JP2006281171A - 有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】都市ごみなどの焼却炉より排出される焼却炉廃ガスの処理に、し尿などの有機性廃水の廃水処理系で得られるアンモニアなどを有効利用して、有機性廃水と焼却炉廃ガスを互換性をもって合理的に処理する方法および装置を提供することを目的とする。
【解決手段】有機性廃水をメタン発酵処理したのち、このメタン発酵処理水中のアンモニアを、焼却炉の廃熱を利用して得られる水蒸気または加熱空気を用いてストリッピング処理すると共に、ストリッピング処理で分離回収されたアンモニアを、前記焼却炉の廃ガスの窒素酸化物を処理する脱硝処理に供するようにした。また、焼却炉廃ガスを湿式洗浄処理すると共に、この湿式洗浄処理の洗浄水として、メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を供するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、し尿や畜産糞尿などの有機性廃水と、都市ごみ、産業廃棄物などの廃棄物を焼却処理する焼却炉廃ガスの処理方法および装置に係わり、特に、有機性廃水の処理設備と焼却炉廃ガスの処理設備が同一施設内、あるいは近接している場合に、廃水処理設備と排ガス処理設備を相互に利用して、廃水と廃ガスを互換性をもって合理的に処理する方法および装置に関するものである。
一般に、し尿や畜産糞尿などの有機性廃水の処理では、廃水中のアンモニアなどの窒素化合物が生物的処理によって窒素として分解処理されている。また、都市ごみ、産業廃棄物などの廃棄物は焼却処理され、発生する廃ガス中の窒素酸化物(以下、NOxと記す)は、廃ガス中にアンモニアを添加して窒素として分解処理されている。
従来は、たとえ、有機性廃水の処理設備と廃棄物の焼却炉設備が同一施設内あるいは近接している場所にあっても、有機性廃水の処理は廃水処理系で、焼却炉廃ガスの処理は廃ガス処理系で各々独立して処理が行われている。
有機性廃水の廃水処理系では、廃水中のアンモニアをストリッピングして分離し、工業製品として利用価値のあるアンモニア水や硫安などとして回収するには濃縮や晶析などのために熱エネルギを必要とし、また、複雑な副製品回収工程を設ける必要がある。そのため、廃水中のアンモニアを利用することなく生物的処理によって窒素に分解して処理している。一方、焼却炉廃ガスの廃ガス処理系ではアンモニアなどの薬品を外部より購入して処理している。
このような問題を改善するため、都市ごみ等の固形廃棄物とし尿などのアンモニアを含有する有機性廃水を同一施設内で処理する方法として、固形廃棄物の焼却工程とアンモニア含有有機性廃水の処理工程を同一施設内に配備し、焼却工程で発生する廃熱を廃水処理工程で、廃水処理工程で発生するアンモニアを焼却工程の廃ガス処理工程でそれぞれ有効に利用する固形廃棄物と廃水の処理方法が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法では、固形廃棄物の焼却工程の廃熱を利用することにより、廃水中のアンモニアを廃水から取り出して、廃水を処理することができ、しかも、回収したアンモニアを焼却炉で焼却するか、または廃ガス中のNOx除去に利用して処理することができるので、固形廃棄御と有機性廃水を互換性をもって合理的に処理できる方法である。
しかしながら、この方法では、焼却炉工程の廃熱を利用して得られる水蒸気を用いて、直接し尿などの有機性廃水中のアンモニアをストリッピングしているため、遊離アンモニアやアンモニウムイオン(以下、二つを総称してアンモニア態窒素と称す)は回収できるが、有機性廃水中のその他の窒素化合物(以下、有機態窒素と称す)をアンモニアとして回収することは困難である。
また、アンモニア態窒素についてもストリッピングの効率を上げるためには、廃水をアルカリ性にしなければならず、水酸化ナトリウムなどの高価なアルカリ剤を多く必要とするという問題を有している。また、ストリッピングでは廃水中の有機態窒素の回収ができないので、ストリッピング処理後の廃水中の残存窒素成分が多いため、この廃水を処理する後段の生物処理工程で、窒素成分を処理するための有機物が必要になり、例えぱ、有機物源として下水などを新たに導入しなければならない。
特開平6−71293号公報
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、都市ごみ、産業廃棄物などを焼却処理する焼却炉より排出される焼却炉廃ガスの処理に、し尿や畜産糞尿などの有機性廃水の廃水処理系で得られるアンモニアなどを有効利用して,有機性廃水と焼却炉廃ガスを互換性をもって合理的に処理する方法および装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を達成するためになされたもので、以下の手段で解決された。
焼却炉廃ガスと有機性廃水の処理方法であって、有機性廃水をメタン発酵処理したのちこのメタン発酵処理水中のアンモニアを、焼却炉の廃熱を利用して得られる水蒸気または加熱空気を用いてストリッピング処理すると共に、ストリッピング処理で分離回収されアンモニアを、前記焼却炉の廃ガスの窒素酸化物を処理する脱硝処理に供するようにした。
また、メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を、生物的処理工程によって処理すること、焼却炉廃ガスを湿式洗浄処理すると共に、この湿式洗浄処理の洗浄水として、メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を供すること、湿式洗浄処理の廃水を中和・凝集処理したのち、生物的処理工程に戻して処理することも特徴とする。
焼却炉廃ガスと有機性廃水を処理する装置であって、有機性廃水を処理するメタン発酵槽と、該メタン発酵槽で処理されたメタン発酵処理水中のアンモニアを、焼却炉の廃熱を利用して得られる水蒸気または加熱空気を用いてストリッピングするストリッピング塔と
、該ストリッピング塔で分離回収されたアンモニアを、前記焼却炉の廃ガスの窒素酸化物を処理する脱硝塔に供するアンモニア供給手段とを備えるようにした。
また、メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を処理する生物的処理工程を備えること、焼却炉廃ガスを洗浄処理する湿式洗浄塔と、該湿式洗浄塔の洗浄水として、メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を供する洗浄水供給手段とを備えること、湿式洗浄塔の廃水を処理する中和・凝集槽と、中和・凝集処理された廃水を、さらに処理するための生物的処理工程を備えることも特徴とする。
本発明では、有機性廃水を、直接アンモニアストリッピングするのではなく、メタン発酵処理したのち、その処理水中のアンモニアを、焼却炉の廃熟を利用して得られる水蒸気や加熱空気を用いてストリッピングするため、アンモニア回収率が高く、焼却炉廃ガスの脱硝に供するのに十分な量を確保することができる。また、ストリッピング処理後の有機性廃水中に残存する窒素成分量が少ないので、後段の廃水処理の負荷を低減することが可能である。
また、アンモニアストリッピング処理された有機性廃水は塩基性なので、焼却炉廃ガス中の酸性ガスなどを除去する湿式洗浄塔の吸収液として利用することができる。さらに、湿式洗浄塔で使用された洗浄水は有機性廃水の処理工程に戻して処理することができるので、焼却炉廃ガスの処理工程で発生する洗煙廃水の処理工程が不要であり、廃水の処理工程を簡略化することができる。
特に、本発明の方法および装置は、有機性廃水の処理設備と焼却炉廃ガスの処理設備が同一施設、あるいは近接している場合に、有機性廃水と焼却炉廃ガスを互換性をもって合理的に処理を行うことが可能である。
以下、本発明に関する好適な実施形態を添付図面に沿って説明する。本発明は下記の実施の形態になんら限定されるものではなく、適宜変更して実施することが可能である。
図1は本発明の一実施形態の構成例を示す概略図、図2は本発明の他の実施形態の構成例を示す概略図である。なお、図1と図2において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図において、1は都市ごみや産業廃棄物などの廃棄物を焼却処理する焼却炉、2は焼却炉廃ガスの熱を回収する廃熱回収ボイラ、3は燃焼廃ガスの温度を下げる減温塔である。
4は燃焼廃ガス中の粉塵を除去するバグフィルタなどの集塵機、5は廃ガスを洗浄する湿式洗浄塔、7は加熱器、8は脱硝塔、9は熱交換器である。
なお、6は湿式洗浄塔5より排出される湿式洗浄塔廃水(以下、洗煙廃水と記す)を中和・凝集処理する中和・凝集槽である。
20は有機性廃水をメタン発酵処理するメタン発酵槽、21はメタン発酵処理液の固形物と液を分離するための固液分離槽、22は熱交換器、23はストリッピング塔、24は気化したアンモニアを凝縮させるコンデンサ、25はアンモニア水貯留槽である。
26は有機性廃水を生物的に処理する嫌気性処理槽および好気性処理槽などからなる生物的処理工程(生物的処理槽)である。27は凝集処理槽、28は活性炭処理槽、29は次亜塩素酸ナトリウムなどを使用する消毒槽である。
図1に示す実施形態において、廃棄物が焼却炉1に投入されて焼却処理される。高温の燃焼廃ガスは廃熱ボイラ2で熱回収され、さらに、減温塔3で減温されたのち、集塵機4に導入されて廃ガス中の粉塵が除去される。廃ガス中の塩化水素やダイオキシンなどの有害物質を除去する場合には、図示していないが集塵機4の前段で廃ガス中に消石灰や粉末活性炭などが噴霧される。
集塵機4で粉塵などが除去された廃ガスは、水酸化ナトリウムなどでアルカリ性に調節された洗浄水がポンプP1によって循環されている湿式洗浄塔5に導入され、廃ガス中の塩化水素、硫黄酸化物(SOx)などの酸性ガスや水銀などの重金属が除去される。
湿式洗浄塔5より排出される洗煙廃水は廃液排出管L1を介して中和・凝集槽6に供給される。中和・凝集槽6には洗浄水によって捕捉された酸性物質や水銀などの重金属を処理するために、水酸化ナトリウムなどの中和剤および鉄系やアルミニウム系などの無機凝集剤ならびに高分子凝集剤などが添加される。
中和・凝集槽6で処理された洗煙廃水は沈殿槽などの固液分離装置(図示していない)で固形物が除去されたのち、直接または、生物的処理や活性炭処理などを施したのち放流される。
湿式洗浄塔5で処理された廃ガスは、熱交換器9および加熱器7に送られ、約200℃あるいは、それ以上に昇温されたのち、脱硝触媒が充填された脱硝塔8に送られる。この際、廃ガス中のNOxを無害な窒素に分解するために、廃ガス中に、後述する有機性廃水のメタン発酵処理水から回収されるアンモニア水がポンプP2およびアンモニア水供給配管L2などからなるアンモニア供給手段によって導入される。
脱硝塔8で処理された廃ガスはガス排出管L3を介して熱交換器9に送られ、湿式洗浄塔5出口の温度の低下した廃ガスと熱交換され、ガス排出管L4を介して煙突10より大気に放出される。
なお、湿式洗浄塔5を脱硝塔8の後段に配置させることも可能である。この場合には、例えば、湿式洗浄塔5出口の温度の低下した廃ガスは熱交換器9で昇温されたのち、煙突10から放出される。
一方、し尿、家畜糞尿などの有機性廃水あるいは、水分が多量に含まれる生ごみなどの有機性廃液が、メタン発酵阻害が生じないように適量ずつメタン発酵槽20に導入され、有機物はメタンガスなどに分解されて処理される。
有機性廃水をメタン発酵処理することによって、有機性廃水中の有機態窒素もストリッピングされやすいアンモニア態窒素に変換される。
メタン発酵処理液は膜分離や沈殿分離などを行う固液分離槽21へ送られ、固形物が分離される。固形物が分離されたメタン発酵処理水は送液管L5を介して熱交換器22へ送られる。熱交換器22で加温されたメタン発酵処理水は送液管L6を介してストリッピング塔23へ送られる。
固液分離槽21でメタン菌などを含む濃縮分離された固形物は、一部はメタン発酵槽20へ戻され、残部は汚泥排出管L7を介して汚泥として系外に排出され、脱水処理等を施した後にコンポスト処理あるいは前記焼却炉1で焼却処理される。
なお、メタン発酵処理液の固液分離を省略して、全量をメタン発酵処理水としてストリッピング塔23へ供給することも可能である。
ストリッピング塔23へ送られたメタン発酵処理水は、焼却炉1のボイラブロー水、機器冷却水、熱風回収装置の熟風などの廃熱、あるいはメタン発酵槽20で生成したメタンガスの燃焼熱を利用して得られる水蒸気あるいは加熱空気を利用して加熱される。
ストリッピング塔23の熱源として、これらの熱では不足する場合に、焼却炉1の焼却炉廃ガスより熱回収するボイラ2で生成した水蒸気を利用するようにすることが、ボイラ2の水蒸気を最大限発電などに利用する上で好ましい。
ストリッピング塔23としては、棚段塔、充填塔あるいはスプレー塔などを用いることができる。また、曝気槽などを用いてアンモニアをストリッピングさせることも可能である。
本発明の方法では、有機性廃水を予めメタン発酵処理するため、有機物の大半がメタンや炭酸ガスなどとして分解、除去されるので、有機性廃水を直接ストリッピング処理する場合に比べて、アンモニア回収率が高くなり、かつ、熱交換器22やストリッピング塔23内のスケールの付着や閉塞の問題を避けることができる。
ストリッピング塔23でメタン発酵処理水から分離されたアンモニアはコンデンサ24で水蒸気と共に凝縮され、アンモニア水貯留槽25に蓄えられる。
アンモニア水貯留槽25に蓄えられた5〜10%程度の希アンモニア水はアンモニア水供給配管L2および該アンモニア水供給配管L2に挿設されたポンプP2などからなるアンモニア供給手段を介して、直接アンモニア水として、あるいは、加熱してアンモニアガスとしたのち、脱硝塔8入口の廃ガス中に導入される。このアンモニアの導入により廃ガス中のNOxは触媒層を通過する過程で無害な窒素に変換される。
上記の説明では、ストリッピング塔23に水蒸気を供給してアンモニアをアンモニア水として回収し、廃ガスの脱硝に利用するようにしたが、ストリッピング塔23に加熟空気を供給して、空気含有アンモニアガスとして取り出し、アンモニアガス供給配管(図示していない)を介して脱硝塔8へ導入することも可能である。
特に、有機性廃水の処理設備と焼却炉廃ガスの処理設備が離れている場合には、アンモニア水またはアンモニアガスの供給配管を設けるよりも、アンモニア水として回収し、アンモニア水をタンクローリなどで輸送する手段の方が経済的である。
また、回収したアンモニアの量が、廃ガスの脱硝用に使用される量よりも多い場合には、余剰分を焼却炉1内に、あるいは、触媒を充填したアンモニア分解反応器(図示していない)に導入して処理するようにしてもよい。
一方、ストリッピング塔23でアンモニアが除去されたメタン発酵処理水は、送液管L8を介して熱交換器22へ送られ、熟交換器22で冷却されたのち、生物的処理工程26に送られ、残存する窒素成分などが除去される。
本発明の方法では、有機性廃水中の有機態窒素もメタン発酵槽20でアンモニア態窒素に変換されるので、ストリッピング塔23でのアンモニアの回収率が高い。
しかも、メタン発酵処理水はpH約8.5前後の塩基性になるので、アンモニアをストリッピングする前に水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤を添加しなくてよく、あるいは、添加する場合でも添加量を低減できるという利点もある。
また、本発明の方法では、アンモニアストリッピング後のメタン発酵処理水中の窒素成分が少ないので、この窒素成分を分解する後段の生物的処理工程26に必要な有機物は少なくてよく、メタン発酵処理水中に残存する有機物で賄うことが可能である。
仮に、有機物が不足する場合があっても添加するメタノールなどの有機物源は少なくてよいという特徴もある。
生物的処理工程26の処理水は、必要に応じて脱色や難分解性COD(化学的酸素消費量)除去のために鉄系やアルミニウム系の凝集剤などが添加される凝集処理槽27や活性炭処理槽28、更には次亜塩素酸ナトリウムなどを使用する消毒槽29などで処理されたのち、放流される。
次に、図2に示す本発明の他の実施形態について説明する。
図2に示す実施形態で使用する機器などは図1に示したものと同じであるが、図2に示す実施形態ではアンモニアがストリッピング処理されたメタン発酵処理水を、焼却炉廃ガスの湿式洗浄塔5の洗浄水として供するところに特徴がある。
すなわち、ストリッピング塔23でアンモニアが除去されたメタン発酵処理水は、熟交換器22でストリッピング処理前のメタン発酵処理液と熱交換して冷却されたのち、一部または全量が送液管L9を介して焼却炉廃ガスを処理する湿式洗浄塔5に送られる。
ストリッピング塔23でストリッピング処理されたメタン発酵処理水は炭酸ガス等もストリッピングされて、塩基性(pH8.5前後)になっているので、アルカリの少量添加または無添加でもHC1やSOxなどの酸性ガスを効率よく吸収除去することができる。
また、本発明の方法では、ストリッピング塔23で脱アンモニア処理されたメタン発酵処理水は、湿式洗浄塔5の洗浄水として使用される際に、湿式洗浄塔5に供給される廃ガスによってさらに残存アンモニアがストリッピングされるので、洗煙廃水中のアンモニア含有量は非常に低減されるという利点がある。
湿式洗浄塔5でストリッピングされたアンモニアは、焼却炉廃ガスと共に脱硝塔8に導入されて、脱硝に有効に利用される。
湿式洗浄塔5より排出される洗煙廃水は廃液排出管L1を介して中和・凝集槽6に送られる。中和・凝集槽6で水銀その他の重金属などが除去されたのち、送液管L10を介して生物的処理工程26に送られ、残存する窒素成分などが生物処理される。生物的処理工程26の処理水は、必要に応じて図1に示した実施形態と同様に、凝集処理、活性炭処理、さらには、消毒処理などが施されたのち放流される。
図2に示す実施形態では、焼却炉廃ガスの洗煙廃水(湿式洗浄塔廃水)処理系と有機性廃水の処理系統を一つの廃水処理系統で行えるという大きな特徴を有している。
なお、焼却炉廃ガスの洗煙廃水以外の廃棄物処理施設内の各種廃水、例えば、生活系廃水、ごみピット汚水、灰ピット汚水、洗車廃水なども廃水の性質に応じて、中和・凝集槽6の前段あるいは後段に供給して、有機性廃水と合流させて処理することも可能である。
以上、説明したように、本発明の方法では、メタン発酵処理して有機性廃水中の有機態窒素もアンモニア態窒素に変換したのち、焼却炉1の廃熱などを有効利用して、アンモニアをストリッピング塔23、あるいは、さらに湿式洗浄塔5でストリッピングするので、メタン発酵処理水中の窒素成分は非常に低減される。そのため、後段の生物処理工程26での生物脱窒に必要なメタノールなどの有機源の添加は必要なく、あるいは添加が必要な場合でも添加量は少量ですむという特徴を有する。
また、図2に示した実施形態では、アンモニアストリッピング処理後のメタン発酵処理水は焼却炉廃ガスの湿式洗浄塔5の洗浄水として供することができ、かつ、湿式洗浄塔5より排出される洗煙廃水は、有機性廃水の処理系に戻して処理することができるので、焼却炉廃ガスの洗煙廃水の処理系を省略して装置の簡略化も図ることが可能である。
本発明の一実施形態の構成例を示す概略図である。 本発明の他の実施形態の構成例を示す概略図である。
符号の説明
1 焼却炉
2 廃熱回収ボイラ
3 減温塔
4 集塵機
5 湿式洗浄塔
6 中和・凝集槽
7 加熱器
8 脱硝塔
9 熟交換器
10 煙突
20 メタン発酵槽
21 固液分離槽
22 熱交換器
23 ストリッピング塔
24 コンデンサ
25 アンモニア水貯留槽
26 生物的処理工程
27 凝集処理槽
28 活性炭処理槽
29 消毒槽

Claims (8)

  1. 有機性廃水をメタン発酵処理したのち、このメタン発酵処理水中のアンモニアを、焼却炉の廃熱を利用して得られる水蒸気または加熱空気を用いてストリッピング処理すると共に、ストリッピング処理で分離回収されたアンモニアを、前記焼却炉の廃ガスの窒素酸化物を処理する脱硝処理に供することを特徴とする有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理方法。
  2. メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を、生物的処理工程によって処理することを特徴とする請求項1記載の有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理方法。
  3. 焼却炉廃ガスを湿式洗浄処理すると共に、この湿式洗浄処理の洗浄水として、メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を供することを特徴とする請求項1記載の有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理方法。
  4. 湿式洗浄処理の廃水を中和・凝集処理したのち、生物的処理工程に戻して処理することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3記載の有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理方法。
  5. 有機性廃水を処理するメタン発酵槽と、該メタン発酵槽で処理されたメタン発酵処理水中のアンモニアを、焼却炉の廃熱を利用して得られる水蒸気または加熱空気を用いてストリッピングするストリッピング塔と、該ストリッピング塔で分離回収されたアンモニアを
    、前記焼却炉の廃ガスの窒素酸化物を処理する脱硝塔に供するアンモニア供給手段とを備えたことを特徴とする有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理装置。
  6. メタン発酵処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を処理する生物的処理工程を備えることを特徴とする請求項5記載の有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理装置。
  7. 焼却炉廃ガスを洗浄処理する湿式洗浄塔と、該湿式洗浄塔の洗浄水として、メタン発酵
    処理水中のアンモニアをストリッピング処理したメタン発酵処理水を供する洗浄水供給手
    段とを備えることを特徴とする請求項5記載の有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理装置。
  8. 湿式洗浄塔の廃水を処理する中和・凝集槽と、中和・凝集処理された廃水を、さらに処理するための生物的処理工程を備えることを特徴とする請求項5、請求項6、請求項7記載の有機性廃水と焼却炉廃ガスの処理装置。
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