JP2006292563A - 補強繊維の密度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】補強繊維の密度測定手段の機械化により、人手による測定作業に起因する測定誤差をなくすとともに、作業効率と作業環境を向上させることを可能にする補強繊維の密度測定装置を提供する。
【解決手段】排気手段を設けたハウジングの中に、複数個の補強繊維の試料を保持するホルダーと、該試料を次工程の空中重量測定手段へ運搬する手段と、試料の空中の重量を測定する空中重量測定手段と、試料中の気泡を脱泡する手段と、該脱泡された試料の液中の重量を測定する液中重量測定手段と、測定済み試料を取り出し廃棄する手段とを設けたことを特徴とする補強繊維の密度測定装置。
【選択図】図1
【解決手段】排気手段を設けたハウジングの中に、複数個の補強繊維の試料を保持するホルダーと、該試料を次工程の空中重量測定手段へ運搬する手段と、試料の空中の重量を測定する空中重量測定手段と、試料中の気泡を脱泡する手段と、該脱泡された試料の液中の重量を測定する液中重量測定手段と、測定済み試料を取り出し廃棄する手段とを設けたことを特徴とする補強繊維の密度測定装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、液置換法によるマルチフィラメントからなる補強繊維の密度測定装置に関する。
液置換法により補強繊維の密度を測定する方法として、JIS R 7601(1986)に基づいた方法が一般的に用いられている。
本発明者らは、これまでJIS R 7601(1986)に基づいて、補強繊維の空中重量を測定し、その補強繊維を特定の液体の中に浸漬し、液中で補強繊維を振り動かすなどの作業を行い、補強繊維の気泡を完全に追い出した後、補強繊維の液中重量の測定を行っていた。
上記測定で得られた補強繊維の空中重量と液中重量、および使用した浸漬液の密度を用い、次式から補強繊維の密度を算出していた。
D={A/(A−B)}×ρL
D:補強繊維の密度
A:補強繊維の空中重量
B:補強繊維の液中重量
ρL:浸漬液の密度
上記の空中重量測定機、液中重量測定機は、例えば、株式会社島津製作所製の商品名AEG−220改として改良市販されている。
D:補強繊維の密度
A:補強繊維の空中重量
B:補強繊維の液中重量
ρL:浸漬液の密度
上記の空中重量測定機、液中重量測定機は、例えば、株式会社島津製作所製の商品名AEG−220改として改良市販されている。
本方法では、上述のとおり、浸漬液中の補強繊維の気泡を完全に追い出すため、浸漬液中で補強繊維を振り動かすなどの作業が必要となる。
また、同量であっても測定する補強繊維のフィラメント数が大きくなるほど気泡が抜けにくくなるため、作業者は補強繊維のフィラメント数によって振動速度、振動時間などを経験則に基づき変えて測定を行っていた。しかしながら、この方法では、振動速度、振動時間、作業者などが相違することによって、測定結果にバラツキが生じやすいという問題があった。
また、上記測定を全て人手で行うため1回に測定できる試料の数にも限度があり、作業効率が著しく低くなるという問題があった。さらに、測定作業には浸漬液に有機溶剤を扱うため、有機溶剤が作業室内に蒸発して、作業環境を悪化するという問題があった。
なお、補強繊維の密度測定において、このような問題を取り扱った従来技術は見あたらない。
本発明の目的は、上述した従来技術の問題を解決することにあり、すなわち、補強繊維の密度測定手段の機械化により、人手による測定作業に起因する測定誤差をなくすとともに、作業効率と作業環境を向上させることを可能にする補強繊維の密度測定装置を提供することにある。
(1)排気手段を設けたハウジングの中に、複数個の補強繊維の試料を保持するホルダーと、該試料を運搬する手段と、試料の空中の重量を測定する手段と、試料中の気泡を脱泡する手段と、該脱泡された試料の液中の重量を測定する手段と、測定済み試料を取り出し廃棄する手段とを設けたことを特徴とする補強繊維の密度測定装置。
(2)前記複数個の試料が順次連続して測定されるものであることを特徴とする前記(1)に記載の補強繊維の密度測定装置。
(3)前記試料中の気泡を脱泡する手段が、振動させて脱泡させるものであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の補強繊維の測定装置。
(4)前記試料中の気泡を脱泡する手段が、補強繊維のフィラメント数に応じて振動数および振動時間を規定するようにしたことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の補強繊維の測定装置。
(5)前記補強繊維の試料が炭素繊維であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の補強繊維の測定装置。
(6)前記脱泡操作において、試料が輪状に結ばれていることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の補強繊維の密度測定装置。
補強繊維の密度測定手段の機械化により、人手による測定作業に起因する測定誤差をなくすとともに、作業効率と作業環境を向上させることができる。
本発明の密度測定装置は、排気手段を設けたハウジングの中に、複数個の試料を保持できる試料保持手段、その保持手段を次工程の空中秤量部へ運搬する運搬手段、運搬された複数個の試料から1個の試料を取り出し上記空中秤量部へ移載する移載手段、その試料の空中重量を測定する空中秤量手段、空中秤量された試料を次の脱泡手段に移送する手段、試料を液中で脱泡させるための脱泡手段、液槽の中で液中重量を測定する液中秤量手段、測定した重量を計算機に自動的に取り込む手段、および液中重量測定後の試料を取り出し廃棄する手段を設け、さらにその測定が完了すると、自動的に次の試料を測定する手段を設けたことを特徴とするものである。
さらに好ましくは、脱泡手段の振動速度および振動時間が補強繊維のフィラメント数によって、変動可能であることを特徴とするものである。
上記手段を全て機械化したためバラツキの少ない測定が可能になり、かつ作業効率を向上することができる。
また、測定操作を全て密閉されたハウジング内で行うため、有機溶剤が作業室外に漏れることがなく、作業環境を向上することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の自動秤量装置による補強繊維の密度測定を炭素繊維を用いた工程フロー図を示す図1に基づいて説明する。
図1は本発明の自動秤量装置による補強繊維の密度測定を炭素繊維を用いた工程フロー図を示す。この自動秤量装置によれば、サンプル登録・サンプル挿入を人が操作することで、その後の工程(空中重量秤量・繊度計算・液中脱泡・液中重量秤量・密度計算・サンプル廃却・データ送信)は自動秤量装置が自動作動することにより、補強繊維の密度測定を行うものである。
図1において、サンプル登録からホルダーを取り出すまですべてパソコンで管理されている。nはサンプル登録数本数で、nがサンプルの手前の位置に戻るのはn数分秤量するからである。また、図1において、自動機が動作するのは点線で囲っている部分である。
本発明の密度測定装置は、以下の手段を有する。
(A)排気手段を設けたハウジング
(B)複数個の試料を保持できる試料保持手段
(C)その試料保持手段を次工程の空中秤量部へ運搬する運搬手段
(D)運搬手段により運搬された複数個の試料から1個の試料を取り出し空中秤量部へ運搬する運搬手段
(E)試料の空中重量を測定する空中秤量手段
(F)空中秤量された試料を脱泡手段に移送する手段
(G)試料を液中で脱泡させるための脱泡手段
(H)液槽の中で液中重量を測定する液中秤量手段
(I)測定した重量を計算機に自動的に取り込む手段
(J)液中重量測定後の試料を取り出し廃棄する手段
(K)さらにその測定が完了すると、自動的に次の試料を測定する手段
以下、これらの手段について説明する。
(A)排気手段を設けたハウジング
(B)複数個の試料を保持できる試料保持手段
(C)その試料保持手段を次工程の空中秤量部へ運搬する運搬手段
(D)運搬手段により運搬された複数個の試料から1個の試料を取り出し空中秤量部へ運搬する運搬手段
(E)試料の空中重量を測定する空中秤量手段
(F)空中秤量された試料を脱泡手段に移送する手段
(G)試料を液中で脱泡させるための脱泡手段
(H)液槽の中で液中重量を測定する液中秤量手段
(I)測定した重量を計算機に自動的に取り込む手段
(J)液中重量測定後の試料を取り出し廃棄する手段
(K)さらにその測定が完了すると、自動的に次の試料を測定する手段
以下、これらの手段について説明する。
(A)排気手段を設けたハウジング
本発明においては、測定操作は密閉されたハウジング内で行われるが、脱泡槽の有機溶剤として、O−ジクロロベンゼンを用い、該有機溶剤が作業室外に漏れるのを防止するため、該ハウジングには排気手段が設けられている。排気手段は上記脱泡槽の近傍に設けられており、ホースによりハウジング外部へ排気するようになっている。
本発明においては、測定操作は密閉されたハウジング内で行われるが、脱泡槽の有機溶剤として、O−ジクロロベンゼンを用い、該有機溶剤が作業室外に漏れるのを防止するため、該ハウジングには排気手段が設けられている。排気手段は上記脱泡槽の近傍に設けられており、ホースによりハウジング外部へ排気するようになっている。
また使用有機溶剤が人体によくないため排気用にはドラフトを設置し常時吸引している構造になっている。ドラフト吸引口は一番良く臭う場所に設置する。たとえば液槽横に設置する。
ハウジングは、基本的には外壁は鉄板で回りが囲われているが、外部から内部の測定状況を把握出来るように透明の塩ビなどのプラスチック板が部分的に取り入れられている。
(B)複数個の試料を保持できる試料保持手段
次に、本発明における複数個の試料を保持できる試料保持手段であるホルダーについて説明する。図2は本発明で用いる試料保持手段であるホルダーを備えた試料セット部の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は側面図、(D)は下面図である。図2に示すように、本発明で用いるホルダー1は複数個の試料を仕掛けられる構造となっている。
次に、本発明における複数個の試料を保持できる試料保持手段であるホルダーについて説明する。図2は本発明で用いる試料保持手段であるホルダーを備えた試料セット部の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は側面図、(D)は下面図である。図2に示すように、本発明で用いるホルダー1は複数個の試料を仕掛けられる構造となっている。
すなわち、図2の例においては13個の試料をしかけられるようになっているが、仕掛ける試料本数はいくつであっても良い。図2の例では最大13個に設定している。
ホルダー1には、輪状に束ねられた補強繊維の試料Sをつり下げられるようになっている(図2(C)参照)。
ホルダー1には、輪状に束ねられた補強繊維の試料Sをつり下げられるようになっている(図2(C)参照)。
ホルダーの材質については、密度測定時に有機溶剤が付着するおそれがあるため、ステンレスなどおよびそれに代用できる金属、プラスチックなどの素材を使用することができる。
(C)試料保持手段を次工程の空中秤量部へ運搬する運搬手段
図3はホルダーに試料を保持する位置からホルダーを空中秤量装置まで自動で運搬移動させる手段であるベルトコンベアーからなるホルダー運搬装置の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は後面図である。
図3はホルダーに試料を保持する位置からホルダーを空中秤量装置まで自動で運搬移動させる手段であるベルトコンベアーからなるホルダー運搬装置の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は後面図である。
また、図4はホルダーを上記ホルダー運搬装置にセットした状態を示す運搬装置の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は後面図、(C)は側面図、(D)はホルダーセット図である。
本発明においては、ホルダーをベルトコンベアー上に仕掛けることができるようになっている。仕掛けるホルダー個数はいくつでも良いが、図の例では、該ベルトコンベアーにに最大8ホルダー仕掛けられる構造になっている。すなわち、本発明測定装置の全体図を示す図10のホルダー搬入口20からホルダーを入れ、ベルトコンベアー19上に最高8ホルダー待機できるようになっている。順次測定可能な天秤に搬送するようになっている。
ホルダーから試料Sを空中重量測定部に移動させるのは、すべて自動で運搬移動する。すなわち、試料を仕掛けるとその後人が触ることはない。
本発明においては、ベルトコンベアー4を装置内に設置し、該ベルトコンベアー4により運搬されるホルダー運搬機2に設けられた2本のフォーク5,5を前進させホルダー下部に刺し込み(図2(D)、図4(D)参照)、エアーシリンダー18によりホルダー全体を持ち上げて後進させ、図3に示すベルトコンベアーにより空中重量測定部まで移動させるものである。
(D)運搬手段により運搬された複数個の試料から1個の試料を取り出し空中秤量部へ運搬する運搬手段
図5は運搬手段により運搬された複数個の試料から1個の試料を取り出し空中秤量部へ移載する空中ハンドの一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。
図5は運搬手段により運搬された複数個の試料から1個の試料を取り出し空中秤量部へ移載する空中ハンドの一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。
図5に示すように、空中ハンド10は、くの字型に屈曲した左右一対の空中ハンド10が運搬手段により運搬された試料Sを掴むときには左右に開き、掴んだ後には閉じるようになっていて、図8に示すように、空中ハンド10はロータリアクチュエータにより180度回転させられる自動機本体アーム12の先端に取り付けられ、該アーム12を、ベルトコンベアーにより運搬された試料Sを掴む位置から、空中秤量部位置まで回転駆動させて、試料Sを空中秤量部に運搬するようになっている。
(E)試料の空中重量を測定する空中秤量手段
図6は本発明の空中秤量および液中秤量する秤量部の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。
図6は本発明の空中秤量および液中秤量する秤量部の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。
図6において、図5に示す空中ハンド10により掴まれた試料Sを図6の上側にあるフック6に載せて秤量部8により空中秤量する。
図12は秤量部で試料を載せるためのフックの構造を例示する拡大概略図であり、(A)は正面図、(B)は側面図である。図12に示すように、フック6は試料を載せるために中央にくぼみが形成された2つの間隔を開けて配置された針金で形成され、該くぼみの部分に試料を載せやすく、かつ試料を安定保持しやすい構造を有している。
図5のハンド10でホルダーから試料を掴み天秤部に試料を乗せ秤量した後、再度天秤部から試料を掴みホルダーに戻す。
図5のハンド10でホルダーから試料を掴み天秤部に試料を乗せ秤量した後、再度天秤部から試料を掴みホルダーに戻す。
(F)空中秤量された試料を脱泡手段に移送する手段
空中秤量された試料Sは図5に示す空中ハンド10で試料Sを掴み空中秤量部からホルダーに戻される。液中測定のために、ホルダーを載せている台17が下降し、ホルダーに戻された試料は液中ハンド11で掴み脱泡槽に運搬される。
空中秤量された試料Sは図5に示す空中ハンド10で試料Sを掴み空中秤量部からホルダーに戻される。液中測定のために、ホルダーを載せている台17が下降し、ホルダーに戻された試料は液中ハンド11で掴み脱泡槽に運搬される。
図7は液中ハンド11の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。
図7に示すように、液中ハンド11は、くの字型に屈曲した左右一対の液中ハンド11が試料Sを掴むときには左右に開き、掴んだ後には閉じるようになっていて、図8に示すように、液中ハンド11は自動機本体アーム12の先端に取り付けられ、ホルダーに戻された試料位置から、脱泡槽15の位置まで、ロータリアクチュエータにより180度回転させ、試料Sを脱泡槽15に運搬するようになっている。
(G)試料を液中で脱泡させるための脱泡手段
図9は、本発明の脱泡装置の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。図9の脱泡装置は試料に振動を与えるタイプのものである。図9において、脱泡装置は振動駆動源につながる振動付与アーム14と、該振動付与アーム14に取り付けられた試料Sを支持する4本のフォーク13よりなる。フォーク13は2本に見えるが、実際は4本ある。振動付与アーム14には輪状の試料Sがはまりこむほどの大きさの枠状の溝が設けられており、振動しても試料Sの輪の形状を崩さないように、ぱさつきを防止するために、図7の液中ハンド11で試料Sが掴まれた状態で、試料Sを該溝の下側および上側にそれぞれ半分づつほど出るようにくぐらせ、別に設けられた4本のフォーク13を上側2本、下側2本試料Sが輪状に広がるように試料Sの輪の中に突き刺して支持し、図8に示す秤量部の下側に設置された液槽15(O−ジクロロベンゼン)に入れて試料を振動させて脱泡するようになっている。
図9は、本発明の脱泡装置の一例を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。図9の脱泡装置は試料に振動を与えるタイプのものである。図9において、脱泡装置は振動駆動源につながる振動付与アーム14と、該振動付与アーム14に取り付けられた試料Sを支持する4本のフォーク13よりなる。フォーク13は2本に見えるが、実際は4本ある。振動付与アーム14には輪状の試料Sがはまりこむほどの大きさの枠状の溝が設けられており、振動しても試料Sの輪の形状を崩さないように、ぱさつきを防止するために、図7の液中ハンド11で試料Sが掴まれた状態で、試料Sを該溝の下側および上側にそれぞれ半分づつほど出るようにくぐらせ、別に設けられた4本のフォーク13を上側2本、下側2本試料Sが輪状に広がるように試料Sの輪の中に突き刺して支持し、図8に示す秤量部の下側に設置された液槽15(O−ジクロロベンゼン)に入れて試料を振動させて脱泡するようになっている。
脱泡装置は試料のフィラメント数によって振動速度・振動時間を決めている。
振動速度が遅すぎると、炭素繊維の脱泡が不十分となり、測定データが低目にでる。
また、振動速度が速すぎると、炭素繊維のサンプル形状が崩れ、連続運転ができなくなる。
また、振動時間が短かすぎると、炭素繊維の脱泡が不十分となり、測定データが低目にでる。
また、振動時間が長すぎると、炭素繊維のサンプル形状が崩れ、連続運転ができなくなる。
実施例で示すように、適時な振動速度・振動時間が存在する。
また、脱泡に用いる有機溶剤は水(比重1)より重く・試験片より軽く湿潤性の高い物が好ましい。例えばO−ジクロロベンゼン、エチルアルコール、トリクロロエチレンを使うことが可能である。
また、脱泡槽は、有機溶剤による腐食しない材質を使用している。たとえば、ステンレスを使用することが好ましい。
(H)液槽の中で液中重量を測定する液中秤量手段
脱泡が終了した試料はフォーク13を元の位置に後退させ、試料Sを振動付与アーム14の溝から出して液中ハンド11により図6の秤量部8につながるワイヤ9に取り付けられたフック7に試料をつり下げて試料Sを液槽15に入れたまま液中秤量する。
脱泡が終了した試料はフォーク13を元の位置に後退させ、試料Sを振動付与アーム14の溝から出して液中ハンド11により図6の秤量部8につながるワイヤ9に取り付けられたフック7に試料をつり下げて試料Sを液槽15に入れたまま液中秤量する。
液中重量を測定する特徴としては、天秤下部から液中専用アームが出て秤量している。
構造は、ワイヤーが複数本付いていてその下に液中フックがある。たとえば、ワイヤーは3本程度で良い。またワイヤー規格は液面でなるべく抵抗を少なくするために、例えば、0.1mm程度のものを使用する。
すなわち、0.1mm以上のステン線を使用すると液面での抵抗が大きく槽内の有機溶剤が安定しないためフックが何時までも安定しなくなる。また腐食防止として腐食しない材質を使用する。たとえばステンを使用する。
フックについては測定サンプルが脱泡後天秤に載せやすく、かつ試料を安定保持しやすい構造を有している(図6の符号7,図13の符号7)。また腐食防止のために腐食しない材質を使用する。たとえば銅を使用する。
(I)測定した重量を計算機に自動的に取り込む手段
測定した値をシーケンサからパソコンに取り込み、前記した式から補強繊維の密度を自動的に算出する。
測定した値をシーケンサからパソコンに取り込み、前記した式から補強繊維の密度を自動的に算出する。
データ伝送については、空中重量・液中重量のデータが常時見えるように1サンプル測定完了後、パソコンに送信される構造になっている。そのため人の読み取りが不要になり、本測定が行われることで人手が不要になる。
(J)液中重量測定後の試料を取り出し廃棄する手段
測定後の試料は、液中ハンド11により再度掴まれ、液槽15から出されて、図8に示す液槽15の下側に設けられた廃棄容器16に落とされて廃棄される。
測定後の試料は、液中ハンド11により再度掴まれ、液槽15から出されて、図8に示す液槽15の下側に設けられた廃棄容器16に落とされて廃棄される。
(K)さらにその測定が完了すると、自動的に次の試料を測定する手段
測定は空気中重量測定を全部秤量した後に液中重量測定を実施するので作業は繰り返しでおこなう。
測定は空気中重量測定を全部秤量した後に液中重量測定を実施するので作業は繰り返しでおこなう。
また、連続運転を行うことができるように自動機本体アーム12が試料を掴んでセンター位置にくると、シーケンサーのプログラムにより自動的に秤量装置がゼロ点に戻る構造になっている。これにより試料の空中重量を連続して測定することを可能としている。
自動機本体アーム12は、ホルダーからサンプルを掴む位置と、アーム12の回転支点であるセンター位置と、天秤にサンプルを乗せる位置との3カ所の位置を回動し、ハンドが回転する前にゼロ点に戻る構造になっている。
液中重量測定から廃棄作業の移動まで、すべて自動で運搬移動する。
本測定に用いる繊維としては、炭素繊維などの補強繊維であることが好ましいが、炭素繊維以外でも使用可能であり、ガラス繊維、アラミド繊維、あるいはシリコーンカーバイト繊維などの無機繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリルなどの有機繊維であってもよい。
試料は空中重量・液中重量の脱泡時に形状が崩れると連続運転ができなくなるため、輪状にして測定するが、その結び目については、図11に示すように、1.CFを数回巻き、2,その上側に輪を作り、3.その輪の中を2回通して縛るようにすればよい。
結び目が弱い時の発生する問題点は、炭素繊維の形状が崩れ、連続運転ができなくなる。
結び目が強い時の発生する問題点は、炭素繊維の脱泡が不十分になるため測定データが低目になる。
本発明においては、空中重量測定のみの工程を利用することで、別作業の炭素繊維のパサツキを防止するために付着されているエポキシ樹脂でその樹脂の付着量を測定するSZ付着量測定も実施可能となっている。
以下、本発明を実施例を用いてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
密度が通常1.790のフィラメント数 12000本のCFサンプルを採取した。
密度が通常1.790のフィラメント数 12000本のCFサンプルを採取した。
CF自動秤量装置に振動時間25秒・振動速度:速いで試験を行った。
振動速度の速いとは約50回/10秒の振動(図9の14が左右に移動する)であり、また遅いとは約25回/10秒の振動である。
評価結果を表1に示す。
(実施例2)
振動時間20秒・振動速度:速い以外は、実施例1と同様にて試験を行った。
振動時間20秒・振動速度:速い以外は、実施例1と同様にて試験を行った。
評価結果を表1に示す。
(実施例3)
振動時間30秒・振動速度:速い以外は、実施例1と同様にて試験を行った。
振動時間30秒・振動速度:速い以外は、実施例1と同様にて試験を行った。
評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1は密度データも炭素繊維の形状も良かった。
実施例2は密度データが低かったが炭素繊維の状態は良かった。また実施例3は密度データも少く炭素繊維の形状が乱れていて連続運転できなかった。このように、実施例1を除いては、いずれも正しい密度データ・炭素繊維の状況とはいかなかった。
1:ホルダー
2:ホルダー運搬機
3:運搬モータ
4:ベルトコンベアー
5:フォーク
6:フック
7:液中試料秤量部
8:秤量部
9:ワイヤー
10:空中ハンド
11:液中ハンド
12:自動機本体アーム
13:脱泡装置フォーク
14:振動付与アーム
15:液槽
16:廃棄容器
17:ホルダー置き台
18:エアーシリンダー
S:試料
2:ホルダー運搬機
3:運搬モータ
4:ベルトコンベアー
5:フォーク
6:フック
7:液中試料秤量部
8:秤量部
9:ワイヤー
10:空中ハンド
11:液中ハンド
12:自動機本体アーム
13:脱泡装置フォーク
14:振動付与アーム
15:液槽
16:廃棄容器
17:ホルダー置き台
18:エアーシリンダー
S:試料
Claims (6)
- 排気手段を設けたハウジングの中に、複数個の補強繊維の試料を保持するホルダーと、該試料を次工程の空中重量測定手段へ運搬する手段と、試料の空中の重量を測定する空中重量測定手段と、試料中の気泡を脱泡する手段と、該脱泡された試料の液中の重量を測定する液中重量測定手段と、測定済み試料を取り出し廃棄する手段とを設けたことを特徴とする補強繊維の密度測定装置。
- 前記複数個の試料が順次連続して測定されるものであることを特徴とする請求項1に記載の補強繊維の密度測定装置。
- 前記試料中の気泡を脱泡する手段が、振動させて脱泡させるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の補強繊維の測定装置。
- 前記試料中の気泡を脱泡する手段が、補強繊維のフィラメント数に応じて振動数および振動時間を規定するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の補強繊維の測定装置。
- 前記補強繊維の試料が炭素繊維であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の補強繊維の測定装置。
- 前記脱泡操作において、試料が輪状に結ばれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の補強繊維の密度測定装置。
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JP2005114315A Pending JP2006292563A (ja) | 2005-04-12 | 2005-04-12 | 補強繊維の密度測定装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013164319A (ja) * | 2012-02-10 | 2013-08-22 | Sumitomo Denko Shoketsu Gokin Kk | 物品の密度測定方法 |
CN105842115A (zh) * | 2016-03-29 | 2016-08-10 | 绍兴文理学院元培学院 | 一种新型纺织纤维密度测试方法 |
CN105842109A (zh) * | 2016-03-29 | 2016-08-10 | 绍兴文理学院元培学院 | 一种新型双组份纺织纤维成分比率测试方法 |
CN106153497A (zh) * | 2016-09-09 | 2016-11-23 | 天津工业大学 | 一种纤维素纤维密度测定方法 |
CN106769647A (zh) * | 2016-12-14 | 2017-05-31 | 威海拓展纤维有限公司 | 碳纤维生产过程中线密度的快速检测方法 |
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2005
- 2005-04-12 JP JP2005114315A patent/JP2006292563A/ja active Pending
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JP2013164319A (ja) * | 2012-02-10 | 2013-08-22 | Sumitomo Denko Shoketsu Gokin Kk | 物品の密度測定方法 |
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CN105842115B (zh) * | 2016-03-29 | 2019-03-29 | 绍兴文理学院元培学院 | 一种新型纺织纤维密度测试方法 |
CN105842109B (zh) * | 2016-03-29 | 2019-03-29 | 绍兴文理学院元培学院 | 一种新型双组份纺织纤维成分比率测试方法 |
CN106153497A (zh) * | 2016-09-09 | 2016-11-23 | 天津工业大学 | 一种纤维素纤维密度测定方法 |
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