JP2004063617A - シリコンウエーハの熱処理用治具 - Google Patents

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森本 信之
Akihiko Endo
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Abstract

【課題】半導体シリコンウェーハの熱処理、特に高温熱処理時やシリコンからなる熱処理用治具を用いた場合に発生していたスリップを低減でき、安価に提供できるシリコンウエーハの熱処理用治具。
【解決手段】機械加工による汚染を除去するために所定量の酸性エッチングを施すことで、全体が滑らかになりすぎてシリコンウエーハと接着する可能性が生じてスリップの発生を招来するため、ウェーハと接触する表面を、アルカリエッチングによる0.3μm〜100μm(RMS)の表面荒さとなすことで、スリップの発生を著しく低減できる。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シリコンウエーハの熱処理に際して、縦型ボートなどの熱処理用治具とウエーハとの接着による起点、スリップ発生を防止することが可能で、かつ低コストで得られるシリコンウエーハの熱処理用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体シリコンウェーハの製造には、研磨やエッチングなどの表面処理の他、品質改善など種々温度で実施される各種の熱処理が施されるが、これらの熱処理に使用されるボート、すなわち熱処理用治具の材質としては、炭化珪素、石英ガラス、シリコン等、熱処理用途に応じて種々の材質が利用される。
【0003】
かかる熱処理の中でも、処理温度が高い、特に1100℃以上のプロセスに関しては、ウェーハと熱処理用治具との接触に起因するスリップ発生の問題があり、これまで熱処理ボートの形態や形状、あるいはウェーハの支持方法等、様々な手法を用いてスリップ発生の低減化が図られている。
【0004】
例えば、熱処理ボートの支持部の表面を滑らかにすることで、ウェーハ自体の自重を分散させることによりスリップを抑制する方法が提案(特開平10−284429)されている。また、石英製の熱処理ボートにサンドブラスト加工を施し、ウェーハと該ボートとの癒着を防止することで、スリップを抑制する方法が提案(特開平10−330124)されている。
【0005】
さらに、熱処理治具の表面荒さに関しても、ウェーハが接触する表面の荒さを0.05〜50μm(Ra)とすることで、ウェーハ支持部からの損傷を受けることなく熱処理できるということが開示(特開平10−321543)される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
発明者らは、高温熱処理の場合や特に縦型炉用のシリコンからなる縦型ボートおよびリングボート等の熱処理治具においては、従来の前記手法を採用してもスリップ発生の低減が容易にできないことを知見した。
【0007】
この発明は、半導体シリコンウェーハの熱処理、特に1100℃以上の高温熱処理時やシリコンからなる熱処理用治具を用いた場合に発生していたスリップを低減でき、さらには安価に提供できるシリコンウエーハの熱処理用治具の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、シリコンからなる熱処理用治具を用いた際に発生するスリップについて種々検討した結果、従来、シリコンからなる縦型ボート及びリングボートは機械加工及び酸系エッチング溶液でのエッチングを行い、その表面荒さを所定値に改善しているが、機械加工による汚染を除去するために所定量の酸性エッチングを施すことで、全体が滑らかになりすぎてシリコンウエーハと接着する可能性が生じてスリップの発生につながっていることを知見した。
【0009】
さらに発明者らは、シリコンからなる熱処理用治具の表面性状、すなわち高温熱処理時にスリップを発生させない表面性状について鋭意検討した結果、ウェーハと接触する表面を、アルカリエッチングによる0.3μm〜100μm(RMS)の表面荒さとなすことで、スリップの発生を著しく低減できることを知見し、この発明を完成した。
【0010】
すなわち、この発明は、シリコンからなる熱処理用治具であり、少なくともシリコンウェーハと接触する表面が、アルカリエッチングによる0.3μm〜100μm(RMS)の表面荒さを有することを特徴とするシリコンウエーハの熱処理用治具である。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明において、熱処理用治具は、半導体シリコンウェーハの製造で適用されるいずれの熱処理の治具であってもよく、実施例の縦型処理炉用の縦型ボート及びリングボートのほか、成膜用のサセプターなどいずれの構成の治具にも、この発明の構成を採用できる。
【0012】
熱処理用治具の材質は、被熱処理材のシリコンウェーハと同様に高純度シリコンが望ましく、他にSiCはシリコンに比べ耐久性はあるが、加工起因のスリップ、汚染、コスト高等の問題がある。
【0013】
この発明において、熱処理用治具の製造工程は、所要の高純度シリコンブロックから機械研削加工、研磨、酸エッチング、そして特徴とするアルカリエッチング処理を経て製造される。
【0014】
この発明において、機械研削加工は、シリコンブロックを損傷なく、数mm程度に研削することのできる加工機であれば、その構成や研削方法は問わない。また、研磨、酸エッチングを行う場合、研削時のダメージ層を除去する程度でよい。
【0015】
この発明において、エッチングは、加工時の汚染やダメージ層を除去するために行われるが、エッチング量が少ないと、熱処理中に汚染がウェーハヘ転写し、品質の悪化につながる。
【0016】
また、エッチング溶液としては、酸系、アルカリ系とあるが、酸系のエッチングでは前記の加工時の汚染やダメージ層を除去できるまでエッチングを行うと、表面が滑らかになりすぎて熱処理中に治具とウェーハの接着が起こり、起点、スリップが発生するため、アルカリエッチング処理を行うことで、これを防止するものである。
【0017】
すなわち、アルカリエッチング処理は、等方性であって同じエッチング量でも、加工時の形状を比較的維持しており、表面荒さが酸系エッチングよりも荒い結果となる。そのため、熱処理中に治具とウェーハが接着することなく、接着による起点、スリップを防止することができるものと考えている。
【0018】
この発明において、アルカリエッチング処理前の当該熱処理用治具表面の性状が重要であり、その性状は、機械加工またはエッチングにより、表面荒さを300μm以下になるようにする必要がある。表面荒さが300μmを越えると、アルカリエッチングを施しても、表面が荒すぎてスリップ発生の要因となる。
【0019】
この発明において、アルカリエッチング後の表面の荒さは、0.3μm未満では表面が滑らかになりすぎて、ウェーハとの接着でスリップが発生し、100μmを超えると表面が荒すぎて、逆にスリップ発生の要因となってしまう。従つて、表面荒さとしては0.3μm〜100μmの範囲がよい。さらには、エッチング時間等、生産性を考えると、0.5〜5μmの範囲が望ましい。
【0020】
この発明において、エッチング液はKOH溶液を用いることが必要であるが、組成や温度にによりエッチングレイトが異なるため、生産性およびエッチング後の表面状態を考慮すると、KOH濃度は20%以上、処理温度は60℃以上が好ましい。すなわち、KOH濃度が20%未満、または温度が60℃未満の場合、エッチングレイトが遅く、長時間の浸漬時間を要し生産性が悪くなり、また、短時間の浸漬では、加工時のダメージ層を除去するだけのエッチングができないため、汚染の問題がある。
【0021】
この発明において、アルカリエッチング後の洗浄方法としては、エッチング時の汚染を除去するため、公知の酸洗浄又はSC1洗浄が必要である。
【0022】
【実施例】
実施例1
シリコンブロックより機械研削加工にて表面荒さが300μm以下になるように切り出した治具を用い、KOH濃度を20%、温度を60℃に保持し、浸漬時間を種々設定し、表面荒さが0.1〜200μmになるようにアルカリエッチングを施した。得られた各種の治具にシリコンウェーハを移載し、1200℃、1時間保持の熱処理を行った。なお、該治具の表面荒さは表面形状粗さ計(WYKO)にて測定(1mm×1mm)した。
【0023】
熱処理後のシリコンウェーハについて、ウェーハとの接着による起点、スリップの発生状況並びに汚染状況を測定した。その結果を表1に示す。表1において、スリップの発生が認められるものは×印、○印はスリップはないが、接着による起点が僅かに観察されたものであり、◎印はスリップ及び起点共に良好なものを表している。
【0024】
また汚染状況は、×印ははるかに悪いものであり、○印は同レベル、◎印は良好なレベルを表している。
【0025】
比較のため、同様に製造したシリコン製の該治具をHF/HNO溶液にてエッチングを行い、その治具にウェーハを移載し、前記と同様条件で熱処理を行い、熱処理後のシリコンウェーハについて、ウェーハとの接着による起点、スリップの発生状況並びに汚染状況を測定した。その結果を表1に示す。
【0026】
実施例2
シリコンブロックより機械研削加工にて切り出し、前処理として酸エッチングを施して表面荒さが300μm以下になるように作製した治具を用い、KOH濃度を20%、温度を60℃に保持し、浸透時間を種々設定し、表面荒さが0.1〜200μmになるようにアルカリエッチングを施した。
【0027】
得られた各種の治具にシリコンウェーハを移載し、1200℃、1時間保持の熱処理を行った。その後、ウェーハとの接着による起点、スリップ発生状況、並びに汚染状況を観察したが、その結果は実施例1と同様であった。
【0028】
比較例1
実施例1又は実施例2において、アルカリエッチング処理前の表面荒さが300μm以上の治具において、実施例1と同様なエッチングを行った後、表面荒さを測定したところ、表面荒さはすべて200μm以上であった。
【0029】
これらの比較例治具にシリコンウェーハを移載し、1200℃、1時間保持の熱処理を行った後、ウェーハとの接着による起点、スリップ発生状況を確認したが、全てのウェーハにスリップが発生していた。
【0030】
以上の実施例と比較例及び表1に示すごとく、酸エッチングのみではスリップ発生の低減と汚染の低減の両立が困難であるが、アルカリエッチングでは、表面荒さを規定することによりスリップ及び汚染の両方についてこれを低減することが可能であることがわかる。
【0031】
【表1】
Figure 2004063617
【0032】
【発明の効果】
この発明によると、半導体シリコンウエーハの熱処理用治具を、アルカリエッチングによる仕上り表面となすことで、シリコンウェーハの熱処理、特に高温熱処理時に発生していたスリップを低減でき、さらにはシリコンブロックなどを機械加工しアルカリエッチング処理するだけで熱処理用治具が得られることから、スリップの発生が少ない高温熱処理用治具を安価に提供できる利点がある。

Claims (3)

  1. シリコンからなる熱処理用治具であり、少なくともシリコンウェーハと接触する表面が、アルカリエッチングによる0.3μm〜100μm(RMS)の表面荒さを有するシリコンウエーハの熱処理用治具。
  2. 表面荒さが0.5μm〜5μm(RMS)である請求項1に記載のシリコンウエーハの熱処理用治具。
  3. アルカリエッチング前の表面状態が、機械加工仕上げ面または酸エッチング仕上げ面であり、かつ表面荒さが300μm以下である請求項1に記載のシリコンウェーハの熱処理用治具。
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