JP2006292034A - クリップ及びそのクリップを用いた取付け構造 - Google Patents

クリップ及びそのクリップを用いた取付け構造 Download PDF

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Naohiro Sawada
直洋 澤田
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Daiwa Kasei Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】パネルの板厚が異なっても、一種類のクリップによって対応可能とする。
【解決手段】所定のケース10をパネル20に取り付けるためのクリップであって、クリップ本体30が、ケース10側に結合可能なベース部32と、このベース部から一体に張り出している係止脚部34と、この係止脚部の一部をなし、ベース部に対して撓むことが可能な弾性部分34aと、同じくベース部から一体に張り出し、パネル20の板厚方向に関して係止脚部と対向して配置された押さえ部36とを備えている。押さえ部をパネルの表面側に位置させ、かつ、係止脚部をパネルに開けられている取付け孔22から挿入してパネルの裏面側に位置させ、これらの押さえ部36と係止脚部34とによってパネルを表裏両側から挟み込んだ状態において、係止脚部の弾性部分34aがパネル20の板厚に応じて撓むように設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として車載用のECUケースなどをパネルに取り付けるためのクリップ及びそのクリップを用いた取付け構造に関する。
従来、ECUケースをパネルに取り付ける手段としては、金属製のブラケットとビスとの組み合わせによるのが一般的である。しかし、ブラケットとケース、あるいはブラケットとパネルをそれぞれビス止めするのでは、作業性がわるく、また部品点数も多くなって好ましくない。そこで、ブラケットとビスに代えてクリップを使用することが増えている。このクリップは、ケース側に結合可能で、かつ、脚部(アンカー部)をパネルの取付け孔に挿入することで、パネルに係止するようになっている。
なお、この種の一般的な取付け手段として、ケース状の電気部品(コネクタ)をパネルに取り付けるための技術が特許文献1に開示されている。
特開2001−155826号公報
クリップによってケースをパネルに取り付ける場合、パネルの板厚が異なると、その取付け孔に挿入された脚部がパネルに適正に係止されない。したがって、パネルの板厚に応じて専用のクリップを個別に用意しておくことが必要となる。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、パネルの板厚が異なっても、一種類のクリップによって対応可能とすることである。
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、所定のケースをパネルに取り付けるためのクリップであって、クリップ本体が、ケース側に結合可能なベース部と、このベース部から一体に張り出している係止脚部と、この係止脚部の一部をなし、ベース部に対して撓むことが可能な弾性部分と、同じくベース部から一体に張り出し、パネルの板厚方向に関して係止脚部と対向して配置された押さえ部とを備えている。押さえ部をパネルの表面側に位置させ、かつ、係止脚部をパネルに開けられている取付け孔から挿入してパネルの裏面側に位置させ、これらの押さえ部と係止脚部とによってパネルを表裏両側から挟み込んだ状態において、係止脚部の弾性部分がパネルの板厚に応じて撓むように設定されている。
このように係止脚部の弾性部分を撓ませてパネルの板厚を吸収することにより、パネルの板厚が異なっても、一種類のクリップによってケースをパネルに取り付けることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載されたクリップであって、クリップ本体の係止脚部が二つに分離して形成されているとともに、これらの両係止脚部の間に押さえ部が配置されている。パネルの取付け孔は、両係止脚部に対応して二つに分離され、両取付け孔の間のパネル表面に押さえ部が接触するように構成されている。
このように二つの係止脚部と、それらの間に位置する押さえ部とによってパネルを表裏両側から挟み込むことで、パネルに対するクリップ本体の結合状態が安定する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載されたクリップを用いた取付け構造であって、ケースにおける左右両側のうち、一方側がクリップ本体によってパネルに取り付けられ、他方側は任意の手段でパネルに固定される。
これにより、パネルの板厚を吸収できるとともに、パネルにケースを取り付ける作業が簡単となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、クリップによる取付け構造を分解状態で表した斜視図である。この図面で示すケース10は車両に搭載されるECUケースであり、パネル20はケース10が取り付けられるとともに、車体側に固定される板状部材である。ケース10は、その端面において一体に成形された一対のホールド部12を備えている。両ホールド部12は、ケース10端面との間に所定の隙間が確保され、かつ、互いの相対向する側面および個々の上下両端面がそれぞれ開放された形状となっている。一方、パネル20は、その上下に貫通した一対の取付け孔22を備えている。
図2は、クリップを単体で表した斜視図である。この図面からも明らかなように、クリップ本体30は、樹脂による一体成形品であって、その構成はベース部32、一対の係止脚部34、および押さえ部36に大別される。ベース部32を垂直に立てた姿勢としたとき、一対の係止脚部34および押さえ部36はほぼ水平状態となる。そして、ベース部32は全体的に平板状をしており、その下部の両側に係止脚部34が位置し、両係止脚部34の間に押さえ部36が位置している。
ベース部32は、その両側部分32aがケース10の両ホールド部12に対して下側から挿入される寸法に設定されており、この挿入によってベース部32がケース10側に結合される。また、ベース部32における両側部分32aの下端は、それぞれベース部32とほぼ直角に張り出した水平部分32bとなっている。
一対の係止脚部34は、ベース部32の両水平部分32bを、さらに延長させることで構成されている。これらの係止脚部34は、水平部分32bに続いて円弧状に湾曲させた弾性部分34aと、個々の弾性部分34aの先端に位置する当接部分34bとを備えている。そして、両係止脚部34は、パネル20の両取付け孔22に対し、パネル20の表面側からそれぞれ挿入可能である。
押さえ部36は、ベース部32における両水平部分32bの間に位置している。この押さえ部36の両側部は、それぞれ補強リブ37によってベース部32と結合されている。また、押さえ部36の下面は、両係止脚部34を個々に対応する取付け孔22に挿入したとき、両取付け孔22の間のパネル20表面に接触可能である。
つづいて、ケース10をパネル20に取り付ける手順について説明する。
まず、ケース10における一対のホールド部12に対してクリップ本体30におけるベース部32の両側部分32aをそれぞれ挿入し、このベース部32をケース10側に結合する。つぎに、クリップ本体30の両係止脚部34をパネル20の両取付け孔22から挿入して、このパネル20の裏面側に位置させる。この状態が図3〜5に示されている。
図3は、ケース10が取り付けられたパネル20を上方から見た斜視図である。図4は、ケース10が取り付けられたパネル20を下方から見た斜視図である。図5は、パネル20に対するクリップ本体30の装着状態を表した断面図である。これらの図面で示すように、クリップ本体30の両係止脚部34がパネル20の両取付け孔22に挿入された状態においては、両係止脚部34先端の当接部分34bがパネル20の裏面に接触しているとともに、押さえ部36の下面が両取付け孔22の間のパネル20表面に接触している。
したがって、パネル20は両係止脚部34と押さえ部36とによって表裏両側から挟み込まれた状態となり、クリップ本体30によってケース10がパネル20に取り付けられる。このとき、両係止脚部34の弾性部分34aはパネル20の板厚に応じて撓むこととなる。例えば、図5で示すパネル20の場合、係止脚部34が仮想線で示す自由状態から実線で示す状態に撓み、この場合の板厚を吸収している。これにより、パネル20の板厚が異なっても、一種類のクリップ本体30によってケース10をパネル20に装着することが可能となる。
クリップ本体30は、ケース10の一方側をパネル20に取り付けており、ケース10の他方側は任意の手段でパネル20に固定される。この固定手段としては、パネル20に開けられている固定孔24(図3,4)と周知の結合用クリップ(図示省略)との組み合わせ、あるいはビスによる締め付けなどがある。なお、ケース10については、ECUケースの他、配電ボックスやその他のケース類を対象とすることができる。
クリップによる取付け構造を分解状態で表した斜視図 クリップを単体で表した斜視図 ケースが取り付けられたパネルを上方から見た斜視図 ケースが取り付けられたパネルを下方から見た斜視図 パネルに対するクリップ本体の装着状態を表した断面図
符号の説明
10 ケース
20 パネル
22 取付け孔
30 クリップ本体
32 ベース部
34 係止脚部
34a 弾性部分
36 押さえ部

Claims (3)

  1. 所定のケースをパネルに取り付けるためのクリップであって、
    クリップ本体が、ケース側に結合可能なベース部と、このベース部から一体に張り出している係止脚部と、この係止脚部の一部をなし、ベース部に対して撓むことが可能な弾性部分と、同じくベース部から一体に張り出し、パネルの板厚方向に関して係止脚部と対向して配置された押さえ部とを備え、押さえ部をパネルの表面側に位置させ、かつ、係止脚部をパネルに開けられている取付け孔から挿入してパネルの裏面側に位置させ、これらの押さえ部と係止脚部とによってパネルを表裏両側から挟み込んだ状態において、係止脚部の弾性部分がパネルの板厚に応じて撓むように設定されているクリップ。
  2. 請求項1に記載されたクリップであって、
    クリップ本体の係止脚部が二つに分離して形成されているとともに、これらの両係止脚部の間に押さえ部が配置され、パネルの取付け孔は、両係止脚部に対応して二つに分離され、両取付け孔の間のパネル表面に押さえ部が接触するように構成されているクリップ。
  3. 請求項1又は2に記載されたクリップを用いた取付け構造であって、
    ケースにおける左右両側のうち、一方側がクリップ本体によってパネルに取り付けられ、他方側は任意の手段でパネルに固定されるクリップを用いた取付け構造。
JP2005112090A 2005-04-08 2005-04-08 クリップ及びそのクリップを用いた取付け構造 Pending JP2006292034A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3111168A1 (fr) * 2020-06-09 2021-12-10 Renault S.A.S. Support de maintien d’un calculateur de véhicule.

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