JP2006299044A - 水性エマルジョン系防水塗料組成物及び塗膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 固形分としてのアクリル系樹脂10〜50質量部、無機質充填剤成分が30〜70質量部分散されてなる水性エマルジョン系防水塗料組成物であって、無機質充填剤成分として、平均粒子径が40〜200μmの中空粒子と、中空粒子以外の無機質充填剤とを含有し、比重を0.7以上1.2以下とする。
【選択図】 なし
Description
本発明の水性エマルジョン系防水塗料組成物を構成する塗膜成分はアクリル系樹脂を含む。この「アクリル系樹脂」は、アクリル酸エステル類を主成分とするアクリル系共重合体である。アクリル酸エステル類としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。アクリル酸エステル類は、上に例示したものに限定されるものではなく、1種でも2種類以上の混合物であってもよい。
樹脂の平均粒子径が0.2μmを超えたり、粘度が25000mPa・sを超えると、製品の防水塗料組成物を調製作業時の粘度が大きくなり、好ましくない。
本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物には、無機質充填剤成分として、平均粒子径が40μm以上、200μm以下の中空粒子と、中空粒子以外の無機質充填剤とが含有されている。
本発明の水性エマルジョン系防水塗料組成物に配合される中空粒子は、40〜200μmの平均粒子径を有する。平均粒子系は好ましくは55〜100μmである。中空粒子の平均粒子径をかかる範囲に保持することにより、塗料組成物の生産時にシェアに強く、また出来上がった塗料組成物製品の施工性が良好なものとなる。中空粒子の平均粒子径が大きすぎると、製品の外観不良や物性低下を招きやすい。中空粒子の平均粒子径が小さすぎると、塗料組成物中への添加料を多くせねばならず、その結果、真比重の上昇を招き、製品コストも上昇する。
中空粒子以外の無機質充填剤とは、中空部分を有しない、中実の無機質充填剤をさす。中空か中実かは顕微鏡等で粒子を観察することで確認できる。具体的には、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、タルク、クレー、珪藻土、ゼオライト、マイカが挙げられる。なお、他の無機質充填剤として上記した特許文献1にあるセピオライトを単独で、あるいは上記各成分とともに使用してもよい。
本発明の水性エマルジョン系防水塗料組成物において、無機質充填剤成分全量を基準として、中空粒子が0.5〜5質量%、中空粒子以外の無機質充填剤が95〜99.5質量%、好ましくは、中空粒子が1.0〜3.0質量%、中空粒子以外の無機質充填剤が97〜99質量%、含まれることが好ましい。中空粒子の比率が上記範囲より高い場合、製品のコストが上昇し、塗料としての施工性が低下する。一方、比率が上記範囲より低いと製品比重が上昇して、塗料を塗布した後の肉やせの傾向が大きくなる。
本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物は、上記のアクリル系樹脂及び、中空粒子を含む無機充填材の2成分を必須とするが、必要に応じ、通常の各種添加剤を配合することができる。配合できる他の添加剤としては、例えば、有機繊維、増粘剤、消泡剤、防腐剤、防錆剤、分散剤、湿潤剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。水性エマルジョン系防水塗料組成物に適度のチクソトロピー性を確保する際には、増粘剤、分散剤などを配合するのが好ましい。
本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物は、固形分としてのアクリル系樹脂10〜50質量部、無機質充填剤成分が30〜70質量部が分散されている。固形分としてのアクリル系樹脂に対して無機質充填剤成分が上記比率より小さいと塗膜強度が低下という不具合が生じる。逆にこの比率が大きすぎると塗膜の伸びが低下という不具合が生じて好ましくない。
本発明の第二の態様である水性エマルジョン系防水塗膜は、本発明の第一の態様である水性エマルジョン系防水塗料組成物を被塗装面に塗布して乾燥させることにより得られる塗膜である。
(資料の調製)
各組成物の調製に使用した成分の詳細は以下のとおりである。
(アクリル系樹脂エマルジョン):アクリル系樹脂エマルジョンとして、ES−34(中央理化社製;固形分60質量%、粘度4500mPa・s)
セピオライト(楠本化成社製、製品名:PANGEL HV、長さ:0.2〜2μm、幅:100〜300オングストローム、厚さ:50〜100オングストローム、表面積:320m2/g、総気孔度:0.70cm2/g)、
中空粒子(平均粒子径:30μm、70μm、及び250μmの3種を用いた。それぞれの真比重は、0.2、 0.13、 及び0.05であった。)
炭酸カルシウム(平均粒子径:5μm〜20μm)
消泡剤(販売元:旭電化社 B−1015)
を、表−1に記載の割合で秤量し、混合して水性エマルジョン系防水塗料組成物試料を調製した。
(1)肉やせ
各水性エマルジョン系防水塗料組成物試料を、上面側が開口された300mm(W)×300mm(L)×3mm(厚さ)の金属製平容器の内部を満たすように充填塗布し20℃、60%湿度(室温)、の条件のもと、2日間かけて乾燥させた。乾燥後の塗膜厚さを測定し、厚みの減少が20%未満のものを「○」、20%以上のものを「×」と判定して記録した。
各水性エマルジョン系防水塗料組成物試料を、金属板の表面にスプレー塗布して、50mm×50mm×5mm(厚さ)の塗布膜を形成し、この塗布膜付金属板を、温度を70℃に調節した温風乾燥機に入れて3分間放置した。10分間経過後に金属板を温風乾燥機から取り出し皮張りの程度を観察した。塗布膜の表面に薄い皮が生じることがなく、金属板の表面で均一に混ぜ合わすことができるものを「○」とし、塗布膜の表面に薄い皮が生じて均一に混ぜ合わすことができないものを「×」として表示した。
各水性エマルジョン系防水塗料組成物試料を、金属板の表面にスプレー塗布して、50mm×50mm×3mm(厚さ)の塗布膜を形成し、この塗布膜付金属板を、温度を20℃湿度を60%に調節した室内で12時間養生した。この養生の後、塗布膜に10mm間隔で格子状の切れ目を形成して20℃の水中に浸漬した。塗布膜が剥がれないものを「○」とし、塗布膜が剥がれたものを「×」として表示した。
各水性エマルジョン系防水塗料組成物資料を、スレート製の300mm×300mm×10mm(深さ)の箱型容器の内部に、スプレー塗布して、厚さ5mmの塗布膜を形成し、温度を20℃、湿度を60%に調節した室内で48時間養生した。この養生の後、容器側壁からの剥離の有無、塗布膜表面のヒケによる溝の有無、クラックの有無を目視観察した。これらが全く認められないものを「○」とし、いずれかが認められるものを「×」として表示した。
JIS A6021(2000、建築用塗膜防水材)に準拠して測定した。
中空粒子の粒子径が70μm、250μmのものを使用した塗料組成物(実施例1〜3、比較例2)は良好な肉やせ抑制性を示した。さらに粒子径が70μmのものは良好な塗膜の伸び性を示した(実施例1〜3)のに対し、粒子径250μmのものは、塗膜の伸び性が劣った(比較例2)。
Claims (4)
- 固形分としてのアクリル系樹脂10〜50質量部、無機質充填剤成分が30〜70質量部分散されてなる水性エマルジョン系防水塗料組成物であって、前記無機質充填剤成分として、平均粒子径が40〜200μmの中空粒子と、中空粒子以外の無機質充填剤とが含有されており、比重が0.7以上1.2以下であることを特徴とする水性エマルジョン系防水塗料組成物。
- 前記無機質充填剤成分全量を基準として、前記中空粒子が0.5〜5質量%、前記中空粒子以外の無機質充填剤が95〜99.5質量%含まれることを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン系防水塗料組成物。
- 前記中空粒子の真比重が0.05〜0.25であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水性エマルジョン系防水塗料組成物。
- 固形分としてのアクリル系樹脂を5〜40質量部と、平均粒子径が40μm以上の無機質中空粒子と、該中空粒子以外の無機質充填剤とが含有されており、比重が0.8以上1.5以下であることを特徴とする水性エマルジョン系防水塗膜。
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