JP2006298176A - 車両用シートのヘッドレスト構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッドレストカバーの縫合に伴う膨らみを確実に回避でき、外観上の美観を損わず、構造簡単で部品点数が少なく、かつ少ない製作工数で製作可能にする。
【解決手段】ヘッドレストカバーの長手方向係止部は、前記表皮の端部同士を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を前記表皮の内側となるように挿入する。例えば、長手方向係止部5において、ヘッドレストカバーの下表皮8a,8bの一方側の端部に縫合したJ形フック12と下表皮の他方側の端部に縫合した整形プレート13とが、これらJ形フック12および整形プレート13にそれぞれ設けた係合爪12aおよび13aを係合させることによって、ヘッドレストカバー6の端部間を確実に接続できると共に、係合爪12aおよび13aの係合を外すのみで、長手方向係止部5を開いてクッション材を簡単に出し入れすることができ、ヘッドレストの製作の簡単化が図れる。
【選択図】 図5
【解決手段】ヘッドレストカバーの長手方向係止部は、前記表皮の端部同士を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を前記表皮の内側となるように挿入する。例えば、長手方向係止部5において、ヘッドレストカバーの下表皮8a,8bの一方側の端部に縫合したJ形フック12と下表皮の他方側の端部に縫合した整形プレート13とが、これらJ形フック12および整形プレート13にそれぞれ設けた係合爪12aおよび13aを係合させることによって、ヘッドレストカバー6の端部間を確実に接続できると共に、係合爪12aおよび13aの係合を外すのみで、長手方向係止部5を開いてクッション材を簡単に出し入れすることができ、ヘッドレストの製作の簡単化が図れる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、ヘッドレストを備えた車両用シートに適用されるもので、側面形状が屈曲部を有する略L字状に形成されたクッション材を、複数の表皮を縫合してなるヘッドレストカバーで覆って構成された車両用シートのヘッドレスト構造に関する。
図8は車両用シートのシートバックの上部に取付けられるヘッドレストの一例を示す斜視図である。
図8に示す如く、ヘッドレスト31は、側面形状が屈曲部を有する略L字状に形成され、クッション材(図示せず)を、複数の表皮を縫合してなるヘッドレストカバー32で覆って構成されている。そのため、ヘッドレスト31の下部前面39の縁部には、U字形状に配設したジッパー34が設けられ、該ジッパー34により、L字状のヘッドレストカバー32の下部前面39の縁部に沿って開口され、かつ上記クッション材を収容する際に用いられる開口部を開閉するようになっている。なお、ヘッドレスト31の屈曲側には、これをシートバックに固定するための左右一対のヘッドレストステー33a,33bがほぼ垂直方向に沿って設けられている。
図8に示す如く、ヘッドレスト31は、側面形状が屈曲部を有する略L字状に形成され、クッション材(図示せず)を、複数の表皮を縫合してなるヘッドレストカバー32で覆って構成されている。そのため、ヘッドレスト31の下部前面39の縁部には、U字形状に配設したジッパー34が設けられ、該ジッパー34により、L字状のヘッドレストカバー32の下部前面39の縁部に沿って開口され、かつ上記クッション材を収容する際に用いられる開口部を開閉するようになっている。なお、ヘッドレスト31の屈曲側には、これをシートバックに固定するための左右一対のヘッドレストステー33a,33bがほぼ垂直方向に沿って設けられている。
このように、ジッパー34は、外部から目立たないようにすべく、下部前面39の縁部に沿って設けられていることから、ジッパー34の両端部とヘッドレストカバー32の側面37との境界部36でジッパー34の縫合せ部が膨らんでしまうという問題が生ずる。かかる問題を解決するため、ヘッドレストカバー32の側面37にジッパー34の膨らみと合せて縫い目38を1条設けて、当該膨らみを目立たなくしている。しかしながら、ヘッドレストカバー32の側面37の膨らみは乗員から見える部位に形成されているため、ヘッドレスト31の外観品質に悪影響を及ぼすおそれがある。また、屈曲部35が内角部にあるので、表皮がたるみ、それが境界部36まで影響を及ぼすおそれがある。
このような問題点を解決する手段の一つに、特許文献1(特開2004−242934号公報)の技術がある。
かかる技術においては、ジッパーを用いないで、ヘッドレストの幅方向にヘッドレストカバーの接続部を延設すると共に、クッション材の内部に爪を有する係止部材を埋設し、該クッション材を覆うヘッドレストカバーの両端部に被係止部材を固定し、該被係止部材を係止部材に係合させて、被係止部材に形成された爪を係止部材の爪に係止することにより、ヘッドレストカバーに張りを与えて膨らみの形成を回避している。
かかる技術においては、ジッパーを用いないで、ヘッドレストの幅方向にヘッドレストカバーの接続部を延設すると共に、クッション材の内部に爪を有する係止部材を埋設し、該クッション材を覆うヘッドレストカバーの両端部に被係止部材を固定し、該被係止部材を係止部材に係合させて、被係止部材に形成された爪を係止部材の爪に係止することにより、ヘッドレストカバーに張りを与えて膨らみの形成を回避している。
しかしながら、上述した従来技術にあっては、ヘッドレストの屈曲部の位置で、ヘッドレストカバーの接続部をヘッドレストの幅方向に延設すると共に、クッション材の内部に爪を有する係止部材を埋設し、該クッション材を覆うヘッドレストカバーの両端部に被係止部材を固定し、該被係止部材の爪を係止部材の爪に係止するように構成しており、このように構成することによって、ヘッドレストカバーに張りを与えて膨らみの形成を回避しているが、クッション材の内部に爪を有する係止部材を埋設する構造であるため、ヘッドレストの製作工数が多くなる。
また、かかる従来技術は、クッション材の内部に埋設した爪を有する係止部材にヘッドレストカバーの両端部に固定した爪付きの被係止部材を係合する構造であるため、構造が複雑となって部品点数が多くなり、上記製作工数の増加と相俟ってヘッドレストの製作コストが上昇するという問題点を有している。
また、かかる従来技術は、クッション材の内部に埋設した爪を有する係止部材にヘッドレストカバーの両端部に固定した爪付きの被係止部材を係合する構造であるため、構造が複雑となって部品点数が多くなり、上記製作工数の増加と相俟ってヘッドレストの製作コストが上昇するという問題点を有している。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、ヘッドレストカバーの縫合に伴う膨らみの形成を確実に回避できると共に、外観上の美観を損なうことがなく、さらには構造が簡単で部品点数が少なく、かつ少ない製作工数でもって製作可能な低コスト化された車両用シートのヘッドレスト構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、側面形状が屈曲部を有する略L字状に形成されたクッション材を、複数の表皮を縫合してなるヘッドレストカバーで覆って構成された車両用シートのヘッドレストであって、前記ヘッドレストカバーには、前記ヘッドレストの下端部から前記屈曲部までヘッドレストの幅に略直角な方向に延びて前記表皮の端部間を接続するための長手方向係止部が設けられ、該長手方向係止部は、前記表皮の端部同士を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を前記表皮の内側となるように挿入し、前記二つの表皮の端部および前記整形部材を縫合して形成され、前記ヘッドレストカバーには、前記屈曲部の位置で、前記長手方向係止部の該屈曲部側端部に連なると共に、前記ヘッドレストの幅方向に延びる幅方向係止部が設けられ、該幅方向係止部は、二つの前記表皮の端部を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を挿入し、前記二つの表皮の端部および前記整形部材を縫合して形成されている。
また、本発明において、前記長手方向係止部および前記幅方向係止部のうち、少なくとも長手方向係止部は、二つの前記表皮の一方側の端部を内側に折り曲げて、該折り曲げ部と前記整形部材と前記表皮の他方側の端部とを重ね合わせた状態で縫合して形成されている。
さらに、本発明において、前記長手方向係止部および前記幅方向係止部のうち、少なくとも長手方向係止部は、J字状に形成された板材からなるJ形フックの一端側を前記表皮の一方側の端部に縫合し、前記表皮の他方側の端部を折り曲げて前記J形フックを外部から覆った状態で、該他方側の端部の折り曲げ部と前記J形フックの他端側との間に前記整形部材を挟み込むことにより、前記二つの表皮が前記J形フックおよび前記整形部材を前記表皮の内側に配置して接続されている。
また、本発明において、前記表皮の他方側の端部と前記整形部材とを縫合し、前記J形フックの他端側および前記整形部材に互いに係合する係合爪部を設けて、前記係合爪部にて前記J形フックと前記整形部材とを係止することにより、前記J形フックおよび前記整形部材を介して前記二つの表皮が接続されている。
そして、本発明において、前記整形部材の幅方向の両側端部は、張力が掛かった状態で縫合されている。
本発明の車両用シートのヘッドレスト構造によれば、側面形状が屈曲部を有する略L字状に形成されたクッション材を、複数の表皮を縫合してなるヘッドレストカバーで覆って構成された車両用シートのヘッドレストであって、前記ヘッドレストカバーには、前記ヘッドレストの下端部から前記屈曲部までヘッドレストの幅に略直角な方向に延びて前記表皮の端部間を接続するための長手方向係止部が設けられ、該長手方向係止部は、前記表皮の端部同士を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を前記表皮の内側となるように挿入し、前記二つの表皮の端部および前記整形部材を縫合して形成され、前記ヘッドレストカバーには、前記屈曲部の位置で、前記長手方向係止部の該屈曲部側端部に連なると共に、前記ヘッドレストの幅方向に延びる幅方向係止部が設けられ、該幅方向係止部は、二つの前記表皮の端部を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を挿入し、前記二つの表皮の端部および前記整形部材を縫合して形成されているので、ヘッドレストの幅方向に十分な張力でもってヘッドレストカバーの端部同士を接続することができ、表皮の膨らみを確実に抑制できると共に、互いに直角方向の係止部によってシート端部に接続部の膨らみを相互に抑制する作用がなされ、前記接続部の膨らみをさらに確実に抑制できる。
したがって、本発明によれば、表皮同士の接続部における縫い目等の露出がなくて、外観上の美観を損なうことなく、該接続部近傍の表皮の膨らみを抑制できる。
したがって、本発明によれば、表皮同士の接続部における縫い目等の露出がなくて、外観上の美観を損なうことなく、該接続部近傍の表皮の膨らみを抑制できる。
また、本発明において、前記長手方向係止部および前記幅方向係止部のうち、少なくとも長手方向係止部は、二つの前記表皮の一方側の端部を内側に折り曲げて、該折り曲げ部と前記整形部材と前記表皮の他方側の端部とを重ね合わせた状態で縫合して形成されているので、上記従来技術のようなクッション材の内部に爪付きの係止部材を埋設しヘッドレストカバーの両端部に固定した被係止部材の爪を係止部材の爪に係止する構造のものに比べて、部品点数が少なく、かつ極めて簡単な構造となると共に、少ない工数でもって製作でき、低コスト化されたヘッドレストが得られる。
さらに、本発明において、前記長手方向係止部および前記幅方向係止部のうち、少なくとも長手方向係止部は、J字状に形成された板材からなるJ形フックの一端側を前記表皮の一方側の端部に縫合し、前記表皮の他方側の端部を折り曲げて前記J形フックを外部から覆った状態で、該他方側の端部の折り曲げ部と前記J形フックの他端側との間に前記整形部材を挟み込むことにより、前記二つの表皮が前記J形フックおよび前記整形部材を前記表皮の内側に配置して接続されている。しかも、本発明において、前記表皮の他方側の端部と前記整形部材とを縫合し、前記J形フックの他端側および前記整形部材に互いに係合する係合爪部を設けて、前記係合爪部にて前記J形フックと前記整形部材とを係止することにより、前記J形フックおよび前記整形部材を介して前記二つの表皮が接続されている。
したがって、本発明によれば、ヘッドレストカバー表皮の一方側の端部に縫合したJ形フックと表皮の他方側の端部に縫合した整形部材とを、該J形フックおよび整形部材に設けた係合爪部を係合することによりヘッドレストカバーの端部間を確実に接続できると共に、前記係合爪部の係合を外すのみで、長手方向係止部を開いてクッション材を簡単に出し入れすることができる。
したがって、本発明によれば、ヘッドレストカバー表皮の一方側の端部に縫合したJ形フックと表皮の他方側の端部に縫合した整形部材とを、該J形フックおよび整形部材に設けた係合爪部を係合することによりヘッドレストカバーの端部間を確実に接続できると共に、前記係合爪部の係合を外すのみで、長手方向係止部を開いてクッション材を簡単に出し入れすることができる。
また、本発明において、前記整形部材の幅方向の両側端部は、張力が掛かった状態で縫合されているので、表皮のたるみを確実に防ぐことができる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る車両用シートの側面図、図2は本発明の実施形態におけるヘッドレストの表面側斜視図、図3は本発明の実施形態におけるヘッドレストの裏面側斜視図、図4は本発明の実施形態における幅方向係止部の詳細を示す図3におけるA−A線断面図、図5は本発明の実施形態における長手方向係止部の詳細を示す図3におけるB−B線断面図、図6は本発明の実施形態における長手方向係止部および幅方向係止部の連結部の詳細を示す図3におけるC−C線断面図、図7は本発明の実施形態におけるヘッドレストの長手方向係止部の係合要領を示す要部側面図である。
図1は本発明の実施形態に係る車両用シートの側面図、図2は本発明の実施形態におけるヘッドレストの表面側斜視図、図3は本発明の実施形態におけるヘッドレストの裏面側斜視図、図4は本発明の実施形態における幅方向係止部の詳細を示す図3におけるA−A線断面図、図5は本発明の実施形態における長手方向係止部の詳細を示す図3におけるB−B線断面図、図6は本発明の実施形態における長手方向係止部および幅方向係止部の連結部の詳細を示す図3におけるC−C線断面図、図7は本発明の実施形態におけるヘッドレストの長手方向係止部の係合要領を示す要部側面図である。
本実施形態の車両用シートは、図1に示す如く、主として乗員が着座するシートクッション2と、着座した乗員の背部を受けるシートバック3とをそれぞれ備えており、該シートバック3の上部には、乗員の頭部を支えるヘッドレスト4がヘッドレストステー14a,14bによって取付けられている。
上記ヘッドレスト4は、図1〜図3に示す如く、発泡材などにより一体成形されたクッション材(図示せず)を複数の表皮からなるヘッドレストカバー6で覆って構成され、側面形状が屈曲部4aを有する略L字状に形成されている。左右一対のヘッドレストステー14a,14bは、ヘッドレスト4の上部背面側に幅方向へ間隔を置いて突設され、支持可能な長さにわたり略垂直方向に延びている。
上記ヘッドレストカバー6は、上表皮7および下表皮8によって構成されており、これら上表皮7と下表皮8とは、背面側の屈曲部4aに沿ってヘッドレスト4の幅方向(矢印Y矢方向)に設けられた幅方向係止部11において、後述する手段によって接続されている。
下表皮8の中央部には、長手方向係止部5がヘッドレスト4の端部8cから屈曲部4aの位置までヘッドレスト4の幅方向に対して略直角な方向(すなわち、上記幅方向係止部11と略直角な矢印Zで示す上下方向)に延在し、下表皮8の一方側部分8aと他方側部分8bとが後述する手段によって接続されている。なお、図において、符号9a,9bはヘッドレストカバー6の側面である。
下表皮8の中央部には、長手方向係止部5がヘッドレスト4の端部8cから屈曲部4aの位置までヘッドレスト4の幅方向に対して略直角な方向(すなわち、上記幅方向係止部11と略直角な矢印Zで示す上下方向)に延在し、下表皮8の一方側部分8aと他方側部分8bとが後述する手段によって接続されている。なお、図において、符号9a,9bはヘッドレストカバー6の側面である。
上記幅方向係止部11は、図4および図6に示す如く、上表皮7の下端部をヘッドレスト4の内側に折曲げ、該折曲げ部7cと上表皮7の外側部分との間に板状の整形プレート10を挟み込み、該折曲げ部7cと整形プレート10と下表皮8との重ね部を一筋で縫合(Sは縫合部)することによって形成されている。
整形プレート10は、樹脂等の弾性材によって構成されていることが好ましく、外側つまり上表皮7の側に突設された突起10aを備えている。
このように、整形プレート10を弾性材にて構成すると、クッション材をヘッドレストカバー6で包む際に変形して該クッション材を覆い易くなる。また、整形プレート10に突起10aを形成することにより、該突起10aに上表皮7を引掛けることにより、上表皮7に弛みが生じるのを防ぐことが可能となる。
また、整形プレート10は、ヘッドレストカバー6の側面9a,9b間に張力を与えて設けられ、これによって、幅方向係止部11に沿うヘッドレストカバー6の膨らみの形成を回避するようになっている。従来技術に比べて部品点数が少なく、構造も簡単である。
このように、整形プレート10を弾性材にて構成すると、クッション材をヘッドレストカバー6で包む際に変形して該クッション材を覆い易くなる。また、整形プレート10に突起10aを形成することにより、該突起10aに上表皮7を引掛けることにより、上表皮7に弛みが生じるのを防ぐことが可能となる。
また、整形プレート10は、ヘッドレストカバー6の側面9a,9b間に張力を与えて設けられ、これによって、幅方向係止部11に沿うヘッドレストカバー6の膨らみの形成を回避するようになっている。従来技術に比べて部品点数が少なく、構造も簡単である。
一方、上記長手方向係止部5は、図5〜図7に示す如く、J形状に形成された板材からなるJ形フック12の一端側を下表皮8の一方側部分(図3の左側部分)8aの端部に一筋に縫合(Sは縫合部)し、下表皮8の他方側部分(図3の右側部分)8bの端部を内側に折り曲げて(8dは折曲げ部)、J形フック12の他端側を外部から覆った形態で、図7の矢印のように、他方側部分8bの折曲げ部8dとJ形フック12の他端側との間に、整形プレート10と同様な整形プレート13(整形プレート10と同一形状でもよい)を挟み込み、他方側部分8bの折曲げ部8dと整形プレート13とを一筋に縫合(Sは縫合部)することによって構成されている。J形フック12の一端側は縫合し易いように薄肉に形成され、J形フック12の他端側は強度を持たせるために当該一端側よりも厚肉に形成されている。
また、J形フック12の他端側の先端には、内方へ延びる係合爪12aが突設されており、該係合爪12aを整形プレート13に突設された係合爪13aに係合させることによって、J形フック12および整形プレート13を介して、下表皮8の一方側部分8aと他方側部分8bとがヘッドレスト4の幅方向(図3のY方向)に張りを持たせた状態で互いに接続されている。
また、J形フック12の他端側の先端には、内方へ延びる係合爪12aが突設されており、該係合爪12aを整形プレート13に突設された係合爪13aに係合させることによって、J形フック12および整形プレート13を介して、下表皮8の一方側部分8aと他方側部分8bとがヘッドレスト4の幅方向(図3のY方向)に張りを持たせた状態で互いに接続されている。
このように、本発明の実施形態では、略L字状のヘッドレスト4の端部8cから略L字状の屈曲部4aまで、下表皮8の一方側部分8aの端部と他方側部分8bの端部とを接続するための長手方向係止部5が設けられ、該長手方向係止部5は、J形フック12の一端側を下表皮8の一方側部分8aの端部に縫合し、J形フック12の他端側を他方側部分8bにより外部から覆った状態で、他方側部分8bの折曲げ部8dとJ形フック12の他端側との間に整形プレート13を挟み込み、他方側部分8bの折曲げ部8dと整形プレート13とを一筋に縫合して構成されているため、長手方向係止部5をヘッドレスト4の幅に略直角な方向に設けたことにより、ヘッドレスト4の幅方向に十分な張りを与えてヘッドレストカバー6の端部同士(すなわち、下表皮8の端部同士)を接続することができると共に、長手方向係止部5に対しほぼ直角方向の幅方向係止部11を長手方向係止部5と併設することにより、ヘッドレスト4の幅方向および長手方向の両方向においてヘッドレスト4の表皮の膨らみを確実に抑制できる。
また、長手方向係止部5において下表皮8の端部を内側に折曲げ、幅方向係止部11において上表皮7の端部を内側に折曲げて、折曲げ部8dあるいは7cと整形プレート13あるいは10とを重ね合わせた状態で縫合したことにより、縫合部の縫い目および整形プレート13あるいは10が外側に露出することなく表皮8あるいは7の内側となるため、外観上の美観を損なうことが無い。
したがって、本発明の実施形態によれば、表皮8あるいは7同士の接続部における縫い目等の露出がなくて、外観上の美観を損なうことなく、該接続部近傍の表皮の膨らみを抑制できる。
したがって、本発明の実施形態によれば、表皮8あるいは7同士の接続部における縫い目等の露出がなくて、外観上の美観を損なうことなく、該接続部近傍の表皮の膨らみを抑制できる。
さらに、本発明の実施形態によれば、下表皮8の端部間を接続するための長手方向係止部5が、該下表皮8の一方側の端部を内側に折曲げて、折曲げ部8dと整形プレート13とを重ね合わせた状態で縫合されているので、上記したような従来技術に比べて部品点数が少なく、かつ極めて簡単な構造となると共に、少ない工程数でもってヘッドレスト4を製作することができる。ヘッドレスト幅方向および長手方向の2箇所に整形プレート10,13を用い、ヘッドレスト幅方向の整形プレート10は張力が掛かった状態で縫合されているので、ヘッドレストカバー6の膨らみを回避できる。
しかも、長手方向係止部5において、ヘッドレストカバー6の下表皮8の一方側の端部に縫合したJ形フック12と下表皮8の他方側の端部に縫合した整形プレート13とが、これらJ形フック12および整形プレート13にそれぞれ設けた係合爪12aおよび13aを係合させることによって、ヘッドレストカバー6の端部間を確実に接続できると共に、係合爪12aおよび13aの係合を外すのみで、長手方向係止部5を開いてクッション材を簡単に出し入れすることができ、ヘッドレスト4の製作の簡単化が図れる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
1 車両用シート
2 シートクッション
3 シートバック
4 ヘッドレスト
4a 屈曲部
5 長手方向係止部
6 ヘッドレストカバー
7 上表皮
8 下表皮
10,13 整形プレート(整形部材)
10a,13a 突起
11 幅方向係止部
12 J形フック
2 シートクッション
3 シートバック
4 ヘッドレスト
4a 屈曲部
5 長手方向係止部
6 ヘッドレストカバー
7 上表皮
8 下表皮
10,13 整形プレート(整形部材)
10a,13a 突起
11 幅方向係止部
12 J形フック
Claims (5)
- 側面形状が屈曲部を有する略L字状に形成されたクッション材を、複数の表皮を縫合してなるヘッドレストカバーで覆って構成された車両用シートのヘッドレストであって、前記ヘッドレストカバーには、前記ヘッドレストの下端部から前記屈曲部までヘッドレストの幅に略直角な方向に延びて前記表皮の端部間を接続するための長手方向係止部が設けられ、該長手方向係止部は、前記表皮の端部同士を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を前記表皮の内側となるように挿入し、前記二つの表皮の端部および前記整形部材を縫合して形成され、前記ヘッドレストカバーには、前記屈曲部の位置で、前記長手方向係止部の該屈曲部側端部に連なると共に、前記ヘッドレストの幅方向に延びる幅方向係止部が設けられ、該幅方向係止部は、二つの前記表皮の端部を重ね合わせて該重ね合わせ部に板状の整形部材を挿入し、前記二つの表皮の端部および前記整形部材を縫合して形成されていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト構造。
- 前記長手方向係止部および前記幅方向係止部のうち、少なくとも長手方向係止部は、二つの前記表皮の一方側の端部を内側に折り曲げて、該折り曲げ部と前記整形部材と前記表皮の他方側の端部とを重ね合わせた状態で縫合して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト構造。
- 前記長手方向係止部および前記幅方向係止部のうち、少なくとも長手方向係止部は、J字状に形成された板材からなるJ形フックの一端側を前記表皮の一方側の端部に縫合し、前記表皮の他方側の端部を折り曲げて前記J形フックを外部から覆った状態で、該他方側の端部の折り曲げ部と前記J形フックの他端側との間に前記整形部材を挟み込むことにより、前記二つの表皮が前記J形フックおよび前記整形部材を前記表皮の内側に配置して接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シートのヘッドレスト構造。
- 前記表皮の他方側の端部と前記整形部材とを縫合し、前記J形フックの他端側および前記整形部材に互いに係合する係合爪部を設けて、前記係合爪部にて前記J形フックと前記整形部材とを係止することにより、前記J形フックおよび前記整形部材を介して前記二つの表皮が接続されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用シートのヘッドレスト構造。
- 前記整形部材の幅方向の両側端部は、張力が掛かった状態で縫合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用シートのヘッドレスト構造。
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