JP2006300308A - 防振装置 - Google Patents

防振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006300308A
JP2006300308A JP2005239213A JP2005239213A JP2006300308A JP 2006300308 A JP2006300308 A JP 2006300308A JP 2005239213 A JP2005239213 A JP 2005239213A JP 2005239213 A JP2005239213 A JP 2005239213A JP 2006300308 A JP2006300308 A JP 2006300308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
mover
rubber wall
fitting
vibration isolator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005239213A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Shimazu
英明 島津
Toshifumi Sakata
利文 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2005239213A priority Critical patent/JP2006300308A/ja
Publication of JP2006300308A publication Critical patent/JP2006300308A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

【課題】 より大きな出力を安定して得ることができる防振装置を提供すること。
【解決手段】 磁極部125の長さ寸法は、軸部材122の往復動方向に沿う長さ寸法が軸部材122の往復動方向に直交する方向に沿う長さ寸法よりも大きな値となるように設定されているので、加振手段200の幅寸法(即ち、軸部材122の往復動方向に直交する方向の寸法)を小さな値に抑えつつ、コイル126の巻き数を増加させて、加振手段200の出力を向上させることができる。また、軸部材122と磁極部125(ヨーク部124)とを板ばね152で連結したので、軸部材122を磁極部125に対して非接触の状態で支持して、摩擦抵抗が加わることを回避することができ、その結果、軸部材122の往復動を安定して行わせることができる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、加振手段によりゴム壁を加振して液室の液圧を制御可能に構成された防振装置に関するものである。
上記の防振装置は、一般に、第1取付具と、筒状の第2取付具と、前記第2取付具と前記第1取付具とを連結しゴム状弾性材から構成される防振基体と、前記防振基体に対向して配設されるゴム壁と、前記ゴム壁と前記防振基体との間に形成される液室と、前記ゴム壁に連結された加振手段とを備えて構成されている。
そして、自動車にエンジンマウントとして組み付けられ、液室の圧力を加振手段を介して制御することで、マウントの低動ばね化を図る等して優れた振動抑制効果を得ている。
従来、上記の防振装置では、特開2001−304329号公報や特開2002−195342号公報に開示されているように、仕切り体の外周部と第2取付具の内周面との間にオリフィスを形成し、仕切り体の中央に形成した凹部に加振手段となるアクチュエータの可動子としての軸部材を挿入して、前記凹部の内周部と軸部材の先端部とにわたってゴム壁を加硫成形し、第2取付具の内周部と軸部材の一部とにわたってダイヤフラムを加硫成形し、アクチュエータの軸部材を介してゴム壁を加振駆動可能に設けている(特許文献1,2)。
特開2001−304329号公報 特開2002−195342号公報
しかしながら、特許文献1の技術のように、電磁石式のアクチュエータの駆動方式として、上下に間隔をおいて同軸上に二つのコイルを配し、その空芯部にマグネットを取設した軸部材を挿通配置し、コイルへの通電によってコイルと磁石との間に生じる電磁力により、マグネット付きの軸部材を軸方向に往復動させる所謂ムービングマグネット型の場合では、次の問題点があった。
即ち、大きな出力(加振力)を得るためには、マグネットの大型化が必要となるところ、マグネットは高価であるため、その分、部品コストが嵩むという問題点があった。更に、マグネットは脆性材料であり衝撃に弱いため、マグネットを大型化すると、走行時の振動で破損し易くなり、信頼性の低下を招くという問題点があった。
また、特許文献2の技術のように、ヨーク部材やコイル部材をインナー部に配し、これを囲むアウター部を軸方向に往復動する加振部材として、このアウター部をゴム壁に連結して加振するように構成した場合では、アウター部を保持金具の壁面から離して軸芯部のみで支持することになるため、支持状態が不安定になるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、より大きな出力を安定して得ることができる防振装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の防振装置は、第1取付具と、筒状の第2取付具と、前記第2取付具と前記第1取付具とを連結しゴム状弾性材から構成される防振基体と、前記防振基体に対向して配設されるゴム壁と、前記ゴム壁と前記防振基体との間に形成される液室と、前記ゴム壁に連結された加振手段とを備え、前記加振手段により前記ゴム壁を加振して前記液室の液圧を制御可能に構成されたものであり、前記第2取付具は、前記加振手段を保持する下部筒金具と、前記下部筒金具に圧入固定されると共に前記防振基体が連結され且つ前記ゴム壁を保持する上部筒金具とを備え、前記加振手段は、前記ゴム壁に連結されると共に往復動可能に構成され少なくとも一部に磁性体を有する可動子と、前記可動子の磁性体に対応する位置に磁極部が形成され前記下部筒金具に保持される固定子と、前記固定子の磁極部に巻回され電流が流れることで励滋されるコイルと、前記可動子と前記固定子とを連結すると共に前記可動子の往復動方向に間隔を空けて位置する一対の連結部材とを備え、前記一対の連結部材は、板ばねで構成されると共に、前記板ばねの板面が前記可動子の往復動方向を向いて配設され、前記固定子の磁極部は、前記可動子の往復動方向に沿って延設されると共に、前記固定子の磁極部の長さ寸法は、前記可動子の往復動方向に沿う長さ寸法が前記可動子の往復動方向に直交する方向に沿う長さ寸法よりも大きな値に設定され、前記コイルを励磁して起磁力を発生させることにより、前記可動子を往動工程と復動工程との両方向に駆動して、前記ゴム壁を加振するように構成されている。
この請求項1記載の防振装置によれば、コイルに電流が流されると、コイルが励磁されて磁極部に起磁力が生じ、その起磁力の作用により可動子が固定子に対して1の方向(例えば、往動工程の方向)に駆動される。一方、コイルに流される電流の方向が変更されると、磁極部に発生する起磁力の向きが変わり、前記1の方向とは反対方向(例えば、復動工程の方向)に可動子が駆動される。その結果、コイルに流される電流の方向を制御することで、ゴム壁の加振状態を調整して、液室の圧力を制御することができる。
請求項2記載の防振装置は、請求項1記載の防振装置において、前記固定子の磁極部は、少なくとも一対の磁石を備え、前記一対の磁石は、前記可動子の往復動方向に異なる磁極が隣り合って配設されると共に、前記可動子の往復動方向に直交する方向に磁極の並びを逆にして配設され、前記一対の磁石の間に発生する起磁力と、前記コイルを励磁することで発生する起磁力との組み合わせにより、前記可動子を往復動させるように構成されている。
請求項3記載の防振装置は、請求項2記載の防振装置において、前記固定子の磁極部は、前記可動子の往復動方向に直交する方向において前記可動子を挟んで対向し、前記一対の磁石は、前記可動子の往復動方向と直交する方向において前記可動子の磁性体を挟んで対向し、かつ、対向する磁極が互いに異極をなすように磁極の並びを逆にした状態で、前記固定子の磁極部に配設されている。
請求項4記載の防振装置は、請求項1から3のいずれかに記載の防振装置において、前記ゴム壁に連結されるゴム壁板部材と、前記ゴム壁板部材と前記可動子との間に介在すると共に磁石から構成される加振部連結磁石とを備え、前記ゴム壁板部材と可動子とを前記加振部連結磁石の磁力により連結固定するように構成されている。
請求項5記載の防振装置は、請求項4記載の防振装置において、前記加振部連結磁石は、前記可動子の前記往復動方向端面と前記ゴム壁板部材の底面とを連結固定する位置に配設され、前記下部筒金具に対する前記上部筒金具の圧入方向は、前記可動子の往復動方向と同方向に設定され、前記下部筒金具に前記上部筒金具を圧入固定することで、前記加振部連結磁石が前記可動子の前記往復動方向端面と前記ゴム壁板部材の底面とを連結固定するよう構成されている。
請求項6記載の防振装置は、請求項5記載の防振装置において、前記加振部連結磁石と前記ゴム壁板部材又は可動子との連結固定面が前記可動子の往復動方向に対して垂直に設定されている。
請求項1記載の防振装置によれば、コイルを励磁して起磁力を発生させることにより、可動子を往動工程と復動工程との両方向に電気的に駆動させる構成であるので、可動子の往復動により発生する力(出力)の立ち上がりの遅れを低減することができるという効果がある。
例えば、加振手段をソレノイド式に構成し、ゴム壁に連結した可動子を往動工程では電気的に駆動させ、復動工程ではコイルスプリング等の弾性復元力によって機械的に復帰させる構造では、往動工程の初期に弾性力に抗しなければならないことから、その分、加振手段の駆動によって防振装置に発生する力の立ち上がりが遅れると共に、この遅れの大きさが各往動工程ごとにばらつきやすくなるという問題点がある。そして、復動工程では、力が急激に低下し、力の時間変化曲線が滑らかとならないため、振動の吸収を正確に行うことができないという問題点がある。
これに対し、本発明の防振装置によれば、コイルを励磁して起磁力を発生させることにより、可動子を往動と復動とのいずれの工程も電気的に駆動可能に構成されているので、力の立ち上がりの遅れを低減することができるという効果がある。これにより、例えば一例としてコイルに正弦波交流を流せば、力の時間変化曲線を正弦波曲線(即ち、正弦波交流における電流値の時間変化を表す曲線)に対応した正弦波曲線とすることができるので、振動の吸収を正確に行うことができる。
また、本発明の防振装置によれば、固定子の磁極部を可動子の往復動方向に沿って延設させると共に、固定子の磁極部の長さ寸法を、可動子の往復動方向に沿う長さ寸法が可動子の往復動方向に直交する方向に沿う長さ寸法よりも大きな値となるように設定したので、加振手段の幅寸法(即ち、可動子の往復動方向に直交する方向の寸法)を小さな値に抑制しつつ、コイルの巻き数を増加させて、加振手段の出力(可動子の往復動により発生する力)を向上させることができるという効果がある。
言い換えれば、コイルの巻き付け可能領域を拡大して、加振手段の出力向上を図りつつも、加振手段の幅寸法を小さく(狭く)して、防振装置全体としての幅寸法を小さく(狭く)することができるので、防振装置を自動車へ搭載する際には、他部品等との干渉を回避して、搭載位置等の自由度の向上を図ることができるという効果がある。特に、防振装置をエンジンマウントに適用する場合には、防振装置周辺のスペースが制限される傾向にあるため、防振装置全体としての幅寸法を小さく(狭く)することができれば、搭載位置等の自由度の向上による効果が顕著となる。
また、加振手段の幅寸法を小さくすることができれば、その分、上部マウント部(第1取付具、防振基体、ゴム壁、及び、第2取付具の上部筒金具により構成される部位)用のスペースを確保することができ、上部マウント部の設計自由度の向上を図ることができるという効果がある。特に、防振装置を液封入式の防振装置とする場合には、液密構造とするべく構造が複雑となり小型化が困難となるため、上部マウント部用のスペースを確保することができれば、上部マウント部の設計自由度の向上による効果が顕著となる。
ここで、本発明の防振装置によれば、可動子と固定子とを連結すると共に可動子の往復動方向に間隔を空けて位置する一対の連結部材を設け、かかる一対の連結部材を板ばねで構成したので、可動子を固定子に対して非接触の状態で支持することができるという効果がある。即ち、可動子と固定子とを板ばねを介して接続することで、両者の間に隙間を設けることができるので、可動子が固定子に対して往復動する際には、板ばねの変形抵抗以外の摩擦抵抗が加わるのを回避して、可動子の往復動をスムーズに行わせることができるという効果がある。
また、この場合には、板ばねの板面が可動子の往復動方向を向いて配設されるように構成しているので、可動子が往復動する方向に対しては、板ばねの変形抵抗を最小限に抑制して、可動子の往復動をよりスムーズに行わせることができるという効果がある。一方、可動子の往復動方向と直交する方向に対しては、板ばねの変形抵抗を最大減に確保(即ち、変形し難く)して、可動子と固定子との間の隙間(クリアランス)寸法を正確に維持することができるので、加振手段の出力を安定させることができるという効果がある。更に、連結部材として板ばねを採用すると共に、板面の方向を上記のように設定することで、その分、加振手段の高さ寸法(可動子の往復動方向寸法)を低くすることができるという効果がある。
また、本発明の防振装置によれば、第2取付具を下部筒金具とその下部筒金具に圧入固定される上部筒金具とから構成すると共に、下部筒金具が加振手段を保持し、上部筒金具が防振基体と連結され且つゴム壁を保持するように構成したので、上部マウント部(第1取付具、防振基体、ゴム壁、及び、第2取付具の上部筒金具により構成される部位)と下部加振部(加振手段、及び、第2取付具の下部筒金具により構成される部位)とをそれぞれ別々に組み立てることができると共に、その後、下部筒金具に上部筒金具を圧入固定して、上部マウント部と下部加振部とを組み立てることで、防振装置全体を容易に製造することができる。これにより、組み立て作業性の向上を図り、製造コストの削減を図ることができるという効果がある。
請求項2記載の防振装置によれば、請求項1記載の防振装置の奏する効果に加え、固定子の磁極部が少なくとも一対の磁石を備え、一対の磁石は、可動子の往復動方向に異なる磁極が隣り合って配設されると共に、可動子の往復動方向に直交する方向に磁極の並びを逆にして配設されているので、一対の磁石の間に互いに反対方向となる2方向の起磁力を発生させることができる。
これにより、コイルに正方向の電流を流した場合には、一対の磁石の間に発生する2方向の起磁力の内の一方の起磁力の方向がコイルを励磁して発生する起磁力の方向と同一方向となり、両者の起磁力(即ち、磁束)が合成されると共に、前記2方向の起磁力の内の他方の起磁力の方向がコイルを励磁して発生する起磁力の方向と反対方向となり、両者の起磁力(磁束)が相殺される。その結果、可動子に1の方向への力が作用して、かかる可動子が固定子に対して1の方向(例えば、往動工程の方向)へ駆動される。
同様に、コイルに逆方向の電流を流した場合には、前記2方向の起磁力の内の他方の起磁力の方向がコイルを励磁して発生する起磁力の方向と同一方向となり、両者の起磁力(即ち、磁束)が合成されると共に、前記2方向の起磁力の内の一方の起磁力の方向がコイルを励磁して発生する起磁力の方向と反対方向となり、両者の起磁力(磁束)が相殺される。その結果、可動子に1の方向とは反対への力が作用して、かかる可動子が固定子に対して1の方向とは反対の方向(例えば、復動工程の方向)へ駆動される。
即ち、コイルを励磁する電流の方向を正逆反転させることにより、可動子に作用する力を正逆方向に変更させることができる、即ち、可動子を往動工程と復動工程との両方向へ往復動させることができるという効果がある。そして、このように、一対の磁石の間に発生する起磁力と、コイルを励磁することで発生する起磁力とを組み合わせを利用して可動子を駆動する構成とすることで、ムービングマグネット型の従来品と比較して、より出力の大きな加振手段(防振装置)を得ることができるという効果がある。
請求項3記載の防振装置によれば、請求項2記載の防振装置の奏する効果に加え、固定子の磁極部は、可動子の往復動方向に直交する方向において可動子を挟んで対向し、一対の磁石は、可動子の往復動方向と直交する方向において可動子の磁性体を挟んで対向し、かつ、対向する磁極が互いに異極をなすように磁極の並びを逆にした状態で、固定子の磁極部に配設されているので、一対の磁石の間に発生する起磁力とコイルを励磁することで発生する起磁力とを共に最も効率良く発生させることができるという効果がある。その結果、加振手段の出力を向上させつつ、かかる加振手段の小型化を図ることができるという効果がある。
請求項4記載の防振装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の防振装置の奏する効果に加え、ゴム壁に連結されるゴム壁板部材と、ゴム壁板部材と可動子との間に介在すると共に磁石から構成される加振部連結磁石とを備え、ゴム壁板部材と可動子とを加振部連結磁石の磁力により連結固定するように構成したので、各部材が製造上の寸法ばらつきを有する場合であっても、その寸法ばらつきを吸収することができる。その結果、可動子と固定子との位置関係を適正とし、かつ、ゴム壁や板ばねに偏荷重を作用させることなく、可動子とゴム壁(ゴム壁板部材)とを連結させることができるという効果がある。
即ち、ゴム壁(ゴム壁板部材)と可動子との連結を、例えば螺合手段や圧入手段により行う場合には、各部材の寸法ばらつきに起因して、ゴム壁(ゴム壁板部材)と可動子との軸芯を互いに同心に連結することが困難となり、芯ずれ(偏心)が発生する。この芯ずれは、可動子やゴム壁の軸芯方向を本来の往復動方向に対して傾斜させ、可動子の適正な往復動を妨げると共に、ゴム壁や板ばねの一部に負荷を集中させ、亀裂等の損傷の発生により耐久性を悪化させる。
これに対し、本発明によれば、上述したように、ゴム壁(ゴム壁板部材)と可動子との連結を加振部連結磁石の磁力により行うので、各部材が寸法ばらつきを有する場合であっても、加振部連結磁石との連結部が寸法ばらつきを吸収して、芯ずれ(偏心)の発生を回避することができる。これにより、可動子と固定子との間の隙間(クリアランス)寸法を正確に維持して、加振手段の出力の向上と安定化とを図ることができると共に、ゴム壁や板ばねの一部に負荷が集中することを回避して、耐久性の向上を図ることができる。更に、各部材の寸法公差を大きくすることができるので、寸法管理を容易として、管理コストの削減を図ることができる。
請求項5記載の防振装置によれば、請求項4記載の防振装置の奏する効果に加え、加振部連結磁石を、可動子の往復動方向端面とゴム壁板部材の底面とを連結固定する位置に配設すると共に、下部筒金具に対する上部筒金具の圧入方向を、可動子の往復動方向と同方向に設定し、下部筒金具に上部筒金具を圧入固定することで、加振部連結磁石が可動子の往復動方向端面とゴム壁板部材の底面とを連結固定するよう構成したので、上部マウント部(第1取付具、防振基体、ゴム壁、及び、第2取付具の上部筒金具により構成される部位)と下部加振部(加振手段、及び、第2取付具の下部筒金具により構成される部位)とをそれぞれ別々に組み立てた後、下部筒金具に上部筒金具を圧入固定することで、上部マウント部と下部加振部とを一体化するための作業を行うと同時に、ゴム壁(ゴム壁板部材)と可動子とを連結固定する作業をも行うことができるという効果がある。その結果、ゴム壁板部材と可動子との連結作業を別途行うことを不要として、その分、製造コストの削減を図ることができるという効果がある。
請求項6記載の防振装置によれば、請求項5記載の防振装置の奏する効果に加え、加振部連結磁石とゴム壁板部材又は可動子との連結固定面が可動子の往復動方向に対して垂直に設定されるように構成したので、加振手段の駆動時(可動子の往復動時)に、加振部連結磁石とゴム壁板部材又は可動子との連結固定面が位置ずれすることを抑制して、両者を強固に連結固定することができるという効果がある。その結果、加振部連結磁石の磁力を不必要に強力に設定する必要がないので、加振部連結磁石の磁力を小さく設定すると共に小型化することができ、その分、材料コストの削減を図ることができるという効果がある。
また、加振部連結磁石とゴム壁板部材又は可動子との連結固定面が可動子の往復動方向に対して垂直に設定されているということは、連結固定面が下部筒金具と上部筒金具との圧入方向に対しても垂直に設定されているということであるので、下部筒金具に上部筒金具を圧入固定すると同時に、加振部連結磁石とゴム壁板部材又は可動子とを偏心(芯ずれ)させることなく精度良く連結させることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明の防振装置100を説明する前に、防振装置100の基礎となる技術(ダイナミックダンパ1)を第1実施の形態として説明する。本発明の防振装置100は、後述するように、ダイナミックダンパ1の基本構成をアクチュエータ装置(加振手段)として利用している。
図1は、本発明の第1実施の形態におけるダイナミックダンパ1の取り付け状態を概略的に示した斜視図である。なお、本実施の形態では、ダイナミックダンパ1がFF型自動車(以下「自動車」と略す)のエンジン10を支持するフレーム13に取り付けられる場合を例に説明する。
ダイナミックダンパ1の周辺には、図1に示すように、自動車の駆動力を発生するエンジン10と、そのエンジン10にボルト11a,11b,11cにより取り付けられる取り付け金具11と、その取り付け金具11にボルト12aにより取り付けられるエンジンマウント12と、そのエンジンマウント12がボルト12b,12c,12d,12eにより取り付けられるフレーム13と、そのフレーム13に配設される加速度センサ14とが配設されている。ダイナミックダンパ1は、ボルト1a,1bによりフレーム13に取り付けられる。
なお、加速度センサ14は、フレーム13が振動した際の加速度を計測するものであり、ダイナミックダンパ1は、その加速度センサ14により計測される加速度に基づきフレーム13の振動を減衰させるものである。この加速度センサ14は、ダイナミックダンパ1の近傍に配設され、より正確な防振を行うことができるように構成されている。
次に、図2及び図3を参照して、ダイナミックダンパ1の詳細な構造について説明する。図2は、ダイナミックダンパ1の外観を示した斜視図である。図3は、図2のIII−III線におけるダイナミックダンパ1とフレーム13との断面図である。
ダイナミックダンパ1は、フレーム13にボルト1a,1bにより取り付けられるベース板20と、そのベース板20に基端部(図3下側)がナット21により螺着され、ベース板20に対して固定される略円柱状の軸部材22と、その軸部材22の軸心方向A(図3における上下方向)における略中間部に固着される磁性体部23と、軸部材22の外周を囲むと共に軸部材22の軸心方向Aに往復動作可能なヨーク部材24と、ヨーク部材24の一部であり軸部材22を挟んでその軸部材22側に相対的に突出した磁極部25と、その磁極部25に巻回されると共にベース板20に固定されるコイル26と、ヨーク部材24及びベース板20の間を連結する連結部27とを備えている。
磁性体部23は、電磁鋼板等の磁性金属よりなる多数の略円盤状の金属23aを積層して構成されている。ヨーク部材24は、同様に電磁鋼板等の磁性金属よりなる多数の略環状(磁極部25を形成する相対的に突出した突出部を含む)の金属24aを積層して構成されている。
連結部27は、ゴム状弾性材料から構成され、ヨーク部材24の4つの側壁のうち対向する2つの側壁とベース板20とをそれぞれ加硫接着により連結している。なお、本実施の形態では、連結部27をヨーク部材24の2つの対向する側壁とベース板20とを連結するものとしたが、ヨーク部材24のベース板20との対向面全てを連結するものとしても良い。また、防振を行うために必要となる弾性力に応じて、材質(例えば、ゴム硬度)および大きさ(例えば、厚み及び幅)を変えるものとしても良い。
ヨーク部材24の磁極部25の先端(軸部材22の磁性体部23との対向面)には、円弧状の一対の永久磁石28が配設されている。永久磁石28の磁極(S極およびN極)は、軸部材22の軸心方向Aに隣り合って異極をなして構成されている(図6又は図7参照)。
即ち、図3左側の永久磁石28は、ベース板20側の磁性体部23と対向する面側がN極となると共にその反対面側(磁極部25側)がS極となる永久磁石28aと、ベース板20から離れた方(図3上側)の磁性体部23と対向する面側がS極となると共にその反対面側(磁極部25側)がN極となる永久磁極28bとを備えている。
一方、図3の紙面視右側の永久磁石28は、ベース板20側の磁性体部23と対向する面側がS極となると共に反対面側(磁極部25側)がN極となる磁極28bと、ベース板20から離れた方(図3上側)の磁性体部23と対向する面側がN極となる共に反対面側(磁極部25側)がS極となる永久磁極28aとを備えている。
よって、軸心方向Aに対して直交する方向(図3の矢印B方向)において対向配設された永久磁石28は、その矢印B方向に磁極が逆になるよう配設されている。従って、一対の永久磁石28の間には、上下で相反する方向の起磁力が発生する。なお、このように永久磁石28が配設されると、磁性体部23及び磁極部25は、永久磁石28のN極と対向する側がN極に帯磁すると共に永久磁石28のS極と対向する側がS極に帯磁する(図6又は図7参照)。
図3左右に配設されたコイル26は互いに電気的に導通しており、一方向の電流が流される。また、コイル26は磁極部25に巻回されているので、コイル26に電流が流されるとコイル26の周りに磁界が形成され、その結果、一対の永久磁石28間を磁束が通り起磁力が発生する。なお、コイル26は、ベース材20に固定されているので、ヨーク部材24が往復動作したとしても、コイル26に結線された配線が断線することを低減できる。
また、図3に示すように、コイル26は、軸心方向Aにおいてヨーク部材24の動作許容範囲t1を有する大きさに形成されている。これは、コイル26がベース板20に固定されているのに対して、ヨーク部材24が軸心方向Aに動作するためであり、そのヨーク部材24の動作範囲t2を確保するための空間である。
次に、図4を参照して、コイル26に接続される電気回路図について説明する。図4は、ダイナミックダンパ1の電気的な接続を示した電気回路図である。なお、図4では、図示を簡略化して理解を容易とするために、ダイナミックダンパ1が概略的に示されると共に、コイル26が簡易的な導線で示されている。
制御部30は、コイル26に流される電流の方向を制御するものである。制御部30には、演算装置であるCPU31と、CPU31により実行される各種の制御プログラムや固定値データが記憶されたROM32と、そのROM32内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM23とが搭載されている。
また、制御部30の入力側には、加速度センサ14とエンジン回転数検出センサ40とが接続されている。加速度センサ14からは、フレーム13が振動した際の加速度が検出されその信号が入力される。エンジン回転数検出センサ40からは、エンジン10の回転数が検出されその信号が入力される。
制御部30の出力側には、コイル26に電流を流すアンプ41が接続されている。アンプ41は、制御部30からの指示を受信すると、その指示に応じて電流の方向を変えたり、通電の切り替え(オン/オフ)を行ったりするものである。
なお、ROM32には、アンプ41への出力パターンが設定されたテーブルが予め記憶されている。このテーブルは、エンジン回転数検出センサ40から入力されるエンジン回転数と、加速度センサ14から入力される加速度とに応じた出力パターンが設定されている。また、アンプ41への出力は、コイル26に流れる電流の方向や通電時間などの情報である。
アンプ41は、コイル26の両端と接続されており、コイル26に電流を流すものである。また、制御部30からの指示に応じて、コイル26へ流れる電流をオン/オフ(通電時間の調整)したり、電流の流れる方向を変更したりする。
また、図4には、白抜き矢印が示されており、その白抜き矢印の方向が一対の永久磁石28間に発生する起磁力の向きを示している。即ち、永久磁石28の間は、永久磁石28aから永久磁極28bの方向へ起磁力が発生するので、その方向は図4上下で相反する方向にある(即ち、図4上側に右側から左側への起磁力が発生し、図4下側に左側から右側への起磁力が発生する)。
次に、図5から図7を参照して、制御部30により制御されるダイナミックダンパ1の動作について説明する。図5は、制御部30のCPU31により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。図6は、コイル26に電流を正方向に流した場合のダイナミックダンパ1の動作原理を説明するための説明図である。図7は、コイル26に電流を負方向に流した場合のダイナミックダンパ1の動作原理を説明するための説明図である。
なお、図6及び図7のコイル26の断面において、「×」と「・」が示されているが、これは電流の流れる方向を示している。即ち、図6であれば、紙面垂直方向奥側を通り下側方向に電流が流されている。本実施の形態では、この場合を正方向に電流が流されているものとする。一方、図7であれば、下側から紙面垂直方向奥側を通り上側方向に電流が流され、負方向に電流が流されているものとする。
また、磁極部25の断面における「×」と「・」は、コイル26に電流が流された場合に発生する磁束の向きを示している。即ち、図6であれば、左側から紙面垂直方向奥側(及び図示しない紙面垂直方向手前側)のヨーク部材24を通り右側へ流れ、右側から永久磁石28間を通り左側に磁束が流れる。一方、図7であれば、右側から紙面垂直方向奥側(及び図示しない垂直方向手前側)のヨーク部材24を通り左側へ流れ、左側から永久磁石28間を通り右側に磁束が流れる。
図5に示したメイン処理は、電源投入時のリセットにより起動される。電源投入とは、図示しないキーが操作されてACC(各装置への電源供給が行われた)状態にされた場合と、ONされてエンジン10が始動開始した場合の両方の状態を意味する。電源が投入されると、電源投入に伴う初期設定処理(図示せず)を実行する。この初期設定処理において、ROM32に記憶された情報(プログラムや出力パターンのテーブルなど)が読み出され、RAM33に記憶される。
CPU31は、メイン処理に関し、まず、エンジン10が始動しているか否かを判別する(S101)。エンジン10が始動していなければ(S101:No)、自動車が停止していることになり、エンジン10による振動がフレーム13に伝わらないので、フレーム13の振動を防振するためのS102〜S104の処理を行わずにS105の処理へ移行する。
一方、S101の処理でエンジン10が始動していると判別すると(S101:Yes)、エンジン回転数検出センサ40と加速度センサ14とからの情報を取得する(S102)。加速度センサ14からの情報は、フレーム13が振動した場合の加速度が入力される。エンジン回転数検出センサ40からの情報は、エンジン10の回転数が入力される。
S102の処理で各入力情報(エンジン回転数と加速度)の取得が終わると、その取得された入力情報に応じた出力パターンが選択される。この出力パターンの選択は、上述したROM32に予め記憶された出力パターンのテーブルから適宜選択される。
その後、出力パターンに基づきアンプ41に指示をし(S104)、その他の処理を実行する(S105)。その他の処理は、自動車を走行させるための各処理などであるが、ダイナミックダンパ1の制御ではないため詳細な説明は省略する。
ここで、S104の処理でアンプ41への指示がなされ、アンプ41がコイル26に正方向または負方向に電流を流した場合のダイナミックダンパ1の動作について、図6及び図7を参照して説明する。
図6に示すように、コイル26に正方向の電流を流すと、コイル26の周りに2点鎖線矢印の方向に磁界が発生し、その結果、永久磁石28の間を磁束が通り、起磁力が矢印C方向に発生する。
この場合、上側の永久磁石28の起磁力の向き(図6上側の白抜き矢印、右側から左側方向)と、コイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図6矢印C)とが同一方向となり、磁束が合成されて起磁力が強まる。
一方、下側の永久磁石28の起磁力の向き(図6下側の白抜き矢印、左側から右側方向)とコイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図6矢印C)とが反対になって、両者の起磁力が相殺されて弱まる。
これにより、軸部材22が上側の永久磁石28間に引きつけられる力が働き、軸部材22が固定されていることからヨーク部材24へ下向きの力(図6黒塗りの矢印)が作用し、ヨーク部材24が下方向に動作する。
図7に示すように、コイル26に負方向の電流を流すと、コイル26の周りに2点鎖線矢印の方向に磁界が発生し、その結果永久磁石28の間を磁束が通り、起磁力が矢印D方向に発生する。
この場合、下側の永久磁石28の起磁力の向き(図7下側の白抜き矢印、左側から右側方向)と、コイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図7矢印D)とが同一方向となり、磁束が合成されて起磁力が強まる。
一方、上側の永久磁石28の起磁力の向き(図7上側の白抜き矢印、右側から左側方向)とコイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図7矢印D)とが反対になって、両者の起磁力が相殺されて弱まる。
これにより、軸部材22が図7下側の永久磁石28間に引きつけられる力が働き、軸部材22が固定されていることからヨーク部材24に上向きへの力(図7黒塗りの矢印)が作用し、ヨーク部材24が上方向に動作する。
以上、説明したように、コイル26に流れる電流の向きを変更することで、ヨーク部材24を上下(1軸)方向に往復動作させることができる。また、制御装置30により、ヨーク部材24の動作方向が制御される。即ち、制御部30は、加速度センサ14により検出された加速度からフレーム13の振動した方向や振動の大きさを知ることができ、そのフレーム13の振動を相殺する方向にヨーク部材24を動作させることができる。よって、フレーム13の振動に応じて防振することができる。従って、自動車の車内に振動が伝わることを低減でき、運転者に不快感を与えることを低減することができる。
また、フレーム13の振動に基づく入力だけでなく、エンジン回転数検出センサ40からエンジン10の回転数が入力され、その回転数とフレーム13の振動とに基づき、ヨーク部材24の動作を制御している。これにより、エンジン10の回転数に対応して発生する振動を予測可能となるので、正確な防振を行うことができる。
特に、フレーム13に伝達される共振周波数が歪んだ波形(正弦波でない波形)である場合では、1方向のみ動作するアクチュエータや制御部を備えない防振装置では、正確に防振することが困難となる。しかし、ダイナミックダンパ1が往復動作方向に動作可能であると共に、エンジン回転数検出センサ40及び加速度センサ14の入力に応じて往復動作を制御部40で制御できるので、共振周波数が歪んだ波形であったとしても、その振動を防振することができる。さらに、ヨーク部材24の動作を電流値の大きさに応じて変化させることができるので、ソレノイドなどを用いるアクチュエータと比較して、滑らかな動作をさせることができる。
また、ヨーク部材24が重りの代わりとなるので、別に質量部材を備える必要がない。さらに、一対の永久磁石28が軸心方向Aに異なる磁極が隣り合って配設されると共に、矢印B方向に磁極が逆になるよう配設され、コイル26に電流を流すことでその一対の永久磁石28の間に起磁力を発生させる構成であるので、複数のコイルや永久磁石を備えなくてもヨーク部材24を往復動作させることができる。よって、ダイナミックダンパ1自体を小規模化できると共に製作コストを低減することができる。
また、ヨーク部材24、軸部材22、コイル26、連結部27が予めベース板20に取り付けられた状態となるので、ベース板20をフレーム13に取り付けるだけでダイナミックダンパ1の取り付け工程が終わる。よって、ダイナミックダンパ1の取り付け工程を簡略化することができる。
次いで、上述した第1実施の形態で説明したダイナミックダンパ1の基本構成を防振装置100に利用する形態を第2実施の形態として、図8から図15を参照して説明する。本発明の防振装置100は、液封入式防振装置として構成され、液室内の液圧を制御するためのアクチュエータ装置(加振手段)として、ダイナミックダンパ1の基本構成が利用されている。
なお、第1実施の形態におけるダイナミックダンパ1では、軸部材22が固定子として構成されると共にヨーク部材24が可動子として構成される場合を説明したが、第2実施の形態では、軸部材122が可動子として構成され、ヨーク部材124が固定子として構成される。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8は、第2実施の形態における防振装置100の正面図であり、図9は、防振装置100の上面図である。また、図10は、図9のX−X線における防振装置100の断面図であり、図11は、防振装置100の部分拡大断面図である。なお、図11は、図10に示した防振装置100の部分拡大断面図に対応する。
防振装置100は、図8から図11に示すように、エンジン側に取り付けられる第1取付具501と、車体フレーム側に取り付けられる第2取付具502と、それら第1取付具501と第2取付具502とを連結すると共にゴム状弾性材から構成される防振基体503と、その防振基体503に対向して配設されるゴム壁504と、そのゴム壁504と防振基体503との間に形成される液室505と、ゴム壁504にゴム壁板部材506を介して連結される加振手段200とを主に備え、加振手段200がゴム壁504を加振させることにより、液室505の液圧を制御可能に構成されている。
第1取付具501は、図10及び図11に示すように、軸芯O回りに対称形状となる下窄まりの円錐台形状に形成され、その傾斜側面に防振基体503が加硫接着手段により連結されている。また、第1取付具501の上面には、位置決めピン501aが突設されると共に、軸芯Oに沿ってねじ孔501bが凹設されており、位置決めピン501aを相手部材の凹部に嵌合して位置決めしつつ、ねじ孔501bに連結ボルト(図示せず)を螺合することで、第1取付具501がエンジン側に連結される。
第2取付具502は、図8から図11に示すように、第1上部筒金具502aと、第2上部筒金具502bと、第3上部筒金具502cと、下部筒金具502dと、ベース金具502eと、リブ金具502fとを備えて構成されている。
第1上部筒金具502aは、防振装置100の外壁をなす部材であり、図8から図11に示すように、鉄鋼材料から軸芯O回りに対称形状の上面視ドーナツ状に形成されている。第1上部筒金具502aの中央部には、筒状部502a1が軸芯Oに沿って上方(図8上方)に立設されると共に、筒状部502a1の立設方向先端部には、ゴム状弾性材から構成され防振基体503を覆うためのカバー部材507が加硫接着されている。
なお、カバー部材507の下端部には、筒状部502a1の内周面を覆うゴム膜507aが連設されている。また、第1上部筒金具502aの外周縁部(最外径部)は、図10及び図11に示すように、断面コ字状に折り曲げ成形されており、かかる折り曲げ部により後述する第2上部筒金具502b等が挟持固定される。即ち、かかる折り曲げ部の挟持固定によって、第1上部筒金具502aが後述する第2上部筒金具502b、第3上部筒金具502c及びゴム壁取付金具504aと一体化される。
第2上部筒金具502bは、図10及び図11に示すように、第1上部筒金具502aとゴム壁取付金具504aとの間に挟持固定される部材であり、鉄鋼材料から軸芯O回りに対称形状となる上面視ドーナツ形状に形成されている。
第2上部筒金具502bの中央部には、図10及び図11に示すように、筒状部502b1が軸芯Oに沿って上方(図11上方)に立設され、かかる筒状部502b1の内周面には、防振基体503が加硫接着されている。なお、筒状部502b1は、第1上部筒金具502bの筒状部502a1の内周部にゴム膜507a等を圧縮した状態で嵌入固定されている。
第3上部筒金具502cは、後述する下部筒金具502dの内周面に圧入固定(内嵌圧入)される部材であり、図10及び図11に示すように、軸芯O回りに対称形状の筒状体に鉄鋼材料から形成されている。第3上部筒金具502cの上方(図11上方)端には、径方向外方に張り出すフランジ部を備えており、かかるフランジ部が第1上部筒金具502aの折り曲げ部に挟持固定されている。
下部筒金具502dは、第3上部筒金具502cの外周面に圧入固定(外嵌圧入)される部材であり、図10及び図11に示すように、軸芯O回りに対称形状となる筒状体に形成されている。
なお、下部筒金具502dは、大径部とその大径部よりも小径となる小径部とが段差部を介して連結される形状に形成されており、大径部の内周面に第3上部筒金具502cが圧入固定される。かかる圧入固定により、第2取付具502(第1上部筒金具502a、第2上部筒金具502b、第3上部筒金具502c、下部筒金具502d、ベース金具502e及びリブ金具502f)が一体化される。
また、下部筒金具502dの小径部には、図8から図11に示すように、その外周面にリブ金具502fが溶接固定されており、かかるリブ金具502fを介して、下部筒金具502dがベース金具502eと一体化されている。また、下部筒金具502dの外周面には、取付補助金具510が溶接固定されている。取付補助金具510は、車体フレーム等に連結される部位であり、これにより、防振装置100が強固に固定される。
ベース金具502eは、後述する加振手段200を保持するための部材であり、図8から図11に示すように、鉄鋼材料から平板状体に形成されている。ベース金具502eの下面からは、4本の取付ボルト508が突設されており、かかる取付ボルト508を介して、ベース金具502eが車体フレーム側に連結される。
防振基体503は、ゴム状弾性材から円錐台形状に形成され、第1取付具501の斜面側と第2上部筒金具502bの筒状部502b1との間に加硫接着されている。
ゴム壁504は、ゴム状弾性材から上面視ドーナツ状(円環状)のゴム膜状体として形成され、図10及び図11に示すように、内側周縁部が上面視円形状のゴム壁板部材506に加硫接着されると共に、外側周縁部が上面視ドーナツ状(円環状)のゴム壁取付金具504aに加硫接着されている。
ゴム壁504は、上述したように、ゴム壁取付金具504aが第1上部筒金具502aの折り曲げ部によりかしめ固定されることで、第2取付具502に取着(一体化)されている。その結果、ゴム壁504(及びゴム壁板部材506)と防振基体503との間には、液室505が形成されている。なお、液室505には、エチレングリコールなどの不凍性の液体(図示せず)が封入される。
ゴム壁板部材506は、上述したように、鉄鋼材料から上面視円形状に形成されており、その外側周縁部がゴム壁504に加硫接着されることで、ゴム壁506の一部をなしている。ゴム壁板部材506の底面側には、図10及び図11に示すように、連結ボルト506aが下方(図11下方)へ向けて延設されると共に、カラー部材310を間に挟みつつ加振手段200が螺合されている。
ここで、ゴム壁板部材506の直径寸法(軸芯Oに直交する方向の寸法であって例えば図11左右方向寸法)D1は、図11に示すように、防振基体503の上表面(図11上側面)における最小くびれ部の直径寸法D2に対し、70%以上かつ130%以下の範囲内の値に設定されることが好ましい。
本実施の形態では、これら直径寸法D1,D2が同一の値に設定されている(D1=D2)。なお、ゴム壁取付金具504aの内周径(図11左右方向寸法)は、液室505の内周径(図11左右方向寸法)とほぼ同一の値に設定されている。
これにより、加振手段200の小型化とゴム壁504の耐久性とを図りつつ、液室505の液圧制御を確実に行うことができる。即ち、液室505の液圧変化は、防振基体503の上記直径寸法D2の影響が大きいところ(即ち、第1取付具501が変位すると、防振基体503の壁部は液圧を逃がすように変形するため上記直径寸法D2が結果的に有効ピストン径として作用する)、ゴム壁板部材506の直径寸法D1を上記直径寸法D2の70%より小さな値としたのでは、ゴム壁板部材506の面積が減少すると共にゴム壁504の面積が増加するため、有効ピストン径の減少とゴム壁504からの液圧の逃げを招き、ゴム壁板部材506の変位(ストローク)に対する液室505の液圧変化量が減少する。そのため、加振手段200のストローク量を拡大させる必要が生じ、加振手段200の大型化を招くという不具合がある。
一方、ゴム壁板部材506の直径寸法D1を上記直径寸法D2の130%よりも大きな値としたのでは、ゴム壁504の面積、即ち、有効長さが減少するため、ゴム壁板部材506の変位(ストローク)に対するゴム壁504の歪量が大きくなり、亀裂等の損傷が発生し易くなることで、耐久性の低下を招くという不具合がある。そこで、ゴム壁板部材506の直径寸法D1を上記範囲内に設定することで、これら不具合の解消を図ることができるのである。
次いで、図12から図15を参照して、加振手段200の詳細構成について説明する。図12は、加振手段200の部分拡大断面図であり、図11に示す防振装置100の断面図に対応する。図13(a)は、加振手段200の上面図であり、図13(b)は、加振手段200の正面図である。
また、図14は、図13(b)のXIV−XIV線における加振手段200の断面図であり、図15は、図13(b)のXV−XV線における加振手段200の断面図である。なお、図13から図15では、ゴム壁板部材506に加振手段200が螺合される前の状態が図示されている。
加振手段200は、図12から図15に示すように、筒状の軸部材122と、その軸部材122の外周部に固着される磁性体部123と、ベース金具502eに固着されるヨーク部材124と、そのヨーク部材124の一部であり軸部材122を挟んで位置する一対の磁極部125と、それら各磁極部125の周りに巻回されると共にベース金具502eに固着されるコイル126と、ヨーク部材124と軸部材122との間を連結する板ばね152とを主に備えている。
軸部材122は、図12から図14に示すように、軸芯O回りに対称形状となる筒状に形成されており、その内周面側には、ゴム壁板部材506の連結ボルト506aが挿通可能とされている(図11参照)。また、軸部材122の軸芯O方向端面は、軸芯Oに直交する平坦面状に形成されており、図13に示すように、板ばね152の板面に当接される。
磁性体部123は、第1実施の形態における磁性体部23と同様に、電磁鋼板等の磁性金属からなる多数の略円盤状の金属を積層して構成されており、図12から図14に示すように、軸部材122の外周面に外嵌圧入されている。
ヨーク部材124は、第1実施の形態におけるヨーク部材24と同様に、電磁鋼板等の磁性金属からなり図14に示す外形形状(略正方形額縁形状の対向する2辺から一対の磁極部125が磁性体部123へ向かって突出する形状)を有する多数の金属を積層して構成されている。
また、磁極部125は、磁性体部123との対向面に、第1実施の形態の場合と同様に、永久磁石128が配設されている。永久磁石128は、図12に示すように、軸心O方向に隣接するものが互いに異極(永久磁石128a(S極),128b(N極))をなすと共に、軸心O方向と略直交する方向において対向するもの同士も異極(永久磁石128a(S極),128b(N極))をなすように配設されている。
なお、軸芯O方向の最上方(図11上方)に位置する永久磁石128の極性(永久磁石128a,128b)は、軸芯O方向の最下方(図11下方)に位置する永久磁石128の極性(永久磁石128b,128a)に対し、軸心O方向において互いに異極をなすと共に、軸心O方向と略直交する方向においても互いに異極(永久磁石128a(S極),128b(N極))をなすように配設されている(図11参照)。
また、永久磁石128は、軸芯O方向に沿う方向の長さ寸法が磁性体部123の軸芯O方向に沿う方向の長さ寸法よりも長く構成されている。即ち、永久磁石128は、軸芯O方向の最上方(図11上方)に位置する永久磁石128(永久磁石128a,128b)が磁性体部123よりも上方(図11上方)まで延設されると共に、軸芯O方向の最下方(図11下方)に位置する永久磁石128(永久磁石128b,128a)が磁性体部123よりも下方(図11下方)まで延設されている(図11参照)。
ここで、磁極部125の高さ寸法(軸部材122の往復動方向(軸芯O方向)に沿う方向の寸法)hは、図14及び図15に示すように、長さ寸法(軸部材122の往復動方向(軸芯O方向)に直交する方向に沿う方向の寸法)Lよりも大きな値に設定されており(L<h)、本実施の形態では、高さ寸法hを長さ寸法Lの50倍に設定した(h=50L)。
これにより、加振手段200の幅寸法(即ち、軸部材122の往復動方向に直交する方向に沿う方向の寸法)を小さな値に抑えつつ、コイル126の巻き数を増加させて、加振手段200の出力(軸部材122の往復動により発生する力)を向上させることができる。
言い換えれば、コイルの巻き付け可能領域を拡大して、加振手段200の出力向上を図りつつも、加振手段200の幅寸法を小さく(狭く)して、防振装置100全体としての幅寸法を小さく(狭く)することができる。これにより、防振装置100を自動車へ搭載する際には、他部品等との干渉を回避して、搭載位置等の自由度の向上を図ることができる。
特に、防振装置100をエンジンマウントに適用する場合には、防振装置100周辺のスペースが制限される傾向にあるため、防振装置100全体としての幅寸法を小さく(狭く)することができれば、搭載位置等の自由度の向上による効果が顕著となる。
また、加振手段200の幅寸法を小さくすることができれば、上部マウント部(即ち、第1取付具501、防振基体503、ゴム壁504及び第2取付具502の上部筒金具502a〜502cにより構成される部位)用のスペースを確保することができ、その分、上部マウント部の設計自由度の向上を図ることができる。
特に、防振装置100を本実施の形態のように液封入式の防振装置として構成する場合には、液密構造とするべく構造が複雑となり小型化が困難となるため、上部マウント部用のスペースを確保することができれば、上部マウント部の設計自由度の向上による効果が顕著となる。
ヨーク部材124には、図13から図15に示すように、挿通孔124aが2箇所に穿設されると共に、この挿通孔124aには、取付ボルト153が挿通されている。この取付ボルト153に取付ナット153aを締結することで、後述する板ばね152がヨーク部材124に固着されると共に、ヨーク部材124がベース金具502eに固着される。
ここで、板ばね152とヨーク部材124との間、及び、板ばね152とベース金具502eとの間には、図13及び図15に示すように、カラー部材154〜156が介装されており、板ばね152とヨーク部材124及びベース金具502eとの間に隙間が形成されている。これにより、軸部材122が往復動する際に、板ばね152がヨーク部材124又はベース金具502eに干渉することを回避している。
なお、板ばね152とヨーク部材124との間に介装される4本のカラー部材154,155は、軸芯O方向に沿う長さ寸法が全て同一寸法に設定されている。また、これらカラー部材154,155とヨーク部材124とを合算した長さ寸法は、軸部材122の長さ寸法と同一寸法に設定され、これにより、板ばね152とヨーク部材124との間の離間寸法が全領域で一定(即ち、一対の板ばね152が互いに平行)となるように構成されている。
同様に、板ばね152とベース金具502eとの間に介挿される2本のカラー部材156も互いに同一寸法に設定されている。これにより、板ばね152は、その板面が軸芯Oと直交する向きに配置されると共に、軸部材122の往復動方向が軸芯O方向に一致される。
板ばね152は、筒部材122とヨーク部材124とを連結するための部材であり、鉄鋼材料から薄板状に構成されると共に、図13及び図15に示すように、ヨーク部材124の両端側(筒部材122の往復動方向両端側)に一対が設けられている。
板ばね152は、図13(a)に示すように、取付ボルト153によりヨーク部材124(カラー部材154)に螺着されると共にヨーク部材124の側壁(図13(a)上下方向)に沿って直線状に形成される第1外縁部152aと、その第1外縁部152aに接続されると共にヨーク部材124の側壁(図13(a)左右方向)に沿って直線状に形成される第2外縁部152bと、その第2外縁部152bに接続されると共に略円形に湾曲して形成される湾曲部152cと、その湾曲部152cに接続されると共に連結ボルト506aにより軸部材122に螺着される中央部152dとを備え、これらが一体に構成されている。
なお、板ばね152と軸部材122との連結は、中央部152cに穿設された挿通孔に連結ボルト506aを挿通させ、連結ナット509を締結することにより行われる(図11参照)。これにより、一方(図11(b)上側)の板ばね152は、カラー部材310と軸部材122との間に挟持固定されると共に、他方(図11(b)下側)の板ばね152は、軸部材122と連結ナット509との間に挟持固定され、同時に、加振手段200(軸部材122)がゴム壁板部材506を介してゴム壁504に連結される(図11参照)。
このように、本実施の形態では、図13から図15に示すように、軸部材122とヨーク部材124とを板ばね152で連結する構成としたので、軸部材122をヨーク部材124に対して非接触の状態で支持することができる。即ち、軸部材122とヨーク部材124とを板ばね152を介して接続することで、両者の間に隙間を設けることができ、これにより、軸部材122がヨーク部材124に対して往復動する際には、板ばね152の変形抵抗以外の摩擦抵抗が加わるのを回避して、軸部材122の往復動をスムーズに行わせることができる。
また、この場合には、上述したように、板ばね152の板面が軸部材122の往復動方向(軸芯O方向)を向いて配設されるように構成しているので、軸部材122が往復動する方向に対しては、板ばね152の変形抵抗を最小限に抑制して、軸部材122の往復動をよりスムーズに行わせることができる。
一方、軸部材122の往復動方向(軸芯O方向)と直交する方向に対しては、板ばね152の変形抵抗を最大減に確保(即ち、変形し難く)して、軸部材122とヨーク部材124(磁極部125)との間の隙間(クリアランス)寸法を正確に維持することができるので、加振手段200の出力を安定させることができる。
また、軸部材122とヨーク部材124とを連結するための連結部材として板ばね152を採用すると共に、その板ばね152の板面の方向を上記のように設定することで、その分、加振手段200の高さ寸法を低くすることもできる。
図8から図11に戻って説明する。防振装置100を組み立てるに際しては、まず、加硫工程において、第1取付具501と第2上部筒金具502bとの間に防振基体503を加硫接着すると共に、並行(又は前後)して、ゴム壁取付金具504aとゴム壁板部材506との間にゴム壁504を加硫接着(連結)する。
次いで、かしめ工程に移行し、加硫工程において成形されたこれら成形品を液中において組み立てる(即ち、防振基体503にゴム壁504を対向させて液室505を形成する)と共に、第1上部筒金具502aの周縁部に折り曲げ加工(かしめ加工)を施して、これら各部材501,502,503,504を一体化する。これにより、上部マウント部が完成する。
また、加硫工程及びかしめ工程とは並行して、組み立て工程において、加振手段200を組み立てると共に、その組み立てた加振手段200をベース金具502eに対して、取付ボルト153及び取付ナット153aにより締結固定する。これにより、下部加振部が完成する。
そして、圧入工程に移行して、ゴム壁板部材506の連結ボルト506aを加振手段200の軸部材122に挿通させつつ、第3上部筒金具502cを下部筒金具502dに対して所定位置まで圧入固定し、連結ナット509を連結ボルト506aに締結する。これにより、上部マウント部と下部加振部とが一体化され、防振装置100の製造が完了する。
このように、本実施の形態における防振装置100によれば、第2取付具502を第3上部筒金具502cとそれが圧入される下部筒金具502dとを含む構成とし、第3上部筒金具502cが上部マウント部に含まれと共に下部筒金具502dが下部加振部に含まれる構成としたので、上部マウント部と下部加振部とをそれぞれ別々に組み立てることができると共に、その後、下部筒金具502dに第3上部筒金具502cを圧入固定して、上部マウント部と下部加振部とを組み立てることで、防振装置100全体を容易に製造することができる。これにより、防振装置100の組み立て作業性の向上を図り、製造コストの削減を図ることができる。
また、上述のように、防振装置100は、第3上部筒金具502cを下部筒金具502dに圧入する際の圧入方向が軸部材122の往復動方向に一致されているので、圧入時の圧入代(圧入寸法)を適宜変更することで、磁性体部123(軸部材122)に対する永久磁石128(磁極部125)の相対位置を任意に設定して、1W違いに柔軟に対応することができる。
例えば、磁性体部123が永久磁石128よりも所定距離だけ上方(図10及び図11上方)となる位置を圧入完了位置に設定する、即ち、防振装置100がエンジンを支持する際(1W状態)の撓み分だけ予め磁性体部123と永久磁石128との位置をずらしておくことで、1W状態における磁性体部123と永久磁石128との相対位置を適正とすることができる。
また、防振装置100は、カラー部材310を備える構成とされているので、上述した場合と同様に、カラー部材310の高さ寸法(軸芯O方向寸法)を適宜変更することで、上記圧入完了位置を一定に維持しつつも、1W違いに柔軟に対応することができる。その結果、他の部品を流用することができ、その分、部品コストの削減を図ることができる。
以上、説明したように、第2実施の形態の防振装置100によれば、軸部材122の往復動でゴム壁(及びゴム壁板部材506)を加振して、液室505の液圧を制御することができる。
これにより、エンジン10(図1参照)の振動が防振装置100に入力される場合には、その入力振動に応じた液圧変化(例えば、振動入力により液圧が上昇する場合にはその液圧上昇を抑える方向の変化、振動入力により液圧が減少する場合には液圧減少を抑えるようにする変化)を液室に与えて、エンジン10の振動が車体フレーム13に伝達されることを低減することができ、その結果、運転者等の乗員に不快感を与えることを低減することができる。
なお、液圧制御(即ち、コイル126に通電させる電流波形)は、上述した第1実施の形態の場合と同様に、加速度センサ14の検出結果に応じて行うことができる。加速度センサ14は、振動経路上において、防振装置100とエンジン10との間の経路上に設置しても良く、防振装置100と乗員用スペースとの間の経路上(例えば、車体フレーム13)に設置しても良く、或いは、両方に設置しても良い。更に、乗員用スペースにおける騒音をマイクロフォンにより検出し、その検出結果を加速度センサ14により検出結果と併せて利用するようにしても良い。
加速度センサ14を防振装置100とエンジン10との間の経路上(例えば、第1取付具501)に取り付けられた場合には、エンジン10から防振装置100に入力される振動を直接検出することができるので、いわゆる見込み制御を行うことができるので、エンジン10の振動を精度良く減衰させることができる。
一方、加速度センサ14を防振装置100と乗員用スペースとの間の経路上(例えば、車体フレーム13)に取り付けられた場合には、防振装置100を通過してフレーム13に伝わる振動、即ち、運転者等の乗員に伝わる振動を検出することができるので、かかる振動のみに応じた制御を行うことで、減衰させる必要のある振動のみを減衰させる制御を行うことができ、その分、制御コストの削減を図ることができる。
次に、図16を参照して、第3実施の形態について説明する。図16は、防振装置300の部分拡大断面図である。
第2実施の形態における防振装置100は、ゴム壁504と加振手段200との連結が連結ボルト506a及び連結ナット509を締結することで行われたが、第3実施の形態における防振装置300では、ゴム壁504と加振手段200との連結が加振部連結磁石610の磁力によって行われる。なお、上記各実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
第3実施の形態における防振装置300は、図16に示すように、加振部連結磁石610と、連結ボルト706とを備えて構成されている。加振部連結磁石610は、加振部400との連結部となる部材であり、永久磁石から軸芯Oに対称な形状を有する円柱状体に構成されると共に、ゴム壁板部材606の底面側(図16下面側)に取付ボルト611によって螺合されている。
連結ボルト706は、加振部連結磁石610が磁力により連結される部材であり、鉄鋼材料から構成されている。この連結ボルト706は、図16に示すように、径方向外方へフランジ状に張り出して形成され頭部706aと、その頭部706aから下方へ延設されると共に先端におねじ部を有する軸状体に形成される軸部706bとを有して構成されている。
なお、連結ボルト706は、図16に示すように、頭部706aがゴム壁504側に位置する向きで軸部材122の内周側に挿通されると共に、先端のおねじ部に連結ナット509が締結されており、これにより、一方(図16上側)の板ばね152が連結ボルト706の頭部706aと軸部材122との間に挟持固定され、かつ、他方(図16下側)の板ばね152が軸部材122と連結ナット509との間に挟持固定されている。
このように構成された防振装置300は、次のように組み立てられる。即ち、上述した第2実施の形態の場合と同様に、まず、加硫工程及びかしめ工程を行い、上部マウント部を組み立てる。なお、ゴム壁板部材606には、後述する圧入工程を実行する前までに、加振部連結磁石610が取付ボルト611により螺合される。
また、上述した第2実施の形態の場合と同様に、加硫工程及びかしめ工程とは並行(又は前後)して、組み立て工程を行い、加振手段400を組み立てると共に、その組み立てた加振手段400をベース金具502eに締結固定することで、下部加振部を組み立てる。
次いで、上述した第2実施の形態の場合と同様に、圧入工程に移行して、第3上部筒金具502cを下部筒金具502dに対して所定位置まで圧入する。これにより、加振部連結磁石610と連結ボルト706の頭部706aとが磁力により連結固定され、上部マウント部と下部加振部とが一体化されることで、防振装置300の製造が完了する。
ここで、加振部連結磁石610は、図16に示すように、連結ボルト706(軸部材122)の往復動方向(図16上下方向)端面とゴム壁板部材606の底面とを連結固定する位置に配設され、下部筒金具502dに対する第3上部筒金具502の圧入方向は、軸部材122の往復動方向(図16上下方向)と同方向に設定されている。
よって、下部筒金具502dに第3上部筒金具502cを圧入固定することで、加振部連結磁石610により、連結ボルト706の前記往復動方向端面とゴム壁板部材606の底面とを連結固定することができる。
これにより、上部マウント部と下部加振部とをそれぞれ別々に組み立てた後、下部筒金具502cに第3上部筒金具502cを圧入固定することで、上部マウント部と下部加振部とを一体化するための作業を行うと同時に、ゴム壁板部材606と連結ボルト706とを連結固定する作業をも行うことができる。その結果、ゴム壁板部材606と連結ボルト706との連結作業を別途行うことを不要として、その分、製造コストの削減を図ることができる。
また、本実施の形態における防振装置300によれば、上述した通り、ゴム壁板部材606と連結ボルト706とを加振部連結磁石610の磁力により連結固定するように構成したので、各部材に製造上の寸法ばらつきが発生し、例えば、ゴム壁板部材606と軸部材122との位置関係が適正でない(即ち、両部材の軸芯が相対的に偏心している)場合であっても、寸法ばらつき(偏心)を吸収することができ、これにより、両部材の相対的な位置関係を適正とし、かつ、ゴム壁504や板ばね152に偏荷重を作用させることなく、軸部材122とゴム壁板部材606とを連結させることができる。
即ち、ゴム壁板部材606と軸部材122との連結を、例えば螺合手段(図11参照)や圧入手段により行う場合には、各部材の寸法ばらつきに起因して、ゴム壁板部材606と軸部材122との軸芯を互いに同心に連結することが困難となり、芯ずれ(偏心)が発生する。この芯ずれは、ゴム壁板部材606や軸部材122の軸芯方向を本来の往復動方向(図16上下方向)に対して傾斜させ、軸部材122の適正な往復動を妨げると共に、ゴム壁504や板ばね152の一部に負荷を集中させ、亀裂等の損傷の発生による耐久性の悪化を招く。
これに対し、本実施の形態における防振装置300によれば、上述したように、ゴム壁板部材606と連結ボルト706との連結を加振部連結磁石610の磁力により行うので、各部材に寸法ばらつきが発生した場合であっても、加振部連結磁石610と連結ボルト706との連結部によって寸法ばらつきを吸収して、芯ずれ(偏心)の発生を回避することができる。
これにより、軸部材122の磁性体部123と磁極部125の永久磁石128との間の隙間(クリアランス)寸法を正確に維持して、加振手段400の出力の向上と安定化とを図ることができると共に、ゴム壁504や板ばね152の一部に負荷が集中することを回避して、耐久性の向上を図ることができる。更に、各部材の寸法公差を大きくすることができるので、寸法管理を容易として、管理コストの削減を図ることができる。
ここで、加振部連結磁石610の底面及び連結ボルト706の上面(即ち、これら加振部連結磁石610と連結ボルト706との連結固定面)は、図16に示すように、軸部材122の往復動方向(図16上下方向)に対して垂直となるように構成されている。
これにより、加振手段400の駆動時(軸部材122の往復動時)には、加振部連結磁石610と連結ボルト706との連結固定面に位置ずれが発生することを抑制して、両者を強固に連結固定することができる。その結果、加振部連結磁石610の磁力を不必要に強力に設定する必要がないので、加振部連結磁石610の磁力を小さく設定すると共に小型化することができ、その分、材料コストの削減を図ることができる。
また、加振部連結磁石610と連結ボルト706との連結固定面が軸部材122の往復動方向に対して垂直に設定されているということは、かかる連結固定面が下部筒金具502dと第3上部筒金具502cとの圧入方向に対しても垂直に設定されているということであるので、下部筒金具502dに第3上部筒金具502cを圧入固定すると同時に、加振部連結磁石610と連結ボルト706とを偏心(芯ずれ)させることなく精度良く連結させることができる。
以上、実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施の形態で挙げた数値は一例を示すものであり、他の数値を採用することは当然可能である。
また、上記各実施の形態では、防振装置100,300がFF型自動車のエンジン10をフレーム13に支持する場合を説明したが、必ずしもFF型自動車に限られるものではなく、FR型自動車、RR型自動車またはMR型自動車などのエンジンを支持するものであっても良い。
上記第2及び第3実施の形態では、第3上部筒金具502cの外周面が下部筒金具502dの内周面に内嵌圧入される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第3上部筒金具502cの内周面に下部筒金具502dの外周面が内嵌圧入される構成とすることは当然可能である。
第2及び第3実施の形態では、複数(例えば、30個)の永久磁石128a,128bを軸芯O方向に交互に配設する場合を説明したが、かかる配設個数はこれに限られるものではなく、第1実施の形態における場合のように、永久磁石128a,128bを各1個ずつのみ軸芯O方向に配設しても良い。
上記第3実施の形態では、加振部連結磁石610がゴム壁板部材606に螺合される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、加振部連結磁石610を連結ボルト706に螺合し、加振部連結磁石610とゴム壁板部材606とが磁力により連結固定される構成とすることは当然可能である。これにより、連結ボルト706をアルミニウム合金や樹脂等の非磁性材料から構成することができるので、磁界への影響を抑制することができる。
或いは、加振部連結磁石610をゴム壁板部材606と連結ボルト706との両部材にそれぞれ螺合し、これら両部材に螺合された一対の加振部連結磁石610同士が磁力により連結固定される構成としても良い。この場合も上述した場合と同様に、連結ボルト706をアルミニウム合金や樹脂等の非磁性材料から構成することができるので、磁界への影響を抑制することができる。
なお、加振部連結磁石610の固定手段としては、第3実施の形態で説明した螺合手段(取付ボルト611による螺合)に限定されるものではなく、他の手段を利用しても良い。他の手段としては、例えば、接着剤により接着して固定する接着手段や嵌合部を被嵌合部に嵌合(圧入)して固定する嵌合手段などが例示される。
第2実施の形態では、磁極部125の高さ寸法hを長さ寸法Lの50倍に設定する場合を説明したが(h=50L)、必ずしもこの長さ寸法に限定されるものではなく、他の長さ寸法を採用することは当然可能である。
但し、高さ寸法hは、長さ寸法Lの60倍以上に設定されることが好ましく(h=50L)、より好ましくは、高さ寸法hを長さ寸法Lの80倍以上とするのが良い(h=80L)。加振手段200の出力向上と防振装置100の幅寸法の抑制とをより一層図ることができるからである。
第3実施の形態では、連結ボルト706全体を鉄鋼材料で構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、加振部連結磁石610側の一部のみを鉄鋼材料とし、他の部分をアルミニウム合金等の材料から構成するようにしても良い。これにより、磁界への影響を抑制とすることができる。
本発明の第1実施の形態におけるダイナミックダンパの取り付け状態を概略的に示した斜視図である。 ダイナミックダンパの外観を示した斜視図である。 図2のIII−III線におけるダイナミックダンパとフレームとの断面図である。 ダイナミックダンパの電気的な接続を示した電気回路図である。 メイン処理を示したフローチャートである。 コイルに電流を正方向に流した場合のダイナミックダンパの動作原理を説明するための説明図である。 コイルに電流を負方向に流した場合のダイナミックダンパの動作原理を説明するための説明図である。 第2実施の形態における防振装置の正面図である。 防振装置の上面図である。 図9のIX−IX線における防振装置の断面図である。 防振装置の部分拡大断面図である。 防振装置の部分拡大断面図である。 (a)は加振手段の上面図であり、(b)は加振手段の正面図である。 図13(b)のXIV−XIV線における加振手段の断面図である。 図13(b)のXV−XV線における加振手段の断面図である。 第3実施の形態における防振装置の部分拡大断面図である。
符号の説明
100,300 防振装置
501 第1取付具
502 第2取付具
503 防振基体
504 ゴム壁
505 液室
200,400 加振手段
502a 第1上部筒金具(上部筒金具の一部)
502b 第2上部筒金具(上部筒金具の一部)
502c 第3上部筒金具(上部筒金具の一部)
502d 下部筒金具
502e ベース金具(下部筒金具の一部)
123 磁性体部(磁性体)
122 軸部材(可動子の一部)
124 ヨーク部(固定子の一部)
125 磁極部(固定子の一部)
126 コイル
152 板ばね(連結部材)
128 永久磁石(磁石)
506、606 ゴム壁板部材
610 加振部連結磁石
L 磁極部の長さ寸法であって可動子の往復動方向に直交する方向に沿う長さ寸法
h 磁極部の長さ寸法であって可動子の往復動方向に沿う長さ寸法
O 軸芯(下部筒金具に対する上部筒金具の圧入方向、可動子の往復動方向)

Claims (6)

  1. 第1取付具と、筒状の第2取付具と、前記第2取付具と前記第1取付具とを連結しゴム状弾性材から構成される防振基体と、前記防振基体に対向して配設されるゴム壁と、前記ゴム壁と前記防振基体との間に形成される液室と、前記ゴム壁に連結された加振手段とを備え、前記加振手段により前記ゴム壁を加振して前記液室の液圧を制御可能に構成された防振装置において、
    前記第2取付具は、前記加振手段を保持する下部筒金具と、前記下部筒金具に圧入固定されると共に前記防振基体が連結され且つ前記ゴム壁を保持する上部筒金具とを備え、
    前記加振手段は、前記ゴム壁に連結されると共に往復動可能に構成され少なくとも一部に磁性体を有する可動子と、前記可動子の磁性体に対応する位置に磁極部が形成され前記下部筒金具に保持される固定子と、前記固定子の磁極部に巻回され電流が流れることで励滋されるコイルと、前記可動子と前記固定子とを連結すると共に前記可動子の往復動方向に間隔を空けて位置する一対の連結部材とを備え、
    前記一対の連結部材は、板ばねで構成されると共に、前記板ばねの板面が前記可動子の往復動方向を向いて配設され、
    前記固定子の磁極部は、前記可動子の往復動方向に沿って延設されると共に、前記固定子の磁極部の長さ寸法は、前記可動子の往復動方向に沿う長さ寸法が前記可動子の往復動方向に直交する方向に沿う長さ寸法よりも大きな値に設定され、
    前記コイルを励磁して起磁力を発生させることにより、前記可動子を往動工程と復動工程との両方向に駆動して、前記ゴム壁を加振するように構成されていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記固定子の磁極部は、少なくとも一対の磁石を備え、
    前記一対の磁石は、前記可動子の往復動方向に異なる磁極が隣り合って配設されると共に、前記可動子の往復動方向に直交する方向に磁極の並びを逆にして配設され、
    前記一対の磁石の間に発生する起磁力と、前記コイルを励磁することで発生する起磁力との組み合わせにより、前記可動子を往復動させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記固定子の磁極部は、前記可動子の往復動方向に直交する方向において前記可動子を挟んで対向し、
    前記一対の磁石は、前記可動子の往復動方向と直交する方向において前記可動子の磁性体を挟んで対向し、かつ、対向する磁極が互いに異極をなすように磁極の並びを逆にした状態で、前記固定子の磁極部に配設されていることを特徴とする請求項2記載の防振装置。
  4. 前記ゴム壁に連結されるゴム壁板部材と、前記ゴム壁板部材と前記可動子との間に介在すると共に磁石から構成される加振部連結磁石とを備え、
    前記ゴム壁板部材と可動子とを前記加振部連結磁石の磁力により連結固定するように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防振装置。
  5. 前記加振部連結磁石は、前記可動子の前記往復動方向端面と前記ゴム壁板部材の底面とを連結固定する位置に配設され、
    前記下部筒金具に対する前記上部筒金具の圧入方向は、前記可動子の往復動方向と同方向に設定され、
    前記下部筒金具に前記上部筒金具を圧入固定することで、前記加振部連結磁石が前記可動子の前記往復動方向端面と前記ゴム壁板部材の底面とを連結固定するよう構成されていることを特徴とする請求項4記載の防振装置。
  6. 前記加振部連結磁石と前記ゴム壁板部材又は可動子との連結固定面が前記可動子の往復動方向に対して垂直に設定されていることを特徴とする請求項5記載の防振装置。
JP2005239213A 2005-03-22 2005-08-19 防振装置 Withdrawn JP2006300308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005239213A JP2006300308A (ja) 2005-03-22 2005-08-19 防振装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081063 2005-03-22
JP2005239213A JP2006300308A (ja) 2005-03-22 2005-08-19 防振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006300308A true JP2006300308A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37468829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005239213A Withdrawn JP2006300308A (ja) 2005-03-22 2005-08-19 防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006300308A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009268251A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 振動型リニアアクチュエータ
JP2010226874A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Sinfonia Technology Co Ltd リニアアクチュエータ
JP2010233298A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Sinfonia Technology Co Ltd リニアアクチュエータ及びこの組み立て方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009268251A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 振動型リニアアクチュエータ
JP4497227B2 (ja) * 2008-04-24 2010-07-07 パナソニック電工株式会社 振動型リニアアクチュエータ
US7965000B2 (en) 2008-04-24 2011-06-21 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Vibratory linear actuator
JP2010226874A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Sinfonia Technology Co Ltd リニアアクチュエータ
JP2010233298A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Sinfonia Technology Co Ltd リニアアクチュエータ及びこの組み立て方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10284068B2 (en) Linear actuator
JP4727331B2 (ja) 防振装置、防振装置ユニット及びその防振装置の製造方法
JP2007218418A (ja) 能動型液封入式防振装置
JP2006300308A (ja) 防振装置
JP2007085407A (ja) 能動型液封入式防振装置
JP3993559B2 (ja) 能動型液封入式防振装置
JP2006300304A (ja) ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニット及びダイナミックダンパの製造方法
JP2006300311A (ja) 防振装置
JP2005155899A (ja) 能動型液封入式防振装置
JP4170922B2 (ja) 能動型液封入式防振装置
JP2006298352A (ja) ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニット及びそのダイナミックダンパの製造方法
JP6644632B2 (ja) 電磁式アクチュエータおよび能動型制振装置と能動型防振装置
JP2006300307A (ja) 防振装置
JP4081022B2 (ja) 能動型液封入式防振装置
JP2006300303A (ja) ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット
JP2013100850A (ja) 電磁式アクチュエータとそれを用いた能動型制振器
JP2006300315A (ja) 防振装置
JP4047876B2 (ja) サスペンションサポート
JP2008256110A (ja) 制振装置及び制振装置のオフセット補正方法
JP2006282117A (ja) サスペンションサポート
JP2006282118A (ja) 車両の騒音低減システム
JP2006300317A (ja) 防振装置
JP4782592B2 (ja) 防振装置
JP2007028713A (ja) リニアアクチュエータ及びそれを用いた防振装置
JP2005335595A (ja) サスペンションサポート

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061207

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081104