JP2006282118A - 車両の騒音低減システム - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤから車室内に伝達される振動による騒音、特にタイヤ空洞共鳴に起因する騒音を飛躍的に低減することができる車両の騒音低減システムを提供する。
【解決手段】ショックアブソーバ100のロッド102の上端部と車体104との連結部位に配設されるサスペンションサポート10に設けられた加振手段としてのアクチュエータ36と、ロッド102の軸方向における所定周波数域での振動を検出する振動検出手段74と、車室内音を検出する音検出手段76と、振動検出手段74と音検出手段76からの信号に基づき駆動信号を生成する駆動信号生成手段78とを備え、駆動信号生成手段78からの駆動信号に基づきアクチュエータ36を駆動制御してロッド102を加振し、ロッドの軸方向における上記所定周波数域の振動を低減することで車室内の音を低減する。
【選択図】 図1
【解決手段】ショックアブソーバ100のロッド102の上端部と車体104との連結部位に配設されるサスペンションサポート10に設けられた加振手段としてのアクチュエータ36と、ロッド102の軸方向における所定周波数域での振動を検出する振動検出手段74と、車室内音を検出する音検出手段76と、振動検出手段74と音検出手段76からの信号に基づき駆動信号を生成する駆動信号生成手段78とを備え、駆動信号生成手段78からの駆動信号に基づきアクチュエータ36を駆動制御してロッド102を加振し、ロッドの軸方向における上記所定周波数域の振動を低減することで車室内の音を低減する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車等の車両において車室内での騒音を低減することができる騒音低減システムに関するものである。
最近の自動車、特に高級乗用車では、静粛化の要求レベルが益々高くなっており、エンジンからの振動に起因する騒音低減については、例えば、エンジンを車体に対して支承するエンジンマウントにアクチュエータを取り付けて、該アクチュエータからエンジン振動を打ち消すような逆位相の制御振動を発生させて、車室内の騒音を低減する技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかしながら、更なる静粛化のためには、エンジンからの振動だけでなく、タイヤから車室内に伝達される振動による騒音であるロードノイズについても、これまで以上の低減が求められる。そのようなロードノイズのうち、タイヤの空洞共鳴に起因する騒音は、比較的低振幅で耳障り騒音であり、その低減が求める。
ところで、タイヤから車室内への振動伝達経路には、様々な振動減衰機能を持つゴム部材からなる防振装置が設けられている。例えば、ストラット式やダブルウィッシュボーン式のサスペンションにおいて、ショックアブソーバのロッドと車体側との連結部位には、サスペンションサポートが配設されている。サスペンションサポートは、一般に、ショックアブソーバにおけるロッドの上端部に取付られる筒状の内側取付部材と、車体側に取り付けられる外側取付部材と、これら両部材を全周に渡って結合するゴム状弾性体からなる防振基体とを備えて構成されている(例えば、下記特許文献2参照)。かかるサスペンションサポートは、ショックアブソーバのロッドと車体側の部材との連結部位に介設して、車両走行によるタイヤの上下振動に伴うショックアブソーバのロッドの振動を、内側取付部材と外側取付部材との間の防振基体で吸収、緩和し、ロッドから車体側への振動伝達を遮断するものである。しかし、このような従来型のサスペンションサポート単独では、路面の凹凸などに起因する振動によるロードノイズに対しては、ある程度の振動抑制効果が得られるものの、タイヤ空洞共鳴に起因する騒音に対しては十分な低減効果を発揮することができなかった。
日本国特開平6−16047号公報
日本国特開2004−278598号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、タイヤから車室内に伝達される振動による騒音、特にタイヤ空洞共鳴に起因する騒音を低減することができる車両の騒音低減システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決する本発明の車両の騒音低減システムは、タイヤから車室内への振動伝達経路における振動要素を加振可能な加振手段と、前記振動要素の所定の周波数域での振動を検出する振動検出手段と、車室内音を検出する音検出手段と、前記振動検出手段と前記音検出手段からの信号に基づき駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備え、前記駆動信号生成手段からの駆動信号に基づき前記加振手段を駆動制御して前記振動要素を加振することで車室内の音を低減するようにしたものである。
このように、タイヤから車室内への振動伝達経路上に加振手段を設け、該加振手段によって、前記振動要素の所定の周波数域での振動を打ち消すような振動を当該振動要素に加えることにより、該振動要素の振動に起因する車室内の騒音を低減することができる。ここで、タイヤの空洞共鳴に起因する振動音は通常周波数が200Hz前後であるため、150〜250Hzの周波数域の振動を打ち消すように加振手段を駆動制御することにより、空洞共鳴に起因する車室内の騒音を効果的に低減することができる。
上記加振手段を設ける位置、即ち加振対象となる振動要素としては、タイヤから車室内への振動伝達経路上の部材であれば、特に限定されないが、例えば、サスペンションサポート、サスペンションメンバと車体との締結部、デフマウントと車体との締結部、アッパーアーム、ロアアームなどが挙げられる。そのうち、取付スペースや、空洞共鳴音の伝達寄与度などの観点から、サスペンションサポートに加振手段を設けることが好ましい。
すなわち、上記システムにおいて、前記加振手段が、ショックアブソーバのロッドの上端部と車体との連結部位に配設されるサスペンションサポートに設けられ、前記振動検出手段が、前記ロッドないしその連結部材の軸方向における所定の周波数域での振動を検出するものであることが好ましい。
そのため、本発明はまた、ショックアブソーバのロッドの上端部と車体との連結部位に配設されるサスペンションサポートに設けられた加振手段と、前記ロッドの軸方向における所定の周波数域での振動を検出する振動検出手段と、車室内音を検出する音検出手段と、前記振動検出手段と前記音検出手段からの信号に基づき駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備え、前記駆動信号生成手段からの駆動信号に基づき前記加振手段を駆動制御して前記サスペンションサポートに振動を与えることで車室内の音を低減するようにしたことを特徴とする車両の騒音低減システムをも提供するものである。
このように加振手段をサスペンションサポートに設けた場合、振動検出手段によりロッドの軸方向における所定周波数域の振動を検出して、その信号と音検出手段で検出した信号とに基づいて駆動信号生成手段で駆動信号を生成し、この駆動信号に基づいて加振手段を駆動制御して、サスペンションサポートに振動を与え、これにより、ロッドの軸方向における上記所定周波数の振動を打ち消すようにすることで、車室内の騒音を効果的に低減することができる。
上記サスペンションサポートは、第1の態様として、前記ロッドの上端部に取り付けられる筒状の内側取付部材と、この内側取付部材を取り囲みかつ車体側に取り付けられる外側取付部材と、前記内側取付部材と外側取付部材との間に介設されて該両取付部材を結合するゴム状弾性体からなる防振基体とを備えてなり、電磁石により駆動される前記加振手段が、前記ロッドの上端部に連結されて、該ロッドをその軸方向に加振するよう設けられてもよい。
この場合、上記加振手段は、タイヤからロッドに伝わる該ロッドの軸方向の振動に応じて、該ロッドを軸方向に加振するように駆動制御されるものであり、前記ロッドの軸方向における所定周波数域の振動を打ち消すような振動をロッドに与えるように駆動される。これにより、タイヤからロッドに伝達されるロッド軸方向における所定周波数域の振動を低減することができるので、当該振動に起因する車室内の騒音を低減することができる。
上記加振手段は、また、ロッドの上端部に対して剛体的に結合されてもよいが、緩衝部材を介して前記ロッドの上端部に連結されることが好ましい。これにより、ロッドからの過大な入力がそのまま加振手段に伝達されるのを防止して、加振手段の損傷を回避することができる。
また、前記の加振手段は、ロッドの上端部に連結される軸部材を有し、該軸部材がその外方に配した固定子に関して軸方向に往復動可能な可動子の少なくとも一部として構成されてなる鉄心可動形のアクチュエータであり、前記固定子に備えるコイルが励磁されることにより、前記軸部材が往動行程及び復動行程の両方向に駆動されて前記ロッドを加振するように構成されてなるものが好ましい。すなわち、加振手段として前記の鉄心可動形のアクチュエータを用いることにより、アクチュエータの軸部材の往復動により発生する力の立ち上がりの遅れをなくすることができ、迅速かつスムーズな可動子の駆動制御が可能となる。また、鉄心可動形のために、外径を大きくすることなく、大きな出力を得ることができる。
上記第1の態様のサスペンションサポートにおいて、前記内側取付部材は、前記ロッドの上端部が挿通する筒状をなして外周部に前記防振基体が加硫接着された筒部材と、該筒部材の上端面に連結されて前記ロッドの上端部を受け入れる受け部材とからなり、前記外側取付部材は、前記筒部材が挿通する貫通孔を備えて車体開口部の下面側に取り付けられる板部材と、該板部材の外周部下面側に取り付けられて該板部材とともに前記防振基体の収容空間を形成するカップ状部材とからなり、前記車体開口部の上面側に取り付けられて前記加振手段を収容するハウジング部材を備え、該ハウジング部材に対して前記固定子が固定されるとともに、前記車体開口部から上方に突出した前記受け部材に前記可動子が結合されるようにしてもよい。このように、ショックアブソーバのロッドと車体側との間を防振的に結合するアッパーサポートとして機能する部分を車体開口部の下面側に設け、車体開口部の上面側に加振手段を配置することにより、車体開口部の上方空間を有効に利用して加振手段を搭載することができ、スペース効率に優れる。
上記サスペンションサポートは、第2の態様として、前記ロッドの上端部に取り付けられる筒状の内側取付部材と、この内側取付部材の外方に同心的に配されかつ車体側に取り付けられる筒状の外側取付部材と、前記内側取付部材と外側取付部材との間に介設されて該両取付部材を結合するゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体の上方に対向して前記外側取付部材に取着されたゴム壁と、前記防振基体と前記ゴム壁との間に形成された液室とを備えてなり、電磁石により駆動される前記加振手段が、前記液室の室壁の一部を構成する前記ゴム壁に連結されて、前記ゴム壁を加振するよう設けられてもよい。
この場合、タイヤからロッドに伝わる該ロッドの軸方向における振動を、ゴム状弾性体からなる防振基体と、該防振基体とこれに対向するゴム壁との間の液室の効果で吸収、緩和し、該ロッドから車体側への振動伝達を遮断することができる。また、特に、液室の室壁の一部を構成するゴム壁を、加振手段によりロッドの軸方向の振動に応じて加振することにより、前記液室の圧力をロッドの軸方向振動に応じて制御することができる。そのため、液室を介してロッドの上記軸方向振動を低減することができ、当該振動に起因する車室内の騒音を低減することができる。
この第2の態様において、前記加振手段は、前記ゴム壁に連結される軸部材を有し、該軸部材がその外方に配した固定子に関して軸方向に往復動可能な可動子の少なくとも一部として構成されてなる鉄心可動形のアクチュエータであり、前記固定子に備えるコイルが励磁されることにより、前記軸部材が往動行程及び復動行程の両方向に駆動されて前記ゴム壁を加振するように構成されてなるものが好ましい。かかる鉄心可動形のアクチュエータを用いることにより、液室の圧力制御をスムーズにかつ迅速に行うことができ、また外径を大きくすることなく、大きな出力を得ることができる。
また、この第2の態様のサスペンションサポートにおいては、前記液室とは別の第2の液室であって、前記液室とオリフィスを介して連通し、かつダイヤフラムが室壁の一部をなす第2の液室が設けられてもよい。その構造としては、前記防振基体の下部外方を覆うダイヤフラムが前記内側取付部材と前記外側取付部材とにわたって設けられ、該ダイヤフラムと前記防振基体の下部外周面との間に前記第2の液室が形成され、該第2の液室が前記外側取付部材に沿うオリフィスにより前記液室と連通せしめられてなるものとすることができる。
このように第2の液室を設け、これを前記液室とオリフィスにより連通させるようにした場合、道路面の凹凸あるいは段差等による振幅の大きい比較的低周波領域の振動に対しては、オリフィス内の液流動による共振作用で良好な振動抑制効果を発揮でき、しかも、タイヤの空洞共鳴に起因する振動に対しては、前記加振手段の駆動制御によりその騒音を低減することができる。
また、この第2の態様のサスペンションサポートにおいて、前記外側取付部材は、前記防振基体の外周部が加硫接着された下部第1筒部材と、前記ダイヤフラムの上端部が加硫接着された下部第2筒部材と、該下部第1筒部材及び下部第2筒部材の上端部に連結されて前記加振手段を収容保持する上部筒部材とからなり、前記下部第1筒部材の上端部に張り出し形成されたフランジ部と、前記上部筒部材の下端部に張り出し形成されたフランジ部とが、前記ゴム壁の外周部に加硫接着された環状補強部材の外周部を挟んで、前記下部第2筒部材のかしめ固定により一体的に結合されてなるものとすることができる。これにより、サスペンションサポートの装置本体部の組立てが容易になる。
上記のアクチュエータは、前記軸部材の外周に磁性材部を取設してなる可動子と、該可動子の外方に配された環状の固定子とを有してなり、前記可動子は、前記固定子の内空部において軸方向に往復動可能に支持されており、前記固定子は、径方向内方に向かって突出する磁極部を有し、該磁極部には、軸方向に隣合って異極をなす少なくとも一対の永久磁石が配されるとともに、該磁極部の周りに前記一対の永久磁石を通る磁束を発生可能なコイルが巻回されてなり、該コイルの励磁により発生する起磁力と前記各永久磁石のそれぞれの起磁力との組み合わせにより、前記可動子を軸方向に往復動させるように構成されたものであることが好ましい。これにより、小型にしてしかも大きい加振力を得ることができることになり、かなり大きい荷重を受けるサスペンションサポートとしてもそれほど大型化せずに実施できる。
本発明の車両の騒音低減システムであると、タイヤから車室内への振動伝達経路上に加振手段を設け、車室内の騒音の要因となる振動を検出して、その信号に基づいて上記振動を打ち消すような振動を加振手段により加えることにより、タイヤから車室内に伝達する振動に起因する騒音、特にタイヤ空洞共鳴に起因する車室内の騒音を効果的に低減することができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る自動車の騒音低減システムのブロック図、図2は同システムを導入した自動車の概略図、図3は同システムを構成するサスペンションサポートの斜視断面図、図4は同サスペンションサポートの使用状態での縦断面図である。
本実施形態は、自動車のサスペンションサポート10に加振手段としてのアクチュエータ36を組み込んで、タイヤから車室内に伝わる騒音、特にタイヤの空洞共鳴に起因する騒音を低減するためのシステム、即ち騒音低減装置に関するものである。
このシステムは、図1,2に示されるように、アッパーサポートであるサスペンションサポート10に設けられた加振手段としてのアクチュエータ36と、ショックアブソーバのロッドの軸方向における振動を検出する振動検出手段としての振動センサ(加速度センサ)74と、車室内の音を検出する音検出手段としてのマイクロフォン76と、これら振動センサ74とマイクロフォン76からの信号に基づきアクチュエータ36を駆動制御するための駆動信号を生成する駆動信号生成部78とを備えてなる。
上記振動センサ74は、図3,4に示されるように、サスペンションサポート10における内側取付部材12の受け部材20の側面に取り付けられて、ロッド102の軸方向における所定の周波数域(具体的には、150〜250Hz)の振動を検出し、これをリファレンス信号として出力するように構成されている。振動センサ74は、前記リファレンス信号をアナログ値からデジタル値に変換する変換器であるリファレンス信号A/D80に接続されている。
上記マイクロフォン76は、図2に示すように、車室内に設けられ、車室内、特に前席頭部位置近傍での音を検出し、これをエラー信号として出力するように構成されている。マイクロフォン76は、前記エラー信号をアナログ値からデジタル値に変換する変換器であるエラー信号A/D82に接続されている。
上記駆動信号生成部78は、リファレンス信号A/D80及びエラー信号A/D82と接続されて、それらから入力されるデジタル信号に基づき、アクチュエータ36を駆動制御するための駆動信号を生成するものであり、公知のDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)により構成されている。駆動信号生成部78では、アクチュエータ36の駆動によりロッド102の所定周波数域の軸方向振動を打ち消すような波形の振動(逆位相で同振幅の振動)をロッド102に与えるような信号をアクチュエータ36に入力するべく、リファレンス信号とエラー信号に基づいて駆動信号を生成する。このような信号は、予め、ランダムな信号をアクチュエータ36に入力してエラー信号を測定することで、システムの伝達関数を求めておくことにより生成することができる。
駆動信号生成部78から出力された駆動信号は、デジタル値からアナログ値に変換する変換器である駆動信号D/A84にてアナログ信号に変換され、更に、パワーアンプ等の増幅器86でアクチュエータ駆動用に増幅(例えば、100ないし200倍)してからアクチュエータ36に入力される。そして、これにより、後述するように、アクチュエータ36がロッド102を加振して、タイヤ116からロッド102に伝達されるロッド102の軸方向における所定周波数域の振動が低減され、該振動に起因する車室内の騒音が低減される。
図3,4に示すように、上記アクチュエータ36が組み込まれたサスペンションサポート10は、ショックアブソーバ100のロッド102の上端部102aに取り付けられる筒状の内側取付部材12と、車体パネルやフレーム及びこれらに対する連結部材を含む概念である車体104に取り付けられる外側取付部材14と、これら内側取付部材12と外側取付部材14との間に配されて両者を連結するゴム状弾性体からなる防振基体16とを備えてなる。なお、図中、符号108は、ゴム製のバウンドストッパ、符号110は、バウンドストッパに埋設されたダイナミックダンパー、符号112は、サスペンションのコイルスプリング、符号114は、コイルスプリングの上端を支持するためのスプリングシート、をそれぞれ示す。
内側取付部材12は、ロッド上端部102aが挿通する筒状をなした金属製の筒部材18と、その上端面に連結されてロッド上端部102aを受け入れる金属製の受け部材20とからなる。筒部材18は、その軸方向中間部の外周面に軸直角方向に突出したフランジ部22を備え、該フランジ部22が埋設されるよう、筒部材18の外周部に防振基体16が加硫接着されている。受け部材20は、略円柱状をなして、下方に開口する凹部24を有し、該凹部24内にロッド上端部102aが挿入固定されている。
外側取付部材14は、車体104に設けられた円形の取付用開口部106に対してこれを下面側から塞ぐように取り付けられる円板状の金属製板部材26と、この板部材26の外周部下面側に取り付けられる金属製のカップ状部材28とからなる。板部材26は、その中央部に上記筒部材18が挿通する貫通孔26aを備え、その外周部においてボルト30およびナット32で車体開口部106の下面周縁部に取付固定される。カップ状部材28は、上方に開口する容器状をなし、その底壁中央部にロッド102が挿通される貫通孔28aが設けられている。また、カップ状部材28の上端の開口縁部が外側に延びるフランジ部28bとして形成され、該フランジ部28bが板部材26の外周部に重合されて上記ボルト30およびナット32で固定されている。そして、このように板部材26とカップ状部材28を組み合わせることで、両者間に防振基体16の収容空間34が形成されており、該収容空間34に防振基体16を収容することにより、内側取付部材12と外側取付部材14との間が防振基体16を介して弾性的に結合されている。
上記アクチュエータ36は、電磁石により駆動されるリニアアクチュエータであり、内側取付部材12を介してロッドの上端部102aに連結されて、ロッド102をその軸方向Lに加振するように設けられている。特に、本実施形態の場合、アクチュエータ36は、タイヤ116からロッド102に伝わる軸方向Lの振動に基づいて電気的に制御され、該軸方向振動に応じてロッド102に振動を与えるように構成されている。
アクチュエータ36は、車体開口部106の上面側に取り付けられたハウジング部材38内に収容されている。ハウジング部材38は、筒状の本体部40と、その上端開口部を塞ぐようにボルト41で固定された天板部42とからなり、本体部40の下端の外側へのフランジ部40aが、上記板部材26およびカップ状部材28とともに、ボルト30およびナット32で、車体104に固定されるようになっている。なお、符号39は、本体部40に設けられた窓であり、本体部の直径方向に対向して設けられている。
上記加振手段としては、電磁石により軸方向に駆動される種々のリニアアクチュエータを利用できるが、図4に示されるように、ロッド上端部102aに連結される軸部材44を有し、該軸部材44がその外方に配した固定子46に関して軸方向に往復動可能な可動子48の少なくとも一部として構成されてなる、所謂鉄心可動形のアクチュエータ36が特に好適に用いられる。
軸部材44は、ロッド上端部102aの上方においてその軸心と同軸の縦姿勢に設けられ、その下端部44aが、車体開口部106から上方に突出した前記受け部材20に対して固定されることで、ロッド上端部102aに結合されている。この実施形態では、軸部材44は、緩衝部材50を介してロッド上端部102aに連結されている。緩衝部材50は、円柱状のゴム部材であり、その下面に上記受け部材20の上面が加硫接着され、上面に金属板52が加硫接着されている。そして、金属板52に凹部52aが設けられて、この凹部52aに、前記軸部材44の下端部44aが嵌入固定されている。
アクチュエータ36は、車体104側に固定される固定子46と、該固定子46に関して軸方向に往復動可能に固定子46の内空部(軸心部)において支持された可動子48とを有している。
固定子46は、可動子48の外方にあって、電磁鋼板等の磁性金属よりなる多数の環状(主に角形環状)の金属板を積層してなるヨーク54と、該ヨーク54の中央部において可動子48を挟んで相対向するように両側より径方向内方に向かって突出する磁極部56,56を有している。固定子46は、その外周部においてボルト58により天板部42の下面に締結固定されている。
前記可動子48は、軸部材44を中心にして、その軸方向中間部に、前記と同様の磁性金属よりなる多数の金属板を積層してなる可動子鉄心としての磁性材部60が固着されてなり、軸部材44が固定子46に対し上下一対の板バネ62,62を介して上下方向(軸部材44の軸方向)に往復動可能に連結され支持されている。図示する例の場合、磁性材部60がパイプ部材64に固設され、該パイプ部材64が軸部材44の外周に嵌合されて固定されている。パイプ部材64には、磁性材部60の上下に間隔をおいて一対の前記板バネ62,62が固定されており、軸部材44の上端部をナット66で締め付けることにより軸部材44に対してその軸方向に位置決めした状態で固定されている。なお、ハウジング部材38の天板部42の中央部には、前記ナット66が通り抜けできる開口が設けられている。
図5〜7にも示すように、可動子48の磁性材部60に対向する固定子46の磁極部56,56の先端つまり内端には、可動子48の往復動方向(上下方向)に隣合った状態で並んで磁性材部60に対向する上下一対の円弧板状をなす永久磁石68,70が、それらの磁極が互いにNS交互の異極をなすように、前記往復移動方向と直交する方向(左右方向)に磁極を並べて、かつ互いの磁極(N極とS極)の並びが逆になる状態に配設されている。なお、上側の永久磁石68の上端から下側の永久磁石70の下端までの長さは、前記磁性材部60の上下方向(軸心方向)の長さよりも長くなっている。
そして、固定子46の磁極部56には、その周りにコイル72を巻回、つまり前記往復動方向と直交する方向(図4の左右方向)の軸心周りにコイル72を巻回して、前記一対の永久磁石68,70を通る磁束を発生可能に構成してある。
図の場合は、一対の永久磁石68,70が、可動子48を挟んで対向する固定子46の二つの磁極部56,56の内端部にそれぞれ設けられており、両磁極部56,56それぞれの永久磁石68,70は、前記往復移動方向と直交する方向で磁性材部60を挟んで対向するとともに、この対向する磁極が互いに異極をなすように磁極の並びを左右で逆にして配設されている。これに対応して、コイル72についても、それぞれが各永久磁石より外方に位置する状態で磁極部56,56に巻回されて配置されている。
図5に示すように、前記一対のコイル72,72は互いに接続されている。図5,6に示すように、この実施形態では、右側の上下一対の永久磁石68,70のうち上側の永久磁石68は、磁性材部60と対向する面側がN極、反対面側がS極であり、下側の永久磁石70は、磁性材部60と対向する面側がS極、反対面側がN極である。左側の一対の永久磁石68,70のうち上側の永久磁石68は、磁性材部60と対向する面側がS極、反対側がN極であり、下側の永久磁石70は、磁性材部60と対向する面側がN極、反対側がS極である。図5,6において、白抜きの左右方向を向いた矢印は永久磁石68,70の起磁力の向きを表す。この起磁力は上側では左側を向き、下側では右側を向いている。
上記の構成により、コイル72への非通電時は、左右の磁極部56,56における永久磁石68,70による磁束が該両磁石に対向する磁性材部60の部分を通じて短絡している。そして、図6に示すように、コイル72に正方向の電流が流れると、コイル72に矢印方向の起磁力が発生し、その結果、上側の永久磁石68の起磁力の向きと、コイル72の起磁力の向き(図6の矢印)とが同一になって、磁石の磁束が合成されて起磁力が強まり、他方、下側の永久磁石70の起磁力の向きと、コイル72の起磁力の向きとが反対になって、両者の起磁力が相殺されて弱まる。その結果、可動子48の磁性材部60及び軸部材44に上向きの力(白抜きの矢印で示してある)が作用して、該軸部材44が上昇する。
また、図7に示すように、コイル72に逆方向の電流(負電流)が流れると、前記とは反対に、上側の永久磁石70の起磁力の向きと、コイル72の起磁力の向きとが反対になって磁束が相殺され起磁力が弱まるとともに、下側の永久磁石70の起磁力の向きと、コイル72の起磁力の向きとが同一になって、この下側で磁石の磁束が合成されて起磁力が強まる。これにより、可動子48の磁性材部60及び軸部材44に下向きの力(白抜きの矢印で示してある)が作用して、該軸部材44が下降する。そして、前記コイル72の電流の向きが正逆に交互に変わることで、軸部材44が上下に往復動する。
したがって、前記の可動鉄心形のアクチュエータ36は、コイル72に正弦波交流を流すことにより軸部材44を上下動させることができ、これに連結されたロッド上端部102aに対して正弦波曲線の振動を与えることができる。また、コイル72に流れる電流を制御することにより、その振動状態を制御することができ、もってロッド上端部102aに付与する振動を任意に制御することができる。
このようにして構成されたアクチュエータ36に対し、上記駆動信号生成部78から出力された駆動信号が入力される。これにより、アクチュエータ36の可動子48が駆動制御されて、ロッド102の所定周波数域での軸方向振動を打ち消すような振動が該ロッド102に付与される。そのため、タイヤ116からロッド102に伝達されるロッド102の軸方向における所定周波数域の振動が低減されるので、該振動に起因する車室内の騒音を低減することができる。特に、150〜250Hzの周波数域の振動を打ち消すようにアクチュエータ36を駆動制御することにより、空洞共鳴に起因する車室内の騒音を効果的に低減することができる。
この作用効果を確認するために、図2,4に示すように、サスペンションサポート10を乗用車に搭載し、振動センサ74でロッド102の軸方向加速度を検出するとともに、マイクロフォン76で車室内の音を検出するようにして、実車での騒音低減確認試験を実施した。その際、制御周波数域は150〜250Hzとし、駆動信号生成部78からの駆動信号でアクチュエータ36を駆動制御する場合(アクチュエータON)と、制御しない場合(アクチュエータOFF)について、それぞれ車室内の音圧レベルを測定した。結果は図8に示す通りであり、アクチュエータ36を駆動制御することにより、空洞共鳴に起因する216Hz付近と233Hz付近の騒音が低減され、特に、233Hz付近の騒音については、制御しない場合に比べて2.7dB低減された。このように本実施形態によれば、タイヤ116の空洞共鳴に起因する車室内の騒音を有効に低減することができる。
また、本実施形態であると、アクチュエータ36の可動子48が、緩衝部材50を介してロッド上端部102aに連結されているので、ロッド102からの過大な入力がそのままアクチュエータ36に伝達されるのを防止して、その損傷を回避することができる。
また、本実施形態であると、加振手段として鉄心可動形のアクチュエータ36を用いたことにより、軸部材44の往復動により発生する力の立ち上がりの遅れをなくすることができ、迅速かつスムーズな可動子48の駆動制御が可能となる。また、互いに異極をなす一対の永久磁石68,70のそれぞれの起磁力の向きと、コイル72に生じる起磁力との組み合わせにより、比較的コンパクトな装置でありながら、ムービングマグネット型の場合よりも出力の大きいものが得られる。
更に、本実施形態であると、サスペンションサポート10のアッパーサポートとして機能する部分を車体開口部106の下面側に設け、車体開口部106の上面側にアクチュエータ36を配置するようにしたことで、車体開口部106の上方空間を有効に利用してアクチュエータ36を搭載することができ、スペース効率に優れる。
図9〜11は、第2の実施形態に係るものである。この第2の実施形態では、サスペンションサポート200の構成が上記した第1の実施形態におけるサスペンションサポート10とは異なり、その他のシステム構成は上記と同様である。
このサスペンションサポート200は、ショックアブソーバ100のロッド102の上端部102aに取り付けられる内側取付部材202と、車体104に取付けられる外側取付部材204と、これら内側取付部材202と外側取付部材204との間に配されて両者を連結するように加硫接着されたゴム状弾性体からなる防振基体206とを有し、さらに防振基体206の上方に対向して外側取付部材204に取着されたゴム壁208と、防振基体206とゴム壁208との間に形成された第1の液室210とを有してなる。そして更に、第1の液室210とは別に、ダイヤフラム212が室壁の一部をなす第2の液室214が設けられており、第1の液室210に対してオリフィス216により連通接続せしめられている。
そして、第1の液室210の室壁の一部をなすゴム壁208に、加振手段としての上記アクチュエータ36が液室210とは反対側(上方側)から連結されており、ゴム壁208をロッド102の軸方向Lに加振変位させることにより、第1の液室210の圧力を制御するように設けられている。すなわち、この例では、ゴム壁208をロッド102の軸方向Lに加振することにより、第1の液室210を介してロッド102を軸方向Lに加振することができるようになっている。図示するように、アクチュエータ36は、ゴム壁208の上方で軸部材44が縦姿勢に設定され、該軸部材44の先端部(下端部)に形成された円板状の頭部44aが、ゴム壁208の加硫成形工程で該ゴム壁208の中央部に埋設され連結されている。なお、アクチュエータ36の構成自体は上記第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
内側取付部材202は、上記ロッド上端部102aが挿入される有天筒状の金属製の取付部材218と、この取付部材218の下端側を取り囲むテーパ状に拡がった金属製のスカート状部材220とからなり、両者は溶接手段等により一体化されている。図の場合、取付部材218は二重構造をなしている。スカート状部材220の内方に位置する取付部材218の一端部には、ロッド102を回動自在に支持するベアリング222が圧入され固定されている。防振基体206はこれら取付部材218とスカート状部材220の外周部に加硫接着されている。図11中の符号224は、ロッド102をベアリング222に締結するナット等の締結手段を示す。
外側取付部材204は、その下部に防振基体206の外周部が加硫接着された金属製の下部第1筒部材226と、その上端部に連結されてアクチュエータ36を収容保持する金属製の上部筒部材228と、下部第1筒部材226の外方を囲んでかつ下部第1筒部材226と上部筒部材228の両者を締結する金属製の下部第2筒部材230とからなる。すなわち、下部第1筒部材226の上端部において外方へ張り出したフランジ部226aと、上部筒部材228の下端部において外方へ張り出したフランジ部228aとを、下部第2筒部材230の上端部の外方への張り出し部分230aで包み込むように該張り出し部分230aを折曲することにより、これらを一体にかしめ固定している。
内側取付部材202及び防振基体206の下部外側には、その外方を覆うダイヤフラム212が、内側取付部材202のスカート状部材220の下端部220aと外側取付部材204の下部第2筒部材230の下端部とに渡って設けられている。ダイヤフラム212は、ゴム状弾性材により形成されており、その上端部が前記の下部第2筒部材230に加硫接着され、また下端部にはスカート状部材220の下端部220aに圧入固定される環状金具232が加硫接着されている。これにより、ダイヤフラム212と、内側取付部材202及び防振基体206の下部外周面との間に第2の液室214が形成されている。この第2の液室214は、下部第1筒部材226と下部第2筒部材230との間で周方向に延びるオリフィス216により第1の液室210と連通せしめられている。
下部第1筒部材226は、その上部が内方にくびれ状に凹設されるとともに、下部外周に防振基体206と一体のゴム部234が加硫接着されており、下部第2筒部材230が該ゴム部234の外周に嵌合されることにより、下部第1筒部材226と下部第2筒部材230との間に周方向に延びるオリフィス216が形成されている。図の場合、下部第2筒部材230の内周にダイヤフラム212と一体のゴム膜236が加硫接着されており、下部第1筒部材226のゴム部234に対し液密に嵌合している。図中の216a,216bは、オリフィス216と第1の液室210および第2の液室214との連通口を示す。なお、オリフィス216にはその一部に前記ゴム部234と一体のゴム等による遮壁部が設けられ、前記連通口216aから連通口216bへの短絡が防止されるようになっている。
下部第1筒部材226の上部内周には、防振基体206に連なるゴム膜238が加硫接着されている。前記ゴム壁208は、その外周部に加硫接着された金属製の環状補強部材240の外周部240aが、下部第2筒部材230により締結される下部第1筒部材226のフランジ部226aと上部筒金具228のフランジ部228aとの間に挟まれて、これらのフランジ部226a,228aと共に一体に固定されている。これにより、下部第1筒部材226の内部において、ゴム壁208と、防振基体206および内側取付部材202の天部との間に前記第1の液室210が形成されている。
上部筒金具228は、図の場合、筒状本体242の上部に取付用筒部材244が圧入固定され、該取付用筒部材244の上部に外方へフランジ状に張り出した取付板部244aを有し、該取付板部244aの上にアクチュエータ36の上部を覆うキャップ部材246が被着され、前記の取付板部224aとキャップ部材246の取付板部246aとが、共に、軸心に関して周方向の複数個所、例えば図のように3個所でボルト等の締結手段248により、車体104に対し取付固定されるように構成されている。キャップ部材246は、アクチュエータ36の固定子46を吊り下げ支持する部材であり、固定子46は、その外周部においてボルト58により前記キャップ部材246の下面に締結固定されている。なお、上部筒部材228を構成する前記筒状本体242と前記取付用筒部材244とを一体形成しておくこともできる。
図9,11に示すように、この実施形態において、振動センサ74は、内側取付部材202の取付部材218の下端外周面に取り付けられて、ロッド102の軸方向における所定の周波数域(具体的には、150〜250Hz)の振動を検出する。
以上よりなるサスペンションサポート200を用いた第2の実施形態についても、基本的な作用効果は第1の実施形態と同様である。但し、第1の実施形態の場合、アクチュエータ36がロッド102を直接加振していたのに対し、本実施形態では、アクチュエータ36がロッド102の軸方向振動に応じた振動をゴム壁208に与え、これにより、第1の液室210の圧力が制御され、該液室210の圧力制御を介して、ロッド102の軸方向Lにおける所定周波数域の振動が低減され、もって該振動に起因する車室内の騒音が低減される。
また、第2の実施形態の場合、サスペンションサポート200が第1の液室210を備えるため、該液室の効果によりタイヤ116の振動をより効果的に吸収、緩和することができる。また、第1の液室210とオリフィス216により連通する第2の液室214を設けてあるので、道路面の凹凸あるいは段差等による振幅の大きい低周波域の振動に対し、このオリフィス216内の液流動による共振作用で良好な振動抑制効果を発揮することができる。なお、このような第2の液室214およびオリフィス216を省略して、第1の液室210のみを備える1室形のものにおいても、その室壁の一部をなすゴム壁208に加振手段としてアクチュエータ36を連結して、上記同様に実施することもできる。
上記各実施形態では、自動車の前輪のサスペンションサポート10,200に加振手段を設けてシステムを構成したが、本発明は、前輪だけでなく、後輪についても同様に適用することができ、前輪と後輪の両方、又は後輪のみに適用することもできる。
本発明は、主として乗用車などの自動車においてその車室内の振動を低減するために利用することができる。
10…サスペンションサポート、12…内側取付部材、14…外側取付部材、16…防振基体、18…筒部材、20…受け部材、26…板部材、26a…板部材の貫通孔、28…カップ状部材、34…防振基体の収容空間、36…アクチュエータ、38…ハウジング部材、44…軸部材、46…固定子、48…可動子、50…緩衝部材、56…磁極部、60…磁性材部、68,70…永久磁石、72…コイル、74…振動センサ、76…マイクロフォン、78…駆動信号生成部、100…ショックアブソーバ、102…ロッド、102a…ロッドの上端部、104…車体、106…車体開口部、200…サスペンションサポート、202…内側取付部材、204…外側取付部材、206…防振基体、208…ゴム壁、210…第1の液室、212…ダイヤフラム、214…第2の液室、216…オリフィス、226…下部第1筒部材、226a…下部第1筒部材のフランジ部、228…上部筒部材、228a…上部筒部材のフランジ部、230…下部第2筒部材、240…環状補強部材、240a…環状補強部材の外周部、L…ロッドの軸方向
Claims (15)
- タイヤから車室内への振動伝達経路における振動要素を加振可能な加振手段と、
前記振動要素の所定の周波数域での振動を検出する振動検出手段と、
車室内音を検出する音検出手段と、
前記振動検出手段と前記音検出手段からの信号に基づき駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備え、
前記駆動信号生成手段からの駆動信号に基づき前記加振手段を駆動制御して前記振動要素を加振することで車室内の音を低減するようにしたことを特徴とする車両の騒音低減システム。 - 前記加振手段は、前記振動要素の前記所定の周波数域での振動を打ち消すような振動を前記振動要素に与えるよう構成された請求項1記載の騒音低減システム。
- 前記加振手段は、ショックアブソーバのロッドの上端部と車体との連結部位に配設されるサスペンションサポートに設けられ、
前記振動検出手段は、前記ロッドの軸方向における所定の周波数域での振動を検出するものであることを特徴とする請求項1記載の騒音低減システム。 - 前記サスペンションサポートは、前記ロッドの上端部に取り付けられる筒状の内側取付部材と、この内側取付部材を取り囲みかつ車体側に取り付けられる外側取付部材と、前記内側取付部材と外側取付部材との間に介設されて該両取付部材を結合するゴム状弾性体からなる防振基体とを備えてなり、
電磁石により駆動される前記加振手段が、前記ロッドの上端部に連結されて、該ロッドをその軸方向に加振するよう設けられたことを特徴とする請求項3記載の騒音低減システム。 - 前記加振手段は、緩衝部材を介して前記ロッドの上端部に連結されたことを特徴とする請求項4記載の騒音低減システム。
- 前記加振手段は、前記ロッドの上端部に連結される軸部材を有し、該軸部材がその外方に配した固定子に関して軸方向に往復動可能な可動子の少なくとも一部として構成されてなる鉄心可動形のアクチュエータであり、前記固定子に備えるコイルが励磁されることにより、前記軸部材が往動行程及び復動行程の両方向に駆動されて前記ロッドを加振するように構成されてなることを特徴とする請求項4記載の騒音低減システム。
- 前記アクチュエータは、前記軸部材の外周に磁性材部を取設してなる前記可動子と、該可動子の外方に配された環状の前記固定子とを有してなり、
前記可動子は、前記固定子の内空部において軸方向に往復動可能に支持されており、
前記固定子は、径方向内方に向かって突出する磁極部を有し、該磁極部には、軸方向に隣合って異極をなす少なくとも一対の永久磁石が配されるとともに、該磁極部の周りに前記一対の永久磁石を通る磁束を発生可能なコイルが巻回されてなり、該コイルの励磁により発生する起磁力と前記各永久磁石のそれぞれの起磁力との組み合わせにより、前記可動子を軸方向に往復動させるように構成されてなる請求項6記載の騒音低減システム。 - 前記内側取付部材は、前記ロッドの上端部が挿通する筒状をなして外周部に前記防振基体が加硫接着された筒部材と、該筒部材の上端面に連結されて前記ロッドの上端部を受け入れる受け部材とからなり、
前記外側取付部材は、前記筒部材が挿通する貫通孔を備えて車体開口部の下面側に取り付けられる板部材と、該板部材の外周部下面側に取り付けられて該板部材とともに前記防振基体の収容空間を形成するカップ状部材とからなり、
前記車体開口部の上面側に取り付けられて前記加振手段を収容するハウジング部材を備え、該ハウジング部材に対して前記固定子が固定されるとともに、前記車体開口部から上方に突出した前記受け部材に前記可動子が結合されたことを特徴とする請求項6記載の騒音低減システム。 - 前記サスペンションサポートは、前記ロッドの上端部に取り付けられる筒状の内側取付部材と、この内側取付部材の外方に同心的に配されかつ車体側に取り付けられる筒状の外側取付部材と、前記内側取付部材と外側取付部材との間に介設されて該両取付部材を結合するゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体の上方に対向して前記外側取付部材に取着されたゴム壁と、前記防振基体と前記ゴム壁との間に形成された液室とを備えてなり、
電磁石により駆動される前記加振手段が、前記液室の室壁の一部を構成する前記ゴム壁に連結されて、前記ゴム壁を加振するよう設けられたことを特徴とする請求項3記載の騒音低減システム。 - 前記加振手段は、前記ゴム壁に連結される軸部材を有し、該軸部材がその外方に配した固定子に関して軸方向に往復動可能な可動子の少なくとも一部として構成されてなる鉄心可動形のアクチュエータであり、前記固定子に備えるコイルが励磁されることにより、前記軸部材が往動行程及び復動行程の両方向に駆動されて前記ゴム壁を加振するように構成されてなることを特徴とする請求項9記載の騒音低減システム。
- 前記アクチュエータは、前記軸部材の外周に磁性材部を取設してなる前記可動子と、該可動子の外方に配された環状の前記固定子とを有してなり、
前記可動子は、前記固定子の内空部において軸方向に往復動可能に支持されており、
前記固定子は、径方向内方に向かって突出する磁極部を有し、該磁極部には、軸方向に隣合って異極をなす少なくとも一対の永久磁石が配されるとともに、該磁極部の周りに前記一対の永久磁石を通る磁束を発生可能なコイルが巻回されてなり、該コイルの励磁により発生する起磁力と前記各永久磁石のそれぞれの起磁力との組み合わせにより、前記可動子を軸方向に往復動させるように構成されてなる請求項10記載の騒音低減システム。 - 前記液室とは別の第2の液室であって、前記液室とオリフィスを介して連通し、かつダイヤフラムが室壁の一部をなす前記第2の液室が設けられてなる請求項9記載の騒音低減システム。
- 前記防振基体の下部外方を覆うダイヤフラムが前記内側取付部材と前記外側取付部材とにわたって設けられ、該ダイヤフラムと前記防振基体の下部外周面との間に前記第2の液室が形成され、該第2の液室が前記外側取付部材に沿うオリフィスにより前記液室と連通せしめられてなることを特徴とする請求項12記載の騒音低減システム。
- 前記外側取付部材は、前記防振基体の外周部が加硫接着された下部第1筒部材と、前記ダイヤフラムの上端部が加硫接着された下部第2筒部材と、該下部第1筒部材及び下部第2筒部材の上端部に連結されて前記加振手段を収容保持する上部筒部材とからなり、
前記下部第1筒部材の上端部に張り出し形成されたフランジ部と、前記上部筒部材の下端部に張り出し形成されたフランジ部とが、前記ゴム壁の外周部に加硫接着された環状補強部材の外周部を挟んで、前記下部第2筒部材のかしめ固定により一体的に結合されてなることを特徴とする請求項13記載の騒音低減システム。 - ショックアブソーバのロッドの上端部と車体との連結部位に配設されるサスペンションサポートに設けられた加振手段と、
前記ロッドの軸方向における所定の周波数域での振動を検出する振動検出手段と、
車室内音を検出する音検出手段と、
前記振動検出手段と前記音検出手段からの信号に基づき駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備え、
前記駆動信号生成手段からの駆動信号に基づき前記加振手段を駆動制御して前記サスペンションサポートに振動を与えることで車室内の音を低減するようにしたことを特徴とする車両の騒音低減システム。
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JP2007223401A (ja) * | 2006-02-22 | 2007-09-06 | Nissan Motor Co Ltd | アクチュエータ最適配置装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20071206 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |