、それらの接合部において複数の段を含む多段形状を有する。
図2〜図4は、回転電機の製造工程における各工程を示した図である。図2を参照して、帯状の方向性電磁鋼板を所定の長さ(L)で切断し、切断された電磁鋼板を積層することで、積層鋼板ブロック112が形成される。同様にして、積層鋼板ブロック113,114が形成される。ここで、積層鋼板ブロック113は積層鋼板ブロック112よりも長く形成され、積層鋼板ブロック114は積層鋼板ブロック113よりも長く形成される。そして、複数の積層鋼板ブロック112〜114を重ねることで、多段形状を有するヨーク部パーツ110Aが形成される。
図3を参照して、図2に示される工程により形成されたヨーク部パーツを、ステータ100の軸方向(矢印DR1方向)に沿ってティース部120に圧入する。これにより、図4に示すように、ヨーク部110とティース部120とが接合される。
図5〜図8は、ティース部120の製造工程における各工程を示した図である。図5を参照して、ティース部120は、帯状の方向性電磁鋼板122を用いて形成される。方向性電磁鋼板122は、送りローラ300によって該鋼板の磁化容易方向(矢印β方向)に沿って流される。そして、方向性電磁鋼板122は、プレス機302によりプレスされる。これにより、図6に示すように、方向性電磁鋼板122からティース形状体123が打抜かれる。なお、以下の説明において、ティース形状体123とは、プレス機302により打抜かれた後であって、ティース部120が形成される前の帯状の部材を意味する。
ティース形状体123は、図6に示すように、方向性電磁鋼板122の幅方向に延在し、櫛歯121が方向性電磁鋼板122の磁化容易方向(方向性電磁鋼板122の送り方向)に延びるように打抜かれる。
次に、図7に示すように、方向性電磁鋼板122から打抜かれたティース形状体123が積層される。さらに、図8に示すように、積層されたティース形状体123が、巻取り治具304に巻き取られ、端部同士が溶接されてティース部120が形成される。このとき、櫛歯121が径方向を向くため、ティース部120の磁化容易方向が径方向を向く。このようにティース部120が形成された後、ティース部120の各櫛歯121にコイル130が巻着される。
図9,図10は、ヨーク部110とティース部120とを通過する磁束を示す図である。図9,図10を参照して、ヨーク部110はティース部120にステータ100の周方向(矢印DR2方向)から当接する。したがって、ティース部120を径方向(矢印DR3方向)に通過する磁束が、ステータ100の周方向に沿ってヨーク部110に流れやすくなる。ヨーク部110に磁束が流入する際、図10に示すように、渦電流が発生する。この渦電流は、方向性電磁鋼板の断面内を流れるが、方向性電磁鋼板は、薄い薄板であるため、渦電流が流れることができる面積が小さく、渦電流に対する電気抵抗が高い。そのため、渦電流が流れ難く、渦電流損(鉄損)の増加が抑制される。
ここで、ティース部120からヨーク部110に向かう磁路構成を考慮すると、櫛歯121は、ステータ100の径方向外方に向かうにつれて幅が狭くなるテーパ形状(三角形状)を有することが好ましい。しかしながら、このような形状を実現するためには、ヨーク部パーツを構成する全ての電磁鋼板の長さを異ならせる必要がある。これに対し、図9に示すような多段形状を適用することにより、同一の長さの電磁鋼板を組合わせて用いることができるので、テーパ形状の場合とほぼ等価な磁路構成を実現した上で、製造および寸法管理を容易に行なうことができるようになる。
図11〜図13は、ステータ100の製造工程の一例を示すフローチャートである。図11〜図13を用いて、ステータ100の製造工程について説明する。
図11は、ステータ100におけるヨーク部パーツ110Aの製造工程の一例を示すフローチャートである。ステップ(以下、ステップをSと略す)10にて、方向性電磁鋼板が、所定の長さで切断される。方向性電磁鋼板の切断長さは、ティース部120の隣り合う櫛歯121の間隔と対応させる。隣り合う櫛歯121間の間隔は、ステータ100の径方向に沿って多段に変化するので、ヨーク部110を構成する方向性電磁鋼板としては、各々の間隔に対応した長さに切断された電磁鋼板を準備する。S20にて、同一の長さに切断された方向性電磁鋼板が積層される(各々の長さの電磁鋼板ごとに積層される。)。S30にて、電磁鋼板同士の接着が行なわれる。接着工程においては、まず、積層された方向性電磁鋼板の間に熱可塑性の接着材を介在させるように、接着材が含浸させられる。そして、方向性電磁鋼板が加熱され、方向性電磁鋼板同士が接着される。これにより、異なる複数の長さを有する積層鋼板ブロック112〜114が形成される。S40にて、積層鋼板ブロック112〜114が重ねられる。ここで、積層鋼板ブロック同士は接着されてもよいし、接着されなくてもよい。また、S30の接着工程を省略し、積層鋼板ブロック112〜114を重ねた後に方向性電磁鋼板同士の接着を行なうことも可能である。
図12は、ステータ100におけるティース部120の製造工程およびコイル130の巻着工程の一例を示すフローチャートである。S100にて、方向性電磁鋼板122がプレスされ、ティース形状体123が打抜かれる。S110にて、打抜かれたティース形状体123が積層される。S120にて、積層されたティース形状体123が巻取り治具304に巻き取られ、端部同士が溶接されたティース部120が形成される。
S130にて、ティース部120の各櫛歯121にインシュレータ(図示せず)が挿入される。S140にて、インシュレータの上から各櫛歯121にコイル130が巻着される。本実施の形態においては、3本のノズルにより、3つの櫛歯121に同時にコイル130が巻着される。S150にて、隣合うコイル130の間に相間板(図示せず)がセットされる。
図13は、ヨーク部110とティース部120との組み付け工程の一例を示すフローチャートである。S200にて、ヨーク部パーツ110Aがティース部120に圧入され、ヨーク部110とティース部120とが接合される。
S210にて、コイル130から、U相、V相およびW相の3相の導線を外部に引出すための結線処理と、それらの中性点を結合するための結線処理を行なう。S220にて、コイル130から引出された導線の端部に、端子を結合する。S230にて、樹脂モールドおよびワニスのいずれかにより、ステータ100全体を固め、ヨーク部110、ティース部120およびコイル130を固定する。
以上のように、本実施の形態に係る回転電機1のステータ100において、ヨーク部110は、ティース部120の隣合う櫛歯121の間の隙間に対応した形状を有するヨーク部パーツ110Aにより形成され、ヨーク部パーツ110Aをティース部120に圧入することでヨーク部110とティース部120とが接合される。これにより、別途、ヨーク部の一部を切削する加工を施さなくても、該ヨーク部には、周方向に方向性電磁鋼板の断面が露出した連結部111が形成される。したがって、製造工程が簡略化され、歩留まりも向上する。
ヨーク部110は、連結部111においてティース部120の径方向の外端部に、ステータ100の周方向から当接する。したがって、ティース部120の櫛歯121を径方向に通過する磁束が、ステータ100の周方向に沿ってヨーク部110に流入しやすくなる。ティース部120からヨーク部110に磁束が流入する際には、渦電流が発生する。この渦電流は、ヨーク部110を構成する方向性電磁鋼板の断面内を流れるが、方向性電磁鋼板は、薄板であるため、渦電流に対する電気抵抗が高い。その結果、渦電流が流れ難く、渦電流損(鉄損)の増加を抑制することができる。
また、ステータ100においては、ヨーク部110の磁化容易方向が周方向に向き、ティース部120の磁化容易方向が径方向に向いている。コイル130に電流(たとえば三相交流電流)を流すと、磁束はティース部120を径方向に、ヨーク部110を周方向に通過する。したがって、ステータ100においては、磁束が流れる方向と、磁化容易方向とが一致しており、これにより、磁気抵抗を抑制することができる。
さらに、ステータ100においては、一定の長さを有する方向性電磁鋼板を積層して形成された積層鋼板ブロック112〜114が重ねられてヨーク部パーツ110Aが構成されている。このようにすることで、寸法管理等が容易になる。また、フラットな鋼板を積層させるため、ヨーク部形成のためにR加工を施す必要がなく、R加工に伴なう残留歪を除去するための焼鈍工程を設ける必要もない。このように、本実施の形態においては、製造工程が簡略化されている。すなわち、本実施の形態によれば、生産性を向上させ、製造コストを低減することができる。
そして、ステータ100においては、ヨーク部パーツ110Aをティース部120に圧入することでヨーク部110とティース部120とが接合されている。したがって、ヨーク部110とティース部120とを接合するために焼嵌め工程を用いる必要がない。このように、本実施の形態においては、製造工程が簡略化されている。すなわち、本実施の形態によれば、生産性を向上させ、製造コストを低減することができる。
ヨーク部110とティース部120との接合工程において焼嵌め工程を用いた場合、ヨーク部110やティース部120に残留応力が生じ、渦電流損が増加する場合がある。これに対し、焼嵌め工程を省略することで、上記残留応力による渦電流損の増加を抑制することができる。
上述した内容について要約すると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態に係る回転電機1に含まれるステータ100は、ステータ100の径方向(矢印DR3方向)に延びる複数の櫛歯121を有するティース部120と、櫛歯121にステータ100の周方向(矢印DR2方向)から当接するように設けられたヨーク部110とを備え、ティース部120はステータ100の軸方向(矢印DR1方向)に電磁鋼板が積層された構造を有し、ヨーク部110はステータ100の径方向(矢印DR3方向)に電磁鋼板が積層された構造を有し、かつ、ステータ100の周方向(矢印DR2方向)において複数に分割されている。
なお、本実施の形態においては、方向性電磁鋼板を用いてヨーク部110およびティース部120を形成する例について説明したが、1つの変形例として、たとえば、ティース部120を圧粉磁心により構成することも考えられる。この場合においても、ヨーク部110に上述した構成を適用することで、ティース部120からヨーク部110へ磁束が流れる際の渦電流損を低減できる。
また、ステータ100において、ヨーク部110は櫛歯121に圧入されることでティース部120と接合されている。なお、「圧入」は「嵌合」の一態様である。
さらに、ステータ100において、ティース部120はステータ100の周方向(矢印DR2方向)において一体に形成されている。
そして、ステータ100において、ヨーク部110に含まれる磁性鋼板の長さがステータ100の径方向(矢印DR3方向)外方に向かって長くなるようにヨーク部110が形成されている。
ステータ100の製造方法は、ティース部120を形成するティース部形成工程(図5〜図8)と、ティース部120の隣り合う櫛歯121の間隔に対応した形状を有するヨーク部110を形成するヨーク部形成工程(図2)と、ヨーク部110を櫛歯121と嵌合させてティース部120とヨーク部110とを接合する接合工程(図3,図4)とを備える。
また、ステータ100の製造方法において、ヨーク部形成工程(図2)は、第1の長さ(L)を有する磁性鋼板を積層して第1ブロックとしての積層鋼板ブロック112を形成する工程と、第1の長さ(L)よりも長い第2の長さを有する磁性鋼板を積層して第2ブロックとしての積層鋼板ブロック113(または、積層鋼板ブロック114)を形成する工程と、積層鋼板ブロック112,113,114を重ねる工程とを有する。
(実施の形態2)
図14〜図16は、実施の形態2に係る回転電機に含まれるステータの製造工程における各工程を示した図である。図14〜図16を参照して、本実施の形態に係る回転電機は、実施の形態1に係る回転電機の変形例であって、ヨーク部パーツ110Aをティース部120に圧入することに代えて、カシメによりヨーク部パーツ110Aをティース部120に固定することを特徴とする。なお、「カシメ固定」は、「嵌合による接合」の一態様である。
図14,図15に示すように、ティース部120の径方向外方から複数の櫛歯121間にヨーク部パーツ110Aを嵌め込む。そして、図16に示すように、ティース部120先端をカシメてヨーク部パーツ110Aを固定する(図16中のA部)。これにより、ヨーク部110とティース部120とが接合される。
上記構成によっても、実施の形態1と同様に、渦電流損(鉄損)の増加および磁気抵抗を抑制し、製造工程を簡略化することができる。また、焼嵌め工程を行なうことなくヨーク部110とティース部120とを接合することができる。
(実施の形態3)
図17,図18は、実施の形態3に係る回転電機の製造工程における各工程を示した図である。図17,図18を参照して、本実施の形態に係る回転電機は、実施の形態1,2に係る回転電機の変形例であって、圧入およびカシメに代えて、ヨーク部110およびティース部120を回転電機のハウジング400に圧入することでヨーク部110とティース部120とを接合することを特徴とする。なお、「ヨーク部とティース部とを組合わせた状態でハウジングに圧入して固定すること」は、「ヨーク部と櫛歯との嵌合による接合」の一態様である。
本実施の形態においては、ティース部120先端に圧入やカシメ固定のための突起が設けられていない。そして、ティース部120は、接合されたヨーク部110と外径が同じになるフラットな側面を有する。ヨーク部パーツ110Aがティース部120にセットされた後、それらをハウジング400に圧入する。これにより、ヨーク部110とティース部120とが接合される。なお、ハウジング400の内周面は、ヨーク部110およびティース部120を含むステータ100の外周面に対応する多角形形状を有するように加工されている。
上記構成によっても、実施の形態1と同様に、渦電流損(鉄損)の増加および磁気抵抗を抑制し、製造工程を簡略化することができる。また、焼嵌め工程を行なうことなくヨーク部110とティース部120とを接合することができる。さらに、締結ボルトなどの回転抜け止め機構を用いることなくステータ100をハウジング400に固定することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した本実施の形態の特徴部分について適宜組合わせることは、当初から予定されている。また、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1に係る回転電機を示した軸方向断面図である。 図1に示される回転電機の製造工程における第1工程を示した図である。 図1に示される回転電機の製造工程における第2工程を示した図である。 図1に示される回転電機の製造工程における第3工程を示した図である。 図1に示される回転電機に含まれるステータのティース部の製造工程における第1工程を示した図である。 図1に示される回転電機に含まれるステータのティース部の製造工程における第2工程を示した図である。 図1に示される回転電機に含まれるステータのティース部の製造工程における第3工程を示した図である。 図1に示される回転電機に含まれるステータのティース部の製造工程における第4工程を示した図である。 図1に示される回転電機に含まれるステータのヨーク部とティース部とを通過する磁束を示す図(その1)である。 図1に示される回転電機に含まれるステータのヨーク部とティース部とを通過する磁束を示す図(その2)である。 図1に示される回転電機に含まれるステータの製造工程の一例を示すフローチャート(その1)である。 図1に示される回転電機に含まれるステータの製造工程の一例を示すフローチャート(その2)である。 図1に示される回転電機に含まれるステータの製造工程の一例を示すフローチャート(その3)である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機に含まれるステータの製造工程における第1工程を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機に含まれるステータの製造工程における第2工程を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機に含まれるステータの製造工程における第3工程を示した図である。 本発明の実施の形態3に係る回転電機の製造工程における第1工程を示した図である。 本発明の実施の形態3に係る回転電機の製造工程における第2工程を示した図である。 従来のステータのヨーク部とティース部とを通過する磁束を示す図(その1)である。 従来のステータのヨーク部とティース部とを通過する磁束を示す図(その2)である。
符号の説明
1 回転電機、10,110 ヨーク部、20,120 ティース部、100 ステータ、110A ヨーク部パーツ、111 連結部、112〜114 積層鋼板ブロック、121 櫛歯、122 方向性電磁鋼板、123 ティース形状体、130 コイル、200 ロータ、300 ローラ、302 プレス機、304 巻取り治具、400 ハウジング、DR1 ステータの軸方向、DR2 ステータの周方向、DR3 ステータの径方向。

Claims (8)

  1. 径方向に延びる複数の櫛歯を有するティース部と、
    前記櫛歯に周方向から当接するように設けられたヨーク部とを備え、
    前記ヨーク部は径方向に鋼板が積層された構造を有し、かつ、周方向において複数に分割されている、ステータ。
  2. 前記ティース部は、磁化容易方向が径方向に向く方向性電磁鋼板が軸方向に積層された構造を含み、
    前記ヨーク部は、磁化容易方向が周方向に向く方向性電磁鋼板が径方向に積層された構造を含む、請求項1に記載のステータ。
  3. 前記ヨーク部は前記櫛歯と嵌合されることで前記ティース部と接合される、請求項1または請求項2に記載のステータ。
  4. 前記ティース部は周方向において一体に形成されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載のステータ。
  5. 前記ヨーク部に含まれる鋼板の長さが前記ステータの径方向外方に向かって長くなるように前記ヨーク部が形成された、請求項1から請求項4のいずれかに記載のステータ。
  6. 径方向外方に突出した複数の櫛歯を有するティース部と、ヨーク部とを、分割して製造するステータの製造方法であって、
    前記ティース部を形成するティース部形成工程と、
    前記ティース部の隣り合う櫛歯の隙間に対応した長さを有する鋼板を積層してヨーク部を形成するヨーク部形成工程と、
    前記鋼板が径方向に積層するように前記ヨーク部と前記櫛歯とを嵌合させて前記ティース部と前記ヨーク部とを接合する接合工程とを備えた、ステータの製造方法。
  7. 前記ヨーク部形成工程は、
    第1の長さを有する鋼板を積層して第1ブロックを形成する工程と、
    前記第1の長さよりも長い第2の長さを有する鋼板を積層して第2ブロックを形成する工程と、
    前記第1と第2ブロックを重ねる工程とを有する、請求項6に記載のステータの製造方法。
  8. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のステータ、または、請求項6もしくは請求項7に記載のステータの製造方法により製造されたステータを備えた、回転電機。
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