JP2006294706A - 半導体発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 AlGaN層とGaN基板の格子不整合を解消して、発光出力が大きく、しかも寿命が長い半導体発光装置を提供することにある。
【解決手段】 AlGaN層を有する半導体発光装置において、格子定数a軸長が0.3188nm以下であるGaN基板上にAlGaN層を形成した構造とする。そのために、GaN基板にSi、Ge、O、Bのうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上の濃度で含有させる。これにより、GaN基板とAlGaN層のなす格子不整合を小さくし、クラックや結晶欠陥が発生しないようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化ガリウム(GaN)基板上に窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を有する半導体発光装置(発光ダイオード、半導体レーザダイオード及びそれら用の基板を含む)に係り、特に発光出力が大きくしかも寿命が長い半導体発光装置に関するものである。
(Al)Ga(In)N系の半導体発光装置は、各種表示用光源や光ディスク装置のピックアップ用光源として広く用いられている。青紫色や紫外領域で発光する発光装置の場合においては、GaNよりもエネルギーバンドギャップが大きいAlGaNを半導体発光装置の一部に使用することが一般的である。
基板としてはサファイア基板が広く用いられているが、サファイア基板を使用する場合には、光学特性を劣化させる原因となる貫通転位密度を十分に下げることが困難である。サファイア上で貫通転位密度を下げるための施策としては、酸化シリコン膜などで周期構造を作製した上や、サファイア基板に直接溝構造を作製した上に、GaNを横方向成長させる方法などが行われている。しかしながら更なる転位密度低減が困難であること、工程数が多く低コスト化が困難であることから、GaN自立基板上に半導体発光装置を結晶成長する方が有利であると考えられる。
基板としてGaN自立基板を使用して半導体発光装置を作製する場合においては、GaNの上にAlGaN層を結晶成長させる工程が必然的に存在する。しかしながらAlGaNとGaNは格子不整合が大きいという本質的な問題が存在する。
例えばAl0.1Ga0.9NとGaNの格子不整合は約2400ppmに達する。比較対象としてAlGaInP系赤色レーザダイオードの場合を挙げてみると、GaAs基板とAlGaInPクラッド層の間の格子不整合は高々300ppm程度であり、高信頼性素子の場合は100ppm以下に制御することが求められる。(Al)Ga(In)N系の半導体発光装置であっても、格子不整合が素子の信頼性に与える影響は小さくなく、できる限り格子不整合を小さくしなければならない。
格子不整合に起因する一番の問題はAlGaN層におけるクラックの発生である。GaN系半導体レーザダイオードの場合は、クラッド層で活性層を挟み込んで光を閉じ込める必要があるが、AlGaN層をクラッド層として用いる場合においては、AlN組成を大きくすることによってクラックが発生するため、AlN組成の上限、クラッド層の厚さが大きく制約され、高出力で寿命の長い半導体レーザダイオード構造を製作する上での障害となっている。クラックの入りやすさはAlGaN層中の不純物濃度にも大きく依存するが、最も大きな要因はGaN基板とAlGaN層の間の格子不整合である。
なお、本発明とは別のアプローチからなされるものであるが、n型基板とその不純物の濃度に触れたものとして次のものがある。
すなわち、GaNは、どうしてドーパントを入れないのにn型になるか、という観点からアプローチして「ノンドープであるのにn型になる」というGaNの伝導機構は「酸素がGaN結晶の中で電子を供出するn型ドーパントとして機能するためである」として、酸素を原料ガスに含ませてGaAs基板の上にGaNをエピタキシャル成長させ、GaAs基板を除去し自立膜を得る方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
またGaN発光素子において、GaN基板中の不純物の濃度が1×1017cm-3〜1×1021cm-3の範囲内であることが好ましいとする技術開示もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−44400号公報 特開2001−148357号公報
上記のように半導体発光装置においてGaN自立基板の上にAlGaN層を結晶成長させる場合、AlGaNとGaNの格子不整合により、AlGaN層にクラックが入りやすいという問題がある。GaN系半導体レーザダイオードでは、AlGaN層をクラッド層とすることから、クラッド層にクラックが発生しやすいということになる。
GaN系半導体レーザダイオードでは、クラッド層で活性層を挟み込んで光を閉じ込める必要があり、通常、クラッド層たるAlGaN層におけるAlN組成のみを従来よりも大きくして光閉じ込め率を向上させ、AlGaNクラッド層を厚くしてビームパターンを安定化する。しかし、クラッド層にクラックが発生しやすければ、これを考慮に入れる必要があり、AlN組成の上限、クラッド層の厚さが大きく制約され、高出力で寿命の長い半導体レーザダイオード構造を製作する上で障害となる。
そこで、本発明の目的は、このような従来の欠点を除去し、AlGaN層とGaN基板の格子不整合を解消して、発光出力が大きく、しかも寿命が長い半導体発光装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1の発明に係る半導体発光装置は、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を有する半導体発光装置において、格子定数a軸長が0.3188nm以下である窒化ガリウム(GaN)基板上にAlGaN層が形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の半導体発光装置において、上記窒化ガリウム(GaN)基板が、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)、ホウ素(B)のうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上の濃度で含有していることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の半導体発光装置において、上記窒化ガリウム(GaN)基板が、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)、ホウ素(B)のうち、少なくとも一つ以上の元素を5×1020cm-3以上の濃度で含有していることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体発光装置において、上記窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を半導体レーザダイオード又は発光ダイオードのクラッド層として具備することを特徴とする。
<発明の要点>
本発明は上記欠点を解消するためになされたものであり、AlGaN層とGaN基板の格子不整合を極力小さくして、出力が大きく、寿命が長いGaN系半導体発光装置を得ることを目的としている。
このため本発明では、格子定数a軸長が0.3188nm以下である窒化ガリウム(GaN)基板上にAlGaN層を形成した構造とする。より具体的には、Si、Ge、O、Bのうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上、好ましくは5×1020cm-3以上の濃度で含有し、a軸長が0.3188nm以下であるGaN基板上に半導体発光装置を形成する。これにより、GaN基板とAlGaN層のなす格子不整合を小さくし、クラックや結晶欠陥が生じ難くなるようにする。
本発明によれば、これによりAlGaNクラッド層の特にp型のドーピング濃度を過度に増加せずに、素子劣化を抑えつつAlN組成のみを従来よりも大きくし光閉じ込め率を向上させたり、AlGaNクラッド層を厚くしてビームパターンを安定化することが出来るようになり、高出力で寿命の長い半導体発光装置が実現できる。
なお、特許文献1でも、本発明で扱うドーパントの一つである酸素をn型GaN基板のドーパントとして採用し、酸素濃度が1×1016cm-3〜1×1020cm-3の範囲で高い活性化率を示すことを開示している。しかし特許文献1には、本発明の特色であるところの、格子定数a軸長が0.3188nm以下である窒化ガリウム(GaN)基板上にAlGaN層を形成する、という点については全く開示がない。
<発明の要点の補足説明>
GaN中のアクセプタは例えば水素と結合することによってイオン化しにくいという性質があり、GaN基板のような厚い構造体全体を低抵抗化するのは著しく困難である。このため基板側に低抵抗な電極を形成するという観点からは基板の導電性はn型であることが好ましい。
GaNをn型導電型にするためには例えばSi、Ge、O等を添加することによって達せられる。Si、Ge、OがGaN結晶中に含まれている場合、原子半径の違いによりGaNの格子定数が変化する。これらの不純物原子は、Gaサイトに入る場合とNサイトに入る場合で格子定数へ与える影響が異なると考えられるが、本発明者が気相成長法によって製作したGaN基板における不純物濃度と格子定数a軸長の関係は、図2に示す通りとなった。
不純物濃度が十分低いときの格子定数a軸長は約0.3189nmであったので、これに対する格子定数の変化は図3のようになった。つまり図3はGaN基板中の不純物濃度と格子定数の減少量の関係を示しているものである。
図2、図3及びX線吸収微細構造(XAFS)法による原子結合長の測定結果から推定すると、本発明者が製作したGaN基板においては、Si、GeはほぼGaサイトに、OはほぼNサイトを置き換える形で結晶中に取り込まれていると考えられる。
GaNとAlGaNの格子不整合を低減するという観点からは、GaNの格子定数a軸長を、少なくとも100ppm程度以上の大きさで低減させる必要がある。このためおよそ5×1019cm-3以上の濃度のSi、Ge、Oの少なくとも一つの元素がGaN基板中に存在すれば、GaNの格子定数に有意な減少量を与える。
一方、BはGaN中に不純物として取り込まれてもドナーとして作用しないが、格子定数へ与える影響を考慮すると、およそ5×1019cm-3以上の濃度でGaN基板中に存在すれば、GaNの格子定数に有意な減少量を与える。
このようにして、およそ5×1019cm-3以上の濃度のSi、Ge、O、Bの少なくとも一つの元素がGaN基板中に存在すれば、GaNの格子定数に有意な減少量を与えることが可能となり、GaN基板とAlGaN層の格子不整合を小さくすることが可能となる。
もっとも、GaN基板の製法によっては、不純物原子がGaN中へ取り込まれるサイトが異なり、格子定数へ与える影響が図2、図3と異なる可能性がある。不純物濃度が十分小さく残留歪量の十分小さいGaNバルク結晶における格子定数a軸長は、およそ0.3189nmである。格子定数a軸長を100ppm減少させるという観点から考えると、格子定数a軸長が0.3188nm以下であれば良い。以上より最適な濃度は、5×1019cm-3以上であり、最適な格子定数a軸長は0.3188nm以下とすることが好ましいことが分かった。
本発明によれば、GaN基板とその上に形成するAlGaN層との格子不整合を解消して、発光出力が大きく、寿命の長い半導体発光装置を作製することができる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1はAlGaN層を有する半導体レーザ用エピタキシャルウェハの構造を示す模式的断面図である。
この半導体レーザ用エピタキシャルウェハは、n型導電性のGaN基板101上に、GaNバッファ層102、SiドープAlGaN層からなるn型クラッド層103、発光層109、MgドープAlGaN層からなるp型クラッド層107およびMgドープGaN層からなるp型コンタクト層108を順に成長させた構造を有する。
なお、発光層109は、n型クラッド層103上に形成されたGaNガイド層(第1光ガイド層)104、InxGa1-xN/InyGa1-yN系歪量子井戸構造の活性層105およびGaN層(第2光ガイド層)106を順に積層させた。活性層105としては、InxGa1-xNからなるバリア層とInyGa1-yNからなる井戸層とを交互に積層させた。
上記半導体レーザ用エピタキシャルウェハにおけるGaN基板101は、本発明に従い、格子定数a軸長が0.3188nm以下となっており、不純物として、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)、ホウ素(B)のうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上の濃度で含有している。
GaN基板における不純物濃度と、格子定数a軸長の関係を、図2に示す。不純物濃度が5×1019cm-3未満であれば格子定数a軸長は約0.3189nm又はこれを若干上回る程度である。そして、不純物を5×1019cm-3以上の濃度で含有している場合は、格子定数a軸長は約0.3189nm以下となり、特に5×1020cm-3以上の濃度で含有している場合には、格子定数a軸長の減少する程度が大きくなる。なお格子定数a軸長はX線回折装置でフュースタ(Fewster)の方法によって測定される。
図3はGaN基板中の不純物濃度と格子定数の減少量の関係を示したものである。不純物濃度が5×1019cm-3より高くなると格子定数の減少量が10ppmを超えること、また不純物を5×1020cm-3以上の濃度で含有している場合は、格子定数の減少量が100ppm以上となることが分かる。
クラッド層であるAlGaN層のクラックや欠陥密度を低減するためには、AlGaN層(クラッド層)とGaN層(GaN基板)の格子定数差を小さくする必要がある。
GaN基板の格子定数は、図2、図3で説明したように、GaN基板中の不純物濃度を制御することによって、100ppm程度以上小さくすることが出来、これにより、AlGaNとGaNの格子定数差、すなわち格子不整合を有意な程度で小さくすることができる。その結果、従来よりもAlGaN層のAlN混晶比を大きくして半導体レーザ構造における光閉じ込め率を向上させたり、活性層とクラッド層の間のキャリア障壁高を高くしてキャリア注入効率を向上させたりすることができる。またドーピング量を抑えたままでキャリア注入効率を向上させることができるためドーピング元素の異常拡散による素子の劣化も抑えることができる。
このようにSi、Ge、O、Bのうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上の濃度で含有し、a軸長が0.3188nm以下である窒化ガリウム基板上にAlGaN層を含む半導体発光装置を製作することにより、発光出力が大きく寿命が長い半導体発光装置を製作することができる。
気相成長法で作製したn型導電性のGaN基板101上に、有機金属気相成長(MOVPE)法により、SiドープAl0.09Ga0.91N層からなるn型クラッド層103を有する半導体発光装置(図1)を作製した。
本実施例1で使用したGaN基板101中にはSiとBを含有させ、そのSi濃度は約9×1020cm-3、B濃度は約5×1020cm-3とした。しかし、GaN基板中の、Si、Ge、O、Bの濃度は本実施例1での数値に限定されるわけではなく、Si、Ge、O、Bのうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上の濃度で含有し、格子定数a軸長が0.3188nm以下である窒化ガリウム基板上に半導体発光装置を形成すればよい。なお格子定数a軸長はX線回折装置でフュースタ(Fewster)の方法によって測定した。
まず成長室内にGaN基板101を配置し、基板温度1000℃でn型導電性を有しSiをドープしたGaNバッファ層102を形成した。このときのガリウム(Ga)原料としてはトリメチルガリウム(TMG)を、窒素(N)原料としてはアンモニア(NH3)を、Si原料としては水素(H2)で希釈したモノシラン(SiH4)を使用したが、原料は特にこれらに限定されるものではなく、トリメチルガリウムの代わりに例えばトリエチルガリウムを使用し、アンモニアの代わりに例えばジメチルヒドラジンを使用し、モノシランの代わりにジシランや置換アルキル化シラン等を使用しても良い。Siの代わりにGeやOをドーピングすることによってn型導電性を得るものであっても良い。なおGaN基板101の面方位は(0001)面を使用したが、面方位は特に限定されるものではなく、オフアングル(傾斜)基板を用いても良い。また基板温度は1000℃に限定されるものではなく良質なSiドープGaN膜が成長可能な温度範囲であれば良い。
次に基板温度1100℃においてSiドープAlGaN層からなるn型クラッド層103を形成した。このときのアルミ(原料)としてはトリメチルアルミニウム(TMA)を使用した。Ga、N、Si原料は既に述べた原料を使用した。AlN混晶比は0.09とし、厚さは1000nmとした。基板温度は1100℃に限定されるものではなく良質なSiドープAlGaN膜が成長可能な温度範囲であれば良い。
次に基板温度800℃においてGaNガイド層104、InxGa1-xN/InyGa1-yN系歪量子井戸構造の活性層105、GaNガイド層106を順次を形成した。InN混晶比は、InxGa1-xNからなるバリア層でx=0.02とし、InyGa1-yNからなる井戸層でy=0.10とした。基板温度は800℃に限定されるものではなく良質なガイド層及び活性層が成長可能な温度範囲であれば良い。
次に基板温度1000℃でMgドープのAl0.15Ga0.85N層から成るp型クラッド層107を形成し、次いでMgドープGaN層から成るp型コンタクト層108を形成した。
また比較のため、n型の導電性を示すが、Si、Ge、O、B濃度が5×1019cm-3未満と十分に低く、格子定数a軸長がほぼ0.3189nmであるGaN基板上にも、上述した方法で半導体発光装置を形成し、比較例とした。
このようにして得られた実施例1と比較例の半導体発光装置(ウェハ)から、半導体レーザダイオード(LD)チップを作製した。チップの大きさは300μm×600μmとした。リッジ部分はリアクティブイオンエッチングにより形成した。GaN基板側の電極はTi/Al系電極を、エピタキシャル層の表面側はNi/Au系電極を用いた。LDチップの端面コートの反射率はAR10%、HR90%とした。
このLDチップをステム上に組み、定電流装置から電流を加えてレーザ発振させたところ、Si、Ge、O、Bのうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上の濃度で含有し、格子定数a軸長が0.3188nm以下であるGaN基板(以下、基板Aと呼ぶ)を用いた半導体発光装置(実施例1)から得られたLDの閾値電流は40mAであった。一方、n型の導電性を示すが、Si、Ge、O、B濃度が十分低く、格子定数a軸長が0.3189nmであるGaN基板(以下、基板Bと呼ぶ)を用いた半導体発光装置(比較例)から得られたLDの閾値電流は41mAであった。このように閾値電流は基板A、基板Bのどちらを使用してもあまり差は生じなかった。
一方これらのLDをパルス駆動にてキンクレベルを測定した結果、基板A上のLDでは約120mW、基板B上のLDでは約100mWであり、キンクレベルを約20%向上させることができた。
また、これらのLDの寿命試験を行った。出力100mW固定となるような定電流パルス駆動にて温度80℃、湿度40%で各々20個ずつ試験したところ、基板A上のLDは1000時間通電後で、10%以上の駆動電流増加を生じたLDは1個も無かった。一方、基板B上のLDは、1000時間通電後で、10%以上の駆動電流増加を生じたLDの数は4個であった。これより基板A上に作製したLDの方が寿命が長いことが分かった。
実施例1の基板Aを使用する場合において、p型クラッド層107であるMgドープのAl0.15Ga0.85N層を成長する際、Mg濃度を5%減少させるとともにAlN組成を3%増加させたLDを作製し、実施例1と同様にレーザ発振させたところ、キンクレベルは130mWに向上し、寿命試験では1000時間通電後で、10%以上の駆動電流増加を生じたLDは1個も無く、寿命が長く出力の大きいLDを実現した。なお基板B上ではキンクレベルは逆に70mWに低下してしまった。
本発明の半導体発光装置の構造を示した概念図である。 GaN基板における不純物濃度と、格子定数a軸長の関係を示した図である。 GaN基板における不純物濃度と、格子定数a軸長の減少量の関係を示した図である。
符号の説明
101 GaN基板
102 GaNバッファ層
103 n型クラッド層
104 GaNガイド層
105 活性層
106 GaNガイド層
107 p型クラッド層
108 p型コンタクト層
109 発光層

Claims (4)

  1. 窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を有する半導体発光装置において、
    格子定数a軸長が0.3188nm以下である窒化ガリウム(GaN)基板上にAlGaN層が形成されていることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 請求項1記載の半導体発光装置において、
    上記窒化ガリウム(GaN)基板が、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)、ホウ素(B)のうち少なくとも一つ以上の元素を5×1019cm-3以上の濃度で含有していることを特徴とする半導体発光装置。
  3. 請求項1記載の半導体発光装置において、
    上記窒化ガリウム(GaN)基板が、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)、ホウ素(B)のうち少なくとも一つ以上の元素を5×1020cm-3以上の濃度で含有していることを特徴とする半導体発光装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体発光装置において、
    上記窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を半導体レーザダイオード又は発光ダイオードのクラッド層として具備することを特徴とする半導体発光装置。
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