JP2006303195A - レーザモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】戻り光の影響を低減できるレーザモジュールを低コストで提供する。
【解決手段】半導体レーザ2と光ファイバ3との間の光路Lに、半導体レーザ2から出射された光で特定の偏光面を有する偏光成分は透過する偏光ビームスプリッタ5を備える。光ファイバ3の出射端3bで反射した光、及び照射対象物9で反射した光は、光ファイバ3を伝搬される戻り光Nとなる。戻り光Nは、光ファイバ3を伝搬されることで偏光面が維持されず、さまざまな方向の偏光面を持った光の成分が混在する。これにより、半導体レーザ2から出射されたレーザ光Sと偏光面が異なる戻り光Nは、偏光ビームスプリッタ5の反射面5aで反射され、半導体レーザ2に到達しない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体レーザと光ファイバを光学的に結合し、半導体レーザから出射された光を光ファイバで伝搬して、光ファイバの出射端から出射するレーザモジュールに関する。詳しくは、半導体レーザと光ファイバの間の光路中に、半導体レーザから出射された光で特定の偏光面を有する偏光成分は透過する偏光素子を備えることで、光ファイバを伝搬されて偏光面が変化した戻り光を遮断できるようにして、半導体レーザに到達する戻り光を低減できるようにしたものである。
半導体レーザと、レンズ等の光学系と、光ファイバを単一の基板等に実装して、半導体レーザと光ファイバを光学的に結合させた装置は、レーザモジュールと称される。レーザモジュールは、大掛かりな光学系を組み込む必要が無く、小型で使い易い等のメリットがある。
特に、近年は、固体レーザ励起や材料加工等、数十W〜数kW程度の高出力を必要とする分野に半導体レーザを利用したレーザモジュールを応用することが期待されている。
図7は従来のレーザモジュール51の一例を示す構成図で、図7(a)はレーザモジュール51の構成を模式的に示した平面図、図7(b)はレーザモジュール51の構成を模式的に示した側面図である。
従来のレーザモジュール51は、レーザ光を出射する半導体レーザ52と、半導体レーザ52から出射した光を伝搬する光ファイバ53と、半導体レーザ52から出射した光を光ファイバ53に結合させる光学素子54を備える。
半導体レーザ52は、例えばヒートシンク56を介して実装基板57に搭載される。光ファイバ53は、一方の端部側がファイバブロック58等によって位置決めされて、実装基板57に固定される。
光学素子54は、半導体レーザ52の側から順に、例えば、ロッドレンズ54aと、シリンドリカルレンズ54bと、非球面レンズ54cを備える。ロッドレンズ54aは円筒状のレンズであり、半導体レーザ52から出射したレーザ光の垂直方向の放射角を狭める。
シリンドリカルレンズ54bは半円筒状のレンズであり、ロッドレンズ54aで垂直方向の放射角が狭められたレーザ光をコリメート光(平行光)に変換する。非球面レンズ54cは、シリンドリカルレンズ54bによって変換されたコリメート光を光ファイバ53の入射端53aに集光する。
従来のレーザモジュール51では、半導体レーザ52から出射されたレーザ光Sは、光学素子54で集光されて、光ファイバ53の入射端53aから入射する。入射端53aから入射したレーザ光は、光ファイバ53のコアを伝搬されて出射端53bから出射する。光ファイバ53の出射端53bから出射したレーザ光は、例えば照射対象物59を照射して、照射対象物59の切断や溶接等の材料加工を行う。
しかし、このような従来のレーザモジュールでは、光ファイバ53の入射端53aや出射端53b、更に出射端53bの先の照射対象物59等で反射して発生する光、いわゆる戻り光Nが、半導体レーザ52に再入射する。
高出力の半導体レーザを用いたレーザモジュールで、戻り光Nが半導体レーザ52に再入射すると、半導体レーザ52の発振状態が不安定になる。この影響により、出力や波長が揺らいだり、半導体レーザ52が故障してしまうことがある。
このような戻り光の影響を抑制するために、光アイソレータを利用することは良く知られている。しかし、特にレーザの出力が高い場合には、光アイソレータ自体が大型で高価なものとなるため、当然ながらレーザモジュール自体も大型で高価になってしまう。
このため、半導体レーザの出射光に偏光面に対して光軸がほぼ45度傾くように1/4波長板を配置して、戻り光を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、光学異方性材料を用いることで光軸をずらして、戻り光を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−13379号公報 特開平2−29707号公報
レーザモジュールで使用される1/4波長板としては、光源として高出力の半導体レーザを用いる場合、水晶を切り出したものが良く用いられる。しかし、水晶を切り出して作製された1/4波長板は高価なものとなるため、レーザモジュールも高価になるという問題がある。
また、光学異方性材料としては、方解石が良く用いられるが、方解石も高価なものであり、やはり、レーザモジュールが高価になるという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、戻り光の影響を低減できるレーザモジュールを低コストで提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明のレーザモジュールは、半導体レーザと光ファイバを光学的に結合し、半導体レーザから出射された光を光ファイバで伝搬して、光ファイバの出射端から出射するレーザモジュールにおいて、半導体レーザから出射された光で特定の偏光面を有する偏光成分は透過すると共に、光ファイバの出射端側で発生し、光ファイバを伝搬されることで偏光面が変化した戻り光は遮断する偏光素子を、半導体レーザと光ファイバとの間の光路中に備えたものである。
本発明のレーザモジュールでは、半導体レーザから出射した光は偏光素子を透過し、光ファイバの入射端から入射する。光ファイバの入射端から入射した光は、光ファイバを伝搬されて出射端から出射する。光ファイバの出射端から出射した光は、照射対象物を照射して、材料加工等を行う。
半導体レーザから光ファイバに入射した光の一部は、出射端の端面で反射して光ファイバを伝搬される戻り光となる。また、光ファイバの出射端から出射した光の一部は、照射対象物で反射して出射端から光ファイバに入射して、光ファイバを伝搬される戻り光となる。
光ファイバを伝搬される光は偏光面が維持されないので、光ファイバの出射端側で発生した戻り光は、光ファイバを伝搬されることで偏光方向がランダムに変化する。偏光素子は、半導体レーザから出射される特定の偏光成分以外は反射するので、光ファイバを伝搬され、入射端から出射して偏光素子に入射した戻り光は、偏光素子で遮断されて半導体レーザには到達しない。
本発明によれば、半導体レーザと光ファイバの間の光路中に、半導体レーザから出射された光で特定の偏光面を有する偏光成分は透過する偏光素子を備えることで、半導体レーザから出射した光と偏光面の異なる光は、偏光素子で遮断することができる。
これにより、光ファイバの出射端側で発生して、光ファイバを伝搬されることで偏光面が変化した戻り光を、偏光素子で遮断することができるので、半導体レーザに到達する戻り光を低減することができる。そして、半導体レーザに到達する戻り光を低減できることで、半導体レーザの信頼性を向上させることができる。
更に、偏光素子は偏光ビームスプリッタで実現可能であり、偏光ビームスプリッタは安価でかつ小型であるので、戻り光の影響を低減したレーザモジュールを低コストで実現できる。また、レーザモジュールの小型化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明のレーザモジュールの実施の形態について説明する。
<本実施の形態のレーザモジュールの構成例>
図1は本実施の形態のレーザモジュール1Aの一例を示す構成図で、図1(a)はレーザモジュール1Aの構成を模式的に示した平面図、図1(b)はレーザモジュール1Aの構成を模式的に示した側面図である。
本実施の形態のレーザモジュール1Aは、レーザ光を出射する半導体レーザ2と、半導体レーザ2から出射した光を伝搬する光ファイバ3を備える。また、本実施の形態のレーザモジュール1Aは、半導体レーザ2と光ファイバ3との間の光路Lに、半導体レーザ2から出射した光を光ファイバ3に光学的に結合させる光学素子4と、光ファイバ3を伝搬された戻り光を遮断する偏光ビームスプリッタ5を備える。
半導体レーザ2は、端面発光型の半導体レーザ(LD)で、例えばヒートシンク6を介して実装基板7に搭載される。半導体レーザ2は、図示しないドライバ素子に駆動されて、電気信号を光信号に変換して出射する。
光ファイバ3は、例えばマルチモードの光ファイバで、一方の端部側がファイバブロック8等によって位置決めされて、実装基板7に固定される。光ファイバ3は、半導体レーザ2から出射されたレーザ光が、一方の端部側の入射端3aから入射する。入射したレーザ光は光ファイバ3の図示しないコアを伝搬されて他方の端部側の出射端3bから出射する。光ファイバ3は、用途に応じて所定の長さを有し、出射端3bから出射したレーザ光を集光するため、出射端3b側に図示しないレンズ等の光学部品を備えても良い。
光学素子4は、半導体レーザ2の側から順に、例えば、ロッドレンズ4aと、シリンドリカルレンズ4bと、非球面レンズ4cを備える。ロッドレンズ4aは円筒状のレンズであり、半導体レーザ2から出射したレーザ光の垂直方向の放射角を狭める。
一般的に、端面発光型の半導体レーザ2は、垂直方向と水平方向でレーザ光の放射角が異なり、垂直方向の放射角が大きい。このため、ロッドレンズ4aで、垂直方向の放射角を狭める。
シリンドリカルレンズ4bは半円筒状のレンズであり、ロッドレンズ4aで垂直方向の放射角が狭められたレーザ光をコリメート光(平行光)に変換する。非球面レンズ4cは、シリンドリカルレンズ4bによって変換されたコリメート光を光ファイバ3の入射端3aに集光する。
偏光ビームスプリッタ(Polarizing Beam Splitter: PBS)5は、ガラスのプリズムの斜面に誘電体多層膜をコーティングして形成した反射面5aを挟んで貼り合わせた立方体形状の光学ブロックで、ある特定の偏光面の光は透過し、透過する偏光に対して90度傾いている偏光は反射面5aで反射して遮断する。
偏光ビームスプリッタ5は、半導体レーザ2から出射されたレーザ光がコリメート光となっているシリンドリカルレンズ4bと非球面レンズ4cの間に配置される。そして、半導体レーザ2から出射したレーザ光が偏光ビームスプリッタ5を透過する際の透過率が最大となるように、偏光ビームスプリッタ5の向き等が設定される。具体的には、偏光ビームスプリッタ5を軸方向に回して透過率が最大となる角度で固定する。
通常、半導体レーザ2から出射するレーザ光は直線偏光であり、レーザ光の偏光面は半導体レーザ2のPN接合面に平行な場合と垂直な場合がある。ここでは、例として偏光面がPN接合面に平行な場合について説明する。
半導体レーザ2から出射されるレーザ光の偏光面がPN接合面に平行な場合は、偏光ビームスプリッタ5は、偏光面が平行な直線偏光の透過率が最大となるような角度で配置することになる。半導体レーザ2から出射されるレーザ光は直線偏光であるから、角度を合わせれば偏光ビームスプリッタ5を透過する際のロスは1%程度あるいはそれ以下であり、半導体レーザ2から出射されたレーザ光のほとんどが偏光ビームスプリッタ5を透過して、光ファイバ3の入射端3aに入射することになる。
さて、偏光ビームスプリッタ5は、通常、面に対して水平または垂直に偏光面が決まっているため、半導体レーザ2から出射されるレーザ光の偏光面と合わせる場合は、偏光ビームスプリッタ5の向きを90度回転させれば良く、設置が容易である。
<本実施の形態のレーザモジュールの動作例>
図2は本実施の形態のレーザモジュール1Aの動作例を示す構成図で、次に、本実施の形態のレーザモジュール1Aの動作について説明する。ここで、図2(a)はレーザモジュール1Aの構成を模式的に示した平面図、図2(b)はレーザモジュール1Aの構成を模式的に示した側面図である。
半導体レーザ2は、図示しないドライバ素子に駆動されると、電気信号を光信号に変換して、レーザ光を出射する。半導体レーザ2から出射したレーザ光Sは、実線の矢印で示すように、ロッドレンズ4aで垂直方向の放射角が狭められ、シリンドリカルレンズ4bを透過してコリメート光に変換される。シリンドリカルレンズ4bを透過したレーザ光Sは、偏光ビームスプリッタ5に入射する。上述したように、半導体レーザ2から出射するレーザ光Sは直線偏光で、偏光ビームスプリッタ5は、半導体レーザ2から出射したレーザ光Sの透過率が最大となるように向きが設定されているため、半導体レーザ2から出射して偏光ビームスプリッタ5に入射したレーザ光Sは、大部分が偏光ビームスプリッタ5を透過する。
偏光ビームスプリッタ5を透過したレーザ光Sは、非球面レンズ4cを透過して光ファイバ3の入射端3aに集光して、入射端3aから光ファイバ3に入射する。入射端3aから入射したレーザ光Sは、光ファイバ3を伝搬されて、出射端3bから出射する。そして、光ファイバ3の出射端3bから出射したレーザ光Sは、ワーク等と称される照射対象物9に照射されて、照射対象物9の切断や溶接等の材料加工が行われる。
さて、半導体レーザ2から出射したレーザ光Sは、光ファイバ3の入射端3a、出射端3b、そして出射端3bの先の照射対象物9の表面等で反射して、二点鎖線の矢印で示す戻り光Nとなる。本発明においては、光ファイバ3の出射端3b及び照射対象物9の表面で発生した戻り光Nが、いずれも光ファイバ3を往復して戻ってくることに着目している。すなわち、光ファイバ3をレーザ光Sが伝搬されると、その偏光面は維持されず、偏光比が小さくなることが知られている。
従って、光ファイバ3を往復した戻り光Nの偏光面は一定方向を向いてはおらず、さまざまな方向の偏光面を持った光の成分が混在した状態である。このため、さまざまな方向の偏光面を持った光の成分が混在した戻り光Nが光ファイバ3の入射端3aから出射して偏光ビームスプリッタ5に入射すると、偏光面が半導体レーザ2から出射されるレーザ光Sとは異なる成分は偏光ビームスプリッタ5の反射面5aで反射され、半導体レーザ2に到達しない。従って、戻り光Nによる影響を低減することが可能となる。
このように、半導体レーザ2と光ファイバ3の間に偏光ビームスプリッタ5を設置することで、光ファイバ3を伝搬された戻り光Nで、半導体レーザ2のレーザ光Sとは偏光面が異なる戻り光成分を除去することができる。
本例の構成では、光ファイバ3を伝搬された戻り光Nの50%程度は除去できるため、半導体レーザ2の発振状態が不安定にならず、これにより、出力や波長が揺らいだり、半導体レーザ2が故障してしまうことを防ぐことができ、戻り光Nが半導体レーザ2に及ぼす影響を十分に低減して、信頼性を向上させることができる。
また、偏光ビームスプリッタ5は小型でかつ安価な光学部品であるので、レーザモジュール1Aの小型化が可能であると共に、低コストで戻り光の影響を低減したレーザモジュール1Aを提供可能となる。本実施の形態のレーザモジュール1Aでは、汎用の偏光ビームスプリッタを利用でき、例えば、偏光ビームスプリッタ5の価格は、1/4波長板の半分程度、あるいはそれ以下であるので、戻り光の影響を低減したレーザモジュール1Aを、1/4波長板を用いる場合と比較して、低コストで実現可能となる。
図3は比較例としてのレーザモジュールの一例を示す構成図で、図3(a)は比較例のレーザモジュール11の構成を模式的に示した平面図、図3(b)はレーザモジュール11の構成を模式的に示した側面図である。ここで、図3において、図1で説明したレーザモジュール1Aと同じ構成の要素については、同じ番号を付して説明する。
比較例のレーザモジュール11は、半導体レーザ2と光ファイバ3との間の光路L中に、偏光ビームスプリッタに代えて、複屈折性の結晶を利用した非線形光学材料12を備える。非線形光学材料12は、半導体レーザ2から出射したレーザ光がロッドレンズ4a、シリンドリカルレンズ4b及び非球面レンズ4cによってコリメート光となっている位置で、かつ、結晶の向きとして、半導体レーザ2から出射したレーザ光が複屈折によるビームずれ(ウォークオフ)を起こすような位置に配置される。
ウォークオフとは、複屈折性の結晶において、入射した光の偏光面の方向によって進行方向がずれて、出射光がいわゆる「常光線(または正常光線)」と、「異常光線」という偏光面が互いに直交する2つのビームに分離される現象である。
図4は非線形光学材料による光の分離動作を示す説明図である。ここで、本例でも、半導体レーザ2から出射されるレーザ光の偏光面が、半導体レーザ2のPN接合面と平行な場合について説明する。図4において矢印Spは半導体レーザ2から出射されるレーザ光Sの偏光面の方向を示し、矢印Ssはレーザ光Sの偏光面と直交する偏光面の方向を示す。なお、図4では、レンズ等の光学系は図示していない。
半導体レーザ2から出射した直線偏光のレーザ光Sは、図4(a)に示すように、ほとんどすべてが非線形光学材料12を「常光線」として透過する。これに対して、上述したように、光ファイバ3の出射端3b側で発生して、光ファイバ3を伝搬される戻り光Nは、その偏光面が一定方向ではなく、さまざまな方向の偏光面を持った光の成分が混在した状態である。これにより、図4(b)に示すように、戻り光Nは、非線形光学材料12を直進する常光線Nrと、非線形光学材料12で屈折する異常光線Niの2つの成分に分離される。
図5は変形例のレーザモジュール11の動作例を示す構成図である。光ファイバ3を伝搬された戻り光Nが、非線形光学材料12において常光線Nrと異常光線Niの2つの成分に分離されることで、異常光線Niとして屈折した成分はもとの光軸から外れ、半導体レーザ2には到達しない。これにより、異常光線成分の分だけ戻り光Nを低減することができることになる。
但し、非線形光学材料12としては、複屈折の大きな結晶が必要で、方解石や、ベータホウ酸バリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等が利用され、特に、方解石が良く利用されるが、偏光ビームスプリッタに比較すると高価な材料であり、結果として、レーザモジュールが高価になる。これに対して、本実施の形態のレーザモジュール1Aは、偏光ビームスプリッタ5を利用することで、非線形光学材料を用いる場合と比較して、戻り光の影響を低減できるレーザモジュール1Aを低コストで実現可能である。
<本実施の形態のレーザモジュールの変形例>
図6は本実施の形態のレーザモジュールの変形例を示す構成図で、図6(a)はレーザモジュール1Bの構成を模式的に示した平面図、図6(b)はレーザモジュール1Bの構成を模式的に示した側面図である。ここで、図6において、図1で説明したレーザモジュール1Aと同じ構成の要素については、同じ番号を付して説明する。
変形例のレーザモジュール1Bでは、半導体レーザ2に対向する偏光ビームスプリッタ5の入射面5bが、半導体レーザ2から出射されるレーザ光Sの光路に対して90度の面から傾斜するように、偏光ビームスプリッタ5を傾斜させて配置する。
以上の構成では、半導体レーザ2から出射したレーザ光Sは、その大部分は偏光ビームスプリッタ5を透過して、光ファイバ3に入射する。そして、光ファイバ3に入射したレーザ光Sは、出射面3bから出射して、照射対象物9を照射する。
これに対して、半導体レーザ2から出射したレーザ光Sの一部は、偏光ビームスプリッタ5の入射面5bで反射して、戻り光N1となる。偏光ビームスプリッタ5は、入射面5bが半導体レーザ2からの光路に対して90度の面から傾斜しているので、戻り光N1の光路は、半導体レーザ2の方向からずれて、戻り光N1は半導体レーザ2には戻らない。また、変形例のレーザモジュール1Bでは、偏光ビームスプリッタ5の全体を傾斜させて、入射面5bを光路に対して傾斜させているので、偏光ビームスプリッタ5の出射面側で発生する戻り光も、半導体レーザ2に戻らないようにすることができる。なお、偏光ビームスプリッタ5を傾斜させる角度としては、1〜2度程度が好ましい。
ここで、変形例のレーザモジュール1Bでも、光ファイバ3の出射端3b側で発生した戻り光N2は、光ファイバ3を伝搬されることで偏光面が維持されず、さまざまな方向の偏光面を持った光の成分が混在することで、半導体レーザ2から出射されたレーザ光Sと偏光面が異なる戻り光N2は、偏光ビームスプリッタ5の反射面5aで反射される。
これにより、変形例のレーザモジュール1Bでは、偏光ビームスプリッタ5の入射面5bで発生する戻り光N1と、光ファイバ3の出射端3b側で発生する戻り光N2の双方を、半導体レーザ2に到達できないようにすることができ、戻り光が半導体レーザ2に及ぼす影響を更に低減することができる。
本発明は、半導体レーザから出射された光を光ファイバで導波して、加工の対象物を照射する半導体レーザを利用した加工装置等に適用される。
本実施の形態のレーザモジュールの一例を示す構成図である。 本実施の形態のレーザモジュールの動作例を示す構成図である。 比較例としてのレーザモジュールの一例を示す構成図である。 非線形光学材料による光の分離動作を示す説明図である。 変形例のレーザモジュール11の動作例を示す構成図である。 本実施の形態のレーザモジュールの変形例を示す構成図である。 従来のレーザモジュールの一例を示す構成図である。
符号の説明
1・・・レーザモジュール、2・・・半導体レーザ、3・・・光ファイバ、3a・・・入射端、3b・・・出射端、4・・・光学素子、4a・・・ロッドレンズ、4b・・・シリンドリカルレンズ、4c・・・非球面レンズ、5・・・偏光ビームスプリッタ、6・・・ヒートシンク、7・・・実装基板、8・・・ファイバブロック

Claims (4)

  1. 半導体レーザと光ファイバを光学的に結合し、半導体レーザから出射された光を光ファイバで伝搬して、光ファイバの出射端から出射するレーザモジュールにおいて、
    前記半導体レーザから出射された光で特定の偏光面を有する偏光成分は透過すると共に、前記光ファイバの出射端側で発生し、前記光ファイバを伝搬されることで偏光面が変化した戻り光は遮断する偏光素子を、前記半導体レーザと前記光ファイバとの間の光路中に備えた
    ことを特徴とするレーザモジュール。
  2. 前記偏光素子は、光を透過する光学ブロックに、誘電体多層膜を備えて構成される偏光ビームスプリッタである
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザモジュール。
  3. 前記偏光素子は、前記半導体レーザから出射されるレーザ光の透過率が最も高くなるように配置される
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザモジュール。
  4. 前記偏光素子の前記半導体レーザと対向する入射面を、前記入射面で反射した光の光路が、前記半導体レーザの方向とずれる方向に傾斜させた
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザモジュール。
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