JP2006283328A - シャッター装置の取付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造物のサッシ窓に対応させてシャッター装置を頑丈かつ容易に取付けることが可能なシャッター装置の取付け構造を提供する。
【解決手段】 シャッターカーテン31をその開放方向側で収納する収納ケース34aを、構造物10の開口部に設けられたサッシ枠21に対応させて取付けるようにしたシャッター装置の取付け構造において、サッシ枠21の周囲で該サッシ枠21を固定する基枠11に対し、前記収納ケース34aを固定するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部にシャッター装置を取付けるようにしたシャッター装置の取付け構造に関し、特に、前記開口部に装着されたサッシ窓に対応してシャッター装置を取付けるのに好ましいシャッター装置の取付け構造に関する。
サッシ窓の屋内側または屋外側にシャッター装置を設置する場合、シャッターカーテンをその開放方向側で収納する収納ケースおよび該収納ケース内の巻取軸等の重量が比較的大きいことから、これらを支持するための構造を頑強に構成する必要がある。
そこで、従来は、図8に示すように、設置対象である躯体側のサッシ枠110の上方側に、収納ケースを支持するための柱等が無い場合、その柱120を別途設けて、該柱120に対し、支持ブラケット130等を介して収納ケース140を止着するようにしていた。
また、他の従来技術としては、特許文献1に記載されているように、サッシ枠(サッシュ)を構成している縦枠(3)を、上方へ延出するように設け、その延出された部分に支持ブラケット(4)を固定し、該支持ブラケット(4)に対し収納ケース(収納ボックス8A)を掛止ようにしたものもある。
しかしながら、上記何れの従来技術においても、上記柱120や、上方へ延出された縦枠(3)等、上記収納ケースを取付けるための部材を、標準的な躯体構造に対し、追加あるいは置換した構成とする必要がある。
そのため、例えば建造物に対し収納ケースを装着する場合には、上記柱(120)や上記縦枠(3)等を、その建造物の建設段階で予め設置しておいた方がよい。
すなわち、既存の建造物に対し、上記収納ケースを取付けようとした場合、上記柱(120)や上記縦枠(3)等を壁内等に埋め込む等して隠す必要があるため、その作業が困難である。
なお、上記収納ケースを壁面に直接掛止するようにした構造も考えられるが、壁面の強度不足となり易い。
実開平4−66289号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、構造物のサッシ窓に対応させてシャッター装置を頑丈かつ容易に取付けることが可能なシャッター装置の取付け構造を提供することにある。
上記課題を解決するために第一の発明では、シャッターカーテンをその開放方向側で収納する収納ケースを、構造物の開口部に設けられたサッシ枠に対応させて、該構造物に取付けるようにしたシャッター装置の取付け構造において、サッシ枠の周囲で該サッシ枠を固定する基枠に対し、前記収納ケースを固定するようにしたことを特徴とする。
ここで、上記シャッター装置は、少なくとも閉鎖方向へ動作可能なシャッターカーテンを備え、該シャッターカーテンのスライド動作により空間を仕切るように構成された装置であればよく、この開閉装置には、シャッターカーテンが閉鎖動作のみを行うように用いられる態様(例えば防火シャッター装置等)、シャッターカーテンが開放動作と閉鎖動作との双方を行うように用いられる態様等を含む。
また、上記シャッターカーテンには、複数のスラットやパイプを開閉方向へ連設してなる態様や、単数もしくは複数のパネルや、シート状物、ネット状物を開閉方向へ設けてなる態様、あるいはスラット、パネル、パイプ、シート状物、ネット状物等を適宜に組み合わせてなる態様等を含む。
また、上記収納ケースは、上記シャッターカーテンを巻き取ったり繰り出したりするための巻取軸を内在するようにした態様とするのが好ましいが、上記シャッターカーテンを巻き取ることなく収納したり繰り出したりする態様とすることも可能である。
また、上記サッシ枠とは、上記構造物の開口部に設けられたサッシ窓を構成する部材であり、開閉動作する窓あるいは開閉動作しない所謂はめごろし窓を支持するようにして、該窓の周囲に不動に固定されている部材である。
また、「収納ケースを、構造物の開口部に設けられたサッシ枠に対応させて、該構造物に取付けるようにした」という構成には、上記収納ケースを上記サッシ枠の近傍であって上記サッシ枠の枠外に取付けるようにした態様や、上記収納ケースを上記サッシ枠の枠内に取付けるようにした態様等を含む。
また、上記基枠とは、上記サッシ枠を固定するために上記サッシ枠の周囲に配設された部材であり、この基枠は、上記サッシ枠の周囲においてその略全周にわたって設けられた部材であってもよいし、上記サッシ枠の周囲においてその一部分に設けられた部材であってもよいが、好ましくは、少なくとも上記サッシ枠におけるシャッター開放方向側の部分に対応して設けられる。
また、上記「基枠に対し、前記収納ケースを固定する」という構成には、上記基枠に対し上記収納ケースを直接的に固定するようにした態様や、上記基枠と上記収納ケースとの間に支持部材を介在するとともに、該支持部材を上記基枠に対し直接的に固定するようにした態様等を含む。
なお、これら態様においては、前記収納ケースと前記基枠との間や、前記支持部材と前記基枠との間に、壁等が介在された構成であってもよいし、壁等が介在されていない構成であってもよい。
また、上記基枠に対し上記収納ケースを固定する手段の具体例としては、上記収納ケースを釘やネジ等の止着具によって上記基枠に止着するようにした態様や、上記収納ケースが掛止される支持部材を釘やネジ等の止着具によって上記基枠に止着するようにした態様等が挙げられる。
また、第二の発明では、上記収納ケースを、上記サッシ枠よりもシャッター開放方向側に配設するようにしたことを特徴とする。
また、第三の発明では、上記収納ケースを、上記サッシ枠内におけるシャッター開放方向側に配設するようにしたことを特徴とする。
この発明において、上記収納ケースは、その一部分が上記サッシ枠内に配置されていてもよいし、その全部が上記サッシ枠内に配置されていてもよい。
また、第四の発明では、上記基枠に対し支持部材を固定し、該支持部材に対し上記収納ケースを支持するようにしたことを特徴とする。
ここで、上記支持部材とは、上記基枠に対し固定される部材であって、且つ上記収納ケースを支持可能な部材であればよく、その形状、材質等は限定されない。
この支持部材の具体例としては、上記基枠に対し止着可能な略板状に形成され、その表面に上記収納ケースを掛止するための被掛止部を備えた態様や、略垂直状の一片部と略水平状の他片部とからなる断面略逆L字状に形成され、その一片部を上記基枠に対し止着可能にするとともに、その他片部に上記収納ケースが載置されるようにした態様等が挙げられる。
また、第五の発明では、上記基枠に対し支持部材を固定し、該支持部材に対し上記収納ケースを支持するようにしたシャッター装置の取付け構造であって、前記支持部材を、上記基枠に対し固定される基部と、上記サッシ枠よりもシャッター開放方向側に延設された延設部とから一体的に構成し、前記延設部に対し、上記収納ケースを固定するようにしたことを特徴とする。
また、第六の発明では、シャッターカーテンを開閉方向へ案内するガイドレールを、上記支持部材との係合により位置合わせするようにしたことを特徴とする。
また、第七の発明では、上記支持部材には、上記ガイドレールの出隅部分に対し重ね合わせ可能な入隅部が設けられ、上記ガイドレールは、その出隅部分を前記入隅部に対し重ね合わせることで、位置合わせされていることを特徴とする。
なお、本明細書中において「シャッター厚さ方向」とは、閉鎖状態の上記シャッターカーテンの厚さ方向を意味する。
また、本明細書中において「シャッター幅方向」とは、上記シャッターカーテンの開閉方向と略直交する方向であって、上記シャッターカーテンの厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「シャッター開閉方向」とは、上記シャッターカーテンが空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
第一の発明によれば、サッシ枠の周囲の基枠に対し収納ケースを固定するようにしたため、設置対象物である構造物に対し、収納ケースを固定するための柱や、特殊な縦枠等を設置する等、特別な加工をすることなく、収納ケースを頑丈かつ容易に固定することができ、構造物が既存のものである場合にも、収納ケースの取付け作業が容易である。
すなわち、サッシ枠を有する通常の構造物には、該サッシ枠を固定するための基枠が予め設けられている。この基枠は、サッシ枠を安全に固定するために比較的頑丈に構成されている。しかも、この基枠は、サッシ枠の周囲に接触して配置されるため、例えば壁内に隠蔽されている場合でも、その位置の認識が容易である。本発明は、このような基枠の構造を有効に利用して、収納ケースを頑丈かつ容易に固定するものである。
更に、第二の発明によれば、収納ケースがサッシ枠のシャッター開放方向側に配設されるため、サッシ枠内の開口部を広く確保することができる。
また、第三の発明によれば、収納ケースがサッシ枠のシャッター厚さ方向側へ突出する量を少なくすることができ、ひいては、サッシ枠の屋内側または屋外側のスペースを、比較的広く確保することができる。
更に、第四の発明によれば、予め基枠に固定された支持部材に対し、収納ケースを支持するようにしているため、比較的高重量物である収納ケースの取付け作業を、いっそう容易に行うことができる。
また、第五の発明によれば、基枠に対し支持部材の基部を固定すれば、延設部がサッシ枠よりもシャッター開放方向側に配置される。そして、その延設部に対し収納ケースを固定すれば、収納ケースがサッシ枠よりもシャッター開放方向側に配置される。
したがって、収納ケースをサッシ枠よりもシャッター開放方向側に配置して、サッシ枠内の開口部を広く確保した構造を、比較的簡単な作業によって構築することができる。
更に、第六の発明によれば、ガイドレールが支持部材との係合により位置合わせされるため、取付け作業をスピーディー且つ容易に行うことができる。
更に、第七の発明によれば、ガイドレールを支持部材との係合により位置合わせする構造を、簡素で生産性の良好な具体的構成とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物における開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置における取付け構造として適用可能であるが、特に好ましい態様として、構造物のサッシ窓に対応させて窓用シャッター装置を装着するようにした窓用シャッター装置の取付け構造の一例について説明する。
この取付け構造Aは、構造物10の躯体開口部に設けられたサッシ窓20に対応させて、該構造物10の屋内側に窓用のシャッター装置30を装着するようにしている。
構造物10は、本実施の形態の一例によれば木造建築物であり、略水平方向に所定間隔を置いて配設された上下方向の二本の縦柱10a,10bの間に、略矩形状の基枠11を構成するとともに、該基枠11を内外の壁によって覆っている。
基枠11は、前記二本の縦柱10a,10b間に架け渡された上下の横枠11a,11bと、一方の前記縦柱10aを部分的に利用するようにした一方の縦枠11cと、前記上下の横柱11a,11b間に架け渡された他方の縦枠11dとから、略矩形枠状に構成されている。
そして、この基枠11の枠内には、サッシ窓20が固定されている。
サッシ窓20は、略矩形枠状のサッシ枠21内に、上下左右の框と該框内の硝子とから構成された複数の窓22,23を装着してなる。
サッシ枠21は、略垂直状に配設された左右の側部枠材21a,21bと、略水平状に配設された上部枠材21c及び下部枠材21dとから構成され、基枠11の内面に対し止着されている。
また、シャッター装置30は、閉鎖方向端部を上下方向へスライドさせて開閉動作するシャッターカーテン31と、該シャッターカーテン31の幅方向の両端部を開閉方向へ案内する左右のガイドレール32,32と、シャッターカーテン31の閉鎖方向側で全閉時のシャッターカーテン31を受ける下枠33と、シャッターカーテン31の開放方向側で該シャッターカーテン31を巻き取ったり繰り出したりする巻取装置34とを備え、巻取装置34を構成している収納ケース34aを、左右の支持部材35,35を介して上記基枠11に固定するように構成される。
シャッターカーテン31は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなる所謂スラットを、上下に隣接するスラット間で回動するように複数連接することで、本体部を構成し、この本体部の下側の端部に、下枠33に当接させるための座板部材を、シャッター幅方向にわたって接続してなる。
また、ガイドレール32は、シャッターカーテン31を開閉方向へ案内するレール本体部32aと、該レール本体部32aが嵌め合わせられるレール受け32bとから構成され、シャッターカーテン31の幅方向の両端部側の各々に、上下方向へわたって配設され、前記レール受け32bが基枠11に対し止着される(図4参照)。
前記レール本体部32aは、シャッターカーテン31の幅方向端部を囲むように、断面略コ字状に形成され、前記レール受け32b側の部位に、レール受け32bに対し嵌合可能な嵌合部32a1を、シャッター開閉方向へわたって有する。
また、レール受け32bは、断面略枠状等の形状に構成され、そのレール本体部32a側の部位に、前記嵌合部32a1を嵌合可能な被嵌合部32b1を有するとともに、その基枠11側の出隅部分32b4を、支持部材35に対し重ね合わせ可能に形成している。
そして、このレール受け32bにおける基枠11側の部位には、釘やネジ等の複数の止着具41を挿通するための、複数の貫通孔32b2が形成されている。
更に、このレール受け32bにおける屋内側の面の上端側には、タップネジやリベット、ボルト等の止着具42を止着するための複数の止着孔32b3が形成されている。
また、下枠33は、閉鎖されるシャッターカーテン31の下端部を受けるようにして、左右にガイドレール32,32の下端部間にわたって配設され、基枠11の下側の横枠11bに対し、釘やネジ等の止着具によって固定されている。
巻取装置34は、シャッターカーテン31を巻き取ったり巻き戻したりする巻取り軸34bや、該巻取り軸34bおよび該巻取り軸34bに巻き取られたシャッターカーテン31を収納する収納ケース34a等を備え、収納ケース32内に左右のガイドレール32,32の上端部を挿入させるようにして、シャッター幅方向へわたって配設されている。
なお、この巻取装置34は、シャッターカーテン31を手動で開閉するようにした態様や、シャッターカーテン31を電動で開閉するようにした態様、シャッターカーテン31の開閉動作の内の一方を手動とし他方を電動とした態様等の内、何れの態様であっても構わない。
更に、この巻取装置34は、シャッターカーテン31をその自重や錘体の自重等により閉鎖動作させるようにした態様、シャッターカーテン31を錘体の自重により開放動作させるようにした態様、あるいはこれら態様を組み合わせてなる態様や、これらの内の何れかの態様と上述した態様(電動や手動による態様)とを組み合わせてなる態様等、何れの態様であっても構わない。
上記収納ケース34aは、シャッター幅方向へわたる略箱状に形成され、その下端部に、シャッターカーテン31を挿通させるための開口部34a1を有するとともに、該開口部34a1よりも屋内側(図2によれば右側)に、シャッターカーテン31に近接し沿うようにしてシャッター幅方向へわたるカーテンレール34a2を固定している。
前記カーテンレール34a2は、屋内側から視た際の体裁を良好にするように、収納ケース34a内の下端側に配置され、その凹部を下方向きに露出されている。
また、この収納ケース34aの背部には、後述する支持部材35の被掛止部35b1に掛止可能な掛止部(図示せず)が設けられている。
なお、上記収納ケース34aは、カーテンレール34a2を省いて、カーテン43が装着されない態様とすることも可能である。
そして、上記構成の収納ケース34aは、先に基枠11に止着された左右の支持部材35,35に掛合させることで、構造物10側のサッシ枠21よりもシャッター開放方向側の部位に対し固定される。
各支持部材35は、金属性の略板状部材に曲げ加工を施してなる一体状の部材であり、基枠11に対し固定される基部35aと、該基部35aが基枠11に固定された状態で、サッシ枠21よりもシャッター開放方向側に延設される延設部35bと、ガイドレール32側へ突出するとともにガイドレール32の延設方向へわたる係合突片部35cとを備えている。
そして、この支持部材35は、基部35aと係合突片部35cとにより構成される内角部分を、入隅部35acとしている。
基部35aと延設部35bは、図示例によれば略逆L字状に連設される。
そして、基部35aには、釘やネジ等の止着具41を挿通するための貫通孔35dがシャッター開閉方向(図示における上下方向)へわたって複数配設されている。
また、延設部35bにおける下部側にも、止着具41を挿通するための貫通孔35dがシャッター幅方向(図示における略水平方向)へわたって配設されている。
前記各貫通孔35dの位置は、上記支持部材35を、サッシ枠21の周囲側の部位であって同サッシ枠21の角部分に近接または接触させて略逆L字状に配置した場合に、挿通される止着具41が、支持部材35及び構造物10の壁面を貫通して、該壁面の裏側の基枠11に止着されるように、適宜に設定されている。
また、延設部35bには、収納ケース34aを掛止するための被掛止部35b1が設けられている。この被掛止部35b1は、図示例によれば、延設部35b面を部分的に切り起こすようにして断面略フック状に形成され、シャッター開閉方向へわたって複数設けられている。
また、係合突片部35cは、曲げ加工等により曲げ形成された部分であり、基部35aから延設部35bにわたる一辺側の部分を、ガイドレール32側へ略垂直に突出させてなる。
そして、この係合突片部35cには、ネジやリベット等の止着具42を挿通させるための貫通孔35c1が、シャッター開閉方向へわたって複数設けられている。
上記支持部材35はサッシ枠21の左右両側にそれぞれ配置され、これら二つの支持部材35,35は、左右対称の形状に構成されている。
なお、この支持部材35は、前記のように二部材から構成せず、サッシ枠21の幅の略全長にわたる単一の部材とすることも可能であり、より具体的に説明すれば、図示例の支持部材35,35を延設部35b,35b同士で連結して一体の部材にしてもよい。
次に、上記構成のシャッター装置30を、構造物10に対し装着する方法および手順について詳細に説明する。
先ず、構造物10の内壁面に対し左右の支持部材35,35が固定される。
この際、各支持部材35は、サッシ枠21の周囲側の部位であってサッシ枠21の上角部に近接又は接触する部位に対し、略逆L字状に配設され、各貫通孔35dに対し止着具41が挿通され、該止着具41の先端側が、内壁面裏側の基枠11に止着される。
すなわち、各支持部材35は、上記のようにサッシ枠21の上角部に近接又は接触して配置されることで、貫通孔35dに挿通される止着具41の先端側を、基枠11へ導くことになる。
したがって、上記方法によれば、構造物10の内壁面裏側に配設されている基枠11を、センサー等により検知しなくとも、各止着具41を基枠11に対し止着することができる。
なお、その止着作業をより確実にするために、基枠11の位置をセンサー等により確認するようにしても構わない。
そして、上記のようにして左右の支持部材35,35が構造物10の内壁面に固定されると、その固定された支持部材35に対し、レール受け32bの上端側部分が重ね合わせられる。
この際、レール受け32bは、その出隅部分32b4が、支持部材35の入隅部35acに重ね合わせられることで位置合わせされ、更に、支持部材35における係合突片部35cの貫通孔35c1に挿通された止着具42が止着孔32b3に対し止着されることで、強固に固定される。
次に、各レール受け32bに対し、レール本体部32aが嵌合されることで、ガイドレール32が構成される。
そして、各支持部材35の被掛止部35b1,35b1に対し、収納ケース34aが掛止され、この際に、両ガイドレール32,32の上端部が収納ケース34a内へ挿入される。
また、両ガイドレール32,32の下端部間にわたって下枠33が配置され、該下枠33が構造物10の内壁面に固定される。
この下枠33も、上記支持部材35やガイドレール32と略同様に、釘やネジ等の止着具(図示せず)が挿通され、該止着具の先端側が基枠11の縦枠11d(又は11c)に止着されることで頑丈に固定されている。
そして、上記のようにして設置されたシャッター装置30に対し、その収納ケース34a下端のカーテンレール34a2には、駒やフック等の部材を介してカーテン43が吊り下げられる。
なお、この取付け構造Aにおいて、上記ガイドレール32は、上記したように巻取装置34の装着前に固定される構造としてもよいし、巻取装置34の装着後に固定される構造としてもよい。
また、上記下枠33は、上記したようにガイドレール32の装着後に固定される構造としてもよいし、ガイドレール32の装着前に固定される構造としてもよい。
而して、上記構成の取付け構造Aによれば、サッシ枠21の周囲に頑強に構成された基枠11によって、ガイドレール32,32、巻取装置34、および下枠33を支持する構造としているため、その支持強度が比較的高く、止着箇所の脱落を生じ難く、安全性も比較的高い。
しかも、通常既設されているサッシ枠21周囲の基枠11を利用した止着構造であるため、後作業等により柱を設ける等の加工を要することなく、巻取装置34を、サッシ窓20の上方側に速やかに設置することができる。
また、ガイドレール32及び収納ケース34aが、支持部材35によって位置合わせされるため、その設置作業を比較的短時間に行える上、設置後の出来栄えも良好である。
また、巻取装置34の設置後には、別途カーテンレールやカーテンボックスを設置せずとも、収納ケース34a下端のカーテンレール34a2を用いて、カーテン43を容易に配設することができる。
なお、図示例は、カーテン43を容易に装着できるようにした好ましい態様であるが、カーテンレール34a2を省いた構成とすることも可能である。
また、上記取付け構造Aでは、巻取装置34を構造物10の内壁面に対し固定する構造としたが、巻取装置34を構造物10の外壁面に対し固定する構造とすることも可能である。この構造の場合も、上記取付け構造Aと略同様にして、ガイドレール32,32や、支持部材35,35、下枠33等に挿通される止着具(例えば釘やネジ等)が、外壁を貫通して基枠11に止着されるようにすればよい。
次に、本発明に係わるシャッター装置の取付け構造の他例について説明する。なお、以下に示す取付け構造において、上記取付け構造Aと略同様の箇所については、上記取付け構造Aと同一の符号を用いることで、詳細な説明を省略する。
図5〜7に示す取付け構造Bは、上記取付け構造Aが巻取装置34をサッシ枠21の上方側に配置する構成であったのに対し、巻取装置34をサッシ枠21の枠内に配置した構成としている。
より詳細に説明すれば、この取付け構造Bでは、巻取装置34における収納ケース34aを、左右の支持部材36,36を介して、サッシ枠21内におけるシャッター開放方向側に固定するとともに、左右のガイドレール32,32をそれぞれ同サッシ枠21内の側部枠材21a,21bに当接させて固定し、更に、下枠33を同サッシ枠21内の下部枠材21dに当接させて固定している。
各支持部材36は、金属性の略板状部材に曲げ加工を施してなる一体状の部材であり、収納ケース34aの背部を支持するための基部36aと、ガイドレール32側へ突出するとともにガイドレール32の延設方向へわたる係合突片部36bと、サッシ枠21の上部枠材21cに対し止着される上部側止着片部36cとから構成されている。
そして、サッシ枠21内の左右に配設される二つの支持部材36,36は、左右対称に構成されている。
基部36aには、収納ケース34aを掛止するための被掛止部36a1が設けられている。この被掛止部36a1は、基部36aを部分的に切り起こすようにして断面略フック状に形成され、シャッター開閉方向へわたって複数設けられている。
また、係合突片部36bには、釘やネジ等の止着具41を挿通するための貫通孔36b1が複数設けられている。
また、略同様にして、上部側止着片部36cには、止着具41を挿通するための貫通孔36c1が複数設けられている。
次に、この取付け構造Bにおいて、シャッター装置30をサッシ枠21内に装着する方法および手順について詳細に説明する。
先ず、支持部材36が、サッシ枠21の上隅部に当接されることで位置合わせされ、複数の止着具41によって、サッシ枠21および基枠11に対し固定される。
この際、止着具41は、その先端側が、支持部材36の貫通孔36b1(又は貫通孔36c1)に挿通され、更にサッシ枠21に挿通されて、基枠11に止着される。
次に、上記のようにして固定された支持部材36に対し、レール受け32bの上端側部分が重ね合わせられる。
この際、レール受け32bは、その上端側の出隅部分32b1が支持部材36における基部36aと係合突片部36bとにより構成される入隅部36abに重ね合わせられることで、位置合わせされる。
そして、レール受け32bに対し止着具41が複数挿通され、更に、各止着具41の先端側がサッシ枠21に挿通されて基枠11に対し止着される。
次に、固定されたレール受け32bに対しレール本体部32aが嵌合されることで、ガイドレール32が構成される。
そして、各支持部材36の被掛止部36a1,36a1に対し、収納ケース34aが掛止され、この際に、ガイドレール32,32の上端部が収納ケース34a内へ挿入される。
また、両ガイドレール32,32の下端部間にわたって下枠33が配置され、該下枠33が止着具等により、基枠11に対し固定される。
そして、上記のようにして設置されたシャッター装置30に対し、その収納ケース34a下端のカーテンレール34a2には、駒やフック等の部材を介してカーテン43が吊り下げられる。
なお、この取付け構造Bにおいて、ガイドレール32は、上記したように収納ケース34aの装着前に固定される構造としてもよいし、収納ケース34aの装着後に固定される構造としてもよい。
また、上記下枠33は、上記したようにガイドレール32の装着後に固定される構造としてもよいし、ガイドレール32の装着前に固定される構造としてもよい。
而して、上記構成の取付け構造Bは、サッシ枠21の周囲に頑強に固定された基枠11によって、ガイドレール32,32、巻取装置34、および下枠33を支持する構造としているため、上記取付け構造Aと略同様に、その支持強度が比較的高く、止着箇所の脱落を生じ難く、安全性も比較的高い上、設置作業性や、設置後の出来栄えが良好であり、更には、カーテン43の設置も容易である。
しかも、シャッター装置30が少なくとも部分的にサッシ枠21内に配設されるため、シャッター装置30が屋内側へ突出して、屋内側スペースが狭くなってしまうのを防ぐことができる。
なお、上記構成の取付け構造A又はBによれば、カーテンレール34a2をシャッターカーテン31の屋内側に配置するようにした一例を示したが、カーテンレール34a2をシャッターカーテン31の屋外側に配置した態様とすることも可能である。
この態様によれば、カーテンレール34a2に取付けられるカーテン43によって、閉鎖状態のシャッターカーテン31の屋外側の面が覆われるため、外部からのシャッターカーテン31の開閉状態の認識を困難にすることができ、ひいては防犯性を向上することができる。
また、上記取付け構造A又はBによれば、装着作業性やメンテナンス性等を良好にするためにガイドレール32を、レール本体部32aとレール受け32bとの二部材により構成しているが、このガイドレール32を、単一の部材から構成したり、三以上の部材から構成したりすることも可能である。
また、上記取付け構造A,Bによれば、支持部材35(又は36)に対し、その表部側からレール受け32bが重ね合わせられる構成としたが、レール受け32bを先に基枠11に固定し、そのレール受け32bに対し支持部材35(又は36)が重ね合わせられる構成とすることも可能である。
また、本発明のシャッター装置の取付け構造は、サッシ窓の構造や材質等を限定するものでない。
例えば、図示例では、単一のサッシ窓20に対し一つのシャッター装置30を配設するようにしているが、複数連装されたサッシ窓や、略連装状のサッシ窓に対し、一つのシャッター装置30を設置するようにしてもよい。
また、サッシ窓20の材質等は限定されるものでなく、例えばサッシ枠21が木製等であっても構わない。
更に、図示例のサッシ窓20を、サッシ枠以外の枠体(金属製枠、木製枠、合成樹脂製枠等を含む)に置換することも可能である。
更に、基枠11等の構造を同様にすれば、サッシ窓20を出窓に置換し、その室内側にシャッター装置30を設置するようにした態様や、サッシ窓20を例えばカウンターや受付窓口や出入口等の開口部や開口枠等に置換した態様等とすることも可能である。
また、上記実施の形態では、シャッター装置30を取り付けるための構造として取付け構造A及び取付け構造Bを例示したが、これら取付け構造A又は取付け構造Bは、オーニング装置を取り付けるための構造として適用することも可能である。
本発明に係わるシャッター装置の取付け構造の一例を示す正面図である。 同取付け構造の縦断面図である。 同取付け構造におけるシャッター装置の設置対象物を示す斜視図である。 同取付け構造の要部分解斜視図である。 本発明に係わるシャッター装置の取付け構造の他例を示す正面図である。 同取付け構造の縦断面図である。 同取付け構造を要部分解斜視図である。 従来のシャッター装置の取付け構造の一例を示す正面図である。
符号の説明
A,B:取付け構造
10:構造物
11:基枠
20:サッシ窓
21:サッシ枠
30:シャッター装置
31:シャッターカーテン
32:ガイドレール
32a:レール本体部
32b:レール受け
32b4:出隅部分
34a:収納ケース
35,36:支持部材
35a:基部
35ac,36ab:入隅部
35b:延設部
35c:係合突片部

Claims (7)

  1. シャッターカーテンをその開放方向側で収納する収納ケースを、構造物の開口部に設けられたサッシ枠に対応させて、該構造物に取付けるようにしたシャッター装置の取付け構造において、
    サッシ枠の周囲で該サッシ枠を固定する基枠に対し、前記収納ケースを固定するようにしたことを特徴とするシャッター装置の取付け構造。
  2. 上記収納ケースを、上記サッシ枠よりもシャッター開放方向側に配設するようにしたことを特徴とする請求項1記載のシャッター装置の取付け構造。
  3. 上記収納ケースを、上記サッシ枠内におけるシャッター開放方向側に配設するようにしたことを特徴とする請求項1記載のシャッター装置の取付け構造。
  4. 上記基枠に対し支持部材を固定し、該支持部材に対し上記収納ケースを支持するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載のシャッター装置の取付け構造。
  5. 上記基枠に対し支持部材を固定し、該支持部材に対し上記収納ケースを支持するようにしたシャッター装置の取付け構造であって、
    前記支持部材を、上記基枠に対し固定される基部と、上記サッシ枠よりもシャッター開放方向側に延設された延設部とから一体的に構成し、
    前記延設部に対し、上記収納ケースを固定するようにしたことを特徴とする請求項2記載のシャッター装置の取付け構造。
  6. シャッターカーテンを開閉方向へ案内するガイドレールを、上記支持部材との係合により位置合わせするようにしたことを特徴とする請求項4又は5記載のシャッター装置の取付け構造。
  7. 上記支持部材には、上記ガイドレールの出隅部分に対し重ね合わせ可能な入隅部が設けられ、
    上記ガイドレールは、その出隅部分を前記入隅部に対し重ね合わせることで、位置合わせされていることを特徴とする請求項6記載のシャッター装置の取付け構造。
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