JP2007157937A - 半導体レーザモジュール及び半導体レーザモジュールの製造方法 - Google Patents

半導体レーザモジュール及び半導体レーザモジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の光軸にずれが生じる場合であっても、検出される光出力のレベルが変動せず、信頼性の高い光出力レベルの検出を可能にする。
【解決手段】光分岐手段20により反射して分岐されたレーザ光を受光しレーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部30が、光分岐手段20が固定される固定部材21に直接固定されたものなので、光分岐手段20と光検出部30との調芯が不要であるから、光分岐手段20を調芯するために必要であった光分岐手段20の周囲のスペースを省略することができる。その結果、光分岐手段20と光検出部30を近づけることができるので、レーザ光の光軸のずれが生じても、光検出部30により検出される光出力のレベルが変動しないので、正確な光出力のモニタが可能となり、検出した光出力レベルの信頼性が高いものとなる。
【選択図】 図1−1

Description

本発明は、光信号を送信する光送信器に用いられる半導体レーザモジュールに関し、特に、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)通信システムにおける光信号送信用に好適な半導体レーザモジュール及び半導体レーザモジュールの製造方法に関するものである。
一般に、高密度WDM(DWDM:Dense WDM)通信の分野では、光信号の波長が長期に亘って安定していることが要求される。そのため、半導体レーザからの出射光の波長をモニタする波長モニタの機能をパッケージ内に設けた波長モニタ内蔵型モジュールが開発されている。たとえば、特許文献1に開示された半導体レーザモジュールは、DFBレーザ素子(分布帰還型半導体レーザ素子)の前端面から出射されるレーザ光を2分岐し、その一つを光アイソレータを介して出力用光ファイバに導く一方、他の一つの分岐光の一部を強度モニタ用受光素子及び波長モニタ用受光素子からなる波長モニタ部に導くこととしている。これにより、DFBレーザ素子の前端面から出射される光の信号に基づいた制御が可能となっている。
一方、特許文献2では、光アイソレータの入射側偏光子及び出射側偏光子で反射したレーザ光をモニタ光として利用している。特許文献2では、入射側偏光子での反射光を強度モニタに、出射側偏光子での反射光を波長モニタに、それぞれ利用している。
特開2002−185074号公報 米国特許第6400739号明細書
従来の半導体レーザモジュールにおいては、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の一部を分岐用の光学素子により分岐して、分岐したレーザ光を光検出部により受光しモニタしている。図11は、従来の半導体レーザモジュールの一部を模式的に表す平面概略図である。半導体レーザモジュールM10のパッケージ244内において、半導体レーザ素子200はLDキャリア206に搭載され、LDキャリア206は基台241に固定されている。光検出部230は、基台241の主面241aに直接固定されている。一方、分岐素子220は、基板221に固定されている。そして、基板221は基台241の主面241aに固定される。半導体レーザモジュールM10を製造する際には、半導体レーザ素子200からレーザ光LFを出射させ、コリメートレンズ243で平行光線とした状態でレーザ光LFを分岐素子220に入射させる。そして、基板221は、分岐光LSが光検出部230に導入されて検出されるように位置、方向が調整され、調整後に基台241に固定される。その結果、分岐素子220と光検出部230との位置関係が固定される。
しかし、分岐素子と光検出部の位置関係の固定後に、例えば半導体レーザ素子やコリメートレンズ243を基台に取り付ける際に用いる半田やYAGレーザによる溶接部の経時的な緩和や、環境温度変化による基台等の伸縮により、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の光軸にずれが生じる場合がある。レーザ光の光軸にずれが生じると、光検出部に導入される光量が変化し、光検出部において検出される光出力のレベルが変動してしまうことがある。
例えば、図12に示すように、実際には半導体レーザ素子からの光出力レベルL3が変動していなくても、光検出部において検出される光出力レベルL4が時間の経過とともに変動してしまうことがある。その結果、半導体レーザ素子の光出力レベルの安定なモニタができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の光軸にずれが生じる場合であっても、検出される光出力のレベルが変動せず、安定な光出力レベルの検出を可能にする半導体レーザモジュールおよび半導体モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係る半導体レーザモジュールは、端面から直線偏光したレーザ光を出射する半導体レーザ素子と、前記レーザ光の一部を分岐する光分岐手段と、前記光分岐手段によって分岐されたレーザ光を受光し前記レーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部と、前記光分岐手段が固定される固定部材とを有し、前記光検出部は、前記光分岐手段が固定される前記固定部材に直接固定されたものであることを特徴とする。
請求項2に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記光分岐手段は、前記レーザ光が入射する側に該レーザ光の光軸に対して傾斜した反射面を有するものであることを特徴とする。
請求項3に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記固定部材は、該半導体レーザモジュールのパッケージから外部に突出して設けられたネック部に固定されていることを特徴とする。
請求項4に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記半導体レーザ素子の前端面側に、前記レーザ光を透過する光アイソレータを有することを特徴とする。
請求項5に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記光アイソレータは、前記光分岐手段が固定される前記固定部材に直接固定されたものであることを特徴とする。
請求項6に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記光分岐手段の前記レーザ光の出射面側に配置され前記レーザ光の光軸を該レーザ光の前記光分岐手段への入射光軸と一致させて出射させる光透過手段を有し、前記光アイソレータは、前記光分岐手段と前記光透過手段との間に配置されるものであることを特徴とする。
請求項7に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記固定部材上において前記光分岐手段の前記レーザ光の出射面側に固定され前記レーザ光の光軸を該レーザ光の前記光分岐手段への入射光軸と一致させて出射させる光透過手段と、前記固定部材上において前記光分岐手段と該光透過手段との間に固定されるファラデー回転子とを有し、前記光分岐手段と前記光透過手段は偏光子であり、かつ前記光分岐手段、前記ファラデー回転子、前記光透過手段は、光アイソレーション機能を有するように配置されるものであることを特徴とする。
請求項8に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記光分岐手段と前記光透過手段とは、同一形状からなり、前記レーザ光の光軸上の一点に関して点対称に配置されていることを特徴とする。
請求項9に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記光分岐手段と前記光透過手段とは、同一の楔形状であることを特徴とする。
請求項10に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記光分岐手段は、前記レーザ光の光束に対向する側辺を有し該レーザ光が出射する側に側面を有する多角柱状であることを特徴とする。
請求項11に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記光検出部は、前記レーザ光の一部を受光し前記レーザ光の強度に応じた電気信号を出力する第1の受光素子と、前記レーザ光の一部が入射され波長に対して周期的な透過率特性を有するフィルタと、該フィルタを通過したレーザ光を受光し前記レーザ光の波長に応じた電気信号を出力する第2の受光素子とを有することを特徴とする。
請求項12に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記半導体レーザ素子は、単一縦モード半導体レーザ素子であることを特徴とする。
請求項13に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記半導体レーザ素子は、分布帰還型半導体レーザ素子であることを特徴とする。
請求項14に係る半導体レーザモジュールは、上記発明において、前記半導体レーザ素子は、複数の単一縦モード半導体レーザと半導体光増幅器と前記複数の単一縦モード半導体レーザの出力を前記半導体光増幅器に導く合波器とを集積してなるアレイ型半導体レーザ素子であることを特徴とする。
また、請求項15に係る半導体レーザモジュールの製造方法は、端面から直線偏光したレーザ光を出射する半導体レーザ素子を基台に固定する工程と、前記レーザ光の一部を分岐する光分岐手段を固定部材に固定する工程と、前記光分岐手段が固定された前記固定部材に、前記光分岐手段によって分岐されたレーザ光を受光し前記レーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部を直接固定する工程と、前記光分岐手段と前記光検出部とが固定された前記固定部材を、前記基台に固定する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る半導体レーザモジュールによれば、光分岐手段により分岐されたレーザ光を受光し前記レーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部が、前記光分岐手段を固定する固定部材に直接固定されたものなので、光分岐手段と光検出部との調芯が不要であるから、光分岐手段を調芯するために必要であった光分岐手段の周囲のスペースを省略することができる。その結果、光分岐手段と光検出部を近づけることができるので、レーザ光の光軸のずれが生じても、光検出部により検出される光出力のレベルが変動しないので、正確な光出力のモニタが可能となり、検出した光出力レベルの信頼性が高いという効果を奏する。
さらに、光分岐手段と光検出部との調芯が不要であることにより、製造工程を時間短縮することができるし、光分岐手段の調芯を行う際に発生していた光検出部の出力レベルのばらつきを防止することができる。また、光分岐手段を調芯するために必要であった光分岐手段の周囲のスペースを省略することができることにより、半導体レーザモジュールを小型化できるという効果を奏する。
本発明の半導体レーザモジュールを実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は、実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
(実施の形態1)
図1−1は、本発明の実施の形態1に係る半導体レーザモジュールM1を模式的に表した水平断面図であり、図1−2は、その縦断側面図である。図1−1及び図1−2に示すように、本実施の形態1に係る半導体レーザモジュールM1は、前端面から直線偏光したレーザ光LFを出射する半導体レーザ素子10と、レーザ光LFの一部を分岐する板状の光分岐手段20と、光分岐手段20によって分岐されたレーザ光を受光しレーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部30と、光分岐手段20が固定される基板(固定部材)21とを有する。そして、光検出部30は、光分岐手段20を固定する基板21に直接取り付けられたものである。
半導体レーザ素子10は、いわゆるTEモードで直線偏光したレーザ光LFをその前端面(図1−1等における右側端面)から出力するものであり、本実施の形態1では、図1−1の紙面上下方向に直線偏光している。図2は、本実施の形態1の半導体レーザ10の構成例を模式的に示す平面図である。本実施の形態1の半導体レーザ10は、図2に示すように、それぞれ異なる波長のレーザ光を発するストライプ形状の複数の単一縦モード半導体レーザ11a,11b,…,11nと、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)12と、複数の単一縦モード半導体レーザ11a,11b,…,11nからそれぞれ個別の導波路13を介して出力されるレーザ光を半導体光増幅器12に導く合波器14とを同一基板15上に集積してなるアレイ型半導体レーザ素子として構成されている。各単一縦モード半導体レーザ11a,11b,…,11nで発生し前端面から前方に出射されるレーザ光の強度は半導体光増幅器12に注入される電流によって調整される。ここで、単一縦モード半導体レーザ11a,11b,…,11nは、DFBレーザ素子(分布帰還型半導体レーザ素子)であっても、DBRレーザ素子(分布ブラッグ反射型半導体レーザ素子)であってもよい。
また、半導体レーザ素子10は、LDキャリア16を介して基台41上に固定されている。この基台41は、電子冷却装置42上に固定されている。LDキャリア16上には、半導体レーザ素子10の近傍に位置させて、サーミスタ17が固定されている。サーミスタ17によって検出される温度に基づいて電子冷却装置42に供給する電流の大きさを調整することにより、半導体レーザ素子10の温度を変化させることで、レーザ光LFの波長を制御することが可能である。また、基台41上には、半導体レーザ素子10の前端面から出射されるレーザ光LFをコリメートする第1のレンズとしてのコリメートレンズ43が固定されている。
光分岐手段20は、レーザ光LFの一部を分岐するものであり、基板21に固定されている。本実施の形態1では、光分岐手段20は、レーザ光LFが入射する側にレーザ光LFの光軸に対して傾斜した反射面20aを有するものである。その結果、反射面20aによって反射されたレーザ光LRは、レーザ光LFの光軸に対して傾斜した方向に進行する。
光検出部30は、レーザ光LFの強度検出のためのものであり、光分岐手段20が固定される基板21に直接取り付けられたものである。基台41の主面41a上において、半導体レーザ素子10の前端面から出射されコリメートされたレーザ光LFが、光分岐素子20の反射面20aで反射し、この反射されたレーザ光LRが入射される位置に配置されている。ここで、光検出部30は、コリメートレンズ43を出射して伝搬するレーザ光LFを遮らないように配置される。したがって、光検出部30からは、半導体レーザ素子10の前端面から出射されたレーザ光LFの強度に応じた電気信号が得られる。
また、本実施の形態1では、半導体レーザモジュールM1は、半導体レーザ素子10の前端面側に、レーザ光LFを図1−1において右方向にのみ透過する光アイソレータ50を有する。この光アイソレータ50は、平面実装型の光アイソレータであり、透過偏光方向をレーザ光LFの偏光方向と揃えて配置されている。光アイソレータ50は、レーザ光LFを透過する一方、半導体レーザ素子10に帰還する反射光を遮断するので、半導体レーザ素子10は安定したレーザ発振を行うことができる。
これら半導体レーザ素子10、光分岐手段20、基板21、光検出部30、基台41、電子冷却装置42、コリメートレンズ43、及び光アイソレータ50は、パッケージ44内に収容され、その内部は気密に保たれている。
また、光分岐素子20のレーザ光LFの出射側には、光分岐素子20を通過したレーザ光を集光する第2のレンズとしての集光レンズ45、及びこの集光レンズ45によって集光されたレーザ光が結合され、伝送する光ファイバ46が固定されている。
本実施の形態1に係る半導体レーザモジュールM1では、半導体レーザ素子10から出射されたレーザ光LFは、コリメートレンズ43によってコリメートされ、光アイソレータ50に入射し、レーザ光LFの大部分が光アイソレータ50を通過する。光アイソレータ20を通過した後、レーザ光LFは、光分岐手段20に入射し、レーザ光LFの大部分が光分岐手段20を通過する。そして、光分岐手段20を出射したレーザ光LFは、集光レンズ45に入射し、集光されて光ファイバ46に結合する。光ファイバ46に結合したレーザ光は、その内部を伝搬し、所望の用途に供されることとなる。
一方、光分岐手段20の反射面20aで反射したレーザ光LRは、レーザ光LFの光軸に対して傾斜した方向に進行し、レーザ光LFを遮らないように配置された光検出部30に入射する。光検出部30では、この反射光LRを受光素子(フォトダイオード)で受光することにより強度に応じた電気信号が生成される。このようにして光検出部30において生成される電気信号及びサーミスタ17によって検出される温度に基づいて、半導体レーザモジュールM1の光ファイバ46に結合したレーザ光のレーザ光の強度を所望の値に制御し、波長を一定に制御すべく、半導体レーザ素子10の駆動電流、電子冷却装置42の電流が調整されることとなる。
ここで、光検出部30は、光分岐手段20が固定される基板21に直接固定されたものなので、光分岐手段20と光検出部30との調芯が不要であるから、光分岐手段20を調芯するために必要であった光分岐手段20の周囲のスペースを省略することができ、光分岐手段20と光検出部30を近づけることができる。その結果、レーザ光の光軸のずれが生じても、光検出部30により検出される光出力のレベルが変動しない。すなわち、図3に示すように、半導体レーザ素子からの光出力レベルL1が時間の経過とともに変動していない場合には、光検出部において検出される光出力レベルL2も変動しない。その結果、安定な光出力のモニタが可能となる。
次に、本実施の形態1の半導体レーザモジュールM1の製造方法について説明する。まず、基台41上に部品を配置する。すなわち、半導体レーザ素子10及びサーミスタ17がボンディング実装済みのLDキャリア16を基台41上に半田付けにより固定し、さらに、半導体レーザ素子10の前端面からの出射光路上にコリメートレンズ43を位置合わせして固定する。コリメートレンズ43の位置合わせは、半導体レーザ素子10を駆動した状態でコリメートレンズ43を配置し、これを通過したレーザ光の広がり角が最小となるような位置を決定し、YAGレーザ溶接により固定する。
次いで、基台41上の半導体レーザ素子10の前面に、光アイソレータ50を取り付ける。この際、光アイソレータ50を透過する光量が最大となるように光アイソレータ50の位置を調整し、YAGレーザ光照射により、その位置で光アイソレータ50をレーザ溶接して固定する。半導体レーザ素子10から出射されるレーザ光LFの偏光方向は図1−1の紙面上下方向であるが、光アイソレータ50は、透過偏光方向を半導体レーザ素子10の偏光方向と揃えておくことにより、組立て時の入射光軸周りの回転調芯を不要にすることができる。
次いで、光分岐手段20を基板21上に取り付け、光検出部30を、光分岐手段20を固定した基板21に直接取り付け、光分岐手段20により反射されるレーザ光LRが光検出部30に導入されるように定められた位置において、光検出部30を半田付けにより固定する。前述のように、後工程での光分岐手段20と光検出部30との調芯が不要であるから、光分岐手段20を調芯するために必要であった光分岐手段20の周囲のスペースを省略することができ、光分岐手段20と光検出部30を近づけることができる。
次いで、光分岐手段20と光検出部30とが固定された基板21を、基台41に取り付ける。そして、透過する光量が最大となるように基板21の位置と方向を調整して、YAG溶接により基台41に固定する。このとき、光分岐手段20と光検出部30との調芯が不要であることにより、製造工程を時間短縮することができるし、調芯を行う際に発生していた光検出部の出力レベルのばらつきを防止することができる。
次いで、パッケージ44の底部44aに電子冷却装置42を半田付けにより固定し、その後、電子冷却装置42上に基台41をボンディング実装する。この際、半導体レーザ素子10を駆動しニアフィールドパターン(NFP)を観察しながら、レーザ光がパッケージ44の窓部44bの中心軸に沿って出射されるように基台41の半田付けを行う。
そして、不活性ガス雰囲気において、パッケージ44の上面にカバー44cを被せ、端部をシーム溶接する。これにより、パッケージ44の内部は気密封止される。最後に、半導体レーザモジュールM2のパッケージ44から外部に突出して設けられたネック部47の端部に集光レンズ45を固定し、続いて集光レンズ45からの出射光が集光される位置に光ファイバ46を位置合わせし、固定する。以上により、本実施の形態1の半導体レーザモジュールM1が完成する。
このように本実施の形態1の半導体レーザモジュールM1によれば、光分岐手段20により反射して分岐されたレーザ光を受光しレーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部30が、光分岐手段20が固定される基板21に直接固定されたものなので、光分岐手段20と光検出部30との調芯が不要であるから、光分岐手段20を調芯するために必要であった光分岐手段20の周囲のスペースを省略することができる。その結果、光分岐手段20と光検出部30を近づけることができるので、半導体レーザ素子10やコリメートレンズ43を基台に取り付ける際に用いる半田やYAGレーザによる溶接部の経時的な緩和や、環境温度変化による基台41等の伸縮により、半導体レーザ素子10から出射されるレーザ光LFの光軸のずれが生じても、光検出部30により検出される光出力のレベルが変動しないので、安定な光出力のモニタが可能となる。
さらに、光分岐手段20と光検出部30との調芯が不要であることにより、製造工程を時間短縮することができるし、光分岐手段20と光検出部30を近づけることができることにより、調芯を行う際に発生していた光検出部30の出力レベルのばらつきを防止することができる。また、光分岐手段20を調芯するために必要であった光分岐手段20の周囲のスペースを省略することができることにより、半導体レーザモジュールM1を小型化できる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る半導体レーザモジュールM2について図4を参照して説明する。なお、本実施の形態2において、実施の形態1で示した部分と同一部分又は相当する部分は同一符号を用いている。
実施の形態1に係る半導体レーザモジュールにおいては、光分岐手段と光検出部とが固定された固定部材(基板)が半導体レーザモジュールのパッケージ内に収容されていたが、本実施の形態2に係る半導体レーザモジュールにおいては、前記固定部材は半導体レーザモジュールのパッケージから外部に突出して設けられたネック部に固定されたものである。
図4は、本発明の実施の形態2に係る半導体レーザモジュールM2を模式的に表した水平断面図である。図4に示すように、本実施の形態2に係る半導体レーザモジュールM2においては、光分岐手段20が固定されている固定部材21は、半導体レーザモジュールのパッケージ44から外部に突出して設けられたネック部47に固定されている。固定部材21は、光分岐手段20を調芯するために必要であった光分岐手段20の周囲のスペースを省略することができるものなので、小型化できる。その結果、固定部材21をネック部47に固定することが可能となる。
次に、半導体レーザモジュールM2の製造方法について説明する。まず、基台41上に平面実装型の光アイソレータ50を固定するまでの工程は、実施の形態1と同様に行う。
次いで、パッケージ44の底部44aに電子冷却装置42を半田付けにより固定し、その後、電子冷却装置42上に基台41をボンディング実装する。この際、半導体レーザ素子10を駆動しニアフィールドパターン(NFP)を観察しながら、レーザ光がパッケージ44の窓部44bの中心軸に沿って出射されるように基台41の半田付けを行う。
次いで、光分岐手段20と光検出部30とを、固定部材21に固定し、この固定部材21を、パッケージ44から外部に突出して設けられたネック部47の端部に当接し、そして、光検出部30において検出される光出力レベルが最大になるように固定部材21の位置と方向を調整して、YAGレーザ溶接によりネック部47の端部に固定する。
そして、不活性ガス雰囲気において、パッケージ44の上面にカバー44cを被せ、端部をシーム溶接する。これにより、パッケージ44の内部は気密封止される。最後に、ネック部47の端部に集光レンズ45を固定し、続いて集光レンズ45からの出射光が集光される位置に光ファイバ46を位置合わせし、固定する。以上により、半導体レーザモジュールM2が完成する。
本実施の形態2の半導体レーザモジュールM2によれば、固定部材21がネック部47に固定されていることによって、半導体レーザモジュールのさらなる小型化が実現できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係る半導体レーザモジュールM3について図5及び6を参照して説明する。なお、本実施の形態3においても、実施の形態1で示した部分と同一部分又は相当する部分は同一符号を用いている。
実施の形態1に係る半導体レーザモジュールにおいては、光分岐手段が固定される固定部材(基板)と光アイソレータは別々に基台に固定されていたが、本実施の形態3に係る半導体レーザモジュールにおいては、光アイソレータは前記固定部材(基板)に直接固定されたものである。
図5は、本発明の実施の形態3に係る半導体レーザモジュールM3を模式的に表した水平断面図であり、図6は、光分岐手段が固定される基板に固定される光検出部、光アイソレータ、光透過手段を模式的に表した平面図である。図5及び6に示すように、本実施の形態3に係る半導体レーザモジュールM3においては、光アイソレータ70は、光分岐手段60が固定され、かつ光検出部30が直接固定される固定部材(基板)61に直接固定されたものである。本実施の形態3の半導体レーザモジュールM3によれば、光アイソレータ70が、基板61に直接固定されたものであることによって、半導体レーザモジュールのさらなる小型化が実現できる。
光アイソレータ70は、平面実装型であり、レーザ光LFが入射する入射側偏光子71、該入射側偏光子71を経たレーザ光LFを出射させる出射側偏光子72、及び入射側偏光子71と出射側偏光子72の間に配置されレーザ光LFの偏光方向を回転させるファラデー回転子73、ファラデー回転子73に直流磁界を印加する磁石74を有し、レーザ光LFを図5において右方向にのみ通過させる。
また、本実施の形態3に係る半導体レーザモジュールM3は、光分岐手段60のレーザ光の出射面60b側に配置されレーザ光の光軸を該レーザ光の光分岐手段61への入射光軸と一致させて出射させる光透過手段62を有し、光アイソレータ70は、光分岐手段60と光透過手段62との間に配置される。
一方、光分岐手段60と光透過手段62とは、平面的に見て楔形状(左右対称の台形形状)に形成され、それぞれの入射面60a,62aと出射面60b,62bとが非平行とされている。また、本実施の形態3では、光分岐手段60と光透過手段62とは、同一形状で、レーザ光LFの光軸C上の一点に関して点対称となる如く配置されている。すなわち、入射面60aと出射面62bとが平行で、出射面60bと入射面62aとが平行となるように配置されている。入射側偏光子71、出射側偏光子72及びファラデー回転子73のそれぞれの入出射面は、出射面60bと入射面62aとに平行に配置されている。また、入射面60a,62a及び出射面60b,62bは、いずれもレーザ光LFの光軸に対しては直交せず傾斜角度を持つように配置されている。光分岐手段60と光透過手段62とは、石英などの、レーザ光LFの波長における光の透過率が十分高く、複屈折性がなく、加工性がよい光学材料からなるのが好ましい。
また、半導体レーザ素子10から出射されるレーザ光LFの偏光方向は図5の紙面上下方向であるが、光アイソレータ70は、入射側偏光子71の透過偏光方向を半導体レーザ素子10の偏光方向と揃えておき、出射側偏光子72の透過偏光方向を半導体レーザ素子10の偏光方向と45°の角度をなすように配置することにより、組立て時の入射光軸周りの回転調芯を不要にすることができる。
本実施の形態3に係る半導体レーザモジュールM3では、半導体レーザ素子10から出射されたレーザ光LFは、コリメートレンズ43によってコリメートされ、光分岐手段60を通過し、光アイソレータ70の入射側偏光子21に入射する。入射側偏光子21の通過偏光方向とレーザ光LFの偏光方向とは、ともにほぼ紙面に平行であるため、レーザ光LFの大部分が光アイソレータ20を通過する。光アイソレータ20を通過した後、レーザ光LFは、光透過手段62に入射するが、光透過手段62は、光分岐手段60を通過する際に屈折により上方向にずれたレーザ光LFの光軸を、光分岐手段60への入射光軸と一致させて出射させる。光透過手段62を出射したレーザ光LFは、集光レンズ45に入射し、集光されて光ファイバ46に結合する。光ファイバ46に結合したレーザ光は、その内部を伝搬し、所望の用途に供されることとなる。
一方、光分岐手段60の入射面60aで反射したレーザ光LRは、レーザ光LFの光軸に対して傾斜した方向に進行し、レーザ光LFを遮らないように配置された光検出部30に入射する。光検出部30では、この反射光LRを受光素子(フォトダイオード)で受光することにより強度に応じた電気信号が生成される。このようにして光検出部30において生成される電気信号及びサーミスタ17によって検出される温度に基づいて、半導体レーザモジュールM1の光ファイバ46に結合したレーザ光のレーザ光の強度を所望の値に制御し、波長を一定に制御すべく、半導体レーザ素子10の駆動電流、電子冷却装置42の電流が調整されることとなる。
ここで、光分岐手段60の出射面60b、入射側偏光子71、出射側偏光子72及びファラデー回転子73のそれぞれの入出射面、並びに光透過手段62の入射面62aにおいても、わずかながら反射されて分岐される他の分岐光を生ずる。この際、光分岐手段60の出射面60b、入射側偏光子71、出射側偏光子72及びファラデー回転子73のそれぞれの入出射面、並びに光透過手段62の入射面62aは、レーザ光LFの入射光軸に対して傾斜しているため、これら他の分岐光は、入射光軸に対してずれた方向に進行する。このため、他の分岐光が半導体レーザ素子10に帰還しないようにすることができる。
また、光分岐手段60の出射面60b、入射側偏光子71、出射側偏光子72及びファラデー回転子73のそれぞれの入出射面、並びに光透過手段62の入射面62aは、光分岐手段60の入射面60aと平行ではないため、上記他の分岐光は、レーザ光LRとは異なる方向に反射される。よって、これら他の分岐光が、光検出部30に入射してレーザ光LRと干渉しないようにすることができる。これにより、光検出部30で受光されて検出される検出値が、上記干渉によって波長依存性を有することが回避される。このため、本実施形態例では、光分岐手段60の入射面60aと光分岐手段60の出射面60b等とが非平行であることにより、レーザ光の強度を精密に制御することができるという点でも有利である。
このためにも、光分岐手段60の入射面60aと出射面60b、入射側偏光子71、出射側偏光子72及びファラデー回転子73のそれぞれの入出射面、並びに光透過手段62の入射面62aとのなす角度は、他の分岐光が、光検出部30に入らない角度であればよい。より好ましくは、レーザ光LRと他の分岐光との分岐方向が入射光軸を挟んで異なる側に進行するように入射面60aと出射面60bは入射光軸に対する傾斜方向を異ならせるのがよい。
また、本実施の形態3では、光分岐手段60と光透過手段62とが同一形状で光軸C上の一点に関して点対称となるように配置されているので、光分岐手段60への入射光と光透過手段62からの出射光との光軸が容易に一致するため、組立て時の出射方向の調整が一層容易となる。
なお、本実施の形態3では、光分岐手段60と光透過手段62とが同一形状で光軸C上の一点に関して点対称となるように配置されているので、光透過手段62の出射面62bで反射されて分岐される分岐光とレーザ光LRとの進行方向は同一方向となる。しかしながら、光透過手段62の出射面62bで反射されて分岐される分岐光は、ファラデー回転子73により偏光方向が回転されて入射側偏光子71により遮断されるので、レーザ光LRと干渉を起こすことはない。
また、本実施の形態3では、光検出部30として、レーザ強度に応じた電気信号を出力する受光素子のみを具備するものを使用している。しかし、光検出部30としては、半導体レーザモジュールM3の用途に応じて、波長に対して周期的な透過率特性を有するフィルタと、該フィルタを通過したレーザ光を受光しレーザ光の波長に応じた電気信号を出力する受光素子のみを具備するものであってもよいし、レーザ光の一部を受光しレーザ光の強度に応じた電気信号を出力する第1の受光素子と、レーザ光の一部が入射され波長に対して周期的な透過率特性を有するフィルタと、該フィルタを通過したレーザ光を受光しレーザ光の波長に応じた電気信号を出力する第2の受光素子とを有するものであってもよい。
なお、半導体レーザモジュールM3の製造方法については、実施の形態1に係る半導体レーザモジュールM1の製造方法と同様である。ただし、光アイソレータ70を基板61に固定する点や、光分岐手段60と光透過手段62とを光軸C上の一点に関して点対称となるように配置する点や、基板61を基台41に固定する際には光アイソレータ70を透過する光量が最大となるように基板61の位置と方向を調整する点は異なる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4に係る半導体レーザモジュールM4について図7及び8を参照して説明する。なお、本実施の形態4においても、実施の形態1で示した部分と同一部分又は相当する部分は同一符号を用いている。
実施の形態3に係る半導体レーザモジュールは、光透過手段を有し、光アイソレータは光分岐手段と光透過手段との間に配置されていたが、本実施の形態4に係る半導体レーザモジュールは、光分岐手段が固定される固定部材(基板)上において光分岐手段のレーザ光の出射面側に固定される光透過手段と、前記固定部材(基板)上において光分岐手段と光透過手段との間に固定されるファラデー回転子を有し、光分岐手段と光透過手段は偏光子であり、かつ光分岐手段、ファラデー回転子、光透過手段は、光アイソレーション機能を有するように配置される。
図7は、本発明の実施の形態4に係る半導体レーザモジュールM4を模式的に表した水平断面図であり、図8は、偏光子である光分岐手段が固定される固定部材(基板)に固定される光検出部、ファラデー回転子、偏光子である光透過手段を模式的に表した平面図である。図7及び8に示すように、本実施の形態4に係る半導体レーザモジュールM4は、光分岐手段80が固定される固定部材(基板)81上において光分岐手段80のレーザ光LFの出射面80b側に固定されレーザ光LFの光軸をレーザ光LFの光分岐手段80への入射光軸と一致させて出射させる光透過手段82と、基板81上において光分岐手段80と光透過手段82との間に固定されるファラデー回転子83とを有し、光分岐手段80と光透過手段82は偏光子であり、かつ光分岐手段80、ファラデー回転子83、光透過手段82は、光アイソレーション機能を有するように配置されるものである。また、ファラデー回転子83に直流磁界を印加する磁石84を基板81上に配置する。本実施の形態4の半導体レーザモジュールM4によれば、光分岐手段80及び光透過手段82が、光アイソレータの入射側偏光子と出射側偏光子として機能するので、使用する部品を減らすことができ、さらなる小型化と低コスト化が実現できる。
なお、本実施の形態4の半導体レーザモジュールM4の機能や製造方法については、実施の形態3の半導体レーザモジュールM3と同様である。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5に係る半導体レーザモジュールM5について図9を参照して説明する。なお、本実施の形態5においても、実施の形態1で示した部分と同一部分又は相当する部分は同一符号を用いている。
実施の形態1〜4に係る半導体レーザモジュールは、光分岐手段が、レーザ光が入射する側にレーザ光の光軸に対して傾斜した反射面を有するものであったが、本実施の形態5に係る半導体レーザモジュールでは、光分岐手段は、レーザ光の光束に対向する側辺を有し該レーザ光が出射する側に側面を有する多角柱状である。
図9は、本発明の実施の形態5に係る半導体レーザモジュールM5を模式的に表した水平断面図である。図9に示すように、半導体レーザ素子10は、前端面からレーザ光LFを出射し、後端面からレーザ光LBを出射する。本実施の形態5に係る半導体レーザモジュールM5においては、光分岐手段90は、基板100に固定され、半導体レーザ素子10の後端面から出射したレーザ光LBの光束に対向する側辺91を有しレーザ光LBが出射する側に側面92を有する三角柱状のものである。そして、光検出部110は、基板100に直接固定されている。光分岐手段90は、石英などの、レーザ光LFの波長における光の透過率が十分高く、複屈折性がなく、加工性がよい光学材料からなるのが好ましい。
図9において、レーザ光LBは、コリメートレンズ48で平行光線とした状態で光分岐手段90の側辺91に入射する。レーザ光LBのうち、三角柱状の光分岐手段90の側辺91よりも下の部分は上側に屈折され、側辺91よりも上の部分は下側に屈折され、それぞれLB1,LB2となって、側面92から出射される。光検出部110は、レーザ光LB1を受光し半導体レーザ素子10の前端面から出射されるレーザ光LFの強度に応じた電気信号を出力する第1の受光素子であるフォトダイオード111と、レーザ光LB2が入射され波長に対して周期的な透過率特性を有するフィルタであるエタロンフィルタ112と、フィルタ112を通過したレーザ光を受光しレーザ光LFの波長に応じた電気信号を出力する第2の受光素子であるフォトダイオード113とを有する。
フォトダイオード111からは、半導体レーザ素子10の前端面から出射されたレーザ光LFの強度に応じた電気信号が得られる。また、エタロンフィルタ112は、図10に実線で示すように、波長に対して周期的な透過率特性を有する。したがって、かかるエタロンフィルタ112を通してレーザ光をフォトダイオード113で受光することにより、半導体レーザ素子10の前端面から出射されたレーザ光LFの波長に応じた電気信号が得られることになる。これにより、フォトダイオード111,113の受光比率が一定となるように設定しておき、半導体レーザ素子10の単一縦モード半導体レーザ11a,11b,…,11nが、DFBレーザ素子(分布帰還型半導体レーザ素子)の場合であれば、温度を調整し、DBRレーザ素子(分布ブラッグ反射型半導体レーザ素子)の場合であれば、電流を調整することによって、波長の制御が可能となる。
次に、本実施の形態5の半導体レーザモジュールM5の製造方法について説明する。まず、光アイソレータ50を基台41上に固定するまでの工程は、実施の形態1の場合と同様に行う。そして、光分岐手段90と光検出部110を固定した基板100の基台41上への固定に際しては、フォトダイオード113の検出出力をモニタしながら所望の光透過特性となるようにエタロン112のレーザ光LB2の光軸に対する傾き角度が適切となるよう、エタロン112が固定されている基板110の方向及び位置を調整する。基板110の調整により、エタロン112の透過率の波長特性を、たとえば図10中の破線に示すようにずらすことができる。位置合わせ後に、基板110を基台41上に固定する。後の工程は、実施の形態1の場合と同様に行えばよい。
このように、本実施の形態5の半導体レーザモジュールM5によれば、三角柱状の光分岐手段90によりレーザ光LBを2分岐して、分岐したレーザ光の一方をレーザ光LFの光出力の検出に用い、分岐したレーザ光のもう一方をレーザ光LFの波長の検出に用いることによって、精密な光出力の検出とともに、精密な波長検出が可能となる。
なお、これら実施の形態1〜5では、半導体レーザ素子10として、アレイ型半導体レーザ素子を用いたが、半導体光増幅器12や合波器14を有しない単体のDFBレーザ素子(分布帰還型半導体レーザ素子)や、DBRレーザ素子(分布ブラッグ反射型半導体レーザ素子)による単一縦モード半導体レーザ素子であってもよい。
また、これら実施の形態1〜5では、光アイソレータを、一対の偏光子とファラデー回転子との組合せからなる1段構成のもので説明したが、n+1枚の偏光子とn枚のファラデー回転子とを組合せてなる多段構成のものであってもよい。
本発明の実施の形態1に係る半導体レーザモジュールを模式的に表した水平断面図である。 図1−1の縦断側面図である。 半導体レーザの構成例を模式的に示す平面図である。 半導体レーザ素子からの光出力レベルと光検出部において検出される光出力レベルとの時間変動を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体レーザモジュールM2を模式的に表した水平断面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体レーザモジュールM3を模式的に表した水平断面図である。 光分岐手段が固定される基板に固定される光検出部、光アイソレータ、光透過手段を模式的に表した平面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体レーザモジュールM4を模式的に表した水平断面図である。 偏光子である光分岐手段が固定される基板に固定される光検出部、ファラデー回転子、偏光子である光透過手段を模式的に表した平面図である。 本発明の実施の形態5に係る半導体レーザモジュールM5を模式的に表した水平断面図である。 エタロンの波長−透過率の関係を示す特性図である。 従来の半導体レーザモジュールの一部を模式的に表す平面概略図である。 従来の半導体レーザモジュールにおける光出力レベルの時間的変動を示す特性図である。
符号の説明
10 半導体レーザ素子
20 光分岐手段
20a 入射面
21 固定部材(基板)
30 光検出手段
41 基台
41a 主面
43 コリメートレンズ
45 集光レンズ
46 光ファイバ
47 ネック部
50 光アイソレータ

Claims (15)

  1. 端面から直線偏光したレーザ光を出射する半導体レーザ素子と、
    前記レーザ光の一部を分岐する光分岐手段と、
    前記光分岐手段によって分岐されたレーザ光を受光し前記レーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部と、
    前記光分岐手段が固定される固定部材と、
    を有し、
    前記光検出部は、前記光分岐手段が固定される前記固定部材に直接固定されたものであることを特徴とする半導体レーザモジュール。
  2. 前記光分岐手段は、前記レーザ光が入射する側に該レーザ光の光軸に対して傾斜した反射面を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザモジュール。
  3. 前記固定部材は、該半導体レーザモジュールのパッケージから外部に突出して設けられたネック部に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザモジュール。
  4. 前記半導体レーザ素子の前端面側に、前記レーザ光を透過する光アイソレータを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体レーザモジュール。
  5. 前記光アイソレータは、前記光分岐手段が固定される前記固定部材に直接固定されたものであることを特徴とする請求項4に記載の半導体レーザモジュール。
  6. 前記光分岐手段の前記レーザ光の出射面側に配置され前記レーザ光の光軸を該レーザ光の前記光分岐手段への入射光軸と一致させて出射させる光透過手段を有し、前記光アイソレータは、前記光分岐手段と前記光透過手段との間に配置されるものであることを特徴とする請求項4または5に記載の半導体レーザモジュール。
  7. 前記固定部材上において前記光分岐手段の前記レーザ光の出射面側に固定され前記レーザ光の光軸を該レーザ光の前記光分岐手段への入射光軸と一致させて出射させる光透過手段と、前記固定部材上において前記光分岐手段と該光透過手段との間に固定されるファラデー回転子とを有し、前記光分岐手段と前記光透過手段は偏光子であり、かつ前記光分岐手段、前記ファラデー回転子、及び前記光透過手段は、光アイソレーション機能を有するように配置されるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体レーザモジュール。
  8. 前記光分岐手段と前記光透過手段とは、同一形状からなり、前記レーザ光の光軸上の一点に関して点対称に配置されていることを特徴とする請求項6または7に記載の半導体レーザモジュール。
  9. 前記光分岐手段と前記光透過手段とは、同一の楔形状であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の半導体レーザモジュール。
  10. 前記光分岐手段は、前記レーザ光の光束に対向する側辺を有し該レーザ光が出射する側に側面を有する多角柱状であることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザモジュール。
  11. 前記光検出部は、前記レーザ光の一部を受光し前記レーザ光の強度に応じた電気信号を出力する第1の受光素子と、前記レーザ光の一部が入射され波長に対して周期的な透過率特性を有するフィルタと、該フィルタを通過したレーザ光を受光し前記レーザ光の波長に応じた電気信号を出力する第2の受光素子とを有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の半導体レーザモジュール。
  12. 前記半導体レーザ素子は、単一縦モード半導体レーザ素子であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の半導体レーザモジュール。
  13. 前記半導体レーザ素子は、分布帰還型半導体レーザ素子であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の半導体レーザモジュール。
  14. 前記半導体レーザ素子は、複数の単一縦モード半導体レーザと半導体光増幅器と前記複数の単一縦モード半導体レーザの出力を前記半導体光増幅器に導く合波器とを集積してなるアレイ型半導体レーザ素子であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の半導体レーザモジュール。
  15. 端面から直線偏光したレーザ光を出射する半導体レーザ素子を基台に固定する工程と、
    前記レーザ光の一部を分岐する光分岐手段を固定部材に固定する工程と、
    前記光分岐手段が固定された前記固定部材に、前記光分岐手段によって分岐されたレーザ光を受光し前記レーザ光の特性に応じた電気信号を出力する光検出部を直接固定する工程と、
    前記光分岐手段と前記光検出部とが固定された前記固定部材を、前記基台に固定する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体レーザモジュールの製造方法。
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