JP2006295961A - 通信端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地域に適切な情報を無線LANから容易かつ確実に不特定多数のユーザに提供し、かつ、この情報をユーザ側で容易かつ確実に取得できるようにする。
【解決手段】 TCP/IP環境下のマルチメディア通信システムにおいて、通信回線網に収容された企業通信システム6〜9のブランチ無線LAN6b(例えば、駅構内や店舗に設置)が、当該LANの無線サービスエリアに移動してきた不特定多数のユーザそれぞれが使用する通信端末3(携帯電話機)に対する無線呼び出しを実行する。この無線呼び出しに応答した通信端末3へブランチ無線LAN6b内又は網通信装置を収容する通信ネットワーク上の装置が保有する情報(ブランチ無線LAN6bの設置場所の地域及び設置者に適合した情報)を自動的に読み出して通信回線接続を通じて送信する。この送信による情報を通信端末3で受信表示する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol/DARPAインターネット標準プロトコル)環境下の無線ローカルエリアネットワーク(LAN)と通信端末との間における情報の提供・取得のための、マルチメディア双方向無線通信システムに関する。
従来、TCP/IP環境下の通信ネットワーク(イントラネット、インターネット、エキストラネット、LAN、以下、インターネットをもって説明する)では、インターネットに収容されたユーザ端末(ウェブブラウザを搭載した小型汎用コンピュータ、適宜、クライアント装置と記載)が、インターネットサービスプロバイダ(ISP:Internet Service Provider)等を通じてウェブサイトにアクセスする。そして、ユーザ端末は、ウェブサイトが提供し又は回線接続(リンク)先のウェブサイトから提供される情報(例えば、ホームページコンテンツ)をストリーミングで取得している。一方、音声通信(電話通話)やデータ通信を行う有線通信網に収容される無線ローカルエリアネットワーク(LAN)による通信システムが知られている。
図14は無線LANを備えた従来例の通信ネットワーク構成(モデル化)を説明するための図である。
図14において、この例は無線網キャリア(運営会社)や有線網キャリア(運営会社)が設置運営する固定/移動通信網にインターネットアクセスが可能なユーザ端末(小型コンピュータ、携帯電話機)が収容されている。無線網キャリアや有線網キャリアの固定/移動通信網には、インターネットによる通信を実行するためのISP装置及びインターネットエキスチェンジポイント(IXP:Internet Exchange Point)装置が接続されている。IXP装置には、他の図示しないISP装置や複数の企業本社毎の企業通信システムが接続されている。この例の複数の企業本社は鉄道会社、大規模小売り企業、コンビニエンスストア、遊技場であり、これらに配置される企業通信システムは、無線ローカルエリアネットワーク/LANによって構築されている。この例ではユーザ装置と企業通信システムとがISP,IXPを通じて回線接続される。
この種の通信ネットワーク構成として、特開2000−183977公報例が知られている。この公報例は、複数の固定アクセスポイントを有し、このアクセスポイントから複数のクランアント装置が通信を実行する通信ネットワークを示している。この通信ネットワークでは、ゲートウェイ装置が他のクライアント装置又は通信データから通信プロトコルが相違する他の通信ネットワークへの伝送であるかを検出して、その転送を実行している。
さらに、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)を、公衆電話交換網にインタフェース接続するために、アクセスポイントとゲートウェイ装置の処理(機能)を統合化している。この統合化装置は、ISDN(Integrated Services Digital Network)やxDSL(Digital Subscriber Line)のインタフェースとPSTN(Public Switched Telephone Network)、音声ゲートウェイ及びCATVネットワーク接続用モデムを含むゲートウェイ装置を備えている。さらに、この統合化装置は、良く知られた構成のイーサネット(Ethernet(登録商標))LAN接続用のシリアルポートとともに、電話機やコンピュータを接続している。
このような通信ネットワークにおいてマルチメディア伝送のための統合化を実施する例として、特開2000−32032公報例が知られている。この公報例は、網アーキテクチャ内に構築された通信ネットワークと端末の接続を連続的に接続するためのスイッチングを実行する通信ネットワーク及び端末のプロキシ(インターネットアクセスサーバ)によって、特定の通信ネットワークと端末の接続組み合わせを適合化している。
このような上記従来例では、次のような不都合がある。
(1)公報例は、いずれも企業等の無線LANと既設の公衆電話通信ネットワークとの統合化を図るものである。すなわち、不特定多数のユーザによる全国規模でのインターネットアクセス(インターネットサーフィン)を可能にしている。換言すれば、全国規模において不特定多数のユーザ側にウェブサイト側が情報コンテンツを提供し、かつ、その取得をユーザ装置が行うものであった。このため、ユーザが周辺地区の情報(例えば、無線LANを設置した駅や店舗等の設置場所の地域にかかわる情報及び設置者に適合した広告等の情報)をユーザ端末で容易に取得できないものであった。
なお、この公報例では、ユーザ端末から情報(コンテンツ)取得のための入力操作が必要であり、情報(コンテンツ)取得を自動的に行うことはできず、そのユーザ側の入力操作が面倒であった。
(2)公報例は、いずれも駅や店舗等に設置された無線LANを使用した不特定多数それぞれが使用するユーザ端末(携帯電話機)からの電話通話通信やデータ通信を行うことができないためユーザにとって利用上の不便があった。
(3)公報例は、いずれも駅や店舗等に設置された無線LANを使用した不特定多数それぞれが使用するユーザ端末(携帯電話機)を用いて双方向通信によるコミュニケーション(例えば、レストランでのメニュー配信、注文、代金決済)ができない。この場合もユーザにとって利用上の不便があった。
この発明は、以上の点に着目してなされたもので、無線LANを設置した地域(例えば、駅や店舗)や設置者に適切な情報を、この無線LANや既設の公衆通信網から容易かつ確実に提供し、かつ、不特定多数のユーザ側で取得できるようになる、マルチメディア双方向無線通信システムの通信端末の提供を目的としている。
また、この発明は、前記した目的の情報提供及び取得とともに、駅や店舗等から不特定多数のそれぞれの通信端末が電話通話やデータ通信を行うことができるようになり、かつ、これらの課金を含む各種の代金決済が容易かつ確実に可能になる、マルチメディア双方向無線通信システムの通信端末の提供を他の目的としている。
さらに、この発明は、前記した目的の情報提供及び取得とともに、駅や店舗等の通信装置と不特定多数のそれぞれの通信端末との間において、情報提供に基づいた受注及びその確認の情報伝達・返答(コミュニケーション)が容易かつ確実に可能になる、マルチメディア双方向無線通信システムの通信端末の提供をさらに他の目的としている。
本発明は、特定のエリアに設置され且つ通信網に接続された通信装置と無線通信が可能な通信端末において、上記通信装置の無線サービスエリア内に移動するに伴い、上記通信装置と自動的に無線回線接続する接続手段と、上記無線回線接続により、上記エリアの地域情報または当該エリアの適合情報を上記通信装置から自動的に受信するエリア情報受信手段と、を有することを特徴とする通信端末。
上記した、この発明では、無線LANを設置した地域や設置者に適切な情報が、このブランチ無線LANや既設の公衆通信網から不特定多数のユーザに容易かつ確実に提供されるとともに、この情報を不特定多数のユーザ移動端末(通信端末)側で、例えば、駅構内や店舗で容易かつ確実に取得できるようになる。
この発明は、前記した無線回線接続後に、前記通信装置が自動的に読み出した情報を、前記ユーザ移動端末に自動的かつ一方的に発信し、かつ、前記ユーザ移動端末が、前記通信装置からの情報を自動的に受信して表示することを特徴としている。
上記した、この発明では、前記した無線LANから提供される情報を、不特定多数のユーザ移動端末が、例えば、駅構内や店舗で取得する。この場合、ユーザ移動端末が自動的に回線接続された後に情報が自動的に配信(例えば、プッシュ型情報配信)される。したがって、ユーザ移動端末側での情報の詳細内容(情報)を検索する入力操作が不要になって、その情報取得が容易に行われる。
この発明は、前記した無線回線接続後に前記通信装置を通じてユーザ移動端末が通信を実行する段階と、この通信の課金を含む代金決済を、前記通信装置におけるウォレットサーバでの代金決済(例えば、電子商取引)処理によって実行する段階とをさらに有することを特徴としている。
上記した、この発明では、通信とともに、この課金を含む代金決済が、無線LAN側のウォレットサーバによる代金決済処理(電子商取引)で可能になる。換言すれば、無線LAN側の代金決済のための人手による入力操作が不要になる。
この発明は、前記した無線回線接続後に前記通信装置を通じてユーザ移動端末が通信を実行する段階と、この通信の課金を含む代金決済を、前記通信装置を収容する通信網上のウォレットサーバによる代金決済(電子商取引)処理によって実行する段階とをさらに有することを特徴としている。
上記した、この発明では、前記した代金決済が、通信回線上に配置した一台のウォレットサーバで処理される。この場合、多数のウォレットサーバを無線LAN側毎に配置する必要がなくなって、その装置規模を削減できるようになる。
この発明は、前記した代金決済が、前記通信装置を収容する通信網上のゲートウェイを通じて、前記通信装置を収容する通信網とともに他の通信網との通信運用(ローミング運用)の課金決済に適用されることを特徴としている。
上記した、この発明では、通信キャリア(通信運営会社)の通信回線網へのアクセス(利用料金)に対する代金決済ができるようになる。したがって、ユーザ移動端末による複数の通信キャリアにおける通信回線網の利用(ローミング運用)が容易になる。
この発明は、前記した代金決済を、前記通信装置に予め格納した事前支払い方式による金額情報によって実行することを特徴としている。
上記した、この発明では、事前支払い方式(プリペイド方式)による代金決済を行っているため、前記したウォレットサーバに予め登録したユーザ移動端末側での代金決済(電子商取引)のように、比較的面倒なユーザ移動端末側の登録作業等が不要になる。
この発明は、前記した無線回線接続後にユーザ移動端末が、前記通信装置におけるユーザ認証処理を通じたインターネットアクセスを実行して、通信網上のウェブサイトからの情報を閲覧する段階をさらに有することを特徴としている。
上記した、この発明では、ユーザ移動端末から、例えば、日常的に使用する駅構内や店舗等の無線サービスエリアからユーザ認証サーバを通じてインターネットアクセスが可能になる。
この発明は、前記したユーザ移動端末が、前記通信装置からの自動的かつ一方的な発信による情報を自動的に受信表示した後に、この表示情報に対する選択的入力操作を実行する段階と、この入力操作情報を前記通信装置に前記ユーザ移動端末から発信する段階と、前記ユーザ移動端末からの入力操作情報に対応する情報を前記通信装置が転送する段階と、前記通信装置からの新たに転送されてきた情報を前記ユーザ移動端末が受信表示する段階とをさらに有することを特徴としている。
上記した、この発明では、無線LANから通信端末へ情報が自動的に配信された後に、配信情報に対してユーザ移動端末側から対応する情報を入力して、その対応情報が処理される。例えば、ネットショッピング等における受注処理が人手に頼らずに省力化できるようになる。
この発明は、前記したユーザ移動端末が、選択的入力操作を実行して新たな情報を取得した後に、この情報に基づいた代金決済を処理する段階をさらに有することを特徴としている。
上記した、この発明では、前記した無線LANから通信端末へ情報が自動的に配信された後に、配信情報に対してユーザ移動端末側から対応する情報を入力して、その対応情報が処理された際のその代金決済が一連の処理で実行されて省力化が可能になる。例えば、ネットショッピング等における受注処理に対する代金決済が一連の処理で実行されて、省力化が図られる。
この発明は、前記の情報に基づいた代金決済の後に、この代金決済に基づいた商品を含む取引物の受け渡し情報を前記通信装置から前記ユーザ移動端末に電子メールを含む情報転送で通知する段階をさらに有することを特徴としている。
上記した、この発明では、例えば、前記したネットショッピング等における受注品の受け渡しの通知が無線LANからユーザ移動端末に、例えば、電子メールで通知される。したがって、受取場所や日時、未決済の代金等が容易かつ確実に判明するようになる。
また、この発明の通信システムは、前記した通信装置が、通信網に接続される本部通信システムと、この本部通信システムと直接接続又は通信回線網を通じて接続される少なくとも一つのローカルエリアネットワーク(LAN)とを備えることを特徴としている。
さらに、この発明の通信システムは、前記した本部通信システムが、当該本部通信システムにおける制御を実行するホスト装置と、通信網との接続制御を含む処理を実行する回線接続装置と、前記LANを直接接続又は遠隔接続で収容するためのブリッジ装置とを備え、かつ、前記LANが、このLANにおける制御を実行するホスト装置と、TCP/IP通信を実行するためのサーバ装置と、前記した当該通信装置の設置場所の地域及び/又は設置者に適合する情報を格納したデータベース装置と、前記ユーザ移動端末と微弱電波による双方向無線回線接続を行うための少なくとも一つの無線送受信部とを備えることを特徴としている。
さらに、この発明の通信システムは、前記した通信装置と前記ユーザ移動端末との間の無線双方向マルチメディア通信に基づいた通信課金を含む代金を決済するためのウォレットサーバを、前記LAN及び/又は通信網上に備えることを特徴としている。
また、この発明の通信システムは、前記したユーザ移動端末が、通信装置を収容する通信網とともに他の通信網との通信運用を実行するためのゲートウェイ装置を、前記通信網上にさらに備えることを特徴としている。
さらに、この発明の通信システムは、前記したLANに、前記ユーザ移動端末が、前記通信装置を通じてインターネットアクセスを実行した際に、通信網上のウェブサイトからの情報を閲覧する処理を実行するためのユーザ認証サーバを、さらに備えることを特徴としている。
また、この発明の通信システムは、前記したユーザ移動端末に、公衆無線電話通話を含む通信を実行する第1無線通信手段と、前記通信装置と微弱電波による無線回線接続を実行する第2無線通信手段とを備えることを特徴としている。
さらに、この発明の通信システムは、前記した通信回線接続が、間欠送受信によって実行され、かつ、この通信回線接続において、前記通信装置が無線呼び出しに対する前記ユーザ移動端末の識別符号(ID)及びパスワードの認証を通じて通信回線接続を行うことを特徴としている。
上記した、これらの発明の装置では、情報提供及び取得及び、電話通話やデータ通信とともに、その代金決済並びに提供情報に対する入力情報が処理される。
この発明のプログラムでは、通信装置の無線サービスエリア内に移動した不特定多数のそれぞれが使用するユーザ移動端末が通信網に接続された通信装置と無線回線接続する制御と、通信装置が当該通信装置内又は通信装置を収容する通信網上の当該通信装置の設置場所の地域及び/又は設置者に適合した情報を読み出す制御と、通信装置が読み出した情報を回線接続したユーザ移動端末へ発信する制御と、通信装置からの情報をユーザ移動端末が受信して表示する制御とを実質的なコンピュータが実行するものである。
この発明のプログラムでは、次の少なくとも一つの制御を実質的なコンピュータが実行する。(a)通信網に接続された通信装置と回線接続したユーザ移動端末に自動的に発信する制御、及びユーザ移動端末が通信装置からの情報を自動的に受信表示する制御、(b)通信の課金を含む代金決済を通信装置の代金決済処理を通じて実行する制御、(c)通信の課金を含む代金決済を、通信装置を収容する通信網上での代金決済処理によって実行する制御、(d)通信装置を収容する通信網上のゲートウェイを通じて、通信網間の運用を実行する制御
この発明のプログラムでは、次の少なくとも一つの制御を実質的なコンピュータが実行する。(a)代金決済を通信装置に予め格納した事前支払い方式(プリペイド方式)による金額情報によって実施する制御、(b)ユーザ移動端末が通信装置内に配置されたユーザ認証を通じてインターネットアクセスを実行して、ウェブサイトからの情報を閲覧する制御、(c)ユーザ移動端末が、通信装置からの自動的かつ一方的な配信による情報を自動的に受信表示した後に、この表示情報に対する選択的入力操作を実行する制御、この入力操作情報を通信装置にユーザ移動端末から発信する制御、及びユーザ移動端末からの入力操作情報に対応する情報を通信装置が転送する制御と通信装置からの新たな情報をユーザ移動端末が受信表示する制御、(d)ユーザ移動端末が、表示情報に対する選択的入力操作を実行して通信装置から新たな情報を取得した後に、この情報に基づいた代金決済を実行する制御、(e)代金決済に基づいた商品を含む取引物の受け渡し情報を、通信装置からユーザ移動端末に電子メールを含む情報転送で通知する制御
上記した、これらの発明のプログラムでは、この発明を情報記録媒体、例えば、パッケージソフトウェアとして提供可能になり、この発明が容易に実施できるようになって、その汎用性が向上する。
この発明によれば、無線LANを設置した地域や設置者に適切な情報が、この無線LANや既設の公衆通信網から容易かつ確実に提供され、かつ、不特定多数のユーザ側で容易かつ確実に取得できる通信端末を提供し得る効果を有している。
次に、この発明のマルチメディア双方向無線通信及びマルチメディア通信システム並びにプログラムの実施形態を図面参照の上で詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態におけるマルチメディア通信ネットワーク構成を示すブロック図であり、図2は図1のマルチメディア通信ネットワーク構成(モデル化)を説明するための図である。
図1及び図2において、この例は、TCP/IP環境下において、例えば、双方向通信を実行するマルチメディア通信ネットワーク(適宜、インターネットと記載)である。この種のマルチメディア通信ネットワークでは、ITU−T(international Telecommunication Union−Telecommunication Standardization Sector)の各種勧告(例えば、H.323)によるデータ通信、ファクシミリ通信、電話通話通信(VoIP:Voice over Internet Protocol)等実施しており、次の各装置を有している。
図1に示す通信ネットワークは、有線網キャリア(運営会社)が設営したISDN(Integrated Services Digital Network/ディジタル方式)やPSTN(Public Switched Telephone Network/アナログ方式),xDSL(Digital Subscriber Line/ディジタル方式)の固定(有線)通信網1を有している。さらに、この固定通信網1に、通信プロトコル変換を行う各種ゲートウェイ装置GWで接続され、無線網キャリア(運営会社)が設営したディジタル移動通信網2を有している。固定通信網1には、ユーザがインターネットアクセスを行うウェブブラウザを搭載した多数の通信端末(小型汎用コンピュータ装置)3が接続されている。なお、この固定通信網1及びディジタル移動通信網2を合わせて、適宜、通信回線網と表記する。
ディジタル移動通信網2は、例えば、PDC(Personal Digital Cellular Telecommunication System)方式や第2世代コードレス電話システム(例えば、PHS:Personal Handyphone System)であり、セル基地局2aを有している。このセル基地局2aのセルゾーン(請求項における無線サービスエリアに対応)には、インターネットサーフィン(インターネットアクセス)が可能なウェブブラウザを搭載した多数の通信端末(携帯電話機や携帯情報端末/PDA、請求項におけるユーザ移動端末に対応)3が無線区間(エアーインタフェース)で収容されている。
固定通信網1には、インターネットによる通信を実行するためのインターネットサービスプロバイダ(ISP)装置4及びインターネットエキスチェンジポイント(IXP)装置5が接続されている。IXP装置5には、他の図示しないISP装置4や複数の企業本社毎の企業通信システム6,7,8,9(請求項における通信装置に対応)、及びネットバンク通信システム10が接続されている。この企業通信システム6〜9は、それぞれ以降の図3及び図4に示すように本部通信システム6a(請求項における本部通信システムに対応)とブランチ無線ローカルエリアネットワーク/LAN6b(請求項におけるLANに対応)が接続されている。
この例の複数の企業本社は、図2に示すように鉄道会社、大規模小売り企業、コンビニエンスストア、遊技場であり、この本社や本部に本部通信システム6aが設けられている。また、鉄道会社の各XX駅、YY駅…にブランチ無線LAN6bが配置され、また、大規模小売り企業におけるXXXスーパーマーケット店舗とともに、コンビニエンスストアにおけるXXXイレブン店舗にブランチ無線LAN6bが配置されている。さらに、遊技場におけるXX競馬場にもブランチ無線LAN6bが配置されている。なお、XXXスーパーマーケット店舗には以降で説明するPOS(Point of Sales)端末が併設されている。
この各ブランチ無線LAN6bには、以降で説明するように、微弱電波双方向通信方式(ブルーツウース/Bluetooth)等で通信端末3(携帯電話機、PDA、モバイルコンピュータ)が無線回線接続されている。この通信端末3は、ブランチ無線LAN6bが設置される前記した各駅や店舗の情報や企業通信システム6〜9の情報を取得できるようになっている。
この複数の企業通信システム6〜9の本部通信システム6aとブランチ無線LAN6bは、いわゆる、FDDI(Fiber Distributed Data Interface)・LAN構成のWAN(Wide Area Network)として構築されている。また、本部通信システム6aは、例えば、ホストコンピュータを備えたクライアント/サーバシステム(マスタースレーブ方式)の構成である。
なお、図1に示すマルチメディア通信ネットワークでは、インターネットワーキングファンクション装置(IWF)やインターネット上のコンテンツを通信端末3の携帯電話機小型表示画面に適合するように、専用HTMLタグに編集し直すための編集サーバ、IPパケットの電話通話データを連続した電話通話データに生成するVoIPゲートウェイ装置等も配置されるが、その図示は省略した。
固定通信網1は、その構成及び伝送方式が既知のISDN等を用いたIP網であり、パケット交換局等を回線網に設置した網構成である。また、ディジタル移動通信網2は、例えば、ARIB−27/28規格(PDC方式(TDMA)/PHS方式(TDMA/TDD))を適用し、かつ、セル基地局2aを図示しない移動通信制御局(MCC)が収容する既知の移動回線網である。なお、このディジタル移動通信網2は、TIA標準IS95系/IMT−2000のN/W−CDMA方式でも良く特に限定しない。
図1中の通信端末3(携帯電話機)は、既知の構成に周波数ホッピンク/ブルーツウース(Bluetooth)伝送方式の図示しない送受信部(請求項における第2無線通信手段に対応)を内蔵(又は外付け)した構成である。携帯電話機の構成は、例えば、TDMA方式において、周波数切替シンセサイザ、受信電界強度(RSSI)検出部を備えた無線送受信部、変調/復調部、時分割/多重分離部、コーデック(符号化/復号化)部、マイクロプロセッサ(MPU)、外部インタフェース(I/F)部、メモリ、キーパッド及び着信表示発光ダイオードや液晶ディスプレイ等の表示部、及び送話用マイクロホンと受話用スピーカ等を備えた構成(請求項における第1無線通信手段に対応)を有している。この携帯電話機はインターネットアクセスが可能な専用HTMLタグ記述のコンテンツを閲覧するアプリケーション(専用ブラウザ)を搭載している。
図1中の通信端末3としてのPDA、モバイルコンピュータの構成は、良く知られており、その説明は省略する。このPDA、モバイルコンピュータには、PCMCAスロットに周波数ホッピンク/ブルーツウース(Bluetooth)伝送用のPCカードを接続した構成が良く知られている。なお、このPDA、小型汎用コンピュータもインターネットアクセスが可能なアプリケーション(ブラウザ/メーラーアプリケーションプログラム)を搭載している。
図1に示す各装置は、図示しないマイクロコンピュータが実行する通信プロトコルやプログラムによって、この第1実施形態(以下の第2から第10実施形態も同様)の処理を実行している。この通信プロトコルやプログラムは、前記した汎用の通信プロトコルやプログラムとともに、以下の本発明に対応した通信プロトコルやプログラム(請求項におけるプログラムに対応する)を各装置に組み合わせて実装している。
次に、企業通信システム6〜9の詳細な構成について説明する。
図3は図1中の本部通信システム6aの詳細な構成を示すブロック図であり、図4は図1中のブランチ無線LAN6bの詳細な構成を示すブロック図である。
図3において、この例の本部通信システム6aは、回線接続装置20とともに、以降で説明するように通信端末3との無線回線接続を行うための無線送受信部21が設けられている。回線接続装置20は、ディジタル終端装置(DSU)、ターミナルアダプタ(TA)、ルータ、通信制御装置(NCU:Network Control Unit)、ファイヤウォール装置等である。さらに、この本部通信システム6aには、ブランチ無線LAN6bをクライアント/サーバシステムとして収容(制御)し、データ収集制御等を実行するためのホスト装置(ホストコンピュータ)22、及び多数の支店等にそれぞれ配置されるブランチ無線LAN6bを収容(接続)するためのブリッジ装置23が設けられている。
このブリッジ装置23は、企業本部に本部通信システム6aとともに設けられるブランチ無線LAN6bにローカルブリッジ方式(請求項における直接接続に対応)や、遠隔地のブランチ無線LAN6bを、通信回線網11を通じて接続するリモートブリッジ方式(請求項における遠隔接続に対応)である。
図4において、この例のブランチ無線LAN6bは、例えば、TCP/IPインターネットアクセス制御を実行するサーバ30とともに、各種の情報(例えば、ウェブサイト/ホームページコンテンツ)を格納するデータベース(D/B)装置31とが設けられている。サーバ30は、例えば、SSL(SSL:Secure Sockets Layer)サーバ、VoIPサーバ、ウェブサーバと、FTP(File Transfer Protocol)ファイル転送サーバ、DNS(Domain Name System)サーバ、及びFAX/電子メールサーバ、D/Bサーバ等から構成されている。さらに、この例のブランチ無線LAN6bには、このブランチ無線LAN6b全体を制御するためのホスト装置(ホストコンピュータ)32及び、無線送受信部33−1…33−nが設けられている。
無線送受信部33−1…33−nは、それぞれのセルゾーン(無線サービスエリア)での無線回線を通じて図1中の通信端末3を収容するものである。無線送受信部33−1…33−nは、前記した周波数ホッピング/ブルーツウース(Bluetooth)伝送方式によって通信端末3と回線接続してデータ通信や音声電話通話を行う。
前記したVoIP電話は、音声データを符号化/復号化して音声通話を行うものであり、そのIPパケットを通信回線網上で伝送する。
図4中のD/B装置31は、通信端末3に提供するためのブランチ無線LAN6bの「設置場所の地域情報及び/又は設置者に適合した情報(第1から第10実施形態参照)」を格納している。このD/B装置31において、データベースエンジン(トラッキング)で読み出されるデータは、例えば、XML(Extensible Markup Language)によりCDF(プッシュ型情報配信のフォーマット)やプッシュプル型情報配信のフォーマットによって発信するデータを生成し、また、SQL(Structured Query Language)によってリレーショナルデータベース処理を実行している。
このD/B装置31に格納している情報は、ビットマップ画像ファイルを保存する、例えば、TIFF(Tagged Image File Format)とともに、作成時のイメージを保った変換が可能な、例えば、PDF(Portable Document Format)ファイルによって高微細画像データを提供できるようになっている。
以下、この第1実施形態の動作について説明する。
(1)通信端末3のインターネット動作
通信端末3による通信回線網を通じたインターネットサーフィン(インターネットアクセス/電子メール通信)は、ISP装置4側から予め付与された識別符号(ID)及びパスワードやメールアドレス及び電子メールパスワード等を使用して実行する。ウェブサイトは、例えば、企業通信システム6〜9のホームページ閲覧をポータルサイト(ISP装置4)及びIXP装置5を通じて行う。具体的には、例えば、伝送速度64kbit/s,384kbit/s,1.5Mbit/sによるIPパケット伝送を、例えば、ITU−T勧告によるパケット交換手順X.31で実行する。
また、電子メール通信では、通信端末3に実装したアプリケーション(メーラー)送受信通信プロトコル(POP:Post Office ProtocolやSMTP:Simple Mail Transfer Protocol)によって電子メールの送受信を実行する。
なお、前記したインターネットアクセスでは、IPパケットによるファイル転送を双方向通信で行っており、HTML(HyperText Markup Language)による言語処理機能(文章、音声、データ圧縮によるJPEG静止画又はMPEG動画処理)、及びHTTP(Hypertext Transport Protocol)によるハイパーリンク機能による転送双方向通信、FTPによるファイル転送、及びCGI(Common Gateway Interface)による外部アプリケーションをそれぞれに実行する。
また、前記したインターネットアクセスでは、ISP装置4がインターネット上の時刻同期用NTP(Network Time Protocol)サーバ及び分散ファイルシステム用のNFS(Network File System)サーバを介在した通信回線接続によってウェブサイトと通信端末3との間でのコンテンツの提供・取得を実行する。この場合、オブジェクト指示(クリック/マウス等の座標入力装置によるラジオボタン、アンカー等への指示)によって実行し、TCPコネクションの開放の伝送終了記述文字(FIN)や伝送肯定応答文字(ACK)等の識別によって、そのファイル転送を実行する。
さらに、図1に示すディジタル移動通信網2と通信端末3の携帯電話機は、前記したARIB−27/28規格やTIA標準IS95系/IMT−2000による電話通話やデータ通信を実行し、セル基地局2aの無線サービスエリア内に携帯電話機3が移動した際に制御チャネル(CCH)をスキャンしてモニタし、最大受信電界強度の制御チャネルを補足する。この位置登録後は、周知の発呼(発信)又は着呼(着信)に対する通信シーケンスを実行している。
(2)企業通信システム6〜9の動作
図1から図4において、この例の企業通信システム6〜9は、本部通信システム6a及び複数のブランチ無線LAN6bに、図示しない通信端末(小型汎用コンピュータ)を備えており、ブリッジ装置23を通じたローカルブリッジ方式やリモートブリッジ方式によるデータ通信や電話通話通信(VoIP)を実行している。
なお、この本部通信システム6a及びブランチ無線LAN6bは、前記した通信端末3と同様にインターネットアクセス/電子メール通信を実行する。また、本部通信システム6aとブランチ無線LAN6bとの間は、マスタ/スレーブによる通信を、例えば、遠隔呼び出し(RPC:Remote Procedure Call)で実行する。
(3)本発明に対応した第1実施形態の動作
図5は、この第1実施形態の動作のシーケンス図であり、図6は第1実施形態の通信端末3の処理手順を示すフローチャートである。さらに、図7は第1実施形態のブランチ無線LAN6bの処理手順を示すフローチャートであり、図8は、通信端末3の表示画面例を説明するための図である。
図5から図7において、ユーザが鉄道会社(各XX駅、YY駅)から遊技場(XX競馬場)のいずれかに移動する。通信端末3が図4中のブランチ無線LAN6bの無線送受信部33−1…33−nの無線サービスエリア内に移動すると送受信を行う。例えば、ブランチ無線LAN6bの無線送受信部33−1…33−nは間欠送信し、通信端末3の図示しない無線送受信部が間欠受信(バッテリー省電化)を行っている。
この送受信では、まず、ユーザが携帯する通信端末3(携帯電話機、PDA、モバイルコンピュータ、以下省略)が間欠受信し、かつ、企業通信システム6〜9のブランチ無線LAN6bが間欠送信する(図5シーケンス、図6ステップS1、図7ステップS21)。通信端末3がブランチ無線LAN6bからの呼び出しを受信すると、例えば、識別符号(ID)やパスワードの情報を発信し、この情報をブランチ無線LAN6bが受信して無線回線接続(リンクオープン)を行う(図5シーケンス、図6ステップS2,S3,S4、図7ステップS22,S23)。
換言すれば、通信端末3が企業通信システム6〜9におけるブランチ無線LAN6bが、不特定多数のユーザに対するアクセスポイントとして回線接続される。なお、このブランチ無線LAN6bのアクセスポイントへの接続は、自動回線接続とともに、通信端末3側での手動操作(ユーザが駅構内や店舗等で意識して情報取得を行う場合)による回線接続としても良い。また、通信端末3は、本部通信システム6aの無線送受信部21とも、その無線サービスエリアに通信端末3が移動すると無線回線接続が行われる。この回線接続後は、通信端末3側の識別符号(ID)及びパスワード(PW)の自動認証及び識別符号(ID)及びパスワード(PW)の認証が行われる。この認証は、例えば、予めデータベース(D/B)装置31にユーザ登録(格納)している情報で実行される。
なお、この識別符号(ID)及びパスワード(PW)の認証は行わないようにしても良い(図7ステップS24,S25)。ステップS25において、識別符号(ID)及びパスワード(PW)の認証が不可の場合、リンク切断となる(図7ステップS26)。
この無線回線接続によって、ブランチ無線LAN6bの設置場所に適合した情報提供が可能になる。例えば、ユーザがXX駅に移動している場合、D/B装置31に格納している当該鉄道会社の時刻表の図8(a)に示すトップページが、通信端末3に転送されて表示される。このトップページからユーザが移動中のXX駅の時刻表を検索する。この検索入力に基づいて図8(b)に示す時刻表が画面表示される(図5シーケンス、図6ステップS5,S6,S7、図7ステップS27,S28)。通信端末3では、ステップS7で検索が入力されない場合(No)、リンク切断となる(図6ステップS8)。また、ブランチ無線LAN6bでは、ステップS28で検索が入力されない場合(No)、リンク切断となる(図7ステップS26)。
通信端末3からXX駅の時刻表の検索指示がユーザから行われると、ブランチ無線LAN6b側が情報検索を実行して、この情報を通信端末3に転送し、ここで画面表示される(図5シーケンス、図6ステップS9,S10、図7ステップS29)。この後、通信端末3での終了入力操作が行われると、この終了入力操作情報を本部通信システム6aが取り込んでリンク切断となる(図5シーケンス、図6ステップS11、図7ステップS30)。
なお、XX駅にブランチ無線LAN6bが設置されている場合、このXX駅に近い大規模小売り企業(XXXスーパーマーケット店舗)での割り引き商品提供と、その期間及び時間の情報提供等も可能になる(図8(a)参照)。
このような情報提供は、D/B装置31の格納情報とともに、固定通信網1に収容された他のウェブサイトの提供情報を、本部通信システム6aの回線接続装置20を通じて、ブランチ無線LAN6bから通信端末3側に提供することもできる(図5シーケンスの点線で示した遷移参照)。
このように、この第1実施形態では、ブランチ無線LAN6bの設置場所やその設置者毎に最適な情報、例えば、鉄道会社(XX駅)から遊技場(XX競馬場)までのそれぞれに最適な情報が提供される。そして、この提供情報を不特定多数それぞれの通信端末3で取得できるようになる。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、前記した第1実施形態が、ユーザの所望する情報を、通信端末3側で入力操作して取得するのに対し、回線接続後に予め定めたブランチ無線LAN6bの設置場所(例えば、XX駅)に適切な情報をD/B装置31(図4)から読み出して自動的に提供する。いわゆる、回線接続後に予め定めた情報をプッシュ型配信(請求項における自動的かつ一方的な配信に対応)で実行し、この情報が通信端末3側で自動的に表示される。
このプッシュ型配信は、具体的には「javaアプレット」及び携帯電話機(通信端末3)専用のブラウザを搭載して実行する。これ以外の構成及び動作は前記した第1実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
このように、この第2実施形態では、ユーザが自動的に回線接続された後に情報が自動的に配信される。例えば、ユーザ(通信端末3)が前記したXX駅の時刻表が自動的に配信される。換言すれば、トップページから入力操作を行ってXX駅の時刻表を取得する必要がなくなる。
(第3実施形態)
図9は第3実施形態における構成を示すブロック図である。
図9において、この例は、前記した第1実施形態の図4に示すブランチ無線LAN6bに、ウォレット(Wallet)サーバ34を追加している。このウォレットサーバ34は、いわゆる、電子商取引(EC/請求項における代金決済に対応)を実行するウォレットプログラムを格納している。これ以外の構成は第1実施形態(図1から図4)と同様である。
次に、第3実施形態の動作について説明する。
前記した第1及び第2実施形態では、通信端末3が、回線接続したブランチ無線LAN6bから情報取得を行う場合について説明したが、この第3実施形態の通信端末3の携帯電話機が、図1に示さない他の電話機とVoIP電話通話を行う。この通話料金(課金)を、ブランチ無線LAN6bのウォレットサーバ34において決済する。この決済は、銀行カードをウォレットプログラムで管理し、例えば、電話通話毎や月極め単位等で、図1に示すネットバンク通信システム10を通じて決済する。なお、クレジットカードでの決済も可能である。このウォレットサーバ34以外の動作は基本的に第1実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
また、通信端末3での電話通話の料金(課金)以外にも、例えば、ブランチ無線LAN6bが、大規模小売り企業(XXXスーパーマーケット店舗)に設置されている際の商品購入代金の決済も可能である。この場合、ブランチ無線LAN6bがPOSシステムに接続され、ユーザの商品購入代金が、このブランチ無線LAN6bから通信端末3に無線回線で通知されて、その決済を行う。さらに、これらの代金決済以外にもPDA、モバイルコンピュータでの有料データ通信、メーラーアプリケーションによる電子メール通信にも適用可能である。この場合、伝送パケット量の通信料金(従量制)や定額制の代金決済等が行われる。さらに、ネット音楽配信(例えば、MPEG−1 Audio Layer−3)における有料ダウンロードや、ネットショッピングによる商品購入の代金決済にも適用可能である。
このように、この第3実施形態では、電話通話とともに、ブランチ無線LAN6bのウォレットサーバ34を通じた各種の代金決済が、特に、通信端末3とブランチ無線LAN6bとの間で無線によって可能になる。換言すれば、人手による入力操作が不要になって、例えば、店頭におけるPOSシステムでの商品代金決済等が人手を煩わすことなく、迅速に処理できるようになる。
(第4実施形態)
図10は第4実施形態における構成を示すブロック図である。
図10において、前記した第3実施形態でブランチ無線LAN6b内に配置したウォレットサーバ34を、この第4実施形態では通信回線網(この例では固定通信網1)上にウォレットサーバ36として配置している。これ以外の構成は第1実施形態(図1から図4)と同様であり、その重複した説明は省略する。
次に、第4実施形態の動作について説明する。
この電子商取引(EC)の代金決済は、通信端末3とブランチ無線LAN6bから本部通信システム6aの回線接続装置20を通じたウォレットサーバ36との回線接続(リンク)によって実行される。これ以外の動作は、第1及び第3実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
このように、この第4実施形態では、通信回線網上のウォレットサーバ36を通じた各種の代金決済が、特に、通信端末3とブランチ無線LAN6bとの間で無線によって可能になる。換言すれば、人手による入力操作が不要になって、その決済の迅速な処理ができるようになる。さらに、一台のウォレットサーバ36を通信回線網上に配置するのみで、ブランチ無線LAN6b毎に配置(第3実施形態)した場合と同様の代金決済が行われる。したがって、多数のウォレットサーバが不要になって、その装置規模を削減できるようになる。
(第5実施形態)
図11は第5実施形態における構成を示すブロック図である。
図11において、この第5実施形態は、通信回線網(この例では固定通信網1)上に第4実施形態と同様に動作するウォレットサーバ36とともに、ゲートウェイサーバ37を配置している。これ以外の構成は第1実施形態(図1から図4)と同様であり、その重複した説明は省略する。
次に、第5実施形態の動作について説明する。
固定通信網1上のウォレットサーバ36は、第4実施形態と同様に電子商取引(EC)の代金決済を実行する。また、ゲートウェイサーバ37は、予め登録されたユーザ(通信端末3)を他の通信回線網(インターネット網)、例えば、異なる通信キャリア(運営会社)の通信回線網へのアクセス制御及び電話番号を通信回線上で使用する識別番号(例えば、IPアドレス)に変換する。このアクセス制御及び識別番号変換をゲートウェイサーバ37が、複数の通信キャリアが運営する通信回線網に対して一元的に管理する。
このウォレットサーバ36による電子商取引の代金決済とともに、ゲートウェイサーバ37によるアクセス制御及び識別番号変換の一元的管理によって、他の通信キャリア(運営会社)の通信回線網へのアクセス(利用料金)に対する代金決済が可能になる。また、ゲートウェイサーバ37によるアクセス制御及び識別番号変換の一元的管理によって、通信端末3による複数の通信キャリア(運営会社)の通信回線網を利用するローミング運用(請求項における通信網間の運用に対応)が可能になる。
このように、この第5実施形態では、他の通信キャリア(運営会社)の通信回線網へのアクセス(利用料金)に対する代金決済とともに、通信端末3による複数の通信キャリア(運営会社)の通信回線網を利用するローミング運用も容易になる。
(第6実施形態)
この第6実施形態では、前記した第3実施形態(図9参照)が、銀行カード、クレジットカードを用いたネットバンクによる決済に対して、予め代金を支払うプリペイド方式(請求項における事前支払い方式に対応)を適用している。前記した第3実施形態(図9参照)におけるブランチ無線LAN6b内のウォレットサーバ36に、この設置者等が販売するプリペイドカードをユーザ(通信端末3)が購入し、この金額情報をこのユーザの識別符号(ID)に対応付けて格納する。なお、このプリペイド方式による代金決済は、前記した第4及び第5実施形態にも適用可能である。
このように、この第6実施形態では、プリペイド方式によって、第3実施形態と同様の代金決済が可能になる。前記した第3実施形態ではウォレットサーバ36に予め登録したユーザのみが、その電子商取引の代金決済が可能であったが、この第6実施形態では、比較的面倒な前記した第3実施形態のようなウォレットサーバ36への代金決済のための情報登録が不要になる。
(第7実施形態)
図12は第7実施形態における構成を示すブロック図である。
図12において、第7実施形態では、ブランチ無線LAN6b内にユーザ認証サーバ38を配置している。このユーザ認証サーバ38は、ユーザが通信端末3から、手動入力操作又は自動によって送信されてきた識別符号(ID)及びパスワードを識別して、ユーザの正当性認証を行う。
次に、第7実施形態の動作について説明する。
前記した第1実施形態がブランチ無線LAN6b内でユーザ(通信端末3)認証を行っていため、VoIP電話通話やデータ通信が実施できないものであったが、この第7実施形態では、ユーザ認証サーバ38が、ユーザの正当性を識別符号(ID)及びパスワードによって認証している。この場合、ユーザ認証サーバ38が識別符号(ID)から、例えば、通信回線網(インターネット)上のウェブサイトや電子メール通信におけるアクセス識別符号(ID)に変換して、その回線接続を行う。
このように、この第7実施形態では、例えば、日常的に使用するXX駅のブランチ無線LAN6bの無線サービスエリアから、通信端末3からユーザ認証サーバ38を通じたインターネットアクセスが可能になる。
(第8実施形態)
この第8実施形態では、ブランチ無線LAN6bと通信端末3とが自動的に回線接続された後に、ブランチ無線LAN6bから通信端末3へ情報が自動的に配信される(第2実施形態参照)。この後、配信情報に対して通信端末3のユーザが対応する情報を入力する。例えば、レストランでの料理のメニュー紹介に対するオーダの入力が通信端末3側で行われる。
図13は第8実施形態のシーケンス図である。
図13において、例えば、レストランにユーザが入店して着席すると、ブランチ無線LAN6bからメニューや、本日の特別料理等の情報が通信端末3に配信される。この通信端末3でのメニュー画面に対して、ユーザが指示入力を行うと、その注文の確認が表示画面によって行われ、次に注文終了がブランチ無線LAN6bから通信端末3に転送されて画面表示される。
このように、この第8実施形態では、ブランチ無線LAN6bから通信端末3へ情報が自動的に配信された後に、この配信情報に対して通信端末3のユーザが対応する情報を入力して、その受注が行われる。この結果、受注を人手に頼らずに、省力化できるようになる。
(第9実施形態)
この第9実施形態では、前記した第8実施形態における受注に対する代金決済を実行する。この代金決済は、前記した図13において受注終了となると、ブランチ無線LAN6bが前記した第3から第5実施形態(図9から図11参照)におけるウォレットサーバ34,36を通じて実行する。
このように、この第9実施形態では、ブランチ無線LAN6bから通信端末3へ配信された情報に対してユーザが対応する情報を入力して、その受注が行われた後に、受注に対する代金決済が実行される。この情報配信、受注とその代金決済が一連の処理(シーケンス)で実行され、運営側(企業通信システム6〜9)及びユーザ側(通信端末3)での省力化が可能になる。
(第10実施形態)
この第10実施形態は、前記した第8及び第9実施形態における受注終了や、その受注に対する代金決済が実行された後に、受注品の受取についての情報をブランチ無線LAN6bから通信端末3に通知する。
このように、この第10実施形態では、受注品の受け渡しの通知がブランチ無線LAN6bから通信端末3に、例えば、電子メールで通知されるため、受取場所や日時又は未決済の代金等が容易かつ確実に判明するようになる。例えば、電話連絡ができない時間帯等のユーザへの連絡が可能になって、その省力化が図られる。
なお、前記した第1実施形態では、企業通信システム6〜9におけるブランチ無線LAN6bをアクセスポイントとする構成としているが、このブランチ無線LAN6bと同様に動作する装置(単体又はLAN構成)を、物理インタフェース装置を通じて固定通信網1に直接接続することも可能である。また、この第1実施形態の変形例は、固定通信網1に、通信品質の制御技術サービスQoS(Quality of Service)や、固定通信網1を仮想専用線通信ネットワークとして使用するVPN(Virtual Private Network)を適用して構成することも可能である。
さらに、前記した第3実施形態では、ブランチ無線LAN6bに、ウォレットサーバ34を配置し、また、第4実施形態では固定通信網1上にウォレットサーバ36を配置しているが、ウォレットサーバ36を、これ以外の通信回線網、例えば、ディジタル移動通信網2に配置しても良い。この場合も回線接続(リンク)によって、第3及び第4実施形態と同様の処理が可能になる。
また、前記した第5実施形態において、固定通信網1に配置されるウォレットサーバ36とゲートウェイサーバ37は、固定通信網1の管理運営者が配置する構成でも良く、さらに、ウォレットサーバ36とゲートウェイサーバ37とを異なる管理運営者が個別に設置する構成でも良い。また、ウォレットサーバ36とゲートウェイサーバ37は、例えば、ディジタル移動通信網2に配置しても良い。この場合も回線接続(リンク)によって、前記した第5実施形態の説明と同様の処理が可能である。
さらに、前記した第6実施形態におけるプリペイド方式による代金決済は、物品(商品)以外にも各種の提供サービスに対する決済にも適用可能である。
また、前記した第7実施形態において、ユーザ識別に識別符号(ID)をもって説明したが、この識別符号(ID)は、ユーザ特有の数字のみの電話番号でも良い。
さらに、前記した第8、第10及び第11実施形態では、レストランのメニュー紹介、注文、決済について説明したが、レストラン以外のあらゆる業態への適用が可能である。
また、前記した第9実施形態における受注に対する代金決済は、固定通信網1上にウォレットサーバ36を配置して実行しているが、ウォレットサーバ36を、これ以外の通信回線網、例えば、ディジタル移動通信網2に配置しても良い。この場合も回線接続(リンク)によって、第9実施形態と同様の処理が可能である。
以上の実施形態の変形例構成は、当業者が容易に創達できる設計的な事項であり、この発明に含まれるものである。
この発明によれば、前記した情報提供及び取得とともに、不特定多数それぞれのユーザ端末が電話通話やデータ通信を行うことができるようになり、かつ、これらの課金を含む各種の代金決済が容易かつ確実に可能になるという効果を有している。
また、この発明によれば、前記した情報提供及び取得とともに、通信装置と不特定多数それぞれのユーザ端末との間において、情報提供に基づいた受注及びその確認の情報伝達・返答が容易かつ確実に可能になるという効果を有している。
この発明の第1実施形態における通信ネットワーク構成を示すブロック図である。 図1のマルチメディア通信ネットワーク構成(モデル化)を説明するための図である。 図1中の本部通信システムの詳細な構成を示すブロック図である。 図1中のブランチ無線LANの詳細な構成を示すブロック図である。 第1実施形態の動作のシーケンス図である。 第1実施形態の通信端末の処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態のブランチ無線LANの処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態にあって通信端末の表示画面例を説明するための図である。 第3実施形態における構成を示すブロック図である。 第4実施形態における構成を示すブロック図である。 第5実施形態における構成を示すブロック図である。 第7実施形態における構成を示すブロック図である。 第8及び第9実施形態のシーケンス図である。 従来例の通信ネットワーク構成(モデル化)を説明するための図である。
符号の説明
1 固定通信網
2 ディジタル移動通信網
3 通信端末
4 ISP装置
5 IXP装置
6〜9 企業通信システム
6a 本部通信システム
6b ブランチ無線LAN
10 ネットバンク通信システム
11 通信回線網
20 回線接続装置
21 無線送受信部
23 ブリッジ装置
30 サーバ
31 D/B装置
32 ホスト装置
33−1…33−n 無線送受信部
34,36 ウォレットサーバ
37 ゲートウェイサーバ
38 ユーザ認証サーバ

Claims (3)

  1. 特定のエリアに設置され且つ通信網に接続された通信装置と無線通信が可能な通信端末において、
    前記通信装置の無線サービスエリア内に移動するに伴い、前記通信装置と自動的に無線回線接続する接続手段と、
    前記無線回線接続により、前記エリアの地域情報または当該エリアの適合情報を前記通信装置から自動的に受信するエリア情報受信手段と、を有することを特徴とする通信端末。
  2. 前記エリア情報受信手段で受信した前記地域情報または前記適合情報を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
  3. 前記無線回線接続の方式は、微弱電波双方向通信方式であることを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
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