JP2006291637A - 断熱防水施工構造 - Google Patents

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眞一 溝口
Keiichi Imura
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Abstract

【課題】
溶剤溶着による接合時に、断熱材ブロックへの溶剤の浸入を防ぐことのできる断熱防水施工構造を提供する。また、ネジ緩みが生じず、固定具の頭部が防水シートを突出するのを防止することのできる断熱防水施工構造を提供する。
【解決手段】
本発明にかかる断熱防水構造は、表面が合成樹脂4aからなる防水シート用接合片4が少なくとも座面1cが熱可塑性樹脂2によって被覆された固定具1によって、前記合成樹脂4aと前記熱可塑性樹脂2の当接部が密着された態様で押え止められ、この防水シート用接合片4の上から防水シート6が覆われて、前記合成樹脂4aと前記防水シート6の当接部が溶剤溶着によって接合されたことを特徴とする。
【選択図】
図1

Description

この発明は、ベランダ、陸屋根、瓦棒葺き屋根などの下地となる金属板やコンクリートなどの建物躯体上に断熱材ブロックが敷設され、その上に防水シート用接合片が固定具によって押え止められ、その上から防水シートが敷設されてなされる断熱防水施工構造に関する。
ベランダ、陸屋根、瓦棒葺き屋根などの断熱防水施工構造としては、図3に示すように、下地となる金属板やコンクリートなどの建物躯体5上に発泡ポリスチレンや発泡ポリエチレンなどの合成樹脂製の断熱材ブロック3が敷設され、この上に表面に合成樹脂が被覆された防水シート用接合片4が固定具21によって押え止められ、さらにその上には防水シート6が覆われて、防水シート用接合片4と防水シート6との当接部が互いに溶剤溶着または熱融着によって接合された構造(特許文献1〜3)が知られている。
ここで使用される固定具21は、断熱材ブロック3を貫通するほどの長さを有したネジ部21bと、裏面側に防水シート用接合片の表面を押え止めるための座面21cを有した頭部21aから構成されたものである。つまり、固定具21は、断熱材ブロック3を貫通して、防水シート用接合片4をその座面21cで押え止めることとなる。
防水シート用接合片4と防水シート6との当接部は溶剤溶着または熱融着によって接合されるが、溶剤溶着による方法においては、防水シート用接合片4の上面に溶剤を刷毛などによって塗布した後に防水シート6を重ね合わせ、その重ね合わせ面を圧着するように、防水シート6の敷設面側から当接部を押圧することによってなされるか、または溶剤を塗布せずにそのまま防水シート6を覆った後に、溶剤を内部に入れた注射器を用い、注入針を防水シート6に貫通させて、その針先の先端部から防水シート6と防水シート用接合片4の隙間に溶剤を流し込み、防水シート6の上から当接部を押圧することによってなされる。
しかしながらこの溶剤溶着による方法においては、つぎに示すような問題があった。
それは、図4(a)に示すように、防水シート用接合片4と防水シート6との間に流れ込んだ溶剤の一部が固定具孔にも流れ込むことがあり、それが、図4(b)に示すように、ネジ部21bの周囲にある断熱材ブロック3に拡散することで、防水シート用接合片4の下側に隣接する断熱材ブロック3の発泡樹脂を溶かして空洞3aを作るという問題である。つまり、その空洞3aによって、防水シート用接合片4は下側の断熱材ブロック3側に落ち込み、それにより固定具21の頭部21aが防水シート6を突き上げた状態となり、防水シート6との当接部を傷つけるとともに、とくに強風などで煽られたときなどでは、その当接部を突き破る恐れのあるものであった。
一方、施工時の接合の際に溶剤が断熱材ブロックを変形させなくとも、施行後、長期の期間を経た時点においても、同様の問題を起こすことがあった。それは、図5(a)に示すように、発泡ポリスチレン製などからなる断熱材ブロック3は施工初期においては所定の厚さを保っているが、長期間を経るに従い図5(b)に示すように、断熱材ブロック3は樹脂劣化を起こして厚さが減少することがあり、この厚さの減少分、防水シート用接合片4とそれに接合されている防水シート6とが下側に落ち込み、それに伴い固定具21の頭部21aが防水シート6側を突き上げた状態にするという問題であった。
また、長年の間の固定具の緩みによっても同様の問題を生じた。つまり、建物躯体に固定された固定具は、道路を通行する車両や強風等によって生じる建物の断続的な振動によって、ネジ緩みを起こすことがあり、このようなネジ緩みは結果的に、上記に示した問題と同じように、固定具の頭部を防水シート側に突き上げることとなった。
実公平6−35007号 実公平7−35955号 特開2001−193229号
そこで上記の問題に対し、本発明における第1の目的は、施工時における溶剤溶着による接合の際に、防水シート用接合片上に過剰に塗布された溶剤が、防水シート用接合片の下側に敷設された断熱材ブロックへ流れ込むことを防ぎ、すなわち断熱材ブロックの変形を防止するとともに、固定具の頭部を上方に突出させないようにする断熱防水施工構造を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、断熱防水施工後、長期間を経ることで、防水シート用接合片の下側に敷設された断熱材ブロックが劣化して収縮変形した場合や、建物の振動が原因で固定具のネジ緩みが生じようとした場合にも、防水シート用接合片が下側に落ち込むことがなく、また固定具の頭部が防水シートを突出するのを防止することのできる断熱防水施工構造を提供することである。
上記の課題に対して、本発明者は、使用する固定具の座面に予め熱可塑性樹脂を被覆しておき、その熱可塑性樹脂が防水シート用接合片の表面に形成された合成樹脂と密着した態様で、防水シート用接合片を押え止めることによって第1の目的を解決することができることを見出した。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、金属板やコンクリートなどの建物躯体上に断熱材ブロックが敷設され、この断熱材ブロック上に表面が合成樹脂からなる防水シート用接合片が配置され、この防水シート用接合片が少なくとも座面が熱可塑性樹脂によって被覆された固定具によって、前記合成樹脂と前記熱可塑性樹脂の当接部が密着された態様で押え止められ、この防水シート用接合片の上からは防水シートが覆われて、前記合成樹脂と前記防水シートの当接部が溶剤溶着によって接合されたことを特徴とする断熱防水施工構造を要旨とする。
また、上記の課題に対して、本発明者は、使用する固定具の座面に予め熱可塑性樹脂を被覆しておき、その熱可塑性樹脂が防水シート用接合片の表面に形成された合成樹脂と溶剤溶着または熱融着により接合した態様で、防水シート用接合片を押え止めることによって第2の目的を解決することができることを見出した。
すなわち、本発明の請求項2に係る発明は、金属板やコンクリートなどの建物躯体上に断熱材ブロックが敷設され、この断熱材ブロック上に表面が合成樹脂からなる防水シート用接合片が配置され、この防水シート用接合片が少なくとも座面が熱可塑性樹脂によって被覆された固定具によって、前記合成樹脂と前記熱可塑性樹脂の当接部が溶剤溶着または熱融着によって接合された態様で押え止められ、この防水シート用接合片の上からは防水シートが覆われて、前記合成樹脂と前記防水シートの当接部が溶剤溶着または熱融着によって接合されたことを特徴とする断熱防水施工構造を要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、固定具の少なくとも座面に熱可塑性樹脂が被覆され、その熱可塑性樹脂と防水シート用接合片表面に形成された合成樹脂の当接部が密着された態様で押え止められるため、施工時の溶剤溶着の際に、溶剤が防水シート用接合片の固定具孔と固定具との隙間にから断熱材ブロックに流れ込むことがなく、すなわち、断熱材ブロックの変形が防止され、固定具の頭部が上方の防水シートを突き上げることを防止できるといった効果がある。
請求項2に係る発明によれば、固定具の少なくとも座面に被覆された熱可塑性樹脂が、防水シート用接合片に被覆された合成樹脂と溶剤溶着または熱融着によって接合されて、固定具が係止された態様で押え止められるため、長期間にわたって生じる断熱材ブロックの厚み減少に対しても、防水シート用接合片が、その減少した下側へ落ち込むことがなく、また、長期間にわたる建物の振動に対しても、固定具のネジ緩みが起こるがことなく、すなわち、固定具頭部が防水シートを突き上げるといったことを防止できる効果がある。
以下、本発明の実施形態を、図面を参考にして説明する。
図1は、第1の発明(請求項1)における断熱防水施工構造を示したものである。
防水すべき建物躯体5上には、断熱材ブロック3が敷設され、その上には表面が合成樹脂4aからなる防水シート用接合片4が配置されている。
建物躯体5は、ベランダ、陸屋根などの下地となるコンクリートや軽量発泡コンクリート(ALC)、また、金属屋根や瓦棒屋根などの下地となる金属板などが適用される。
断熱材ブロック3は、発泡ポリスチレン製、ポリ塩化ビニル樹脂製、ポリウレタン製、ポリエチレン製など合成樹脂製発泡体などが適用される。
防水シート用接合片4は、鋼板4bを基材として表面には合成樹脂4aが被覆され、中央部には固定具1のネジ部1bが挿通できるほどの大きさの固定具孔が設けられたものが適用される。ただし、この防水シート用接合片4としては、これに限らず、例えば、基材を金属製のパンチングプレートとの両面または片面に合成樹脂を被覆したものや、ポリエステル製などの樹脂製ネットを中間に介在させた合成樹脂製材としたもの、または単層からなる合成樹脂製材としたものが採用されてもよい。また、防水シート用接合片4の形状については、ディスク状、帯状、折曲げ加工を施したアングル状などが採用され、その形状に制限はない。例えば、ポリプロピレン樹脂をディスク状に射出成形することによって得られたオレフィン樹脂のみからなる接合片や、硬質塩化ビニル樹脂の平板、折曲げ加工して得られたアングルなどの接合片が採用される。また合成樹脂が被覆される面については、片面だけでなく両面になされたものであってもよい。
断熱材ブロック3と防水シート用接合片4との間には、例えば、ポリエチレン製の織布からなる絶縁クロスシート、ガラス繊維製の防火用シート、ピンホール検査用のアルミ箔ラミネートシート、新設用の防水シートなどの保護材が介在されてもよい。
防水シート用接合片4の表面を構成する合成樹脂4aについては、溶剤溶着によって接合される樹脂であればとくに制限されない。例えば、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂の他、天然ゴム、スチレンゴム、ブチレンゴム、ブタジエンゴム、イソブレンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴムなどのゴム、アスファルト系組成物、シリコーンやエポキシ化合物などの熱硬化性樹脂などがあげられる。
図1においては、防水シート用接合片4は固定具1によって、合成樹脂4aと熱可塑性樹脂2の当接部が密着された態様で、押え止められた状態を示している。
固定具1は、基材が金属製で、頭部1aとネジ部1bから構成され、頭部1aの裏面には座面1cが円錐状に形成され、頭部1aの上端にある頂面1dにはプラス式ドライバが係合可能な十字穴1eが設けられたものである。そして、座面1cに対しては、塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂2が被覆されている。固定具における基材は、金属製であるのが好ましいが、それだけに限定されるものではない。頭部1aの形状については、裏面に座面1cを有していれば、皿状、半球状など各種形状が選択され、また、上面に設けられる係合可能な穴については、各式ドライバに対応できるような、マイナス穴、四角穴、星形穴など各種形状の穴を選択することができる。
図1におけるように、座面1cに被覆される熱可塑性樹脂2は、固定具1によって防水シート用接合片4を押え止めたときに、その表面に被覆された合成樹脂4aと密着状態となる必要がある。密着状態となることで、接着作業時に固定具孔に流れ込もうとする溶剤の侵入を防ぐことができる。
この熱可塑性樹脂2としては、塩化ビニル系樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン−プロピレン系エラストマー、エチレン−酢酸ビニル樹脂共重合体(EVA樹脂)などの酢酸ビニル系樹脂、アクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリエステル系、アクリル系、エポキシ系などのホットメツト系接着剤が好適に使用できる。
なかでも熱可塑性樹脂2としては、固定具1によって押え止められた際に、防水シート用接合片4における合成樹脂4aと確実に密着性されるように、弾性のある熱可塑性樹脂が選択されるのがよい。弾性のある熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン−プロピレン系エラストマー、エチレン−酢酸ビニル樹脂共重合体(EVA樹脂)などの酢酸ビニル系樹脂、アクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリエステル系、アクリル系、エポキシ系などのホットメツト系接着剤などがあげられる。
座面1cに被覆される熱可塑性樹脂2の被覆厚さは、とくに制限されるものではないが、0.1mm〜2.0mmであるのが好ましい。0.1mm厚さ未満では、密着対象となる防水部材と十分に密着できない場合があり、2.0mm厚さ超過では、厚みが厚すぎて固定具1の押え止めが十分にできない場合があるからである。
熱可塑性樹脂2の座面1cへの被覆方法は、熱可塑性樹脂2をゾル、エマルジョン、溶剤との溶解液、または熱による溶融液として座面1cへ塗布する方法や、熱可塑性樹脂2の融点以上に加熱した固定具1の頭部1aに、気流などによって流動化状態にした熱可塑性樹脂2の粉末を付着させてそれを溶融して被覆するといった流動浸漬法によってなされる方法があげられる。
熱可塑性樹脂2は、図1に示したように、少なくとも座面1cを含んで被覆される必要があるが、固定具1の全周囲にわたり被覆されてもいいし、ネジ部1bを除いてその他の面の全てに熱可塑性樹脂2が被覆されてもよい。なかでも、少なくとも固定具1の座面1cと頂面1dを含む面に対して熱可塑性樹脂2がキャップ状に被覆されるのが被覆の作業性の効率の点からは好ましい。これは、固定具1におけるネジ1bを把持した状態で、頭部1aを下方に向け、その頭部1aを熱可塑性樹脂2のゾルなどの溶液に浸漬することによって効率よく固定具1を製作することができるからである。なおこのとき使用される熱可塑性樹脂2としてはゾルのしやすさから塩化ビニル樹脂であるのが好ましい。
防水シート用接合片4が固定具1によって押え止められた後には、これを覆うように防水シート6が敷設されて、防水シート用接合片4と防水シート6の当接部が溶剤溶着によって接合される。なお、接合箇所については、×印で記載している。
防水シート6は、その種類に制限はないが、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂等からなる軟質合成樹脂製のもの、合成ゴム製のものなどが好適に選択される。溶剤溶着性の観点からは、ポリ塩化ビニル樹脂製の防水シートが選択されるのが好ましい。
防水シート6としては、単独の合成樹脂からなる単独シートの他に、複数の合成樹脂が積層形成された複合シートや、中間に補強層等が介されたシートも用いることができる。
使用される溶剤は、合成樹脂と防水シートとの両者を接合するためのものであればとくに制限はく、例えばテトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどが好ましく使用される。防水シートがポリ塩化ビニル樹脂の場合、テトラヒドロフラン(THF)がとくに好適なものとしてあげられる。
防水シート6と防水シート用接合片4との当接部の接合方法は、従来法がそのまま適用されるが、その接着方法の例をあげると、注射器内部に溶剤を入れ、防水シート6を覆い被せた後に、注入針を防水シート6に貫通させて差し込み、その先端から防水シート6と防水シート用接合片4の隙間に適量の溶剤を流し込んだ後に、防水シート6の上から当接部を押圧することによってなされる方法があげられる。また注射器を使用する代わりに、防水シート6を覆い被せる前に、防水シート用接合片4上の接合すべき面に対して溶剤を含ませた刷毛で溶剤を塗布し、その直後に防水シート6を覆い被せ、その上から当接部を押圧することによってなされる方法があげられる。
本発明にかかる断熱防水施工構造によれば、溶剤による防水シート6の接合時に、溶剤が防水シート用接合片4面上に過剰に塗布されたとしても、熱可塑性樹脂2が防水シート用接合片4の表面に形成された合成樹脂4aと隙間なく密着されているため、溶剤が断熱材ブロック3側に浸入することを確実に防止することができる。すなわち、断熱材ブロック3を溶剤により変形させることが防止される。
なお、図1で示した断熱防水施工構造においては、新規に施工する場合の例を示したが、本発明にかかる断熱防水施工構造においては、既存のシート防水構造の上に新たに新設の防水シートを敷設するといった改修施工を行う場合においても適用が可能である。
つぎに、請求項2にかかる第2の発明における断熱防水施工構造を図2をもとに説明する。
図2においては、防水すべき建物躯体5上に、断熱材ブロック3が敷設され、その上に防水シート用接合片4が配置され、それが固定具11によって押え止められるとともに、熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aとの当接部が溶剤溶着または熱融着により接合されている。そして、その上からは、防水シート6が敷設されて、防水シート用接合片4に被覆された合成樹脂4aと防水シート6の当接部が溶剤溶着または熱融着によって接合されている。接合箇所については、×印で記載している。
この第2の発明にかかる断熱防水施工構造においては、熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aとの当接部が溶剤溶着または熱融着により接合されていることに特徴がある。その他の構成する材料、および構造は、上述した第1の発明と同じである。
熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aの当接部を溶剤溶着により接合する方法としては、防水シート6を覆い被せる前に、予め、固定具11のネジを緩め、防水シート用接合片4の間に隙間を設けておき、その隙間に溶剤を注射器などを使って適量滴下するか、溶剤を浸しておいた刷毛を差し込んで塗布した後、緩めてあったネジを改めて締め付けることによって行うことができる。また固定具11のネジを締め付けた後に、熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aとの境界に溶剤を注射器や刷毛などを使って、適量滴下して行うことができる。
熱融着による接合方法については、防水シート6を覆い被せる前に、熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aとの当接部を固定具11の固定前後に熱風ガンなどの加熱手段によって熱可塑性樹脂12を溶融温度以上に加熱することによって行うことができる。また、固定具11における頭部11aまたは防水部材4における鋼板4bの両方、またはどちらか一方の面を誘導加熱器によって発生するうず電流により少なくとも熱可塑性樹脂12が溶融温度以上となるほどに加熱して、その伝導熱により熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aとを溶かして接着するといった誘導加熱法によって行うことができる。
上記に示した熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aとの接合は、防水シート6を敷設する前になされることができるが、誘導加熱による方法を採用すれば、防水シート6を覆い被せた後に、防水シート6と合成樹脂4aとの当接部を接合するのと同時に、熱可塑性樹脂12と合成樹脂4aとの当接部を接合することができ、接合作業を一つの工程で行うことができるため、作業効率を向上させることができる。
なお、第1の発明と同様に、この第2の発明にかかる断熱防水施工構造においても、既存のシート防水構造の上に新たに新設の防水シートを敷設するといった改修施工を行う場合においても適用が可能である。
上記に述べたように、この第2の発明によれば、固定具11の少なくとも座面11cに被覆された熱可塑性樹脂12が、防水シート用接合片4に被覆された合成樹脂4aと溶剤溶着または熱融着によって接合されることとなるため、防水処理が確実にできるとともに、固定具11の座面11cと防水シート用接合片4の合成樹脂4aとが互いに係止された状態となって、長期において断熱材ブロック3の厚み減少が起こっても、頭部11aを上方の防水シート6を突き上げことが防止されるといった効果がある。また、建物の振動によっても固定具11のネジ緩みが防止されるといった効果がある。また、もしネジが緩んでも防水シートが固定具と接合されているため、防水シートを傷つけることはない。
第1の発明にかかる断熱防水施工構造を示す断面図である。 第2の発明にかかる断熱防水施工構造を示す断面図である。 従来技術における断熱防水施工構造を説明するための斜視図である。 従来技術における断熱防水施工構造において、溶剤溶着によって生じる断熱 材ブロックの経時変化を説明するための断面図である。 従来技術における断熱防水施工構造において、長期の施工後によって生じる 断熱材ブロックの経時変化を説明するための断面図である。
符号の説明
1、11、21 固定具
1a、11a、21a 頭部
1b、11b、21b ネジ部
1c、11c、21c 座面
2、12 熱可塑性樹脂
3 断熱材ブロック
3a 空洞
4 防水シート用接合片
4a 合成樹脂
4b 鋼板
5 建物躯体
6 防水シート

Claims (2)

  1. 金属板やコンクリートなどの建物躯体上に断熱材ブロックが敷設され、この断熱材ブロック上に表面が合成樹脂からなる防水シート用接合片が配置され、この防水シート用接合片が少なくとも座面が熱可塑性樹脂によって被覆された固定具によって、前記合成樹脂と前記熱可塑性樹脂の当接部が密着された態様で押え止められ、この防水シート用接合片の上からは防水シートが覆われて、前記合成樹脂と前記防水シートの当接部が溶剤溶着によって接合されたことを特徴とする断熱防水施工構造。
  2. 金属板やコンクリートなどの建物躯体上に断熱材ブロックが敷設され、この断熱材ブロック上に表面が合成樹脂からなる防水シート用接合片が配置され、この防水シート用接合片が少なくとも座面が熱可塑性樹脂によって被覆された固定具によって、前記合成樹脂と前記熱可塑性樹脂の当接部が溶剤溶着または熱融着によって接合された態様で押え止められ、この防水シート用接合片の上からは防水シートが覆われて、前記合成樹脂と前記防水シートの当接部が溶剤溶着または熱融着によって接合されたことを特徴とする断熱防水施工構造。
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