JP2006286538A - 高圧放電ランプの製造方法 - Google Patents

高圧放電ランプの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006286538A
JP2006286538A JP2005107875A JP2005107875A JP2006286538A JP 2006286538 A JP2006286538 A JP 2006286538A JP 2005107875 A JP2005107875 A JP 2005107875A JP 2005107875 A JP2005107875 A JP 2005107875A JP 2006286538 A JP2006286538 A JP 2006286538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass tube
tube
lead wire
metal foil
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005107875A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Minamibata
亮 南畑
Masayuki Minazu
将幸 水津
Kazuhisa Tanaka
和久 田中
Takeshi Ichibagase
剛 一番ヶ瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2005107875A priority Critical patent/JP2006286538A/ja
Publication of JP2006286538A publication Critical patent/JP2006286538A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

【課題】 金属箔全体をその全長に渡り緩衝ガラス管で確実に被覆した状態で、封着することができる高圧放電ランプの製造方法を提供すること。
【解決手段】 ガラス管50の第1の側管部58から、電極ユニット64を、電極16を先頭に当該電極16がガラス管50の本管部56に位置するまで挿入した後、第1の側管部58の金属箔28に対応する部分を封着する封着工程を有する高圧放電ランプの製造方法において、緩衝ガラス管54のリード線32側端部の内径を金属箔28の幅よりも短く縮径すると共に、緩衝ガラス管54外方のリード線32部分に、緩衝ガラス管54のリード線32側への変位を規制するストッパーコイル44を接合した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、高圧放電ランプの製造方法に関し、特に、発光管の耐圧性向上技術に関する。
近年、大画面映像を実現するシステムとして、液晶プロジェクタやDMD(商標)プロジェクタなどの投射型映像装置が普及しつつあり、その光源には、高輝度で発光する高圧放電ランプ、例えば、高圧水銀ランプが用いられている。
高圧水銀ランプは、文字通り、高圧の水銀蒸気中の電極間放電による放射を利用したものである。このため、電極は、水銀蒸気が高圧に気密封止された放電空間(放電室)に配されている。このような放電室を備えた発光管を有する高圧水銀ランプは、例えば、以下のようにして製造される。
先ず、略球殻状をした本管部から略同軸上反対向きに第1および第2の側管部が延設されてなる石英ガラス管を準備する。
そして、石英ガラス管の第1の側管部から、電極・金属箔・リード線がこの順に接合された第1の電極組立体を、前記電極を先頭に当該電極が前記本管部に位置するまで挿入した後、当該第1の側管部を封着し、次に、第2の側管部から水銀などの封入物を挿入した後、前記第1の電極組立体に対する位置合わせ(電極間距離の調整)をしながら、前記第1の電極組立体と同じ構成を有する第2の電極組立体を挿入し、当該第2の側管部を封着して、前記本管部の気密封止がなされる。
これにより、気密封止された本管部内(放電室)で一対の電極の先端同士が略対向して配置された高圧水銀ランプが作製されることとなる。なお、上記の封着は、例えば、側管部を加熱して軟化させると共に、石英ガラス管内を負圧にした上で、前記金属箔が位置する側管部分を、シュリンク封止することにより行われている。
ところで、投射型映像装置におけるスクリーンの大型化が進む中で、高圧水銀ランプの一層の高輝度化が求められている。高輝度化のためには、封入水銀量を増やせばよいのであるが、これに伴って、点灯時における発光管内の圧力が上昇する。この場合、上記した製造方法による高圧水銀ランプでは、以下に示す理由から、発光管の耐圧性の限界が低く、高輝度化を妨げる要因となっていた。
シュリンク封止において、バーナーなどで側管部を加熱した際、当然のことながら側管部のみならず金属箔も加熱される。膨張係数の違いから、金属箔は石英ガラスよりも良く伸びる。加熱を終えるためバーナーを遠ざけると、冷めやすい金属箔の方が先に収縮する。この際、石英ガラス管内面が金属箔に引きずられる格好となって、当該内面に微少ではあるがクラックが発生する。発光管の内圧が低い場合は(低いといっても20MPaはあるが)、問題は発生しない。しかし、高輝度化の要請に伴って、20MPaを超え、例えば、耐圧30MPa以上が要求されており、このような高圧下では、前記クラックが起点となって発光管が破損するといった事態が生じている。
この問題を解決するための製造方法が、特許文献1に開示されている。この製造方法を、図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、金属箔102に筒状の緩衝ガラス管104を被せた上で、当該金属箔102の封着を実行している。緩衝ガラス管104とは、膨張係数が石英ガラス(発光管となるガラス管106の材質)と金属箔102の間の値を有するガラス材料で形成されているものである。このように、石英ガラス管106と金属箔102との間に緩衝ガラス管104を挿入することによって、冷却の際における3個の部材相互間における収縮速度の差が全体的に緩和されることとなり、クラックの発生が低減されるといった効果が発揮される。特許文献1に記載の製造方法による高圧水銀ランプでは、耐圧40MPaのものが実現されている。
特開2003−234067号公報
しかしながら、上記した製造方法では、金属箔102の緩衝ガラス管104による被覆が不完全となって、クラックの発生を低減するといった初期の目的が達成できない事態が生じている。スペースの制約等の理由で、緩衝ガラス管104の外径と石英ガラス管106における側管部108の内径との差があまりない。このため、電極組立体110の側管部108への挿入時に、緩衝ガラス管104が金属箔102に対して上方にずれてしまう場合がある。また、正常に挿入できたとしても、以下の原因で、緩衝ガラス管104が上方にずれてしまう場合がある。封着にあたって、石英ガラス管106は、その上端部から真空排気されると共に、金属の酸化防止等を目的として、その下端部からアルゴンガス等の不活性ガスが導入される。この際、石英ガラス管106内に生じる上向きの気流によって、緩衝ガラス管104が上方にずれてしまうのである。
緩衝ガラス管104が、金属箔102を完全に覆っていないと、特許文献1に記載の技術による上記効果が充分に発揮されない。特に、金属箔102の放電室側の端部部分が緩衝ガラス管104から露出してしまうと当該効果が大きく低下してしまう。
緩衝ガラス管104がずれた場合、側管部108を強く叩くなどして緩衝ガラス管104を落とし込み、正常な位置に戻す対策が講じられているが、このとき、電極組立体110も全体的に下方にずれてしまうことがある。電極組立体110のずれは、電極間隔のばらつきにつながるので好ましくない。
本発明は、上記した課題に鑑み、金属箔全体をその全長に渡りガラス管で確実に取り囲んだ状態で、封着することができる高圧放電ランプの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る高圧放電ランプの製造方法は、本管部から略同軸上反対向きに一対の側管部が延設されてなる第1のガラス管を準備する第1のガラス管準備工程と、電極・金属箔・リード線がこの順に接合された電極組立体と、前記金属箔に外挿された第2のガラス管とを有する電極ユニットを準備する電極ユニット準備工程と、一方の側管部から、前記電極ユニットを、前記電極を先頭に当該電極が前記本管部に位置するまで挿入した後、側管部の前記金属箔に対応する部分を封着する封着工程とを有する高圧放電ランプの製造方法であって、前記第2のガラス管の前記リード線側端部は、その内径が前記金属箔の幅よりも短く縮径されていると共に、前記第2のガラス管外方のリード線部分に、当該第2のガラス管の当該リード線側への変位を規制する規制部材が取り付けられていることを特徴とする。
また、前記規制部材は、リード線にはめ込まれたコイルであることを特徴とする。この場合に、当該コイルを前記リード線に固着することとしてもよい。
また、前記封着工程は、電極ユニットが挿入される側の側管部を上方に向けた状態でなされ、前記規制部材は、リード線に外挿されたリング部材であることを特徴とする。この場合に、前記リング部材を、ガラス材料で形成することとしてもよい。あるいは、前記リング部材を、金属材料で形成することとしてもよい。
本発明に係る高圧放電ランプの製造方法によれば、電極・金属箔・リード線がこの順に接合された電極組立体と、前記金属箔に外挿された第2のガラス管とを有する電極ユニットにおいて、前記第2のガラス管の前記リード線側端部は、その内径が前記金属箔の幅よりも短く縮径されているので、当該第2のガラス管の電極側への変位が規制される。また、リード線部分に取り付けられた規制部材によって、第2のガラス管の当該リード線側への変位が規制される。したがって、第2のガラス管で金属箔を確実に取り囲んだ状態で封着することができ、第2のガラス管を用いる製造方法の上記した初期の目的を達成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本実施の形態に係る製造方法による製造の対象となる、高圧放電ランプの一例として示す高圧水銀ランプ10の概略構成を示す図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA・A線断面図である。なお、図1(a)は後述する発光管12のみをその軸心を含む平面で切断した図である。また、図1を含む全ての図において各構成要素間の縮尺は統一していない。
高圧水銀ランプ10は、図1(a)に示すように、気密封止された放電室(発光空間)14を有する発光管12を備えている。発光管12は石英ガラスで形成されている。
また、高圧水銀ランプ10は、上記放電室14内でその先端部を互いに対向させて配置した一対の電極16、18を有している。第1の電極16は第1の電極軸20に第1の電極コイル22が巻回されてなるものであり、同じく、第2の電極18は第2の電極軸24に第2の電極コイル26が巻回されてなるものである。電極軸20,24と電極コイル22,26とは、共にタングステンからなる。タングステンに限らず、他の金属材料、例えば、タングステンを主体とする合金(例えば、トリウムを含むタングステン合金)で形成してもよい。
電極軸20、24の基端は発光管12に支持されており、各電極軸20、24は、ほぼ同軸上に、前記放電室14へと延出されていて、その先端部分に前記各電極コイル22、26が巻回されている。各電極コイル22、26は、適度な放熱機能を発揮して、高圧水銀ランプ10の点灯時における電極の過熱を防止するために設けられている。両電極16,18先端の、発光管12の管軸方向の間隔、すなわち、電極間距離は、点光源に近づけるため、0.5〜3.0mmとしている。
各電極軸20、24の、前記電極コイル22,26とは反対側の端部は、短冊状をした金属箔28.30の一方の端部と接合されている。一対の金属箔28,30の各々は、モリブデン箔からなる。
第1の金属箔28のもう一方の端部には、第1の外部リード線32の一端部が接合されており、第2の金属箔30のもう一方の端部には、第2の外部リード線34が接合されている。そして、第1および第2の外部リード線32,34の金属箔28,30とは反対側の端部部分は、発光管12から露出していて、当該端部部分から給電することによって、高圧水銀ランプ10を点灯させることができる。なお、第1および第2のリード線は、共に、モリブデン線からなる。
また、上記発光管12は、主に金属箔28、30に対応する部分で封着されていて、前記気密封止された放電室14が形成されている。ここで、第1の金属箔28に対応する封着部分を第1の封着部36、第2の金属箔30に対応する封着部分を第2の封着部38と称することとする。
両封着部36,38において、金属箔28,30は、その全体が前記石英ガラスとは異なるガラス材料からなる緩衝ガラス部40,42で覆われている。石英ガラスは、SiO2(シリカ)を99重量%以上含むガラス材料であり、その線膨張係数は約5.5×10-7 /℃である。緩衝ガラス部40,42には、例えば、バイコールガラス(Vycor glass(商標))が用いられる。バイコール(商標)ガラスは、その組成が、例えば、シリカ(SiO2)96.5重量%、アルミナ(Al23)0.5重量%、ホウ素(B)3重量%からなるガラス材料であり、線膨張係数は、約7×10-7 /℃である。また、金属箔28,30に用いられるモリブデン(Mo)の線膨張係数は、約37〜53×10-7 /℃である。背景技術の欄で説明した通り、このように、線膨張係数が石英ガラスと金属箔(モリブデン)との間の値をとるガラス材料(バイコール(商標)ガラス)で金属箔を包囲して封着することで、封着の際に当該金属箔に対応するガラス部分に生じるクラックの発生を低減することができる。
緩衝ガラス部40,42の外方、対応するリード線32,34には、ストッパーコイル44,46が嵌め込まれている。ストッパーコイル44,46は高圧水銀ランプ10を製造する上で必要なものであるが、これについては後述する。
前記放電室14には、発光物質である水銀48及び始動補助用としてのアルゴンなどの希ガス(不図示)と、併せて、臭素などのハロゲン物質(不図示)が封入されている。なお、前記ハロゲン物質は、いわゆるハロゲンサイクルにより、電極16,18から蒸発したタングステンを石英発光管12内面に付着させることなく電極16,18に戻して発光管黒化を抑制するという機能を果たすために封入されるものである。
続いて、上記の構成から成る高圧水銀ランプ10の製造方法について説明する。
先ず、図2(a)〜(d)に示すように、発光管12用ガラス管50(以下、単に「ガラス管50」という。)、電極組立体52、緩衝ガラス管54、およびストッパーコイル44(46)を準備する。
ガラス管50は、前記発光管12となる部材である。ガラス管50は、略球殻状をした本管部56と、本管部56から略同軸上反対向きに延設されてなる第1の側管部58および第2の側管部60とを有している。第1および第2の側管部58,60は円筒形をしている。なお、言うまでもなく、ガラス管50は石英ガラスからなる。
電極組立体52は、前記電極16(18)、金属箔28(30)、リード線32(34)がこの順に接合されてなるものである。各部の接合は、スポット抵抗溶接でなされている。
緩衝ガラス管54は、前記緩衝ガラス部40または42となる部材である。緩衝ガラス管54は円筒形をしており、その全長は金属箔28(30)の全長よりも長く、その内径は金属箔28(30)の幅よりも長い。また、言うまでも無く、緩衝ガラス管54は、バイコール(商標)ガラスからなる。
ストッパーコイル44(46)は、モリブデンからなり、その内径はリード線32(34)の外径よりも若干大きい。
次に、図3(a)に示すように、緩衝ガラス管54の一端部を縮径加工して縮径部54Aを形成する。縮径加工は、加熱手段(例えば、バーナーやレーザ加工機)を用いて、緩衝ガラス54の前記一端部を加熱することによって実現される。縮径部54Aは、その内径(最小部内径)が、前記リード線32(34)の外径よりも大きく、前記金属箔28(30)の幅よりも小さくなるように形成される。ここで、前記ストッパーコイル44(46)は、その外径が前記縮径部54Aの内径よりも大きい。
上記縮径加工がなされた緩衝ガラス管54を、図3(b)に示すように、略鉛直方向に支持された前記電極組立体52にリード線32(34)側から外挿する。このとき、前記縮径部54Aが抜け止めとなって、緩衝ガラス管54が所定位置に位置決めされる。所定位置とは、緩衝ガラス管54が金属箔28(30)をその全長に渡って覆うような位置である。
緩衝ガラス管54が、電極組立体52にセットされると、次に、ストッパーコイル44(46)をリード線32(34)に嵌めた後、軸芯方向における所定位置でリード線32(34)に接合する。ストッパーコイル44(46)は、緩衝ガラス管54のリード線32(34)側への変位を規制する規制部材として機能し、緩衝ガラス管54がずれて、金属箔28(30)が緩衝ガラス管54から露出するのを防止するものである。ストッパーコイル44(46)のリード線32(34)との接合は、スポット抵抗溶接による。
ここで、緩衝ガラス54のリード線32(34)側への変位を規制するために、以下に示す方法も考えられるが、下記の理由から好ましくない。すなわち、図3(b)に示す状田で、緩衝ガラス管54の下端部をバーナー等で加熱して、その内径が金属箔28(30)の幅よりも小さくなるように縮径するのである。しかしながら、この方法によると、電極や金属箔も加熱されることとなり、当該電極が酸化したり、金属箔が変形したりするなどの問題が生じるので好ましくない。
ストッパーコイル44(46)のリード線32(34)への接合が終了すると、次に、図3(c)に示すように、リード線32(34)の上端に支持部材62を接合する。支持部材62は、短冊状をした金属板を図3(c)に示すような六角形に折り曲げてなるものである。金属板の材料には、例えばモリブデンを用いることができる。金属板の幅は、側管部58(60)(図2参照)の内径よりも短い。支持部材62のリード線32(34)への接合は、スポット抵抗溶接による。
支持部材62の接合によって、電極ユニット64が完成する。
続いて、図4(a)に示すように、回転チャック66によって管軸方向が略鉛直方向に向くように保持されたガラス管50に電極ユニット64を挿入する。電極ユニット64は、第1の側管部58から、前記電極16を先頭に当該電極16の先端(電極コイル22)が本管部56に位置するまで挿入する。このとき、支持部材62は、第1の側管部58の内壁で押されて弾性変形し、その復元力でもって、電極ユニット64全体を下方に下がらないように支持する。
次に、ガラス管50の上端から、不図示の真空ポンプを用いてガラス管50内を真空排気し、次いで、ガラス管50の下端から不活性ガス(例えば、Ar(アルゴン)ガス)を内圧が200torr程度になるまで導入する。このとき、従来技術によれば、真空排気の際における空気の流れや、Arガス導入時のArガスの流れによって、緩衝ガラス管54が金属箔28に対して上方にずれ、金属箔28が緩衝ガラス管54から露出してしまう事態が生じる。これに対し、本実施の形態では、ストッパーコイル44によって、緩衝ガラス管54の上方への変位が規制されるため、金属箔28が緩衝ガラス管54から露出することがない。すなわち、金属箔28をその全長に渡り緩衝ガラス管54で完全に取り囲んだ状態で、次の封着工程を実施することが可能となる。
続いて、図5(a)に示すように、ガラス管50を回転させながら、バーナー68で第1の側管部58を加熱し、シュリンク封着を実施する。封着後の状態を図4(b)に示す。
第1の側管部58の封着が終了すると、第1の側管部58と第2の側管部60の上下関係を逆転させ、第2の側管部60を上方に向けて、ガラス管50を保持する。
次に、第2の側管部60からガラス管50内に、水銀48を18〜24mg(放電室14(図1)の単位容積当たりの水銀量は、300〜400mg/cc)導入する。
その後、第2の側管部60側から、上記したのと同様にして電極ユニット64を挿入する。次に、ガラス管50内を真空排気した後、臭素を含むArガスを内圧が200torrになるまで導入する。そして、ガラス管50内の水銀をガラス管50外側から液体窒素(不図示)で冷却しながら、上記した第1の側管部58の場合と同様にして第2の側管部60の封着を行う。
最後に、第1および第2の側管部58,60の不要部分を切断して、リード線32,34を露出させ、さらに、支持部材62をリード線32,34ごと切り落として、高圧水銀ランプ10(図1)が完成する。
なお、上記した例では、電極ユニット64において、緩衝ガラス管54のリード線32(34)側への変位を規制する規制部材として、ストッパーコイルを用いたが、これに限らず、規制部材は、以下のように構成しても構わない。
図5(a)に示すように、リング部材70をリード線32(34)に嵌め、当該リング部材70を、緩衝ガラス管54を上方へ変位させないための錘として用いる(図5(b))。リング部材70は、石英ガラス等のガラス材料で形成してもよいし、モリブデン等の金属材料で形成してもよい。リング部材70を錘として用いることにより、図4(a)を参照して説明した第1の側管部58の封着にあたって、ガラス管50内を真空排気したり、ガラス管50内へアルゴンガスを導入したりした場合でも、緩衝ガラス管54が上方へずれるのを防止することができる。
リング部材70を用いた場合は、リード線32(34)に接合した(固着した)ストッパーコイル44(46)(図3参照)ほどは、緩衝ガラス管54の変位に対する規制力が強くないので、電極ユニット72(図5(b))をガラス管50の側管部58,60に挿入する際に、緩衝ガラス管54がずれてしまうおそれがある。しかしながら、ずれてしまったとしても、リング部材70(錘)の存在によって、側管部58,60を軽く叩くだけで、緩衝ガラス管54を正規の位置に落とし込むことができる。すなわち、電極組立体52(図2(b))が変位してしまうほど強く側管部58を叩くことなく、緩衝ガラス管54を正規の位置に落とし込むことができるのである。
なお、上記実施の形態において、ストッパーコイル44(46)は、リード線にスポット抵抗溶接によって固定することとしたが、これに限らず、例えば、以下のようにしても構わない。すなわち、コイル内径をリード線の外径よりも若干小さく形成する。そして、当該コイルをリード線にはめ込む。このとき、コイルはその径が大きくなるように弾性変形し、その復元力でもって、リード線に固定されることとなる。また、コイルでなくても、周方向の一部が切り欠かれた(開放された)リング部材であって、その内径がリード線の外径よりも少し小さ目に形成されたリング部材を規制部材として用いることも可能である。
さらに、規制部材としては、上記したストッパーコイル44(46)やリング部材70のほかに、例えば、金属箔をリード線に巻き付けて規制部材としてもよいし、金属棒をリード線と交差させて接合して規制部材としても構わない。要は、緩衝ガラス管50外方のリード線32(34)部分に取り付けられ、当該緩衝ガラス管50のリード線32(34)側への変位を規制することができるものであれば構わないのである。
しかしながら、規制部材にコイル(ストッパーコイル44)を採用すると、他の物を採用した場合と比較して、封着の際に、この部分におけるガラス管50にクラックが発生しにくい。コイル(形状)にすると、軟化したガラスが当該コイルとくっ付き難くなる(コイルが軟化したガラスをはじく)。その結果、バーナーが遠ざかって、ガラスよりも冷めやすいコイルが先に収縮しても、ガラスが当該コイルにあまり引っ張られることがなくなって、クラックが入りにくくなるのである。その証拠として、封着が終了して全体が完全に冷めた状態において、コイルとガラス管50との間に僅かではあるが隙間(空間)が認められる。
また、上記実施の形態では、本発明を高圧水銀ランプの製造方法に適用した例を示したが、本発明は、他の高圧放電ランプ、例えば、メタルハライドランプの製造方法に適用することも可能である。要は、金属箔部分でガラス管を加熱して封着するような工程を有する高圧放電ランプの製造方法に適用できるのである。
本発明は、例えば、発光管の内圧が高く、金属箔に対応する部分における発光管のクラックが問題となる高圧放電ランプの製造に好適に利用可能である。
(a)は、製造対象である高圧水銀ランプの概略構成を示す図であり、(b)は、(a)におけるA・A線断面図である。 (a)は、発光管となるガラス管を、(b)は電極組立体を、(c)は緩衝ガラス管を、(d)はストッパーコイルをそれぞれ示す図である。 (a)は、一端部が縮径加工された上記緩衝ガラス管を示す図であり、(b)は、上記電極組立体に緩衝ガラスが外挿され、次いで、上記ストッパーコイルが電極組立体のリード線にはめ込まれる様子を示す図であり、(c)は電極ユニットを示す図である。 (a)は、第1の側管部の封着工程等を説明するための図であり、(b)は、第1の側管部の封着が終了した状態を示す図であり、(c)は、第2の側管部の封着工程等を説明するための図である。 (a)は、規制部材の変形例等を示す図であり、(b)は、当該変形例に係る規制部材が装着された電極ユニットを示す図である。 高圧放電ランプの、従来技術に係る製造方法を説明するための図である。
符号の説明
16 第1の電極
18 第2の電極
28 第1の金属箔
30 第2の金属箔
32 第1の外部リード線
34 第2の外部リード線
44,46 ストッパーコイル
50 発光管用ガラス管(第1のガラス管)
52 電極組立体
54 緩衝ガラス管(第2のガラス管)
56 本管部
58 第1の側管部
60 第2の側管部
64,72 電極ユニット
70 リング部材

Claims (6)

  1. 本管部から略同軸上反対向きに一対の側管部が延設されてなる第1のガラス管を準備する第1のガラス管準備工程と、
    電極・金属箔・リード線がこの順に接合された電極組立体と、前記金属箔に外挿された第2のガラス管とを有する電極ユニットを準備する電極ユニット準備工程と、
    一方の側管部から、前記電極ユニットを、前記電極を先頭に当該電極が前記本管部に位置するまで挿入した後、側管部の前記金属箔に対応する部分を封着する封着工程とを有する高圧放電ランプの製造方法であって、
    前記第2のガラス管の前記リード線側端部は、その内径が前記金属箔の幅よりも短く縮径されていると共に、
    前記第2のガラス管外方のリード線部分に、当該第2のガラス管の当該リード線側への変位を規制する規制部材が取り付けられていることを特徴とする高圧放電ランプの製造方法。
  2. 前記規制部材は、リード線にはめ込まれたコイルであることを特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプの製造方法。
  3. 前記コイルは前記リード線に固着されていることを特徴とする請求項2記載の高圧放電ランプの製造方法。
  4. 前記封着工程は、電極ユニットが挿入される側の側管部を上方に向けた状態でなされ、
    前記規制部材は、リード線に外挿されたリング部材であることを特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプの製造方法。
  5. 前記リング部材は、ガラス材料で形成されていることを特徴とする請求項4記載の高圧放電ランプの製造方法。
  6. 前記リング部材は、金属材料で形成されていることを特徴とする請求項4記載の高圧放電ランプの製造方法。
JP2005107875A 2005-04-04 2005-04-04 高圧放電ランプの製造方法 Pending JP2006286538A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005107875A JP2006286538A (ja) 2005-04-04 2005-04-04 高圧放電ランプの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005107875A JP2006286538A (ja) 2005-04-04 2005-04-04 高圧放電ランプの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006286538A true JP2006286538A (ja) 2006-10-19

Family

ID=37408209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005107875A Pending JP2006286538A (ja) 2005-04-04 2005-04-04 高圧放電ランプの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006286538A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010170812A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Ckd Corp ランプの製造方法及びランプの製造装置
CN105789000A (zh) * 2014-12-26 2016-07-20 广东雪莱特光电科技股份有限公司 一种石英气体放电灯的封接方法
JP2018127747A (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 旭化成株式会社 ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010170812A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Ckd Corp ランプの製造方法及びランプの製造装置
CN105789000A (zh) * 2014-12-26 2016-07-20 广东雪莱特光电科技股份有限公司 一种石英气体放电灯的封接方法
JP2018127747A (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 旭化成株式会社 ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板
JP7145586B2 (ja) 2017-02-10 2022-10-03 旭化成株式会社 ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1289001A2 (en) High pressure discharge lamps and method for producing a high pressure discharge lamp
JP2010140916A (ja) 色安定性を向上させるトリウムフリー電極
JP3298466B2 (ja) ショートアーク型放電ランプ、およびその製造方法
JPH11135067A (ja) ショートアークランプ
JP2006286538A (ja) 高圧放電ランプの製造方法
US7946899B2 (en) High-pressure mercury vapor discharge lamp and method of manufacturing a high-pressure mercury vapor discharge lamp
KR20010095251A (ko) 방전램프 및 그 제조방법과 램프유니트
JP5897587B2 (ja) ガス放電ランプのための電極を製造する方法、ガス放電ランプのための電極、及びガス放電ランプ
JP2009193768A (ja) ショートアーク型高圧放電ランプ
JP3480453B2 (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ
US6876151B2 (en) Discharge lamp and lamp unit
JP2007052973A (ja) セラミックランプ
JP2001118542A (ja) ショートアーク型高圧水銀ランプ
JP3464994B2 (ja) 高圧放電ランプおよびその製造方法
JP2001351576A (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ及びその製造方法
JP2004039349A (ja) 高圧放電ランプ及び光源ユニット
JP4878984B2 (ja) 放電ランプおよび放電ランプの製造方法
JP4027252B2 (ja) 放電ランプの製造方法
JP4193540B2 (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ
JP2006294269A (ja) 高圧放電ランプおよびその製造方法、ならびに当該高圧放電ランプを有するランプユニット
JP5311291B2 (ja) セラミックメタルハライドランプ及びその製造方法
JP4332418B2 (ja) 高圧放電ランプの製造方法、高圧放電ランプおよびランプユニット
JP2003331789A (ja) ショートアーク型高圧水銀ランプ
JP2021150177A (ja) 放電ランプ
JP3480454B2 (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ