JP2006300124A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP2006300124A
JP2006300124A JP2005119455A JP2005119455A JP2006300124A JP 2006300124 A JP2006300124 A JP 2006300124A JP 2005119455 A JP2005119455 A JP 2005119455A JP 2005119455 A JP2005119455 A JP 2005119455A JP 2006300124 A JP2006300124 A JP 2006300124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
loading cam
disc spring
continuously variable
variable transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005119455A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunori Oishi
保徳 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2005119455A priority Critical patent/JP2006300124A/ja
Publication of JP2006300124A publication Critical patent/JP2006300124A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)

Abstract

【課題】 予圧ばねの耐久性を確保することができるとともに、予圧ばねに予圧が付与される構成部材の耐久性も向上することができるトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】 皿ばね42は、一方の組の皿ばね群72aと他方の組の皿ばね群72bとの間の内径側に、軸方向長さがS1の隙間を設けている。この隙間S1は、皿ばね42が軸方向に弾性変形する際の余裕代である(以下、余裕代S1と言う)。また、カム板10aの円筒部56から直径方向内方に延在している内径寄り部分と、外輪63の円筒部67の外周面から直径方向内方に延在している内径寄り部分との間に設けた隙間をS2とすると、この隙間S2より、皿ばね42の余裕代S1を大きな値に設定している(S2<S1)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
トロイダル型無段変速機として、例えば特許文献1に記載されているダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機が知られている。
このダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図3の第1例に示すように、ケーシング(図示せず)の内側に入力軸15が回転自在に支持されており、この入力軸15の外周に、2つの入力側ディスク2A,2Bと2つの出力側ディスク4,4とが取り付けられている。また、入力軸15の中間部の外周には出力歯車21が回転自在に支持されている。この出力歯車21の中心部に設けられた円筒状のスリーブ部35に、出力側ディスク4,4がスプライン結合によって連結されている。
入力軸15は、図中左側に位置する入力側ディスク2Bと、カム板10aとの間に設けられたローディングカム装置12を介して、駆動軸36により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車21は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁43を介してケーシング内に支持されており、これにより、入力軸15の軸線を中心に回転できる一方で、軸線方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク4,4は、入力軸15との間に介在されたニードル軸受16,16によって、入力軸15の軸線を中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2Bは、入力軸15にボールスプライン40を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2Aは、入力軸15にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2A,2Bは入力軸15と共に回転するようになっている。
また、入力側ディスク2A,2Bの内側面(凹面)2a,2aと出力側ディスク4,4の内側面(凹面)4a,4aとの間には、図4に示すように、パワーローラ8が回転自在に挟持されている。
すなわち、図4に示すように、左側の入力側ディスク2Bの内側面2aと出力側ディスク4の内側面4aとの間に、トラニオン6が、両ディスク2B、4の中心軸に対し捻れの位置にある枢軸(図示せず)を中心として揺動自在に設けられている。トラニオン6には変位軸7が設けられ、この変位軸7の周囲には、球面形状の凸面である周面8aを設けたパワーローラ8が、前記周面8aを入力側ディスク2Aの内側面2aと出力側ディスク4の内側面4aとに当接し、入力側ディスク2Bと出力側ディスク4の間に挟持された状態で回転自在に支持されている。さらに、パワーローラ8とトラニオン6との間には、パワーローラ8に加わるスラスト方向の荷重を支承するスラスト転がり軸受9が設けられている。これにより、パワーローラ8は、入力側ディスク2Bと出力側ディスク4の間に挟持された状態、入力側ディスク2Bから出力側ディスク4に動力を伝達する。また、図示しないが、図3の右側の入力側ディスク2Aの内側面2aと出力側ディスク4の内側面4aとの間に回転自在に挟持されているパワーローラ8も、入力側ディスク2Aから出力側ディスク4に動力を伝達する。
図3に戻って、入力軸15の一端部(図3の右端部)にスプライン結合により連結されている右側の入力側ディスク2Aは、ローディングナット38によりこの入力側ディスク2Aの外側面が抑え付けられている。これによって、右側の入力側ディスク2Aの入力軸15に対する軸線方向の変位が実質的に阻止されている。
入力軸15の他端部(図3の左端部)には、左側の入力側ディスク2Bの外側面から突出した部分に、外向フランジ状の鍔部45が設けられている。
この鍔部45とローディングカム装置12を構成するカム板10aとの間に、スラスト玉軸受46が設けられている。このスラスト玉軸受46は、1対のスラスト軌道輪47a、47bと、これら両スラスト軌道輪47a、47b同士の間に挟持されている複数個の玉48、48とから構成されている。そして、このうちの一方(図3の左方)のスラスト軌道輪47aを鍔部45に突き当て、他方(図3の右方)のスラスト軌道輪47bの外径側半部に、外径側スリーブ50が外嵌されている。他方のスラスト軌道輪47bおよび外径側スリーブ50は、入力軸15に対し緩く外嵌されており、この入力軸15に対し回転自在である。
外径側スリーブ50は、クランク型の断面形状を有し、全体を円環状に形成したもので、円筒部51と、この円筒部51の軸方向一端部(図3の右端部)内周面に形成した内向鍔部52と、この円筒部51の軸方向他端部(図1の左端部)外周面に形成した外向鍔部53とを備えている。この様な外径側スリーブ50は、円筒部51の一端寄り部分を他方のスラスト軌道輪47bに外嵌するとともに、前記内向鍔部52をこのスラスト軌道輪47bに突き当てている。
スラスト玉軸受46と入力側ディスク2Bとの間には、内径側スリーブ54と、皿ばね42と、スラストニードル軸受55とが、スラスト玉軸受46側から順に、入力軸15の軸方向に亙り互いに直列に設けられている。
皿ばね42は、トロイダル型無段変速機の運転時にローディングカム装置12が発生するスラスト荷重の作用方向(図3の左右方向)に並列に設けられているとともに、入力側ディスク2Bとローディングカム装置12とを互いに離隔させつつ、入力側ディスク2Bを入力側ディスク2Aに向け弾性的に押圧する。
また、外径側スリーブ50の外向鍔部53と、カム板10aの中間部外側面との間には、皿ばね57が設けられている。この皿ばね57は、ローディングカム装置12に予圧を付与すべく、カム板10aを入力側ディスク2Bに向けて押圧し、この入力側ディスク2Bの外側面に形成したカム面14とカム板10aに形成したカム面13との間隔を狭める役目を有する。
さらに、カム板10aの内周縁と内径側スリーブ54の外周面との間に、ラジアルニードル軸受58が設けられている。前記内径側スリーブ54は、円筒部59の一端部(図3の右端部)に外向鍔部60を形成した断面L字形であり、ラジアルニードル軸受58は、このうちの円筒部59の外周面と前記ローディングカム10aの内周縁との間に設けられている。
そして、皿ばね57の弾力により両カム面14、13同士の距離が最も縮まった状態(各ローラ10b、10bが、カム面14、13の最底部に位置する状態)でも、内向鍔部52とカム板10aの内径側部分との間、並びにこの内径側部分と外向鍔部60との間に、それぞれ僅かな隙間が存在する様に、各部の寸法が規制されている。
ここで、カム板10aの直径方向に延在している内径寄り部分と外径側スリーブ50の内向鍔部52との間に設けた隙間は、無負荷時の変速時に、構成部品の寸法誤差や組立誤差によって生じる入力側ディスク2Bの軸方向変位を許容する隙間として設けられている。また、前記隙間は、負荷時にローディングカム装置12に予圧を付与する皿ばね57が完全に押し潰される前に、カム板10aの内径寄り部分と外径側スリーブ50の内向鍔部52とが当接する寸法に設定され、皿ばね57の耐久性を確保するようにしている。
また、図5は、特許文献1に記載されているダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機の第2例を示している。
本例の場合には、入力軸15の左側の端部に一体に形成した外向フランジ状の鍔部45aの片側面(図5の右側面)に、アンギュラ型の内輪軌道62が形成されている。
この内輪軌道62と、外輪63の内周面に形成したアンギュラ型の外輪軌道64との間に複数個の玉65、65を配置してアンギュラ型の玉軸受66を構成している。
外輪63は、円筒部67と、この円筒部67の左側の端部で一体形成した外向鍔部53aとを備えている。そして、カム板10aの直径方向中間部に設けた円筒部56の内周面が、円筒部67の外周面にがたつきなく、且つ軸方向に変位自在に外嵌されているとともに、外向鍔部53aとカム板10aの中間部外側面との間に、皿ばね57が配置されている。
また、外輪63の内径寄り部分と入力側ディスク2Bとの間に、スラストニードル軸受55と、皿ばね42とが、外輪63の側から順番に、軸方向に互いに直列に配置されている。
そして、本例も、カム板10aの円筒部56から直径方向内方に延在している内径寄り部分と、外輪63の円筒部67の外周面から直径方向内方に延在している内径寄り部分との間に設けた隙間は、無負荷時の変速時に、構成部品の寸法誤差や組立誤差によって生じる入力側ディスク2Bの軸方向変位を許容する隙間として設けられている。また、前記隙間は、負荷時に、ローディングカム装置12に予圧を付与する皿ばね57が完全に押し潰される前に、カム板10aの内径寄り部分と外輪63の内径寄り部分とが当接する寸法に設定され、皿ばね57の耐久性を確保するようにしている。
本例は、第1例のスラスト荷重を支承自在な軸受の構成部材の一部を入力軸15およびスリーブ50と一体にし、なおかつラジアル荷重も支持可能なようにアンギュラ軸受構造にし、また外径側、内径側スリーブ50,54を一体にし、それに伴いラジアルニードル軸受58を省略した点、並びにスラストニードル軸受55と皿ばね42との配置を逆にした点以外は、図3および図4と同様である。
特開2000−35099号公報
ところで、図3〜図5で示した従来のトロイダル型無段変速機は、無負荷時の変速による入力側ディスク2Bの軸方向移動によって、皿ばね42の軸方向の完全につぶれるまでの余裕代が変化する。この皿ばね42の完全につぶれるまでの余裕代の変化は、図3では、カム板10aの直径方向に延在している内径寄り部分と外径側スリーブ50の内向鍔部52との間に設けた隙間の変化と連動する。また、図5では、皿ばね42の完全につぶれるまでの余裕代の変化は、カム板10aの円筒部56から直径方向内方に延在している内径寄り部分と、外輪63の円筒部67の外周面から直径方向内方に延在している内径寄り部分との間に設けた隙間の変化と連動する。
ここで、皿ばねの完全につぶれるまでの余裕代が前記隙間より小さいと、無負荷時の変速による入力側ディスク2Bの軸方向移動によって、先に皿ばね42が完全に押し潰されてしまい、入力側ディスク2Bの移動が妨げられて過大な押し付け力が発生して変速不能となるおそれがある。また、互いに接触する入力側ディスク2B、パワーローラ8の周面8aおよび出力側ディスク4や、皿ばね42に直列に配置しているスラストニードル軸受55にも大きな荷重が作用して耐久性が低下するおそれがある。
そして、皿ばね42が、完全に押し潰された状態と弾性的に広がった状態とを繰り返すと比較的早期にへたってしまい、皿ばね42の耐久性が確保できないという問題もある。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、予圧ばねの耐久性を確保することができるとともに、予圧ばねに予圧が付与される構成部材の耐久性も向上することができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、回転軸と、この回転軸の一端部に、内側面をこの回転軸の中央側に向け、この回転軸の軸方向に亙る変位を制限した状態で支持した第一外側ディスクと、この回転軸の中間部他端寄り部分に、内側面をこの回転軸の中央側に向けた状態で、この回転軸の軸方向に亙る変位自在に支持した第二外側ディスクと、この第二外側ディスクを前記第一外側ディスクに押圧しつつ回転駆動するローディングカム装置と、その内側面を前記第一外側ディスクの内側面に対向させた状態で前記第一、第二外側ディスクと同心に、且つこれら第一、第二外側ディスクとは独立した回転自在に支持された第一内側ディスクと、その内側面を第二外側ディスクの内側面に対向させた状態で前記第一内側ディスクと同心に、且つこの第一内側ディスクと同期した回転自在に支持された第二内側ディスクと、前記第一外側ディスクの内側面と第一内側ディスクの内側面との間に挟持された複数個の第一パワーローラと、前記第二外側ディスクの内側面と第二内側ディスクの内側面との間に挟持された複数個の第二パワーローラとを備え、前記第一、第二両内側ディスクは前記回転軸の中間部周囲に、この回転軸とは独立した、且つ互いに同期した回転自在に支持されているトロイダル型無段変速機において、
前記回転軸の他端部で前記第二外側ディスクの外側面から突出した部分に固設された外向フランジ状の鍔部と、この鍔部と前記ローディングカム装置を構成するローディングカムとの間に設けたスラスト荷重を支承自在な軸受と、この軸受と前記第二外側ディスクとの間に、トロイダル型無段変速機の運転時に発生するスラスト荷重の作用方向に関して前記ローディングカムと並列に設けられ、前記第二外側ディスクを前記第一外側ディスクに向けて弾性的に押圧する予圧ばねとを備え、
前記ローディングカムが、前記スラスト荷重を支承する軸受を構成し、前記鍔部に対し回転する軌道輪の周囲に直接またはスリーブを介して軸方向に亙る変位自在に外嵌支持されており、前記ローディングカムと前記軌道輪またはスリーブとの間に、このローディングカムと軌道輪またはスリーブとの間隔を広げる方向の弾力を有し、前記ローディングカム装置に予圧を付与する第二の予圧ばねを設けており、
前記第二の予圧ばねの弾力に基づいて前記ローディングカム装置の軸方向寸法が最も小さくなった状態で、前記ローディングカムと前記軌道輪または前記スリーブとの間にスラスト方向に亙る隙間が存在するとともに、
当該隙間に対して、前記予圧ばねの前記回転軸の軸線方向の完全につぶれるまでの余裕代を大きく設定したことを特徴とする。
本発明のトロイダル型無段変速機によれば、ローディングカムと軌道輪またはスリーブとの間にスラスト方向に亙って設けた隙間に対して、第二外側ディスクを第一外側ディスクに向けて弾性的に押圧する予圧ばねの完全につぶれるまでの余裕代を大きくしたので、無負荷時の変速による第二外側ディスクの軸方向移動によって予圧ばねが完全に押し潰されることがなく、予圧ばねの耐久性を確保することができるとともに、予圧ばねに予圧が付与される構成部材の耐久性も向上することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機について図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の各図において、図3〜図5で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略または簡略する。
図1は、本実施の形態に係るダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す図である。本トロイダル型無段変速機において、ケーシング(図示せず)の内側に入力軸(回転軸)15が回転自在に支持されており、この入力軸15の外周に、2つの入力側ディスク(第一外側ディスク)2A,入力側ディスク(第ニ外側ディスク)2Bと2つの出力側ディスク(第一内側ディスク、第ニ内側ディスク)4,4とが取り付けられている。
入力軸15の中間部の外周には出力歯車21が回転自在に支持されている。この出力歯車21の中心部に設けられた円筒状のスリーブ部35に、出力側ディスク4,4がスプライン結合によって連結されている。
入力軸15は、図中左側に位置する入力側ディスク2Bと、カム板(ローディングカム)10aとの間に設けられたローディングカム装置12を介して、駆動軸36により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車21は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁43を介してケーシング内に支持されており、これにより、入力軸15の軸線を中心に回転できる一方で、軸線方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク4,4は、入力軸15との間に介在されたニードル軸受16,16によって、入力軸15の軸線を中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2Bは、入力軸15にボールスプライン40を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2Aは、入力軸15にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2A,2Bは入力軸15と共に回転するようになっている。
また、入力側ディスク2A,2Bの内側面(凹面)2a,2aと出力側ディスク4,4の内側面(凹面)4a,4aとの間には、パワーローラ8が回転自在に挟持されている。
入力軸15の一端部(図1の右端部)にスプライン結合により連結されている右側の入力側ディスク2Aは、ローディングナット38によりこの入力側ディスク2Aの外側面が抑え付けられている。これによって、右側の入力側ディスク2Aの入力軸15に対する軸線方向の変位が実質的に阻止されている。
入力軸15の左側の端部に一体に形成した外向フランジ状の鍔部45aの片側面には、アンギュラ型の内輪軌道62が形成されている。
この内輪軌道62と、外輪63の内周面に形成したアンギュラ型の外輪軌道64との間に複数個の玉65、65を配置してアンギュラ型の玉軸受66を構成している。
外輪63は、円筒部67と、この円筒部67の左側の端部で一体形成した外向鍔部53aとを備えている。そして、カム板10aの直径方向中間部に設けた円筒部56の内周面が、円筒部67の外周面にがたつきなく、且つ軸方向に変位自在に外嵌されているとともに、外向鍔部53aとカム板10aの中間部外側面との間に、皿ばね(第二の予圧ばね)57が配置されている。
また、外輪63の内径寄り部分と入力側ディスク2Bとの間に、スラストニードル軸受55と、皿ばね(予圧ばね)42とが、外輪63の側から順番に、軸方向に互いに直列に配置されている。
本実施の形態の皿ばね42は、図2に示すように、円錐台形状の4枚の皿ばね70a、70b、70c、70dで構成されている。そして、2枚の皿ばね72a、72b同士を、互いの表面、裏面が面接触するように重ね合わせて一方の組の皿ばね群72aとし、他の2枚の皿ばね72c、72d同士も、互いの表面、裏面が面接触するように重ね合わせて他方の組の皿ばね群72bとし、これら一方の組の皿ばね群72aと他方の組の皿ばね群72bとの裏面同士を対向させて入力軸15の外周に配置している。
これにより、本実施の形態の皿ばね42は、一方の組の皿ばね群72aと他方の組の皿ばね群72bとの間の内径側に、軸方向長さがS1の隙間が設けられる。この隙間S1は、皿ばね42が軸方向に弾性変形する際の余裕代である(以下、余裕代S1と言う)。
また、図2に示すように、カム板10aの円筒部56から直径方向内方に延在している内径寄り部分と、外輪63の円筒部67の外周面から直径方向内方に延在している内径寄り部分との間に設けた隙間をS2とすると、この隙間S2より、皿ばね42の余裕代S1を大きな値に設定している(S2<S1)。
したがって、本実施の形態のトロイダル型無段変速機は、隙間S2より皿ばね42の余裕代S1が大きいことから、無負荷時の変速による入力側ディスク2Bの軸方向移動によって皿ばね42が、完全に押し潰されることがなく入力側ディスク2Bの移動も妨げないので、変速不可能な状態が発生しない。
また、入力側ディスク2Bの内側面2a、パワーローラ8の周面8aおよび出力側ディスク4の内側面4aや、皿ばね42に直列に配置しているスラストニードル軸受55の損傷も防止することができる。
さらに、負荷時に、ローディングカム装置12に予圧を付与する皿ばね57が完全に押し潰される前に、カム板10aの内径寄り部分と外輪63の内径寄り部分とが当接するような隙間S1に設定されているので、皿ばね57の耐久性も十分に確保できる。
なお、本実施の形態では、カム板10aの円筒部56から直径方向内方に延在している内径寄り部分と外輪63の円筒部67の外周面から直径方向内方に延在している内径寄り部分との間に隙間S2を設けているが、図3で示したように、カム板10aの直径方向に延在している内径寄り部分と外径側スリーブ50の内向鍔部52との間に隙間S2を設け、この隙間S2より皿ばね42の余裕代S1を大きな値に設定しても、同様の効果を奏することができる。
本発明は、ハーフトロイダル型あるいはトラニオンを有しないフルトロイダル型などの様々な形態のダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機に適用することができる。
本発明の実施形態に係るダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の要部断面図である。 図1の要部を示す図である。 従来の第1例のダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の要部断面図である。 入力側ディスクおよび出力側ディスクに挟持されたパワーローラを示す概略図である。 従来の第2例のダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の要部断面図である。
符号の説明
2A 入力側ディスク(第一外側ディスク)
2B 入力側ディスク(第ニ外側ディスク)
4 出力側ディスク(第一内側ディスク、第ニ内側ディスク)
8 パワーローラ
10a カム板(ローディングカム)
12 ローディングカム装置
15 入力軸(回転軸)
16 ニードル軸受
36 駆動軸
40 ボールスプライン
42 皿ばね(予圧ばね)
45a 外向フランジ状の鍔部
53a 外向鍔部
55 スラストニードル軸受
57 皿ばね(第二の予圧ばね)
62 内輪軌道
63 外輪
64 外輪軌道
65 玉
66 アンギュラ型の玉軸受
67 円筒部
70a、70b、70c、70d 皿ばね
72a 一方の組の皿ばね群
72b 他方の組の皿ばね群
S1 皿ばねの余裕代(予圧ばねの余裕代)
S2 隙間

Claims (1)

  1. 回転軸と、この回転軸の一端部に、内側面をこの回転軸の中央側に向け、この回転軸の軸方向に亙る変位を制限した状態で支持した第一外側ディスクと、この回転軸の中間部他端寄り部分に、内側面をこの回転軸の中央側に向けた状態で、この回転軸の軸方向に亙る変位自在に支持した第二外側ディスクと、この第二外側ディスクを前記第一外側ディスクに押圧しつつ回転駆動するローディングカム装置と、その内側面を前記第一外側ディスクの内側面に対向させた状態で前記第一、第二外側ディスクと同心に、且つこれら第一、第二外側ディスクとは独立した回転自在に支持された第一内側ディスクと、その内側面を第二外側ディスクの内側面に対向させた状態で前記第一内側ディスクと同心に、且つこの第一内側ディスクと同期した回転自在に支持された第二内側ディスクと、前記第一外側ディスクの内側面と第一内側ディスクの内側面との間に挟持された複数個の第一パワーローラと、前記第二外側ディスクの内側面と第二内側ディスクの内側面との間に挟持された複数個の第二パワーローラとを備え、前記第一、第二両内側ディスクは前記回転軸の中間部周囲に、この回転軸とは独立した、且つ互いに同期した回転自在に支持されているトロイダル型無段変速機において、
    前記回転軸の他端部で前記第二外側ディスクの外側面から突出した部分に固設された外向フランジ状の鍔部と、この鍔部と前記ローディングカム装置を構成するローディングカムとの間に設けたスラスト荷重を支承自在な軸受と、この軸受と前記第二外側ディスクとの間に、トロイダル型無段変速機の運転時に発生するスラスト荷重の作用方向に関して前記ローディングカムと並列に設けられ、前記第二外側ディスクを前記第一外側ディスクに向けて弾性的に押圧する予圧ばねとを備え、
    前記ローディングカムが、前記スラスト荷重を支承する軸受を構成し、前記鍔部に対し回転する軌道輪の周囲に直接またはスリーブを介して軸方向に亙る変位自在に外嵌支持されており、前記ローディングカムと前記軌道輪またはスリーブとの間に、このローディングカムと軌道輪またはスリーブとの間隔を広げる方向の弾力を有し、前記ローディングカム装置に予圧を付与する第二の予圧ばねを設けており、
    前記第二の予圧ばねの弾力に基づいて前記ローディングカム装置の軸方向寸法が最も小さくなった状態で、前記ローディングカムと前記軌道輪または前記スリーブとの間にスラスト方向に亙る隙間が存在するとともに、
    当該隙間に対して、前記予圧ばねの前記回転軸の軸線方向の完全につぶれるまでの余裕代を大きく設定したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
JP2005119455A 2005-04-18 2005-04-18 トロイダル型無段変速機 Pending JP2006300124A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005119455A JP2006300124A (ja) 2005-04-18 2005-04-18 トロイダル型無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005119455A JP2006300124A (ja) 2005-04-18 2005-04-18 トロイダル型無段変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006300124A true JP2006300124A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37468666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005119455A Pending JP2006300124A (ja) 2005-04-18 2005-04-18 トロイダル型無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006300124A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018079506A1 (ja) * 2016-10-27 2018-05-03 川崎重工業株式会社 トロイダル無段変速機

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002340119A (ja) * 2001-05-11 2002-11-27 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP2003113914A (ja) * 2001-10-04 2003-04-18 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機及びその組み立て方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002340119A (ja) * 2001-05-11 2002-11-27 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP2003113914A (ja) * 2001-10-04 2003-04-18 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機及びその組み立て方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018079506A1 (ja) * 2016-10-27 2018-05-03 川崎重工業株式会社 トロイダル無段変速機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006300124A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4968082B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP5007600B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3651929B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6372304B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4026237B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007292145A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3458495B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6221665B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007146873A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4524743B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4894178B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4587119B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2005233316A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4972931B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6458443B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4626883B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2008138762A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007240004A (ja) トロイダル型無段変速機用パワーローラユニット
JP2008082360A (ja) トロイダル型無段変速機
JP6787026B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6528359B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6364961B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6183163B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP6201782B2 (ja) トロイダル型無段変速機及び無段変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080415

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100922

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100924

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101209

A521 Written amendment

Effective date: 20110307

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20110310

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20110513

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912