JP2006291226A - 有機二リン基架橋型重合体 - Google Patents

有機二リン基架橋型重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、特に高い反応選択性や配位子安定性を達成できる可能性を秘めた新規な有機二リン基架橋型水酸基含有重合体を提供することも課題である。
【解決手段】下記一般式(2)
Figure 2006291226

〔上記式(2)中、Aは一部の水酸基の水素原子が3価のリン原子で置換された重合体残基であり、nは3価のリン原子の置換率によって定まる値であり、RはAの一部ではない2価有機基である。また、式(2)中、重合体Aとリン原子との間を介して結合している4つの酸素原子は、同一ポリマー鎖に由来するものであっても、それぞれ独立に別のポリマー鎖に由来するものであってもよい。〕で表される有機二リン基架橋型重合体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リン含有重合体触媒を用いたアルデヒド類の製造に関するものであり、また、特定の置換基で架橋された新規なリン含有重合体に関するものである。
遷移金属錯体による均一系触媒は、不均一系触媒に比べて選択率の高い反応を行わせることが出来ることなどの長所を有しているが、反応終了後に高価な触媒系を生成物と分離・回収しなければならないことなどが困難な点として挙げられる。3価のリン化合物を配位子として持つロジウム均一系触媒によるオレフィン性不飽和化合物のヒドロホルミル化反応を例に挙げると、ロジウム触媒系から生成物のアルデヒド類を分離する操作としては、主に蒸留が行われてる。しかしながら、そうした蒸留による熱履歴を触媒系が受けると、配位子の分解や触媒の失活といった問題が生じ、また、熱によるアルデヒド類の縮合反応が進行し、高沸点縮合物が系内に溜まり込むといった問題も生じてくる。更に、そうした分解物や高沸点化合物の系内への溜まり込みを一定レベルに保つためには、一部の反応液の抜き出し操作と新たな触媒の追加を随時行わなければならないが、抜き出した液中から高価な触媒を回収するため困難な作業が必要となったり、そのための付帯設備が必要となり、経済的にも不利である。
上記のような問題点を解決するために、これまでヒドロホルミル化反応プロセスに関しても不均一系触媒を用いることで反応生成物の分離工程や触媒回収工程の簡略化を目指した様々な検討が行われている。例えば、P. W. N. M. van Leeuwen らによって J. Mol. Catal.,1993, 83の第37〜50頁に報告されているような、ホスファイト配位子部位を多数有しているポリマー鎖をシリカゲル基盤に結合させた不溶性配位子にロジウムを担持させた触媒で、ヒドロホルミル化反応を行う方法が記されている。また、特開平10−251282号公報及び特開平10−251283号公報には、ビニル基を導入した光学活性な2座キレート型ホスフィン−ホスファイト配位子をモノマーとして用い、スチレン等と共重合させて得られる不溶性ポリマーにロジウムを担持させた触媒でヒドロホルミル化反応を行う方法が記されてる。また、特開平9−122459号公報には、一部4級アンモニウム化させたビニルピリジン樹脂に、陰イオン性基を有する配位子を持つロジウム錯体をイオン結合させて担持した不溶性触媒によるヒドロホルミル化反応の方法が記されている。
しかしながら、上述したこれらの不溶性配位子は、不溶性のシリカゲル基盤上へポリマー鎖を導入するために、予め結合のための反応性官能基を基盤上に導入しておく必要があったり、また、反応中においてポリマー鎖が基盤から切れ、ロジウムと共に損失してしまう危険性がある。また、ビニル基や陰イオン性基を持つ配位子を別途合成し、更にその後共重合させたりイオン結合させたりする方法は、合成の煩わしさや出来上がった不溶性配位子の合成コストが非常に高くなるなどの問題点を有している。
その他の不溶性配位子の例として、特公昭47−50225号公報及び特公昭47−50226号公報に記載されているように、ポリビニルアルコール等のような水酸基を持つ重合体に3価の有機リン基を導入し、更に遷移金属を担持することで触媒反応にも利用できるといった方法が示されている。しかしながら、こうした概念は本発明と同じではあるものの、実際にそれを用いて触媒反応を行った例は示されておらず、その有用性は疑問である。
一方、ヒドロホルミル化反応の活性と選択性を向上させるために、均一系触媒において様々な3価のリン配位子の開発が進んでいるが、その中でも特に高い活性と優れた選択性を示す2座キレート型の2座ホスファイト化合物において改良が進んでいる。例えば、特開昭62−116587号公報及び特開平6−166694号公報には2つのホスファイト基のうちの1つが環状構造を有する二座ホスファイト化合物が、また、特開昭62−116535号公報、特開平6−184036号公報及び特開平6−199728号公報には2つのホスファイト基が共に環状構造を有する二座ホスファイト化合物が開示されている。また、特開平5−178779号公報には、2つのホスファイト基が共に環化していない二座ホスファイト化合物が開示されている。また、そうした2座ホスファイトの内、特定の架橋基を選択することで配位子の安定性が非常に高まる例も特開平11−130720において開示されている。
不溶性配位子においても高い選択性を発現させるために、前述した特開平10−251282号公報及び特開平10−251283号公報に記載しているような2座キレート型のホスフィン−ホスファイト配位子の導入や、J. K. StilleらによるJ. Org. Chem.,1979, 44の第3152〜3157頁に記載されているような2座ホスフィン配位子をポリスチレンに導入した例が知られているが、やはり配位子の合成が煩わしく、合成コストも高いものとなる。
また、同じく重合体中に多数の水酸基を有しているフェノール・アルデヒド樹脂(ノボラック樹脂)に3価リン化合物が結合した化合物は、一般に難燃材、ポリマーの酸化防止剤や変色防止剤として広く知られており多数の報告がなされてるが、全てにおいて3価有機リン基がぶら下がった構造であるか、単座的なリン基で樹脂同士が架橋された様な構造のみであり、2座キレート型の有機二リン基で樹脂同士が架橋されたような構造のものはこれまで全く知られていない。
特開平10−251282号公報 特開平10−251283号公報 特開平9−122459号公報 特公昭47−50225号公報 特公昭47−50226号公報 特開昭62−116587号公報 特開平6−166694号公報 特開昭62−116535号公報 特開平6−184036号公報 特開平6−199728号公報 特開平5−178779号公報 特開平11−130720号公報 J. Mol. Catal.,1993, 83の第37〜50頁 J. Org. Chem.,1979, 44の第3152〜3157頁
本発明は、ヒドロホルミル化反応において、簡便な手法で合成でき、そのため合成コストも比較的低く済み、更に高い安定性も併せ持つ不溶性配位子を用いた新たな触媒固定化方法を提供することを課題とするものである。また、特に高い反応選択性や配位子安定性を達成できる可能性を秘めた新規な有機二リン基架橋型水酸基含有重合体を提供することも課題である。
本発明者等は上記目的を達成するため鋭意検討を重ね、水酸基を含有する重合体に簡便的手法で3価の有機リン基を導入させることで不溶性配位子を合成し、更にそれに遷移金属を担持させた触媒がヒドロホルミル化反応に有用に利用できることを見出し、本発明を達成した。すなわち、本発明の要旨は、水酸基含有重合体に3価のリンを結合させて得られた重合体に遷移金属を担持してなる触媒の存在下、オレフィン性不飽和化合物を水素及び一酸化炭素と反応させることを特徴とするアルデヒド類の製造方法に存する。さらに、本発明の他の要旨は、下記一般式(2)
Figure 2006291226
〔上記式(2)中、A及びnは一般式(1)で定義したのと同義であり、RはAの一部ではない2価有機基である。また、式(2)中、重合体Aとリン原子との間を介して結合している4つの末端酸素原子は、同一ポリマー鎖に由来するものであっても、それぞれ独立に別のポリマー鎖に由来するものであってもよい。〕で表される有機二リン基架橋型重合体に存する。
本発明による、特定の3価リン含有重合体に遷移金属を担持してなる触媒は、種々の触媒反応で、特にヒドロホルミル化反応に有用である。中でも本発明の一般式(2)で表される特定の有機二リン基架橋型重合体は新規な重合体であり、この重合体は遷移金属を担持させた触媒はヒドロホルミル化反応の選択性を向上させることができるため、工業的な利用価値が高い。
本発明について以下詳細に説明する。本発明の水酸基含有重合体とは、例えば前記一般式(1)又は(2)において、Aで表される重合体残基に相当する重合体であり、種々の有機溶媒に不溶もしくは難溶性であることが望ましく、分子量としては400〜10好ましくは1000〜10である。具体的な例としては、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコールなどのようにひも状の炭素主鎖の側鎖として水酸基を有する重合体、水酸基を有するポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのようなポリエーテル、ポリスチレンのフェニル環にメチロール基や水酸基が導入されたもの、フェノール・アルデヒド樹脂(ノボラック樹脂やレゾール樹脂)、ポリ(1,1’−ビ−2−ナフトール)やポリ(1,1’−ビ−2−フェノール)などのポリフェノール性化合物、セルロースなどが挙げられる。また、水酸基を有するモノマーと別のモノマーとの共重合体も用いることができる。
これらの内、好ましいものとしては、フェニル環等の芳香環に直接水酸基が導入されているフェノール性化合物部位をポリマー中に有しているものであり、例えば、フェニル環に水酸基を持つポリスチレン、フェノール・アルデヒド樹脂(ノボラック樹脂)、ポリフェノール性化合物がそれに該当する。最も好ましいものとしては、フェノール・アルデヒド樹脂(ノボラック樹脂)、ポリフェノール性化合物である。
フェノール・アルデヒド樹脂(ノボラック樹脂)は、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、4−tert−ブチルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール、カテコール、レゾルシノール、1,1’−ビ−2−ナフトール、1,1’−ビ−2−フェノールなどのフェノール性化合物とホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのアルデヒド類とを塩酸や硫酸などの酸触媒下、付加縮合させることで重合体を得ているが、こうした方法で得られるあらゆるフェノール・アルデヒド樹脂(ノボラック樹脂)が良好に用いられる。
それらの組合せの中でも最も容易に、かつ安価に合成できるものとして無置換フェノールとホルムアルデヒドからなるフェノール・ホルムアルデヒド樹脂が挙げられるが、本発明の不溶性配位子の安定性を向上させるためにも1−ナフトールやo−位に置換基を有するフェノールとホルムアルデヒドとの組合せや、2−ナフトールやo−位に置換基を有していないフェノールと高級アルデヒドとの組合せによるフェノール・アルデヒド樹脂の重要性も高い。
ポリフェノール性化合物は、フェノール性化合物の芳香環同士が直接つながった構造であるが、L. Pu らによるJ. Org. Chem.,1996, 61の第8370〜8377頁に記載されているように、臭化ビナフトールの水酸基を保護基で保護したものをニッケル触媒でカップリングさせた後、保護基を外して水酸基に戻すことでポリ(1,1’−ビ−2−ナフトール)を得る方法や、銅触媒などによってフェノール性化合物同士を酸化カップリングしてつなげる方法が知られている。これらのポリフェノール性化合物も本発明における有用な水酸基含有重合体である。
また、前述した水酸基含有重合体の水酸基の水素原子を3価のリン原子で置換することで導入した3価有機リン基の置換基である一般式(1)中のR1 及びR2 は、同一のものでも異なるものでも良く、または互いに結合しリンを含む環を形成していても良い有機基であるが、以下の3つのいずれかの特徴を有するものである。(i) 1〜40個の炭素原子からなる置換または無置換の炭化水素基。(ii)1〜40個の炭素原子からなる置換または無置換のアルコキシ基、または、置換または無置換のアリーロキシ基及びヘテロアリーロキシ基。(iii)-O-A 基(Aは上で定義した通りであり、-O- はA中に含まれる水酸基に由来する酸素原子である。)(i) 〜(iii) において、置換基は、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、カルボアルコキシ基、シリル基及びシロキシ基より成る群より選定される1個以上の1価置換基である。
(i) における具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、t−ヘキシル基等の炭素数1〜40の直鎖または分岐のアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基のような炭素数3〜40のシクロアルキル基が挙げられる。また、R1 及びR2 が互いに結合した2価有機基である時の具体例としては、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,1,2,2−テトラメチル−1,2−エチレン基、2,4−ペンチレン基等のような炭素数2〜40のアルキレン基が挙げられる。
(ii)における具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等の飽和炭化水素基から成るアルコシキ基、フェノキシ基、1- ナフトキシ基、2- ナフトキシ基、メトキシフェノキシ基、ジメトキシフェノキシ基、カルボメトキシフェノキシ基、シアノフェノキシ基、ニトロフェノキシ基、クロロフェノキシ基、ジクロロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、トリフルオロメチルフェノキシ基、メチルナフトキシ基、メトキシナフトキシ基、クロロナフトキシ基、ニトロナフトキシ基、テトラヒドロナフトキシ基等の置換基を有していてもよいアリーロキシ基、ベンジロキシ基等のアラルキルオキシ基、ピリジノキシ基、メチルピリジノキシ基、ニトロピリジノキシ基、ピラジロキシ基、ピリミジロキシ基、ベンゾフリロキシ基、キノリロキシ基、イソキノリロキシ基、ベンズイミダゾリロキシ基、インドリロキシ基等のヘテロ元素含有芳香族オキシ基等が挙げられる。
また、R及びRが互いに結合した2価有機基である時の具体例としては、1,2,−エタンジオキシ基、1,3−プロパンジオキシ基、1,1,2,2−テトラメチル−1,2−エタンジオキシ基等の飽和炭化水素ジオキシ基、1 ,1′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ジメチル−5,5′−ジメトキシ−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ペンチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ヘキシル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメトキシ−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′,6,6′−ヘキサメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′,6,6′−テトラメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、1 ,1 ′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,6,6′−テトラメチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,6,6′−テトラ−t−ブチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ基等のビフェノキシ基誘導体、3,3’−ビピリジル−2,2’−ジオキシ基、5,5’−ジメチル−6,6′−ビピリジル−2,2′−ジオキシ基等のヘテロビアリーロキシ基、その他、1,2−ベンゼンジオキシ基、2−メチロキシフェノキシ基等が挙げられる。
また、(iii) の場合には、3価の有機リン基1つでポリマー鎖同士を架橋する構造となる。上記の(i) 〜(iii) の内、RおよびRで表される有機基の好ましい例としては、(ii)の特徴を有するものであり、中でも1〜20個の炭素原子からなる置換または無置換のアリーロキシ基及びヘテロアリーロキシ基であり、例えば、フェノキシ基、1- ナフトキシ基、2- ナフトキシ基、メトキシフェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、メチルナフトキシ基、メトキシナフトキシ基、テトラヒドロナフトキシ基等の置換基を有していてもよいアリーロキシ基、ピリジノキシ基、メチルピリジノキシ基等のヘテロ元素含有芳香族オキシ基等が好ましい。また、(ii)の中でもR及びRが互いに結合した2価有機基である場合には、2〜40個の炭素原子からなる置換または無置換のビアリーロキシ基及びヘテロビアリーロキシ基が好ましく、例えば、1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメトキシ−1 ,1 ′−ビフェニル−2,2′−ジオキシ基、1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ基、3,3′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ基、3,3′,6,6′−テトラメチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ基、3,3’−ビピリジル−2,2’−ジオキシ基、5,5’−ジメチル−6,6′−ビピリジル−2,2′−ジオキシ基等が挙げられる。
また、一方、本発明における特異的な場合、具体的には、一般式(1)におけるRが-O-R-O-P(-O-A)基(RはAの一部でない2価有機基。)であり、かつRが-O-A基である時には、下記一般式(2)で示されるような、ヒドロホルミル化反応の選択性を向上させることが可能な新規な有機二リン基架橋型重合体を提供する。すなわち、下記一般式(2)
Figure 2006291226
〔上記式(2)中、A及びnは一般式(1)で定義したのと同義であり、RはAの一部ではない2価有機基である。また、重合体Aとリン原子との間を介して結合している4つの酸素原子は、同一ポリマー鎖に由来するものであっても、それぞれ独立に別のポリマー鎖に由来するものであってもよい。〕で表される有機二リン基架橋型重合体を提供する。
上記一般式(2)中のAは、一般式(1)中のAと同様の水酸基含有重合体であり、好ましい重合体も上で説明したものと同様のものである。また、一般式(2)中のRで表される2価有機基は、合成によって水酸基含有重合に意図的に後で付与した架橋有機二リン基中の2価有機基である。Rで表される2価有機基の好ましいものは、アルキレン基及びアルキレン−オキシ−アルキレン基(各アルキレン基は同一又は異なっていても良く、2〜18個の炭素原子を含有し、置換基を有していてもよい。)並びにアリーレン基及びアリーレン−アリーレン基(各アリーレン基は同一又は異なっていても良く、6〜24個の炭素原子を含有し、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含有していてもよい。)からなる群より選定される二価有機基である。具体的な例を示すと、1, 2- エチレン基、1, 3- プロピレン基、1, 4- ブチレン基、1, 5- ペンチレン基、1, 6- ヘキシレン基、1, 8- オクチレン基、1, 12-ドデシレン基、1, 2- フェニレン基、1, 3- フェニレン基、1, 4- フェニレン基、2, 3- ナフチレン基、1, 8- ナフチレン基、1, 1'-ビフェニル-2, 2'- ジイル基、1, 1'-ビナフチル-2, 2'- ジイル基、2, 2'-ビナフチル-1, 1'- ジイル基、3, 3'-ビナフチル-2, 2'- ジイル基、6,6'- ビピリジン-2,2'-ジイル基等が挙げられる。
で表される2価有機基の更に好ましいものとしては、アリーレン- アリーレン基(各アリーレン基は同一又は異なっていても良く、6〜24個の炭素原子を含有し、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含有していてもよい。)からなる二価有機基である。また、Rで表される2価有機基で最も好ましいものとしては、下記一般式(3)で表される置換基を有していてもよいアリーレン−アリーレン基である。
Figure 2006291226
(式(3)中R〜R11は、それぞれ独立して炭素原子数20までのアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シリル基、シロキシ基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、R〜R及びR〜R11のそれぞれの群の中で、それぞれの置換基が互いに独立に結合して飽和又は不飽和の環の一部を形成していてもよい。)
具体的な例を挙げると、1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、2,2′−ビナフチル−3,3′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、3,3′,6,6′−テトラ−t−ブチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−6 ,6 ′−ジメトキシ−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ペンチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、3,3′,6,6′−テトラ−t−ペンチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ペンチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメトキシ−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′,6,6′−テトラメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジクロロ−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメトキシ−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジクロロ−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3’,4,4’,5,5’,6,6’−オクタフルオロ−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−シクロヘキシル−5,5′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ビス(トリメチルシリル)−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ビス(トリメチルシロキシ)−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、1,1′−ビフェナンチル−10,10′−ジイル基等がある。
上記一般式(1)及び(2)で示される3価有機リン基が結合した水酸基含有重合体は、例えば、別途合成した水酸基含有重合体またはそのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を、下記一般式(4)、(5)、(6)、(7)
Figure 2006291226
〔上記式(4)及び(5)中、R及びRは一般式(1)と同義であり、式(7)中のRは一般式(2)と同時である。Xは、ハロゲン原子である。〕で表される3価のリン化合物と反応させることにより合成することができる。更に詳しく説明すると、上記3価リン化合物中のX は塩素原子、臭素原子、沃素原子等のハロゲン原子であるが、合成上好ましくは塩素原子である。また、水酸基含有重合体のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩は、該重合体をn-(CH)Li、Na、NaH 、KH等のアルカリ金属化合物又は臭化メチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム等のアルカリ土類金属化合物と溶媒中、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下で反応させることにより得られる。続いてそれらを一般式(4)〜(7)に示される3価リン化合物と溶媒中、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下反応させることで、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物塩を発生させながら目的物を合成することができる。
また、水酸基含有重合体をそのまま合成反応に用いる場合には、該重合体と一般式(4)〜(7)に示される3価リン化合物とを250℃までの温度で加熱し、水酸基の水素原子と3価リン化合物中のハロゲン原子をハロゲン化水素として発生させながら目的物を合成することができる。または、−78〜150℃までの温度で、該重合体と3価リン化合物とをピリジンやアミンなどの塩基の存在下、溶媒中または無溶媒下、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下で反応させることで、ピリジンやアミンのハロゲン化水素酸塩を発生させながら目的物を合成することができる。
上記反応を行った後、目的物である3価リン含有重合体の精製には、目的物をそのままもしくは水と混ざらない有機溶媒に懸濁させた状態で水洗することで、発生した塩やハロゲン化水素を水層中に溶解させて除去することができる。その後目的物を濾過等の手法で採取し、減圧下加熱しながら又は室温において乾燥させることで精製が完了する。また、合成反応に使用する溶媒に関しては、反応に直接関与しない不活性な溶媒でなければならないが、好ましいものとして、トルエン、ベンゼン、キシレン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
式(1)と(2)中のnに関連する3価のリンの置換率は、有機リン基を導入する前の水酸基含有重合体中の全水酸基に対する有機リン基で置換された水酸基の割合で計算され、合成反応において、一般式(4)〜(7)で示される3価リン化合物の加える量を制御することでこの値を様々にコントロールすることができる。この水酸基の置換率は、0.01〜100%が好ましいが、実用的には1〜100%の値が、更には10〜100が好ましい。反応の進行度は、例えば溶媒を用いた反応では、31P−NMRなどを測定することによって、溶液中に残存している原料の3価リン化合物量を把握することで見積もることができる。また、実際に導入された有機リン基の割合は、例えば目的物を精製乾燥させた後に元素分析等の手法を用いることで把握することができる。この一般式(1)又は(2)の重合体中のリンの含有量は、0.01〜30重量%が好ましく、更に好ましくは0.1〜20重量%である。
上記方法で合成された3価リン含有重合体は、種々の遷移金属を担持させることで不均一系触媒として用いることができ、特にオレフィン性不飽和化合物を水素及び一酸化炭素とヒドロホルミル化反応させることで、アルデヒド類を製造させる際の触媒として使用することができる。好ましく使用できる遷移金属としては、第8〜10族遷移金属であり、担持させる際には、水素化物、ハロゲン化物、有機酸塩、無機酸塩、酸化物、カルボニル化合物、アミン化合物、オレフィン配位化合物、ホスフィン配位化合物、又はホスファイト配位化合物等の遷移金属化合物の形態で用いる。
具体的な例を示すと、三塩化ルテニウム、テトラアンミンヒドロキソクロロルテニウムクロリド、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等のルテニウム化合物、酢酸パラジウム、塩化パラジウム等のパラジウム化合物、三塩化オスミウム等のオスミウム化合物、三塩化イリジウム、イリジウムカルボニル等のイリジウム化合物、白金酸、ヘキサクロロ白金酸ナトリウム、第二白金酸カリウム等の白金化合物、ジコバルトオクタカルボニル、ステアリン酸コバルト等のコバルト化合物、三塩化ロジウム、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、Rh(acac)(CO)、[Rh(OAc)(cod)]、Rh(CO)12、Rh(CO)16、RhH(CO)(PPh)、[Rh(OAc)(CO)]、[Rh(μ-S(-tert-Bu))(CO)]、[RhCl(cod)](acacはアセチルアセトナト基を、OAc はアセチル基を、cod は1,5−シクロオクタジエンを、Phはフェニル基を、tert-Bu は第3級ブチル基を表す)等のロジウム化合物等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらの遷移金属化合物の内、ルテニウム、コバルト、ロジウム化合物が好ましく、特にロジウム化合物が好ましい。
上記遷移金属化合物を3価リン含有重合体に担持する方法としては、3価リン含有重合体を溶媒に懸濁させた状態で、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下、遷移金属化合物を加えて接触させる手法などが挙げられる。反応温度は室温、場合によっては加熱したり、それ以下の温度で反応させることが望ましい場合もある。また、担持反応に使用する溶媒としては、反応に直接関与しない不活性な溶媒でなければならないが、適当なものとして、トルエン、ベンゼン、キシレン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、n−ブチルアルデヒド、2−エチルヘキセナール、メタノール、エタノール、n−プロバノール、イソプロパノールなどが挙げられる。このようにして担持させた遷移金属の含有量は0.01〜70重量%が好ましく、更に好ましくは0.1〜40重量%である。また、担持した遷移金属1モルに対する重合体中のリン原子の割合は、触媒反応の活性及び選択性に対して望ましい結果が得られるように適宜設定されるが、0.5〜500モル、好ましくは1〜100モルである。
以上のようにして調製された遷移金属を担持させた3価リン含有重合体触媒を用いたヒドロホルミル化反応は、特に限定されるものではなく、該不溶性触媒の存在下、オレフィン性不飽和化合物を水素及び一酸化炭素でヒドロホルミル化する任意の反応方法及び反応条件を採用することができる。一般的なヒドロホルミル化反応条件は、通常、反応温度15〜200℃、好ましくは、50〜150℃、一酸化炭素分圧及び水素分圧は、0.001〜200気圧、好ましくは1〜100気圧、特に好ましくは1〜50気圧である。また、水素と一酸化炭素とのモル比は、1/10〜10/1、好ましくは1/3〜3/1である。
本発明の遷移金属を担持させた3価リン含有重合体触媒を用いた反応方式としては、回分反応方式または流通反応方式を用いることができる。回分反応方式では、当該不溶性触媒、原料オレフィン、一酸化炭素及び水素ガス、場合によっては溶媒を加えた混合物を、回分反応器内で反応させた後、簡単な方法、例えば遠心分離、濾過等の手法によって、触媒を反応生成物から実際上完全に分離することができ、更にこの分離回収された触媒は再利用することができる。また、流通反応方式では、固定床反応方式、流動床反応方式、懸濁床反応方式のいずれも採用することができ、生成物系と触媒系との分離は非常に容易に行うことができる。
前記反応は、気−固反応のような無溶媒で行うこともでき、もしくは反応溶媒中で行うこともできる。溶媒として適切なものは、基本的に反応に不活性な溶媒であれば何でも用いることもできる。具体的な例としては、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、ジ−n−オクチルフタレート等のエステル類、n−ブチルアルデヒド、i−ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、ノニルアルデヒド等のヒドロホルミル化反応時に生成するアルデヒド類、及び、アルデヒド縮合体等のヒドロホルミル化反応時に副生する高沸点成分混合物等が挙げられる。または、原料のオレフィン性不飽和化合物が反応条件下で液状を示す場合には、原料オレフィンそのものを溶媒として兼用することもできる。
反応原料として用いるオレフィン性不飽和化合物としては、分子内にオレフィン性二重結合を少なくとも1個有するものであれば任意のものを用いることができる。オレフィン性二重結合は、分子鎖の末端にあっても内部にあっても良い。また、分子を構成する炭素鎖は、直鎖状、分岐鎖状または環状のいずれであっても良い。また、分子中にはヒドロホルミル化反応に実質上不活性なカルボニル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子等を含有していても良い。オレフィン性不飽和化合物の代表的なものは、α−オレフィン、内部オレフィン、アルケン酸アルキル、アルカン酸アルケニル、アルケニルアルキルエーテル、アルケノールなどである。
オレフィン性不飽和化合物のいくつかを例示すると、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、ペンテン、ヘキセン、ヘキサジエン、オクテン、オクタジエン、ノネン、デセン、ヘキサデセン、オクタデセン、エイコセン、ドコセン、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキセン、および、プロピレン〜ブテン混合物、1−ブテン〜2−ブテン〜イソブチレン混合物、1−ブテン〜2−ブテン〜イソブチレン〜ブタジエン混合物等の低級オレフィン混合物、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン等の低級オレフィンの二量体〜四量体のようなオレフィンオリゴマー異性体混合物等のオレフィン類、3−フェニル−1−プロペン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、3−シクロヘキシル−1−ブテン等の炭化水素オレフィン、アクリロニトリル、アリルアルコール、1−ヒドロキシ−2,7−オクタジエン、3−ヒドロキシ−1,7−オクタジエン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、オレイン酸メチル、オクタ−1−エン−4−オール、酢酸ビニル、酢酸アリル、酢酸−3−ブテニル、プロピオン酸アリル、ビニルエチルエーテル、ビニルメチルエーテル、アリルエチルエーテル、n−プロピル−7−オクテノエート、3−ブテンニトリル、5−ヘキセンアミド等の極性基置換オレフィン類等が挙げられる。好ましくは、分子内にオレフィン性二重結合を1つだけ有するモノオレフィン系不飽和化合物が用いられる。
また、本発明の遷移金属を担持させた3価リン含有重合体触媒の特別な場合、すなわち、式1におけるR及びRが酸素原子でリンに結合した構造であり、かつA がフェノール・アルデヒド樹脂であるような、ホスファイト基を含有したフェノール・アルデヒド樹脂体に、ロジウムを担持してなる不溶性触媒の場合には、ヒドロホルミル化反応の他、様々な触媒反応に対して優れた反応性を示し、広く応用することが可能である。具体的に応用できる触媒反応としては、オレフィン性不飽和化合物のヒドロシリル化反応、ヒドロシアノ化反応、水素化反応、異性化反応、低重合反応、が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
参考例1
フェノール(29.035g 、0.309mol)および1,3,5-トリオキサン(9.272g、0.103mol)を室温窒素下において酢酸100ml に溶解させた後、内温が80℃になるまで加熱した。そこに硫酸(0.322g、0.0033mol )と酢酸(1.037g、0.0173mol )の混合物を20分間で滴下し、次いでこの混合物が白い固形物になるまで約110 ℃で加熱攪拌した。反応系を冷却後、白い固形物を細かく砕きながら約5 重量%の炭酸水素ナトリウム(143.08g、1.703mol)の水溶液3lの中に少しずつ投入し、生成樹脂を沈殿させた。これを濾過で分離し、70℃の温水2lで2 回洗浄し、濾取後風乾させた。更に減圧下110 ℃で16時間させることで淡黄褐色粉末状のフェノールノボラック樹脂(i)28.576g (収率87.3% )を得た。
参考例2
参考例1と同様にして、p-クレゾール(11.902g 、0.110mol)および1,3,5-トリオキサン(4.962g、0.055mol)の酢酸溶液40mlと、硫酸(1.132g、0.0115mol)と酢酸(5.387g、0.0897mol )の混合物を用いて樹脂を合成し、反応系を冷却後、白い固形物を細かく砕きながら約5 重量%の炭酸水素ナトリウム(68.03g 、0.810mol)の水溶液1.3lの中に少しずつ投入し、生成樹脂を沈殿させた。これを濾過で分離し、70℃の温水1lで2 回洗浄し、濾取後風乾させ、更に減圧下110 ℃で3 時間させることで淡緑白色粉末状のp-クレゾールノボラック樹脂(ii)13.206g (収率99.8% )を得た。
参考例3
参考例1と同様にして、o-クレゾール(17.955g 、0.166mol)および1,3,5-トリオキサン(4.992g、0.055mol)の酢酸溶液55mlと、硫酸(1.661g、0.0169mol)と酢酸(5.132g、0.0855mol )の混合物を用いて樹脂を合成した。反応系を冷却後、得られた暗緑色の粥状懸濁溶液を約5 重量%の炭酸水素ナトリウム(90.52g 、1.078mol)の水溶液1.7lの中に少しずつ投入し、生成樹脂を沈殿させた。これを濾過で分離し、80℃の温水1lで2 回洗浄し、濾取後風乾させ、更に減圧下110 ℃で4 時間させることで淡桃褐色粉末状のo-クレゾールノボラック樹脂(iii)20.249g (収率101.5%)を得た。
参考例4
参考例1と同様にして、2,2'- ビフェノール(14.016g 、0.0753mol )および1,3,5-トリオキサン(2.279g、0.0253mol )の酢酸溶液50mlと、硫酸(0.789g、0.0080mol )と酢酸(7.107g、0.1183mol )の混合物を用いて樹脂を合成し、反応系を冷却後、白い固形物を細かく砕きながら約5 重量%の炭酸水素ナトリウム(81.13g 、0.966mol)の水溶液1.6lの中に少しずつ投入し、生成樹脂を沈殿させた。これを濾過で分離し、70℃の温水0.1lで2 回洗浄し、濾取後風乾させ、更に減圧下110 ℃で5 時間させることで淡紫灰色粉末状のビフェノールノボラック樹脂(iv)7.479g(収率50.1% )を得た。
参考例5
三塩化リン(5.080g、37.00mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(100ml )溶液に、2,2'- ビフェノール(6.889g、37.00mmol )及びピリジン(6.033g、76.28mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(80ml)溶液を窒素雰囲気下、-78 ℃にて2 時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1.5 時間攪拌後、副生した固体のピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液に乾燥テトラヒドロフランを加えることで1,1'- ビフェニル-2,2'-ジイルホスホロクロリダイトを含む200ml のテトラヒドロフラン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると87.9% であり、有効に働く該ホスホロクロリダイトの濃度を0.163mol/lと定めた。
参考例6
三塩化リン(2.509g、18.27mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(100ml )溶液に、3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-2,2'-ビフェノール(7.278g、17.72mmol )及びピリジン(2.929g、37.02mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(50ml)溶液を窒素雰囲気下、0 ℃にて2 時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、副生した固体のピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液に乾燥テトラヒドロフランを加えることで3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイルホスホロクロリダイトを含む170ml のテトラヒドロフラン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると94.4% であり、有効に働く該ホスホロクロリダイトの濃度を0.098mol/lと定めた。
参考例7
三塩化リン(5.049g、36.77mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(80ml)溶液に、2-ナフトール(10.398g 、72.12mmol )及びピリジン(6.043g、76.40mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(140ml )溶液を窒素雰囲気下、0 ℃にて3 時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して40分間攪拌後、副生した固体のピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液に乾燥テトラヒドロフランを加えることでジ(2-ナフチル)ホスホロクロリダイトを含む320ml のテトラヒドロフラン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると72.2% であり、有効に働く該ホスホロクロリダイトの濃度を0.081mol/lと定めた。
参考例8
三塩化リン(3.847g、28.01mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(60ml)溶液に、2,5-ジメチルフェノール(6.710g、54.92mmol )及びピリジン(4.562g、57.68mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(120ml )溶液を窒素雰囲気下、0 ℃にて3時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して30分間攪拌後、副生した固体のピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液に乾燥テトラヒドロフランを加えることでビス(2,5-ジメチルフェニル)ホスホロクロリダイトを含む250ml のテトラヒドロフラン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると93.8% であり、有効に働く該ホスホロクロリダイトの濃度を0.105mol/lと定めた。
参考例9
ジクロロフェニルホスフィン(2.202g、12.30mmol )のトルエン(30ml)溶液に、o-クレゾール(1.330g、12.30mmol )及びピリジン(1.089g、13.77mmol )のトルエン(40ml)溶液を窒素雰囲気下、0 ℃にて30分間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、副生した固体のピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液にトルエンを加えることで(2-メチルフェニル)フェニルホスホノクロリダイトを含む100ml のトルエン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると81.6% であり、有効に働く該ホスホノクロリダイトの濃度を0.100mol/lと定めた。
参考例10
三塩化リン(1.732g、12.61mmol )のトルエン(100ml )溶液に、2,4-ジ-t-ブチルフェノール(2.552g、12.37mmol )及びピリジン(1.059g、13.39mmol )のトルエン(50ml)溶液を窒素雰囲気下、-78 ℃にて2 時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、副生した固体のピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液にトルエンを加えることで2,4-ジ-t- ブチルフェニルホスホロジクロリダイトを含む200ml のトルエン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると100%であり、該ホスホロジクロリダイトの濃度を0.063mol/lと定めた。
参考例11
3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-2,2'-ビフェノール(2.096g、5.10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(30ml)溶液に、n-ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.54mol/l 、6.80ml、10.47mmol )を窒素雰囲気下、0 ℃にて2 分間かけて攪拌しつつ滴下した後、加熱還流を1時間行い、ジリチオ化物を含む溶液を調製した。その溶液を、クロロビス(ジエチルアミノ)ホスフィン(2.191g、10.40mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(40ml)溶液に窒素雰囲気下、0 ℃にて35分間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、再び0 ℃に冷却し、塩酸のジエチルエーテル溶液(1.0mol/l、44.0ml、44.0mmol)を窒素雰囲気下、0 ℃にて1 時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、副生した固体の塩化リチウムやピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液に乾燥テトラヒドロフランを加えることで3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイルビス(ホスホロジクロリダイト)を含む113ml のテトラヒドロフラン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると71.6% であり、有効に働く該ビス(ホスホロジクロリダイト)のリン濃度を0.066mol/lと定めた。
参考例12
3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-6,6'-ジメチル-2,2'-ビフェノール(5.260g、11.99mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(80ml)溶液に、n-ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.54mol/l 、16.00ml 、24.64mmol )を窒素雰囲気下、0 ℃にて2 分間かけて攪拌しつつ滴下した後、加熱還流を40分間行い、ジリチオ化物を含む溶液を調製した。その溶液を、クロロビス(ジエチルアミノ)ホスフィン(5.152g、24.45mmol )の乾燥テトラヒドロフラン(100ml )溶液に窒素雰囲気下、0 ℃にて1 時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、再び0 ℃に冷却し、塩酸のジエチルエーテル溶液(1.0mol/l、103.0ml 、103.0mmol )を窒素雰囲気下、0 ℃にて1.5 時間かけて攪拌しつつ滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、副生した固体の塩化リチウムやピリジン塩酸塩を窒素下で濾別し、濾液に乾燥テトラヒドロフランを加えることで3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-6,6'-ジメチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイルビス(ホスホロジクロリダイト)を含む250ml のテトラヒドロフラン溶液とした。31P-NMR を測定することで目的物のリンの割合を求めると62.0% であり、有効に働く該ビス(ホスホロジクロリダイト)のリン濃度を0.061mol/lと定めた。
(3価リン含有重合体の合成)
実施例1
参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.290g(理論水酸基含有量:2.733mmol )およびトリエチルアミン0.241g(2.382mmol )を含む乾燥テトラヒドロフラン(25ml)懸濁溶液に、参考例5で調製した1,1'- ビフェニル-2,2'-ジイルホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.163mol/l、13.7ml、2.233mmol )を窒素雰囲気下0 ℃にて30分間で滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、上澄み液の31PNMRを測定して全てのホスホロクロリダイトが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(A )を0.496g(収率64.6% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は5.6wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は198 ℃であった。
実施例2
実施例1と同様に、参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.380g(理論水酸基含有量:3.578mmol )およびトリエチルアミン0.328g(3.236mmol )を含む乾燥テトラヒドロフラン(25ml)懸濁溶液に、参考例6で調製した3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイルホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.098mol/l、29.6ml、2.913mmol )を窒素雰囲気下0 ℃にて30分間で滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、更に60℃で1 時間加熱した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのホスホロクロリダイトが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(B)を0.865g(収率52.0% )得た。
実施例3
実施例1と同様に、参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.381g(理論水酸基含有量:3.591mmol )およびトリエチルアミン0.436g(4.313mmol )を含む乾燥テトラヒドロフラン(25ml)懸濁溶液に、参考例7で調製したジ(2-ナフチル)ホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.081mol/l、35.8ml、2.914mmol )を窒素雰囲気下0 ℃にて20分間で滴下した。室温に戻して30分間攪拌後、更に60℃で1 時間加熱した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのホスホロクロリダイトが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(C)を0.879g(収率67.4% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は6.6wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は192 ℃であった。
実施例4
実施例1と同様に、参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.381g(理論水酸基含有量:3.593mmol )およびトリエチルアミン0.357g(3.523mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、参考例8で調製したビス(2,5-ジメチルフェニル)ホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.105mol/l、27.8ml、2.919mmol )を窒素雰囲気下0 ℃にて30分間で滴下し、室温に戻して30分間攪拌した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのホスホロクロリダイトが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(D )を0.613g(収率52.1% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は6.1wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は124 ℃であった。
実施例5
実施例1と同様に、参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.383g(理論水酸基含有量:3.605mmol )およびトリエチルアミン0.557g(5.505mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、参考例9で調製した(2-メチルフェニル)フェニルホスホノクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.100mol/l、29.2ml、2.920mmol )を窒素雰囲気下0 ℃にて1 時間で滴下した。室温に戻して30分間攪拌後、更に80℃で1.5 時間加熱した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのホスホノクロリダイトが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(E )を0.788g(収率78.1% )得た。
実施例6
実施例1と同様に、参考例1で合成したノボラック樹脂(i )0.382g(理論水酸基含有量:3.599mmol )およびトリエチルアミン0.379g(3.749mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、市販品を利用して別途調製したクロロジフェニルホスフィンのトルエン溶液(0.178mol/l、16.4ml、2.922mmol )を窒素雰囲気下室温にて30分間で滴下し、更に80℃で3 時間加熱した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのクロロジフェニルホスフィンが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで淡白褐色粉末状の3価リン含有重合体(F)を0.635g(収率69.0% )得た。
実施例7
参考例2で合成したノボラック樹脂(ii)0.431g(理論水酸基含有量:3.587mmol )およびトリエチルアミン0.328g(3.239mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、参考例5で調製した1,1'- ビフェニル-2,2'-ジイルホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.163mol/l、17.9ml、2.918mmol )を窒素雰囲気下室温にて30分間で滴下した。そのまま30分間攪拌した後、ヘキサン100ml を加えて一部溶解した樹脂を析出させ、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで淡黄白色粉末状の3価リン含有重合体(G)を0.881g(収率83.5% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は5.1wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は180 ℃であった。
実施例8
実施例7と同様に、参考例2で合成したノボラック樹脂(ii)0.432g(理論水酸基含有量:3.596mmol )およびトリエチルアミン0.461g(4.555mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、参考例7で調製したジ(2-ナフチル)ホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.081mol/l、35.8ml、2.914mmol )を窒素雰囲気下室温にて30分間で滴下した。そのまま30分間攪拌した後、ヘキサン200ml を加えて一部溶解した樹脂を析出させ、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで淡黄白色粉末状の3価リン含有重合体(H)を0.713g(収率52.7% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は5.1wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は152 ℃であった。
実施例9
参考例3で合成したノボラック樹脂(iii) 0.431g(理論水酸基含有量:3.591mmol )およびトリエチルアミン0.323g(3.195mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、参考例5で調製した1,1'- ビフェニル-2,2'-ジイルホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.163mol/l、17.9ml、2.918mmol )を窒素雰囲気下室温にて20分間で滴下した。そのまま30分間攪拌した後、ヘプタン50mlを加えて一部溶解した樹脂を析出させ、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで淡黄色粉末状の3価リン含有重合体(I)を0.799g(収率75.6% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は5.4wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は236 ℃であった。
実施例10
実施例9と同様に、参考例3で合成したノボラック樹脂(iii) 0.432g(理論水酸基含有量:3.593mmol )およびトリエチルアミン0.455g(4.497mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、参考例7で調製したジ(2-ナフチル)ホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.081mol/l、35.8ml、2.914mmol )を窒素雰囲気下室温にて45分間で滴下した。そのまま30分間攪拌した後、ヘキサン200ml を加えて一部溶解した樹脂を析出させ、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで淡褐色粉末状の3価リン含有重合体(J)を0.314g(収率23.2% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は4.4wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は220 ℃であった。
実施例11
参考例4で合成したノボラック樹脂(iv)0.268g(理論水酸基含有量:2.707mmol )およびトリエチルアミン0.241g(2.377mmol )を含む乾燥テトラヒドロフラン(20ml)懸濁溶液に、参考例5で調製した1,1'- ビフェニル-2,2'-ジイルホスホロクロリダイトのテトラヒドロフラン溶液(0.163mol/l、13.5ml、2.201mmol )を窒素雰囲気下0 ℃にて30分間で滴下した。室温に戻して1時間攪拌後、上澄み液の31PNMRを測定して全てのホスホロクロリダイトが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(K)を0.601g(収率81.3% )得た。
実施例12
参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.763g(理論水酸基含有量:7.192mmol )およびトリエチルアミン0.914g(9.029mmol )を含むトルエン(40ml)懸濁溶液に、市販品を利用して別途調製したジクロロフェニルホスフィンのトルエン溶液(0.410mol/l、7.10ml、2.911mmol )を窒素雰囲気下室温にて30分間で滴下し、更に80℃で3 時間加熱した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのジクロロフェニルホスフィンが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで淡白褐色粉末状の3価リン含有重合体(L)を0.984g(収率91.8% )得た。
実施例13
実施例12と同様に、参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.763g(理論水酸基含有量:7.186mmol )およびトリエチルアミン0.933g(9.215mmol )を含むトルエン(30ml)懸濁溶液に、参考例10で調製した2,4-ジ-t- ブチルフェニルホスホロジクロリダイトのトルエン溶液(0.063mol/l、46.3ml、2.917mmol )を窒素雰囲気下室温にて40分間で滴下し、更に80℃で3 時間加熱した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのホスホロジクロリダイトが消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白褐色粉末状の3価リン含有重合体(M)を1.529g(収率105.5%)得た。
実施例14
参考例1で合成したノボラック樹脂(i)0.388g(理論水酸基含有量:3.654mmol )およびトリエチルアミン0.439g(4.338mmol )を含む乾燥テトラヒドロフラン(20ml)懸濁溶液に、参考例11で調製した3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイルビス(ホスホロジクロリダイト)のテトラヒドロフラン溶液(リン濃度:0.066mol/l、22.1ml、1.459mmol )を窒素雰囲気下-78 ℃にて1 時間で滴下した。室温に戻して1 時間攪拌後、上澄み液の31PNMRを測定して全てのビス(ホスホロジクロリダイト)が消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(N)を0.581g(収率79.7% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は5.6wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は190 ℃であった。
実施例15
実施例14と同様に、参考例3で合成したノボラック樹脂(iii) 0.650g(理論水酸基含有量:5.407mmol )およびトリエチルアミン0.799g(7.900mmol )を含む乾燥テトラヒドロフラン(20ml)懸濁溶液に、参考例12で調製した3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-6,6'-ジメチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイルビス(ホスホロジクロリダイト)のテトラヒドロフラン溶液(リン濃度:0.051mol/l、43.5ml、2.197mmol )を窒素雰囲気下-78 ℃にて15分間で滴下した。室温に戻して1時間攪拌し、更に50℃で1 時間加熱した。上澄み液の31PNMRを測定して全てのビス(ホスホロジクロリダイト)が消費されたことを確認した後、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(O)を0.295g(収率24.7% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は4.1wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は180 ℃であった。
実施例16
実施例14と同様に、参考例4で合成したノボラック樹脂(iv)0.534g(理論水酸基含有量:5.387mmol )およびトリエチルアミン0.752g(7.429mmol )を含む乾燥テトラヒドロフラン(20ml)懸濁溶液に、参考例12で調製した3,3',5,5'-テトラ-t- ブチル-6,6'-ジメチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイルビス(ホスホロジクロリダイト)のテトラヒドロフラン溶液(リン濃度:0.051mol/l、43.3ml、2.187mmol )を窒素雰囲気下-78 ℃にて45分間で滴下した。室温に戻して1 時間攪拌し、更に65℃で1 時間加熱し、沈殿物を濾過で分離した。次いで水洗によってトリエチルアミンの塩酸塩を除去した後、減圧下で乾燥させることで白色粉末状の3価リン含有重合体(P)を0.602g(収率56.0% )得た。誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって求めたこの重合体中のリン含有量は3.7wt%であった。また、熱重量測定−示差熱分析法(TG-DTA)によって求めたこの重合体の分解に伴う減量温度は230 ℃であった。
(ロジウム担持重合体触媒の合成)
実施例17
以下のようにして、実施例1〜16で合成した3価リン含有重合体(A〜P)へのロジウム担持処理を行い、ロジウム担持重合体触媒(A′〜P′)を合成した。トルエンまたはテトラヒドロフラン中に懸濁させた3価リン含有重合体に、反応させるロジウム種である[Rh(OAc)(cod)]を所定量加え、室温下で攪拌した。この時、ロジウムの担持が進行するに連れて上澄み液の色が黄色から無色へと変化していき不溶性の重合体が淡黄色に色付いてくるが、反応の進行が遅い場合には60℃程度に加熱することで担持反応を押し進めた。その後、濾過によって分離し、トルエンで洗浄した後減圧下で乾燥させることで、ロジウムが担持された3価リン含有不溶性重合体触媒を得た。用いたロジウムの重合体への担持率については、反応液の濾液およびトルエン洗液を足し合わせた溶液中のロジウム濃度を誘導結合プラズマ−質量分析法(ICP−MS)によって測定することで算出した。表1に、反応の条件およびロジウムの担持率をまとめている。また、表2には、誘導結合プラズマ−オージェ電子分光法(ICP−AES)によって得られたロジウム担持重合体触媒(A′〜P′)中のリン含有量およびロジウム含有量を測定した結果をまとめている。
Figure 2006291226
Figure 2006291226
(ヒドロホルミル化反応)
実施例18
実施例17で得られたロジウム担持重合体触媒(A′〜P′)を用い、以下のようにして1−オクテンのヒドロホルミル化反応を行った。磁性攪拌子を入れた70ミリリットルのミクロオートクレーブに、所定量のロジウム担持重合体触媒、脱気乾燥させた1-オクテン5.6 ミリリットル、溶媒としての脱気乾燥させたトルエン13.8ミリリットル、および反応後ガスクロマトグラフィーによる分析の内部標準となるm-キシレン0.6 ミリリットルを窒素気流下で仕込み、密閉した。続いてバルブより20KG/cmの窒素で系内を加圧した後パージする操作を2回繰り返すことで系内の窒素置換を行った後、50KG/cmのオキソガス(水素:一酸化炭素=1:1)封入した。その後直ちに、予め120 ℃に加熱しておいた電気炉にミクロオートクレーブをセットし、ヒドロホルミル化反応を進行させた。所定の反応時間後、ミクロオートクレーブを冷却し、残ガスをパージ後、ガスクロマトグラフィーによって、溶液成分の分析を行った。また、孔径0.45マイクロメートルのフィルターで濾過した液成分中のロジウム濃度を誘導結合プラズマ−質量分析法(ICP−MS)で測定することで、重合体触媒から溶出したロジウムの割合を求めた。表3に使用触媒量、反応時間、反応結果、および反応後のロジウム溶出率をまとめたものを示す。
Figure 2006291226
実施例19
ロジウム担持重合体触媒として0.3182g のD'を用い、実施例18の1-オクテンを同モル数の10−ウンデセニル酸(7.2 ミリリットル)に変更し、溶媒のトルエンを12.2ミリリットルに変更した以外は同様の条件でヒドロホルミル化反応を行った。120 ℃で6.0 時間反応させることで、10−ウンデセニル酸の転化率は34.86%、異性化率は6.05% 、アルデヒド収率は28.56%、n/i比は4.68、アルコール収率は0.58% であった。また、反応後の溶液中へのロジウム溶出率は1.8%であった。
実施例20
ロジウム担持重合体触媒として0.3182g のD'を用い、実施例18の1-オクテンを同モル数の10−ウンデセニル酸メチルエステル(7.3 ミリリットル)に変更し、溶媒のトルエンを12.1ミリリットルに変更した以外は同様の条件でヒドロホルミル化反応を行った。120 ℃で6.0 時間反応させることで、10−ウンデセニル酸メチルエステルの転化率は16.87%、異性化率は2.26% 、アルデヒド収率は14.76%、n/i比は6.62、アルコール収率は0.38% であった。また、反応後の溶液中へのロジウム溶出率は1.5%であった。

Claims (8)

  1. 下記一般式(2)
    Figure 2006291226
    〔上記式(2)中、Aは一部の水酸基の水素原子が3価のリン原子で置換された重合体残基であり、nは3価のリン原子の置換率によって定まる値であり、RはAの一部ではない2価有機基である。また、式(2)中、重合体Aとリン原子との間を介して結合している4つの酸素原子は、同一ポリマー鎖に由来するものであっても、それぞれ独立に別のポリマー鎖に由来するものであってもよい。〕で表される有機二リン基架橋型重合体。
  2. 一般式(2)中、Aで表される重合体残基が、フェノール性化合物からなる重合体残基である請求項1記載の有機二リン基架橋型重合体。
  3. 一般式(2)中、Aで表されるフェノール性化合物からなる重合体残基が、置換または無置換のフェノール性化合物と一置換または無置換のメチレン基とが繰り返し結合してなるフェノール・アルデヒド樹脂(ノボラック樹脂)である請求項2に記載の有機二リン基架橋型重合体。
  4. 一般式(2)中、Aで表されるフェノール性化合物からなる重合体残基が、置換または無置換のフェノール性化合物同士が直接結合を繰り返すことからなるポリフェノールである請求項2に記載の有機二リン基架橋型重合体。
  5. 一般式(2)中、Rで表される2価有機基が、アルキレン基及びアルキレン−オキシ−アルキレン基(各アルキレン基は同一又は異なっていても良く、2〜18個の炭素原子を含有し、置換基を有していてもよい。)並びにアリーレン基及びアリーレン−アリーレン基(各アリーレン基は同一又は異なっていても良く、6〜24個の炭素原子を含有し、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含有していてもよい。)からなる群より選定される二価有機基である請求項1〜4のいずれかに記載の有機二リン基架橋型重合体。
  6. 一般式(2)中、Rで表される2価有機基が、下記一般式(3)で表される、置換基を有していてもよいアリーレン−アリーレン基である請求項5に記載の有機二リン基架橋型重合体。
    Figure 2006291226
    (式(3)中R〜R11は、それぞれ独立して炭素原子数20までのアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シリル基、シロキシ基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、R〜R及びR〜R11のそれぞれの群の中で、それぞれの置換基が互いに独立に結合して飽和又は不飽和の環の一部を形成していてもよい。)
  7. 下記構造を有する、変性された水酸基含有重合体。
    Figure 2006291226
    (式中、Rは一般式(2)で定義したのと同義である)
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の重合体に遷移金属が担持されてなる触媒。
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