JP2006286337A - 非水電解質二次電池及びその充電方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその充電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高電位で、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】 正極活物質を有する正極と負極活物質を有する負極と前記両電極間に介在するセパレータとからなる電極体と、非水溶媒と、を有する非水電解質二次電池において、前記正極活物質が、少なくともジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、からなり、前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vであり、前記電極体を保護し、又は絶縁し、あるいは巻解けの防止のいずれかの機能を有する、基材層とゴム系樹脂糊剤層とを有する薄板状部材が取り付けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放電容量及びサイクル特性の向上を目的とする非水電解質二次電池の改良に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源として、高いエネルギー密度を有し、高容量である非水電解質二次電池が広く利用されている。
近年では、電池のさらなる高容量化、高エネルギー密度化が求められており、高い活物質充填密度の極板を用い、より高い電位となるまで充電して使用されている。
ところが、活物質充填密度を高めると、極板が保持できる電解液量が減少し、活物質の周囲に存在する電解液量が過小となり、充放電反応のスムースな進行が阻害され、サイクル劣化を引き起こすという問題がある。特に、正極活物質の電位を高めて電池を高容量化する場合、充放電に必要とする電解液量が多くなるので、この問題が顕著に現れる。
ところで、特許文献1〜3は、非水電解質二次電池に使用するテープにゴム系樹脂を用いる技術を提案している。
特開2000−156241号公報(請求項5、段落0024) 特開2003−132875号公報(請求項1、段落0011、0012) 特開平11−297349号公報(特許請求の範囲、段落0005−0009)
特許文献1は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等からなる合成樹脂シートの中心部に空間を開けて巻回し、その継ぎ目をゴム系樹脂を用いたテープにより固定した、パイプ状の巻き芯を用いる技術であり、この技術によると、巻き芯の製造コストを低減でき、且つ電池の軽量化を図ることができるとされる。
特許文献2は、正極リードを、フッ素系の樹脂からなる基材と、ゴム系粘着剤とを有する粘着テープにより被覆する技術であり、この技術によると充放電サイクルや高温保存によっても、微小ショートによる電圧不良や電池容量の低下が起こらなくなるとされる。
特許文献3は、電解液に接触する環境下において、ゴム弾性を有する基材を用いた粘着テープを電池素子の固定に使用する技術であり、この技術によると、充電時の電池素子の膨張がテープにより抑制されることによるストレスを低減でき、これによる電池特性の低下を回避できるとされる。
しかし、上記3文献に係る技術は、正極活物質を高い電位で使用することを考慮していない。
本発明は、以上に鑑みなされたものであって、高容量で且つサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための非水電解質二次電池に係る本発明は、正極活物質を有する正極と負極活物質を有する負極と前記両電極間に介在するセパレータとからなる電極体と、非水溶媒と、を有する非水電解質二次電池において、前記正極活物質が、少なくともジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、からなり、前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vであり、前記電極体を保護し、又は絶縁し、あるいは巻解けの防止のいずれかの機能を有する、基材層とゴム系樹脂糊剤層とを有する薄板状部材が取り付けられていることを特徴とする。
通常、電極体には、図1に示すように、電極体上部5・6及び下部4が外装体と接触して破損することを防止するため、電極板の活物質塗布部・未塗布部境界1・2から活物質が脱離することを防止するため、電極タブ近傍7と電池容器とが接触して内部短絡することを防止するため、あるいは巻き終わり部分3の巻解け防止のために、絶縁性の薄板状部材(粘着テープ)が取り付けられている。このような位置に取り付けられた薄板状部材は、電解液(非水電解質)と接触するため、粘着テープの材料には電解液と反応しないことが求められる。
従来の電池においては、粘着テープの糊剤としてアクリル系樹脂が用いられているが、このテープは正極活物質の電位が4.3V以下での使用においては、安定に使用できる。しかしながら、正極活物質の電位が4.4〜4.6Vと、高い電位で使用する電池においてアクリル系樹脂を用いた場合、サイクル劣化が生じることがわかった。この理由は定かではないが、高電位での使用時には、アクリル樹脂と電解液とが反応して電解液を劣化させ、また当該反応生成物が電極板やセパレータの空孔に付着して充放電反応を妨げるためと考えられる。
上記本発明では、糊剤としてゴム系樹脂を用いているが、ゴム系樹脂は高電位で使用しても電解液と反応することがない。このため、サイクル特性に優れた電池を実現できる。
また、上記構成では、正極活物質としてジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物を有しており、この化合物はジルコニウムとマグネシウムとの添加によって高電位(リチウム基準で4.4〜4.6V)での安定性が高められている。さらに、正極活物質として、高電位での熱安定性に優れた層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物が配合されているため、高電位での熱安定性に優れる。
上記のジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物は、LiaCo1-x-y-zZrxMgyz2(MはAl,Ti,Snの少なくとも一種であり、0≦a≦1.1、x+y+z=1)で示されるものである。また、層状リチウムニッケルマンガン複合酸化物は、LibMnsNitCouv2(XはZr,Mg,Al,Ti,Snの少なくとも一種、0≦b≦1.1、s+t+u+v=1)で示されるものである。これらの化合物には、コバルト・ニッケル・マンガン等の合計モル数に対するリチウムのモル数を大きくできるので、充放電に寄与するリチウム量を十分に大きくすることができる。
なお、本願発明の効果を十分に得るためには、ジルコニウムの添加量が、LiaCo1-x-y-zZrxMgyz2において、0.0001≦xであることが好ましい。また、本願発明の効果を十分に得るためには、マグネシウムの添加量は、0.0001≦yであることが好ましい。また、ジルコニウム、マグネシウム以外に、Al,Ti,Snが0.0002≦zの割合で添加されていてもよいが、添加金属の合計x+y+zが0.03より大きくなると、電池容量が低下するため好ましくない。
また、本願発明の効果を十分に得るためには、LibMnsNitCouv2において、マンガンの含有量が0.1≦s≦0.5であることが好ましい。また、ニッケルの含有量が、0.1≦t≦0.5であることが好ましい。また、高い熱安定性を得るためには、ニッケルとマンガンとの比s/tが0.95〜1.05の範囲内であることが好ましい。また、化合物の熱安定性を高めるために、Zr,Mg,Al,Ti,Sn等の異種元素が0.0001≦v≦0.03の割合で添加されていてもよい。
また、正極活物質中のリチウムコバルト複合酸化物の含有量が51質量%より少ないと、電池容量、サイクル特性、保存特性が低下するおそれがあり、また、層状構造のリチウムニッケルマンガン複合酸化物の含有量が10質量%未満であると、正極活物質の高電位での熱安定性の向上効果が十分に得られない。このため、好ましくはリチウムコバルト複合酸化物と、層状リチウムニッケルマンガン複合酸化物の質量比を、好ましくは51:49〜90:10とし、より好ましくは70:30〜80:20とする。
ここで、前記基材層が、ポリプロピレンからなる構成とすることができる。
ポリプロピレンは、安価で高電位での安定性に優れるため、これを用いると安価でサイクル特性に優れた電池が得られる。
また、上記構成においては、前記非水電解質にさらに、ビニレンカーボネートを0.5〜5質量%含めることができる。
ビニレンカーボネートを非水電解質に添加すると、サイクル特性が向上する。しかし、添加量が過小であると十分な効果が得られない一方、過大であると初期容量の低下と高温時膨れをまねく。このため、添加量は非水電解質全質量に対し、好ましくは0.5〜5質量%とし、より好ましくは1〜3質量%とする
また、上記構成においては、前記リチウムニッケルマンガン複合酸化物が、その結晶構造中にコバルトを含むものとすることができる。
リチウムニッケルマンガン複合酸化物の結晶構造中にコバルトが含まれると、このコバルトが放電特性を向上させるように作用する点で好ましい。
また、上記構成においては、前記薄板状部材の総厚みが、30μm以下であるとすることができる。
薄板状部材の厚みが過大であると、その分電解液収容スペースが減少するので、放電特性が低下する。このため、上記のように規制されていることが好ましい。
また、上記構成においては、前記基材層の厚みが、前記糊剤層の厚みの2倍であるとすることができる。
基材層による絶縁、保護効果と、糊剤層による粘着効果とを兼ね備え、且つ厚みを薄くするためには、上記のように規制することが好ましい。
また、上記構成においては、前記薄板状部材の総面積が、正極極板総面積の5%以上20%以下であるとすることができる。
薄板状部材の面積が過小であると、十分に絶縁、保護、巻解け防止の効果が得られない可能性があり、他方、薄板状部材の面積が過大であると、その分電解液収容スペースが減少するので、放電特性が低下する。このため、上記範囲内に規制されていることが好ましい。
また、上記課題を解決するための非水電解質二次電池の充電方法に係る本発明は、正極活物質を有する正極と負極活物質を有する負極と前記両電極間に介在するセパレータとからなる電極体と、非水溶媒と、を有する非水電解質二次電池の充電方法において、前記正極活物質が、少なくともジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、からなり、前記電極体を保護し、又は絶縁し、あるいは巻解けの防止のいずれかの機能を有する、基材層とゴム系樹脂糊剤層とを有する薄板状部材が取り付けられており、前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vとなるまで充電することを特徴とする。
上記本発明によると、高電位での正極活物質の安定性が高い、高容量でサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、実施例を用いて詳細に説明する。なお、本発明は下記の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実施例1)
〈正極の作製〉
コバルト(Co)に対して0.2mol%のジルコニウム(Zr)と、コバルトに対して0.5mol%のマグネシウム(Mg)とを共沈させ、熱分解反応させて、ジルコニウム、マグネシウム含有四酸化三コバルトを得た。この四酸化三コバルトと炭酸リチウムとを混合し、空気雰囲気中で850℃で24時間焼成し、その後乳鉢で平均粒径が14μmとなるまで粉砕して、ジルコニウム、マグネシウム含有リチウムコバルト複合酸化物(正極活物質A)を得た。
炭酸コバルトと、Ni0.33Mn0.33Co0.34(OH)2で示される共沈水酸化物とを混合し、空気雰囲気中で1000℃で20時間焼成し、その後乳鉢で平均粒径が5μmとなるまで粉砕して、コバルト含有リチウムニッケルマンガン複合酸化物(正極活物質B)を得た。なお、この正極活物質Bの結晶構造をX線を用いて解析したところ、層状構造であることが確認された。
正極活物質Aと正極活物質Bとを質量比7:3で混合した正極活物質94質量部と、導電剤としての炭素粉末3質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)3質量部と、N−メチルピロリドンとを混合して正極活物質スラリーとした。この正極活物質スラリーをアルミニウム製の正極集電体(厚み15μm)の両面に塗布し、乾燥・圧延した後、図1(f)、(g)に示すように、極板両面の活物質塗布部と未塗布部の境界1・2に、後述する薄板状部材を取り付けて、正極を作製した。
〈負極の作製〉
負極活物質としての黒鉛95質量部と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース3質量部と、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム2質量部と、水とを混合して負極活物質スラリーとした。この負極活物質スラリーを銅製の負極集電体(厚み8μm)の両面に塗布し、乾燥・圧延した後、上記正極と同様に、極板両面の活物質塗布部と未塗布部の境界に薄板状部材を取り付けて、負極を作製した。
なお、黒鉛の電位はリチウム基準で0.1Vである。また、正極及び負極の活物質充填量は、設計基準となる正極活物質の電位(本実施例ではリチウム基準で4.4Vであり、電池電圧は4.3V)において、正極と負極の充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)を1.1となるように調整した。
〈電極体の作製〉
上記正極及び負極を、ポリプロピレン製微多孔膜からなるセパレータを介して巻回することにより、電極体を作製した。ここで、厚み0.02mmのポリプロピレン基材層と、厚み0.01mmのイソプレンゴム糊剤層とからなる薄板状部材(粘着テープ)を、図1(a)〜(e)に示すように、電極体(巻取り体)の巻き終わり3、電極体の缶底4及び上部2箇所(5,6)、電極タブ近傍7に取り付けた。なお、粘着テープ総面積/正極板総面積(テープ面積比)は、17.0%である。
〈電解液の調整〉
非水溶媒としてのエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とを体積比20:30:50(25℃)で混合し、電解質塩としてのLiPF6を1M(モル/リットル)となるように溶解して、電解液となした。
〈電池の組み立て〉
外装缶に上記電極体を挿入した後、上記電解液を注液し、外装缶の開口部を封口することにより、実施例1に係る非水電解質二次電池(幅34mm×高さ43mm×厚み5mm)を作製した。電解液量は、後述する電池内体積の90%とした。
(実施例2)
ポリプロピレン基材層の厚みを0.03mmとし、ゴム系樹脂糊剤層の厚みを0.015mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
ゴム系樹脂の変わりに、アクリル樹脂を糊剤層に用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例1に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
ゴム系樹脂の変わりに、アクリル樹脂を糊剤層に用いたこと以外は、上記実施例2と同様にして、比較例2に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
設計基準となる正極活物質の電位を4.3V(すなわち電池電圧では4.2V)に変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例3に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例4)
設計基準となる正極活物質の電位を4.3Vに変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上記実施例2と同様にして、比較例4に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例5)
設計基準となる正極活物質の電位を4.3Vに変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上記比較例1と同様にして、比較例5に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例6)
設計基準となる正極活物質の電位を4.3Vに変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上記比較例2と同様にして、比較例6に係る非水電解質二次電池を作製した。
〔電位と正極活物質1gあたりの充電容量との関係〕
上記実施例1で作製した正極を用いた三極式セル(対極:リチウム金属、参照極:リチウム金属)を作製し、各充電電位における活物質1gあたりの正極充電容量を測定した。この結果を下記表1に示す。
Figure 2006286337
上記実施例1、2、比較例1〜6において、設計基準となる電位における正極充電容量は上記表1から算出し、負極充電容量は黒鉛の理論容量から算出した。
〔電池内体積〕
電池内に電解液を収容できる体積を、下記式1により算出した。
(式1) 外装缶内容積−電池構成要素体積(集電体+活物質+セパレータ+薄板状部材)
〈電池特性試験〉
上記各電池に対し、下記条件で電池特性の試験を行った。この結果を下記表2に示す。
〔サイクル特性試験〕
充電条件:定電流 1It(電池容量÷1時間で表される値)、定電圧(各電池の電池電圧)、合計3時間、25℃
放電条件:定電流 1It、終止電圧 3.0V、25℃
サイクル特性(%):(500サイクル目放電容量/1サイクル目放電容量)×100
Figure 2006286337
上記表2から、電池電圧が4.3Vである実施例1、2、比較例1、2では、電池電圧が4.2Vであること以外は同一構成である比較例3〜6よりも、それぞれサイクル特性が、2〜10%高いことがわかる。
また、テープ総厚みが0.03mmである実施例1、比較例1、3、5では、テープ総厚みが0.045mmであること以外は同一構成である実施例2、比較例2、4、6よりも、それぞれサイクル特性が、4〜12%高いことがわかる。
このことは次のように考えられる。テープ厚みが厚くなると、その分電池内体積が減少する。本実施例においては、電池内体積が0.38〜0.39ml減少しているが、電池内体積が減少すると、電池内に注液できる電解液量が減少する。このため、後者のグループでは、充放電反応のスムースな進行が阻害され、サイクル劣化が生じる。他方、前者のグループでは、電解液が十分に供給されるので、サイクル劣化が起こらない。
また、糊剤層にゴム系樹脂を用いた実施例1、2では、アクリル系樹脂を用いたこと以外は同一構成である比較例1、2よりも、サイクル特性が3%、5%高いことがわかる。
この理由は定かではないが、高電位での使用時には、アクリル樹脂と電解液とが反応して電解液を劣化させること、当該反応生成物が極板やセパレータの空孔に付着して充放電反応を妨げること等の問題が生じるが、ゴム系樹脂では、電解液と反応することがないので、このような問題が生じないためと考えられる。
〔薄板状部材面積とサイクル特性との関係〕
粘着テープ総面積/正極板総面積(テープ面積比)で示される値を、下記表3に示すように変化させたこと以外は、上記実施例1または上記比較例1と同様にして電池を作製した。これらの電池のサイクル値特性を、上記と同様にして求めた。この結果を下記表3に示す。
Figure 2006286337
上記表3から、ゴム系樹脂を糊剤として使用した電池において、粘着テープ総面積/正極板総面積(テープ面積比)が5%以上20%以下の範囲で、サイクル特性が72.5〜79.0%と高いのに対し、テープ面積比2.5%以下あるいは22.2%以上の電池ではサイクル特性が51.0〜62.0%と低くなっていることがわかる。
このことは次のように考えられる。テープの占める割合が正極極板面積の20%より大きくなると、この分テープ体積が増加し、電解液が入るスペースが少なくなる。このため、上述した問題が生じてサイクル劣化が生じる。他方、5%未満の場合は、薄板状部材使用量が過小であるため、充放電サイクルに伴う極板の膨張収縮によって電極体が変形を抑制できなくなり、これにより充放電反応を阻害するので、サイクル劣化が生じる。なお、電極体の変形は、サイクル特性試験後の電池を分解して確認した。
また、テープ面積比が同一の場合(テープを使用していない0.0%のものは除く)、ゴム系樹脂を用いた電池は、アクリル樹脂用いた電池よりも、サイクル特性が3.0〜11.2%高いことがわかる。このことは、上述したものと同様の理由によると考えられる。
(その他の事項)
また、ゴム系樹脂としては、上記実施例で用いたイソプレンゴム以外に、スチレン-ブタジエンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム等を使用することができる。
また、非水溶媒としてはジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、2−メトキシテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等を用いることができる。
また、電解質塩としては、上記LiPF6以外に、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO22、LiClO4、LiBF4等の一種または複数種の混合物が使用できる。
以上に説明したように、本発明によれば、リチウム基準で4.4〜4.6Vの高い電位で安定的に機能する、高容量でサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供できる。よって、産業上の利用可能性は大きい。
図1は、薄板状部材の取り付け位置を説明する図面である。

Claims (8)

  1. 正極活物質を有する正極と負極活物質を有する負極と前記両電極間に介在するセパレータとからなる電極体と、非水溶媒と、を有する非水電解質二次電池において、
    前記正極活物質が、少なくともジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、からなり、
    前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vであり、
    前記電極体を保護し、又は絶縁し、あるいは巻解けの防止のいずれかの機能を有する、基材層とゴム系樹脂糊剤層とを有する薄板状部材が、前記電極体に取り付けられている、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 請求項1に記載の非水電解質二次電池において、
    前記基材層が、ポリプロピレンからなる、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 請求項1、2または3に記載の非水電解質二次電池において、
    前記非水電解質はさらに、ビニレンカーボネートを0.5〜5質量%含む、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  4. 請求項1、2、3または4に記載の非水電解質二次電池において、
    前記リチウムニッケルマンガン複合酸化物が、その結晶構造中にコバルトを含む、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  5. 請求項1、2、3または4に記載の非水電解質二次電池において、
    前記薄板状部材の総厚みが、30μm以下である
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  6. 請求項1、2、3または4に記載の非水電解質二次電池において、
    前記基材層の厚みが、前記糊剤層の厚みの2倍である
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  7. 請求項1、2、3または4に記載の非水電解質二次電池において、
    前記薄板状部材の総面積が、正極極板総面積の5%以上20%以下である
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  8. 正極活物質を有する正極と負極活物質を有する負極と前記両電極間に介在するセパレータとからなる電極体と、非水溶媒と、を有する非水電解質二次電池の充電方法において、
    前記正極活物質が、少なくともジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、からなり、
    前記電極体を保護し、又は絶縁し、あるいは巻解けの防止のいずれかの機能を有する、基材層とゴム系樹脂糊剤層とを有する薄板状部材が、前記電極体に取り付けられており、
    前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vとなるまで充電する、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池の充電方法。

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