JP2006288267A - Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラスト製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造方法の提供。
【解決手段】
Sporobolomyces属に属する酵母を、細胞壁の合成を阻害する培養条件下にて培養し、二種以上の細胞壁溶解酵素を含む細胞壁酵素処理溶液に添加することで、プロトプラストを製造する。
【選択図】なし
Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造方法の提供。
【解決手段】
Sporobolomyces属に属する酵母を、細胞壁の合成を阻害する培養条件下にて培養し、二種以上の細胞壁溶解酵素を含む細胞壁酵素処理溶液に添加することで、プロトプラストを製造する。
【選択図】なし
Description
本発明はSporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの効率的な製造方法、そのプロトプラスト融合による育種法及びそれらにより得られる融合体とその生産物に関する。
Sporobolomyces属に属する酵母はコエンザイムQ10を菌体内に蓄積するなど産業上有用な酵母であることが知られている。コエンザイムQ10は生体内の電子伝達系の重要因子として知られ、多様な分野での使用が意図されており、その高産生菌株の育種が試みられている。また、Sporobolomyces属に属する酵母はこの他にもカロテノイド類やL-カルニチンなどの有用物質の生産菌としても注目されている。
近年、育種手段として広く用いられている細胞融合法は、複数の遺伝子が関与する形質を導入するのに適した方法であり、一部の酵母、例えばSaccharomyces属に属する酵母では既に実用されているものも存在する。しかしながら、Sporobolomyces属に属する酵母についてはこれらの技法、特にプロトプラスト化がそのまま適用できないことから、いまだにその細胞融合に成功した例は知られていない。
例えば、Saccharomyces属に属する酵母ではArthrobacterなどに由来するエンド−β−1,3−グルカナーゼ、ホスホマンナーゼ、プロテアーゼ等の単独または協同の働きにより、それらの細胞壁が効率よく溶解され、プロトプラストが得られる。こうして得られたプロトプラストは有利にそれらの細胞融合に使用できることが知られている(非特許文献1参照)。しかし、Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造においては、プロトプラスト化効率と細胞生存率のバランスの観点からこの方法が適用できないため、プロトプラスト融合による育種が実施できなかった。
例えば、Saccharomyces属に属する酵母ではArthrobacterなどに由来するエンド−β−1,3−グルカナーゼ、ホスホマンナーゼ、プロテアーゼ等の単独または協同の働きにより、それらの細胞壁が効率よく溶解され、プロトプラストが得られる。こうして得られたプロトプラストは有利にそれらの細胞融合に使用できることが知られている(非特許文献1参照)。しかし、Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造においては、プロトプラスト化効率と細胞生存率のバランスの観点からこの方法が適用できないため、プロトプラスト融合による育種が実施できなかった。
Sporobolomyces属に属する酵母の育種ではEthyl methanesulfonate (EMS) やN−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)等を使用する従来行われてきた突然変異法を実施できるが、これは遺伝子にランダムに変異がかかるため、複数の遺伝子が関与している形質を導入したい場合には、有用菌を得る確率は非常に小さくなる上、比増殖速度や最大菌体収量等の増殖特性が親菌株より低下してしまう傾向が多々あり、必ずしも満足できる融合体の誘発には成功していない。
Sporobolomyces属に属する酵母の育種法としてプロトプラスト融合法を提供することは、それらの有用な融合体の育種にとって有意義である。しかしながら上述のように、Sporobolomyces属に属する酵母の高効率なプロトプラスト化の例は従来なく、その手法を見出すことは困難であると推測された。
Kitamura, K. Arch. Biochem. Biophys., 153, 403〜406, 1972.
Sporobolomyces属に属する酵母の育種法としてプロトプラスト融合法を提供することは、それらの有用な融合体の育種にとって有意義である。しかしながら上述のように、Sporobolomyces属に属する酵母の高効率なプロトプラスト化の例は従来なく、その手法を見出すことは困難であると推測された。
Kitamura, K. Arch. Biochem. Biophys., 153, 403〜406, 1972.
本発明は、Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの高効率な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造に際し、細胞壁の合成を阻害する培養条件下にて培養し、少なくとも二種以上の細胞壁溶解酵素を用いることを特徴とする。
すなわち本願発明は、以下の構成を有する。
(1)Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造方法であって、少なくとも以下のa)およびb)の工程を含むプロトプラストの製造方法。
a)Sporobolomyces属に属する酵母を、細胞壁の合成を阻害する条件下において培養する工程、
b)a)の工程によって培養された酵母を含む懸濁液に二種以上の細胞壁溶解酵素を添加する工程、
(2)酵母の細胞壁の合成を阻害する条件が、細胞壁合成阻害剤を添加することによるものである請求項1に記載のプロトプラストの製造方法。
(3)細胞壁合成阻害剤が、L-システイン(L-cysteine)であり、培養液に対して0.01〜0.5%となるように添加する請求項2に記載のプロトプラストの製造方法。
(4)2種以上の細胞壁溶解酵素が、セルラーゼとβ-1,6-グルカナーゼを含むものである請求項1〜3のいずれかに記載のプロトプラストの製造方法。
(5)請求項1〜3のいずれかに記載の方法で製造されるプロトプラスト。
(6)請求項5に記載のプロトプラストを融合して得られる融合体。
(7)請求項6に記載の融合体を培養して得られる生産物。
(1)Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造方法であって、少なくとも以下のa)およびb)の工程を含むプロトプラストの製造方法。
a)Sporobolomyces属に属する酵母を、細胞壁の合成を阻害する条件下において培養する工程、
b)a)の工程によって培養された酵母を含む懸濁液に二種以上の細胞壁溶解酵素を添加する工程、
(2)酵母の細胞壁の合成を阻害する条件が、細胞壁合成阻害剤を添加することによるものである請求項1に記載のプロトプラストの製造方法。
(3)細胞壁合成阻害剤が、L-システイン(L-cysteine)であり、培養液に対して0.01〜0.5%となるように添加する請求項2に記載のプロトプラストの製造方法。
(4)2種以上の細胞壁溶解酵素が、セルラーゼとβ-1,6-グルカナーゼを含むものである請求項1〜3のいずれかに記載のプロトプラストの製造方法。
(5)請求項1〜3のいずれかに記載の方法で製造されるプロトプラスト。
(6)請求項5に記載のプロトプラストを融合して得られる融合体。
(7)請求項6に記載の融合体を培養して得られる生産物。
本発明のプロトプラストの製造方法を用いれば、Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラスト化を行うことができ、これを用いて効率的なSporobolomyces属に属する酵母の育種を行うことができる。
本発明のプロトプラストの製造における、細胞壁の合成を阻害する条件下での培養法としては、細胞壁合成阻害の効果のある物質、例えば、2-D-deoxyglucose、L-cysteine、D,L-homocysteine、D,L-methionine、2-mercaptoethanol、miconazole、fluconazoleなどを添加する方法が例示される。好ましくはL-cysteine、D,L-homocysteine、D,L-methionine、2-D-deoxyglucoseを培地の中に添加する。また、2-D-deoxyglucoseは酵母の生育において阻害効果が大きいため、培養開始時には除いておき、培養開始5時間後以降に追添するほうがより好ましい。この培養法における培養時間は変異株によって異なるが、48〜120時間であることが好ましい。
それぞれの細胞壁合成阻害剤濃度としては、L-cysteineが0.005〜5%、D,L-homocysteineが0.001〜1%、D,L-methionineが0.001〜1%、2-D-deoxyglucoseが0.001〜1%の範囲であって、好ましくはL-cysteineが0.01〜0.5%、D,L-homocysteineが0.01〜0.1%、D,L-methionineが0.01〜0.1%、2-D-deoxyglucoseが0.01〜0.1%の範囲であり、さらにL-cysteineが0.3%より低い方がSporobolomyces属に属する酵母の生育により好ましく、L-cysteineが0.03%以上の方が高効率なプロトプラスト化のためにより好ましい。
細胞壁を合成阻害する条件下で培養する際には、培養温度、回転数、培地組成、培地pHなどをバランスよく調整した条件を適宜設定することが好ましい。
細胞壁を合成阻害する条件下で培養する際には、培養温度、回転数、培地組成、培地pHなどをバランスよく調整した条件を適宜設定することが好ましい。
細胞壁溶解酵素としてはセルラーゼとβ-1,6-グルカナーゼの併用が例示される。これら2種の酵素はそれぞれ複合酵素として使用してよく、必要に応じて、多種の酵素を併用しても構わない。セルラーゼを主体とした市販の複合酵素としてはCellulase ONOZUKA R-10(ヤクルト薬品製)などが挙げられ、β-1,6-グルカナーゼを主体とした市販の複合酵素としてはWestase(TaKaRa製)などが挙げられる。
細胞壁溶解酵素の使用量は、その種類により、また、プロトプラストの再生能に影響するため一律には規定できないが、Cellulase ONOZUKA R-10が0.1〜5%、Westaseが0.1〜5%の範囲で使用されることが望ましい。各酵素濃度が5%以下だと生存状態にあるままプロトプラスト化させることができ、生成したプロトプラストの再生能が著しく低下するということも少なく、また、0.1%より高い酵素濃度だと細胞壁溶解能が低いことに起因する反応時間の長期化が起こりにくく、効率的にプロトプラスト化することができる。それぞれの酵素は一種ずつ時間を置いて使用しても良いが、同時に使用した方がより好ましい。また、細胞壁溶解酵素処理の前に一般的に行われている2-メルカプトエタノールなどを含んだ溶液による処理を行うことは必ずしも本発明条件では必要ではないが適宜行なってもよい。
本発明のプロトプラストの製造方法における、プロトプラスト化率は次の方法により測定した。すなわち、顕微鏡により細胞壁が溶解・除去されたことを確認し、さらに浸透圧ショック法により低浸透圧感受性の細胞数を求め、次式(1)によりプロトプラスト化率を算出した。
より詳細には、本願において等張液とは浸透圧調整剤を添加して細胞内液と等張となった緩衝液を表し、低張液とは蒸留水のことを表す。細胞数は、同量の等張液および低張液中に、同数の細胞を入れ、1分経過後の、それぞれの液体中における細胞数をカウントすることで求めた。
より詳細には、本願において等張液とは浸透圧調整剤を添加して細胞内液と等張となった緩衝液を表し、低張液とは蒸留水のことを表す。細胞数は、同量の等張液および低張液中に、同数の細胞を入れ、1分経過後の、それぞれの液体中における細胞数をカウントすることで求めた。
プロトプラスト化率(%) = (等張液中の細胞数−低張液中の細胞数)/等張液中の細胞数×100(1)
上記に示したプロトプラストの製造方法を、相互に異種の形質を示すSporobolomyces属に属する酵母に適用し、これらのプロトプラスト融合を試みたところ、融合に用いる両親菌株の形質を併せ持ち、かつそれらの形質を安定に維持できる融合体が得られることを見出し、本発明を完成した。以下、プロトプラスト融合について詳しく説明する。
本発明に用いるSporobolomyces属に属する酵母とは、Sporobolomyces属に属する酵母であればいずれでもよいが、コエンザイムQ10、カロテノイド類、又はL-カルニチンなどの有用物質を高効率で生産する能力を有する菌が望ましい。具体的には、Sporobolomyces sp. NY205株(受領番号 FERM AP-20491 として平成17年4月7日、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに受領された。)が挙げられる。
本発明における「相互に異種の形質を示すSporobolomyces属に属する酵母」とは、細胞融合に用いる親菌株がそれらの形質として少なくとも1つの形質において相互に異なっていることを意味し、その主な形質としては例えば、コエンザイムQ10生産能の高低および生育性の高低が挙げられる。また、これらの同質の形質、例えば、コエンザイムQ10生産能の高い菌株とその生産能については同様に高い菌株であるがクロモゾームの別の部位に変異が存在するために、前者とは何らかの遺伝形質が相違する菌株も、相互に異型の形質を示す概念に包含する。尚、本発明には、Sporobolomyces属に属する酵母と、他属に属する酵母を融合させ、融合体を得ることも包含する。
融合する親菌株としては上述に記載する突然変異誘発法より得られる変異菌株から目的の形質を示す菌株を選ぶことができる。コエンザイムQ10を効率よく生産する融合体を作成する観点からは、コエンザイムQ10生産能の高い菌株と生育性の高い菌株との組み合わせを選ぶのが好ましい。また、コエンザイムQ10をSporobolomyces属に属する酵母から抽出する際に問題となる不純物、例えばコエンザイムQ9などの生成量が低減された菌株を融合する親菌株として選択することもできる。
また、入手可能な既存のタイプカルチャーから入手した菌株または土壌などから単離した菌株の中から、目的に応じて菌株を選択して、プロトプラスト融合させることができる。
また、入手可能な既存のタイプカルチャーから入手した菌株または土壌などから単離した菌株の中から、目的に応じて菌株を選択して、プロトプラスト融合させることができる。
プロトプラストを融合させる方法としては、常法のいずれの方法も用いることができるが、例えばポリエチレングリコール(PEG)を使用する方法や、市販の細胞融合装置を用いた電気融合方法が挙げられる。
これらのプロトプラスト凍結保存することもでき、凍結保存後、融解して電気融合を行うこともできる。
凍結プロトプラストは融解後、電気融合するためのバッファーで数回洗浄を行った後、等量ずつ両プロトプラストを混合する。電気融合するためのバッファーは適宜選択可能であるが、例えば、1.4M Sorbitol、0.1mM CaCl2、0.5mM MgCl2からなるバッファーが例示される。プロトプラスト混合溶液は細胞融合装置を用いて、高周波電界を加え、次いで高電圧パルスを加えることにより融合を行うことができる。高周波電界を加える条件としては、周波数が0.25〜2.0MHz、交流電圧が10〜40Vで、そして高周波を加える時間はプロトプラストがパールチェーンを形成するまでの時間であり、一般に5〜90秒である。次に高電圧パルスが加えられるがその電界強度は0.1〜20kV/cmで、パルス幅が5〜500μsである。この際、高電圧パルスを加えた後にポストフュージョン(postfusion)を1〜10秒程度行うことは好ましい。また、電気的融合処理後、10分以上静置し、融合株を安定化させることが好ましい。
凍結プロトプラストは融解後、電気融合するためのバッファーで数回洗浄を行った後、等量ずつ両プロトプラストを混合する。電気融合するためのバッファーは適宜選択可能であるが、例えば、1.4M Sorbitol、0.1mM CaCl2、0.5mM MgCl2からなるバッファーが例示される。プロトプラスト混合溶液は細胞融合装置を用いて、高周波電界を加え、次いで高電圧パルスを加えることにより融合を行うことができる。高周波電界を加える条件としては、周波数が0.25〜2.0MHz、交流電圧が10〜40Vで、そして高周波を加える時間はプロトプラストがパールチェーンを形成するまでの時間であり、一般に5〜90秒である。次に高電圧パルスが加えられるがその電界強度は0.1〜20kV/cmで、パルス幅が5〜500μsである。この際、高電圧パルスを加えた後にポストフュージョン(postfusion)を1〜10秒程度行うことは好ましい。また、電気的融合処理後、10分以上静置し、融合株を安定化させることが好ましい。
本発明に記載の手法で融合したプロトプラストは浸透圧調整剤を含む再生培地を用いて再生を行うことにより融合体を得ることができ、得られた融合体は目的に応じた基準により選別することが可能である。
コエンザイムQ10生産性の評価は、例えば以下のようにして行うことができる。培養液1mL分から得られる菌体を1% Funcelase(ヤクルト製)及び1% Cellulase ONOZUKA-RS(ヤクルト製)溶液で3〜5時間酵素処理した後、集菌した菌体を1.2mLのエタノールに懸濁し、50℃で5〜15時間攪拌抽出する。得られたコエンザイムQ10抽出液のコエンザイムQ10含量の定量はHPLCにより行う。CAPCELL PAK C18 カラム(MG 3.5μm, 4.6mm x 35mm, Shiseido製)を備えるEZChrom Elite HPLC (Hitachi製)を使用する。溶離剤(定組成)はメタノール60%(v/v)、エタノール%(v/v)からなる組成で、流速は2.5mL/min、カラム温度は43℃という条件を設定する。検出器は、ピーク面積を定量測定するためのインテグレータと組み合わせたフォトダイオードアレー検出器を用いる。測定は波長275nmで行い、未知の試料のコエンザイムQ10ピーク面積に対するコエンザイムQ10スタンダード溶液のピーク面積の比較から、コエンザイムQ10量は定量的に測定する。これらのデータと培養液1mLあたりの乾燥菌体量をあわせて、コエンザイムQ10生産性(コエンザイムQ10 mg/g乾燥菌体)を算出する。
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
プロトプラストの製造方法
Sporobolomyces sp. NY205株(FERM AP-20491)をYPD培地に接種し、28℃で24時間培養した。次に、この培養液500μLをプロトプラスト製造用培地50mLに植菌し、20時間後2-D-デオキシグルコース6.5%溶液を500μL添加し、48〜96時間培養を行った。
培養液を遠心分離して得られた菌体を100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)で洗浄後、さらにプロトプラスト製造用バッファーで2回洗浄した。洗浄後、プロトプラスト製造用バッファー中にWestase(0.5%)とCellulase ONOZUKA R-10(2.5%)を含んだ細胞壁酵素処理溶液で、菌体濃度がOD4程度になるように菌体を懸濁して、3〜5時間30℃でゆるやかに浸とうした。この処理によるプロトプラスト化率は99%以上だった。
Sporobolomyces sp. NY205株(FERM AP-20491)をYPD培地に接種し、28℃で24時間培養した。次に、この培養液500μLをプロトプラスト製造用培地50mLに植菌し、20時間後2-D-デオキシグルコース6.5%溶液を500μL添加し、48〜96時間培養を行った。
培養液を遠心分離して得られた菌体を100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)で洗浄後、さらにプロトプラスト製造用バッファーで2回洗浄した。洗浄後、プロトプラスト製造用バッファー中にWestase(0.5%)とCellulase ONOZUKA R-10(2.5%)を含んだ細胞壁酵素処理溶液で、菌体濃度がOD4程度になるように菌体を懸濁して、3〜5時間30℃でゆるやかに浸とうした。この処理によるプロトプラスト化率は99%以上だった。
本実施例及び比較例で用いられる培地及びバッファーの組成は特に断らない限り、以下のものを用いた。
YPD培地
酵母エキス1%、ポリペプトン2%、グルコース2%
プロトプラスト製造用培地
グルコース 1%
酵母エキス 0.15%
DL-メチオニン 0.02%
DL-ホモシステイン 0.025%
L-システイン 0.15%
KH2PO4 0.35%
Na2HPO412H2O 0.25%
NH4Cl 0.15%
MgSO47H2O 0.02%
CaCl22H2O 0.001%
FeCl36H2O 0.0008%
ZnSO47H2O 0.00001%
プロトプラスト再生培地
YPD培地に0.6Mソルビトール、1.5%寒天
プロトプラスト製造用バッファー
0.037Mクエン酸、0.126M Na2HPO412H2O、0.5M tartrate
融合用バッファー
35%PEG4000、1Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、1M CaCl2
プロトプラスト凍結保存用バッファー
0.037Mクエン酸、0.126M Na2HPO412H2O、0.5M tartrate、15重量%グリセロール
電気融合用バッファー
1.4M Sorbitol、0.1mM CaCl2、0.5mM MgCl2
YPD培地
酵母エキス1%、ポリペプトン2%、グルコース2%
プロトプラスト製造用培地
グルコース 1%
酵母エキス 0.15%
DL-メチオニン 0.02%
DL-ホモシステイン 0.025%
L-システイン 0.15%
KH2PO4 0.35%
Na2HPO412H2O 0.25%
NH4Cl 0.15%
MgSO47H2O 0.02%
CaCl22H2O 0.001%
FeCl36H2O 0.0008%
ZnSO47H2O 0.00001%
プロトプラスト再生培地
YPD培地に0.6Mソルビトール、1.5%寒天
プロトプラスト製造用バッファー
0.037Mクエン酸、0.126M Na2HPO412H2O、0.5M tartrate
融合用バッファー
35%PEG4000、1Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、1M CaCl2
プロトプラスト凍結保存用バッファー
0.037Mクエン酸、0.126M Na2HPO412H2O、0.5M tartrate、15重量%グリセロール
電気融合用バッファー
1.4M Sorbitol、0.1mM CaCl2、0.5mM MgCl2
(1)変異剤(Ethyl methanesulfonate)によるランダム変異育種
Sporobolomyces sp. NY205株をYPD培地で28℃で24時間培養し、集菌後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)で2回洗浄した後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)20mLに懸濁した。600μLのEthyl methanesulfonateを添加し、懸濁液を激しく攪拌した後、28℃で1時間ゆるやかに浸とうし、変異処理を行った。変異処理1時間後、集菌した菌体を5%チオ硫酸ナトリウムで2回洗浄、菌体を1mLの滅菌蒸留水に懸濁し、希釈懸濁液0.1mLをYPDプレートに塗布して、28℃で72〜144時間培養し、変異株のコロニーを得た。得られたコロニーをYPD培地で培養し、6000株の変異株のコエンザイムQ10生産性を評価し、乾燥菌体あたりのコエンザイムQ10含量が向上した変異菌株を3株(T1、T2、T3)得た。各変異菌株の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表1に示した。
Sporobolomyces sp. NY205株をYPD培地で28℃で24時間培養し、集菌後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)で2回洗浄した後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)20mLに懸濁した。600μLのEthyl methanesulfonateを添加し、懸濁液を激しく攪拌した後、28℃で1時間ゆるやかに浸とうし、変異処理を行った。変異処理1時間後、集菌した菌体を5%チオ硫酸ナトリウムで2回洗浄、菌体を1mLの滅菌蒸留水に懸濁し、希釈懸濁液0.1mLをYPDプレートに塗布して、28℃で72〜144時間培養し、変異株のコロニーを得た。得られたコロニーをYPD培地で培養し、6000株の変異株のコエンザイムQ10生産性を評価し、乾燥菌体あたりのコエンザイムQ10含量が向上した変異菌株を3株(T1、T2、T3)得た。各変異菌株の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表1に示した。
(2)プロトプラスト融合による育種
Sporobolomyces sp. NY205株から得られたコエンザイムQ10生産性を向上させた変異菌株T1及びT2について実施例1に記載の方法でプロトプラストの製造をおこなった。こうして得られたプロトプラストを同量とって混合し、集菌後、混合物を融合用バッファーで懸濁し、融合させた。融合処理したプロトプラスト懸濁液をプロトプラスト再生培地に軽く塗布し、同培地で重層し、28℃で5日以上培養した。プレートに生育してきたコロニーをYPD液体培地及びレプリカ用プレートに接種し、約300株のコロニーのコエンザイムQ10生産性を評価し、親菌株と比較して生産性の向上した融合体を取得した。融合体(F1)の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表2に示した。
Sporobolomyces sp. NY205株から得られたコエンザイムQ10生産性を向上させた変異菌株T1及びT2について実施例1に記載の方法でプロトプラストの製造をおこなった。こうして得られたプロトプラストを同量とって混合し、集菌後、混合物を融合用バッファーで懸濁し、融合させた。融合処理したプロトプラスト懸濁液をプロトプラスト再生培地に軽く塗布し、同培地で重層し、28℃で5日以上培養した。プレートに生育してきたコロニーをYPD液体培地及びレプリカ用プレートに接種し、約300株のコロニーのコエンザイムQ10生産性を評価し、親菌株と比較して生産性の向上した融合体を取得した。融合体(F1)の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表2に示した。
(1)変異剤(NTG)によるランダム変異育種
Sporobolomyces sp. NY205株をYPD培地で28℃で24時間培養し、集菌後、50mM Tris maleate(pH6.0)で菌体を2回洗浄した後、50mg/LとなるようにNTGを添加して、28℃で1時間ゆるやかに浸とうし、変異処理を行った。ついで、集菌後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)で2回菌体を洗浄した。変異処理後、懸濁液を蒸留水で希釈して0.1mLをYPDプレートに塗布して、28℃で72〜144時間培養し、変異菌株のコロニーを得た。得られたコロニーをYPD培地で培養し、17000株の変異菌株のコエンザイムQ10生産性を評価し、乾燥菌体あたりコエンザイムQ10含量が向上した変異菌株を7株(T4、T5、T6、T7、T8、T9、T10)得た。各変異菌株の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表3に示した。
Sporobolomyces sp. NY205株をYPD培地で28℃で24時間培養し、集菌後、50mM Tris maleate(pH6.0)で菌体を2回洗浄した後、50mg/LとなるようにNTGを添加して、28℃で1時間ゆるやかに浸とうし、変異処理を行った。ついで、集菌後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)で2回菌体を洗浄した。変異処理後、懸濁液を蒸留水で希釈して0.1mLをYPDプレートに塗布して、28℃で72〜144時間培養し、変異菌株のコロニーを得た。得られたコロニーをYPD培地で培養し、17000株の変異菌株のコエンザイムQ10生産性を評価し、乾燥菌体あたりコエンザイムQ10含量が向上した変異菌株を7株(T4、T5、T6、T7、T8、T9、T10)得た。各変異菌株の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表3に示した。
(2)プロトプラスト融合による育種
Sporobolomyces sp. NY205株から得られたコエンザイムQ10生産性向上株T5及びT10について、実施例1に記載の方法でプロトプラスト製造を行ったもの、または、このプロトプラストを凍結保存用バッファーに懸濁し、‐80℃フリーザーで徐々に凍結させることで安定にプロトプラストを保存しておいたものを融合に使用した。T5及びT10のプロトプラスをそれぞれ等量混ぜ合わせ、電気融合用バッファー(1.4M Sorbitol、0.1mM CaCl2、0.5mM MgCl2)で2回洗浄後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)でプロトプラスト濃度が108個/mLになるように調整し、細胞融合装置を用い、交流電圧15Vを10秒間かけた後、直流電圧を600Vで2回かけ、プロトプラスト融合を行った。融合処理したプロトプラスト懸濁液をプロトプラスト再生培地に軽く塗布し、同培地で重曹し、28℃で5日以上培養した。プレートに生育してきたコロニーをYPD液体培地及びレプリカ用プレートに接種し、約300株のコロニーのコエンザイムQ10生産性を評価し、親菌株と比較して生産性の向上した融合体を取得した。融合体(F2)の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表4に示した。
Sporobolomyces sp. NY205株から得られたコエンザイムQ10生産性向上株T5及びT10について、実施例1に記載の方法でプロトプラスト製造を行ったもの、または、このプロトプラストを凍結保存用バッファーに懸濁し、‐80℃フリーザーで徐々に凍結させることで安定にプロトプラストを保存しておいたものを融合に使用した。T5及びT10のプロトプラスをそれぞれ等量混ぜ合わせ、電気融合用バッファー(1.4M Sorbitol、0.1mM CaCl2、0.5mM MgCl2)で2回洗浄後、100mMリン酸緩衝溶液(pH7に調整)でプロトプラスト濃度が108個/mLになるように調整し、細胞融合装置を用い、交流電圧15Vを10秒間かけた後、直流電圧を600Vで2回かけ、プロトプラスト融合を行った。融合処理したプロトプラスト懸濁液をプロトプラスト再生培地に軽く塗布し、同培地で重曹し、28℃で5日以上培養した。プレートに生育してきたコロニーをYPD液体培地及びレプリカ用プレートに接種し、約300株のコロニーのコエンザイムQ10生産性を評価し、親菌株と比較して生産性の向上した融合体を取得した。融合体(F2)の乾燥菌体におけるコエンザイムQ10含量と、Sporobolomyces sp. NY205株(WT)に対するコエンザイムQ10含量の向上度合いを相対値として表4に示した。
本発明のプロトプラストの製造方法により、Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラスト化を行うことができ、効率的なSporobolomyces属に属する酵母の育種を行うことができる。これにより、有用物質の生産能の高い融合体及びその生産物を得ることができる。
Claims (7)
- Sporobolomyces属に属する酵母のプロトプラストの製造方法であって、少なくとも
以下のa)およびb)の工程を含むプロトプラストの製造方法。
a)Sporobolomyces属に属する酵母を、細胞壁の合成を阻害する条件下において培養する工程
b)a)の工程によって培養された酵母を含む懸濁液に2種以上の細胞壁溶解酵素を添加する工程 - 酵母の細胞壁の合成を阻害する条件が、培地に細胞壁合成阻害剤を添加することによるものである請求項1に記載のプロトプラストの製造方法。
- 細胞壁合成阻害剤が、L-システイン(L-cysteine)であり、培地に対して0.01〜0.5%となるように添加する請求項2に記載のプロトプラストの製造方法。
- 2種以上の細胞壁溶解酵素が、セルラーゼとβ-1,6-グルカナーゼを含むものである請求項1〜3のいずれかに記載のプロトプラストの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の方法で製造されるプロトプラスト。
- 請求項5に記載のプロトプラストを融合して得られる融合体。
- 請求項6に記載の融合体を培養して得られる生産物。
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2005
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