JP2006296314A - 乗用型作業機 - Google Patents

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【課題】 従来、前輪に対する操向操作を行うだけで、旋回内側の後輪を制動させて旋回を操作性良く行える乗用型田植機があるが、旋回時に、操縦者は機体の旋回操向操作以外に、作業装置の駆動の入り切り操作や作業装置の上昇・下降操作をしなければならず、旋回時の操向操作に専念できず、未だ、旋回操作性の点において課題がある。
【解決手段】作業装置7を昇降可能に備えて対地作業しつつ走行する機体の旋回動作を制御するとともに、その旋回動作と連動して作業装置7の稼動と昇降を制御する制御部を備える乗用型作業機において、該作業装置7の稼動、下降、または上昇を制御する為に機体の走行距離を検出する検出装置Sを機体に設けたミッションMの上面に配置して設けた乗用型作業機。
【選択図】図3

Description

この発明は、走行車両に昇降用リンク装置を介して苗移植作業装置等の作業装置を装着した乗用型作業機に関するものである。
この種の従来技術としては、操向用前輪の直進状態から所定角以上の操向作動によって左右後輪の旋回内側のもののサイドクラッチを切って制動する旋回連繋機構を設けた乗用型田植機がある。この乗用型田植機では、前輪に対する操向操作を行うだけで、旋回内側の後輪を制動させて旋回を操作性良く行える。
特開平11−94051号公報
然しながら、旋回時に、操縦者は機体の旋回操向操作以外に、作業装置の駆動の入り切り操作や作業装置の上昇・下降操作をしなければならず、旋回時の操向操作に専念できず、未だ、旋回操作性の点において課題があった。
請求項1記載の発明は、作業装置7を昇降可能に備えて対地作業しつつ走行する機体の旋回動作を制御するとともに、その旋回動作と連動して作業装置7の稼動と昇降を制御する制御部を備える乗用型作業機において、該作業装置7の稼動、下降、または上昇を制御する為に機体の走行距離を検出する検出装置Sを機体に設けたミッションMの上面に配置して設けたことを特徴とする。
従って、昇降可能に備えた作業装置7で対地作業しつつ走行する機体の旋回動作を制御するとともに、その旋回動作と連動して作業装置7の稼動と昇降を制御し、且つ、該作業装置7の稼動、下降、または上昇を制御する為に機体の走行距離を検出する検出装置Sを機体に設けたミッションMの上面に配置して設けたので、検出装置Sに泥が付着することが少なくなって、耐久性もよくなり、長期に亘って良好な機体の旋回制御が行える。
請求項2記載の発明は、機体にエンジン6からの動力を各別に入り切りする左右サイドクラッチSCを介して駆動される左右後輪3を設け、左右前輪2を所定角度以上に操向操作すると旋回内側となる後輪3のサイドクラッチSCを切って該旋回内側となる後輪3の回転数の検出に基づいて走行距離算出手段にて走行距離を算出する請求項1記載の乗用型作業機としたものである。
従って、サイドクラッチSCが切れている旋回内側の後輪3の回転数の検出に基づいて走行距離算出手段にて走行距離を算出するので、駆動されている車輪よりもスリップなどの影響を受け難く、その走行距離の算出が正確に行えて、適正に作業装置7の稼動、下降、または上昇を制御でき、最適な自動旋回制御が行える。
この発明によると、旋回時の操向操作に専念できて、容易に機体の旋回が長期に亘り適正に行える。
本発明の実施の形態について、以下に図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の対地作業機用制御装置を図1の側面図に示す田植機に適用した例について説明する。田植機1は、左右操向車輪2,2と左右後輪3,3とによって4輪駆動可能に機体を支持し、操舵ハンドル4、オペレータシート5、エンジン6、作業装置としての植付部7のほか、各種機器を制御する後述の対地作業機用制御装置を備える。
左右後輪3,3は、エンジン6の駆動回転がHST(油圧式変速装置)とミッションM(歯車式変速装置)とにより変速されて、左右サイドクラッチSC,SCを介して各々ドライブシャフトD,Dにより各々駆動回転される構成になっている。
そして、畦際での機体旋回時に操舵ハンドル4を旋回操作すると(所定以上に回すと)、連携機構を介して旋回内側のサイドクラッチSCが切れて、旋回内側の後輪3が自由回転状態になって(旋回内側の後輪3と共に旋回内側のドライブシャフトDも自由回転状態となる)、機体は旋回する。
従って、機体旋回時にサイドクラッチSCが切り操作されて、機体の旋回に伴って圃場に接地しているが為に回転する旋回内側となる後輪3の回転数(旋回内側となる後輪3のドライブシャフトDの回転数)の検出に基づいて走行距離を算出すると、駆動されている車輪よりもスリップなどの影響を受け難く、その走行距離の算出が正確に行えて、最適な自動旋回制御が行える。
そこで、左右後輪3,3の各ドライブシャフトD,Dに回転検出用の回転体(歯車)K,Kを各々固定して設けて、この回転体K,Kの回転数を各々回転数検出装置(後輪伝動軸回転数センサ)S,Sで検出する構成としている。
また、各回転数検出装置S,Sは、ミッションMの上面部に設けてあり、ミッションMから左右に突出しないようにしている。これは、ミッションMの左右には、左右前輪2,2が配置されているためであり、このように、各回転数検出装置S,SをミッションMの上面部に設けてミッションMから左右に突出しないようにすると、左右前輪2,2が操向操作される時に邪魔にならず、操向角度が大きくできて、小型の機体構成で旋回半径の小さい機体を得ることができ、最適な機体の旋回が行なえる。更に、各回転数検出装置S,SがミッションMの上面部に設けられているので、各回転数検出装置S,Sに泥が付着することが少なくなって、耐久性もよくなり、長期に亘って良好な機体の旋回制御が行える。
植付部7は、機体後部に昇降部11を介して昇降可能に取付け、図示せぬ植付クラッチを介して機体の走行に合わせて多条植え動作するほか、植付け動作と連動して苗を順次送り出す送出部13、肥料を吐出する施肥部14、均平用のフロート部15…等を備える。
対地作業機用制御装置は、図2のターン切替スイッチ21の切替操作により、「バック付ターン」「自動ターン」「枕地調節ターン」の中から選択に応じたパターンの旋回処理を行うべく構成する。「自動ターン」は、図3(a)に示すように、旋回のためのハンドル操作に対応して植付を停止し、機体旋回に付帯して所定の手順で植付けを再開する旋回パターンであり、「バック付ターン」は、図3(b)に示すように、畦に近接した位置まで進んで停車するとともに植付けを停止し、その後の機体後進に続く機体旋回に付帯して植付けを再開するものであり、「枕地調節ターン」は、図3(c)に示すように、機体旋回の手前位置から植付けを停止してさらに前進し、続く機体旋回に付帯して植付けを再開するものである。
対地作業機用制御装置において信号処理をする制御部22の入出力構成は、図4のブロック図に示すように、旋回パターンを選択するための切替スイッチ21の入力信号のほか、各種のスイッチ、センサの信号を受け、また、走行と作業動作用の各種機器のアクチュエータ類を制御する。具体的には、入力側に、植付け動作指令用のフィンガーレバースイッチ23a、植付け自動動作選択用の植始め自動切替スイッチ23、植付部7の自動上昇選択用の植付部上昇モードスイッチ24、変速操作検知用のHSTレバー位置センサ25、操舵操作検知用のハンドル切れ角センサ26、時間調節用のタイムラグ調節ダイヤル27、ブレーキ操作検知用のブレーキペダルセンサ28等、また、出力側に、油圧シリンダ11aを介して植付部7を昇降する電磁油圧バルブ11b、植付部動作用の植付クラッチ作動ソレノイド31、施肥機動作用の施肥クラッチ作動ソレノイド32、HSTレバー作動用のHSTモータ33等を接続する。
上記制御部22による制御処理は、図5のフローチャートに示すように、各センサ値読込(S1)の後に、変速位置が植付速(S2)になるまで待機してターン選択用の切替スイッチ21をチェック(S3)し、「バック付ターン」「自動ターン」「枕地調節ターン」の中から選択に応じたパターンの旋回処理を行う。それぞれの旋回処理は、植付停止位置の相違に伴う個別の処理を行う。
各旋回パターンについて詳細に説明すると、「バック付ターン」は、HSTレバー位置センサ25の信号によりHSTレバーが中立(S11)で、主クラッチが「切」(S12)でないことを条件に、すなわち、主クラッチが「入」になるまで待機して植付部「上昇」と植付クラッチ「切」とを指令(S13)する。
この場合、HSTレバーの中立検出によって旋回制御の感知精度を向上することができる。また、図示せぬ接触センサ等による畦検知センサを機体前端部に設け、畦の側面に最接近した時の検知信号によりレバー作動装置33を介してHSTレバーを中立に戻し、自動停車するように構成することにより、畦との衝突を防止して位置決め精度を向上し、以降の制御精度を確保することができる。
主クラッチ「切」の場合は、所定時間以上の停車継続を検出した場合を含め、旋回処理を中止することにより、植付け途中の異常停車等に対応することができる。この時は、オペレータが後進操作を行うことにより、「バック付ターン」の処理に復帰するように構成する。また、植付部「上昇」は、機体の後進動作の前に行われることから、機体後進とともに作業部を上昇する通常のバックリフト動作による機体後進の際に植付部7が上昇しきれずに表土に喰い込むという事態が回避されるので、フロート部15の破損を防止することができる。
次いで、衝撃緩和のため所定時間の経過を挟んで所定距離後進(S14)する。この後進の際は、その時間的余裕により、走行方向切替によってオペレータが受けるショックを抑えるとともに、植付部7の上昇動作が遅い場合の表土への喰い込みを防止することができる。また、後進動作による車輪跡によって植え付け済みの圃場面が乱れ、その植付け苗を倒すことなく車輪跡を消すのは煩わしい手間を要するので、上記後進動作は、植え終わり位置までの範囲に規制する。
尚、畦が機体の往復方向に対して斜めになっている場合には、上記の所定距離後進(S14)が通常よりも長い距離後進しないと旋回できない。従って、上記の所定距離後進(S14)が通常よりも長い距離後進した場合には、機体旋回後に施肥クラッチや植付を入りにするタイミングを通常よりも早くなるように補正すると、畦が機体の往復方向に対して斜めになっている場合でも、旋回後の施肥開始位置及び植付け開始位置が前工程の施肥終わり位置及び植付け終わり位置と揃って、良好な自動旋回制御が行え、適正な施肥及び植付け作業が行える。
所定時間の経過後に前進操作(S15)を待ってドライブシャフト回転による距離カウントを開始(S16)する。この前進操作に代えてHSTレバーの作動指令によって機体を前進させるように構成することにより、操作性の向上を図ることができる。また、機体の前進開始までのタイムラグを設けることにより、オペレータが受けるショックを抑えることができ、さらに、タイムラグ調節ダイヤル27を設けることにより後進時と前進時について好みの時間に設定できるので、操作性を向上することができる。
この前進開始に続く旋回のためのハンドル操作(S17)に応じて後述の左または右の所定のターン制御(S18,S18)により、機体の旋回動作に付帯して所定位置から植付けを再開する。所定のターン制御(S18)は、左右共通のサブルーチン処理によるものであり、他の旋回パターンにも組み込み可能に構成する。
このように制御処理する「バック付ターン」の処理は、植付け条数の少ない田植機を使用する場合において、圃場中央部の往復植付け作業において畦に近接した位置まで植付けすることにより、作業部の植付け幅に適合させるべく畦際部の周回植付け作業幅を小さくすることができる。なお、ブレーキペダルセンサ28の信号によって旋回処理の制御を中止するべく構成した場合には、異状に際して安全性を確保することができる。
「自動ターン」は、旋回のためのハンドル操作(S21)に応じて上記同様に距離カウントを開始(S22,S22)するとともに、対応するターン制御(S18,S18)により所定位置から植付けを再開する。また、「枕地調節ターン」は、植付「切」操作(S31)を条件として上記同様に距離カウントを開始(S32)し、前進を続行した後に旋回のためのハンドル操作(S33)に応じてターン制御(S18,S18)をすることにより所定位置から植付けを再開する。
サブルーチン処理による左または右のターン制御処理の詳細は、図6のフローチャートに示すように、植付部7の上昇モードスイッチ24をチェック(S41)し、上昇モードでない場合にドライブシャフト回転数チェック(S42)によって所定の旋回距離n1になるまで待ち、旋回操作の判定のためにハンドル角度が規定値a(例えば90°)以上であることを条件に植付部「下げ」を指令(S44)する。逆に上昇モードの場合は、植付部「上げ」を指令(S41a)する。ハンドル角度が規定値a以上でない場合は、警報出力(S43a)の上で処理を終了する。尚、「バック付ターン」の場合には、バック時の植付部「上げ」指令による植付部の上昇量は10cmほどの極力少ない上昇とし、然も、後進を終えて前進する場合に直ぐに植付部「下げ」指令により植付部を下降させて接地するようにした方が、旋回時間が短くて作業効率が良く、然も、直ぐに接地するので、旋回時の泥面の乱れを早く整地できて、きれいな旋回が行なえる。
次いで、ドライブシャフト回転数チェック(S45)によって所定の旋回距離n2’になるまで待機し、異常操作の判定のためにハンドル角度が規定値b(例えば180°)以上でないことを条件に施肥クラッチ「入」を指令(S47)する。ハンドル角度が規定値b以上であれば、上記同様に、警報出力(S43a)の上で処理を終了する。
続いて、植始め自動切替スイッチ23が「入」であることを条件に、ドライブシャフト回転数チェック(S49)によって所定の旋回距離n2になるまで待機し、植付「入」を指令(S50)するとともにドライブシャフト回転カウントクリア(S51)により処理を終了する。また、植始め自動切替スイッチ23が「入」でない場合は処理を終了する。この場合は、後述のように手動操作可能に構成することにより自由度を確保することができる。
このように、左または右のターン制御処理により、機体の旋回動作に付帯して植付部7が稼動されることによって所定位置から植付けが再開され、また、植付けに先立つ施肥部の稼動により、長い吐出路による吐出遅れを調整して施肥のタイミングを合わせることができる。
また、サブルーチン処理の組み合わせに応じて各種の旋回パターンを簡易に構成することができるので、切替スイッチと簡易な制御処理構成により、条件に応じた旋回処理の適用が可能となる。
つぎに、ティーチングにより旋回バターンを選択する方法について説明する。図7は、ティーチングにより旋回パターンを選択するフローチャートである。最初の行程は、オペレータが植付部の「入」「切」を行い、枕地に来た時の旋回状態を記憶させ、この1回目のティーチングにより適合するターン形態を自動選択する。
詳細には、ティーチングモード(S61)まで待機後、植付クラッチ「入」のチェック(S62)によって該当しなくなるまで待機し、ハンドル操作(S63)があれば自動ターンモードに設定(S63a)する。ハンドル操作なしにHSTモータの「機体前進」(S64)に該当すれば、枕地調節ターンモードに設定(S64a)する。いずれも非該当であれば、タイマ設定(S65)して待機し、その範囲でHSTモータが「機体前進」(S66)であれば、バック付ターンモードに設定(S66a)する。
このように制御部を構成することにより、ティーチングモードでオペレーダが最初の行程を行うことにより、ターン選択スイッチ21を操作しなくても旋回パターンが自動的に選択されるので、操作が簡単になり操作性を向上することができる。
つぎに、ターン後の植付クラッチの別の取扱いについて説明する。図8は、ターン後の植付クラッチの別の制御処理のフローチャートである。180°旋回の後において、回転センサ読込(S71)の後、植付クラッチの自動処理の選択スイッチ「オン」をチェック(S72)し、該当すれば、回転カウント値が規定値以上(S73)となるまで待機した上で植付クラッチ「入」を指令(S75)する。また、選択スイッチ「オン」に非該当であれば、フィンガーレバーの下げ操作(S72a)がされるまで待機した上で植付クラッチ「入」を指令(S75)する。
このように制御部を構成することにより、植付動作の自動処理と手動処理を植始め自動切替スイッチ23で選択できる。手動処理の場合は、フィンガーレバースイッチ23aの操作に応じて植始めをオペレータが調節することができるので、自動処理と手動処理を作業準現場の状況に合わせて使い分けることにより、旋回時の作業性を向上することができる。
また、機体旋回と連動して植付けクラッチ「切」とする一方で、昇降モード選択スイッチによって植付部7の昇降モードを自動又は手動とするべく構成することにより、旋回中における植付部7の連動上昇を停止して作業中のままの高さ位置に維持しつつ旋回することが可能となる。このように機体を旋回することにより、植付部7に備えたフロート部15によって圃場の表面を均平することができるので、走行車輸の跡が圃場に残る程度の硬さの場合において、その車輪跡を消して圃場をきれいにすることができる。その一方で、高畦では当たらないように植付部7を上昇して旋回することができる。このように、植付部7についてクラッチと昇降の旋回連動処理のほかに、昇降のみ手動とする2モードのスイッチにより、ユーザの選択範囲が拡大し、適応性を向上することができる。
また、上記の旋回制御において、操舵ハンドル4の操作量を検出するセンサを設けて、例えば、畦際での機体右旋回時に、操舵ハンドル4が右回転操作・左回転操作・右回転操作と順番に行なわれた場合(既定パターン)には、正常な旋回操作と判断して所定の自動旋回を行なうが、既定パターンでない場合(例えば、右回転操作・左回転操作・左回転操作・右回転操作・右回転操作と操作されたような場合)には、通常の旋回ではないと判断して自動旋回モードを解除するようにすれば、適切な自動旋回制御が行えると共に、旋回でない場合の誤った自動旋回が防止できて、適切な作業が行なえる。
尚、畦で機体に苗を供給する場合には、機体を畦まで直進させて苗を供給して、その後、後進して旋回するが、この後進時に既定パターンでない操舵ハンドル4の操作をしても(例えば、右回転操作・左回転操作・左回転操作・右回転操作・右回転操作と操作されたような場合)、自動旋回モードを解除しないようにすれば、苗供給時でも、自動旋回が行えて作業性が良い。
更に、1工程分の苗が機体上に無い場合には、操舵ハンドル4の旋回操作で、苗補給の警報(警報ブザーや警報ランプや音声報知等)をすると、畦際での旋回時に作業者は、苗補給が必要かどうか(引き続き作業ができるかどうか)が判断できて、作業性が良い。尚、1工程分の苗が機体上に無いことの判断は、1工程の苗の使用量を検出して、機体上に補助苗が幾つあるかを検出しておけば、判断できる。また、上記の苗補給の警報に代えて、自動旋回モードを解除する構成にして、作業者に報知しても良い。
一方、施肥部14は、オペレータシート5の後部に肥料タンクと該肥料タンクから肥料を所定量づつ繰出す繰出し装置と該繰出し装置にて繰出された肥料を植付部7の苗植付け位置側方に設けた作溝器まで圧風により送る施肥ブロアとから構成されているが、旋回中には植付部7は上昇されているので、肥料移送部に肥料が詰まる恐れがある。そこで、旋回中にも施肥ブロアで作溝器まで圧風を送るように構成しておけば、肥料詰まりが防止できて、適正な施肥作業が効率よく行なえる。
また、施肥部14には、施肥作業が終了した時に肥料タンク内の肥料を排出する排出機構が設けられているが、この排出機構を作動させる操作具を、肥料排出に操作した時に、施肥及び植付け作業状態ではないと判断して、旋回モードを解除する構成にすると、路上走行時等に自動旋回制御が働いて危険な状態になることが防止でき、安全である(路上走行時等には、排出機構を作動させる操作具は肥料排出に操作されている)。また、路上走行時にのみ操作される他の操作具により、旋回モードを解除する構成にしてもよい。
最後に、植付部7の送出部13に載置されたマット状苗から1株分の苗を取出して圃場に植付ける植付爪31の取付け構成について説明する。
先ず、植付爪31は、送出部13の後部下側位置で長円軌跡を描いて送出部13に載置されたマット状苗から1株分の苗を取出して圃場に植付けるように植付け具30に取付けられているが、この植付爪31は鉄板を正面視でコ字状に折り曲げ加工して構成されており、その先端部はフォーク状に形成されている。そして、植付爪31の基部側は、正面視で末広がり状のコ字形状になっており、その下側部内面が植付け具30に設けた段部32に接当する構成となっている。そして、植付爪31の基部側に設けた孔にボルト33を通して植付け具30に締め付けて固定している。従って、植付爪31の基部側の正面視で末広がり状のコ字形状内面が植付け具30に設けた段部32に接当して、回り止めされた状態となって、ボルト33で確実に固定できる(実施例のようにボルトは1本でよくて、安価である)。
本発明の対地作業機用制御装置を適用した田植機の側面図である。 機体の走行部の簡略平面図である。 主要部の側断面図である。 ターン選択スイッチである。 「自動ターン」(a)、「バック付ターン」(b)、「枕地調節ターン」(c)の各旋回構成図である。 対地作業機用制御装置の入出力ブロック図である。 制御処理のフローチャートである。 ターン制御の詳細フローチャートである。 ティーチングにより旋回パターンを選択するフローチャートである。 ターン後の植付クラッチの別の制御処理のフローチャートである。 植付爪部の平面図である。 図11のA−A断面図である。
符号の説明
1 田植機(乗用型作業機)
2 左右前輪
3 左右後輪
4 操舵ハンドル
6 エンジン
7 植付部(作業装置)
M ミッション
S 検出装置(回転数検出装置)
SC 左右サイドクラッチ

Claims (2)

  1. 作業装置7を昇降可能に備えて対地作業しつつ走行する機体の旋回動作を制御するとともに、その旋回動作と連動して作業装置7の稼動と昇降を制御する制御部を備える乗用型作業機において、該作業装置7の稼動、下降、または上昇を制御する為に機体の走行距離を検出する検出装置Sを機体に設けたミッションMの上面に配置して設けたことを特徴とする乗用型作業機。
  2. 機体にエンジン6からの動力を各別に入り切りする左右サイドクラッチSCを介して駆動される左右後輪3を設け、左右前輪2を所定角度以上に操向操作すると旋回内側となる後輪3のサイドクラッチSCを切って該旋回内側となる後輪3の回転数の検出に基づいて走行距離算出手段にて走行距離を算出することを特徴とする請求項1記載の乗用型作業機。
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