JP2000129164A - 水性エマルジョン系防水塗料組成物 - Google Patents

水性エマルジョン系防水塗料組成物

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JP2000129164A
JP2000129164A JP30497098A JP30497098A JP2000129164A JP 2000129164 A JP2000129164 A JP 2000129164A JP 30497098 A JP30497098 A JP 30497098A JP 30497098 A JP30497098 A JP 30497098A JP 2000129164 A JP2000129164 A JP 2000129164A
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Masayuki Ogawa
正之 小川
Toshihiro Yasuda
俊弘 安田
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Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp
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NIPPON PAAMIRU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さが0.5〜5mmの範囲の比較的厚い防水
塗布膜を形成する際に、(1)表面に皮張りし難く、(2)表
面に亀裂(クラック)が発生し難く、(3)乾燥速度が速
く、(4)高い伸び率の防水塗布膜が形成され、かつ、(5)
防水塗布膜を形成する際の作業手順が制約されない、水
性エマルジョン防水塗料組成物を提供すること。 【解決手段】 樹脂成分100重量部に対して、無機質
系充填剤成分を30〜100重量部分散してなる水性エ
マルジョン防水塗料組成物において、樹脂成分がアクリ
ル系樹脂成分30〜70重量%と、ビチューメン成分7
0〜30重量%との混合物であり、無機質系充填剤成分
が表面積150〜400m2/gのセピオライト1〜2
0重量%と、平均粒子径が10〜40μmの粒状微粉末
成分99〜80重量%との混合物であることを特徴とす
る。 【効果】 上記課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 〔発明の詳細な説明〕本発明は、水性エマルジョン系防
水塗料組成物に関する。さらに詳しくは、厚が5mm以上
の比較的厚い防水塗布膜を形成するのに適し、塗布膜を
厚くした場合でも表面に皮張りができることがなく、表
面に亀裂が発生せず、乾燥速度が速く、高い伸び率を有
する防水塗布膜を形成するのに適した、一液型の水性エ
マルジョン系塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の壁面、屋根、バルコニ
ー、ベランダなどの壁面、風呂場、洗濯場などの床面の
防水を目的として、これらの表面に比較的膜厚の厚い塗
布膜が形成されている。これら壁面に、厚目で防水を目
的とした塗布膜形成用塗料としては、ウレタン系樹脂を
有効成分とした溶剤系反応型塗料と、水性エマルジョン
系樹脂を有効成分とした水系塗料が使用されていた。溶
剤系反応型の防水塗料は、塗布前に硬化剤、硬化促進剤
などを均一に混合する工程、塗布した後は溶剤を飛散さ
せる工程などが必要であるほか、さらに架橋反応を起さ
せる工程が必要であり、操作が繁雑であり、撹拌不良な
どによる塗布膜の品質低下が起こるという欠点がある。
【0003】水系防水塗料は、溶剤を使用しないので溶
剤を飛散させる工程が不要であるが、一挙に厚い塗布膜
を形成しようとすると、表面に皮張りが生じて内部から
水分の飛散が妨げられて乾燥または硬化するのに長時間
を要し、しかも水分が飛散した後に塗布膜表面に小さな
多数の亀裂(クラック)が生成し易く、仕上り外観が劣
り、場合によってはこの亀裂から雨水が侵入して防水の
目的が達成されないという欠点があった。
【0004】建築物の壁面などの防水塗料として、ビチ
ューメンを主成分としたものも実用化されているが、塗
布時に塗料組成物を加熱する必要がある、加熱した際に
臭気が発生する、乾燥または硬化するのに長時間を要す
るなどの欠点があった。これらの欠点を解消するため
に、エマルジョン化した水系防水塗料に混合して使用す
る方法が提案され、実用化されているが、なお、表面に
皮張りが生じ易くしかも乾燥または硬化するのに長時間
を要するという欠点があった。
【0005】上のような諸問題を解決するために、従来
は、(1)まず薄い塗布膜を形成し、この塗布膜の上に複
数回重ね塗りして所望の厚さの塗布膜とする方法、(2)
セメントモルタルなどの水和反応を利用する方法、など
が採用されていた。しかし、上記(1)の重ね塗りする方
法は工程が多くなり繁雑であるばかりでなく、塗布作業
を完了するまで長時間かかり、しかもコスト高となると
いう欠点があり、上記(2)の水和反応を利用する方法
は、塗布膜を形成する直前に塗布用組成物を調合する必
要があるうえ、セメント粉体を添加すると防水膜に重要
な伸び率(伸縮性)を低下させ、さらに作業手順が制約
されるという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑み、厚い防水塗布膜を形成するのに適し、塗布膜の
厚さを0.5mm以上の比較的厚くした場合でも表面に皮
張りすることがなく、表面に亀裂が発生せず、乾燥速度
が速く、高い伸び率の防水塗布膜が得られる水性エマル
ジョン系防水塗料組成物を提供すべく鋭意検討の結果、
本発明を完成するに至ったものである。
【0007】本発明の目的は、次のとおりである。 1.厚さを0.5mm以上の比較的厚い防水塗布膜を形成
する際に、表面に皮張りし難い水性エマルジョン系防水
塗料組成物を提供すること。 2.厚い防水塗布膜を形成する際に、表面に亀裂(クラ
ック)が発生し難い水性エマルジョン系防水塗料組成物
を提供すること。 3.厚い防水塗布膜を形成する際に、乾燥速度が速い水
性エマルジョン系防水塗料組成物を提供すること。 4.防水塗布膜は高い伸び率を有し、亀裂に十分に追従
可能な水性エマルジョン系防水塗料組成物を提供するこ
と。 5.厚い防水塗布膜を形成する際に、作業手順が制約さ
れない水性エマルジョン系防水塗料組成物を提供するこ
と。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、塗膜成分となる樹脂成分と、この樹脂
成分の固形分100重量部に対して、無機質充填剤成分
30〜100重量部が分散されてなる水性エマルジョン
系防水塗料組成物において、樹脂成分がアクリル系樹脂
成分30〜70重量%と、ビチューメン成分70〜30
重量%との混合物であり、無機質充填剤成分が表面積1
50〜400m2/gのセピオライト1〜20重量%
と、平均粒子径が10〜40μmの粒状微粉末成分99
〜80重量%との混合物であることを特徴とする、水性
エマルジョン系防水塗料組成物を提供する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係る水性エマルジョン系防水塗料組成物の塗膜成分は樹
脂であり、アクリル酸エステル類を主成分とするアクリ
ル系共重合体である。アクリル酸エステル類としては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−
ブチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。アクリル酸
エステル類は、上に例示したものに限定されるものでは
なく、1種でも2種類以上の混合物であってもよい。
【0010】上記アクリル酸エステル類と共重合可能な
化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ブチルスチレ
ン、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、イソブチ
レン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、マレイン酸、マレイン酸メチル、マレ
イン酸エチル、マレイン酸ブチル、無水マレイン酸、フ
マール酸、フマール酸エチル、フマール酸ブチル、イタ
コン酸、イタコン酸メチル、イタコン酸エチル、イタコ
ン酸ブチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
アクロレインなどが挙げられる。共重合可能な化合物
は、上に例示したものに限定されるものではなく、1種
でも2種類以上の混合物であってもよい。
【0011】アクリル酸エステル類を主成分とするアク
リル系樹脂は、上記単量体を適宜組合せて、乳化重合法
によって製造することができる。乳化重合法によって製
造した樹脂ラテックスは、樹脂の平均粒子径が0.2μ
m以下、固形分の含有量が40〜65重量%の範囲、粘
度が25000cps以下(B型粘度計、4rpm、2
5℃)のものが好ましい。樹脂の平均粒子径が0.2μ
mを超えたり、粘度が25000cpsを超えると、製
品の防水塗料組成物を調製作業時の粘度が大きくなり、
好ましくない。
【0012】本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料
組成物の他の有効成分であるビチューメン成分は、石
炭、オイルサンド、オイルシェールを乾留することによ
って得られる粘性に高い半固体状のものをいう。防水塗
料組成物として適したビチューメン成分の性状は、乳化
剤によってミルク状に分散させたものであって、固形分
(JIS K5400に準拠した測定値)が55〜63
重量%、比重(JISK5400に準拠した測定値)が
0.92〜1.15、調度(JIS K2220に準拠
した測定値)が290〜390リットル/10分のもの
が好ましい。
【0013】本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料
組成物は、上記アクリル系樹脂成分30〜70重量%
と、上記ビチューメン成分70〜30重量%とを含有し
てなる。アクリル系樹脂成分30重量%未満でビチュー
メン成分70重量%を超えると、防水塗料組成物よりの
塗布膜の皮張りが生じるのを防ぐのが困難であり、アク
リル系樹脂成分70重量%を超えビチューメン成分30
重量%未満であると、防水塗布膜が柔軟で高い伸び率を
発揮できなくなるので好ましくない。両者の特に好まし
い配合割合は、アクリル系樹脂成分40〜60重量%、
ビチューメン成分60〜40重量%である。
【0014】本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料
組成物は、無機質充填剤成分を含有してなる。無機質充
填剤成分は、防水塗布膜の耐薬品性、強度などを向上さ
せ、かつ、水分に乾燥速度を向上させるように機能す
る。無機質充填剤成分は、針状結晶成分と粒状微粉末成
分との混合物によって構成する。針状結晶成分は、表面
積150〜400m2/g以下のセピオライトを使用す
る。セピオライトの表面積が150m2/g未満である
と、塗布膜を形成する際の皮張り性を制御するチキソト
ロピー性が低下し、表面積が400m2/gを超えるも
のはこれを入手することができない。
【0015】セピオライトは、三層構造シリケート群に
属し、長さ2μm以下、幅100〜300オングストロ
ーム、厚さ50〜100オングストロームのものであ
り、長さ方向に沿って走る内部トンネルを有しているの
で表面積(280〜350m2/g)が大となる。天然
のセピオライトは、長さ0.1〜2.0のものが凝集塊
状を呈しているが、この凝集塊状のものを乾式で微粉末
としたものが好適である。乾式で微粉末としたものは、
水性エマルジョン系防水塗料組成物中で解離して均一に
分散する。長さ方向に走る内部トンネルが、防水塗料組
成物中に含まれる水分の飛散を促進し、塗布膜の乾燥速
度を速くするものと推定される。
【0016】無機質充填剤成分を構成する粒状微粉末成
分としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸
バリウム、硫酸マグネシウム、タルク、クレー、シリ
カ、珪藻土、ゼオライト、マイカ、ガラスビーズなどが
挙げられる。これら粒状微粉末は、平均粒子径が10〜
40μmである必要がある。平均粒子径が10μm未満
であると強度の優れた塗布膜が得られず、40μmを超
えるとチキソトロピー性に優れた水性エマルジョン系防
水塗料組成物が得られないので、いずれも好ましくな
い。
【0017】無機質充填剤成分は、上記針状結晶成分
(セピオライト)を1〜20重量%、粒状微粉末成分を
99〜80重量%の範囲で選ぶものとする。セピオライ
トが1重量%未満で粒状微粉末成分が99重量%を超え
ると、防水塗料の塗布膜の乾燥に時間がかかり好ましく
なく、セピオライトが20重量%を超え粒状微粉末成分
が80重量%未満であると、防水塗料組成物の粘度が高
くなり過ぎ、塗布作業に支障をきたすばかりでなく、得
られる塗布膜の伸び率が低下するので、いずれも好まし
くない。
【0018】本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料
組成物は、上記の2成分を必須とするが、必要に応じ、
通常の各種添加剤を配合することができる。配合できる
他の添加剤としては、例えば、有機繊維、増粘剤、消泡
剤、防腐剤、防錆剤、分散剤、湿潤剤、帯電防止剤、難
燃剤、難燃助剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤な
どが挙げられる。水性エマルジョン系防水塗料組成物に
適度のチキソトロピー性を確保する際には、増粘剤、分
散剤などを配合するのが好ましい。
【0019】本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料
組成物は、上記の必須2成分のほかに必要に応じて他の
添加剤を配合するが、防水塗料組成物に占める各成分の
割合は、前記樹脂成分の固形分100重量部に対して、
上記無機質系充填剤成分を30〜100重量部を分散さ
せる。無機質充填剤成分の割合が30重量部未満である
と、防水塗料の塗布膜の強度が十分でなく、100重量
部を超えると防水塗布膜の伸び率が低下し、いずれも好
ましくない。
【0020】本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料
組成物は、建築物の外壁面、屋上、屋根、ベランダ、バ
ルコニーなどの屋外の壁面のほか、廊下、浴場、調理
場、洗濯場などの水を使用する屋内の床などの防水を目
的として、これらの表面に塗布して防水塗布膜を形成す
ることができる。塗布膜を塗布する対象物はコンクリー
ト、スレート、木板、合板などのいずれであってもよ
い。防水塗料組成物を塗布する方法は、従来から知られ
ている方法、例えば、刷毛塗り法、ローラー塗り法、フ
ロー塗り法、スプレー塗り法などが挙げられる。塗布膜
の厚さは、建築物の種類、塗布する場所などにより変る
が、0.5〜5mmの範囲で選ぶことができる。塗布膜を
塗布する対象物の表面と塗布膜との密着力を向上させる
目的で、あらかじめアンカーコート剤を塗布することも
できる。
【0021】本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料
組成物の塗布膜は、自然乾燥法によって乾燥させるが、
熱風による強制乾燥法、キャリヤガスによる強制乾燥法
などによって乾燥することもできる。本発明に係る防水
塗料組成物は、0.5〜5mmの範囲の厚さに厚塗りして
も塗布膜の表面に皮張りが生じ難く、塗布膜の乾燥速度
が速く、しかも塗布膜の表面に亀裂が生じ難い。この機
構は解明されていないが、微細粒子の間隙は毛細管の作
用で相互に隣接する粒子を強く引きつけ、水分がそとに
押出されるが、この際、針状結晶成分のセピオライトの
長さ方向に走る内部トンネルが、水分を塗布膜の外部に
飛散させ、かつ、塗布膜表面の強度を向上させるように
るように機能するものと推定される。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に
限定されるものではない。
【0023】以下の例で使用したアクリル酸エステル系
共重合エマルジョン、ビチューメンエマルジョンは、次
のような特性のものである。 <アクリル酸エステル系共重合エマルジョン> ET−663:中央理化工業社製、固形分が60.0重
量%、平均粒子径が0.25μm、粘度が4500cp
sのもの。 バンスターS60:マルバン社製の製品名で、固形分が
46.0重量%、平均粒子径が0.11μm、粘度が5
0cpsのもの。 バンスターX867B8:マルバン社製の製品名で、固
形分が54.5重量%、平均粒子径が0.12μm、粘
度が220cpsのもの。 モビールDM765:ヘキスト合成社製の商品名。固形
分が50.0重量%、平均粒子径が0.12μm、粘度
が22000cpsのもの。
【0024】<ビチューメンエマルジョン> FLコートタイプ3:昭和シェル石油社製の商品名で、
比重が0.978、固形分が57.5重量%、調度が3
76リットル/10分のもの。 FLコートタイプ−AR−52:昭和シェル石油社製の
商品名で、比重が0.988、固形分が60.0重量
%、粘度が36000cpsのもの。
【0025】[実施例1〜実施例2、比較例1〜比較例
2]アクリル酸エステル系共重合エマルジョンとして、
ET−663を19.4重量%(固形分として。以下同
じ)、バンスターS60を3重量%、バンスターX86
7B8を6重量%、モビールDM765を43重量%そ
れぞれ混合したものを準備した。さらに、FLコートタ
イプ3を16重量%、FLコートタイプ−AR−52を
11重量%の混合物よりなるビチューメンエマルジョン
を準備した。
【0026】アクリル酸エステル系共重合エマルジョン
混合物、ビチューメンエマルジョン混合物を表−1に示
した割合で秤量し、さらに、セピオライト(販売元:楠
本化成社、製品名:PANGEL HV、長さ:0.2
〜2μm、幅:100〜300オングストローム、厚
さ:50〜100オングストローム、表面積:320m
2/g、総気孔度:0.70cm2 /g)、炭酸カルシュ
ウム(平均粒子径:20μmのものと5μmのものの2
種)を、表−1に記載の割合で秤量し、混合して水性エ
マルジョン系防水塗料組成物を調製した。
【0027】水性エマルジョン系防水塗料組成物の評価
方法は、次のとおりとした。 (1)皮張り性 得られた水性エマルジョン系防水塗料組成物を、金属板
の表面にスプレー塗布法により50mm×50mm×5mm
(厚さ)の塗布膜を形成し、この塗布膜付金属板を、温
度を70℃に調節した温風乾燥機に入れて10分間放置
した。10分間経過後に金属板を温風乾燥機から取り出
し、塗布膜の表面に薄い皮が生じず金属板の表面で均一
に混ぜ合わすことができるものを○とし、塗布膜の表面
に薄い皮が生じて均一に混ぜ合わすことができないもの
を×として表示した。
【0028】(2)塗布面の乾燥性 得られた水性エマルジョン系防水塗料組成物を、金属板
の表面にスプレー塗布法により50mm×50mm×3mm
(厚さ)の塗布膜を形成し、温度を20℃、湿度を60
%に調節した室内で12時間養生した。この養生の後、
塗布膜に10mm間隔で格子状の切れ目を形成して20℃
の水中に浸漬した。塗布膜が剥がれないものを○とし、
塗布膜が剥がれたものを×として表示した。
【0029】(3)塗布面への亀裂生成の有無 得られた水性エマルジョン系防水塗料組成物を、スレー
ト製の300mm×300mm×10mm(深さ)の箱型容器
の内部に、スプレー塗布法により厚さ5mmの塗布膜を形
成し、温度を20℃、湿度を60%に調節した室内で4
8時間養生した。この養生の後、容器側壁からの剥離の
有無、塗布膜表面のヒケによる溝の有無、クラックの有
無を目視観察した。これらが全く認められないものを○
とし、いずれかが認められるものを×として表示した。 (4)塗布膜の伸び率(破断時) JIS A6021に準拠して測定した。伸び率は、7
00%以上のものが好適である。
【0030】
【表1】
【0031】表−1より、次のことが明らかとなる。 (1)本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物
は、比較的厚い防水塗布膜を形成する際にも表面に皮張
りが生じ難く、塗布面の乾燥が速く、乾燥後に塗布膜の
表面に亀裂が生成し難く、塗布膜の伸び率に優れてい
る。 (2)これに対し、セピオライトが配合されていない場合
(比較例1、比較例2)、セピオライトの配合量が多す
ぎる場合(比較例4)などは、塗料組成物の皮張り性、
塗布面の乾燥性、亀裂生成、塗布膜の伸び率などにおい
て劣る。 (3)また、粒状微粉末成分の平均粒子径が10μm未満
と小さい場合(比較例3)、平均粒子径が20μmと大
きくても配合量が多い場合(比較例5)などは、亀裂生
成、塗布膜の伸び率などにおいて劣る。 (4)樹脂成分を含まない防水塗料組成物(比較例6)
は、塗布膜の伸び率において劣る。
【0032】
【発明の効果】本発明は、次のような有利な効果を奏
し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物
は、厚さが0.5mm以上の比較的厚い防水塗布膜を形成
する際にも表面に皮張りが生じ難い。 2.本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物
は、厚い防水塗布膜を形成する際にも表面に亀裂(クラ
ック)が生じ難い。 3.本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物
は、厚い防水塗布膜を形成する際にも乾燥速度が速い。 4.本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物
は、厚い防水塗布膜形成速度が乾燥速度を上回るので、
従来のように硬化速度を早め防水作用のあるセメント水
和物を用いる必要がなく、伸び率に優れた柔軟な防水塗
布膜を形成することができる。 5.本発明に係る水性エマルジョン系防水塗料組成物
は、従来のようにセメント水和物を用いないので、厚い
防水塗布膜を形成する際にも作業手順が制約されること
がない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗膜成分となる樹脂成分と、この樹脂成
    分の固形分100重量部に対して、無機質充填剤成分3
    0〜100重量部が分散されてなる水性エマルジョン系
    防水塗料組成物において、樹脂成分がアクリル系樹脂成
    分30〜70重量%と、ビチューメン成分70〜30重
    量%との混合物であり、無機質充填剤成分が表面積15
    0〜400m2/gのセピオライト1〜20重量%と、
    平均粒子径が10〜40μmの粒状微粉末成分99〜8
    0重量%との混合物であることを特徴とする、水性エマ
    ルジョン系防水塗料組成物。
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