JP2006294389A - 走査透過電子顕微鏡装置 - Google Patents

走査透過電子顕微鏡装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の観察倍率を選択するだけで、低倍率の明視野像では電子線の回折に基づく高コントラストな画像を観察することができ,高倍率の明視野像では電子線の干渉に基づく結晶格子縞が観察できる走査透過電子顕微鏡装置を提供する。これにより装置の操作性の向上、並びに観察や解析に費やす時間の短縮を可能にする。
【解決手段】1段目走査コイル8と2段目走査コイル9による偏向により走査透過像の像倍率を決定し,1段目収束レンズ3,2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5を該像倍率とリンクして制御し,収束絞り7を固定したまま低倍率像観察時の電子線プローブの収束角度16が高倍率像観察時の電子線プローブの収束角度17より小さくなるように制御し,かつ電子線の加速電圧と観察する結晶の面間隔で決定される回折角度に対し,収束角度16は該回折角度より小さく,収束角度17は該回折角度より大きくなるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は,電子線をサブナノメータ径に収束して試料に照射し,該試料により回折,散乱,あるいは試料を透過した電子線の全てあるいは一部を選択し,電子線プローブの走査と同期して検出し,走査透過像として画像化する走査透過電子顕微鏡装置に関する。
従来の走査透過電子顕微鏡装置を用いた明視野像の形成原理と取得方法は,例えば(非特許文献1)、(非特許文献2)、(非特許文献3)等に開示されている。この方法は透過電子顕微鏡と走査透過電子顕微鏡との相反性の原理に基づいて,透過電子顕微鏡における光源を走査透過電子顕微鏡の検出器に対応させ,透過電子顕微鏡における対物絞りを走査透過電子顕微鏡における収束絞りに対応させることによって等価な電子光学系が実現されることを利用した技術である。ここで,走査透過電子顕微鏡の検出器を光軸上に設置し,その検出角度を数ミリラジアン程度に小さくすれば,透過電子顕微鏡を用いて試料に電子線を平行照射した場合に対応する明視野像を得ることができる。また,走査透過電子顕微鏡の電子線プローブの収束角度を特定の結晶面に対する回折角度より小さくすれば,透過電子顕微鏡において対物絞りを用いて特定の結晶面に対応する回折電子線を除去した場合に形成される回折コントラスト像を得ることができる。逆に,走査透過電子顕微鏡の電子線プローブの収束角度を特定の結晶面に対する回折角度より大きくすれば,透過電子顕微鏡において特定の結晶面に対する回折電子線と透過電子線とを同時に対物絞りを通過させた場合に形成される位相コントラスト像を得ることができ,300万倍程度の高倍率で観察すれば特定の結晶面の間隔に対応する格子縞を得ることができる。
一方,走査透過電子顕微鏡では上記の明視野像に加えて,試料により大角度に散乱された電子線を中心部に開口を持つ円環状の検出器により検出して画像化することも行われている。この画像は暗視野像と呼ばれており,結像原理や実際に観察される画像は例えば(非特許文献4)に開示されている。暗視野像の検出角度範囲は例えば200キロボルトの電子線を用いた場合には50ミリラジアン程度から300ミリラジアン程度の角度範囲に散乱された全ての電子線を取り込む条件に設定されることが一般的である。このような高角度では弾性散乱した電子線の強度は減少し,熱散漫散乱した電子線の強度が支配的となる。すなわち,暗視野像では主に物質による散乱の強弱により画像コントラストが形成されており,試料による電子線の回折や干渉の効果はコントラストとなって現れにくい。また,暗視野像の画像強度は経験的に原子番号Zに比例することが多いために,暗視野像はZコントラスト像とも呼ばれることがある。
Electron Microdiffraction 1992 Plenum Press(New York and London)第169項から第191項
Ultramicroscopy 1990年 32号 第93項から第102項 Ultramicroscopy 2003年 96号 第239項から第249項 Ultramicroscopy 1991年 37号 第14項から第38項
従来の走査透過電子顕微鏡装置を用いた明視野像の取得方法では回折コントラスト像と格子像とを取得するために必要な電子線プローブの収束角度の設定が異なっている。よって,回折コントラスト像が得られる条件に対応する電子線プローブの収束角度を設定して観察した場合,低倍率では適切なコントラストで多結晶粒子,結晶基板や非晶質を区別して観察できるが,高倍率で電子線の干渉による格子縞を得ることは不可能であり,装置が持つ本来の分解能性能を引き出すことができない。一方,結晶格子像が得られる条件に対応する電子線プローブの収束角度を設定して観察した場合,高倍率では適切なコントラストで格子縞を観察することができるが,検出器により多数の回折電子線が同時に検出されるために,低倍率像では回折コントラストは低下し,多結晶粒子で粒界を区別して観察することや結晶基板と酸化膜とを区別することが難しくなる場合がある。例えば,(非特許文献2)に開示されている明視野格子像の観察条件では収束角度を27.2ミリラジアンに設定することによりシリコンの格子縞を高いコントラストで観察できている。しかし,この条件では透過電子線と(111)面,(220)面,(311)面及び(400)面からの回折電子線の全てが検出器で検出されてしまうので低倍率像では回折コントラストを得ることができない。
そこで従来は,所望の倍率で所望のコントラストを得るために,観察倍率に応じて収束絞りの穴径を変化させて適切な収束角度を設定する方法が用いられてきた。しかし,倍率を変化させる度に収束絞りを操作する必要があり,迅速な観察,解析の妨げとなっていた。また,収束絞りは光学軸の中心と一致させる必要があり,調整が不十分であるとコマ収差が残留し,像分解能が低下する場合があった。さらに,コマ収差をキャンセルするための調整方法は煩雑であり,その操作が自動化されている場合でも,倍率を変える度に調整が終了するのを待たなくてはならず、観察時間遅延の要因となっていた。
また,(非特許文献3)に開示されている球面収差補正器を搭載した走査透過電子顕微鏡では,3次球面収差を補正することにより電子線プローブの収束角度成分の25ミリラジアン以内を一定の位相シフト範囲内に保つことが可能となっている。すなわち,通常の観察条件では電子線の収束角度を25ミリラジアンに設定して使用することになり,収差補正された条件では上記と同じ理由により低倍率の明視野像の回折コントラストが低下するという問題があった。
また,暗視野像を用いた観察では,観察する倍率に依って収束角度を変化させる必要がないが,画像形成において原理的に回折コントラストが抽出できないために多結晶粒子の界面位置を計測するなどの目的では用いることができない。
これを解決するためには,収束絞りを操作する手順を必要とせずに所望の観察倍率を設定するだけで,低倍率像では回折コントラストが効率良く抽出できる電子光学条件が設定され,高倍率像では結晶格子縞のコントラストが効率良く抽出できる電子光学条件が設定される走査透過電子顕微鏡装置が必要である。
本発明は試料面上で電子線プローブを走査するための走査コイルにより像倍率を決定し,試料より下流側で光軸上に設置した電子線検出器により透過電子線及び回折電子線の一部が検出されるようにし,収束絞りを固定したまま像倍率と1段目収束レンズ,2段目収束レンズ,前磁場対物レンズ及び収差補正器の励磁を変化させて制御し,電子線プローブの焦点が常に試料と一致するように制御し,電子線プローブの収束角度を低倍率設定時には特定の結晶面に対応する回折角度より小さくして回折コントラストが得られるようにし,電子線プローブの収束角度を高倍率設定時には特定の結晶面に対応する回折角度より大きくして位相コントラストによる結晶格子縞が得られるようにする。
本発明によれば,走査透過電子顕微鏡装置を用いて明視野像を所望のコントラストや分解能で取得する際に,収束絞りの穴径を変化させて電子線プローブの収束角度を変化させる操作が必要なくなるので装置の操作性が向上すると共に,観察,解析に費やす時間の短縮が可能となる。電子線プローブを大きな収束角度を用いて形成する収差補正器を搭載した走査透過電子顕微鏡では,低倍率の明視野像で回折コントラストが低下するのを防止できる。
走査透過電子顕微鏡装置において収束絞りの穴径を変化させることなく,所望の像倍率を設定するだけで,低倍率の明視野像で電子線の回折に基づくコントラストを抽出した画像を取得可能であり,高倍率の明視野像で電子線の干渉よる結晶格子縞を取得可能とする装置の構成,電子光学条件を説明する。なお,以下の説明では電子線を用いた走査透過顕微鏡装置に関する実施の形態を記述するが,本発明はイオンビームを用いた装置にも適用可能である。
図1は本発明の走査透過電子顕微鏡装置の照射電子光学系を説明する図である。光源1から発生した電子線は1段目収束レンズ3,2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5により収束されて試料6上にサブナノメータ径の電子線プローブを形成する。これらの各レンズは磁場型あるいは静電型の回転対称レンズや多重極レンズが適用できる。また,光源とは電子源,静電型あるいは磁界型の電子線の引出し電極,静電型加速電極等から構成される電子銃によって形成された実際の電子線スポット,あるいは虚像の電子線スポットとして定義される仮想光源を意味しており,電子銃としては電子源を加熱しないで電子線を電界放出させる冷陰極型電界放出電子銃,あるいは電子源を加熱して電子線を放出させるショットキー型電子銃などの方式が考えられる。収束絞り7は試料6上での電子線プローブの収束角度を調整する目的で使用し,本実施例では穴径500ミクロンから10ミクロン程度の丸穴形状を有している。ここで穴の形状は丸穴のみでなく矩形穴等でも良い。
また,図1において収束絞り7の位置は光源1と1段目収束レンズ3との間に設置されているが,1段目収束レンズ3と2段目収束レンズ4との間あるいは2段目収束レンズ4と前磁場対物レンズ5との間に設置してもよい。1段目走査コイル8及び2段目走査コイル9は電子線を光軸2から偏向離軸させることにより,試料6上での電子線プローブの位置を制御する機能を有する。図中には記載省略したが1段目走査コイル8及び2段目走査コイル9のそれぞれと同一面内で90度方向回転した位置に同一機能を持つ走査コイルが配置されており,これらのコイルよる電子線プローブの位置制御を組み合わせて試料6上で電子線プローブを2次元的に走査することができる。走査透過像の形成は電子線の走査に同期して試料6を透過した電子線を検出器(図中省略)により検出して16ビット程度のダイナミックレンジを持った画像として表示することによって実施される。各レンズと走査コイルの制御は光学系の制御機構20により実施される。この光学系の制御機構20はCPUにより制御される駆動電源回路,ソフトウエア,操作者が入出力を制御できるディスプレイ,キーボード,マウス,つまみ等のインターフェースから構成されている。
次に,本発明の走査透過電子顕微鏡装置による像倍率設定方法について説明する。走査透過像の像倍率とは試料6上での電子線プローブの離軸距離と画像表示の大きさとの比として定義される。例えば,試料6上での電子線プローブの離軸距離の全幅が10マイクロメートルで画像表示を100ミリメートル幅とすると像倍率は1万倍となる。図1において低倍率像観察時の試料面上での偏向量18及び高倍率像観察時の試料面上での偏向量19は光軸2に対する距離として定義したものであり,この距離で像倍率が決定される。1段目走査コイル8と2段目走査コイル9との偏向角度の比率を一定として1段目走査コイル8による偏向角度を大きくすると,試料6上での電子線プローブの離軸距離が大きくなる。すなわち,試料面上での偏向量を1段目走査コイル8による偏向角度により制御することによって段階的にあるいは任意に像倍率を設定できる。また,所定の像倍率で走査透過像を取得する試料6面での領域は1段目走査コイル8において走査用の偏向角度に位置決め用偏向角度を加算することによりその位置を決定できる。一般的には光軸2と電子線プローブの位置とが一致する条件を走査透過像の中心として表示する場合が多い。
次に,本発明の走査透過電子顕微鏡装置により像倍率とリンクして電子線プローブの収束角度を変化させる方法について説明する。試料6での電子線プローブの収束角度を変化させることは1段目収束レンズ3,2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5の励磁条件を組み合わせて変化させることによって実施できる。図1にその一例を示す。低倍率像観察時の光線図10を形成する条件として低倍率像観察時の1段目収束レンズの像点12及び低倍率像観察時の2段目収束レンズの像点14が形成される場合を想定している。高倍率像観察時の光線図11では高倍率像観察時の1段目収束レンズの像点13及び高倍率像観察時の2段目収束レンズの像点15が形成されるように1段目収束レンズ3及び2段目収束レンズ4の焦点距離を変化させる。この時,前磁場対物レンズ5は試料6に焦点が一致するように制御される。この電子光学条件の設定は前磁場対物レンズ5に入射する電子線の2段目収束レンズ像点からの出射角度を大きくすることによって,低倍率像観察時の試料に対する収束角度16を高倍率像観察時の試料に対する収束角度17へと変化させる方法の一例である。1段目収束レンズの像点を低倍率時と高倍率時で変化させずに2段目収束レンズの像点のみを変化させて,前磁場対物レンズ5にて試料6に焦点を一致させる方法でも同様な効果を得ることができる。ハードウエアの制御は操作者が所望の像倍率を光学系の制御機構20から設定すると1段目走査コイル8による偏向角度,1段目収束レンズ3,2段目収束レンズ4,及び前磁場対物レンズ5の条件が1つのパラメータセットとなって出力され,走査透過電子顕微鏡装置に自動で設定されるようになっている。
次に,本発明の走査透過電子顕微鏡を用いた明視野像の取得における電子線検出機構について説明する。図2は走査透過電子顕微鏡の電子光学系において光軸2上の電子線,すなわち軸上電子線の光線図を図示したものである。ただし,光源1,1段目収束レンズ3及び収束絞り7は省略してある。試料6を透過した電子線は後磁場対物レンズ21及び投影レンズ23により拡大あるいは縮小される。図2では後磁場対物レンズ21により後磁場対物レンズの像点22が,投影レンズ23により投影レンズの像点24が形成される場合を想定している。投影レンズ23の下段には明視野像検出器26が設置されており,透過電子線の強度を電流あるいは電圧信号に変換する。検出器制御及び画像表示機構28は光学系の制御機構20による試料6上での電子線プローブの走査と同期して画像信号を16ビット程度の諧調を持った画像データに変換し,走査透過像を表示する。
なお,検出器制御及び画像表示機構28は画像の表示だけでなく画像の媒体への記録,電子線プローブ強度の時間変動によるコントラスト変化の補正,ノイズ除去などを実行するハードウエア及びソフトウエアを具備している。明視野像用検出角度制限絞り27は明視野像検出器26の上段に設置されており,透過電子線の一部を選択して検出するために用いられる。明視野像用検出角度制限絞り27は穴径1ミリメートルから0.1ミリメートル程度の丸穴形状を具備している。ここで明視野像用検出角度制限絞り27の形状は丸穴だけでなく矩形穴等であっても良い。暗視野検出器25は試料6によって散乱された電子線の強度を検出し,明視野像と同じ原理で走査透過像として取得するための機構である。
次に,本発明における明視野像の検出角度範囲について説明する。図2において低倍率像観察時の光線図10と高倍率像観察時の光線図11においては,試料6上に形成された電子線プローブを物点として後磁場対物レンズの像点22及び投影レンズの像点24が同一点に形成されている。よって,明視野像用検出角度制限絞り27を使用すれば試料6上での電子線プローブの収束角度によらず任意の像倍率において電子線検出角度が一定となるように制御できる。すなわち,低倍率から高倍率まで変化させた場合に観察される走査透過像の強度が変化しないので,画像観察時に明視野像検出器26のゲインやオフセットを調整する必要がないという特徴を持っている。
次に,本発明の走査透過電子顕微鏡における低倍率像及び高倍率像のコントラストについて説明する。図3は低倍率像観察時の軸上電子線及び試料6によって回折された電子線の光線図を表すものである。試料による回折角度30の方向に出射した回折電子線の光線図31は後磁場対物レンズの像点22及び投影レンズの像点24で光軸2と交わり,該像点以外では光軸2から離軸する。明視野像用検出角度制限絞り27を用いて試料6を透過した軸上電子線だけを明視野像検出器26に到達するように設定すると,試料6において結晶が存在する箇所に電子線プローブが滞在した場合には回折した電子線の強度が排除されるために明視野検出器の信号強度が低下し,それ以外の場所では低下しない。よって,走査透過像において結晶が存在する部分と存在しない部分において電子線の回折に基づくコントラストが像強度に反映されて観察される。また,多結晶部分では結晶粒の方位と電子線プローブの入射方向に依存して回折される電子線の強度が異なるために,多結晶粒子を観察した場合には各結晶粒が様々なコントラストで観察される。
図4は高倍率像観察時の軸上電子線及び試料6によって回折された電子線の光線図を表すものである。回折電子線の光線図31は上記低倍率像の場合と同様のパスを通過するが,高倍率像観察時の試料に対する収束角度17が試料による回折角度30よりも大きいために透過電子線と回折電子線の一部が重なることになる。この時,干渉性の高い冷陰極型電界放出電子銃等を用いると透過電子線と回折電子線はその重なり部分において干渉縞を形成する。この干渉縞は回折を起こした結晶面の情報を反映している。ここで,低倍率像を観察する条件と同一の明視野像用検出角度制限絞り27を使用すると,干渉領域32に含まれる干渉縞の強度が明視野像検出器26で検出される。干渉縞の強度は結晶面の周期に同期して明暗が反転するため,結晶面上で電子線プローブを走査させれば走査透過像には結晶面の周期に対応した格子縞が観察されることになる。本発明では例えば,シリコン(111)面の結晶面間隔0.31ナノメートルが識別可能な像倍率である200万倍以上の倍率を設定すると,高倍率像観察時の試料に対する収束角度17が200キロボルトの電子線に対するシリコン(111)面の回折角度である8ミリラジアンより大きくなるように自動で設定されるようになっている。
次に,本発明の走査透過電子顕微鏡の光学条件の制御方法について説明する。図5は収束角度及びプローブ径を像倍率とリンクして変化させる制御方法に関する実施形態の一例である。図5(a)は図1に示した電子光学系において収束角度が像倍率に比例して増加するように1段目収束レンズ3,2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5を動作させたものである。収束角度を大きくするためには1段目収束レンズの像点が1段目収束レンズ3の主面に近づくように1段目収束レンズ3の電流励磁を上昇させて制御する。この時,2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5の励磁電流は試料6面上での収束角度が所望の値となり,かつ試料6に焦点が一致するような組み合わせで選択可能である。実際の走査透過像の観察では高倍率像ほど高い像分解能,すなわち小さな電子線プローブ径を使用して観察する必要があり,像倍率によりプローブ径を縮小するという条件を上記の2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5の励磁電流条件に加えると1段目収束レンズ3,2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5の組み合わせが1通りに決定される。
図5(b)は図5(a)のように収束角度を制御し,前磁場対物レンズ5の球面収差係数を1.3ミリメートル,電子線の加速電圧を200キロボルトの条件で走査透過電子顕微鏡を動作させた場合に実現可能なプローブ径の制御の一例を示している。この図5から,例えば,金結晶を250万倍以上の倍率で観察すれば,収束角度は200キロボルトの電子線に対する金(200)面の回折角度の12.3ミリラジアンより十分大きく,かつ電子線プローブ径も0.2ナノメートルより小さいので,金(200)面の結晶面間隔である0.204ナノメートルの格子縞が観察可能となる。一方,数万から数10万倍の低倍率像から中倍率像では収束角度が12.3ミリラジアンより小さいので,走査透像にて金(200)面からの回折コントラストが抽出可能となり,積層欠陥,結晶界面や粒子界面が高いコントラストで観察できる。なお,低倍率像観察時にも電子線プローブ径は像観察に必要なサイズより十分小さくなっているので問題ない。
次に,上記の電子光学条件を制御する方法について説明する。1段目収束レンズ3,2段目収束レンズ4及び前磁場対物レンズ5として磁界型レンズを用いる場合についての実施形態を図6に示した。各レンズはコイルに通電する電流を変化させることによってその焦点距離を可変できる。磁気回路の飽和の影響が小さい場合には,励磁電流を上昇させると焦点距離が短くなる特性があり,図5に示した光学条件を実現させるためには像倍率を増加させる制御に伴って1段目収束レンズ3の通電量を増加させ,2段目収束レンズ4の通電量を減少させることにより実現できる。前磁場対物レンズ5の焦点距離は通常2ミリメートル程度の短焦点にて動作させており,2段目収束レンズの像点の変化に対してはその励磁電流の変化量は微少量で対応できる。像倍率設定時に各レンズの通電量がデータテーブルあるいは計算式によって決定され,走査透過電子顕微鏡装置に自動的に設定されるように制御されているので,操作者は実際の観察時に電子光学条件を調整する必要がない。また,収束角度を変化させるためのテーブルあるいは計算式が複数個用意されており,操作者が観察する試料に応じて所望のコントラストが得られるように選択できるようになっている。さらに,照射角度の像倍率リンクの機能は操作者から実行するかしないかをソフトウエアあるいはハードウエアスイッチ等により選択できるようになっており,任意の倍率で操作者が所望とするコントラストや情報を含む走査透過像を取得可能となっている。本制御は像倍率リンクのオンオフにより異なるデータテーブルあるいは計算式が参照される制御方式となっており,また,操作者が自由に作成したデータを記憶できる機能も持っている。
次に,本発明の走査透過電子顕微鏡装置を用いて撮影した低倍率及び高倍率像の例を図7に示す。図7(a)は高倍率で結晶格子縞を観察するために収束角度を大きく設定した電子光学条件で観察した低倍率の明視野走査透過像である。試料はシリコンデバイスであり,配線部の多結晶タングステンシリサイド(Poly-WSi)は黒いコントラストで観察されており形状が判別できるが,その他の構成部,例えばシリコン基板(Si-substrate)とシリコン酸化膜(SiO)との境界が明瞭でなく,その形状評価が不可能である。これが従来の走査透過電子顕微鏡装置の問題点であり,観察倍率に応じて収束絞りの穴径を変化させることにより電子線プローブの収束角度を調整して解決するという方法で対応する場合が多い。しかし,収束絞り穴の中心位置は光学軸の中心と一致するように機械的あるいは電気的に調整する必要があり,倍率を変える度に絞りの駆動動作と調整とを実施することは操作者への負担が大きく,迅速なデバイス不良解析等の妨げとなっている。
また,収束絞り穴のセンターリング時には光学軸の位置を正確に判定する必要があるが,走査透過像で正確な光軸位置を判定するのは熟練度の高い操作者でも難しく,所望とする像分解能で走査透過像の観察ができない場合が発生する。一方,図7(b)は図1に示した実施例1の電子光学系を走査透過電子顕微鏡装置に適用して取得した低倍率の明視野走査透過像である。デバイスを構成する多結晶タングステンシリサイド(Poly-WSi)多結晶シリコン(Poly-Si),シリコン窒化膜(SiN),シリコン酸化膜(SiO)及びシリコン基板(Si-substrate)が像コントラストから識別できる。また,多結晶タングステンシリサイド(Poly-WSi)と多結晶シリコン(Poly-Si)の部分では各結晶粒子が異なるコントラストで観察されており,結晶粒界面の接合形態や各粒子径を測定することができる。さらに,図7(c)はシリコン酸化膜(SiO)とシリコン基板(Si-substrate)との界面部分を収束絞りの操作を実施せずに,像倍率を上げるだけの操作を実施して観察したものである。この画像ではシリコン(111)結晶面に対応する間隔0.31ナノメートルの格子縞が観察されており,界面における原子配列の情報を得ることができている。
次に,照射電子光学系に収差補正器を含む場合の走査透過電子顕微鏡装置により像倍率とリンクして電子線プローブの収束角度を変化させる方法について説明する。図8はその第1の実施例を示す図である。本実施例では収差補正器40を2段目収束レンズ4と1段目走査コイル8との間に配置したものであるが,収差補正器40は1段目収束レンズ3と2段目収束レンズ4との間に配置する場合や,光源1と1段目収束レンズ3との間に配置する場合も考えられる。なお,収差補正器40とは各収束レンズや前磁場対物レンズ5で発生する球面収差を補正する機能,電子線のエネルギー分布による色収差を補正する機能,非点収差などの軸上寄生収差を補正する機能を持っており,電子線プローブをより小さく縮小することによって像分解能を向上させる目的で使用する。電子線プローブの収束角度を像倍率によって変化させる方法は図1に示した実施例と同様であり,1段目収束レンズ3及び2段目収束レンズ4の電流励磁を像倍率によって変化させて実施する。さらに,低倍率像観察時には収差補正器40の物点が低倍率像観察時の2段目収束レンズ4の像点14と一致するようにし,高倍率像観察時には収差補正器40の物点が低高倍率像観察時の2段目収束レンズ4の像点15と一致するように収差補正器40が光学系の制御機構20によって制御される。
最終的に,低倍率像観察時の収差補正器の像点41及び高倍率像観察時の収差補正器の像点42がそれぞれの倍率条件で試料6に焦点が一致するように前磁場対物レンズ5の励磁条件を調整することにより制御される。また,収差補正器40により収差補正器の中間像点43の位置が像倍率に依らず固定されるように制御し,かつ収差補正器40による電子線プローブの縮小率が像倍率に依らず一定となるように制御すれば,図1の実施例で用いた各レンズの励磁電流制御の値を変更せずに適用できるようになる。なお,この電子光学条件では収差補正器40による電子線プローブの縮小率に比例して試料6に対する収束角度が変化するので,図5に示した電子光学条件を再現することは収差補正器40による電子線プローブの縮小率を1倍に設定すれば実現できる。また,収差補正器40による電子線プローブの縮小率が1倍に設定できない時は収束絞り7の穴径を変更し,像倍率に依らず固定して使用すればよい。
次に,収差補正器を含む走査透過電子顕微鏡装置に本発明を適用した例について説明する。本実施例で設定している電子光学条件は像倍率にリンクして1段目収束レンズにより試料6上での電子線プローブの収束角度を変化させ,2段目収束レンズの像点は固定するものである。この条件では収差補正器の物点44が像倍率に依らず一定の位置となるため収差補正器40の駆動条件を像倍率とリンクして変更する必要がなく,収差補正器40を定常動作させることが可能となるので,収差補正動作が安定するという利点がある。また,収差補正器40の条件を像倍率により変更する必要がないため収差補正器の像点45が常に一定の位置となるので,前磁場対物レンズ5の励磁条件も倍率により変更する必要がなくなる。これは前磁場対物レンズ5の安定動作においての利点となる。
低倍率及び高倍率の画像取得を実施する際の電子線の離軸距離及び収束角度を表す図。 低倍率及び高倍率の画像取得時における電子線の検出角度範囲を表わす図。 低倍率の画像取得時における透過電子線及び回折電子線の検出器絞り面上での位置及び検出角度範囲の設定方法を表わす図。 高倍率の画像取得時における透過電子線及び回折電子線の検出器絞り面上での位置及び検出角度範囲の設定方法を表わす図。 本発明における収束角度及び電子線プローブ径の制御方法を表す図。 本発明における収束レンズ電流及び対物レンズ電流の制御方法を表わす図。 収束角度が大きい場合の低倍率像と本発明による低倍率像及び高倍率像の比較を表わす図。 第1の実施例での電子線の離軸距離及び収束角度を表わす図。 第2の実施例での電子線の離軸距離及び収束角度を表わす図。
符号の説明
1・・・光源,2・・・光軸,3・・・1段目収束レンズ,4・・・2段目収束レンズ,5・・・前磁場対物レンズ,6・・・試料,7・・・収束絞り,8・・・1段目走査コイル,9・・・2段目走査コイル,10・・・低倍率像観察時の光線図,11・・・高倍率像観察時の光線図,12・・・低倍率像観察時の1段目収束レンズの像点,13・・・高倍率像観察時の1段目収束レンズの像点,14・・・低倍率像観察時の2段目収束レンズの像点,15・・・高倍率像観察時の2段目収束レンズの像点,16・・・低倍率像観察時の試料に対する収束角度,17・・・高倍率像観察時の試料に対する収束角度,18・・・低倍率像観察時の試料面上での偏向量,19・・・高倍率像観察時の試料面上での偏向量,20・・・光学系の制御機構,21・・・後磁場対物レンズ,22・・・後磁場対物レンズの像点,23・・・投影レンズ,24・・・投影レンズの像点,25・・・暗視野像検出器,26・・・明視野像検出器,27・・・明視野像用検出角度制限絞り,28・・・検出器制御及び画像表示機構,30・・・試料による回折角度,31・・・回折電子線の光線図,32・・・干渉領域,40・・・収差補正器,41・・・低倍率像観察時の収差補正器の像点,42・・・高倍率像観察時の収差補正器の像点,43・・・収差補正器の中間像点,44・・・収差補正器の物点,45・・・収差補正器の像点。

Claims (5)

  1. 電子線源より発生した電子線を所定の電圧まで加速する静電レンズと、
    前記電子線を収束する収束レンズと、
    前記電子線の収束角度を決定する収束絞りと、
    前記電子線を走査する偏向コイルと、
    対物レンズと、
    収差補正器と、
    前記電子線を試料に照射して該試料を透過または回折した電子線を検出して走査透過像を形成する電子線検出手段と、
    前記走査透過像を表示する表示手段とを有し、
    前記走査透過像の像倍率に応じて前記電子線の収束角度を変化させる手段を備えることを特徴とする走査透過電子顕微鏡装置。
  2. 請求項1に記載の走査透過電子顕微鏡装置において,走査透過像の観察像倍率に応じて前記電子線の収束角度を変化させる手段は、前記収束絞りを固定した状態で前記収束レンズ,前記対物レンズ及び前記収差補正器の励磁条件を制御する制御手段であることを特徴とする走査透過電子顕微鏡装置。
  3. 請求項2に記載の走査透過電子顕微鏡装置において,
    前記制御手段には、前記収束レンズ,対物レンズ及び収差補正器の励磁条件として観察像倍率を変数としたテーブルあるいは計算式が格納され,該テーブルあるいは計算式を参照して収束レンズ,対物レンズ及び収差補正器の通電を実施することを特徴とする走査透過電子顕微鏡装置。
  4. 請求項2に記載の走査透過電子顕微鏡装置において,
    前記制御手段には、前記収束レンズ,対物レンズ及び収差補正器の励磁条件として前記観察像倍率を変数としたテーブルあるいは計算式が複数個格納され,操作者が選択したテーブルあるいは計算式を参照して収束レンズ,対物レンズ及び収差補正器の通電を実施することを特徴とする走査透過電子顕微鏡装置。
  5. 請求項1に記載の走査透過電子顕微鏡装置において,収差補正器は球面収差,色収差,非点収差,コマ収差,星型収差,葉状収差,像面湾曲収差,歪曲収差を補正する機能を具備していることを特徴とする走査透過電子顕微鏡装置。
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