JP2006291890A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2006291890A
JP2006291890A JP2005115569A JP2005115569A JP2006291890A JP 2006291890 A JP2006291890 A JP 2006291890A JP 2005115569 A JP2005115569 A JP 2005115569A JP 2005115569 A JP2005115569 A JP 2005115569A JP 2006291890 A JP2006291890 A JP 2006291890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
lubricating oil
compressor
suction port
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005115569A
Other languages
English (en)
Inventor
So Sato
創 佐藤
Susumu Matsuda
進 松田
Hisayuki Kimata
央幸 木全
Yoshiaki Miyamoto
善彰 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2005115569A priority Critical patent/JP2006291890A/ja
Publication of JP2006291890A publication Critical patent/JP2006291890A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compressor (AREA)

Abstract

【課題】圧縮機内の油溜まりに戻す潤滑油の流れが油面を乱し、この油面の乱れにより潤滑油の安定供給が妨げられることを防止した圧縮機を提供すること。
【解決手段】内部に空間を有するハウジング11と、該ハウジング11内に配置され、空間内に取り込まれた冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する回転軸13と、ハウジング11内に潤滑油を貯める油溜まり15aとを具備してなるスクロール圧縮機10であって、油溜まり15aが、リブB3を挟んで配置される潤滑油供給ポンプ14のポンプ吸込口29a及び潤滑系統を循環した潤滑油の油戻し口31を備え、ポンプ吸込口29aから油戻し口31へ向けて潤滑油を流す連通流路FがリブB3を迂回して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和装置等に適用される圧縮機に関するものである。
空気調和装置等に適用される圧縮機としては、摺動部の潤滑を行うため、ハウジングの内側に油溜まりを有するものや、ハウジングの外側に潤滑油貯留タンクを有するものが知られている。
このような圧縮機においては、ハウジング内に油溜まりがあると、電動機やバランスウエイトの回転により油溜まりの潤滑油が巻き上げられて油面に乱れを生じ、潤滑油の吸引不良を引き起こすことがある。このような回転体の撹拌による潤滑油の吸引不良を防止するため、たとえばバランスウエイトをカバーで覆ったり、潤滑油の吸込口を回転軸の電動機側端部に設けたり、あるいは、潤滑油の吸引パイプとバランスウエイトとの間に遮蔽プレートを設けることが行われている。(たとえば、特許文献1参照)
特開平11−50986号公報(図1及び図2)
ところで、上記特許文献の圧縮機においては、バランスウエイト等の回転体が油溜まりの潤滑油を撹拌して巻き上げる現象により油面を変動させ、この油面変動により潤滑油の吸引不良を引き起こすことの防止対策が開示されている。
一方、実際の給油系統においては、ハウジング内の油溜まりに潤滑油を戻す必要があるため、たとえば油溜まりに連通する油戻し口等が設けられている。このような油戻し口等においては、油溜まりに戻る潤滑油の流れがあるので、潤滑油の流れの勢いが油溜まりの油面を乱す原因となる。
しかしながら、従来の圧縮機においては、潤滑油が戻る流れに起因した油面の乱れを防止する対策は全くなされていないのが実状である。すなわち、油戻し口等から油溜まりに流入する潤滑油の流れの勢いによっても油面が変動するので、潤滑油供給ポンプの吸込口より潤滑油の油面が低くなることがあり、この結果、潤滑油供給ポンプによる吸込ができなくなって軸受等の摺動部に潤滑油を安定供給することが困難になるという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、圧縮機の油溜まりに戻す潤滑油の流れが油面を乱し、この油面の乱れにより潤滑油の安定供給が妨げられることを防止した圧縮機を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の圧縮機は、内部に空間を有するハウジングと、該ハウジング内に配置され、前記空間内に取り込まれた冷媒を圧縮する圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する回転軸と、前記ハウジング内に潤滑油を貯める油溜まりとを具備してなる圧縮機であって、
前記油溜まりが、仕切部材を挟んで配置される潤滑油供給ポンプの吸込口及び潤滑系統を循環した潤滑油の油戻し口を備え、前記吸込口から前記油戻し口へ向けて潤滑油を流す連通流路が前記仕切部材を迂回して形成されていることを特徴とするものである。
このような圧縮機によれば、潤滑油供給ポンプの吸込口及び潤滑系統を循環した潤滑油の油戻し口とを備えている油溜まりに、吸込口と油戻し口との間に仕切部材を迂回する連通流路を設けたので、油戻し口から吸込口に至る潤滑油の連通流路が長くなり、油戻し口で発生した油面の乱れが減衰して吸込口周辺における影響は小さくなる。
請求項2に記載の圧縮機は、請求項1に記載の圧縮機において、軸受給油後の潤滑油を前記油溜まりに戻す油落とし穴が、前記仕切部材の前記油戻し口側に向けて潤滑油を排出するように設けられていることが好ましく、これにより、油面を乱す原因を仕切部材で分割された油溜まりの一方に集めることができる。
この場合、前記仕切部材は、前記油落とし穴より前記圧縮機構側まで設けられていることが好ましい。
請求項4に記載の圧縮機は、請求項1から3のいずれかに記載の圧縮機において、前記仕切部材が、前記ハウジング及び油巻き上げ防止カバーの少なくとも一方と一体成形されていることが好ましく、これにより、より完全な仕切部材として油面を安定化し、かつ、部品点数及びコストの削減も可能となる。
請求項5に記載の圧縮機は、請求項1から4のいずれかに記載の圧縮機において、前記仕切部材を挟んで前記吸込口側の底面を低く設定することが好ましく、これにより、潤滑油は重力により吸込口側へ流れて集められる。
請求項6に記載の圧縮機は、請求項1から5のいずれかに記載の圧縮機において、前記吸込口、前記油戻し口及び前記油落とし穴の少なくとも一つが、選択可能な複数の設置位置を備えていることが好ましく、これにより、圧縮機配置の設計自由度を増すことができる。
本発明の圧縮機によれば、油溜まりに吸込口と油戻し口との間に仕切部材を迂回する連通流路を設け、油戻し口から吸込口に至る潤滑油の連通流路を長く設定したので、潤滑油循環系統を循環した潤滑油の流れにより油戻し口で発生する油面の乱れは減衰し、吸込口周辺における乱れの影響が小さくなる。このため、油溜まりの油面が乱れて一時的に潤滑油供給ポンプの吸込口より低くなる現象を防止し、安定した潤滑油の供給を可能にするので、摺動部の焼き付きを確実に防止して圧縮機の信頼性や耐久性を向上させるという顕著な効果が得られる。
以下、本発明による圧縮機の一実施形態として、横型のスクロール圧縮機を図1ないし図4に基づいて説明する。
図2は、本実施形態に係るスクロール圧縮機10の構成例を示す図であって、その回転軸の軸線を含む断面で見た場合の縦断面図である。図示のスクロール圧縮機10は、内部に密閉空間mが形成されるハウジング11と、このハウジング11内に配置され、密閉空間m内に取り込まれた冷媒ガスを圧縮するスクロール圧縮機構12と、このスクロール圧縮機構12を駆動する回転軸13と、この回転軸13の駆動により密閉空間m内に潤滑油を供給する潤滑系統の潤滑油供給ポンプ14とを主たる要素として構成されたものである。
ハウジング11は、フロントハウジング15と、リアハウジング16とを備えてなり、これらを組み合わせてから複数本のボルト17で結合することにより、内部に各要素が配置される空間が形成されるようになっている。
フロントハウジング15の内側には、図4に示すように、リブB1〜B6が放射状に立設されているとともに、リブB1の先端からリブB5の先端にかけて、後述するバランスウエイトWの回転による潤滑油の巻き上げを防止する目的でカバー部材(油巻き上げ防止カバー)30が設けられている。このカバー部材30により、後述する潤滑油の油溜まり15aは、4つの区画(部屋)A1〜A4に分割されるようになっている。また、これらの区画A1〜A4は、連通孔19(図2参照)により互いに連通しているので、潤滑油がこれら区画A1〜A4内に溜まる一体の油溜まり15aとして機能する。なお、油溜まり15aに溜まる潤滑油の油面高さは、スクロール圧縮機10を停止した状態において、通常は回転軸13付近となるよう設定される。
これにより、区画A1〜A4内の潤滑油と回転体部分とが接触しにくくなっているので、油面低下を防ぐことができる。
なお、図中の符号18は、これらフロントハウジング15及びリアハウジング16間の接合部分をシールして、内部空間の密閉状態を保つOリングである。
リアハウジング16の上部には、冷媒ガスを吸入する吸入ポート16aが、スクロール圧縮機構12に連通するように形成されており、リアハウジング16の側部には、スクロール圧縮機構12で圧縮された後の圧縮流体を吐出する吐出ポート16bが形成されている。また、リアハウジング16の下方空間(すなわち、密閉空間mの下方)は、スクロール圧縮機構12や各軸受等の各摺動部分を潤滑した後に自重で落下する潤滑油を集める集油部16cとなっている。
一方、フロントハウジング15の下方空間及び両側方空間(すなわち、密閉空間mの下方及び両側方)には、フロントハウジング15の基端部壁面から後述するケーシング26の壁面に向かって、回転軸13の下方及び両側方を取り囲むようにカバー部材30が延設されている。図4に示すように、カバー部材30は、回転軸13及びバランスウェイトWの周方向外側を、上方を除いて所定角度(本実施形態では約250度)にわたって囲繞するように設けられている。
カバー部材30の先端面30aはケーシング26の壁面と当接しており、フロントハウジング15の下方空間及び両側方空間が、半径方向内側(回転軸側)の空間と半径方向外側(ハウジング側)の空間とに二分されるようになっている(図4参照)。半径方向外側の空間は、連通孔19を介して集油部16cと連通する油溜まり15aとなっており、スクロール圧縮機構12や各軸受等の各摺動部分の潤滑に使用される潤滑油が貯溜されるようになっている。
スクロール圧縮機構12は、固定スクロール20と、旋回スクロール21と、オルダムリング22とを備えるものである。
固定スクロール20は、固定端板20aとその内面に立設された渦巻状壁体20bとを備え、固定端板20aの中央部には、吐出ポート20cが形成されている。この吐出ポート20cは、吐出弁23により開閉される。
旋回スクロール21は、旋回端板21aとその内面に立設された渦巻状壁体21bとを備えている。旋回端板21aの外面に立設されたボス21cの内部には、偏心ブッシュ24が軸受メタル(軸受ブッシュ)25を介して回転自在に嵌合され、この偏心ブッシュ24に穿設された穴に、回転軸13の端部から突出した偏心ピン13aが嵌合されている。そして、固定スクロール20と旋回スクロール21とを相互に所定距離だけ偏心させ、かつ180度だけ角度をずらして噛み合わせることにより、複数の圧縮室Cが形成されるようになっている。
また、旋回スクロール21は、リアハウジング16の内部に固定されたケーシング26に摺動自在に支持されており、旋回スクロール21とケーシング26との間には、旋回スクロール21の公転旋回運動を許容するがその自転を阻止する自転阻止機構として、オルダムリング22が設けられている。
回転軸13は、エンジンや電動モータ等の図示しない駆動機構により、その軸線回りに回転するロータシャフトであり、その先端には、偏心した軸線を有する前述した偏心ピン13aが突出形成されている。そして、この回転軸13は、フロントハウジング15側に設けられた第1軸受27と、ケーシング26に設けられた第2軸受28とにより、その軸線回りに回転可能に支持されており、旋回スクロール21のスラスト力は、ケーシング26の一端面(旋回スクロール21の底面と対向する側の端面)に配設されたスラスト軸受26aにより支持されている。また、第1軸受27と第2軸受28との間に位置する回転軸13の外周面には、バランスウェイト(「カウンターウェイト」ともいう)Wが取り付けられている。
回転軸13の内部には、前述した潤滑油供給ポンプ14から供給される潤滑油を、前述したボス21c内の軸受メタル25や、スクロール圧縮機構12、第2軸受28等の潤滑を要する各摺動部分に向けて導くための潤滑油供給路13bが形成されている。
このような構造を有するスクロール圧縮機10では、エンジンや電動モータ等からの駆動力により回転軸13が回転され、この回転が偏心ピン13a、偏心ブッシュ24、及びボス21cを介してスクロール圧縮機構12の旋回スクロール21に伝達される。この結果、旋回スクロール21は、オルダムリング22により自転を阻止されながら公転旋回半径を半径とする円軌道上で公転旋回運動を行うこととなる。
この結果、冷媒ガスが吸入ポート16aを介してハウジング11のスクロール圧縮機構12へ導入され、図示省略の経路を経てスクロール圧縮機構12の圧縮室Cに吸入される。そして、旋回スクロール21の公転旋回運動によって圧縮室Cの容積が徐々に減少するのに伴い、冷媒ガスは圧縮されながら圧縮機構外側から中央部に導かれる。そして、所定値以上の高圧に圧縮された冷媒ガスが吐出弁23を押し開けることにより、冷媒ガスは吐出ポート20cからリアハウジング16の吐出ポート16bを経て外部に吐出されるようになっている。
一方、油溜まり15aに貯溜された潤滑油は、フロントハウジング15の前側(図4において左側)内部に設けられた潤滑油供給ポンプ14のポンプ吸入口と、油溜まり15aの底部に開口するポンプ吸込口29aとの間を連結する連通路29を介して、潤滑油供給ポンプ14の吸引力によりポンプ内へ吸い上げられるようになっている。
潤滑油供給ポンプ14に吸い上げられた潤滑油は潤滑油供給路13bを通り、第2軸受28、軸受メタル25、及びスクロール圧縮機構12等の潤滑を要する各摺動部分に供給されて潤滑した後、油落とし穴32を経て油溜まり15aに戻る。また、一部の潤滑油は冷媒ガスと共に圧縮室Cに吸入され、吐出ポート16bを経て外部に吐出される。その後、図示省略のオイルセパレータ及び潤滑油回収流路等を介して、圧縮機外に設置された図示省略の潤滑油タンクに回収される。
そして、潤滑油タンク内の潤滑油は、図示省略の流量制御機構等を経て油溜まり15aに開口する油戻し口31に圧送されて再び油溜まり15aに戻されるので、油溜まり15a、潤滑油供給ポンプ14、各摺動部分、オイルセパレータ、潤滑油タンク、潤滑油循環ポンプ、油戻し口31及び油溜め15aの順に潤滑油を循環させる潤滑系統が形成される。
さて、上述した油溜まり15aは、潤滑油供給ポンプ14のポンプ吸込口29a及び潤滑系統を循環した潤滑油の油戻し口31を備え、ポンプ吸込口29aと油戻し口31との間に油溜まり15a内を分割する仕切部材のリブB3を設けた構成とされる。すなわち、油溜まり15a内はリブB3により左右に2分割されており、油戻し口31に流入した潤滑油は、図中に矢印で示すように、リブB3の圧縮機構側先端部を迂回してポンプ吸込口29aに至る略U字状の連通流路Fを通って流れるようになっている。
このため、潤滑油供給ポンプ14のポンプ吸込口29a及び潤滑系統を循環した潤滑油の油戻し口31との間に形成される連通流路Fは、潤滑油の流れる流路が略U字状に長く設定されたものとなる。このような構成を採用することにより、油戻し口31から流入する潤滑油の勢いにより発生した油面の乱れは、ポンプ吸入口29a側へ直線的に伝播することなく、ポンプ吸入口29a側に到達するまでに減衰される。特に、潤滑油がU字状に流れる連通流路Fは、直線的な流れと比較して大きな減衰を得ることができるので、ポンプ吸込口29a周辺における油面の乱れを小さくすることができる。
従って、油溜まり15aのポンプ吸込口29a周辺では、潤滑油の油面変動が最小限に抑えられ、油溜まり15aの油面が乱れて一時的に潤滑油供給ポンプ14のポンプ吸込口29aより低くなる現象を防止し、安定した潤滑油の供給が可能になる。そして、このような潤滑油の安定供給により、摺動部の焼き付きを確実に防止してスクロール圧縮機10の信頼性や耐久性を向上させることができる。
また、ケーシング26には、偏心ブッシュ24や軸受メタル25等の軸受(摺動部)を給油した後の潤滑油を油溜まり15aに戻すため、油落とし穴32が斜め下向きに穿設されている。この油落とし穴32は、ケーシング26を軸中心側から外側へ貫通し、その出口開口32aは、潤滑油がリブB3で仕切られた油溜まり15aの油戻し口31側に重力で落下する位置とされる。
このような油落とし穴32は、上述した油戻し口31と同様に、油溜まり15aの油面を乱す原因となるが、その出口開口32aをリブB3で分割された油溜まり15aの一方に集める配置としたので、ポンプ吸込口29a周辺における油面の乱れを最小限に抑えて潤滑油を安定供給することができる。
また、リブB3は、略U字状の連通流路Fを長く確保するため、そして、潤滑油がリブB3を迂回する略U字状の流れを確実に形成するため、可能な限り油落とし穴32よりスクロール圧縮機構12側まで長く延ばして設けておくことが好ましい。すなわち、油落とし穴32よりスクロール圧縮機構12側まで長く延ばして設けたリブB3は、油戻し穴31に流れ込む潤滑油の勢いや油落とし穴32から落下する潤滑油の勢いに起因する油面の乱れを確実に減衰させ、ポンプ吸込口29a周辺の油面変動を最小にして潤滑油の安定供給を可能にする。
ところで、上述した実施形態のリブB3は、フロントハウジング15にカバー部材30とともに一体成型されている。このフロントハウジング15は、たとえばアルミダイキャスト、鋳造、射出成形等により一体成型することができる。
このような一体構造を採用することにより、たとえばフロントハウジング15とリブB3との間に隙間が形成されるようなことはなく、従って、潤滑油の流れはU字状とした連通流路Fを全量が確実に流れて減衰される。すなわち、フロントハウジング15に一体化されたリブB3は、漏れ等の流出が生じる隙間を形成することのない完全な仕切部材として機能し、しかも、部品点数及びコストの低減にも有効である。なお、リブB3は、必ずしもフロントハウジング15及びカバー部材30の両方と一体成型する必要はなく、たとえばリブB3をフロントハウジング15と一体成型する構成や、リブB3をカバー部材30と一体成型してフロントハウジング15と結合する構成など、フロントハウジング15及びカバー部材30のいずれか一方と一体成型してもよい。
続いて、本発明の圧縮機に係る第1変形例を図5に基づいて説明する。
この変形例では、仕切部材となるリブB3を挟んでポンプ吸込口29a側となる油溜まり15aの底面を、油戻し口31側よりも低く設定してある。すなわち、油戻し口31が設けられて連通流路Fの上流側となる区画A2の底面を、ポンプ吸込口29aが設けられて連通流路Fの下流側となる区画A3より高くすることにより、潤滑油は重力により油戻し口31側からポンプ吸込口29aに向けてスムーズに流れる。このため、油溜まり15aの油面が低下した場合であっても、油溜まり15a内の潤滑油はポンプ吸込口29aの周辺に集まるので、潤滑油供給ポンプ14により潤滑油を確実に吸い込んで給油することができる。
また、上述したスクロール圧縮機10は、ポンプ吸込口29a、油戻し口31及び油落とし穴32の少なくとも一つについて、選択可能な複数の設置位置を備えていることが好ましい。
具体例をあげると、たとえば図3及び図4に示すように、回転軸13を挟んで左右に一対の油戻し口31,31′を予め設けておき、いずれか一方を選択して図示省略の潤滑油循環ポンプと連結すればよい。図示の例では、使用しない油戻し口31,31′については、盲プラグ等をねじ込んで塞ぐようになっている。
同様に、ポンプ吸込口29a及び連通路29についても、油戻し口31,31′の選択方向に応じて、リブB3を挟んだ油溜まり15aの反対側を選択して設置できるようにするため、各々を左右一対設けておくことが好ましい。また、連通路29については、たとえば図3に示すように、潤滑油供給ポンプ14及びフロントハウジング15に必要となる接続口14aや左右一対の盲プラグ33で塞いだ作業口等を予め設けておき、いずれか一方を別部品の管材で連結して連通路29を形成するようにしてもよい。
また、油落とし穴32についても、予め左右一対設けて使用しない一方を塞いだり、あるいは、組付け位置を約90度回転させて所望の方向に潤滑油を落下させるようにしてもよい。
このように、スクロール圧縮機10のポンプ吸込口29a、油戻し口31及び油落とし穴32について、その設置位置を左右いずれか一方を選択可能な構成とすれば、圧縮機配置の設計自由度を増すことができる。
以下、図6及び図7に基づいて、本発明をガスヒートポンプ式空気調和装置の室外機ユニットに設置される一対のスクロール圧縮機10A,10Bに適用する場合の具体例を説明する。この具体例では、室外機ユニット50に左右一対のスクロール圧縮機10A,10Bが設置され、1台のエンジン51を駆動源としてベルト駆動により運転される。
このような配置で潤滑油タンクを共用する場合、設置スペースを小さくしたり配管を短くして室外機ユニット50を小型化するためには、潤滑油タンクを二つの圧縮機10A,10B間に配置することが好ましい。しかし、ポンプ吸込口29a、油戻し口31及び油落とし穴32の位置が異なるスクロール圧縮機10を製造するのはコスト等の面で不利であるから、図7に示すスクロール圧縮機10A,10Bのように、ポンプ吸込口29a、油戻し口31及び油落とし穴32の位置を選択切り換えして使用できるよう、先に説明した油戻し口31,31′を略対称になるよう配置したり、ポンプ吸引口29aと油落とし穴32に共用できる穴を対称的に形成したりする構成を採用することで、一種類の圧縮機を製造して容易に対応可能となる。すなわち、油戻し口31に連結する配管がスクロール圧縮機10の左右どちら側にある場合であっても、油溜まり15aにおける油面の乱れを防止するのに最適な方向を適宜選択して接続することが可能になる。
なお、ポンプ吸込口29aや油落とし穴32については、圧縮機内部に切替弁を設置して選択切換を可能にしてもよい。
このように、本発明の圧縮機によれば、油溜まり15aが、リブ(仕切部材)B3を挟んで配置される潤滑油供給ポンプ14のポンプ吸込口29a及び潤滑系統を循環した潤滑油の油戻し口31を備え、ポンプ吸込口29aから油戻し口31へ向けて潤滑油を流す連通流路FがリブB3を迂回して形成されているので、潤滑油循環系統を循環した潤滑油の流れにより油戻し口31で発生する油面の乱れは減衰し、ポンプ吸込口29aの周辺における乱れの影響が小さくなる。従って、油溜まり15aの油面が乱れ、一時的に潤滑油供給ポンプ14のポンプ吸込口29aより油面が低くなる現象を防止できるようになり、潤滑油供給ポンプ14が空気等を吸い込むようなこともなく、安定した潤滑油の供給が可能になるので、摺動部の焼き付きを確実に防止して圧縮機の信頼性や耐久性を向上させることができる。
また、上述したスクロール圧縮機10は、上述したような横置きの開放型だけでなく、半密閉型や密閉型の横型や縦型のスクロール圧縮機とすることもできる。
また、上述したスクロール圧縮機10は、上述したような定置用のものだけでなく、車載用のものとすることもできる。
さらに、圧縮機としては上述したスクロール圧縮機10に限定されるものではなく、斜板式圧縮機や往復動式圧縮機等とすることもできる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る圧縮機の一実施形態について、要部の構成を断面で示す部分断面平面図である。 図1の圧縮機を回転軸の軸線を含む断面で見た縦断面図である。 図1のA−A矢視図である。 図1のフロントハウジングの内部をスクロール圧縮機構側から見た図である。 本発明の第1変形例を示すため、フロントハウジングの内部をスクロール圧縮機構側から見た図である。 本発明の圧縮機を用いたガスヒートポンプ式空気調和装置の室外機ユニットの構成例を示す斜視図である。 左右一対の圧縮機を設置する配置例を示す概略模式図である。
符号の説明
10 スクロール圧縮機
11 ハウジング
12 スクロール圧縮機構
13 回転軸
14 潤滑油供給ポンプ
15 フロントハウジング
15a 油溜まり
29 連通路
29a ポンプ吸込口
30 カバー部材
31 油戻し口
32 油落とし穴
32a 出口開口
B3 リブ(仕切部材)
F 連通流路
m 密閉空間

Claims (6)

  1. 内部に空間を有するハウジングと、該ハウジング内に配置され、前記空間内に取り込まれた冷媒を圧縮する圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する回転軸と、前記ハウジング内に潤滑油を貯める油溜まりとを具備してなる圧縮機であって、
    前記油溜まりが、仕切部材を挟んで配置される潤滑油供給ポンプの吸込口及び潤滑系統を循環した潤滑油の油戻し口を備え、前記吸込口から前記油戻し口へ向けて潤滑油を流す連通流路が前記仕切部材を迂回して形成されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 軸受給油後の潤滑油を前記油溜まりに戻す油落とし穴が、前記仕切部材の前記油戻し口側に向けて潤滑油を排出するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記仕切部材は、前記油落とし穴より前記圧縮機構側まで設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記仕切部材が、前記ハウジング及び油巻き上げ防止カバーの少なくとも一方と一体成形されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の圧縮機。
  5. 前記仕切部材を挟んで前記吸込口側の底面を低く設定したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の圧縮機。
  6. 前記吸込口、前記油戻し口及び前記油落とし穴の少なくとも一つが、選択可能な複数の設置位置を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の圧縮機。
JP2005115569A 2005-04-13 2005-04-13 圧縮機 Pending JP2006291890A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005115569A JP2006291890A (ja) 2005-04-13 2005-04-13 圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005115569A JP2006291890A (ja) 2005-04-13 2005-04-13 圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006291890A true JP2006291890A (ja) 2006-10-26

Family

ID=37412699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005115569A Pending JP2006291890A (ja) 2005-04-13 2005-04-13 圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006291890A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0649790U (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 株式会社東芝 横形圧縮機
JPH0727079A (ja) * 1993-07-06 1995-01-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 横置型密閉電動圧縮機
JP2004218629A (ja) * 2002-12-26 2004-08-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 圧縮機および圧縮機システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0649790U (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 株式会社東芝 横形圧縮機
JPH0727079A (ja) * 1993-07-06 1995-01-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 横置型密閉電動圧縮機
JP2004218629A (ja) * 2002-12-26 2004-08-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 圧縮機および圧縮機システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102043808B1 (ko) 동방향-회전 압축기
JP7075407B2 (ja) スクロール型圧縮機
JPH0472998B2 (ja)
US6755632B1 (en) Scroll-type compressor having an oil communication path in the fixed scroll
JPH0874771A (ja) 圧縮機の油面調整装置
US8628314B2 (en) Scroll compressor including a communication section between the suction chamber and the supply flow path
JP2007085297A (ja) スクロール圧縮機
JP4638202B2 (ja) 圧縮機
JP5511438B2 (ja) スクロール圧縮機
JP7057532B2 (ja) スクロール圧縮機
JP4256801B2 (ja) 圧縮機および空気調和装置
JP5209279B2 (ja) スクロール圧縮機
KR102619911B1 (ko) 압축기
JP2005201171A (ja) 圧縮機の潤滑機構
JP2006291890A (ja) 圧縮機
WO2020075474A1 (ja) 圧縮機
JPH09287579A (ja) 密閉形スクロール圧縮機
JP4638313B2 (ja) 密閉型回転式圧縮機
JP2718246B2 (ja) 横型開放圧縮機
JP5304679B2 (ja) 圧縮機
CN215058136U (zh) 卧式压缩机
CN109306957B (zh) 压缩机
JP4935511B2 (ja) スクロール圧縮機
JP4727156B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP4301120B2 (ja) スクロール圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100617

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100713

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100809

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101124