JP2006303123A - 洗浄保護治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外周面に保護すべき金属部材、例えば金属製冷却管が設けられた管状の被洗浄体を洗浄するに際して、この金属部材に洗浄液を付着させることなく、管状の被洗浄体の内面を金属汚染させることなく洗浄することができる洗浄保護治具を提供する。
【解決手段】 外周面に保護すべき金属部材28が設けられている管状の被洗浄体Mの内面を洗浄液により洗浄する際に用いる洗浄保護治具において、前記金属部材を覆った状態で前記被洗浄体を内部に収容することができる非金属材料よりなる筒状の保護カバー部材62と、前記保護カバー部材の両端の内の少なくともいずれか一方の端部に着脱可能に設けられて前記被洗浄体の外周面と前記保護カバー部材の開口端との間に形成されるリング状の開口部を液密に閉じる非金属材料よりなる蓋部材64とにより構成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、半導体製造装置の例えば石英製の部品をウェット洗浄する際に、この部品を保護するための洗浄保護治具に関する。
一般に、半導体集積回路を製造するためにはシリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理、拡散処理、改質処理等の各種の処理が行なわれる。これらの処理を例えば枚葉式の処理装置にて行う場合には、まず、半導体ウエハを複数枚、例えば25枚程度収容できるカセットから取り出した半導体ウエハを枚葉式の処理容器内の載置台上に移載して保持させ、この処理容器内を気密に維持する。そして、処理ガスの流量、プロセス圧力、プロセス温度等の各種のプロセス条件を制御しつつ所定の熱処理が施される。
ところで、最近にあっては半導体集積回路の更なる動作速度の高速化、高集積化、高微細化及び薄膜化の要求が強くなされている。例えばゲート絶縁膜等の各種の薄膜を例にとれば、上記した要求を満たすためには、ウエハ表面に各種の薄膜を形成するときには、その直前にウエハ表面上に形成されている特性劣化の原因となる自然酸化膜(SiO 膜)をより確実に除去し、ウエハ表面の活性状態を維持したまま、この表面に必要とする膜種を堆積させることが望まれている。
上記したような自然酸化膜を除去する方法として、HFベーパや希釈HF液を用いた湿式法により自然酸化膜を直接的に除去する方法が知られているが、この場合にはウエハ表面にフッ素が残留するので好ましくない。そこで、自然酸化膜の他の除去方法として、プラズマにより活性化された活性種(ラジカル)とフッ素系のエッチングガス、例えばNF とを反応させて中間物質(NHxFy:x,yは正数)を形成し、更にこの中間物質と自然酸化膜とを反応させてケイフッ化アンモニウム[(NH SiF ]よりなる中間体膜を形成し、このケイフッ化アンモニウムを加熱することによってこれを分解或いは昇華させてガスとして除去するようにした乾式法による除去方法及び装置が開示されている(例えば特許文献1)。
ここで自然酸化膜の除去装置の一例について図7を参照して説明する。図7はプラズマを用いた自然酸化膜の一般的な除去装置の一例を示す概略構成図である。
図7に示すように、この自然酸化膜除去装置2は耐食アルミニウム等により筒体状に成形された処理容器4を有している。この処理容器4内には、その表面に被処理体である半導体ウエハWを載置するための例えば耐食アルミニウム等よりなる載置台6が設けられており、この載置台6には、冷却媒体を流すための冷媒通路8が設けられて、ウエハの処理時にこの載置台6上に載置されているウエハWを冷却してこれを所定の温度に維持できるようになっている。尚、この載置台6には図示されないが、ウエハWを吸着する静電チャックやウエハWの搬出入時にこれを昇降させるリフタピン等が設けられる。
この処理容器4の側壁には、ウエハWの搬出入時に開閉されるゲートバルブ10が設けられる。また容器底部には、排気口12が設けられ、この排気口12には、途中に圧力調整弁14や真空ポンプ16が介設された排気系18が接続されて、処理容器4内を真空引きできるようになっている。
また処理容器4内の天井部には、円形リング状になされたシャワーヘッド部20が設けられており、このシャワーヘッド部20から、エッチングガスとして例えばNF ガスを容器内へ供給できるようになっている。また処理容器4の天井部の中心部には、この容器内へ活性種(ラジカル)を導入するためのラジカル導入口22が形成されている。
そして、上記ラジカル導入口22には、後述するように洗浄の対象となるリモートプラズマ発生ユニット24が取り付けられている。具体的には、このリモートプラズマ発生ユニット24は、上記ラジカル導入口22に直接的に起立させてジョイント30によって着脱可能に連結される例えば石英ガラスパイプよりなるリモートプラズマ発生管26と、このプラズマ発生管26の周囲に巻回して設けられる金属製冷却管28とにより主に構成されている。尚、上記リモートプラズマ発生管26は、セラミックパイプにより形成する場合もある。具体的には、上記リモートプラズマ発生管26は、上述のように例えば石英ガラスパイプよりなり、その長さは20〜40cm程度になされ、その内径は2〜3cm程度、肉厚は2〜4mm程度になされている。
また上記金属製冷却管28は、金属部材である例えば銅パイプよりなり、この中に冷却媒体として例えば冷却水を必要に応じて流すようになっており、このリモートプラズマ発生管26を冷却し得るようになっている。この金属製冷却管28は、上記プラズマ発生管26に対して図示例では3回程度巻回されているが、実際には、10〜30回程度巻回されている。また、この時の金属製冷却管28の巻回の状態は、巻回時に隣り合う管同士はある程度の距離以上離間されて疎状態で巻回されており、後述するように管同士の隙間からマイクロ波が内側のリモートプラズマ発生管26内へ伝搬できるようになっている。そして、上記金属製冷却管28は、その両端部の接合ジョイント32にて冷却媒体を給排する冷媒通路34に着脱可能に接続されている。
また上記リモートプラズマ発生管26の上端は、ジョイント36を介して活性化用ガス導入管40が接続されており、活性化される活性化用ガスを導入し得るようになっている。ここでは活性化用ガスとしては、例えばH ガスとN ガスとの混合ガスが用いられ、これらのガスをそれぞれ流量制御しつつ供給し得るようになっている。尚、上記活性化用ガスとしては、実際には、NH ガスのグループ、H ガスとN ガスのグループ、H ガスとN ガスとNH ガスのグループの3つのグループより選択される1つのグループが用いられる。
そして、上記プラズマ発生ユニット24の中心部、すなわち金属製冷却管28が巻回された部分は、金属製ボックスよりキャビティ42内に着脱可能に収容されている。このキャビティ42は導波管44を介してマイクロ波発生器46に接続されており、例えば2.45GHzのマイクロ波を上記キャビティ42内へ導入できるようになっている。
次に、上述のように構成した自然酸化膜除去装置2を用いてウエハ表面に形成されている自然酸化膜の除去方法について説明する。
まず、表面に自然酸化膜の付着している半導体ウエハWを載置台6上に載置して処理容器4内を密閉し、この処理容器4内を真空引きしつつNF ガスよりなるエッチングガスやH とN との混合ガスよりなる活性化用ガスを処理容器4内へそれぞれ供給する。
ここでキャビティ42内に収容されているリモートプラズマ発生ユニット24のリモートプラズマ発生管26内では、上記マイクロ波発生器46より伝搬されてくるマイクロ波によりプラズマが発生し、このプラズマによりリモートプラズマ発生管26内を流れてくるH ガスとN ガスとは活性化されてN*やH*やNH*(*:活性化状態を示す)等の活性種、すなわちラジカルが発生される。この発生した活性種はリモートプラズマ発生管26内を流下してラジカル導入口22よりウエハW上の処理空間に導入されることになる。この処理容器4内には上述のようにNF ガスが供給されているので、このNF ガスと上記活性種とウエハWの表面に形成されているSiO よりなる自然酸化膜とが反応し、ウエハ表面に中間生成物としてケイフッ化アンモニウム[(NH SiF ]が形成されることになる。
このようにして、ウエハ表面の自然酸化膜が全てケイフッ化アンモニウムに変換されたならば、この装置2の動作を停止する。そして、このウエハWを処理容器4から取り出して、別の加熱チャンバ(図示せず)にこのウエハWを搬入し、このウエハWを所定の温度、例えば100〜200℃程度に加熱し、上記ケイフッ化アンモニウムを分解してガス化し、これを除去する。このようにして、一連の処理を行うことにより、ウエハWの表面に形成されていた自然酸化膜が効率的にエッチングされて除去されることになる。
ところで、上述したような処理を繰り返すに従って、上記リモートプラズマ発生管26内を流下するN ガスはここで発生するプラズマによりリモートプラズマ発生管26の構成材料である、例えば石英ガラス管のSiO と反応し、この石英ガラス管の内壁面にSiNを主成分とする堆積物が付着形成されることは避けられない。尚、リモートプラズマ発生管26がセラミックス材を構成されている場合にも別の堆積物が付着形成される。
この場合、上記SiNを主成分とする堆積物等は、折角発生したH*やN*等の活性種を失活させる原因物質となることから、定期的に、或いは不定期的に上記リモートプラズマ発生ユニット24を装置本体から取り外し、上記堆積物を除去する洗浄処理を行うようになっている。図8は自然酸化膜除去装置本体より取り外したリモートプラズマ発生ユニットを示す平面図、図9はリモートプラズマ発生ユニットを示す断面図、図10はリモートプラズマ発生ユニットの洗浄処理時の状態を示す説明図である。
上記洗浄処理に際しては、図8に示すように装置本体よりリモートプラズマ発生ユニット24を取り外し、図10に示すように、このリモートプラズマ発生ユニット24のリモートプラズマ発生管26の周囲に巻回されている金属製冷却管28の全体を覆うようにして例えばビニルシートよりなる保護カバー48を取り付け、このリモートプラズマ発生管26の両端部にて保護カバー48の上より例えばビニールテープ50により巻き付けることにより密着させて接合し、保護カバー48内に洗浄液が注入しないようにする。このように保護カバー48を設ける理由は、銅よりなる金属製冷却管28が洗浄液によって溶解したり腐食されるのを防止するためである。そして、洗浄液として例えば酸性の液体である希フッ酸(DHF)を用い、この洗浄液を上記リモートプラズマ発生管26内に流しつつ洗浄ブラシ52をリモートプラズマ発生管26内へ挿入して擦り洗いし、この内壁面に付着しているSiNを主成分とする堆積物54も洗浄して除去するようになっている。
特開2003−133284号公報
ところで、上述のように洗浄処理を行う場合、リモートプラズマ発生管26に巻回した金属製冷却管28を洗浄液から保護するために、この冷却管28を覆って保護カバー48を設けて、この両端をビニールテープ50等で巻き付けて液密に封止しているようにしているが、上記ビニールテープ50の巻き付け方は、作業者によって液密性にバラツキが生じるのみならず、また、ビニールテープ50の巻き付け程度では十分なシール性が確保できない場合が生じる。この結果、上記ビニールテープ50の巻き付け部分より保護カバー48内に洗浄液が僅かに侵入したり、或いは一度保護カバー48内へ侵入した洗浄液が金属製冷却管28と接触した後に再度外側へ漏れ出たりする場合があり、上記金属製冷却管28を腐食したり、或いは金属冷却管28と一度接触して金属が溶解された洗浄液により、上記リモートプラズマ発生管26の内壁面が失活の原因となる金属汚染される、という問題があった。
更には、リモートプラズマ発生管26を保護カバー48で覆ったり、その両端をビニールテープ50で巻き付け固定するには、作業者の手が上記各部材と直接接触する機会が非常に多く、これがために、作業者の手の表面に付着している金属元素、例えば汗中のNaやCa等が上記リモートプラズマ発生管26の内壁面に付着して、これにより失活の原因となる金属汚染が生ずる場合もあった。
本発明の目的は、外周面に保護すべき金属部材、例えば金属製冷却管が設けられた管状の被洗浄体を洗浄するに際して、この金属部材に洗浄液を付着させることなく、管状の被洗浄体の内面を金属汚染させることなく洗浄することができる洗浄保護治具を提供することにある。
請求項1に係る発明は、外周面に保護すべき金属部材が設けられている管状の被洗浄体の内面を洗浄液により洗浄する際に用いる洗浄保護治具において、前記金属部材を覆った状態で前記被洗浄体を内部に収容することができる非金属材料よりなる筒状の保護カバー部材と、前記保護カバー部材の両端の内の少なくともいずれか一方の端部に着脱可能に設けられて前記被洗浄体の外周面と前記保護カバー部材の開口端との間に形成されるリング状の開口部を液密に閉じる非金属材料よりなる蓋部材と、よりなることを特徴とする洗浄保護治具である。
非金属材料よりなる筒状の保護カバー部材内に管状の被洗浄体を収容して、この被洗浄体の両端の開口を開放したまま保護カバー部材の開口端側を、非金属材料よりな蓋部材により閉じるようにして管状の被洗浄体の内部だけに洗浄液を流すようにしたので、外周面に保護すべき金属部材、例えば金属製冷却管が設けられた管状の被洗浄体を洗浄するに際して、この金属部材に洗浄液を付着させることなく、管状の被洗浄体の内面を金属汚染させることなく洗浄することができる。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記蓋部材は、前記保護カバー部材に押し込みにより取り付け固定される。
また例えば請求項3に規定するように、前記蓋部材は、前記保護カバー部材にネジ込みにより取り付け固定される。
また例えば請求項4に規定するように、前記蓋部材は、前記保護カバー部材と前記被洗浄体との間で、それぞれシール部材が介在されて取り付けられる。
また例えば請求項5に規定するように、前記非金属材料は、樹脂またはセラミックスよりなる。
また例えば請求項6に規定するように、前記被洗浄体はリモートプラズマ発生ユニットよりなり、該リモートプラズマ発生ユニットは、内部にマイクロ波により活性化させる活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、前記金属部材として前記リモートプラズマ発生管の周囲に巻回して設けられて冷却媒体を流すための金属製冷却管とよりなり、前記リモートプラズマ発生ユニットは、マイクロ波を照射するためのキャビティに設けられる。
また例えば請求項7に規定するように、前記活性化用ガスは、NH ガスのグループ、H ガスとN ガスのグループ、H ガスとN ガスとNH ガスのグループの3つのグループより選択される1つのグループが用いられる。
また例えば請求項8に規定するように、前記リモートプラズマ発生管は石英ガラスパイプよりなり、前記洗浄により除去する除去対象物はシリコン窒化膜(SiN)である。
また例えば請求項9に規定するように、前記洗浄液は、酸性の液体である。
本発明の洗浄保護装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
非金属材料よりなる筒状の保護カバー部材内に管状の被洗浄体を収容して、この被洗浄体の両端の開口を開放したまま保護カバー部材の開口端側を、非金属材料よりなる蓋部材により閉じるようにして管状の被洗浄体の内部だけに洗浄液を流すようにしたので、外周面に保護すべき金属部材、例えば金属製冷却管が設けられた管状の被洗浄体を洗浄するに際して、この金属部材に洗浄液を付着させることなく、管状の被洗浄体の内面を金属汚染させることなく洗浄することができる。
以下に、本発明に係る洗浄保護治具の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
<第1実施例>
図1は本発明に係る洗浄保護治具の第1実施例を示す分解斜視図、図2は図1に示す第1実施例内にリモートプラズマ発生ユニットを収容した状態を示す断面図、図3は図1に示す第1実施例内に被洗浄体であるリモートプラズマ発生ユニットを収容して両端を蓋部材で固定した状態を示す断面図である。尚、図7〜図10に示す部材と同一構成部品については同一参照符号を付してその説明を省略する。
図1乃至図3に示すように、この洗浄保護治具60は、洗浄の対象となる被洗浄体Mを内部に収容することができる非金属材料よりなる筒状の保護カバー部材62と、この保護カバー部材62の端部に着脱可能に設けられて被洗浄体Mの外周面と保護カバー部材62の開口端との間に形成されるリング状の開口部66を液密に閉じる非金属材料よりなる蓋部材64とにより主に構成されている。尚、図示例においては、上記蓋部材64は、保護カバー部材62の両端に設けられている。
ここで上記被洗浄体Mとしては、先に図7及び図8等を参照して説明したようなリモートプラズマ発生ユニット24が対応し、これは前述したように例えば石英ガラスパイプよりなるリモートプラズマ発生管26の外周面に例えば銅よりなる金属製冷却管28を巻回して構成されている。
上記保護カバー部材62や蓋部材64を構成する非金属材料としては、例えば洗浄液(希フッ酸)に対して耐食性が高くて僅かに弾性のあるフッ素樹脂等を用いることができる。このフッ素樹脂としては、例えばテフロン(登録商標)を用いることができる。
具体的には、上記筒状の保護カバー部材62の内径は、上記リモートプラズマ発生管26及びこれに巻回される金属製冷却管28の全体を収容し得るような大きさの内径、例えば5〜6cm程度に設定されている。またこの保護カバー部材62の長さは、少なくとも上記金属製冷却管28の全体を覆うことができるような長さに設定されている。ここでは、この保護カバー部材62の長さは、上記リモートプラズマ発生管26と同等、或いはこれよりも僅かに長く設定されている。
また上記蓋部材64は、長さが短い筒状に形成されている。この蓋部材64の外径D1は、上記保護カバー部材62の内径R1よりも僅かに大きく設定され、これに対して蓋部材64の内径D2は、上記リモートプラズマ発生管26の外径R2よりも僅かに小さく設定され、結果的に、図3に示すように、上記この筒状の蓋部材64を、上記保護カバー部材62の端部において、上記リモートプラズマ発生管26の外周面との間で形成されるリング状の開口部66に、フッ素樹脂の弾発力に抗して挿入し、これを液密にシールできるようになっている。この場合、この蓋部材64の外周が、上記保護カバー部材62と接する面及び蓋部材64の内周がリモートプラズマ発生管26と接する面には、Oリング等よりなるシール部材68、70がそれぞれ介在されており、そのシール性を高めている。
次に、以上のように形成された洗浄保護治具を用いて被洗浄体の洗浄処理を行う場合について説明する。
まず、図7に示す自然酸化膜除去装置2の上部に取り付けられている、リモートプラズマ発生管26と金属製冷却管28とよりなるリモートプラズマ発生ユニット24を取り外し、被洗浄体であるこのリモートプラズマ発生ユニット24を、図2に示すように洗浄保護治具60の筒状の保護カバー部材62内へ完全に収容する。そして、図3に示すようにこの保護カバー部材62の内面とリモートプラズマ発生管26の端部の外周面との間に形成されるリング状の開口部66に、上記蓋部材64を上記保護カバー部材62の両端側からそれぞれ押し込み、この開口部66を液密にシールする。これにより、上記リモートプラズマ発生管26の外周に巻回させて設けられている金属製冷却管28は、保護カバー部材62により完全に、且つ液密に覆われることになる。
そして、この状態で、上記リモートプラズマ発生管26内に洗浄液として例えば希フッ酸(DHF)[5%希釈液]を流し、且つこのリモートプラズマ発生管26内の内壁面を洗浄ブラシ52により擦り洗いし、内壁面に付着しているSiN等の堆積物54を除去する。このようにして洗浄処理が行われることになる。そして、この洗浄処理が行われたリモートプラズマ発生ユニット24は所定のリンス液でリンス処理された後に乾燥されることになる。
このように、上記洗浄処理では、非金属材料よりなる筒状の保護カバー部材62内に管状の被洗浄体Mを収容して、この被洗浄体Mの両端の開口を開放したまま保護カバー部材62の開口端側を、非金属材料よりなる蓋部材64により閉じるようにして管状の被洗浄体Mの内部だけに洗浄液を流すようにしたので、外周面に保護すべき金属部材、例えば金属製冷却管28が設けられた管状の被洗浄体Mを洗浄するに際して、この金属部材に洗浄液を付着させることなく、管状の被洗浄体Mの内面を金属汚染させることなく洗浄することができる。
従って、本発明治具を用いて洗浄処理したリモートプラズマ発生ユニット24を使用することにより、リモートプラズマ発生管26の内壁面の金属汚染等を大幅に抑制することができるので、リモートプラズマ発生管26内で生成されるプラズマの失活が防止され、プラズマ処理、すなわち自然酸化膜のエッチング処理を効率的に行うことができる。
次に、本発明治具を用いて、リモートプラズマ発生ユニット24に対して実際に洗浄処理を施して、その評価をしたので、その評価結果について説明する。ここでは比較例として図10に示すビニルシートの保護カバー48を用いて従来の洗浄処理を行った。
図4は本発明治具を用いて洗浄した場合と、ビニルシートの保護カバーを用いた従来の洗浄方法を行った場合の金属汚染度を示す図である。ここでは洗浄処理後に、リモートプラズマ発生管26の内壁面の付着金属を分析している。図4より明らかなように、Na〜Znの全ての金属において、従来の洗浄方法よりも本発明の洗浄保護治具を用いた場合の方が、金属の汚染度がかなり少なくなっており、良好な結果を示しているのが確認できた。特に、NaやCa或いはCuの汚染度が非常に少なくなっているのが確認できた。例えばCuは1400ppmから10ppmに大幅に減少しているが、この理由は、ビニルシートよりなる保護カバーを用いた従来の洗浄方法の場合には、シール性が不完全なために洗浄液が内部に侵入して銅よりなる金属製冷却管28と接触してこれを溶解し、この溶解液が再び外側へ洩れ出してリモートプラズマ発生管26の内壁面に付着したからである、と考えられる。
またNaは680ppmから51.0ppmへ、Caは84.0ppmから18.0ppmへそれぞれ大幅に減少した理由は、ビニルシートで被洗浄体を包み込む従来方法の場合には操作者は非常に手数が多くて、操作者の手の汗等の汚染物が多量に付着するが、本発明の治具の場合には、操作が簡単なので操作者の手数は非常に少なくて済み、その結果、操作者の手が本発明の洗浄保護治具に直接触れる機会が少なくなり、これにより、上記したようにNaやCaの汚染度が大幅に低下したものと、考えられる。
尚、上記洗浄保護治具60の端部の構造を図5に示すように構成してもよい。図5は洗浄保護治具の端部の構造の変形例を示す部分断面図である。すなわち、上記実施例においては、円筒状の蓋部材64は、その断面が矩形状になるように成形したが、これに代えて、図5(A)に示すように、挿入方向に向かってその外径を縮径するようにテーパ面を形成し、これと同時に保護カバー部材62の開口端の内径を、その奥に向かうに従って縮径するようにテーパ面を形成し、これにより上記蓋部材64を容易に装着できるようにしてもよい。また図5(B)に示すように、蓋部材64を保護カバー部材62の端部に装着した後に、両者をボルト74により結合し、強固に固定して液密性を高めるようにしてもよい。また図5(C)に示すように、蓋部材64と保護カバー部材62の端にネジ山を切り、両者をネジ込みにより取り付け固定するようにしてもよい。
<第2実施例>
次に本発明の洗浄保護治具の第2実施例について説明する。
先に説明した第1実施例の場合には、保護カバー部材68の両端に蓋部材64をそれぞれ嵌め込む構造としたが、これに限定されず、一端のみに上記蓋部材64を嵌め込む構造としてもよい。図6はこのような本発明の洗浄保護治具の第2実施例を示す断面図である。尚、ここでは被洗浄体であるリモートプラズマ発生ユニット24が内部に収容されている状態を示している。
図6に示すように、ここでは保護カバー部材62は、その一端部62Aが、中心軸に向けて屈曲されて開口を形成しており、その内径が先の蓋部材64(図3参照)の内径と略同等となるように設定されている。そして、この開口にOリング等のシール部材70を介して上記リモートプラズマ発生管26の端部を液密に押し込んで嵌装できるようになっている。
これに対して、保護カバー部材62の他端部42は、その内壁面にネジ山80が切ってあり、また、これに装着される蓋部材82の外周面にはネジ山84が切ってあり、両ネジ山80、84を螺合させてネジ込むことによってシール部材70を介して両者を取り付け固定できるようになっている。そして、この蓋部材82の端部側には、その径が大きくなされたフランジ部82Aが設けられており、ここにシール部材68を介在させて液密性を高めるようになっている。
このような構成の場合にも、先に説明した第1実施例と同様な作用効果を発揮することができる。また、上記蓋部材82に代えて、図3及び図5にて説明したような蓋部材64を用いるようにしてもよい。
尚、上記各実施例において、保護カバー部材62や蓋部材64、82の構成材料である非金属材料としてフッ化樹脂を用いたが、これに限定されず、使用する洗浄液にもよるが、例えば一般的なプラスチック合成樹脂、セラミックス、石英等を用いることができる。
本発明に係る洗浄保護治具の第1実施例を示す分解斜視図である。 図1に示す第1実施例内にリモートプラズマ発生ユニットを収容した状態を示す断面図である。 図1に示す第1実施例内に被洗浄体であるリモートプラズマ発生ユニットを収容して両端を蓋部材で固定した状態を示す断面図である。 本発明の洗浄保護治具を用いて洗浄した場合とビニルシートの保護カバーを用いた従来の洗浄方法を行った場合の金属汚染度を示す図である。 洗浄保護治具の端部の構造の変形例を示す部分断面図である。 本発明の洗浄保護治具の第2実施例を示す断面図である。 プラズマを用いた自然酸化膜の一般的な除去装置の一例を示す概略構成図である。 自然酸化膜除去装置本体より取り外したリモートプラズマ発生ユニットを示す平面図である。 リモートプラズマ発生ユニットを示す断面図である。 リモートプラズマ発生ユニットの洗浄処理時の状態を示す説明図である。
符号の説明
2 自然酸化膜除去装置
4 処理容器
24 リモートプラズマ発生ユニット(M:被洗浄体)
26 リモートプラズマ発生管
28 金属製冷却管(金属部材)
46 マイクロ波発生器
60 洗浄保護治具
62 保護カバー部材
64 蓋部材
66 リング状の開口部
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (9)

  1. 外周面に保護すべき金属部材が設けられている管状の被洗浄体の内面を洗浄液により洗浄する際に用いる洗浄保護治具において、
    前記金属部材を覆った状態で前記被洗浄体を内部に収容することができる非金属材料よりなる筒状の保護カバー部材と、
    前記保護カバー部材の両端の内の少なくともいずれか一方の端部に着脱可能に設けられて前記被洗浄体の外周面と前記保護カバー部材の開口端との間に形成されるリング状の開口部を液密に閉じる非金属材料よりなる蓋部材と、
    よりなることを特徴とする洗浄保護治具。
  2. 前記蓋部材は、前記保護カバー部材に押し込みにより取り付け固定されることを特徴とする請求項1記載の洗浄保護治具。
  3. 前記蓋部材は、前記保護カバー部材にネジ込みにより取り付け固定されることを特徴とする請求項1記載の洗浄保護治具。
  4. 前記蓋部材は、前記保護カバー部材と前記被洗浄体との間で、それぞれシール部材が介在されて取り付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の洗浄保護治具。
  5. 前記非金属材料は、樹脂またはセラミックスよりなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の洗浄保護治具。
  6. 前記被洗浄体はリモートプラズマ発生ユニットよりなり、該リモートプラズマ発生ユニットは、内部にマイクロ波により活性化させる活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、前記金属部材として前記リモートプラズマ発生管の周囲に巻回して設けられて冷却媒体を流すための金属製冷却管とよりなり、前記リモートプラズマ発生ユニットは、マイクロ波を照射するためのキャビティに設けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の洗浄保護治具。
  7. 前記活性化用ガスは、NH ガスのグループ、H ガスとN ガスのグループ、H ガスとN ガスとNH ガスのグループの3つのグループより選択される1つのグループが用いられることを特徴とする請求項6記載の洗浄保護治具。
  8. 前記リモートプラズマ発生管は石英ガラスパイプよりなり、前記洗浄により除去する除去対象物はシリコン窒化膜(SiN)であることを特徴とする請求項6または7記載の洗浄保護治具。
  9. 前記洗浄液は、酸性の液体であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の洗浄保護治具。

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