JP2006287317A - Rfidタグ用誘導アンテナ装置及びrfidタグ通信システム - Google Patents

Rfidタグ用誘導アンテナ装置及びrfidタグ通信システム Download PDF

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良平 小沼
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Abstract

【課題】 RFIDタグが遮蔽物に囲まれていても、通信の確実性を高める
【解決手段】 本発明の場合、RFIDタグリーダライタは、RFIDタグ用誘導アンテナ装置を介して、金属遮蔽物で囲まれているRFIDタグと通信する。RFIDタグ用誘導アンテナ装置は、RFIDタグリーダライタとの間で無線信号を授受するループアンテナ構成の誘導中継アンテナと、金属遮蔽物による空間内のRFIDタグとの間で無線信号を授受するループアンテナ構成のRFID誘導アンテナと、誘導中継アンテナ及びRFID誘導アンテナ間を接続する導体線路とを有し、誘導中継アンテナが、金属遮蔽物を構成する一面と同一面上、又は、金属遮蔽物の外部に設けられている、あるいは、金属遮蔽物に接する内側の面に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明はRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムに関し、例えば、プレストレストコンクリート構造物のグラウト施工におけるグラウト材の充填の状況をシース管に取り付けたセンサ部により検出するシステムに適用し得るものである。
プレストレストコンクリートは、高張力に耐えうる鋼材を用いて、コンクリートに圧縮応力を与え、従来の鉄筋コンクリートと比べて著しく曲げ耐力を向上させたもので、橋梁、建築構造物、各種タンクなどに利用されている。
プレストレストコンクリートを製造する方法の一つとして、シース管と呼ばれるパイプ状の鞘管を配置した後にコンクリートを打設し、コンクリートの硬化後にシース管内に通された鋼材を緊張してコンクリートに圧縮応力を導入するポストテンション方式がある。
ポストテンション方式のプレストレストコンクリートでは、鋼材とコンクリートとの一体化を図る目的、及び鋼材が腐食等により損傷することを防ぐ目的でシース管内にグラウト材が充填される。しかし、シース管内にグラウト材の未充填部があると、水や酸素、さらには海岸付近の構造物に対するケースや凍結防止剤を使用するケースでは塩化物イオンが進入し、長い期間に鋼材が腐食することがあり、プレストレストコンクリートの耐荷重性能は大きく低下する。従って、この工法においてはシース管内全体にグラウト材を行き渡らせる必要がある。
グラウト材の充填を確認する手法として、センサを用いた方法が考えられている。例えば、通信技術を用いてコードレスで、センサが感知した情報を外部で読み取る方法が考えられている(特許文献1及び特許文献2参照)。この考えられる方法は、グラウト材の充填をシース管に関連したセンサで検知し、その検知情報を無線通信により読取装置で読み取る方法である。ここで、通信距離が短いので、RFIDタグを通信装置として利用することも考えられる。
特開2001−201373 特開2003−107030
ところで、橋梁等の場合、コンクリート構造物の表面近くに左右のに間隔をあけて格子状に組まれた鉄筋がそれぞれ設けられ、その鉄筋で形成される空間の中にシース管が位置する。従って、グラウト材の充填を検知するセンサや、センサの検知信号を無線送信する通信装置(RFIDタグ)も、この空間の中に位置する。
そのため、無線通信に対して鉄筋が遮蔽物として通信を妨害し、通信が全くできなかったり、極端に通信距離を短くしたりするなどの弊害を引き起こすと考えられる。
そのため、RFIDタグが遮蔽物に囲まれていても、通信の確実性を高める手段や手法が望まれている。
かかる課題を解決するため、第1の本発明のRFIDタグ用誘導アンテナ装置は、(1) RFIDタグリーダライタとの間で無線信号を授受するループアンテナ構成の誘導中継アンテナと、(2)金属遮蔽物による空間内のRFIDタグとの間で無線信号を授受するループアンテナ構成のRFID誘導アンテナと、(3)上記誘導中継アンテナ及び上記RFID誘導アンテナ間を接続する導体線路とを有し、(4)上記誘導中継アンテナが、上記金属遮蔽物を構成する一面と同一面上、又は、上記金属遮蔽物の外部に設けられている、あるいは、上記金属遮蔽物に接する内側の面に設けられていることを特徴とする。
また、第2の本発明のRFIDタグ通信システムは、(1)上記第1の本発明のRFIDタグ用誘導アンテナ装置と、(2)第1の本発明のRFIDタグ用誘導アンテナ装置における誘導中継アンテナとの間で無線信号を授受するRFIDタグリーダライタと、(3)第1の本発明のRFIDタグ用誘導アンテナ装置におけるRFID誘導アンテナとの間で無線信号を授受するRFIDタグとを有することを特徴とする。
本発明によれば、RFIDタグが通信遮蔽物に囲まれていても、RFIDタグリーダライタとの間での通信の確実性を高めることができる。
(A)第1〜第9の実施形態の共通技術
以下では、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第1〜第9の実施形態を説明するが、まず、各実施形態に共通する前提技術を説明する。
図2は、シース管の固定方法の説明図である。図1は、シース管へのグラウト材の充填の様子などを示す概略断面図である。
図2において、シース管1は、基礎格子鉄筋2から上方に垂設された左右の側面に格子状に配筋された鉄筋構造体(以下、側面鉄筋と呼ぶ)3L、3Rに対し、梁材4によって固定されて設けられる。このような状態において、コンクリート5が打設され、コンクリート5の硬化後に、図1に示すように、シース管1内に鋼材6が挿入されて緊張され、コンクリート5に圧縮応力を導入する。その後、シース管5内にグラウト材7が充填される。シース管1には、例えば、所定間隔で、充填検出通信装置8が設けられている。
充填検出通信装置8は、内部の図示は省略するが、大きくは、センサとRFIDタグとでなる。センサは、グラウト材7の充填により位置変化を起こすフロートを有し、フロートが上限等の所定位置に達した場合を検出するものである。RFIDタグ(図3符号10参照)は、センサの検出信号を、RFIDタグリーダライタからの要求に応じて送信するものである。
後述する第1〜第9の実施形態は、充填検出通信装置8の近傍に、後述するRFIDタグ用誘導アンテナ装置のRFID誘導アンテナ9(図3以降では符号13で表している)が配置されていることを特徴としている。なお、図1では、RFID誘導アンテナ9の配置を省略して示している。また、実施形態によって、RFID誘導アンテナ9の数や配置方法は変化し、図1の配置位置に限定されないものである。
(B)第1の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第1の実施形態を説明する。
図3は、第1の実施形態の特徴的な構成を示す説明図であり、図3(A)及び(B)はそれぞれ、側面鉄筋に対する正面図及び側面図である。
図3において、第1の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置は、誘導中継アンテナ11と、金属導体線路12と、RFID誘導アンテナ13とでなり、誘導中継アンテナ11及びRFID誘導アンテナ13の間を、金属導体線路12が接続させている。
誘導中継アンテナ11は、上述した側面鉄筋3(3R又は3L)の同一の格子に設けられた一対の金属製の棒体(以下、金属棒と呼ぶ)11a、11bと、それら金属棒11a、11bが接続されたことにより、ループアンテナとして機能する側面鉄筋3の部分とでなる。実際上、金属棒11a、11bを含むループは多数存在するが、RFIDタグリーダライタ(図示せず;図5の符号14)からの質問波に対し、各ループが誘導した電流の合成電流が金属導体線路12を介してRFID誘導アンテナ13側に伝達され、等価的には、1ループだけが存在していると見ることができる。
側面鉄筋3に金属棒11a、11bを設置した近傍にRFIDタグリーダライタ14のアンテナ14a(図3(A)には図示せず)を近づけると、アンテナ14aと、側面鉄筋3と金属棒11a、11bで形成される複数の誘導アンテナ要素との電磁結合効果により、各誘導アンテナ要素にループ電流が流れる(後述する)。
図3においては、水平方向に金属棒11a、11bを設けたものを示したが、垂直方向や斜め方向に金属棒11a、11bを設けるようにしても良い。また、金属棒11a、11bは、図3に示すように、一部がループを構成しないようにはみ出して取り付けても、ループ部分だけが有効に機能していれば良いので、はみ出しが問題となることはない。さらに、図4に示すように、1本の金属棒11cによってループを形成させるようにしても良い。さらにまた、金属棒11a、11bは、側面鉄筋3に接するように側面鉄筋3の内側若しくは外側に設けても良いが、コンクリート打刻時の内側から外側への圧力を考慮すると、側面鉄筋3の内側に設けることが好ましい。
各金属棒11a、11bの一方の先端は近接しており、その先端に、金属導体線路12を構成する2本の線路12a、12bが接続されている。
金属導体線路12には、例えば、2本の被覆撚り線(12a、12b)、又は、2本が近接した被覆平行線(12a、12b)を使用する。金属導体線路12の金属材料や太さは、損失により通信の妨げられないものを選定する。金属導体線路12は、誘導中継アンテナ11及びRFID誘導アンテナ13の間を、なるべく無誘導で接続することが望ましいものである。例えば、側面鉄筋3、金属棒11a、11b及び金属導体線路12の金属が同種であることは、無誘導接続に近付くので好ましい。
RFID誘導アンテナ13は、例えば、RFIDタグリーダライタのアンテナと同様なループアンテナである。RFID誘導アンテナ13は、コンクリート5が打設される前の状態から、充填検出通信装置8(図1)のRFIDタグ10に近接して設けられるものである。例えば、RFID誘導アンテナ13は、充填検出通信装置8上に接着されて設けられたり、シース管1に設けられた取付け具を介してRFIDタグ10に近接して設けられる。
図5は、第1の実施形態におけるRFIDタグリーダライタとRFIDタグとの通信動作の説明図である。
RFIDタグリーダライタ14がそのアンテナ14aから質問波(例えば磁束波)を放射すると、誘導中継アンテナ11がその質問波を捕捉して電流を誘起させ、この誘起電流が誘導中継アンテナ11、金属導体線路12及びRFID誘導アンテナ13でなるループを巡回する。これにより、RFID誘導アンテナ13から、上述と同様な質問波が放射されてRFIDタグ10に到達する(誘導結合させる)。RFIDタグ10が質問波に対して応答すると、上述とは、逆の経路によって、その応答波はRFIDタグリーダライタ14に返信される。
図3(A)は、この際の誘導中継アンテナ11の様子をも示しているものである。図3(A)において、RFIDタグリーダライタ14のアンテナ14aから質問波(例えば磁束波)を捕捉する誘導アンテナ要素として、11−1(二点破線)、11−2(点線)、11−3(一点破線)が形成され(これ以外の誘導アンテナ要素も形成されるが、説明の簡単化のために図示せず)、各誘導アンテナ要素にはループ電流i1、i2、i3がそれぞれ発生する。
ループ電流の大きさは、RFIDタグリーダライタ14のアンテナ14aと各誘導アンテナ要素11−1、11−2、11−3との磁束の結合度に応じて変化し、具体的には、アンテナ14aと各誘導アンテナ11−1、11−2、11−3との位置関係や各アンテナの面積により変わる。例えば、アンテナ14aを誘導アンテナ11−2に平行になるようにし、かつ、近接させることにより、高い電磁結合効果を得られ、ループ電流i2が大きくなる。逆に、アンテナ14aを誘導アンテナ11−1との磁束の結合度が最も高くなるように近接させると、ループ電流i1が大きくなる。そして、金属導体線路12にはこれら複数のループ電流(ここではi1、i2、i3)の総和が流れる。
なお、図3(A)において、金属棒11a、11bの上側に形成される誘導アンテナ(11−2、11−3)と下側に形成される誘導アンテナ(11−1)ではアンテナ14aからみた場合のループの向きが逆になるため、発生するループ電流の方向が逆となる。従って、金属導体線路12に流入するループ電流の総和はi3+i2−i1(ないしは−i3−i2+i1)となり、RFID誘導アンテナ13からみると等価的に1ループが存在しており、そのときの流れるループ電流はi3+i2−i1(ないしは−i3−i2+i13)となる。そして、このループ電流が金属導体線路12を経由してRFID誘導アンテナ13に伝わり、RFIDタグ10に伝わる。
なお、アンテナ14aを金属棒11a、11bのおおよその位置に近づけてRFIDタグ10を読むにしても、アンテナ14aを近接させる場所によってはループ電流の流れる方向が逆となる場合がある。しかしながら、ループ電流の時計方向電流量(ここではi2+i3)と反時計方向電流量(ここではi1)とが同量(均衡)状態となり、ループ電流があたかも発生しない場合も考え得るが、その場合はアンテナ14aの近接位置をずらすなどのRFIDタグリーダライタ14の操作上の簡単な調整により、時計方向電流量と反時計方向電流量とが同量(均衡)となる状態から抜け出すことによってループ電流が発生する。
また、上記はRFIDタグリーダライタ14がRFIDタグ10に電力伝送を行う場合やデータを書き込む場合について説明したが、RFIDタグ10からデータを読み出す場合も全く同じである。
第1の実施形態によれば、従来であれば、遮蔽物として通信の妨害をしていた側面鉄筋3(3L、3R)を誘導中継アンテナとして逆に利用しており、以下の効果を奏することができる。
(a1)RFIDタグリーダライタはRFIDタグ10ではなく直接には誘導中継アンテナ11と通信を実行するので、RFIDタグリーダライタがRFIDタグをアクセスするに際して、RFIDタグの取り付け方向が問題となることは少ない。すなわち、金属導体線路12及びRFID誘導アンテナ13が介在するので、RFID誘導アンテナ13の向きをRFIDタグ10の取り付け方向に合わせて適宜選定すれば良い。
因みに、従来では、コンクリート外の側面からRFIDタグに対して直接アクセスする方法であるため、RFIDタグリーダライタのアンテナ面とRFIDタグ面(そのアンテナ面)とを平行にすることを要し、平行にしなければ一段と通信距離が短くなる。
(a2)RFIDタグリーダライタはRFIDタグ10ではなく直接には誘導中継アンテナ11と通信を実行し、金属導体線路12及びRFID誘導アンテナ13を介してRFIDタグ10にアクセスするので、通信の良否が、RFIDタグリーダライタとRFIDタグ10との距離に依存しない。また、金属導体線路12の引き回しにより、RFIDタグ10の設置位置の制限を緩和することができる。
すなわち、従来に比較して、通信距離や通信範囲を大幅に拡大、延長することができる。
(a3)通信遮蔽物として機能する左右の側面鉄筋の間にRFIDタグ10が位置するような場合には、従来であれば、質問波が反射又は吸収され、通信ができないか、又は、極端に通信距離が短くなったりしていた。
第1の実施形態によれば、従来であれば通信遮蔽物であった金属格子(鉄筋コンクリート構造物に配筋されている格子状に組まれた鉄筋構造体)を誘導中継アンテナとして利用して、この誘導中継アンテナで受信した信号を金属からなる通信遮蔽物内部へ導きRFID誘導アンテナでRFIDタグと通信するので、RFIDタグリーダライタのアンテナとRFIDタグとの間に通信遮蔽物(側面鉄筋3)があっても通信することができる。
(a4)RFIDタグリーダライタによる読取り可能範囲を広くすることができる。
従来であれば、RFIDタグがある付近しか通信できないため、RFIDタグをねらってRFIDタグリーダライタのアンテナを近付ける必要があった。そのため、見えないところに埋め込まれたRFIDタグと通信するためには、埋め込み位置を管理しておいて探す必要があった。
第1の実施形態によれば、金属格子(金属製ネット構造体)の1つに金属導体線路を接続するため、その周囲から誘導されたRFIDタグリーダライタからの質問波信号にも誘導によりRFIDタグと通信できるため、読取り可能範囲が大幅に広がり、見えないところのRFIDタグ10の探索工数を短縮することができる。
例えば、RFIDタグリーダライタの質問波により誘導中継アンテナ11にループ電流が流れれば通信を実行でき、RFIDタグリーダライタのアンテナ位置によって、ループ電流の流れる格子部分などが変化するが(i1〜i3参照)、金属導体線路にループ電流変化が伝われば通信を実行できる。すなわち、RFIDタグリーダライタのアンテナ位置の許容される範囲(読取り可能範囲)が大幅に拡大される。
(a5)第1の実施形態によっても、RFIDタグ10と非接触で通信できることを維持できる。
(a6)上述のような効果を得るための構成が、誘導中継アンテナ11、金属導体線路12及び誘導アンテナ13の追加であるので、効果に比べ、コストパフォーマンスが良好である。特に、誘導中継アンテナ11には、既設の側面鉄筋3を利用しているので、この点からも、コストパフォーマンスが良好になっている。
(C)第2の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第2の実施形態を説明する。
図6は、第2の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。図6は、上述した第1の実施形態に係る図3(A)に対応する図面であり、同一、対応部分には同一符号を付して示している。
第2の実施形態の誘導中継アンテナ11は、側面鉄筋3(3R又は3L)における1個の格子を基本構成とし、その格子に、その格子の横格子棒又は縦格子棒の一部を切り欠いた切欠部20を設けることにより構成されている。切欠部20の両端に、金属導体線路12が接続されている。その他は、第1の実施形態と同様である。
上述のように切欠部20を設けることによっても、RFIDタグリーダライタ14からの質問波(例えば磁束波)を捕捉し得るループアンテナを構成できており、第1の実施形態と同様に動作する。
従って、第2の実施形態によっても、上述した第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。さらに、第2の実施形態によれば、既設の側面鉄筋3を利用し、追加部材が不要となるので、部材コストが不要である。また、追加部材が不要であるので、追加部材の離脱などによる信頼性の低下を招くことがなく、また、追加部材が鉄筋腐食を引き起こすようなことは当然に生じない。
(D)第3の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第3の実施形態を説明する。
図7は、第3の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。図7は、上述した第1の実施形態に係る図3(A)に対応する図面であり、同一、対応部分には同一符号を付して示している。
第3の実施形態の誘導中継アンテナ11は、ごく短い切欠部30を有する矩形状のものであり、その上辺11dが、側面鉄筋3(3R又は3L)の横格子棒に電気的に接続されたものである。誘導中継アンテナ11の切欠部30の両端に、金属導体線路12が接続されている。その他は、第1の実施形態と同様である。ここで、誘導中継アンテナ11を側面鉄筋3(3R又は3L)に電気的に接続した場合、側面鉄筋3の一部ループも誘導中継アンテナ11として機能するようになる。
なお、誘導中継アンテナ11の上辺11dと、側面鉄筋3の横格子棒とが共通化されたものであっても良い。また、誘導中継アンテナ11の上辺ではなく、右辺、左辺、下辺が側面鉄筋3の、縦格子棒又は横格子棒に電気的に接続されたものであっても良く、さらに、誘導中継アンテナ11の2辺以上が側面鉄筋3に電気的に接続されたものであっても良い。さらにまた、図7では、上辺11dの全体が側面鉄筋3に接触しているものを示したが、少なくとも1点で電気的に側面鉄筋3に接続されたものであっても良い。
側面鉄筋3とは独立した誘導中継アンテナ11を、絶縁体でなる紐などによって、側面鉄筋3に取り付けることも、本発明の他の実施形態をなすものであるが、この場合には、側面鉄筋3は従来と同様に通信遮蔽物として機能するので、第3の実施形態のように、側面鉄筋3に電気的に接続させ、RFIDタグリーダライタ14からの質問波の捕捉に、側面鉄筋3も機能させるようにすることが好ましい。
上述のように側面鉄筋3に対して電気的に接続される誘導中継アンテナ11により、RFIDタグリーダライタ14からの質問波(例えば磁束波)を捕捉し得るループアンテナを構成できており、第1の実施形態と同様に動作する。
従って、第3の実施形態によっても、上述した第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。さらに、第3の実施形態によれば、予め誘導中継アンテナとなる部分を構成しておくため、現地での設置作業が容易であり、設置工数を削減することができる。また、予め誘導中継アンテナとなる部分を構成しておくため、その形状については自由度があり、形状を変えても設置工数のアップとならない。
(E)第4の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第4の実施形態を説明する。
図8は、第4の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。図8は、上述した第2の実施形態に係る図6に対応する図面であり、同一、対応部分には同一符号を付して示している。
第4の実施形態は、図8から明らかなように、1個の側面鉄筋3(3R又は3L)に対し、第2の実施形態で説明した誘導中継アンテナ11を複数(図8のものは2個;符号は11−1及び11−2)設けたものである。各誘導中継アンテナ11−1、11−2はそれぞれ、対応する金属導体線路12−1、12−2を介して、対応するRFID誘導アンテナ13−1、13−2に接続されており、異なるRFIDタグ10−1、10−2を中継対象としている。
ここで、異なるRFIDタグリーダライタで同時にRFIDタグ10−1、10−2をアクセスしても良いが、誘導中継アンテナ11−1及び11−2の距離によっては、クロストークなどを回避するために、同一のRFIDタグリーダライタによってアクセスすることが好ましい。
上記第4の実施形態によれば、1個の側面鉄筋を利用しながら、複数のRFIDタグと有効な通信を実現させることができる。
なお、図8は、1個の側面鉄筋3を利用して第2の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置を複数設けたものを示したが、1個の側面鉄筋3を利用して第1の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置を複数設けるようにしても良く(後述する第5の実施形態参照)、1個の側面鉄筋3を利用して第3の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置を複数設けても良く、1個の側面鉄筋3に対し、第1〜第3の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置を混在させて複数設けるようにしても良い。
このような同一、又は異なる形態の誘導中継アンテナ11の複数の混在設置は、その場所での最適な設置方法を選択できることを意味している。
(F)第5の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第5の実施形態を説明する。
図9は、第5の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。図9は、上述した第1の実施形態に係る図3(A)に対応する図面であり、同一、対応部分には同一符号を付して示している。
上述したように、また、図9に示すように、第5の実施形態は、1個の側面鉄筋3を利用して第1の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置を複数設けたものであり、特徴は、複数設けた点に加え、複数の誘導中継アンテナ11−1、11−2の金属棒11a−1、11a−2、11b−1、11b−2の取り付けを容易にする統合棒材40を導入した点である。
統合棒材40は、側面鉄筋3との接触位置(例えば、P1、P2)で接着や溶接などによって取り付けられても良く、また、金属紐などによって縛り付けられて取り付けられても良い。
図10(A)及び図9は、統合棒材40の第1の実現例の説明図であり、図10(B)は、統合棒材40の第2の実現例の説明図である。
統合棒材40の第1の実現例は、統合棒材40としての必要長さを有する棒状絶縁体41の周囲に、複数(図10(A)は3個の例を示している)の金属製の金属円筒体42−1(図9の金属棒11a−1が該当する)、42−2(図9の金属棒11a−2及び11b−1が該当する)、42−3(図9の金属棒11b−2が該当する)を嵌め合わせたものである。ここで、金属円筒体42−1〜42−3は、棒状絶縁体41に対し、摺動可能に嵌め合わせたものであっても良く、また、棒状絶縁体41に対して固定されているものであっても良い。統合棒材40は、金属円筒体42−1〜42−3の部分が側面鉄筋3に接触するように取り付けられる。なお、金属円筒体42−1〜42−3の部分を、棒状絶縁体41に対する部分的な金属メッキにより形成するようにしても良い。
統合棒材40の第2の実現例は、複数(図10(B)は2個の例を示している)の短い絶縁性の絶縁円筒体43−1、43−2のそれぞれの両側から、金属棒44−1(図9の金属棒11a−1が該当する)、44−2(図9の金属棒11a−2及び11b−1が該当する)、44−3(図9の金属棒11b−2が該当する)を差し込んで全体を棒状としたものである。ここで、絶縁円筒体43−1、43−2は、金属棒44−1〜44−3を摺動可能に嵌め合わせたものであっても良く、また、絶縁円筒体43−1、43−2は、金属棒44−1〜44−3を固着したものであっても良い。統合棒材40は、金属棒44−1〜44−3の部分が側面鉄筋3に接触するように取り付けられる。
上記第5の実施形態によれば、1個の側面鉄筋を利用しながら、複数のRFIDタグと有効な通信を実現させることができると共に、そのための追加部材を容易に側面鉄筋に取り付けることができる。
(G)第6の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第6の実施形態を説明する。
図11は、第6の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。図11は、上述した第3の実施形態に係る図7に対応する図面であり、同一、対応部分には同一符号を付して示している。
第6の実施形態は、1個の誘導中継アンテナ11に対し、複数組(図11のものは2組)の金属導体線路12−1、12−2及びRFID誘導アンテナ13−1、13−2を設け、異なるRFIDタグ10−1、10−2をアクセスし得るようにしたものである。
図11は、1個の誘導中継アンテナ11として、第3の実施形態で説明したものを示したが、第1の実施形態や第2の実施形態で説明した形式の誘導中継アンテナ11であっても良い。また、複数の金属導体線路12−1、12−2の引き出し箇所から別個のものになっていても良く、途中までは共通で途中から別個の線路となっているものであっても良い。
第6の実施形態によれば、側面鉄筋に設けられた1個の誘導中継アンテナ11を利用しながら、複数のRFIDタグと有効な通信を実現させることができる。
裏返しに言うならば、通信対象のRFIDタグ数に比較して、誘導中継アンテナを減らすことができる。また、RFIDタグリーダライタの位置を変えずに、同時に複数のRFIDタグと通信でき、作業工数を削減することができる。例えば、図2に示すように、シース管1に関連して複数の充填検出通信装置8(従って、複数のRFIDタグ)が分散している場合にも、RFIDタグリーダライタの位置を変えずアクセスでき、作業効率を高めることができる。
第6の実施形態に対する変形実施形態として、1個の誘導中継アンテナ11に接続された2個のRFID誘導アンテナ13−1、13−2が、同一のRFIDタグ10を対象としたものを挙げることができる。ここで、RFID誘導アンテナ13−1、13−2が同一のRFIDタグ10を挟み込むように配置されても良く、RFIDタグ10の同一面側にRFID誘導アンテナ13−1、13−2が配置されても良い。
(H)第7の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第7の実施形態を説明する。
図12は、第7の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図であり、既述した実施形態との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
第7の実施形態は、同一の側面鉄筋3に設けられた2個の誘導中継アンテナ11−1、11−2を、それぞれ対応する金属導体線路12−1、12−2を介して対応するRFID誘導アンテナ13−1、13−2に接続させ、同一のRFIDタグ10に対し、いずれのRFID誘導アンテナ13−1、13−2を用いてもアクセスし得るようにしたものである。
なお、図12は、RFID誘導アンテナ13−1、13−2が同一のRFIDタグ10を挟み込みように配置されているものを示したが、RFIDタグ10の同一面側にRFID誘導アンテナ13−1、13−2が配置されていても良い。
第7の実施形態によれば、RFIDタグリーダライタがRFID誘導アンテナ13−1、13−2のいずれの近傍にあってもRFIDタグ10をアクセスすることができ、RFID誘導アンテナ13−1、13−2の位置がコンクリートの存在のために目視できなくても、作業者によるアクセス位置の探索が容易になる。
また、RFIDタグリーダライタが誘導中継アンテナ11−1、11−2のいずれと直接通信しても、RFIDタグ10と通信でき、すなわち、通信可能範囲を広くでき、RFIDタグ10の探索工数などの作業工数を削減することができる。
(I)第8の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第8の実施形態を説明する。
図13は、第8の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図であり、既述した実施形態との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
第8の実施形態は、左右の側面鉄筋3L、3Rにそれぞれ1個ずつ設けられた誘導中継アンテナ11L、11Rを、それぞれ対応する金属導体線路12L、12Rを介して対応するRFID誘導アンテナ13L、13Rに接続させ、同一のRFIDタグ10に対し、いずれのRFID誘導アンテナ13L、13Rを用いてもアクセスし得るようにしたものである。
なお、図13は、RFID誘導アンテナ13L、13Rが同一のRFIDタグ10の同一面側に配置されているものを示したが、RFIDタグ10を挟み込みようにRFID誘導アンテナ13L、13Rが配置されていても良い。
既述した実施形態においては、RFID誘導アンテナがいずれの側面に設けられたかを意識しながら、作業者がRFIDタグリーダライタを用いたアクセス位置の探索を行うが、この第8の実施形態によれば、側面を意識することなく、RFIDタグリーダライタによってRFIDタグをアクセスすることができ、作業者によるアクセス位置の探索が容易になる。
(J)第9の実施形態
次に、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを、グラウト材の充填状況検出システムに適用した第9の実施形態を説明する。
図14は、第9の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図であり、既述した実施形態との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。図14(A)は、誘導中継アンテナの側面鉄筋への取り付け状態をコンクリートの前面側から見た正面図であり、図14(B)は、誘導中継アンテナの側面鉄筋への取り付け状態を上部から見た平面図である。
第9の実施形態も、上述した第3の実施形態のように、誘導中継アンテナ11を側面鉄筋3とは完全に別体で形成しておき、その誘導中継アンテナ11を側面鉄筋3に電気的に接続させるものである。
しかしながら、第9の実施形態の場合、誘導中継アンテナ11のループ形状が直角三角形になっている点が、第3の実施形態とは異なる。
コンクリートの打設では、左右の側面鉄筋3L、3R間の中間部分にコンクリートが流し込まれるので、コンクリートの打設圧力は、側面鉄筋3や誘導中継アンテナ11に対し、内側から前面側へ、かつ、上方から下方へ印加される。
この第9の実施形態の場合、誘導中継アンテナ11における直角を挟む2辺部分11Ha、11Hbを、側面鉄筋3の横格子棒3Y及び縦格子棒3Tに内側から接して取り付けているので、内側から前面側へのコンクリートの打設圧力に対し、誘導中継アンテナ11が側面鉄筋3より前面側に飛び出ることを抑えることができる。また、誘導中継アンテナ11における斜辺部分11Hcと他の1辺部分11Haとで形成される鋭角が上方を向くように、誘導中継アンテナ11が側面鉄筋3に取り付けられているので、上方から下方へのコンクリートの打設圧力を複数の辺部分に分散、緩和できる。
以上のように、第9の実施形態によれば、直角三角形形状の誘導中継アンテナ11を適用したので、コンクリートの打設圧力によって、誘導中継アンテナ11の設置位置が所望位置からずれるようなことを防止することができる。
この第9の実施形態で、誘導中継アンテナ11が矩形形状に限定されないことを示したが、さらに、円形などの他の形状でも良く、また、大きさも、側面鉄筋3の基本格子の大きさより大きくても構わない。
図15は、上述したような多様な誘導中継アンテナ11の形状や大きさなどの例をまとめて示した説明図である。
なお、誘導中継アンテナ11の形状などは自由であるので、コストがかからない形状を適用するようにしても良い。また、設置環境に応じた形状を、任意に選択するようにしても良い。
例えば、円形状のものは、同じ長さの材料では、面積(磁束を通過させる内部面積)を最も大きくすることができる。菱形状のものは、その取り付け位置などによっては、三角形のものと同様に、上方からの圧力を分散させて弱めることができる。四角形のものは、取り付け工事が容易であり、また、金属遮蔽物の格子形状と同一形状であるので、その格子の矩形内に多くの面積を専有して位置でき、アンテナとしての効率を上げることができ、さらに、そのアンテナ形状への加工がし易いものであり、その大きさによらずに側面鉄筋に容易に取り付けられるものである。
(K)他の実施形態
上記第1〜第9の実施形態においては、本発明によるRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムをグラウト材の充填状況検出システムに適用したものを示したが、本発明の用途は、グラウト材の充填状況検出システムに限定されるものではない。
例えば、コンクリート内、マンホール内、地中の配管や鉄筋の腐食などの物理量や化学量などのセンサに関連して設けられたRFIDタグとの通信システムにも本発明を適用できる。
また、コンクリート構造物等の不動産的構造物などに関係しないRFIDタグとの通信システムにも本発明を適用できる。
例えば、図16に示すように、物品の受け入れ時の搬送などには、格子状の金属50で4側面(及び上面)が囲まれている運搬かご車51に、RFIDタグが付与された管理対象の物品を搭載し、RFID読取りゲート52を通過することがあり得る。このような場合、格子状の金属40が通信遮蔽物となって読み取りを困難にすることがあり得る。このような場合にも、上記実施形態で説明したようなRFIDタグ用誘導アンテナ装置及びRFIDタグ通信システムを適用することにより、かご車51内のRFIDタグをアクセスすることができる。
RFIDタグとの通信を妨害する格子状やメッシュ状の金属製ネット構造体は、平面上のものである必要はなく、例えば、円筒面上に沿った金属製ネット構造体であっても良い。また、当初よりネットとして構成されたものに限定されず、鉄筋コンクリート構造物の施工で配筋される鉄筋構造体のように、施工時などの組立により金属製ネット構造体になったものであっても良い。
さらに、RFIDタグとの通信を妨害するものが、格子状やメッシュ状の金属製ネット構造体でない場合にも、本発明を適用することができる。
例えば、保冷車の保冷庫、冷蔵庫、自動販売機、金属製の棚などは金属板によるほぼ密閉空間を形成しているが、この密閉空間内にRFIDタグが存在する場合には、金属板が通信遮蔽物となってRFIDタグの通信を妨害する。そこで、図17に示すように、密閉空間を形成する金属板61の外部表面に、強磁性素子(例えばフェライト)板62を介して、誘導中継アンテナ11を取り付け、金属導体線路12を、絶縁状態で金属板61及び強磁性素子板62を挿通させ、金属導体線路12の先端の密閉空間内のRFID誘導アンテナ13を介してRFIDタグ10と通信させる。なお、強磁性素子板62は、RFIDタグリーダライタからの質問波が金属板61に到達することを阻害する磁気シールド板として設けたものであるが、強磁性素子板62に代え、絶縁板を用いるようにしても良い。
上記各実施形態の説明では、RFIDタグの具体的な種類に言及しなかったが、金属板や、格子状又はメッシュ状金属製ネット構造体が、RFIDタグとの通信に障害物として機能する種類のRFIDタグであれば、本発明を広く適用することができる。
上述した各種実施形態の技術思想で、他の実施形態の技術思想と組合せ可能なものは、それらを組み合わせて適用することも可能である。
第1〜第9の実施形態に関連する、シース管へのグラウト材の充填の様子などを示す概略断面図である。 第1〜第9の実施形態に関連するシース管の固定方法の説明図である。 第1の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置の特徴的な構成を示す説明図である。 第1の実施形態を変形したRFIDタグ用誘導アンテナ装置を示す説明図である。 第1の実施形態の通信動作の説明図である。 第2の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 第3の実施形態のRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 第4の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 第5の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 第5の実施形態の統合棒体の構成例を示す説明図である。 第6の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 第7の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 第8の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 第9の実施形態におけるRFIDタグ用誘導アンテナ装置の構成を示す説明図である。 本発明のRFIDタグ用誘導アンテナ装置の多様性の説明図である。 他の実施形態(その1)の説明図である。 他の実施形態(その2)の説明図である。
符号の説明
3、3L、3R…側面鉄筋、8…充填検出通信装置、9、13、13−1、13−2、13L、13R…RFID誘導アンテナ、10、10−1、10−2…RFIDタグ、11、11−1、11−2、11L、11R…誘導中継アンテナ、11a、11b、11c…金属棒、12、12−1、12−2、12L、12R…金属導体線路、20、30…切欠部、40…統合棒材、61…金属板61、62…強磁性素子板。

Claims (27)

  1. RFIDタグリーダライタとの間で無線信号を授受するループアンテナ構成の誘導中継アンテナと、
    金属遮蔽物による空間内のRFIDタグとの間で無線信号を授受するループアンテナ構成のRFID誘導アンテナと、
    上記誘導中継アンテナ及び上記RFID誘導アンテナ間を接続する導体線路とを有し、
    上記誘導中継アンテナが、上記金属遮蔽物を構成する一面と同一面上、又は、上記金属遮蔽物の外部に設けられている、あるいは、上記金属遮蔽物に接する内側の面に設けられている
    ことを特徴とするRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  2. 上記金属遮蔽物が格子状又はメッシュ状の金属ネットで構成されており、
    上記誘導中継アンテナが上記金属ネットに電気的に接続している
    ことを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  3. 上記金属ネットが、コンクリート構造物における格子状に組まれた鉄筋であることを特徴とする請求項2に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  4. 上記誘導中継アンテナは、上記金属ネットに対し、金属性の棒体又は筒体を追加して取り付けて形成されたループ状の部分を要素としていることを特徴とする請求項2又は3に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  5. 上記誘導中継アンテナはループ状に形成されたものであり、この形成されたループ状の構成の一部が上記金属ネットに電気的に接続していることを特徴とする請求項2又は3に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  6. 上記誘導中継アンテナは上記金属ネットに接する内側の面に設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  7. 上記誘導中継アンテナは、上記金属ネットの一部を切断して形成されたループ状の部分を要素としていることを特徴とする請求項2又は3に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  8. 上記誘導中継アンテナのループ形状が三角形であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  9. 上記誘導中継アンテナにおける三角形形状の1鋭角が上方に向かっていることを特徴とする請求項8に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  10. 上記誘導中継アンテナとして複数を備え、これら複数の上記誘導中継アンテナが同一の1個の上記RFID誘導アンテナに接続されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  11. 上記誘導中継アンテナ、上記RFID誘導アンテナ及び上記導体線路でなる組を複数備え、各組の上記RFID誘導アンテナが同一の1個のRFIDタグと通信するものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  12. 上記各誘導中継アンテナが電気的に接続する上記金属ネットとして複数有することを特徴とする請求項10又は11に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  13. 上記RFID誘導アンテナとして複数を備え、これら複数の上記RFID誘導アンテナが同一の1個の上記誘導中継アンテナに接続されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  14. 上記金属遮蔽物が金属板で構成されており、
    上記誘導中継アンテナが上記金属板の外部表面に、強磁性体又は絶縁物を介して、磁気的に絶縁されて設けられていることを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置と、
    上記RFIDタグ用誘導アンテナ装置における誘導中継アンテナとの間で無線信号を授受するRFIDタグリーダライタと、
    上記RFIDタグ用誘導アンテナ装置におけるRFID誘導アンテナとの間で無線信号を授受するRFIDタグと
    を有することを特徴とするRFIDタグ通信システム。
  16. 通信遮蔽物による空間内のRFIDタグとRFIDタグリーダライタとの間で通信を行う際に用いる誘導中継アンテナであって、該通信遮蔽物の少なくとも一部が該誘導中継アンテナの一部を構成していることを特徴とする誘導中継アンテナ。
  17. 上記通信遮蔽物が格子状又はメッシュ状の金属製ネット構造物であることを特徴とする請求項16に記載の誘導中継アンテナ。
  18. 上記誘導中継アンテナはループ状に形成されたものであり、このアンテナのループ状部分の一部が上記金属製ネット構造体に電気的に接続していることを特徴とする請求項17に記載の誘導中継アンテナ。
  19. 上記ループ状は、上記金属製ネット構造体に対し、金属性の棒体又は筒体を追加して取り付けて形成されたものであることを特徴とする請求項18に記載の誘導中継アンテナ。
  20. 上記ループ状は、上記金属製ネット構造体の一部を切断して形成されたものであることを特徴とする請求項18に記載の誘導中継アンテナ。
  21. 通信遮蔽物による空間内のRFIDタグとRFIDタグリーダライタとの間で通信を行う際に用いるRFIDタグ用誘導アンテナ装置であって、RFIDタグリーダライタとの間で無線信号を授受する誘導中継アンテナと、通信遮蔽物による空間内のRFIDタグとの間で無線信号を授受するRFID誘導アンテナと、上記誘導中継アンテナ及び上記RFID誘導アンテナ間を接続する導体線路とを有することを特徴とするRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  22. 上記誘導中継アンテナが請求項16〜20のいずれかに記載の誘導中継アンテナであることを特徴とする請求項21に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  23. 上記誘導中継アンテナとして複数を備え、これら複数の上記誘導中継アンテナが同一の1個の上記RFID誘導アンテナに接続されていることを特徴とする請求項21又は22に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  24. 上記RFID誘導アンテナとして複数を備え、これら複数の上記RFID誘導アンテナが同一の1個の上記誘導中継アンテナに接続されていることを特徴とする請求項21又は22に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  25. 上記通信遮蔽物が金属板で構成されており、上記誘導中継アンテナが上記金属板の外部表面に、強磁性体又は絶縁物を介して、磁気的に絶縁されて設けられていることを特徴とする請求項21に記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置。
  26. 請求項21〜25のいずれかに記載のRFIDタグ用誘導アンテナ装置と、上記RFIDタグ用誘導アンテナ装置における誘導中継アンテナとの間で無線信号を授受するRFIDタグリーダライタと、上記RFIDタグ用誘導アンテナ装置におけるRFID誘導アンテナとの間で無線信号を授受するRFIDタグとを有することを特徴とするRFIDタグ通信システム。
  27. 上記RFIDタグ用誘導アンテナ装置は、上記誘導中継アンテナ、上記RFID誘導アンテナ及び上記導体線路でなる組を複数備え、各組の上記RFID誘導アンテナが同一の1個のRFIDタグと通信することを特徴とする請求項26に記載のRFIDタグ通信システム。

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