JP2006299383A - 焼入れ性に優れた高強度機械構造用鋼 - Google Patents
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Abstract
【課題】 浸炭深さと優れた加工性が求められる例えばCVT用プーリー等の棒状の機械部品用素材として、Cr,Mo,Niなどの高価な焼入れ性向上元素の添加量を極力低減しつつ優れた焼入れ性を発揮し、しかも熱処理前の状態では優れた加工性を有する高強度機械構造用鋼を提供すること。
【解決手段】 C,Si,Mnなどの含有率が特定される他、Nb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を、下記(1)式の関係を満たす範囲で含む、焼入れ性に優れた高強度機械構造用鋼を開示する。
SC≧1.0×10-4……(1)
但し、SB>0.0の場合、SC=SA+SB
SB≦0.0の場合、SC=SA
(SA,SBの意味は明細書本文に記載の通り)。
【解決手段】 C,Si,Mnなどの含有率が特定される他、Nb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を、下記(1)式の関係を満たす範囲で含む、焼入れ性に優れた高強度機械構造用鋼を開示する。
SC≧1.0×10-4……(1)
但し、SB>0.0の場合、SC=SA+SB
SB≦0.0の場合、SC=SA
(SA,SBの意味は明細書本文に記載の通り)。
Description
本発明は自動車などの輸送機器や、建設機械その他の産業機械などにおいて、浸炭処理などの熱処理を施して使用される機械構造用鋼に関し、特に、軸受やCVT用プーリー、シャフト類、歯車、軸付き歯車などの素材として使用する際に、加工性が良好で且つ焼入れ性に優れた高強度機械構造用鋼に関するものである。
自動車、建設機械、その他の各種産業機械用として用いられる機械構造用部品において、特に高強度が要求される鋼部品には、従来から浸炭、窒化および浸炭窒化などの表面硬化熱処理(肌焼き処理)が行なわれている。これらの用途には、通常、SCr、SCM、SNCMなどのJIS規格で定められた肌焼用鋼を使用し、鍛造・切削等の機械加工により所望の部品形状に成形した後、浸炭、浸炭窒化などの表面硬化熱処理を施し、その後、研磨などの仕上工程を経て製造される。
ところで、特に高強度が求められる機械構造用の鋼部品では、製品としての要求強度を満たすためCr,Moなどの焼入れ性向上元素を多量添加し、焼入れ処理後の強度を高めることによって高強度化の要請に応えている(特許文献1など)。
また該特許文献1では、粒界酸化物を生成させることなく鋼の焼入れ性を高め、更には浸炭層と非浸炭層の生地を強靭化する作用も有しているNiを多量配合することによって高強度化を増進している。ところが、それら焼入れ性の向上などを狙って添加される上記元素は概して高価であり、素材コストを高める大きな原因になるという経済的な難点に加えて、それら強化元素量の増大によって熱処理前の鋼材が硬質化し、加工性や切削性が劣化するという極めて現実的な問題が生じてくる。
従って、Cr,Mo,Niなどの焼入れ性向上元素の添加量を極力抑えることによって低コスト化を図りつつ、しかも熱処理前の状態では優れた加工性(鍛造性や圧延性など)を有し、且つ、焼入れ処理によって高レベルの強度を発揮し得る様な機械構造用鋼の開発が望まれる。
他方、肌焼用鋼を対象としてNb,Tiなどの微量元素を添加し、それらの元素の炭化物や窒化物を微細に析出させることによって熱処理時のオーステナイト(γ)結晶粒の粗大化を防止し、溶接熱影響部などの靭性劣化を防止する技術は知られている(特許文献2,3など)。こうした技術思想は、前掲の特許文献1にも記載されている。しかしこれらの特許文献を含めて、本発明者らの知る限りにおいては、上記の様な微量元素を機械構造用鋼の焼入れ性の向上に利用した例は存在しない。
特開平2−170944号公報
特許第3510506号公報
特開昭9−78184号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、浸炭、窒化などの焼入れ熱処理を施して使用される機械構造用鋼において、Cr,Mo,Niなどの高価な焼入れ性向上元素の添加量を極力低減しつつ優れた焼入れ性を発揮し、しかも熱処理前の状態では、熱間もしくは冷間鍛造などの加工性に優れた特性を有する機械構造用鋼を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る焼入れ性と加工性に優れた高強度機械構造用鋼とは、質量%で、
C:0.10〜0.4%、
Si:0.02〜1.5%、
Mn:0.3〜3.0%、
Mo:0.02〜1.5%、
B:0.0003〜0.015%、
N:0.02%以下(0%を含まない)、
を満たし、且つ、Nb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を、下記(1)式の関係を満たす範囲で含有するところに特徴を有している。
C:0.10〜0.4%、
Si:0.02〜1.5%、
Mn:0.3〜3.0%、
Mo:0.02〜1.5%、
B:0.0003〜0.015%、
N:0.02%以下(0%を含まない)、
を満たし、且つ、Nb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を、下記(1)式の関係を満たす範囲で含有するところに特徴を有している。
SC≧1.0×10-4……(1)
但し、SB>0.0の場合、SC=SA+SB
SB≦0.0の場合、SC=SA
SA=[Nb]/92.9
SB=[Ti]/47.9+[Zr]/91.2+[Ta]/181+[Hf]/178−[N]/14
{式中、[Nb],[Ti],[Zr],[Ta],[Hf],[N]は各元素の含有量(質量%)を表わす}。
但し、SB>0.0の場合、SC=SA+SB
SB≦0.0の場合、SC=SA
SA=[Nb]/92.9
SB=[Ti]/47.9+[Zr]/91.2+[Ta]/181+[Hf]/178−[N]/14
{式中、[Nb],[Ti],[Zr],[Ta],[Hf],[N]は各元素の含有量(質量%)を表わす}。
本発明の上記鋼には、前掲の必須元素に加えて、求められる特性に応じて下記a)〜c)に示す群から選ばれる1種以上の元素を含有させることも有効である。
a)V:0.1%以下(0%を含まない)、
b)Ca:0.005%以下(0%を含まない)、Mg:0.005%以下(0%を含まない)、REM:0.020%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素、
c)Cu:2.0%以下(0%を含まない)、Ni:2.0%以下(0%を含まない)、Cr:3.0%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素。
b)Ca:0.005%以下(0%を含まない)、Mg:0.005%以下(0%を含まない)、REM:0.020%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素、
c)Cu:2.0%以下(0%を含まない)、Ni:2.0%以下(0%を含まない)、Cr:3.0%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素。
本発明によれば、鋼の化学成分を特定し、特に焼入れ性向上元素として公知のMoを必須元素として使用するが、その添加量を最小限に抑え、該Moの減量分を少量のBと、Nb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を極微量添加することによって補い、熱処理前は優れた加工性を有し、しかも焼入れ性が極めて良好で焼入れ熱処理によって卓越した強度の機械構造部品を与え、且つ価格的にも十分に需要者の要望を満たす機械構造用鋼を提供できる。
本発明者らは前述した様な従来技術の下で、特にCr,Mo,Niなどの焼入れ性向上元素を極力低減した場合でも、焼入れ性が良好で高強度の機械構造部品を得ることができ、しかも焼入れ熱処理前の状態では比較的軟質で優れた加工性を発揮し得る様な焼入れ性機械構造用鋼の開発を期して、様々の添加元素について検討を重ねてきた。
その結果、主体となる焼入れ性元素としてはMoを必須的に使用するが、その量は相対的に少なく抑え、該Moと共に少量のBと、更には、所謂マイクロアロイと称されるNb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を極微量添加すれば、焼入れ熱処理前の状態では比較的軟質で優れた加工性を有し、しかも、焼入れ性が極めて良好で焼入れ後の強度は飛躍的に高まり、従来の機械構造用鋼を凌駕する高強度の機械構造部品が得られることを知り、本発明を完成した。
以下、本発明で機械構造用鋼の化学成分を定めた理由を明らかにする。
C:0.10〜0.4%;
Cは、機械構造用部品として必要な芯部硬さを確保する上で重要な元素であり、0.10%未満では硬さ不足により機械構造用部品としての静的強度が不足気味となる。しかしC量が多過ぎると、硬くなり過ぎて芯部の靭性が悪くなるばかりか、焼入れ熱処理前の加工性も悪くなるので、0.4%以下に抑える必要がある。より好ましいC含量は、0.15%以上、0.3%以下、更に好ましくは0.17%以上、0.25%以下である。
Cは、機械構造用部品として必要な芯部硬さを確保する上で重要な元素であり、0.10%未満では硬さ不足により機械構造用部品としての静的強度が不足気味となる。しかしC量が多過ぎると、硬くなり過ぎて芯部の靭性が悪くなるばかりか、焼入れ熱処理前の加工性も悪くなるので、0.4%以下に抑える必要がある。より好ましいC含量は、0.15%以上、0.3%以下、更に好ましくは0.17%以上、0.25%以下である。
Si:0.02〜1.5%;
Siは脱酸剤として作用し、酸化物系介在物量を低減して内部品質を高める作用を有すると共に、焼戻し処理による硬さ低下を抑えて焼入れ処理後の表層硬さを確保するのに有効な元素であり、これらの効果を有効に発揮させるには0.02%以上の添加を必要とする。しかしSiが多過ぎると、鋼素材が硬くなり過ぎて加工性が劣化する他、焼入れ処理時に粒界酸化層の形成を助長して疲労特性を劣化させるので、1.5%を上限と定めた。より好ましいSi含量は、0.10%以上、1.0%以下、更に好ましくは0.2%以上、0.8%以下である。
Siは脱酸剤として作用し、酸化物系介在物量を低減して内部品質を高める作用を有すると共に、焼戻し処理による硬さ低下を抑えて焼入れ処理後の表層硬さを確保するのに有効な元素であり、これらの効果を有効に発揮させるには0.02%以上の添加を必要とする。しかしSiが多過ぎると、鋼素材が硬くなり過ぎて加工性が劣化する他、焼入れ処理時に粒界酸化層の形成を助長して疲労特性を劣化させるので、1.5%を上限と定めた。より好ましいSi含量は、0.10%以上、1.0%以下、更に好ましくは0.2%以上、0.8%以下である。
Mn:0.3〜3.0%;
Mnは脱酸剤として作用し、酸化物系介在物量を低減して鋼材の内部品質を高める作用を有すると共に、焼入れ性を高める上でも欠くことのできない元素であり、これらの作用を有効に発揮させるには0.3%以上含有させねばならない。しかし、Mnが多過ぎると熱間鍛造などの加工性が悪くなるので、多くとも3.0%を超えない様に制御すべきである。Mnのより好ましい含有量は0.5%以上、2.0%以下、更に好ましくは0.75%以上、1.5%以下である。
Mnは脱酸剤として作用し、酸化物系介在物量を低減して鋼材の内部品質を高める作用を有すると共に、焼入れ性を高める上でも欠くことのできない元素であり、これらの作用を有効に発揮させるには0.3%以上含有させねばならない。しかし、Mnが多過ぎると熱間鍛造などの加工性が悪くなるので、多くとも3.0%を超えない様に制御すべきである。Mnのより好ましい含有量は0.5%以上、2.0%以下、更に好ましくは0.75%以上、1.5%以下である。
Mo:0.02〜1.5%;
Moは鋼中に固溶し、後述する固溶Bや固溶Nb,Ti,Zr,Hf,Taと複合して焼入れ性を著しく高める作用を有する他、浸炭・窒化部や芯部の強度、靭性を高める作用を有する重要な元素であり、これらの作用を有効に発揮させるには0.02%以上の添加を必須とする。しかしMoが多過ぎると、熱間加工後の硬度が高くなり過ぎて冷間加工性が著しく低下するので1.5%を上限とする。Moのより好ましい含有率は、0.05%以上、1.0%以下、更に好ましくは0.75%以下である。
Moは鋼中に固溶し、後述する固溶Bや固溶Nb,Ti,Zr,Hf,Taと複合して焼入れ性を著しく高める作用を有する他、浸炭・窒化部や芯部の強度、靭性を高める作用を有する重要な元素であり、これらの作用を有効に発揮させるには0.02%以上の添加を必須とする。しかしMoが多過ぎると、熱間加工後の硬度が高くなり過ぎて冷間加工性が著しく低下するので1.5%を上限とする。Moのより好ましい含有率は、0.05%以上、1.0%以下、更に好ましくは0.75%以下である。
B:0.0003〜0.015%;
Bは、熱間もしくは冷間加工性を劣化させることなく焼入れ性や靭性を高める上で欠くことのできない元素であり、本発明の如く固溶Moと、同じく固溶したNb,Ti,Zr,Ta,Hfから選ばれる元素との複合によって焼入れ性を飛躍的に高め、高強度化に寄与する。こうした効果を有効に発揮させるには、Bを0.0003%以上含有させなければならず、好ましくは0.0006%以上、更に好ましくは0.0012%以上含有させるのがよい。しかしその効果は0.015%で飽和するので、それ以上の添加は経済的に無駄である。より好ましいB含量の上限は0.005%、更に好ましくは0.003%以下である。
Bは、熱間もしくは冷間加工性を劣化させることなく焼入れ性や靭性を高める上で欠くことのできない元素であり、本発明の如く固溶Moと、同じく固溶したNb,Ti,Zr,Ta,Hfから選ばれる元素との複合によって焼入れ性を飛躍的に高め、高強度化に寄与する。こうした効果を有効に発揮させるには、Bを0.0003%以上含有させなければならず、好ましくは0.0006%以上、更に好ましくは0.0012%以上含有させるのがよい。しかしその効果は0.015%で飽和するので、それ以上の添加は経済的に無駄である。より好ましいB含量の上限は0.005%、更に好ましくは0.003%以下である。
N:0.02%以下(0%を含まない);
Nは鋼の溶製工程で不可避的に混入してくる不純物元素であり、後述するTi,Zr,Ta,Hfと結合し窒化物系の粗大介在物となって疲労特性を劣化させるので、極力少なく抑えるのがよく、多くとも0.02%以下、好ましくは0.01%以下、更に好ましくは0.007%以下に抑えるのがよい。
Nは鋼の溶製工程で不可避的に混入してくる不純物元素であり、後述するTi,Zr,Ta,Hfと結合し窒化物系の粗大介在物となって疲労特性を劣化させるので、極力少なく抑えるのがよく、多くとも0.02%以下、好ましくは0.01%以下、更に好ましくは0.007%以下に抑えるのがよい。
Nb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素:前記(1)式、即ち「SC≧1.0×10-4」の関係を満たす範囲;
本発明では、上記5種類の元素の含有量を、以下に詳述するSA,SBの関係も考慮して「SC≧1.0×10-4」の範囲に制御することを必須の要件とする。
本発明では、上記5種類の元素の含有量を、以下に詳述するSA,SBの関係も考慮して「SC≧1.0×10-4」の範囲に制御することを必須の要件とする。
ここで「SA」とは「[Nb]/92.9」、すなわち鋼中のNb含量(質量%)をその原子量で割った値であり、「SB」とは「[Ti]/47.9+[Zr]/91.2+[Ta]/181+[Hf]/178−[N]/14」、すなわち鋼中のTi,Zr,Ta,Hfの各含有率(質量%)を夫々の原子量で割った値の総和から窒素含有率(質量%)をNの原子量で割った値を差し引いた値を意味しており、「SB>0.0」の場合は「SC=SA+SB」として計算し、「SB≦0.0」の場合は「SC=SA」として計算することを規定している。その理由は次の通りである。
即ち、上記5種類の元素のうちNbは、鋼中のCと結合して炭化物を形成するが、N(窒素)との反応性は低い。そして炭化物を形成すると、通常は析出物となって鋼組織の焼入れ性には関与しないと考えられているが、焼入れ時の加熱温度を高めるとオーステナイト中にNbとして固溶し、同様にオーステナイト中に固溶するMo、Bと複合して焼入れ性を著しく高める作用を発揮する。本発明者らの実験によれば、こうした焼入れ性向上効果は、上記SCが「1.0×10-4」以上となったときに顕著に現われることが確認された。
一方、Nb以外の4種の元素、即ちTi,Zr,Ta,Hfも炭化物を形成するが、これらの元素はNとの反応性が高く、鋼中にNが存在する場合はそれらと強く結合して安定な窒化物を形成する。そしてその窒化物は安定であるため、加熱温度を高めても再固溶することはない。しかし炭素と結合した炭化物は、加熱温度を高めるとオーステナイト中に固溶し、上記Nbと同様に、固溶しているMo、Bと複合して焼入れ性を著しく高める。即ち、これら4種の元素の中で焼入れ性の向上に寄与するのは、鋼中のNと結合して窒化物を形成した後に残った元素だけである。従って、これら4種の元素については、鋼中のN含量も考慮し、窒化物を形成した後の残存量で焼入れ性への寄与度を判断する必要がある。
従って、上記SBの算出式によって求められる値が「0.0」以上であるときは、それら4元素が固溶することによって高まる焼入れ性を、前記Nbの焼入れ性向上効果に加算する必要があるため、上記SCとして「SA+SB」の値を採用する。しかし、上記SBの算出式によって求められる値が「0.0」未満である場合、それらの金属の全てが安定な窒化物として存在しており焼入れ性には全く関与しないので、上記SCの値にSB(すなわち上記4種の元素)の影響を考慮する必要はない。
そして、この様にして求められるSCの値が「1.0×10-4」以上であるときは、安定して優れた焼入れ性が発揮されることが確認された。焼入れ性を発揮させる上でより好ましいSCの値は「3.0×10-4」以上、更に好ましくは「5.0×10-4」以上である。
なお、焼入れ性向上の観点からすると、上記5種類の元素の含有量に上限は存在しないが、それらの効果は概ね0.50%程度で飽和し、それ以上の添加は経済的に無駄であるばかりか、粗大な炭化物の生成によって被削性や疲労特性などに悪影響を及ぼす様になるので、総和で0.50%程度以下に抑えるのがよい。より好ましくは0.20%以下、更に好ましくは0.10%以下である。いずれにしても、これらNb,Ti,Zr,Ta,Hfの元素のうちNbを除く4種の元素については、N量との関係も考慮してその含有量を制御することが重要となる。
本発明で用いる鋼の必須構成元素は以上の通りであり、残部は実質的にFeである。「実質的に」とは不可避的に混入してくる元素、例えばAl、P(リン)、O(酸素)、S(硫黄)などの不可避不純物量の混入を許容するという意味であり、それらが含まれることによる障害を極力抑えるには、Alは0.12%以下、Pは0.03以下、Oは0.003%以下、Sは0.1%以下に抑えるのがよい。
ちなみに、Alは硬質で粗大な非金属介在物(Al2O3)が生成して衝撃特性や冷間加工性を劣化させるので、0.2%以下に抑えるべきである。Pは結晶粒界に偏析して衝撃特性や冷間加工性を低下させるので、極力少なく抑えるべきであり、多くとも0.03%以下、より好ましくは0.010%以下に抑えるのがよい。またO(酸素)は鋼材の強度特性を低下させるので、0.003%以下、より好ましくは0.0015%以下に抑えるのがよい。Sは、靭性には悪影響を及ぼす反面、MnSを形成して被削性の向上に寄与するので、特に被削性が求められる場合は適量の添加が有効である。しかし、靭性劣化を回避するには0.1%以下、より好ましくは0.08%以下、更に好ましくは0.02%以下に抑えるのがよい。
また本発明で用いる鋼材には、上記必須元素や不可避元素に加えて、所望に応じて更なる付加的特性を与えるため、下記の様な選択元素を含有させることも有効であり、必要に応じてそれらの元素を添加したものも本発明の技術的範囲に含まれる。
V:0.1%以下;
Vは、少量の添加で焼入れ性を高めると共に、焼戻し軟化抵抗を高める作用を有しており、その効果は0.005%程度以上で有効に発揮される。しかし、0.1%を超えると冷間加工性を劣化させるので、0.1%以下に抑えるべきである。より好ましくは0.05%以下、更に好ましくは0.02%以下である。
Vは、少量の添加で焼入れ性を高めると共に、焼戻し軟化抵抗を高める作用を有しており、その効果は0.005%程度以上で有効に発揮される。しかし、0.1%を超えると冷間加工性を劣化させるので、0.1%以下に抑えるべきである。より好ましくは0.05%以下、更に好ましくは0.02%以下である。
Ca:0.003%以下(0%を含まない)、Mg:0.003%以下(0%を含まない)、REM:0.03%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種;
これらの元素は、何れも鋼中のSと反応して硫化物を形成し、MnSの伸長を防ぐことで靭性を高める作用を発揮するほか、被削性の向上にも有効に作用する。しかし、多過ぎると逆に靭性を著しく劣化させるので、添加するにしてもそれぞれ上限値以下に抑えるべきである。
これらの元素は、何れも鋼中のSと反応して硫化物を形成し、MnSの伸長を防ぐことで靭性を高める作用を発揮するほか、被削性の向上にも有効に作用する。しかし、多過ぎると逆に靭性を著しく劣化させるので、添加するにしてもそれぞれ上限値以下に抑えるべきである。
Cu:2.0%以下(0%を含まない)、Ni:2.0%以下(0%を含まない)、Cr:2.0%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種;
Cu,Ni,Crは、何れも焼入れ性の向上に寄与するという点では同効元素であり、且つこれらのうちCuは耐食性の向上にも寄与する。またNiは鋼材の靭性向上にも寄与し、Crは浸炭硬化性を高める作用も有している。しかし、それら各元素の効果は各々の上述した上限値付近で飽和するので、それ以上の添加は不経済である。
Cu,Ni,Crは、何れも焼入れ性の向上に寄与するという点では同効元素であり、且つこれらのうちCuは耐食性の向上にも寄与する。またNiは鋼材の靭性向上にも寄与し、Crは浸炭硬化性を高める作用も有している。しかし、それら各元素の効果は各々の上述した上限値付近で飽和するので、それ以上の添加は不経済である。
しかも、過剰量のCrは靭性に悪影響を及ぼすので、上限値を超える添加は避けるべきである。また、上記元素のうち特にCuは、単独で添加すると鋼材の熱間加工性を劣化させる傾向があるが、Cuと共に適量のNiを併用すると、こうしたCu添加による弊害も回避できる。但し、Niが多すぎると靭性や切削性が著しく劣化するので、2.0%を超える添加は避けねばならず、好ましくは1.0%以下に抑えるのがよい。
次に、上記の様な特性を備えた機械構造用鋼を得るには、前述した化学成分の要件を満たす鋼材を1250℃以上の温度で均熱し、熱間圧延時の加熱温度を1000℃以下に抑えると共に、最終圧延温度を900℃以下に制御し、更に、浸炭焼入れ(肌焼き)処理時の加熱温度を1000℃以上に設定することが重要となる。
まず、均熱温度を1250℃以上に設定するのは、焼入れ時の結晶粒の成長を抑えて芯部の靭性劣化を抑制するためである。即ち、均熱温度を1250℃以上に高めることで、鋼中に添加した上記Nb,Ti,Zr,HfまたはTaなどの炭化物を一旦すべて固溶させ、その後の冷却で微細均一に析出させれば、オーステナイト結晶粒の成長が抑えられ、浸炭焼入れ加熱処理による靭性劣化を阻止できるからである。上記元素を固溶させる上でより好ましい均熱温度は1300℃前後の温度である。
その後に行なわれる熱間圧延工程では、加熱温度を1000℃以下に抑えると共に、最終圧延温度を900℃以下に制御する。すなわち熱間圧延時の加熱温度および最終圧延温度を低めに制御することで、熱延後の鋼硬さを低く抑えることができ、冷間加工性を良好に保つことが可能となる。即ち圧延工程では、焼入れ性に寄与する前記Nb,Ti,Zr,TaまたはHfの炭化物を極力そのままに保ち、固溶させないことが重要で、それにより安定して優れた加工性を確保するには、熱間圧延時の加熱温度が1000℃を上回ることなく、且つ最終圧延温度が900℃を上回らない様に制御することが重要となる。より好ましい加熱温度は950℃以下、より好ましい最終圧延温度は850℃以下である。
かくして得られる本発明の浸炭用鋼は、上記Nb,Ti,Zr,Ta,Hfの1種以上が炭化物もしくは窒化物として微分散しており、優れた加工性を有しているが、これを浸炭焼入れ処理する際に、加熱温度を1000℃以上に高めると、該温度でNb,Ti,Zr,Ta,Hfの1種以上がオーステナイト中に固溶し、同様に固溶しているMoやBの存在とも相俟って焼入れ性を著しく高め、鋼の強度を飛躍的に高めるのである。
従って本発明の機械構造用鋼を焼入れ処理して使用する際には、焼入れのための加熱温度を1000℃以上、より好ましくは1050℃以上、更に好ましくは1100℃以上に設定することが不可欠の条件となる。ちなみに、加熱温度が1000℃未満では、炭化物を形成している上記Nb,Ti,Zr,Ta,Hfが炭化物のままで残存し、オーステナイトに固溶しないため、本発明で意図する焼入れ性向上作用が有効に発揮されず、焼入れ後の強度を目標レベルにまで高めることができない。
かくして本発明によれば、化学成分を特定し、特にMo、Bと共にNb,Ti,Zr,Ta,Hfから選ばれる少なくとも1種を微量添加することにより、焼入れ処理後は優れた加工性を有し、且つ焼入れ後は高レベルの機械強度を発揮し得るものとなり、焼入れ前の優れた加工性と焼入れ後の高い機械強度という2つの要望を同時に満たす機械構造用鋼を提供できる。
以下、実施例を挙げて本発明の構成および作用効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1
表1,2に示す化学組成の鋼材を小型溶製炉で溶製し、鋳造、均熱ののち熱間鍛造を行なって一辺が155mm角の棒鋼を得た。この棒鋼を使用し、表3に示す如く1100〜1300℃の温度で60分間均熱してから空冷した。その後、950〜1100℃に再加熱し、850〜950℃の最終圧延温度で圧延することによって直径30mmの丸棒鋼を得、各丸棒鋼について、下記の方法で硬さ試験および冷間加工性試験を行なうと共に、焼入れ特性と結晶粒成長特性を調べた。
表1,2に示す化学組成の鋼材を小型溶製炉で溶製し、鋳造、均熱ののち熱間鍛造を行なって一辺が155mm角の棒鋼を得た。この棒鋼を使用し、表3に示す如く1100〜1300℃の温度で60分間均熱してから空冷した。その後、950〜1100℃に再加熱し、850〜950℃の最終圧延温度で圧延することによって直径30mmの丸棒鋼を得、各丸棒鋼について、下記の方法で硬さ試験および冷間加工性試験を行なうと共に、焼入れ特性と結晶粒成長特性を調べた。
[冷間加工性試験]
上記で得た直径30mmの丸棒鋼を直径27.5mmに引抜き加工した後、図1に示す如く長さ41.3mmのノッチ付試験片を作製し、それぞれ5個の端面完全拘束試験を行い、圧下率40%に圧下した時に割れが発生した試験片個数により、下記の基準で冷間加工性を評価した。
◎:割れなし、○:割れ1個、×:割れ2個以上
上記で得た直径30mmの丸棒鋼を直径27.5mmに引抜き加工した後、図1に示す如く長さ41.3mmのノッチ付試験片を作製し、それぞれ5個の端面完全拘束試験を行い、圧下率40%に圧下した時に割れが発生した試験片個数により、下記の基準で冷間加工性を評価した。
◎:割れなし、○:割れ1個、×:割れ2個以上
[焼入れ特性、結晶粒成長特性、芯部硬さ]
各供試棒鋼を圧下率70%で冷間鍛造した後、1050℃で3時間の浸炭処理+油焼き入れを行ったものについて、また、上記で得た直径30mmの各丸棒鋼に1050℃×3時間の浸炭処理+油焼入れを行い、その後160℃で焼戻しを行なったものについて、JIS3号シャルピー衝撃試験片を作製して衝撃試験を行ない、芯部靭性を測定した。また、各試験片芯部のビッカース硬さを荷重10kgで測定した。そして、芯部靭性は20J以上、芯部硬さはHv330以上を合格とした。
各供試棒鋼を圧下率70%で冷間鍛造した後、1050℃で3時間の浸炭処理+油焼き入れを行ったものについて、また、上記で得た直径30mmの各丸棒鋼に1050℃×3時間の浸炭処理+油焼入れを行い、その後160℃で焼戻しを行なったものについて、JIS3号シャルピー衝撃試験片を作製して衝撃試験を行ない、芯部靭性を測定した。また、各試験片芯部のビッカース硬さを荷重10kgで測定した。そして、芯部靭性は20J以上、芯部硬さはHv330以上を合格とした。
[結晶粒抑制効果]
上記で得た浸炭処理後のサンプル横断面のγ結晶粒度を、JIS G 0551に定めるオーステナイト結晶粒度試験法に則って、結晶粒度番号で5番以下の粗大粒の面積率を測定し、5%を超えるものを不良(×)、5%以下のものを合格(○)とした。
上記で得た浸炭処理後のサンプル横断面のγ結晶粒度を、JIS G 0551に定めるオーステナイト結晶粒度試験法に則って、結晶粒度番号で5番以下の粗大粒の面積率を測定し、5%を超えるものを不良(×)、5%以下のものを合格(○)とした。
結果を表3に一括して示す。
表1〜3より次の様に考えることができる。
No.1〜4,6〜24は本発明の規定要件を全て満たす実施例であり、熱間圧延後の硬さが相対的に低くて冷間加工性に優れると共に、浸炭焼入れ後のオーステナイト結晶粒の成長が少なく、芯部靭性、芯部硬さ共に良好で優れた機械的特性を有していることが分かる。中でも符号1は、浸炭時の最高加熱温度が1100℃である場合でもオーステナイト結晶粒の成長が少なく、焼入れ温度の上昇による浸炭時間の短縮も可能な鋼材であることが分かる。また符号3は、熱延前の均熱温度が本発明で推奨する下限温度のぎりぎりであり、一応本発明の目標性能は得られているが、若干のオースイテナイト結晶粒の成長が認められる。また符号4は、熱間圧延時の加熱温度が本発明で推奨する上限ぎりぎりの温度であるため、他の例に較べると冷間加工性がやや低い。更に符号5の化学成分は本発明の規定要件を満たしているが、均熱温度および熱間圧延の加熱温度が本発明で推奨する温度を外れているため、圧延により硬質化して冷間加工性が悪く、しかも浸炭焼入れによるオーステナイト結晶粒の成長抑制が不十分であり、特に芯部靭性が低くなっている。
符号25〜28は、本発明で規定する好適成分組成の要件の一部が外れる比較例であり、符号25はMo含量が不足し、符号26はB含量が不足し、符号27はSC値が規定値を外れ、符号28はC含量が不足するため、いずれも焼入れ性が悪くて芯部硬さが低い。
Claims (4)
- C:0.10〜0.4%(化学成分の場合は質量%を意味する、以下同じ)、
Si:0.02〜1.5%、
Mn:0.3〜3.0%、
Mo:0.02〜1.5%、
B:0.0003〜0.015%、
N:0.02%以下(0%を含まない)、
を満たし、且つ、Nb,Ti,Zr,Ta,Hfよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を、下記(1)式の関係を満たす範囲で含有することを特徴とする、焼入れ性に優れた高強度機械構造用鋼。
SC≧1.0×10-4……(1)
但し、SB>0.0の場合、SC=SA+SB
SB≦0.0の場合、SC=SA
SA=[Nb]/92.9
SB=[Ti]/47.9+[Zr]/91.2+[Ta]/181+[Hf]/178−[N]/14
{式中、[Nb],[Ti],[Zr],[Ta],[Hf],[N]は各元素の鋼中の含有量(質量%)を表わす}。 - 鋼が、他の元素として、V:0.1%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1に記載の機械構造用鋼。
- 鋼が、更に他の元素として、Ca:0.005%以下(0%を含まない)、Mg:0.005%以下(0%を含まない)、REM:0.02%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むものである請求項1または2に記載の機械構造用鋼。
- 鋼が、他の元素として、Cu:2.0%以下(0%を含まない)、Ni:2.0%以下(0%を含まない)、Cr:3.0%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載の機械構造用鋼。
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