JP2006302697A - 燃料電池の膜電極接合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】カソードにおけるフラッディングを防止し、かつ氷点下においても短時間で起動できる燃料電池を提供する。
【解決手段】
一方の面に形成されたカソード触媒層(21)及びカソード拡散層(22、23)と、他方の面に形成されたアノード触媒層(31)及びアノード拡散層(32、33)とを有し、空気及び水素が供給されて発電する固体高分子膜(10)を有する膜電極接合体(1)であって、カソード拡散層(22、23)は、親水性領域と撥水性領域を備え、カソード触媒層(21)は撥水性がカソード拡散層(22、23)のいずれの領域の撥水性よりも高いことを特徴とする膜電極接合体(1)を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池の膜電極接合体に関する。
固体高分子型燃料電池は、電解質膜としての固体高分子膜の両面にアノード極(燃料ガス極)とカソード極(酸化剤極;空気極)とを有する。アノード極には水素H2を含有する燃料ガスが供給される。カソード極には酸素O2を含有する酸化剤ガスが供給される。
アノード極では以下の反応が生じる。
アノード極:2H2→4H++4e-
このようにしてアノード極で生成したプロトンH+は、固体高分子膜を透過してカソード極に到達する。また電子e-は外部回路を通ってカソード極に到達する。
カソード極では酸化剤ガスとして供給された酸素O2と、アノード極に到達したプロトンH+及び電子e-とが以下のように反応して水H2Oを生成する。
カソード極:O2+4H++4e-→2H2O 。
ところで、固体高分子膜はプロトンを透過させるために水分を含んでいる必要がある。そこで特許文献1では、カソード極の触媒層の外側に導電性の多孔質層を配置し、さらにその外側に親水化処理されている熱可塑性樹脂製の多孔質膜を配置するようにした。このように構成することで、カソード極の触媒層と導電性多孔質層との境界面で生じた生成水は、熱可塑性樹脂製多孔質膜の細孔を通過してセパレータまで到達し、排出口から排出される。
このように燃料電池のカソード極を構成することで、カソード極の触媒層の表面が生成水で覆われるのを防ぐ。またカソード極側導電性多孔質層の細孔が生成水によって閉塞され、ガスが触媒層の反応サイトに到達できずに電池電圧が落ち込むことを防ぐ。
特開2004−288400号公報
しかし、この従来の燃料電池の膜電極接合体は、氷点下で熱可塑性樹脂製多孔質膜層に溜まった水が凍結してしまう。そのため、燃料電池の起動時に、セパレータからカソード極側導電性多孔質層への供給ガスが凍結した水(氷)によってブロックされてしまうという問題点があった。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
一方の面に形成されたカソード触媒層(21)及びカソード拡散層(22、23)と、他方の面に形成されたアノード触媒層(31)及びアノード拡散層(32、33)とを有し、空気及び水素が供給されて発電する固体高分子膜(10)を有する膜電極接合体(1)であって、前記カソード拡散層(22、23)は、親水性領域と撥水性領域を備え、前記カソード触媒層(21)は撥水性が前記カソード拡散層(22、23)のいずれの領域の撥水性よりも高いことを特徴とする膜電極接合体(1)を用いる。
本発明によればカソード触媒層で生成した水はカソード触媒層からカソード拡散層、カソード拡散層の撥水性領域に移動し、カソード拡散層の撥水性領域から親水性領域に水が移動し、この親水性領域内を水が移動することでセル入口付近の乾燥防止とセル出口付近でのフラッディング防止を強化できるので、広い範囲の条件で運転可能な膜電極接合体を提供できる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1と図2は、本発明によるMEAの第1実施形態を示す図であり、図1(A)は積層断面を示す図であり、図1(B)は膜電極接合体を構成する各層の撥水性を示す図である。図1(B)の矢印B1はカソード20の積層方向における撥水性の高低の程度を示す。図2(A)はMEA1のカソード20の積層方向の撥水傾向を示す図であり、図2(B)は、その撥水傾向を具体的に線図で示した図である。
膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly、以下「MEA」という)1は、固体高分子膜10の一方の面に形成されたカソード20と、他方の面に形成されたアノード30とを有する。
固体高分子膜10は、パーフルオロスルホン酸系電解質膜を使用することができる。また、炭化水素系電解質膜を使用してもよい。
カソード20は、触媒層21と、ガス拡散層のカーボン層(Micro Layer、以下「MIL」という)22と、ガス拡散層(Gas Diffusion Layer、以下「GDL」という)23とを有する。
触媒層21は固体高分子膜10の一方の面に隣接し、触媒層21の外側にMIL22を積層し、MIL22の外側にGDL23を積層する。
触媒層21としては、白金をカーボン(カーボンブラックやケッチェンブラックなど。なおグラファイト化したものでもよい)に担持したものに、固体高分子膜10と同じパーフルオロスルホン酸系電解質溶液(アイオノマ)と、フッ素樹脂またはフッ化カーボンなどの撥水剤(例えばテフロン(登録商標))を混入して形成する。
MIL22は、GDL23に形成されたカーボン層であり、カーボン(アセチレンブラック、カーボンブラックなど)にフッ素樹脂などの撥水剤を混入して形成する。図1(B)に示すようにMIL22は、撥水性が触媒層21よりも低くなるように撥水剤の量が調整されている。
MIL22は触媒層21に対して同等の面積を有するように形成される。
GDL23はGDL親水処理部23aと撥水性のあるアクティブエリア23bから構成される。
このGDL親水処理部23aはアクティブエリア23bの外周に形成されている。(図2(A)参照)
GDL23全体としては、カーボンペーパー、カーボンクロスなどの炭素繊維で形成された材料にフッ素樹脂などの撥水剤(例えばテフロン(登録商標))を含有したものを用いる。
GDL23において、アクティブエリア23bの外周に親水処理を行うことで、GDL親水処理部23aを形成する。
この親水処理法としては、一般的に用いられているものであればよく、例えば、酸素ガス、水蒸気などによる気相法、プラズマ照射法や、GDL23のGDL親水処理部23aに親水剤(チタニア、シリカ、アルミナの金属酸化物、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物等)を含浸させる方法、金属の元素を含む金属アルコキシド溶液に含浸させた後、乾燥、焼成などを行うゾルゲル法等がある。
GDL23のアクティブエリア23bはMIL22と同等の面積を有するように形成する。アクティブエリア23bは外周にGDL親水処理部23aを形成するため、GDL23はMIL22よりも大きくなっている。
MIL22と接するGDL23のアクティブエリア23bの撥水性は、MIL22の撥水性よりも低くなるように調整される。
アノード30もカソード20と同様に、触媒層31、MIL32、GDL33を有する。
触媒層31は固体高分子膜10の他方の面に積層し、触媒層31の外側にMIL32、GDL33を積層する。
カソード20と同様にアノード30においても、MIL32は触媒層31と同等の大きさとし、GDL33はMIL32よりも大きくする。アノード30のGDL33は撥水性を有する領域のみから構成される。
アノード30の構成は一般的なものであり、触媒層31、MIL32の構成要素はカソード20の触媒層21、MIL22と同等であり、GDL33はGDL23内とアクティブエリア23bの構成要素は同等なので、詳細な説明は省略する。
図1(B)に示すように触媒層31は、カソード20の触媒層21に比較して撥水性が低くなるように撥水剤の量が調整されている。またMIL32は、撥水性が触媒層31よりも高くなるように撥水剤の量が調整されている。さらにGDL33は撥水性がMIL32よりも低く、触媒層31よりも高くなるように撥水剤の量が調整されている。
ただし触媒層31、MIL32、GDL33の撥水性は、固体高分子膜10のカソード20からアノード30への水の透過性、アノード30の湿度条件に対する感度などを考慮して設定するのであって、上記のような各層の撥水性に限られない。
本発明のカソード20とアノード30の各層の撥水性は、各層において撥水剤の含有量を調節することによって構成しているので、カソード20とアノード30のそれぞれの積層方向の撥水性の高低の程度は容易に決定できる。
ここで図2を参照してカソード20の各層の撥水剤の含有量の一例を説明する。
触媒層21の撥水剤の含有率を40wt%とし、MIL22の撥水剤の含有率を30wt%、GDL23のアクティブエリア23bの撥水剤の含有率を10wt%にする。これにより、触媒層21からMIL22、GDL23のアクティブエリア23bに行くほど撥水性が弱まるように積層方向の撥水性を変えている。なお各層での撥水性は場所にかかわらず一様に形成してある。
また、GDL23のアクティブエリア23bの撥水剤の含有率を10wt%としたのは、氷点下からの起動時に溜まっている水の凍結によりガス供給が遮断されることがないように、最低限の撥水処理を行うためである。また含有率を大きくしすぎると水の排出が悪くなり、フラッディングの問題が発生してしまうからである。
次にMEA1の製造方法について説明する。
まず第1の製造方法としては以下のものがある。
GDL23にMIL22を一体化させる。そしてMIL22に触媒層21をスプレーして接合する。このようにしてカソード20を製造する。
同様に、GDL33にMIL32を一体化させる。そしてMIL32に触媒層31をスプレーして接合する。このようにしてアノード30を製造する。
このようにして製造したカソード20及びアノード30を固体高分子膜10の片面ずつにホットプレスで転写またはスプレーして接合させてMEA1を製造する。
また別の第2の製造方法としては以下のものがある。
カソード20において、GDL23にMIL22を一体化させる。アノード30において、GDL33にMIL32を一体化させる。
GDL23と一体化したMIL22に、固体高分子膜10とホットプレスで転写またはスプレーによって接合された触媒層21を接合する。
GDL33と一体化したMIL32に、固体高分子膜10とホットプレスで転写またはスプレーによって接合された触媒層31を接合する。
このようにしてMEAを製造することができる。
固体高分子膜10(電解質膜)、電解質溶液(アイオノマ)にパーフルオロスルホン酸系を使うかで炭化水素系を使うかによって、ホットプレスなどの接合条件などが変わってくる
図3〜7により、MEA1の発電に伴い生成される水の移動について説明する。
図3〜図7は本発明によるカソード極の水の流れる状態を示す図である。図3は起動直後の状態を示す。図4は起動直後状態に続く起動初期の状態を示す。図5は起動初期状態に続く起動中期の状態を示す。図6は起動中期状態に続く起動後期の状態を示す。図7は起動後期状態が終了して定常運転での状態を示す。なお各図の図(A)はカソード20のGDL23を積層垂直方向から見た図である。図(B)はカソード20の積層方向の構成図である。
また図中に示した矢印は、常温で乾いた状態で起動する場合の運転直後のGDL23内の水の移動を示し、その太さは水の移動量を示し太いほど水の移動量が多い。そしてGDL親水処理部23aのアミの濃度は含水量を表現するものであり、濃いほど含水量が多い。また発明の理解を容易にするために、GDL23内を空気供給側(カソード入口側)から空気排出側(カソード出口側)に向かって、セル入口、セル中間、セル出口の3つの領域に分割して説明する。
各層の撥水性は、セル入口、セル中間、セル出口にかかわらず一様であるが、生成水はセルの出口側ほど多いので、触媒層21からMIL22、GDL23のアクティブエリア23bに向かって移動した水は、アクティブエリア23b内ではセル出口側で最も多くセル入口側に行くにつれて少なくなっている。またアクティブエリア23bは撥水性を有し、GDL親水処理部23aは親水性を有するので、アクティブエリア23bへ到達した水はGDL親水処理部23aへスムーズに移動する。またアクティブエリア23b内では上述のようにセル出口側ほど水の量が多い。
そこで図3(A)に示すように起動直後は、アクティブエリア23bからGDL親水処理部23aへの水の移動はセル出口側から始まり、セル中間、セル入口の順に行われる。また、アクティブエリア23bからGDL親水処理部23aへ移動する水の量はセル出口側で最も多く、セル中間、セル入口側にいくにつれて少なくなっている。
そしてGDL親水処理部23aへ移動した水は、起動初期において図4(A)に示すようにGDL親水処理部23a内をセル出口側からセル中間、セル入口側へ移動する。
そして起動中期において図5(A)に示すように、GDL親水処理部23aはセル出口側ほどはやく飽和状態となり、アクティブエリア23bからGDL親水処理部23aへの水の移動が止まる。そして、GDL親水処理部23aのセル出口、セル中間、セル入口での含水量がほぼ同等になる。
そして起動後期において図6(A)に示すように、アクティブエリア23bのセル入口付近が供給ガスによって乾燥すると、セル入口ではGDL親水処理部23aからアクティブエリア23bへ水が移動する。
これに伴いセル入口付近のGDL親水処理部23aの水の量が減少するので、GDL親水処理部23a内において、水がセル中間からセル入口へ移動する。
アクティブエリア23bのセル中間においても、供給ガスによって乾燥傾向にある場合には、GDL親水処理部23aからアクティブエリア23bへ水が移動する。
これに伴いセル中間付近のGDL親水処理部23aの水の量が減少するので、GDL親水処理部23a内において、水がセル出口からセル中間へ移動する。
このとき供給ガスによるアクティブエリア23bのセル入口で乾燥傾向はセル中間での乾燥傾向よりも大きいので、GDL親水処理部23aからアクティブエリア23bへ移動する水の量は、セル入口のほうがセル中間よりも多い。
定常運転中は図7に示すように、供給ガスによってアクティブエリア23bのセル入口付近とセル中間付近が乾燥しているので、起動後期の時と同様に、セル入口とセル中間ではGDL親水処理部23aからアクティブエリア23bへ水が移動する。このときセル入口付近とセル中間付近のアクティブエリア23bの乾燥傾向はほぼ同等である。よって定常運転中のセル中間とセル入口におけるGDL親水処理部23aからアクティブエリア23bへ移動する水の量はほぼ同等である。
この水の移動によるGDL親水処理部23aの、セル中間からセル入口への水の移動と、セル出口からセル中間への水の移動は、起動後期のときと同様に起こる。
これらの水の移動に伴いGDL親水処理部23aのセル出口の水は減少するので、セル出口ではアクティブエリア23bからGDL親水処理部23aへ水が移動する。
定常運転中のGDL23内のそれぞれの領域で移動する水の量はほぼ同様である。
このように触媒層21からMIL22、GDL23のアクティブエリア23bに向かって移動した水はGDL親水処理部23aへ移動する。したがって氷点下で停止すると親水処理部23aが凍結した状態になり、この状態から起動すると、発電時間と共に親水処理部23aが解凍していき、最終的には上述の図7に示した定常運転状態になる。
本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、カソード20において、それぞれ触媒層21、MIL22、GDL23のアクティブエリア23bの面積を同等にし、また、触媒層21からMIL22、GDL23のアクティブエリア23bに行くほど撥水性が弱まるように各層の撥水性を設定している。この両者を考慮すると、カソード20の触媒層21で生成した水は触媒層21からMIL22、アクティブエリア23bへスムーズに移動する。
このことから、カソード20側で生成した水は、触媒層21からMIL22、GDL23のアクティブエリア23bに向かってスムーズに移動するので、高湿度条件での運転時や低温からの起動時でも、カソード20側の触媒層21でのフラッディングを防止できる。
アクティブエリア23bの外周にGDL親水処理部23aが形成されているので、アクティブエリア23bへ移動した水はGDL親水処理部23aへスムーズに移動する。
ところでアクティブエリア23bへ移動する水はセル出口で最も多く、セル中間、セル入口にいくにつれて少なくなっている。このことから起動初期において、GDL親水処理部23a内の水はセル出口で最も多くセル中間、セル入口に行くにつれて少なくなっている。
起動中期においては、アクティブエリア23bからGDL親水処理部23aへの水の移動は、セル中間とセル入口のみとなる。このときGDL親水処理部23a内の水はすべての領域で同等である。
起動中期の後の起動後期では、供給ガスによって乾燥されるアクティブエリア23bのセル入口にGDL親水処理部23aから水が移動するので、固体高分子膜10のセル入口での乾燥を防止できる。この水の移動に伴い、GDL親水処理部23a内を水がセル出口からセル入口に移動し続けるので、固体高分子膜10のセル入口の乾燥防止とともに、セル出口でのフラッディング防止も強化できる。
定常運転中にはこれらの水の移動が続けて行われるため、MEA1全体の含水状態を適度に保つことができる。
さらに親水処理している親水処理部23aは発電に関係のない箇所だけであるため、氷点下からの起動時でもアクティブエリア23bでの凍結、ガス遮断は発生しない。よって、本実施形態のMEA1を用いると、氷点下からの起動運転が可能であり、かつカソード20側のフラッディング防止と固体高分子膜10のセル入口での乾燥防止を強化した燃料電池を提供できる。
(第2実施形態)
図8と図9は、本発明によるMEAの第2実施形態を示す図であり、図8(A)は積層断面を示す図であり、図8(B)はMEA2を構成する各層の撥水性を示す図である。図8(B)の矢印B2はカソード20Aの積層方向における撥水性の高低の程度を示す。図9(A)はMEA2のカソード20Aの積層方向、及びGDL23のアクティブエリア23Cの面内における撥水傾向を示す図であり、図9(B)はその撥水傾向を具体的に線図で示した図である。
本実施形態のMEA2は固体高分子膜10とカソード20Aとアノード30を備える。
MEA2は固体高分子膜10の一方の面にカソード20Aを備え、他方の面にアノード30を備える。
カソード20Aは触媒層21、MIL22、GDL23を有し、固体高分子膜10の外側に触媒層21を積層し、触媒層21の外側にMIL22、GDL23を積層する。アノード30とカソード20Aの触媒層21、MIL22は第1実施形態と同等であるので詳細な説明は省略する。
GDL23はアクティブエリア23CとGDL親水処理部23aを有する。第1実施形態のMEA1と同様にアクティブエリア23Cの外周にGDL親水処理部23aが形成され、MIL22に対してアクティブエリア23Cは同等の面積を有する(図9(A)参照)。
GDL23のアクティブエリア23Cでは、セル入口とセル中間、セル出口付近に用いる撥水剤の量を調整することで、以下述べるようにセル入口からセル中間、セル出口にいくにつれて撥水性が弱くなるように、アクティブエリア23C内での撥水性の高低の程度を決定している。
図9を参照すると、GDL23のアクティブエリア23Cはセル入口側にGDL入口部231を構成し、セル出口側にGDL出口部233を構成する。GDL中間部232はGDL入口部231とGDL出口部233に挟まれるように構成される。
アクティブエリア23Cのそれぞれの領域の撥水性がMIL22の撥水性よりも弱くなるように、アクティブエリア23Cの各に領域の撥水性は設定される。
本実施形態ではGDL入口部231とGDL中間部232、GDL出口部233の撥水剤の含有量を、それぞれ20wt%と10wt%、5wt%にし、アクティブエリア23Cにおいてセル入口からセル中間、セル出口にいくにつれて撥水性が弱まるように各領域の撥水性が設定される。
このアクティブエリア23C内の撥水性の高低の程度と、触媒層21からMIL22、アクティブエリア23Cへの積層方向の撥水性の高低の程度の両者を考慮すると、カソード20Aの積層方向の撥水性の高低の程度は、セル入口側ほど小さくセル中間、セル出口にいくにつれて大きくなっている。
アクティブエリア23Cでは、セル出口側ほど撥水性を弱くしているが、氷点下からの起動時に、同部に溜まった水の凍結によりガス供給が遮断されることのないようにセル出口付近のGDL出口部233に最低限の撥水性処理を行う。
図10〜図14を参照して本発明によるカソード極の水の流れる状態を説明する。図10は起動直後の状態を示す。図11は起動直後状態に続く起動初期の状態を示す。図12は起動初期状態に続く起動中期の状態を示す。図13は起動中期状態に続く起動後期の状態を示す。図14は起動後期状態が終了して定常運転中での状態を示す。なお各図の図(A)はカソード20AのGDL23を積層垂直方向から見た図である。各図の図(B)はカソード20Aの積層方向の構成図である。
また第1実施形態と同様に図中に示した矢印は、常温で乾いた状態で起動する場合の運転直後のGDL23内の水の移動を示し、その太さは水の移動量を示し太いほど水の移動量が多い。アクティブエリア23Cの各領域の撥水性は、GDL入口部231からGDL中間部232、GDL出口部233にいくにつれて弱まっている。
本実施形態では、触媒層21からMIL22、GDL23にいくにつれて撥水性が弱まっており、アクティブエリア23C内においてセル入口からセル中間、セル出口にいくにつれて撥水性が弱まっている。
この両者を考慮すると、触媒層21からMIL22、GDL23のアクティブエリア23Cに向かって移動した水は、アクティブエリア23C内ではセル出口側で最も多くセル入口側に行くにつれて少なくなっている。
次いでGDL親水処理部23aの親水性がすべての領域で均一であることとアクティブエリア23C内の撥水性の高低の程度を考慮すると、図10(A)に示すように起動直後は、アクティブエリア23CからGDL親水処理部23aへの水の移動はすべての領域でほぼ同時におこり、移動する水の量もすべての領域で均一である。
図10(A)〜図12(A)に示されるように、起動直後の水の移動が続くことで、GDL親水処理部23a内の水は起動初期、起動中期にいくにつれて均一に増加していく。
そして起動後期において第1実施形態の起動後期と同様に、図13(A)に示すように、アクティブエリア23Cのセル入口付近が供給ガスによって乾燥するため、セル入口ではGDL親水処理部23aからアクティブエリア23Cへ水が移動する。
これに伴いセル入口付近のGDL親水処理部23aの水の量が減少するので、GDL親水処理部23a内において、水がセル中間からセル入口へ移動する。
アクティブエリア23Cのセル中間においても、供給ガスによって乾燥傾向にある場合には、GDL親水処理部23aからアクティブエリア23Cへ水が移動する。
これに伴いセル中間付近のGDL親水処理部23aの水の量が減少するので、GDL親水処理部23a内において、水がセル出口からセル中間へ移動する。
このとき供給ガスによるアクティブエリア23Cのセル入口で乾燥傾向はセル中間での乾燥傾向よりも大きいので、GDL親水処理部23aからアクティブエリア23Cへ移動する水の量は、セル入口のほうがセル中間よりも多い。
定常運転中も第1実施形態と同様に、図14に示すように、供給ガスによってアクティブエリア23Cのセル入口付近とセル中間付近が乾燥しているので、起動後期の時と同様に、セル入口とセル中間ではGDL親水処理部23aからアクティブエリア23Cへ水が移動する。このときセル入口付近とセル中間付近のアクティブエリア23Cの乾燥傾向はほぼ同等である。よって定常運転中のセル中間とセル入口におけるGDL親水処理部23aからアクティブエリア23Cへ移動する水の量はほぼ同等である。
この水の移動によるGDL親水処理部23aの、セル中間からセル入口への水の移動と、セル出口からセル中間への水の移動は、起動後期のときと同様に起こる。
これらの水の移動に伴いGDL親水処理部23aのセル出口の水は減少するので、セル出口ではアクティブエリア23CからGDL親水処理部23aへ水が移動する。
定常運転中のGDL23内のそれぞれの領域で移動する水の量はほぼ同様である。
このように触媒層21からMIL22、GDL23のアクティブエリア23Cに向かって移動した水はGDL親水処理部23aへ移動する。したがって氷点下で停止すると親水処理部23aが凍結した状態になり、この状態から起動すると、発電時間と共に親水処理部23aが解凍していき、最終的には上述の図14に示した定常運転状態になる。
さらに第1実施形態と同様に親水処理している親水処理部23aは発電に関係のない箇所だけであるため、氷点下から起動した場合でもアクティブエリア23Cでの凍結、ガス遮断は発生しない。
本実施形態の効果について説明する。
以上のようにアクティブエリア23Cの外周にGDL親水処理部23aを備えたことで、第1実施形態と同様に、起動直後からアクティブエリア23Cのセル入口にGDL親水処理部23aから水を供給することで、固体高分子膜10のセル入口の乾燥を防止することができる。
さらにアクティブエリア23Cのセル入口からセル出口に行くほど撥水性が弱まるように、各領域の撥水性が設定されているので、起動直後からアクティブエリア23CからGDL親水処理部23aへ移動する水の量が、セル入口と中間とセル出口において均一である。
起動後期からGDL親水処理部23aにおいて、水がセル出口からセル中間へ移動するので、定常運転中にはセル出口においてアクティブエリア23CからGDL親水処理部23aに水が移動する。
このことからアクティブエリア23Cにおいて最も水の量が多いセル出口で水を排出することができ、カソード20Aのセル出口でのフラッディングを確実に防止できる。
このことから、本実施形態のMEA2を用いることで、第1実施形態の効果に加え、より短時間でGDL23内全体の含水状態を適度に保つことができ、かつ固体高分子膜10のセル入口での乾燥防止とカソード20Aのセル出口でのフラッディング防止の両者がより強化された燃料電池を提供することができる。
(第3実施形態)
図15と図16は本発明によるMEAの第3実施形態を示す図であり、図15(A)はMEA3の積層断面を示す図であり、図15(B)はMEA3を構成する各層の撥水性の高低の程度を示す図である。なお、図15(B)の矢印B1はカソード20Aの積層方向の撥水性の高低の度合いを示し、矢印B2はアノード30Aの積層方向の撥水性の高低の度合いを示す。図16(A)はMEA3のアノード30Aの積層方向、及びGDL33Aのアクティブエリア33Cの面内における撥水傾向を示す図であり、図16(B)はその撥水傾向を具体的に線図で示した図である。
本実施形態のMEA3は第1実施形態のMEA2と同様に、固体高分子膜10の一方に形成されたカソード20Aと、他方の面に形成されたアノード30Aとを有する。
カソード20Aは第2実施形態で述べたので詳細な説明は省略する。
アノード30Aは触媒層31A、MIL32A、GDL33Aを有し、固体高分子膜10の外側に触媒層31Aを積層し、触媒層31Aの外側にMIL32A、GDL33Aを積層する。
アノード30Aの触媒層31Aが、カソード20Aの触媒層21と同等の撥水性、構成要素、面積を有する(以下同仕様)ように形成される。
それぞれMIL32とMIL22、アクティブエリア23Cとアクティブエリア33C、GDL親水処理部23aとGDL親水処理部33aも同仕様となるように、アノード30Aの各層を構成する。
つまり、アクティブエリア33C内では、アクティブエリア23C内と同様に撥水性の異なる3つの領域を有する。
GDL入口部331がセル入口付近に構成され、GDL出口部333がセル出口付近に構成される。GDL中間部332がGDL入口部331とGDL出口部に挟まれるように構成される。
カソード20Aのアクティブエリア23Cとアノード30Aのアクティブエリア33Cにおいて、それぞれの各領域の撥水性を同等にする。
つまり、GDL入口部331はGDL入口部231と同じ撥水性を有するように撥水剤の量が調整され、GDL中間部332はGDL中間部232と同じ撥水性を有するように撥水剤の量が調整され、GDL333はGDL233と同じ撥水性を有するように撥水剤の量が調整される。
このことからGDL33Cにおいてもセル入口からセル出口にいくにつれて撥水性が弱まるように、各領域に用いる撥水剤の量が調整されている。
このようにアノード30Aをカソード20Aと同仕様にすることで、触媒層31AからMIL32A、GDL33Aのアクティブエリア33Cに行くほど撥水性が弱まるように、積層方向の撥水性の高低の程度は構成され、この各積層方向の撥水性の高低の程度はカソード20Aの積層方向の撥水性の高低の程度と各領域においてそれぞれ同等である。
本実施形態の効果について説明する。
MEA3においてカソード20Aと同様に、アノード30Aの触媒層31AからMIL32A、GDL33Aのアクティブエリア33Cに行くほど、撥水性が弱まるように各層の撥水性を設定し、かつGDL33Aのアクティブエリア33CにおいてはGDL入口部331からGDL中間部332、GDL出口部333に行くにつれて撥水性が弱まるように各領域の撥水性を設定する。
このようにアノード30Aを構成することで、アノード30Aの積層方向における撥水性の高低の程度は、セル入口側ほど大きくセル中間、セル出口にいくほど小さくなっている。
また、アノード30AのGDL33Aにおいて、GDL親水処理部33aとアクティブエリア33Cの間の水の移動も、第2実施形態のカソード20AのGDL23におけるGDL親水処理部23aとアクティブエリア23Cの間の水の移動と同等である。
このことから、アノード30Aにおいても第2実施形態のカソード20Aと同様に、固体高分子膜10のセル入口での乾燥防止とセル出口でのフラッディング防止を強化できる。
本実施形態のMEA3では、第2実施形態のカソード20Aの効果をアノード30Aでも得られるので、固体高分子膜10のセル入口での乾燥防止と、カソード20Aとアノード30Aにおけるセル出口でのフラッディング防止をより強化できる。
アノード30AのGDL33AのGDL親水処理部33aは発電に関係ない箇所だけであるため、氷点下からの起動運転でもアクティブエリア33Cでの凍結、ガス供給遮断は発生しない。
このことから、本実施形態のMEA3を用いることで、第2実施形態の効果に加え、より短時間でGDL23内とGDL33A内全体の含水状態を適度に保ち、固体高分子膜10のセル入口での乾燥防止とセル出口でのフラッディング防止の両者がより強化された燃料電池を提供できる。
(第4実施形態)
図17は、本発明によるMEAの第4実施形態を示す図であり、図17(A)本実施形態のMEAを用いた燃料電池スタック15aの側面図である。図17(B)〜(D)は、それぞれ中央単位セル151、エンドセル152、153に用いる本実施形態のMEAの積層断面を示す図である。
燃料電池スタック15aは、複数の中央単位セル151と、一対のエンドセル152、153と、一対のエンドプレート154、155から構成される。
複数の中央単位セル151を並列に積層し、その一方の端の外側にエンドセル152を積層し、他方の端の外側にエンドセル153を積層する。エンドセル152の外側にエンドプレート154積層し、エンドセル153の外側にエンドプレート155を積層する。
このとき、エンドセル152のカソード20Bがエンドプレート154と接しており、エンドセル153のアノード30Bがエンドプレート155と接している。
中央単位セル151は第3実施形態で説明したMEA3を有し、エンドセル152と153はそれぞれMEA4とMEA5を有する。
まずエンドセル152に用いるMEA4について説明する。
MEA4は固体高分子膜10とカソード20Bとアノード30Aを有する。固体高分子膜10の一方にカソード20Bを備え、他方にアノード30Aを備える。
ここでアノード30Aは第3実施形態で述べたので詳細な説明は省略する。
カソード20Bは触媒層21とMIL22とGDL23Bを有する。触媒層21、MIL22は第1実施形態で述べたので詳細な説明は省略する。
GDL23Bは第1実施形態のGDL23のアクティブエリア23bと同等の構成要素と撥水性を有し、GDL23に対して同等の面積を有するように構成される。このためGDL23Bは撥水性を有する領域のみから構成される。
次にエンドセル153に用いるMEA5について説明する。
MEA5は固体高分子膜10とカソード20Aとアノード30Bを有する。固体高分子膜10の一方にカソード20Aを備え、他方にアノード30Bを備える。
ここでカソード20Aは第2、3実施形態のMEA2、MEA3で述べたので詳細な説明は省略する。
アノード30Bは触媒層31AとMIL32AとGDL33Bを有する。触媒層31AとMIL32Aは第3実施形態で述べたので詳細な説明は省略する。
GDL33Bは本実施形態のMEA4のGDL23Bと同仕様になるように構成される。
ここで第4実施形態の効果について説明する。
燃料電池スタック15aにおいて、中央に用いる複数の単位セル151にはMEA3を備え、カソード側のエンドセルにはMEA4を備え、アノード側のエンドセルにはMEA5を備える。
中央に用いる複数の単位セル151では、第3実施形態で述べたように常温から起動する際には固体高分子膜10のセル入口の乾燥防止を強化でき、またセル出口のフラッディング防止を強化できる。
氷点下からの起動時においては、カソード20Aとアノード30AにおいてGDL親水処理部23aとGDL親水処理部33aが凍結しているが、燃料電池スタック15aの発電とともにこの領域が解凍され、最終的には常温から起動した場合の定常運転中と同様の効果が得られる。
ところで燃料電池スタック15aを氷点下から起動運転する場合、エンドセル152と153のエンドプレート154、155に接する層において起動直後から定常運転中に移行するまでに時間がかかる傾向がある。
本実施形態では燃料電池スタック15aにおいて、エンドプレート154と接するエンドセル152のGDL23Bと、エンドプレート155と接するエンドセル153のGDL33Bにおいて、撥水性を有する領域のみから構成されている。
このように構成することで、氷点下から運転する場合に、燃料電池スタック15a内でエンドセル152,153のエンドプレート154,155に接する層の凍結を防止できる。
よって氷点下からの運転する場合に、中央単位セル151とエンドセル152、153が定常運転中に移行するまでの時間をほぼ同等にすることができる。
本実施形態の燃料電池スタック15aを用いることで氷点下からの運転でも短時間で定常運転中に移行することが可能な燃料電池スタック15aを提供できる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
例えば第1実施形態において、MEA1の各層に用いる撥水剤に撥水性の高いフッ化水素等を用いる場合は、含有率を下げることができる。
第2実施形態ではGDL23のMIL22の撥水剤含有割合は、同面内で均一としているが、セル入口からセル出口において、GDL23のアクティブエリア23CとMILの撥水剤含有割合との組み合わせで勾配に差を持たせてもよい。
さらに、セル入口からセル出口に向けて、撥水剤の含有量が漸減する仕様になってさえいれば、アクティブエリア23Cの領域分割数をさらに増やしてもよい。
アクティブエリア23Cの撥水性はセル出口側程弱くしているが、セル出口の撥水処理については氷点下からの起動時に、同部に溜まった水の凍結によりガス供給が遮断されることのないように最低限の撥水処理を行う。
また、GDL親水処理部23aに親水処理、撥水処理を施さなくともGDL23の構成要素によって同様な効果を得ることができる。このことから、より容易なMEAの製造によっても、第2実施形態と同様な効果を得ることができる。
第3実施形態では使用する固体高分子膜10のカソード20Aからアノード30Aへの水の透過性、アノード30A側の湿度条件に対する感度などを考慮し、アノード30A側仕様を若干撥水性勾配を変えるなどの微調整を行ってもよい。
また、第3実施形態ではアノード30Aをカソード20Aと同仕様としたが、第1実施形態のMEA1のアノード30を、カソード20と同仕様にしても同等の効果が得られる。
第4実施形態のエンドセル152のGDL親水処理部33aと、エンドセル153のGDL親水処理部23aを、親水処理と撥水処理共に施されない構成にしてもよい。
本発明による第1実施形態のMEAの積層方向の構成および撥水性を示す図である。 本発明による第1実施形態のMEAの積層方向の撥水性の高低の程度とGDL23の構成を示す図である。 本発明による第1実施形態のMEAの起動直後のカソード20の積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第1実施形態のMEAの起動後1のカソード20の積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第1実施形態のMEAの起動後2のカソード20の積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第1実施形態のMEAの起動後3のカソード20の積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第1実施形態のMEAの定常運転中のカソード20の積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第2実施形態のMEAの積層方向の構成および撥水性を示す図である。 本発明による第2実施形態のMEAの積層方向の撥水性の勾配とGDL23の構成を示す図である。 本発明による第2実施形態のMEAの起動直後のカソード20Aの積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第2実施形態のMEAの起動直後のカソード20Aの積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第2実施形態のMEAの起動直後のカソード20Aの積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第2実施形態のMEAの起動後1のカソード20Aの積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第2実施形態のMEAの定常運転中のカソード20Aの積層方向とGDL23における水の移動の概念図である。 本発明による第3実施形態のMEAの積層方向の構成および撥水性を示す図である。 本発明による第3実施形態のMEAの積層方向の撥水性の勾配とGDL33Aの構成を示す図である。 本発明による第4実施形態のMEAを備えた燃料電池スタックを示す図である。
符号の説明
1,2,3 MEA(膜電極接合体)
10 固体高分子膜
15a 燃料電池スタック
20、20A カソード
21 触媒層(カソード触媒層)
22 MIL(カソード拡散層)
23、 GDL(カソード拡散層)
23a GDL親水処理部(親水性領域)
23b アクティブエリア(撥水性領域)
30、30A アノード
31 触媒層(アノード触媒層)
32 MIL(アノード拡散層)
33、33A GDL(アノード拡散層)
151 中央単位セル
152 エンドセル
154 エンドプレート
231、331 GDL入口部
232、332 GDL中間部
233、333 GDL出口部

Claims (9)

  1. 一方の面に形成されたカソード触媒層及びカソード拡散層と、他方の面に形成されたアノード触媒層及びアノード拡散層とを有し、
    空気及び水素が供給されて発電する固体高分子膜を有する膜電極接合体であって、
    前記カソード拡散層は、親水性領域と撥水性領域を備え、
    前記カソード触媒層は撥水性が前記カソード拡散層のいずれの領域の撥水性よりも高い、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  2. 請求項1に記載の膜電極接合体において、
    前記カソード拡散層の前記親水性領域は、前記撥水性領域の外周に形成されている、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の膜電極接合体において、
    空気及び水素による発電反応は、前記撥水性領域で行われる、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の膜電極接合体において、
    前記カソード触媒層は、撥水剤の含有量で撥水性が調整される、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の膜電極接合体において、
    前記カソード拡散層の前記撥水性領域は、撥水剤の含有量で撥水性が調整される、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の膜電極接合体において、
    前記カソード拡散層の前記撥水性を有する領域は、空気供給側から空気排出側になるにつれて撥水性が低くなる、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の膜電極接合体において、
    前記アノード拡散層は、親水性領域と撥水性領域を備え、
    前記アノード拡散層の前記撥水性領域の撥水性が前記カソード拡散層の撥水性と同等であり、
    前記アノード触媒層は撥水性が前記カソード触媒層の撥水性と同等である、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  8. 請求項7に記載の膜電極接合体において、
    前記アノード拡散層の親水性領域は、前記撥水性領域の外周に形成されている、
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の膜電極接合体を積層する燃料電池スタックであって、
    中央に配置される膜電極接合体は、親水性領域及び撥水性領域を有するカソード拡散層と、
    親水性領域及び撥水性領域を有するアノード拡散層と、
    を備え、
    両端に配置される膜電極接合体は、カソード拡散層、アノード拡散層のうち中央寄りに配置される拡散層には親水性領域が形成され、
    外側寄りに配置される拡散層には親水性領域が形成されない、
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
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