JP2006300303A - ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット - Google Patents

ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2006300303A
JP2006300303A JP2005197458A JP2005197458A JP2006300303A JP 2006300303 A JP2006300303 A JP 2006300303A JP 2005197458 A JP2005197458 A JP 2005197458A JP 2005197458 A JP2005197458 A JP 2005197458A JP 2006300303 A JP2006300303 A JP 2006300303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mover
dynamic damper
stator
vibration
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005197458A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Shimazu
英明 島津
Toshifumi Sakata
利文 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2005197458A priority Critical patent/JP2006300303A/ja
Publication of JP2006300303A publication Critical patent/JP2006300303A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】 車体に伝わる振動に応じて防振を行うことができるダイナミックダンパ及びそのダイナミックダンパを備えるダイナミックダンパユニットを提供すること。
【解決手段】 コイル26に流れる電流の向きを変更すると、永久磁石28の間に発生する起磁力の向きを変更でき、可動子24を軸心方向Aに往復動作させることができる。また、加速度センサにより検出された加速度からフレームの振動した方向や振動の大きさを知ることができ、制御装置によりそのフレームの振動を相殺する方向に可動子24を動作させることができる。よって、フレームの振動を減衰させることができるので、自動車の車内に振動が伝わることを低減でき、運転者に不快感を与えることを低減することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ダイナミックダンパ及びそのダイナミックダンパを備えるダイナミックダンパユニットに関するものである。
従来、例えば自動車には、エンジンなどの振動体から発生した振動が、車体の各部へ伝わることを低減するために複数の防振装置が備えられている。防振装置の1つには、エンジンを支持するフレームに取り付けられ、エンジンからフレームへ伝わった振動が車内へ伝わることを低減するダイナミックダンパがある。
ダイナミックダンパは、所定の質量を有する質量部材と、その質量部材とフレームとを連結しゴム状弾性材からなる連結部とで構成されている(特許文献1参照)。このダイナミックダンパは、フレームに生じた所定の振動を減衰させるために、そのフレームの振動に対応する周波数と共振する共振周波数fが設定され、その共振周波数fとなるよう連結部の弾性力と質量部材の質量とが選定される。
運転者は、自動車が走行していない状態(アイドリング時)でエンジンの振動が車内に伝わると、その振動を不快に感じることがある。よって、ダイナミックダンパは、アイドリング時の振動に対応する共振周波数fが設定され、その共振周波数fとなるよう連結部と質量部材とが選定される。これにより、アイドリング時のエンジンの振動が車内へ伝わることを低減し、運転者が不快に感じることを低減している。
特開2000−337430号公報
しかしながら、上述したダイナミックダンパでは、共振周波数fに対応した振動であれば防振することができるが、共振周波数fに対応していない振動が生じた場合には車内へ伝わる振動の防振効果が低下してしまう。自動車は、アイドリング時にもエンジンの回転数が変化する。例えば、エアコンの使用時にコンプレッサがオンされると回転数が上昇すると共に、コンプレッサがオフされると回転数が下降する。エンジンの回転数が変化すると、フレームに伝わる振動が変化して周波数が変化してしまう。その結果、アイドリング時の振動による周波数とダイナミックダンパの共振周波数fとが異なり、ダイナミックダンパの防振効果が低下してしまい、車内に振動が伝わってしまうという問題点があった。
また、ダイナミックダンパの連結部および質量部材は、製作コストの低減化から大量生産されるので、質量部材の重量にばらつきが生じると共に連結部の弾性力にもばらつきが生じる。一般的に共振周波数fは、質量部材の質量と連結部の弾性力とで決定される。よって、質量部材の質量と連結部の弾性力とのいずれか一方にばらつきがあるだけで、ダイナミックダンパの共振周波数fが異なり、正確な防振をすることが困難であるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、車体に伝わる振動に応じて防振を行うことができるダイナミックダンパ及びそのダイナミックダンパを備えるダイナミックダンパユニットを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のダイナミックダンパは、振動体を支持する支持部材に取り付けられるベース部材と、前記ベース部材に固着され、少なくとも一部に磁性体を備える固定子と、前記固定子に沿って1軸方向に往復動作可能に配設され、前記固定子の磁性体に対応する位置に磁極部が形成された可動子と、前記可動子の磁極部に巻回され、電流が流れることで励磁されるコイルとを備え、前記コイルに電流が流され励磁されることで発生する起磁力により、前記可動子が前記固定子に対して往復動作して前記振動体の振動を減衰する。
この請求項1記載のダイナミックダンパによれば、コイルに電流が流れると、コイルが励磁されて磁極部に起磁力が生じ、その起磁力の作用により可動子が固定子に対して1の方向に動作する。コイルに流れる電流の方向を変えると、磁極部に発生する起磁力の向きが変わり、1の方向に対して反対方向に可動子が動作する。即ち、コイルに流れる電流の方向を調整することで、可動子を往復動作させることができる。
請求項2記載のダイナミックダンパは、請求項1記載のダイナミックダンパにおいて、前記可動子と前記ベース部材とを連結すると共に、ゴム状弾性材から構成される連結部材を備えている。
なお、可動子を動作可能に取り付けられる構成であれば、連結部材に連結される部分は、ベース部材と異なる部分であっても良い。例えば、外部からの熱や粉塵などの影響を低減するために、ダイナミックダンパを覆うケース体を備える場合には、そのケース体と可動子とを連結部材で連結しても良い。
請求項3記載のダイナミックダンパは、請求項1又は2に記載のダイナミックダンパにおいて、前記可動子と前記固定子とを連結すると共に、弾性材から構成される第2連結部材を備え、前記第2連結部材により前記可動子と前記固定子とが連結された状態で、前記可動子と前記ベース部材との間に隙間が形成される。
請求項4記載のダイナミックダンパは、請求項3記載のダイナミックダンパにおいて、前記第2連結部材は、板バネで構成され、前記固定子の軸心方向における前記可動子の両端に配設されている。
請求項5記載のダイナミックダンパは、請求項3又は4に記載のダイナミックダンパにおいて、前記可動子は、前記固定子の軸心方向の両端面に、前記可動子の外縁部分から前記固定子の前記第2連結部材の取り付け位置に対応する位置まで立設される側壁と、前記側壁に前記第2連結部材を固定するために設けられ、前記固定子の軸心に対して対称配置されるネジ部とを備え、前記第2連結部材は、前記固定子と前記側壁のネジ部とに螺着されることで固定される。
請求項6記載のダイナミックダンパは、請求項5記載のダイナミックダンパにおいて、前記第2連結部材は、前記固定子との連結部を中心に対称形成された2つの環状部が一体に形成されている。
請求項7記載のダイナミックダンパは、請求項5又は6に記載のダイナミックダンパにおいて、前記第2連結部材が前記固定子と前記側壁のネジ部とに固定された状態で、前記第2連結部材と前記側壁との間に、前記可動子が一方向へ動作する動作距離より広い隙間が形成される。
請求項8記載のダイナミックダンパは、請求項3から7のいずれかに記載のダイナミックダンパにおいて、前記可動子と前記ベース部材との間に挟持され、前記可動子と前記ベース部材との間の隙間に対応する厚みで構成された挟持部材を備え、前記可動子は、前記磁性体が備えられた軸部と、前記軸部の軸径より小径となる小径部とが形成されており、前記挟持部材は、前記可動子が前記ベース部材に固着される場合には、前記軸部と前記小径部とにより形成される前記固定子の段差面と、前記ベース部材との間に挟持される。
請求項9記載のダイナミックダンパは、請求項1から8のいずれかに記載のダイナミックダンパにおいて、前記可動子の磁極部は、少なくとも一対の磁石を備え、前記一対の磁石は、前記固定子の軸心方向に異なる磁極が並んで形成されると共に、前記軸心方向に対して直交する第1の方向に磁極の並びを逆にして配設され、前記一対の磁石の間に発生する起磁力と、前記コイルが励磁されることで発生する起磁力との組み合わせにより前記可動子が前記固定子に対して往復動作して前記振動体の振動を減衰する。
請求項10記載のダイナミックダンパは、請求項9記載のダイナミックダンパにおいて、前記可動子の磁極部は、前記第1の方向において前記固定子を挟むよう形成され、前記一対の磁石は、前記第1の方向線上に磁極の並びを逆にして配設されている。
請求項11記載のダイナミックダンパは、請求項1から10のいずれかに記載のダイナミックダンパにおいて、前記コイルは、前記ベース部材に対して固定されると共に、前記ベース部材に固定された状態で前記可動子との間に、前記固定子の軸心方向における前記可動子の可動範囲より広い可動許容範囲を有する大きさに形成されている。
請求項12記載のダイナミックダンパユニットは、請求項1から11のいずれかに記載のダイナミックダンパと、前記ダイナミックダンパが取り付けられた前記支持体の振動に基づく情報を検出する振動情報検出手段と、前記振動情報検出手段により検出された情報に応じて少なくとも前記コイルに流れる電流の方向を制御する制御手段とを備え、前記支持体の振動が減衰する方向に前記可動子を往復動作させ得るように構成されている。
請求項13記載のダイナミックダンパユニットは、請求項12記載のダイナミックダンパユニットにおいて、前記振動体は、回転駆動をするエンジンであり、前記エンジンの回転情報を検出する回転情報検出手段を備え、前記制御手段は、少なくとも前記コイルに流れる電流の方向と前記コイルへの通電時間との関係が定められた出力パターンを予め記憶する記憶手段と、前記振動情報検出手段により検出された振動情報と、前記回転情報検出手段により検出された回転情報とに基づき、前記記憶手段から対応する出力パターンを選択する選択手段と、前記選択手段により選択された出力パターンに応じて前記コイルに出力を行う出力手段とを備えている。
この請求項13記載のダイナミックダンパユニットによれば、回転情報検出手段により検出されたエンジンの回転情報と、振動情報検出手段により検出された支持体の振動情報とに基づき、選択手段により記憶手段から対応する出力パターンが選択される。その選択された出力パターンに応じて、出力手段によりコイルに出力が行われる。よって、制御手段は、支持体の振動情報とエンジンの回転情報とに基づきコイルに流れる電流を制御できるので、実際の状態に応じて可動子を動作させることができる。
ここで、請求項1から13のいずれかにおいて、固定子の軸心方向は、可動子が固定子に対して1の方向に往復動作するよう構成されているので、可動子の往復動作方向と同一方向となる。
請求項1記載のダイナミックダンパによれば、コイルに流れる電流の方向を変えることで可動子の動作方向を変えることができるので、振動体の振動を減衰させる方向に可動子を動作させることができる。よって、本発明のダイナミックダンパを自動車に取り付ければ、支持体の振動の大きさに応じて可動子の動作を調整できるので、支持体の振動が車内へ伝わることを低減することができ、運転者を不快にさせることを低減することができるという効果がある。
なお、コイルに流れる電流値の大きさやコイルを通電する時間を、コイルに流れる電流の方向と合わせて調整すれば、可動子の動作方向や動作速度などを容易に調整することができるので、防振効果を向上することができるという効果がある。
請求項2記載のダイナミックダンパによれば、請求項1記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、連結部材が可動子とベース部材とを連結し、そのベース部材が支持体に取り付けられるので、可動子を質量部材とすることができ、従来のダイナミックダンパと同様の構成となる。即ち、重りとなる質量部材を別に設けなくても良い。よって、ダイナミックダンパ自体が大きくなることを低減することができると共に製作コストを低減することができるという効果がある。
また、固定子がベース部材に固定されると共に、連結部材により可動子がベース部材に保持されるので、固定子と可動子との位置関係がずれることを低減することができる。可動子は、固定子に対して往復動作するので、その往復動作方向に対して斜め方向に可動子が動作すると、可動子と固定子とが衝突して故障の原因となったり、正確な防振を行えないことがある。しかし、可動子をベース部材に対して保持することで、上記弊害の発生を低減することができるという効果がある。
また、可動子、固定子、コイル、連結部材が予めベース部材に取り付けられた状態となるので、ベース部材を支持体に取り付けるだけでダイナミックダンパの取り付け工程が終わる。よって、ダイナミックダンパの取り付け工程を簡略化することができるという効果がある。
請求項3記載のダイナミックダンパによれば、請求項1又は2に記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、第2連結部材により可動子と固定子とが連結された状態で、可動子とベース部材との間に隙間が形成されるので、可動子がベース部材に対して浮いた状態となる。よって、可動子が往復動作する場合に干渉する抵抗力(摩擦)が少なくなる。従って、可動子を効率よく動作させることができるという効果がある。
また、請求項2記載の連結部材を備えると、可動子が往復動作するための抵抗力が増すが、可動子をベース部材に確実に保持することができる。この構成では、可動子を効率よく動作させつつ、可動子の動作方向がずれないように、第2連結部材と連結部材との弾性力などが選定される。よって、正確に且つ効率よく可動子を動作させると共に、故障の発生を低減することができるという効果がある。
請求項4記載のダイナミックダンパによれば、請求項3記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、第2連結部材が板バネで構成され、固定子の軸心方向となる可動子の両端に配設されているので、ダイナミックダンパの軸心方向の厚みが厚くなることを低減することができる。よって、ダイナミックダンパ自体が大規模化することを低減することができるという効果がある。
また、可動子の両端に第2連結部材が配設されているので、固定子の軸心方向の2箇所で可動子と固定子とを連結している。よって、1箇所で可動子と固定子とを連結する場合に比較して、可動子の動作方向のずれを低減することができる。よって、さらに正確に且つ効率よく可動子を動作させると共に、故障の発生を低減することができるという効果がある。
請求項5記載のダイナミックダンパによれば、請求項3又は4に記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、第2連結部材は、固定子と側壁のネジ部とに螺着されることで固定され、ネジ部が固定子の軸心に対して対称配置されているので、固定子とネジ部とが直線上に位置する。よって、第2連結部材に作用する力の支点が直線上に等間隔に位置するので、第2連結部材の一部に極端に力がかかることを低減でき、第2連結部材が破損してしまうことを低減することができるという効果がある。
請求項6記載のダイナミックダンパによれば、請求項5記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、固定子との連結部を中心に対称形成された2つの環状部が一体になり板バネが形成されているので、板バネが複数の部材から形成される場合と比較して、組み付けの作業性を向上することができるという効果がある。
また、2つの環状部により板バネが形成されているので、環状を有さない平板状の板バネに比べて、板バネの面積を少なくすることができる。よって、板バネの重量を軽くすることができ、ダイナミックダンパの軽量化を図ることができるという効果がある。
請求項7記載のダイナミックダンパによれば、請求項5又は6に記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、第2連結部材と側壁との間に、可動子が一方向へ動作する動作距離より広い隙間が形成されているので、可動子が往復動作をしたとしても、可動子が板バネと接触して動作の妨げになることを低減することができる。よって、可動子をスムーズに動作させることができるという効果がある。
請求項8記載のダイナミックダンパによれば、請求項3から7のいずれかに記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、可動子がベース部材に固着される場合には、軸部と小径部とに形成される固定子の段差面とベース部材との間に挟持部材が挟持される。即ち、挟持部材の厚みによりベース部材と固定子の磁極部(ベース部材に対する可動子)の位置を決めることができる。よって、製作されるダイナミックダンパ毎に固定子の固着位置の誤差が少なくなるので、ダイナミックダンパによる防振効果の信頼性を向上することができるという効果がある。
請求項9記載のダイナミックダンパによれば、請求項1から8のいずれかに記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、磁極部に少なくとも一対の磁石が備えられ、その磁石は、固定子の軸心方向に対して直交する第1の方向に磁極の並びを逆にして配設されているので、一対の磁石の間に起磁力が発生する。また、その一対の磁石は、固定子の軸心方向に異なる磁極が並んでいるので、発生する起磁力の向きが相反する方向となる。よって、コイルが励磁されることで発生する起磁力を、磁石間で発生する起磁力と同じ方向にすれば可動子を動作させる駆動力を大きくすることができると共に、磁石間で発生する起磁力と反対方向にすれば駆動力を相殺することができる。従って、コイルに流れる電流の方向を変更して2つの起磁力の組み合わせを変更することにより、可動子の往復動作をスムーズに行うことができるという効果がある。
請求項10記載のダイナミックダンパによれば、請求項9記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、磁極部が第1の方向(固定子の軸心方向に対して直交する方向)において固定子を挟むよう形成され、一対の磁石が第1の方向線上に磁極の並びを逆にして配設されているので、磁極部間の距離と一対の磁石間の距離とがそれぞれ短くなる。よって、発生する各起磁力が大きくなり駆動力が大きくなるので、所定の駆動力を発生させるためのダイナミックダンパを小型化できるという効果がある。
請求項11記載のダイナミックダンパによれば、請求項1から10のいずれかに記載のダイナミックダンパの奏する効果に加え、コイルがベース部材に固定されているので、可動子が往復動作したとしても、コイルに接続される電線が切断されることを低減することができるという効果がある。
また、コイルの大きさは、可動子の可動範囲より可動許容範囲が大きくなるよう形成されているので、可動子がコイルに衝突することがない。よって、ダイナミックダンパの故障を低減することができるという効果がある。
請求項12記載のダイナミックダンパユニットによれば、振動情報検出手段により検出された支持体の振動に基づく情報に応じて、少なくともコイルに流れる電流の方向が決定される。よって、制御手段により支持体の振動状態に応じて可動子の動作方向を調整できるので、正確な防振を行うことができるという効果がある。
請求項13記載のダイナミックダンパユニットによれば、請求項12記載のダイナミックダンパユニットの奏する効果に加え、支持体の振動情報とエンジンの回転情報とに基づきコイルに流れる電流を制御手段が制御し、実際の状態に応じて可動子を動作させることができるので、防振効果をさらに向上させることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の1実施例におけるアクティブダイナミックダンパ(以下「ACD」と称す)1の取り付け状態を概略的に示した斜視図である。
なお、本実施例では、本発明の適用対象のACD1として、FF型自動車(以下「自動車」と略す)のエンジン10を支持するフレーム13に取り付けられたACDについて説明する。
まず、ACD1の取り付け状態について説明する。ACD1の周辺には、自動車の駆動力を発生するエンジン10と、そのエンジン10にボルト11a,11b,11cにより取り付けられる取り付け金具11と、その取り付け金具11にボルト12aにより取り付けられるエンジンマウント12と、そのエンジンマウント12がボルト12b,12c,12d,12eにより取り付けられるフレーム13と、そのフレーム13に配設される加速度センサ14とが備えられている。ACD1は、ボルト1a,1bによりフレーム13に取り付けられる。
なお、加速度センサ14は、フレーム13が振動する場合の加速度を計測するものであり、ACD1は、その加速度センサ14により計測される加速度に基づきフレーム13の振動を減衰させるものである。この加速度センサ14は、ACD1の近傍に配設されており正確な防振を行うことができるよう構成されている。
また、エンジンマウント12は、例えば、エンジン10を支持固定しつつ、そのエンジン10から発生する振動をフレーム13へ伝達させないよう構成された液封入式の防新装置である。即ち、エンジンマウント12は、エンジン10により発生した振動をフレーム13へ伝わることを防振している。このエンジンマウント12は、エンジン12側に取り付けられる第1取付け具と、フレーム13側に取り付けられる筒状の第2取付け具と、第1取付け具と第2取付け具とを連結しゴム状弾性材から構成される防振基体とを主に備えて構成されている。
次に、図2及び図3を参照して、ACD1の詳細な構造について説明する。図2は、ACD1の外観を示した斜視図である。図3は、図2のIII−III線におけるACD1とフレーム13との断面図である。
ACD1は、フレーム13にボルト1a,1bにより取り付けられるベース板20と、そのベース板20に基端部(図3下側)がナット21により螺着され、ベース板20に対して固定される略円柱状の固定子22と、その固定子22の軸心方向A(図3上下方向)における略中間部に固着される磁性体部23と、固定子22の外周を囲むと共に固定子22の軸心方向Aに往復動作可能な可動子24と、可動子24の一部であり固定子22を挟んでその固定子22側に相対的に突出した磁極部25と、その磁極部25を巻回すると共にベース板20に固定されるコイル26と、可動子24及びベース板20の間を連結する連結部27とを備えている。
磁性体部23は、電磁鋼板等の磁性金属よりなる多数の略円盤状の金属23aを積層して構成されている。可動子24は、同様に電磁鋼板等の磁性金属よりなる多数の略環状(磁極部25を形成する相対的に突出した突出部を備える)の金属24aを積層して構成されている。
連結部27は、ゴム状弾性材料から構成され、可動子24の4つの側壁のうち対向する2つの側壁とベース板20とをそれぞれ加硫接着により連結している。なお、本実施例では、連結部27を可動子24の2つの対向する側壁とベース板20とを連結するものとしたが、可動子24のベース板20との対向面全てを連結するものとしても良い。また、防振を行うために必要となる弾性力に応じて、材質(例えば、ゴム硬度)および大きさ(例えば、厚み及び幅)を変えるものとしても良い。
可動子24の磁極部25の先端(固定子22の磁性体部23との対向面)には、円弧状の一対の永久磁石28が配設されている。永久磁石28の磁極(S極およびN極)は、固定子22の軸心方向Aに隣り合って異極をなして構成されている(図6又は図7参照)。
図3の紙面左側の永久磁石28は、ベース板20側の磁性体部23と対向する面側がN極となると共にその反対面側(磁極部25側)がS極となる永久磁石28aと、ベース板20から離れた方(図3上側)の磁性体部23と対向する面側がS極となると共にその反対面側(磁極部25側)がN極となる永久磁極28bとを備えている。
一方、図3の紙面右側の永久磁石28は、ベース板20側の磁性体部23と対向する面側がS極となると共に反対面側(磁極部25側)がN極となる磁極28bと、ベース板20から離れた方(図3上側)の磁性体部23と対向する面側がN極となる共に反対面側(磁極部25側)がS極となる永久磁極28aとを備えている。
よって、軸心方向Aに対して略直交する方向(図3矢印B方向)において対向配設された永久磁石28は、その矢印B方向に磁極が逆になるよう配設されている。従って、一対の永久磁石28の間には、上下で相反する方向の起磁力が発生する。なお、このように永久磁石28が配設されると、磁性体部23及び磁極部25は、永久磁石28のN極と対向する側がN極に帯磁すると共に永久磁石28のS極と対向する側がS極に帯磁する(図6又は図7参照)。
図3の紙面左右に配設されたコイル26は互いに電気的に導通しており、一方向の電流が流される。また、コイル26は磁極部25を巻回しているので、コイル26に電流が流されるとコイル26の周りに磁界が形成され、その結果、一対の永久磁石28間を磁束が通り起磁力が発生する。なお、コイル26は、ベース材20に固定されているので、可動子24が往復動作したとしても、コイル26に結線された配線が断線することを低減できる。
また、コイル26は、軸心方向Aにおいて可動子24の動作許容範囲t1(図3参照)を有する大きさに形成されている。これは、コイル26がベース板20に固定されているのに対して、可動子24が軸心方向Aに動作するためであり、その可動子24の動作範囲t2(図3参照)を確保するための空間である。
ここで、図4を参照して、コイル26に接続される電気回路図について説明する。図4は、ACD1の電気的な接続を示した電気回路図である。なお、ACD1は、概略的に示されており、コイル26が簡易的な導線で示されている。
制御部30は、コイル26に流される電流の方向を制御するものである。制御部30には、演算装置であるCPU31と、CPU31により実行される各種の制御プログラムや固定値データが記憶されたROM32と、そのROM32内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM33とが搭載されている。
また、制御部30の入力側には、加速度センサ14とエンジン回転数検出センサ40とが接続されている。加速度センサ14からは、フレーム13が振動した場合の加速度が検出されその信号が入力される。エンジン回転数検出センサ40からは、エンジン10の回転数が検出されその信号が入力される。
制御部30の出力側には、コイル26に電流を流すアンプ41が接続されている。アンプ41は、制御部30からの指示を受信すると、その指示に応じて電流の方向を変えたり、通電の切り替え(オン/オフ)を行ったりするものである。
なお、ROM32には、アンプ41への出力パターンが設定されたテーブルが予め記憶されている。このテーブルは、エンジン回転数検出センサ40から入力されるエンジン回転数と、加速度センサ14から入力される加速度とに応じた出力パターンが設定されている。また、アンプ41への出力は、コイル26に流れる電流の方向や通電時間などの情報である。
アンプ41は、コイル26の両端と接続されており、コイル26に電流を流すものである。また、制御部30からの指示に応じて、コイル26へ流れる電流をオン/オフ(通電時間の調整)したり、電流の流れる方向を変更したりする。
また、図4には、白抜き矢印が示されており、その白抜き矢印の方向が一対の永久磁石28間に発生する起磁力の向きを示している。即ち、永久磁石28の間は、永久磁石28aから永久磁極28bの方向へ起磁力が発生するので、その方向は図4の上下で相反する方向にある(図4上側に右側から左側への起磁力が発生し、図4下側に左側から右側への起磁力が発生する)。
次に、図5〜図7を参照して、制御部30により制御されるACD1の動作について説明する。図5は、制御部30のCPU31により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。図6は、コイル26に電流を正方向に流した場合のACD1の作用を示した説明図である。図7は、コイル26に電流を負方向に流した場合のACD1の作用を示した説明図である。
なお、図6及び図7のコイル26の断面において、「×」と「・」が示されているが、これは電流の流れる方向を示している。即ち、図6であれば、上側から紙面垂直方向奥側を通り下側に電流が流されている。本実施例では、この場合を正方向に電流が流されているものとする。一方、図7であれば、下側から紙面垂直方向奥側を通り上側に電流が流され、負方向に電流が流されているものとする。また、磁極部25の断面における「×」と「・」は、コイル26に電流が流された場合に発生する磁束の向きを示している。即ち、図6であれば、左側から紙面垂直方向奥側(及び図示しない紙面垂直方向手前側)の可動子24を通り右側へ流れ、右側から永久磁石28間を通り左側に磁束が流れる。一方、図7であれば、右側から紙面垂直方向奧側(及び図示しない紙面垂直方向手前側)の可動子24を通り左側へ流れ、左側から永久磁石28間を通り右側に磁束が流れる。
図5に示したメイン処理は、電源投入時のリセットにより起動される。電源投入とは、図示しないキーが操作されてACC(各装置への電源供給が行われた)状態にされた場合と、ONされてエンジン10が始動開始した場合の両方の状態を意味する。電源が投入されると、電源投入に伴う初期設定処理(図示せず)を実行する。この初期設定処理において、ROM32に記憶された情報(プログラムや出力パターンのテーブルなど)が読み出され、RAM33に記憶される。
メイン処理は、まず、エンジン10が始動しているか否かを判別する(S101)。エンジン10が始動していなければ(S101:No)、自動車が停止していることになりエンジン10による振動がフレーム13に伝わらないので、フレーム13の振動を防振するためのS102〜S104の処理を行わずにS105の処理へ移行する。
一方、S101の処理でエンジン10が始動していると判別すると(S101:Yes)、エンジン回転数検出センサ40と加速度センサ14とからの情報を取得する(S102)。加速度センサ14からの情報は、フレーム13が振動した場合の加速度が入力される。エンジン回転数検出センサ40からの情報は、エンジン10の回転数が入力される。
S102の処理で各入力情報(エンジン回転数と加速度)の取得が終わると、その取得された入力情報に応じた出力パターンが選択される。この出力パターンの選択は、上述したROM32に予め記憶された出力パターンのテーブルから適宜選択される。
その後、出力パターンに基づきアンプ41に指示をし(S104)、その他の処理を実行する(S105)。その他の処理は、自動車を走行させるための各処理などであるが、ACD1の制御ではないため詳細な説明は省略する。
ここで、S104の処理でアンプ41へ指示がなされ、アンプ41がコイル26に正方向または負方向に電流を流した場合のACD1の動作について、図6及び図7を参照して説明する。
図6に示すように、コイル26に正方向の電流を流すと、コイル26の周りに2点鎖線矢印の方向に磁界が発生し、その結果永久磁石28の間を磁束が通り、起磁力が矢印C方向に発生する。この場合、上側の永久磁石28の起磁力の向き(図6上側の白抜き矢印、右側から左側方向)と、コイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図6矢印C)とが同一方向となり、磁束が合成されて起磁力が強まる。
一方、下側の永久磁石28の起磁力の向き(図6下側の白抜き矢印、左側から右側方向)とコイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図6矢印C)とが反対になって、両者の起磁力が相殺されて弱まる。その結果、固定子22が図6上側の永久磁石28間に引きつけられる力が働き、固定子22が固定されていることから可動子24に下方向への力(図6黒塗りの矢印)が作用し、可動子24が下方向に動作する。
図7に示すように、コイル26に負方向の電流を流すと、コイル26の周りに2点鎖線矢印の方向に磁界が発生し、その結果永久磁石28の間を磁束が通り、起磁力が矢印D方向に発生する。この場合、下側の永久磁石28の起磁力の向き(図7下側の白抜き矢印、左側から右側方向)と、コイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図7矢印D)とが同一方向となり、磁束が合成されて起磁力が強まる。
一方、上側の永久磁石28の起磁力の向き(図7上側の白抜き矢印、右側から左側方向)とコイル26に電流が流されることで発生する起磁力の向き(図7矢印D)とが反対になって、両者の起磁力が相殺されて弱まる。その結果、固定子22が図7下側の永久磁石28間に引きつけられる力が働き、固定子22が固定されていることから可動子24に上方向への力(図7黒塗りの矢印)が作用し、可動子24が上方向に動作する。
以上、説明したように、コイル26に流れる電流の向きを変更することで、可動子24を上下(1軸)方向に往復動作させることができる。また、制御装置30により、可動子24の動作方向が制御される。即ち、制御部30は、加速度センサ14により検出された加速度からフレーム13の振動した方向や振動の大きさを知ることができ、そのフレーム13の振動を相殺する方向に可動子24を動作させることができる。よって、フレーム13の振動に応じて防振することができる。従って、自動車の車内に振動が伝わることを低減でき、運転者に不快感を与えることを低減することができる。
また、フレーム13の振動に基づく入力だけでなく、エンジン回転数検出センサ40からエンジン10の回転数が入力され、その回転数とフレーム13の振動とに基づき、可動子24の動作を制御している。これにより、エンジン10の回転数に対応して発生する振動を予測可能となるので、正確な防振を行うことができる。
特に、フレーム13に伝達される共振周波数が歪んだ波形(正弦波でない波形)である場合では、1方向のみ動作するアクチュエータや制御部を備えないダイナミックダンパでは、正確に防振することが困難となる。しかし、ACD1が往復動作方向に動作可能であると共に、エンジン回転数検出センサ40及び加速度センサ14の入力に応じて往復動作を制御部30で制御できるので、共振周波数が歪んだ波形であったとしても、その振動を防振することができる。さらに、可動子24の動作を電流値の大きさに応じて変化させることができるので、ソレノイドなどを用いるアクチュエータと比較して、滑らかな動作をさせることができる。
また、可動子24が重りの代わりとなるので、別に質量部材を備える必要がない。さらに、一対の永久磁石28が軸心方向Aに異なる磁極が隣り合って配設されると共に、矢印B方向に磁極が逆になるよう配設され、コイル26に電流を流すことでその一対の永久磁石28の間に起磁力を発生させる構成であるので、複数のコイルや永久磁石を備えなくても可動子24を往復動作させることができる。よって、ACD1自体を小規模化できると共に製作コストを低減することができる。
また、可動子24、固定子22、コイル26、連結部27が予めベース板20に取り付けられた状態となるので、ベース板20をフレーム13に取り付けるだけでACD1の取り付け工程が終わる。よって、ACD1の取り付け工程を簡略化することができる。
次に、図8〜図10を参照して、第2実施例のACD101について説明する。第1実施例のACD1は、ベース板20に連結部27を介して可動子24が連結される構成としたが、これに対して、第2実施例のACD101は、固定子122に板バネ152を介して可動子124が連結される構成となっている。なお、第1実施例と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8は、第2実施例のACD101にケース体102が被された状態の外観を示した図であり、図8(a)は、上面図であり、図8(b)は、正面図であり、図8(c)は、下面図である。
第2実施例のACD101は、ケース体102により覆われている。ケース体102は、1の端面に開口を有する略箱状の箱部102aと、その箱部102aの開口側の対向する両端に連接される略三角状の鍔部102bとで構成されている。鍔部102bには、ボルト1a,1bによりフレーム13に取り付けを行うための貫通孔102cが穿設されている。なお、第2実施例では、ケース体102は金属材料により構成されているが、樹脂材料により構成するものとしても良い。
また、図8(c)に示すように、ベース板120は、ナット121aにより固定子122が固定される本体部120aと、ケース体102の鍔部102bと略同形状に形成された鍔部120bと、その鍔部120bに穿設された貫通孔120cとを備えている。なお、ベース板120は、ACD101がフレーム13に取り付けられる場合に、ナット121a及び固定子122がフレーム13に干渉しないように、フレーム13に対して本体部120aと鍔部120bとの高さが異なるよう構成されている(図9(b)参照)。即ち、鍔部120bは、フレーム13と当接するが、本体部120aは、フレーム13との間に所定空間を形成する。
ACD101にケース体102を被す場合には、図8(b)に示すように、ケース体102の鍔部102bとベース材120の鍔部120bとが当接するように被されると共に、図8(c)に示すように、ケース体102の貫通孔102cとベース材120の貫通孔120cとが図8(c)の紙面垂直方向に同位置となるよう被される。
また、図8(c)に示すように、ベース板120の貫通孔120c,120cを結ぶ直線と略直交する方向(図8(c)上下方向)において、ケース体102がベース板120より大きく形成されている。即ち、ケース体102がACD101に被されると、ACD101の略全体が覆われる。よって、耐熱性を高めることができると共に、粉塵などの侵入を低減することができる。従って、可動子124と固定子122との間に粉塵などが侵入することを低減できるので、粉塵などにより可動子124の動作不良が起きることを低減することができる。
次に、図9及び図10を参照して、ACD101の構造について説明する。図9は、ケース体102が取り外された状態のACD101の外観を示した図であり、図9(a)は、上面図であり、図9(b)は、正面図である。図10は、図8のX−X線におけるACD101とケース体102との断面図である。
図9(a)に示すように、ACD101は、ベース板120と、そのベース板120に固定される固定子122と、その固定子122に固着される磁性体部123と、固定子122の軸心方向E(図10参照)に往復動作する可動子124と、その可動子124の一部であり固定子122を挟んでその固定子122側に相対的に突出した磁極部125と、その磁極部125の周りに巻回されると共にベース板120に固定されるコイル126と、可動子124と固定子122との間を連結する板バネ152とを主に備えている。
図10に示すように、固定子122は、磁性体部123が固着される軸部122aと、その軸部122aより小径に形成されると共に固定子122の両先端部に形成される小径部122b,122cとで構成されている。よって、固定子122は、軸部122aと小径部122b,122cとの径の差により段差面122b1,122c1が形成される。
固定子122は、小径部122c(及び段差面122c1)がベース板120側(図10下側)になると共に、小径部122b(及び段差面122b1)がベース板120側に対して反対側(図10上側)になるようベース板120に固定されている。また、小径部122b,122cは、板バネ152をナット121b,121cにより挟持するためのネジ溝が螺刻されている。さらに、小径部122cは、板バネ152を挟持するだけでなく、ベース板120にも螺着されるので、そのベース板120に螺着するのに必要な長さ分、小径部122bより長く形成されている。
可動子124は、図9(a)に示す上面視において略四角形に形成されており、磁性体部123に向かって磁極部125が突出して形成されている。また、図10に示すように、磁極部125の磁性体部123との対向面には、第1実施例と同様に、軸心方向Eに異極(永久磁石128a(S極),128b(N極))をなすと共に軸心方向Eに対して直交する方向に異極(永久磁石128a(S極),128b(N極))をなすよう永久磁石128がそれぞれ配設されている。なお、可動子124には、ベース板120の貫通孔120c,120cを結ぶ直線方向(図9(a)左右方向)外方に突起した突起部124a(図9(b)参照)が形成されると共に、四隅が面取りされた面取り部124b(図9(b)参照)が形成されている。
図9(b)に示すように、可動子124の上下方向(軸心方向E)における外縁部分には、その上下方向両側にそれぞれ立設された側壁150が備えられている。上下方向両側の側壁150は、可動子124の突起部124aに対応して突起したネジ部151と、面取り部124bの一部を囲むように対向する側壁150方向に延びた延設部153とを備えている。ネジ部151は、板バネ152をネジ155で螺着して固定するためにネジ溝(図示せず)が螺刻されている。また、ネジ部151は、固定子122の軸心に対して対称配置されているので、図9(a)に示す上面視において、固定子122とネジ部151(ネジ部151のネジ溝)とが略直線上に位置している。
延設部153は、可動子124と上下方向両側の側壁150とを一体に固定するために、一方の側壁150の延設部153(図9(b)上側の側壁150)にネジ154を挿通する挿通孔(図示せず)が形成されると共に、他方の側壁150の延設部153(図9(b)下側の側壁150)にネジ154が螺着されるネジ溝(図示せず)が螺刻されている。よって、上下方向両側の側壁150は、ネジ154が一方の延設部153の挿通孔に挿通され、他方の延設部153のネジ溝に螺着されることで、可動子124を挟んだ状態で強固に固定される。また、上下方向両側の側壁150は、可動子124の面取り部124bが形成された4箇所(可動子124の四隅)において固定されている。なお、挿通孔が形成された延設部153(図9(b)上側の側壁150)には、ネジ154の頭部を収納可能な凹状の座ぐり部153aが形成されている。よって、ネジ154の頭部が側壁150の端面から板バネ152方向に突出して、板バネ152に干渉することを防止している。
図9(b)に示すように、可動子124の往復動作方向の両端には、板バネ152が配設されている。また、図9(a)に示すように、板バネ152は、2つの略環状を有して一体に構成されている。その環状は、固定子122の軸心方向E視において、側壁150の外縁に沿った形状の外縁部152aと、その外縁部152aから固定子122方向に湾曲して延設された湾曲部152bとで構成されている。板バネ152は、環状に形成されているので、軸心方向E視において可動子124の全体を閉塞する平板状の板バネを用いる場合と比較して、板バネ152の重量を軽量化することができる。また、板バネ152が一体に形成されているので、複数の板バネを取り付ける場合と比較して、組み付け作業を簡略化することができる。
ベース板120側の反対側(図9(b)上側)に配設される板バネ152は、固定子122の段差面122b1とナット121bとの間に挟持されると共に、側壁150のネジ部151とネジ155との間に挟持されて固定されている。なお、ネジ部151と板バネ152との間には、中空状に形成された中空部材156が挟持されており、板バネ152の軸心方向Eにおける位置が水平になるように構成されている。
板バネ152の固定は、具体的には、小径部122bに板バネ152のネジ孔(図示せず)を挿通し、その後、小径部122bにナット121bを螺着する。また、側壁150と板バネ152との間に中空部材156を配置し、ネジ155を板バネ152のネジ孔(図示せず)と中空部材156の中空部に挿通し、ネジ部151のネジ溝に螺着する。よって、板バネ152と側壁150との間には、中空部材156の厚み分の隙間t4(図10参照)が形成される。
ベース板120側(図9(b)下側)の板バネ152は、ベース板120側の反対側に配設された板バネ152と同様に、ネジ部151とネジ155及び固定子122の小径部122cとナット121cとにより固定される。
なお、上述したように、固定子122の軸心方向Eにおいて、板バネ152の固定位置が水平になると共に、軸心方向Eと直交する方向において、固定子122とネジ部151とが直線上に等間隔に位置するので、板バネ152が弾性変形した場合に、その弾性力が作用する支点が等間隔となる。よって、板バネ152の一部分にのみ極端に力がかかることがないので、板バネ152の破損を低減することができる。
ここで、可動子124とベース板120との位置関係について説明する。図10に示すように、可動子124とベース板120との間には、隙間t3が形成されている。この隙間t3は、ナット121cの厚みと略同等に形成されている。
固定子122とベース板120との固定は、板バネ152により固定子122と可動子124とを連結した後に、ベース板120のネジ孔(図示せず)に固定子122の小径部122cを挿通し、その小径部122cにナット121aを螺着することで行われる。ナット121aの螺着は、ナット121cがベース板120に当接する位置までナット121aを締め付けることで行われる。
よって、板バネ152が固定子122の段差面122b1,122c1とが当接するよう固定されるので、固定子122と可動子124との軸心方向Eにおける固定位置が決められ、ナット121cがベース板120と当接するよう固定されるので、固定子122とベース板120との軸心方向Eにおける位置が決められる。従って、固定子122と可動子124との位置およびベース板120と可動子124との位置(隙間t3)が、組み付け工程において製品毎にばらつくことを低減できるので、大量に生産された場合であっても、製品の信頼性が低下することを防止できる。
次に、板バネ152の動作について説明する。可動子124が固定子122の軸心方向Eに往復動作すると、その動作に伴って板バネ152が軸心方向Eに弾性変形する。なお、図10に示すように、可動子124の一方向への動作距離t5より、側壁150と板バネ152との間に形成される隙間t4の方が広く構成されている。よって、可動子124が往復動作して、板バネ152が弾性変形した場合に、側壁150が板バネ152と接触することがない。また、第1実施例で説明したように、コイル126と可動子124との間に形成される可動許容範囲t1と可動子124の可動範囲t2とは、t2<t1の関係となるので、可動子124がコイル126に接触することもない。よって、可動子124の動作をスムーズに行うことができる。
以上、説明したように、第2実施例のACD101は、可動子124と固定子122とが板バネ152により連結されており、可動子124とベース板120との間に隙間t3が形成されているので、可動子124が往復動作をする場合に干渉する抵抗(摩擦)が少なくなる。よって、可動子124を効率良くスムーズに動作させることができる。
また、板バネ152は、可動子124の往復動作方向の対向する端面に配設されているので、例えば、一方側のみに板バネ152を配設する場合と比較して、可動子124が往復動作方向から斜め方向にずれて動作することを低減することができる。よって、可動子124が固定子122と衝突して、ACD101が破損してしまうことを低減することができる。
また、制御部30による制御が第1実施例と同様であるので、加速度センサ14により検出された加速度からフレーム13の振動方向や振動の大きさを知ることができ、そのフレーム13の振動を減衰させる方向に可動子124を動作させることができる。よって、第1実施例と同様の効果を奏することができる。
次に、図11を参照して、第3実施例について説明する。第1実施例は、可動子24とベース板20との間が連結部27により連結されるよう構成し、第2実施例は、可動子124と固定子122とが板バネ152により連結されるよう構成した。これに対して、第3実施例のACD201は、可動子124と固定子122とが板バネ152により連結されると共に可動子124とベース板120とがゴム弾性材から構成された連結部227により連結されている。なお、第3実施例のACD201は、連結部227の構成が第2実施例のACD101に追加された構成であるので、同一部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図11は、第3実施例のACD201とカバー体102との縦断面を示した断面図である。図示するように、ベース板120側の中空部材156とネジ155との間には、板バネ152とプレート252とが挟持されている。プレート252は、側壁150の外方向(図11左右方向)に延びて形成されており、その先端部とベース板120とがゴム状弾性材からなる連結部227により連結されている。
また、図示しないが、プレート252は、ネジ部151が備えられた側壁150の長手方向(図11紙面垂直方向)において、その側壁150の長さと略同等に形成されている。また、連結部227は、プレート252の長手方向の長さと略同等に形成されている。よって、可動子124とベース板120とは、4辺からなる側壁150のうち対向する2辺を連結部227により連結しているので、安定して可動子124を保持することができる。
また、連結部227を備えると、可動子124が往復動作する場合の抵抗力が大きくなってしまう。そのため、第3実施例では、可動子124が効率よく往復動作できると共に、可動子124を安定して保持できるように、板バネ152及び連結部227の弾性力が予め選定されている。
なお、プレート252を側壁150の4辺に対応するよう形成すると共に、その4辺に連結部227を備えるものとしても良い。この構成とすれば、可動子124とベース板120とが4辺により連結されるので、可動子124をさらに安定して保持することができる。
以上、説明したように、第3実施例のACD201は、板バネ152により可動子124と固定子122とを連結するだけでなく、連結部227により可動子124とベース板120とを連結している。上述したように、第2実施例の板バネ152を備えるACD101は、可動子124を効率良く動作させることができる。さらに、連結部227を備えているので、可動子124を効率良く動作させることができると共に、可動子124をベース板120に対して確実に保持することができる。
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施例では、ACD1,101,201をエンジン10を支持するフレーム13に取り付けるものとしたが、フレーム13以外にACD1,101,201を取り付けるものとしても良い。例えば、運転者が着座する座席を支持する支持体にACD1,101,201を取り付け、振動が座席に伝わることを低減するものとしても良いし、ハンドルを支持する支持体にACD1,101,201を取り付け、振動がハンドルに伝わることを低減するものとしても良い。
また、上記各実施例では、コイル26,126をベース板20,120に取り付けられ固定されるものとしたが、コイル26,126を可動子24,124に取り付けて、可動子24,124と一緒に動作するよう構成しても良い。この場合、可動子24,124の質量が必要なときにコイル26,126の質量が合算されるため、ACD1,101,201が大規模化することを防止することができる。また、コイル26,126が可動子24,124に取り付けられ一緒に動作する場合には、コイル26,126を磁極部25,125の周りに直接巻き付ける構成としても良い。
また、上記各実施例では、加速度センサ14により検出される加速度と、エンジン回転数検出センサ40により検出されるエンジン10の回転数とに基づき出力パターンを選択するものとしたが、加速度から他の情報を設定し、回転数から他の情報を設定し、複数の情報から出力パターンを選択するものとしても良い。
また、上記各実施例では、固定子22,122の軸心方向A,Eと略直交する方向の断面が略四角形になるよう構成したが、その断面は、円形であっても良いし、多角形であっても良い。即ち、固定子22,122と可動子24,124との配置関係を変更しない限り、可動子24,124の外形形状は如何なる形状であっても良い。
また、上記第3実施例では、可動子124とベース板120とを連結部227により連結するものとしたが、ケース体102と可動子124とを連結部により連結する構成としても良い。即ち、可動子124が軸心方向Eに対して斜め方向にずれて動作することを低減すると共に、可動子124とベース板120との間の隙間t3を保持できる構成であれば、可動子124を連結部により連結する部分は限定されない。
また、上記第2及び第3実施例では、ベース板120と可動子124との間の隙間t3をナット121cの厚みで調整するものとしたが、中空状の挟持部材をベース板120と可動子124との間に挟持して隙間t3を形成するものとしても良い。この場合、ナット121cと挟持部材との両方を備えるものとしても良いし、挟持部材のみ備えるものとしても良い。挟持部材のみ備える場合には、板バネ152と固定子122との固定がナット121cにより螺着できないので、挟持部材が板バネ152を段差面122c1に押圧するよう、ベース板120の下面側からナット121aを締め付けて固定するものとしても良い。
また、上記各実施例では、FF型自動車のエンジン10を支持するフレーム13にACD1,101,201を取り付けるものとしたが、FR型自動車、RR型自動車またはMR型自動車などのエンジンを支持するフレームに取り付けるものとしても良い。即ち、振動を抑える目的であれば、自動車の仕様(例えば、外形、駆動方式およびエンジンの配置位置)の違いに関係なく、ACD1,101,201を取り付けることができる。
ここで、本実施例において、請求項13記載のダイナミックダンパユニットの選択手段としては図5のS103の処理が該当し、請求項13記載のダイナミックダンパユニットの出力手段としては図5のS104の処理が該当する。
本発明の第1実施例におけるアクティブダイナミックダンパの取り付け状態を概略的に示した斜視図である。 アクティブダイナミックダンパの外観を示した斜視図である。 図2のIII−III線におけるアクティブダイナミックダンパとフレームとの断面図である。 アクティブダイナミックダンパの電気的な接続を示した電気回路図である。 制御部のCPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 コイルに電流を正方向に流した場合のアクティブダイナミックダンパの作用を示した説明図である。 コイルに電流を負方向に流した場合のアクティブダイナミックダンパの作用を示した説明図である。 第2実施例のアクティブダイナミックダンパにケース体が被された状態の外観を示した図であり、(a)は、上面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、下面図である。 ケース体が取り外された状態のアクティブダイナミックダンパの外観を示した図であり、(a)は、上面図であり、(b)は、正面図である。 図8のX−X線におけるアクティブダイナミックダンパとケース体との断面図である。 第3実施例のアクティブダイナミックダンパとカバー体との縦断面を示した断面図である。
符号の説明
1 アクティブダイナミックダンパ(ACD、ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニットの一部)
10 エンジン(振動体)
13 フレーム(支持体)
14 加速度センサ(振動情報検出手段)
20,120 ベース板(ベース部材)
22,122 固定子
23,123 磁性体部(磁性体)
24,124 可動子
25,125 磁極部
26,126 コイル
27,227 連結部(連結部材)
28,128 永久磁石(一対の磁石)
30 制御部(制御手段の一部)
32 ROM(記憶手段)
40 エンジン回転数検出センサ(回転情報検出手段)
41 アンプ(制御手段の一部)
121c ナット(挟持部材)
122a 軸部(固定子の軸部)
122b,122c 小径部(固定子の小径部)
122b1,122c1 段差面(軸部と小径部とにより形成される段差面)
150 側壁
151 ネジ部
152 板バネ(第2連結部材)
152a 外縁部(環状部の一部)
152b 湾曲部(環状部の一部)
A,E 軸心方向(可動子の往復動作方向)
B 軸心方向と略直交する方向(第1の方向)
C,D 起磁力の方向
t1 動作許容範囲(可動子の可動範囲より広い可動許容範囲)
t2 動作範囲(可動子の可動範囲)
t3 隙間(可動子とベース部材との間の隙間)
t4 隙間(可動子の一方向へ動作する動作距離より広い隙間)
t5 動作距離(可動子が一方向へ動作する動作距離)

Claims (13)

  1. 振動体を支持する支持部材に取り付けられるベース部材と、
    前記ベース部材に固着され、少なくとも一部に磁性体を備える固定子と、
    前記固定子に沿って1軸方向に往復動作可能に配設され、前記固定子の磁性体に対応する位置に磁極部が形成された可動子と、
    前記可動子の磁極部に巻回され、電流が流れることで励磁されるコイルとを備え、
    前記コイルに電流が流され励磁されることで発生する起磁力により、前記可動子が前記固定子に対して往復動作して前記振動体の振動を減衰することを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 前記可動子と前記ベース部材とを連結すると共に、ゴム状弾性材から構成される連結部材を備えていることを特徴とする請求項1記載のダイナミックダンパ。
  3. 前記可動子と前記固定子とを連結すると共に、弾性材から構成される第2連結部材を備え、
    前記第2連結部材により前記可動子と前記固定子とが連結された状態で、前記可動子と前記ベース部材との間に隙間が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイナミックダンパ。
  4. 前記第2連結部材は、板バネで構成され、前記固定子の軸心方向における前記可動子の両端に配設されていることを特徴とする請求項3記載のダイナミックダンパ。
  5. 前記可動子は、前記固定子の軸心方向の両端面に、前記可動子の外縁部分から前記固定子の前記第2連結部材の取り付け位置に対応する位置まで立設される側壁と、前記側壁に前記第2連結部材を固定するために設けられ、前記固定子の軸心に対して対称配置されるネジ部とを備え、
    前記第2連結部材は、前記固定子と前記側壁のネジ部とに螺着されることで固定されることを特徴とする請求項3又は4に記載のダイナミックダンパ。
  6. 前記第2連結部材は、前記固定子との連結部を中心に対称形成された2つの環状部が一体に形成されていることを特徴とする請求項5記載のダイナミックダンパ。
  7. 前記第2連結部材が前記固定子と前記側壁のネジ部とに固定された状態で、前記第2連結部材と前記側壁との間に、前記可動子が一方向へ動作する動作距離より広い隙間が形成されることを特徴とする請求項5又は6に記載のダイナミックダンパ。
  8. 前記可動子と前記ベース部材との間に挟持され、前記可動子と前記ベース部材との間の隙間に対応する厚みで構成された挟持部材を備え、
    前記可動子は、前記磁性体が備えられた軸部と、前記軸部の軸径より小径となる小径部とが形成されており、
    前記挟持部材は、前記可動子が前記ベース部材に固着される場合には、前記軸部と前記小径部とにより形成される前記固定子の段差面と、前記ベース部材との間に挟持されることを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載のダイナミックダンパ。
  9. 前記可動子の磁極部は、少なくとも一対の磁石を備え、
    前記一対の磁石は、前記固定子の軸心方向に異なる磁極が並んで形成されると共に、前記軸心方向に対して直交する第1の方向に磁極の並びを逆にして配設され、
    前記一対の磁石の間に発生する起磁力と、前記コイルが励磁されることで発生する起磁力との組み合わせにより前記可動子が前記固定子に対して往復動作して前記振動体の振動を減衰することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のダイナミックダンパ。
  10. 前記可動子の磁極部は、前記第1の方向において前記固定子を挟むよう形成され、
    前記一対の磁石は、前記第1の方向線上に磁極の並びを逆にして配設されていることを特徴とする請求項9記載のダイナミックダンパ。
  11. 前記コイルは、前記ベース部材に対して固定されると共に、前記ベース部材に固定された状態で前記可動子との間に、前記固定子の軸心方向における前記可動子の可動範囲より広い可動許容範囲を有する大きさに形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のダイナミックダンパ。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載のダイナミックダンパと、
    前記ダイナミックダンパが取り付けられた前記支持体の振動に基づく情報を検出する振動情報検出手段と、
    前記振動情報検出手段により検出された情報に応じて少なくとも前記コイルに流れる電流の方向を制御する制御手段とを備え、
    前記支持体の振動が減衰する方向に前記可動子を往復動作させ得るように構成されていることを特徴とするダイナミックダンパユニット。
  13. 前記振動体は、回転駆動をするエンジンであり、
    前記エンジンの回転情報を検出する回転情報検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    少なくとも前記コイルに流れる電流の方向と前記コイルへの通電時間との関係が定められた出力パターンを予め記憶する記憶手段と、
    前記振動情報検出手段により検出された振動情報と、前記回転情報検出手段により検出された回転情報とに基づき、前記記憶手段から対応する出力パターンを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された出力パターンに応じて前記コイルに出力を行う出力手段とを備えていることを特徴とする請求項12記載のダイナミックダンパユニット。
JP2005197458A 2005-03-22 2005-07-06 ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット Withdrawn JP2006300303A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005197458A JP2006300303A (ja) 2005-03-22 2005-07-06 ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081063 2005-03-22
JP2005197458A JP2006300303A (ja) 2005-03-22 2005-07-06 ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006300303A true JP2006300303A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37468824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005197458A Withdrawn JP2006300303A (ja) 2005-03-22 2005-07-06 ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006300303A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102297235A (zh) * 2010-06-23 2011-12-28 现代自动车株式会社 用于车辆的主动的动态振动吸收器设备
JP2012013221A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Hyundai Motor Co Ltd 車両用電動式アクティブ動吸振装置
CN103660898A (zh) * 2013-11-26 2014-03-26 上海众力投资发展有限公司 一种汽车发动机左悬置件

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102297235A (zh) * 2010-06-23 2011-12-28 现代自动车株式会社 用于车辆的主动的动态振动吸收器设备
JP2012007725A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Hyundai Motor Co Ltd 車両用アクティブ動吸振器装置
JP2012013221A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Hyundai Motor Co Ltd 車両用電動式アクティブ動吸振装置
CN103660898A (zh) * 2013-11-26 2014-03-26 上海众力投资发展有限公司 一种汽车发动机左悬置件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11837936B2 (en) Vibrator generator having swing unit, frame and elastic member
JP5979899B2 (ja) 振動発生器
JP6120539B2 (ja) 振動発生器
JP6174765B2 (ja) 振動発生器
JP4727331B2 (ja) 防振装置、防振装置ユニット及びその防振装置の製造方法
JP2006300303A (ja) ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパユニット
JP6033577B2 (ja) 振動発生器用ホルダ及び振動発生器
JP2006298352A (ja) ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニット及びそのダイナミックダンパの製造方法
JP2006300304A (ja) ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニット及びダイナミックダンパの製造方法
JP5980518B2 (ja) 振動発生器
JP7432667B2 (ja) 振動発生器
JP6181836B2 (ja) 振動発生器
JP2006298353A (ja) ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニット、ダイナミックダンパの製造方法及びダイナミックダンパの取付構造
JP2006300309A (ja) ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニット、ダイナミックダンパの製造方法及びダイナミックダンパの取付構造
JP6374061B2 (ja) 振動発生器
JP2006300308A (ja) 防振装置
JP6236134B2 (ja) 振動発生器
JP6640312B2 (ja) 振動発生器
JP6113338B2 (ja) 振動発生器
JP4782592B2 (ja) 防振装置
JP2006300317A (ja) 防振装置
JP2006300315A (ja) 防振装置
JP6346688B2 (ja) 振動発生器
JP6423911B2 (ja) 振動発生器
JP2006300305A (ja) ダイナミックダンパ、ダイナミックダンパユニット及びそのダイナミックダンパの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061207

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081007