JP2006286874A - ウェーハ熱処理用治具及び熱処理後のウェーハ - Google Patents

ウェーハ熱処理用治具及び熱処理後のウェーハ Download PDF

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Abstract

【課題】
如何なる温度帯の熱処理を行った場合でもウェーハ裏面に融着するシリコン屑をできるだけ小さくし、ウェーハ露光の際の露光不良を低減する。
【解決手段】
ウェーハ支持部をポリシリコンで形成する。さらにウェーハ支持部の表面をアルカリ系溶液でエッチングして、表面粗さ(算術平均粗さRa)を大きくする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、シリコンで形成されたウェーハ支持部を備え、このウェーハ支持部で熱処理用のウェーハを支持するウェーハ熱処理用治具に関し、特に熱処理に起因して熱処理後のウェーハに付着するシリコン屑の大きさを小さくするものである。また本発明は、露光に影響を及ぼさない程度のシリコン屑が付着した熱処理後のウェーハに関する。
ウェーハの製造工程では様々な熱処理が行われる。図1で示すように、各熱処理でウェーハ4はボート1で支持され炉内に収容され、熱せられる。ボート1は、互いに対向する天板10及び底板20と、天板10、底板20に両端が接続された複数の支柱2とからなる。各支柱2にはその直交方向に突出する複数のウェーハ支持部3が形成される。各支柱2間でウェーハ支持部3の数及び位置は対応する。ウェーハ4は、その外縁部をウェーハ支持部3で支持される。
ところで熱処理では、ウェーハ支持部3の表面の一部がウェーハ4の裏面に融着することが問題であった。複数のウェーハ支持部3で支えられたウェーハ4は僅かながら撓み、ウェーハ支持部3の端部側ほどウェーハ4の自重が掛かる。このような状態では、ウェーハ裏面のうちウェーハ支持部3の端部側と接触する部分にウェーハ支持部部材が融着する。
このようなウェーハが露光機のステージに載置されると、ウェーハ裏面とステージ表面との間に融着物が介在されるため、ステージに対するウェーハ表面の相対的な高さすなわち露光位置が変化する。するとウェーハの露光位置が露光機の焦点位置からずれ、露光不良の要因となる。このようなことからボート材がウェーハに融着することは好ましくない。
そこでボート材がウェーハ裏面に融着することを防止する技術が、例えば下記特許文献1で開示されている。下記特許文献1は石英ボートの表面にポリシリコン膜が形成されるものに関する。ここではポリシリコン自体をボート材にすることも効果があるとされているが、この場合はコスト面で問題があるとされている。ウェーハ支持部はシリコンのウェーハと接するものであるため、ポリシリコン自体はボート材としては適している。
ウェーハ支持部としてのポリシリコン及びウェーハ支持部表面に形成されるポリシリコンは、トリクロロシランを用いて生成される。そしてウェーハ支持部は、その表面すなわちポリシリコン表面に付着する重金属の除去や加工歪みの矯正を目的として、予め酸系溶液でエッチングされる。
なおウェーハ支持部をエッチングする技術としては、例えば下記特許文献2が開示されている。下記特許文献2はウェーハとウェーハ支持部との接触に起因して生ずるスリップの低減を目的とするものであり、シリコンブロックで形成されたウェーハ支持部をアルカリ系溶液でエッチングして所定の表面粗さ(二乗平均粗さRMS)にするものである。
特開平5−62921号公報 特開平2004−63617号公報
しかし1000℃を超える熱処理においては上記特許文献1の技術は問題を有する。1000℃を超える温度ではウェーハの自重で石英ボート自体が変形する可能性がある。また石英とポリシリコンの熱膨張係数が異なるため、石英のウェーハ支持部からポリシリコン膜が剥離する可能性がある。さらに約1000℃という高温環境でウェーハの自重がウェーハ支持部に掛かるとシリコン屑がウェーハ裏面に融着する。したがって前述した露光不良という問題が発生する。そもそも1000℃を超える高温の熱処理において、ウェーハ裏面に融着するシリコン屑を除去することは困難である。そこで現在はウェーハ裏面のシリコン屑を如何に小さくするかが重要になってきている。
ここでウェーハ裏面に融着するシリコン屑の縮小化という見地で上記特許文献2の技術を検討する。例えば、特許文献2に記載されたシリコンブロックが単結晶である場合を想定する。単結晶シリコンは結晶の方位が同一であり、結晶は規則正しく配列する。このようなことから、単結晶のウェーハ支持部からシリコンが剥離する場合に、剥離箇所は特定されない。つまりウェーハ裏面に融着するシリコン屑の大きさは大小様々であり、場合によっては、ウェーハ裏面に非常に大きなシリコン屑が融着する可能性がある。したがって特許文献2の技術でも前述した露光不良が発生するおそれがある。
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、如何なる温度帯の熱処理を行った場合でもウェーハ裏面に融着するシリコン屑をできるだけ小さくし、ウェーハ露光の際の露光不良を低減することを解決課題とするものである。
第1発明は、
シリコンで形成されたウェーハ支持部を備え、当該ウェーハ支持部で熱処理用のウェーハを支持するウェーハ熱処理用治具において、
前記ウェーハ支持部がポリシリコンで形成され、かつアルカリ系溶液でエッチングされていること
を特徴とする。
第2発明は、
シリコンで形成されたウェーハ支持部を備え、当該ウェーハ支持部で熱処理用のウェーハを支持するウェーハ熱処理用治具において、
前記ウェーハ支持部がモノシランを用いて生成されたポリシリコンで形成され、かつアルカリ系溶液でエッチングされていること
を特徴とする。
第3発明は、第1、第2発明において、
前記ウェーハ支持部は酸系溶液でもエッチングされていること
を特徴とする。
第1〜第3発明について説明する。ポリシリコンで形成されたウェーハ支持部の表面がアルカリ系溶液でエッチングされると、ウェーハ支持部の表面粗さが大きくなる。この「表面粗さ」とは、起伏の高さを示す「算術平均粗さRa」のことを意味する。ウェーハ支持部の表面粗さが大きい程、ウェーハ裏面とウェーハ支持部表面との接触面積は小さくなる。
ポリシリコンは隣接する単結晶群が互いに異なる方位をもって形成される。ここで一つの単結晶群を一つの粒と考える。隣接する粒同士の境界部分を「結晶粒界」といい、粒の大きさを「結晶粒径」又は単に「粒径」という。シリコンの剥離は主にポリシリコン表層の結晶粒界で生ずる。したがって剥離するシリコン屑は特に大きくなることはなく、所定の大きさ以下に収まる。
さらにポリシリコンがモノシランを用いて生成されたものであれば、ポリシリコンの粒径は特に小さい。さらにウェーハ支持部の表面が酸系溶液でエッチングされると、ウェーハ支持部の表面から重金属が除去され、またウェーハ支持部の加工歪みが矯正される。
第1〜第3発明のウェーハ熱処理用治具を用いてウェーハが熱処理されると、ウェーハ裏面に付着するシリコン屑の裏面垂直方向への高さが3μm以内になる。
第4発明は、
ウェーハ裏面に付着するシリコンの裏面垂直方向への高さが3μm以内である熱処理後のウェーハである。
第5発明は、
アルカリ系溶液でエッチングされたポリシリコンでウェーハ裏面が支持されて熱処理された結果、ウェーハ裏面に付着するシリコンの裏面垂直方向への高さが3μm以内となった熱処理後のウェーハ。
第4、第5発明は、ウェーハ裏面に付着するシリコン屑の裏面垂直方向高さが3μm以内である熱処理後のウェーハに関する。本ウェーハであれば、デバイスパターンなどを露光する露光機の焦点位置と実際のウェーハ上の露光位置とのずれによる露光不良は低減できる。
本発明によれば、ウェーハ支持部の表面粗さ(算術平均粗さ)が大きくされ、さらにはウェーハ支持部が小さな粒径のポリシリコンで形成され、熱処理後にウェーハ裏面に融着するシリコン屑が従来よりも小さくなる。その程度を調整すれば、ウェーハ露光の際の露光不良を低減することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態ではウェーハ熱処理用治具をボートとして説明する。また以下の説明では“大きい”、“小さい”等の相対的な表現を使用しているが、これは本実施形態と一般的な従来技術とを比較した場合にいえるものである。
本実施形態の外観は図1と同じである。
まずウェーハ支持部3の材料について説明する。ウェーハ支持部3の材料はポリシリコンである。ポリシリコンは隣接する単結晶群が互いに異なる方位をもって形成される。ここで一つの単結晶群を一つの粒と考える。隣接する粒同士の境界部分を「結晶粒界」といい、粒の大きさを「結晶粒径」又は単に「粒径」という。シリコンの剥離は主にポリシリコン表層の結晶粒界で生ずる。したがって剥離するシリコン屑は特に大きくなることはなく、所定の大きさ以下に収まる。
単結晶シリコンは全ての結晶の方位が同一であるため、粒が存在しない。違う見方をすると、単結晶シリコンが全体で一つの粒であるともいえる。これが「シリコンの剥離」という観点における単結晶シリコンとポリシリコンとの大きな相違点である。単結晶シリコンには粒が存在しないため、剥離箇所が特定されない。つまり単結晶シリコンのシリコン屑は大小様々である。一方、前述したようにポリシリコンの剥離箇所は表層の結晶粒界である。このようなことから、ポリシリコンのシリコン屑は単結晶シリコンの大きなシリコン屑よりも小さくなるといえる。
本実施形態のボート材はポリシリコンであるが、このポリシリコンはモノシランを用いて生成される。モノシランを用いて生成されるポリシリコンは粒径が小さい。ここでモノシランを用いて生成されたポリシリコンの粒径とトリクロロシランを用いて生成されたポリシリコンの粒径とを比較する。
図2(a)はモノシランを用いて生成されたポリシリコンの表面をその表面の対向方向から撮像した写真であり、図2(b)はトリクロロシランを用いて生成されたポリシリコンの表面をその表面の対向方向から撮像した写真である。ステレオ光学顕微鏡又は走査電子顕微鏡(SEM)で個々の粒径を測定した結果、図2(a)で示されるポリシリコンの粒径は2μm×10μmであり、図2(b)で示されるポリシリコンの粒径は5μm×20μmであった。粒径の測定結果及び図2(a)、(b)を比較すると、モノシランを用いて生成されたポリシリコンの方が、トリクロロシランを用いて生成されたポリシリコンよりも表面が緻密であり、粒径が小さいことが判る。
次にウェーハ支持部3の表面粗さについて説明する。本実施形態でいう「表面粗さ」とは、起伏の高さを示す「算術平均粗さRa」のことをいう。「算術平均粗さRa」とはJISで規格化された表面粗さを示す指標である。本実施形態のウェーハ支持部3はモノシランを用いて生成されたポリシリコンで形成されており、表面が酸系溶液でエッチングされた後にアルカリ系溶液でエッチングされる。酸系溶液でエッチングされたポリシリコンよりも、アルカリ系溶液でエッチングされたポリシリコンの方が表面粗さが大きい。例えば表面粗さがこの程度以上であれば、ウェーハ裏面に融着するシリコン屑は従来のものよりも小さくなる。
図3(a)は本発明のウェーハ支持部における表面粗さを示す図であり、図3(b)は従来技術のウェーハ支持部における表面粗さを示す図である。図3(a)、(b)では、ウェーハ支持部がその表面に直交する平面で切断された場合の断面におけるウェーハ支持部の表面部分の起伏状態が波形で示されている。
図3(a)の波形は、酸系溶液でエッチングした後にアルカリ系溶液でエッチングしたウェーハ支持部の表面粗さを示すものであり、そのデータは、
算術平均粗さ Ra=1.351μm
最大高さ Ry=11.078μm
となっている。
図3(b)の波形は、酸系溶液でエッチングしたウェーハ支持部の表面粗さを示すものであり、そのデータは、
算術平均粗さ Ra=0.639μm
最大高さ Ry=5.014μm
となっている。
図3(a)、(b)の波形及び両者の算術平均粗さRa、最大高さRyを比較すると、アルカリ系溶液でエッチングしたことによって表面粗さが大きくなるということが判る。なお「最大高さRy」とは「算術平均粗さRa」と同様にJISで規格化された表面粗さを示す指標である。
ウェーハ支持部3の表面粗さは従来より大きければ少ないながらも効果は得られると考えられる。その一方で表面粗さはできる限り大きい方がよいとも考えられ、本発明者によれば、ウェーハ支持部3の表面粗さがモノシランを用いて生成されたポリシリコンをアルカリ系の溶液でエッチングした程度であれば、シリコン屑がウェーハ裏面に融着してもウェーハ露光の際の露光不良を低減することができる、と考えられている。なおウェーハ支持部3の表面粗さがモノシランを用いて生成されたポリシリコンをアルカリ系溶液でエッチングされた程度以上となるのであれば、他の処理方法であってもよい。
アルカリ系溶液のエッチングに関しては次の点に留意する必要がある。ポリシリコンで形成されたウェーハ支持部3の表面は、重金属の除去及び加工歪みの矯正のために酸系溶液でエッチングされるが、アルカリ系溶液のエッチングは酸系溶液のエッチングの後で行われるようにすることが重要である。その理由の第一は、アルカリエッチが先に行われるとウェーハ支持部3の表面に付着する重金属がウェーハ支持部内部に拡散し、ウェーハ汚染の要因となる可能性があるためである。その理由の第二は、酸エッチが後に行われると、ウェーハ支持部3の面粗さがアルカリエッチの面粗さでなく、酸エッチの面粗さになるためである。
なおアルカリ系溶液及び酸系溶液によるエッチングでは、公知の溶液を適宜利用することが可能である。
次に、本実施形態のボートでウェーハを支持する場合と、従来のボートでウェーハを支持する場合とを比較するために、模式図を用いて説明する。
図4(a)は本実施形態のウェーハ支持部でウェーハを支持した様子を示す図であり、図4(b)は図4(a)の状態で熱処理が行われた後のウェーハ及びウェーハ支持部の様子を示す図である。図5(a)は従来のウェーハ支持部でウェーハを支持した様子を示す図であり、図5(b)は図5(a)の状態で熱処理が行われた後のウェーハ及びウェーハ支持部の様子を示す図である。図4、図5では、ウェーハ支持部がその表面に直交する平面で切断された場合の断面が示されている。
図4(a)で示すように、ウェーハ支持部3の表面粗さが大きい場合はウェーハ支持部3の表面には起伏部分が多く、隆起部及び沈降部が小さい。このためウェーハ4がウェーハ支持部3で支持される際に、ウェーハ支持部3の表面とウェーハ4の裏面とは点接触に近く、各点の接触面積は小さい。この状態で熱処理が行われ、ウェーハ支持部3の表面がウェーハ4の裏面に融着したとする。もともとウェーハ支持部3の表面とウェーハ4の裏面との接触面積は小さいため、ウェーハ4の裏面に融着するシリコン屑5は小さいものとなる。またポリシリコンの粒径が小さいため、融着するシリコン屑5も小さいものとなる。
一方、図5(a)で示すように、ウェーハ支持部3′の表面粗さが滑らかである場合はウェーハ支持部3′の表面には起伏部分が少なく、隆起部及び沈降部が大きい。このためウェーハ4がウェーハ支持部3′で支持される際に、ウェーハ支持部3′の表面とウェーハ4の裏面とは面接触に近く、各面の接触面積は大きい。この状態で熱処理が行われ、ウェーハ支持部3′の表面がウェーハ4の裏面に融着したとする。もともとウェーハ支持部3′の表面とウェーハ4の裏面との接触面積は大きいため、ウェーハ4の裏面に融着するシリコン屑5′は大きいものとなる。またポリシリコンの粒径が大きいため、融着するシリコン屑5′も大きいものとなる。
次に、本発明者が実際に行った本発明と従来技術との比較実験の結果について説明する。
熱処理には、ウェーハ表層の結晶欠陥を減らし且つウェーハ内部にゲッタリングサイトを形成することを目的として、ウェーハを高温で熱処理(アニール)するプロセスがある。そこで本実施形態のボートと従来のボートを用いて、この高温熱処理を実験した。高温熱処理には図6で示す縦型熱処理炉を用いた。
図6は内部にウェーハ熱処理用治具を備えた縦型熱処理炉を示す図である。
炉30の上部には炉30内に雰囲気ガスを導入するガス供給路32が設けられる。ガス供給路32は図示しないガス供給機構に連通する。炉30内の台座31には複数のウェーハ4を支持するボート1が載置される。本発明のボート1は、ウェーハ支持部の表面粗さが大きく、且つポリシリコンの粒径が小さくされている。具体的には、ウェーハ支持部はモノシランを用いて生成されポリシリコンであり、さらに表面がアルカリエッチされている。
図6で示す縦型熱処理路に本実施形態のボート及び従来のボートを収容し、1200℃/1hの条件にてウェーハの高温熱処理を行った。この際、ガス供給路32から水素ガスを供給し、炉30内を水素雰囲気にした。本実施形態のボート及び従来のボートを用いた高温熱処理の条件は同一とした。その結果得られたウェーハを図7で示し、ウェーハ裏面に融着したシリコン屑の解析結果を図9で示す。
図7(a)は本発明のウェーハ支持部で支持し熱処理したウェーハの裏面をその裏面の対向方向から撮像した写真であり、図7(b)は従来技術のウェーハ支持部で支持し熱処理したウェーハの裏面をその裏面の対向方向から撮像した写真である。図8(a)は図7(a)を模式化した模式図であり、図8(b)は図7(b)を模式化した模式図である。図9(a)は図7(a)で示されたウェーハの裏面に存在するシリコン屑の高さ及び発生数を示す図であり、図9(b)は図7(b)で示されたウェーハの裏面に存在するシリコン屑の高さ及び発生数を示す図である。
図7(a)、(b)、図8(a)、(b)から、従来技術のウェーハ支持部で熱処理したウェーハ52に融着するシリコン屑62よりも、本発明のウェーハ支持部で熱処理したウェーハ51に融着するシリコン屑61の方が小さいことが判る。
図9ではシリコン屑の高さに関するヒストグラムが示されている。ここでいう高さとは、裏面垂直方向すなわちウェーハ裏面からウェーハの厚さ方向に堆積するシリコン屑の高さのことを意味する。図9(a)、(b)から、ウェーハ52に融着するシリコン屑62のデータは、
評価ポイント数 N=108
高さの最大値 Max=6μm
高さ平均 Ave=3.6μm
であるのに対し、ウェーハ51に融着するシリコン屑61のデータは、
評価ポイント数 N=32
高さの最大値 Max=3μm
高さ平均 Ave=1.6μm
である。このようなことからウェーハ52に融着するシリコン屑62の高さ平均よりも、ウェーハ51に融着するシリコン屑61の高さ平均の方が低いことが判る。
以上の実験結果から、本発明によってウェーハ裏面に付着するシリコン屑の高さが低くなることが証明されたといえる。ウェーハ露光不良を防止するためには、シリコン屑の高さが低い程望ましい。
本実施形態によれば、ウェーハ支持部の表面粗さ(算術平均粗さ)が大きくされ、さらにはウェーハ支持部が小さな粒径のポリシリコンで形成され、熱処理後にウェーハ裏面に融着するシリコン屑が従来よりも小さくなる。その程度を調整すれば、ウェーハ露光の際の露光不良を低減することが可能となる。
また本実施形態では約1200℃の熱処理を行った場合について説明したが、それよりも低温又は高温の熱処理を行った場合にも同様の効果が得られる。
図1はボートでウェーハを支持した様子を模式化して示す側面図である。 図2(a)は本発明のウェーハ支持部の表面をその表面の対向方向から撮像した写真であり、図2(b)は従来技術のウェーハ支持部の表面をその表面の対向方向から撮像した写真である。 図3(a)は本発明のウェーハ支持部における表面粗さを示す図であり、図3(b)は従来技術のウェーハ支持部における表面粗さを示す図である。 図4(a)は本発明のウェーハ支持部でウェーハを支持した様子を示す図であり、図4(b)は図4(a)の状態で熱処理が行われた後のウェーハ及びウェーハ支持部の様子を示す図である。 図5(a)は従来のウェーハ支持部でウェーハを支持した様子を示す図であり、図5(b)は図5(a)の状態で熱処理が行われた後のウェーハ及びウェーハ支持部の様子を示す図である。 図6は内部にウェーハ熱処理用治具を備えた縦型熱処理炉を示す図である。 図7(a)は本発明のウェーハ支持部で支持し熱処理したウェーハの裏面を撮像した写真であり、図7(b)は従来技術のウェーハ支持部で支持し熱処理したウェーハの裏面を撮像した写真である。 図8(a)は図7(a)を模式化した模式図であり、図8(b)は図7(b)を模式化した模式図である。 図9(a)は図7(a)で示されたウェーハの裏面に存在するシリコン屑の高さ及び発生数を示す図であり、図9(b)は図7(b)で示されたウェーハの裏面に存在するシリコン屑の高さ及び発生数を示す図である。
符号の説明
1 ボート
3 ウェーハ支持部
4 ウェーハ

Claims (5)

  1. シリコンで形成されたウェーハ支持部を備え、当該ウェーハ支持部で熱処理用のウェーハを支持するウェーハ熱処理用治具において、
    前記ウェーハ支持部がポリシリコンで形成され、かつアルカリ系溶液でエッチングされていること
    を特徴とするウェーハ熱処理用治具。
  2. シリコンで形成されたウェーハ支持部を備え、当該ウェーハ支持部で熱処理用のウェーハを支持するウェーハ熱処理用治具において、
    前記ウェーハ支持部がモノシランを用いて生成されたポリシリコンで形成され、かつアルカリ系溶液でエッチングされていること
    を特徴とするウェーハ熱処理用治具。
  3. 前記ウェーハ支持部は酸系溶液でもエッチングされていること
    を特徴とする請求項1乃至2記載のウェーハ熱処理用治具。
  4. ウェーハ裏面に付着するシリコンの裏面垂直方向への高さが3μm以内である熱処理後のウェーハ。
  5. アルカリ系溶液でエッチングされたポリシリコンでウェーハ裏面が支持されて熱処理された結果、ウェーハ裏面に付着するシリコンの裏面垂直方向への高さが3μm以内となった熱処理後のウェーハ。
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