JP3058909B2 - クリーニング方法 - Google Patents

クリーニング方法

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JP3058909B2
JP3058909B2 JP2280792A JP28079290A JP3058909B2 JP 3058909 B2 JP3058909 B2 JP 3058909B2 JP 2280792 A JP2280792 A JP 2280792A JP 28079290 A JP28079290 A JP 28079290A JP 3058909 B2 JP3058909 B2 JP 3058909B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、クリーニング方法に関する。
(従来の技術) 従来から、半導体デバイスの製造工程において、半導
体ウエハ等の被処理基板へのシリコンナイトライド被膜
を減圧CVDや常圧CVD等によって成膜することが行われて
いる。
このようなSi3N4系被膜の成膜工程では、石英等から
なる反応容器の周囲に加熱用ヒータを配置して構成され
た熱処理装置が一般的に用いられており、例えば所定温
度に保持された反応容器内にウエハボ−トに収納された
多数枚の半導体ウエハをローディングした後、SiH4やSi
H2Cl2、NH3等の反応性ガスを反応容器内に導入すること
によって、Si3N4系被膜の成膜処理が行われる。なお、
半導体ウエハのロード・アンロードは、通常、処理温度
近傍の温度に保持された反応容器に対して行われる。
ところで、上記したような成膜工程を実施すると、熱
処理装置の反応容器やその他石英治具類等にもSi3N4
被膜が被着する。この反応容器等に被着したSi3N4系被
膜は、膜厚が増加すると剥離して飛散し半導体ウエハに
付着して、半導体ウエハの歩留り低下要因等となるた
め、通常は、ある頻度で反応容器内の温度を常温付近ま
で降温した後、反応容器や石英治具類等を取り外し、ウ
ェット洗浄することによってSi3N4系被膜を除去するこ
とが行われている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述したようなウェット洗浄による熱
処理装置のクリーニング法では、反応容器内温度の昇降
温や反応容器等の取り外し等に伴う装置停止時間が非常
に長いため、熱処理装置の稼働効率を低下させてしまう
という問題があった。
また、熱処理装置においてもロードロックシステムの
ように、反応容器内やローディング部を常に真空保持す
ることが考えられており、このような場合には、クリー
ニング対象物を容易に取り外すことができなくなるとい
う問題がある。また、半導体ウエハの大口径に伴い装置
が大型化した場合、同様な問題を有する。
一方、最近になって装置内にエッチングガスを流して
クリーニングを行う方法が用いられ始めており、特にCl
F3を用いるとプラズマ状態にしなくてもクリーニングを
行えることが報告されている。しかしながら、ClF3は反
応性が高いため、400℃以上で使用することは行われ
ず、通常クリーニングは400℃以下で行われている。従
って、400℃以上特に600℃以上で成膜を行う工程におい
ては、ClF3クリーニングを行うためには装置内の温度を
400℃以下まで降温しなければならず、長時間のクリー
ニングとなっていた。
本発明は、このような課題に対処するためになされた
もので、処理容器内に付着したSi3N4系被膜のクリーニ
ングを、短時間で効率よくかつ安全に実施することを可
能にしたクリーニング方法を提供することを目的として
いる。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) すなわち本発明のクリーニング方法は、被処理物を収
容し、該被処理物に処理を施す処理容器の内部に付着し
たSi3N4系被膜を、前記被処理物にSi3N4系被膜を形成し
た後に、除去クリーニングするに際し、 前記被処理物を前記Si3N4系被膜を形成する温度より
も若干低い温度でかつ550〜650℃の温度に保った状態
で、該処理容器内に10〜50体積%のClF3を含むクリーニ
ングガスを供給し、かつ、前記処理容器内の圧力を5Tor
r以下に保った状態で、該反応容器内に付着したSi3N4系
被膜を除去することを特徴としている。
(作 用) 本発明のクリーニング方法においては、例えば550℃
〜650℃という処理温度より若干低い温度に処理容器内
を保った状態で、ClF3を含むクリーニングガスを導入す
ることによって、処理容器内のクリーニングを行うた
め、Si3N4系被膜を効率よく除去することが可能である
と共に、処理容器内温度の若干の変更で、成膜等の処理
工程とクリーニング工程とを連続して行うことが可能と
なる。よって、クリーニングに伴う装置停止時間を大幅
に低減することが可能となる。また、ClF3が例えば10〜
50体積%の範囲で含まれるクリーニングガスを使用する
ため、上記したような温度状態の処理容器内にClF3を含
むクリーニングガスを供給しても、エッチング効果を維
持した上で処理容器等へのダメージを抑制することがで
きる。
(実施例) 以下、本発明方法をバッチ式縦型熱処理装置のクリー
ニングに適用した実施例について、図面を参照して説明
する。
第1図に示すように、縦型熱処理装置1は処理容器例
えば2重管構造の反応容器2を有しており、この反応容
器2は、例えば石英によって形成された外筒3と、この
外筒3内に同心的に所定の間隔を設けて収容された、例
えば石英からなる内筒4とから構成されている。また、
反応容器2の周囲には、この反応容器2を囲繞する如く
加熱ヒ−タ5および図示を省略した断熱材等が配置され
ている。
上記反応容器2下方の開口部2aは、円盤状のキャップ
部6により密閉されるよう構成されており、このキャッ
プ部6上に設置された保温筒7の上方に、被処理物であ
る複数の半導体ウエハ8が所定のピッチで積層収容され
た例えば石英からなるウエハボ−ト9が搭載される。こ
れらウエハボ−ト9、保温筒8およびキャップ部6は、
図示を省略した昇降機構によって、一体となって反応容
器2内にロ−ディングされる。
また、反応容器2の下端部には、ガス導入管10がガス
吐出部10aを内筒4内に直線的に突出させて設けられて
いる。上記ガス導入管10には、反応ガス供給系11とクリ
ーニングガス供給系12とが接続されており、これらの切
替えはバルブ13、14で行われる。
上記クリーニングガス供給系12は、エッチングガス源
であるClF3ガス供給部15と、希釈用のキャリアガス例え
ばN2ガス供給部16とを有しており、それぞれマスフロー
コントローラ17、18およびバルブ19、20等を介してガス
導入管10に接続されている。そして、上記マスフローコ
ントローラ17、18で、ClF3ガスおよびN2ガスそれぞれの
供給流量を調節することによって、ClF3濃度が所定濃度
に希釈されたクリーニングガスがガス導入管10側に供給
される。また、ClF3ガス供給部15側の配管系21には、テ
ープヒータ22が巻装されており、ClF3ガスが配管内で再
液化することを防止している。
また、反応容器2内にガス導入管10を介して導入され
たガスは、反応容器2の下端部の外筒3と内筒4との間
隙に開口された排気管23を介して真空ポンプ24へと排出
される。
なお、上記真空ポンプ24としては、オイルフリーのド
ライポンプを用いることが好ましい。これは、クリーニ
ングガスとしてClF3を用いているため、ポンプオイルの
劣化やオイル中に混入した塩素やフッ素によるポンプ本
体の劣化を招く可能性が高いためである。
また、ポンプ24から排出されたClF3を含むガスは、有
害、危険なガス成分を除害装置25により取り除き排気さ
れる。除害装置25には、有害、危険なガスを吸着または
分解する薬剤の入った筒26が収納されている。
次に、上記縦型熱処理装置を用いたシリコンナイトラ
イド被膜の成膜工程と、反応容器内のクリーニグ工程に
ついて説明する。
まず、成膜工程を説明する。処理温度例えば600℃〜8
50℃程度の温度に加熱された反応容器2内に、多数枚の
8インチ径の半導体ウエハ8を収容したウエハボ−ト9
をローディングし、キャップ部6によって反応容器2を
密閉する。次いで反応容器2内を例えば1×10-3Torr程
度に減圧した後、SiH4、SiHCl3、NH3等の処理ガスをガ
ス導入管10から所定流量供給し、例えば1.0Torr程度の
真空度に保持しながら、半導体ウエハ8へのSi3N4被膜
の成膜処理を行う。この際、クリーニングガス供給系12
側の切替えバルブ14は、閉状態とされている。
上記成膜処理を終了した後は、水素パ−ジや窒素パ−
ジ等を行って、反応容器2内の処理ガスを除去し、無害
な雰囲気で常圧状態とした後、ウエハボ−ド9を上記反
応容器2からアンローティングする。この際、反応容器
2内の温度は、上記成膜処理温度を維持する。
次に、キャップ部6によって反応容器2を密閉し、上
記処理温度よりも若干低い温度すなわち550〜650℃程度
の温度にされた反応容器2内に、クリーニングガスをガ
ス導入管10から供給し、反応容器2内に付着したSi3N4
系被膜の除去処理を行う。第2図にSi3N4とSiO2のエッ
チングレートの温度依存性を示す。
上記クリーニング条件は、温度が550℃より低い場合
には、十分なエッチングレートが得られず、650℃より
高い場合には、反応容器の石英のエッチングレートが高
くなりSi3N4系被膜も十分なエッチングレートが得られ
ないと共に、Si3N4系被膜のエッチングレートに対する
石英のエッチングレートの割合が大きくなるため、反応
容器2等に対するダメージも大きくなる。
このクリーニング処理に先立って、予めクリーニング
ガス中のClF3濃度が10〜50体積%となるように、ClF3
スおよびN2ガスそれぞれの供給流量をマスフローコント
ローラ17、18で調節しておく。上記クリーニングガス中
のClF3濃度が10体積%未満では、上記したような高温下
での処理によってもエッチングレートが小さすぎ、また
50体積%を超えると、反応容器2等に対するダメージが
大きくなりすぎる。
また、反応容器2内の圧力は、5.0Torr以下の範囲に
設定することが好ましい。これは、反応容器2内の圧力
が高いほど反応容器2等に対するダメージが大きくなる
ためである。そこで、上記反応容器2内の温度およびク
リーニングガス中のClF3濃度や真空ポンプ24の排気能力
を考慮した上で、反応容器2内の圧力は上記した範囲と
することが好ましい。
このように、550℃〜650℃の温度に加熱された反応容
器2内に、ClF3濃度が10〜50体積%のクリーニングガス
を導入し、反応容器2内のクリーニングを行うことによ
って、反応容器2等に対してダメージを与えることな
く、十分なエッチングレートで付着したシリコンナイト
ライド被膜を除去することができる。また、反応容器2
内温度を550℃〜650℃という処理温度より若干低い温度
に設定しているため、成膜工程およびクリーニング工程
間での移行の際に、反応容器2内の温度をあまり昇降温
する必要がなく、400℃以下でクリーニングすることに
比べ、クリーニングに要する時間を大幅に短縮すること
ができる。よって、熱処理装置の稼働効率の向上が図れ
る。
また、装置構造は、ガス導入管10のガス吐出部10aを
内筒4内に直線的に突出させているため、保温筒8にク
リーニングガスが当たり、反応容器2内でクリーニング
ガスの乱流が起こり、ガス導入管10と対向する部分のク
リーニングも十分に行うことができる。
次に、上記したクリーニング方法による反応容器等に
対するダメージを評価した結果について説明する。
まず、模擬的にシリコンナイトライド被膜を5μmの
膜厚で成膜した石英治具に対して、630℃に加熱した1.5
Torrの炉内で、ClF3濃度を20体積%に調整したクリーニ
ングガス(キャリアガス:N2)で80分のクリーニングを
実施したところ、シリコンナイトライド被膜はほぼ完全
に除去でき、かつ石英治具の厚さ減少量は6〜7μmで
あった。また、石英治具表面の粗さもウエット洗浄と比
較してほとんど増加せず、上記クリーニングを実施して
も反応容器等に対してほとんどダメージを与えることが
ないことが判明した。
このように、本発明によれば、プラズマレスにてクリ
ーニングを実行できるので、容器内を全面均一にクリー
ニングできる。プラズマクリーニングの場合には、バッ
チ処理のような大容量の処理容器内壁面全面の処理は、
プラズマを内壁面全面に立たせる必要があり問題があっ
た。しかし、本発明の処理によれば、このような問題を
生じることなく均一なクリーニングが行える。また、本
発明のクリーニング方法によれば、反応容器に対して悪
影響を及ぼすことなく、短時間にかつ効率よく反応容器
等に付着したSi3N4系被膜を除去することが可能であ
る。
なお、上記実施例において、クリーニングガスの供給
は、パルス的(間欠的)に供給してもよいし、適宜処理
容器内で乱流が生じるように供給してもよい。
さらに、上記実施例において、処理容器内への少なく
ともクリーニングガス供給期間、処理容器に超音波を印
加するとさらに迅速に処理できる。この超音波の印加も
強弱をつけると、さらに高速クリーニングが可能になる
場合がある。
なお、上記実施例においては、成膜処理に適用した例
について説明したが、除去処理例えばエッチング処理、
アッシング処理等の処理により、処理容器内にSi3N4
被膜が付着した場合にも効果がある。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のクリーニング方法によ
れば、処理容器等に対してダメージを与えることなく、
短時間にかつ効率よく処理容器内部のクリーニングを実
施することができる。よって、装置の稼働効率の大幅な
向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を適用した縦型熱処理装置の概要を
示す図、第2図はSi3N4とSiO2のエッチングレートの温
度依存性を示す図である。 1……縦型熱処理装置、2……反応容器、5……加熱ヒ
ータ、8……半導体ウエハ、9……ウエハボ−ト、10…
…ガス導入管、10a……ガス吐出部、11……反応ガス供
給系、12……クリーニングガス供給系、13、14……切替
えバルブ、15……ClF3ガス供給部、16……N2ガス供給
部、17、18……マスフローコントローラ、23……排気
管、24……真空ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 見方 裕一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 宮崎 伸治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 守屋 孝彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 奥村 勝弥 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平1−231936(JP,A) 特開 平2−77579(JP,A) 実開 平2−96722(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31 H01L 21/304 341 H01L 21/3065

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物を収容し、該被処理物に処理を施
    す処理容器の内部に付着したSi3N4系被膜を、前記被処
    理物にSi3N4系被膜を形成した後に、除去クリーニング
    するに際し、 前記被処理物を前記Si3N4系被膜を形成する温度よりも
    若干低い温度でかつ550〜650℃の温度に保った状態で、
    該処理容器内に10〜50体積%のC1F3を含むクリーニング
    ガスを供給し、かつ、前記処理容器内の圧力を5Torr以
    下に保った状態で、該反応容器内に付着したSi3N4系被
    膜を除去することを特徴とするクリーニング方法。
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