JP4597099B2 - ガス精製システムとガス精製方法 - Google Patents

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Description

本発明はガス精製システムとガス精製方法に関し、詳しくは、ガス化設備から発生するガス化ガスを除塵する低温集塵設備と、この低温集塵設備により除塵されたガス化ガスを洗浄するガス洗浄設備とを有するガス精製システムとガス精製方法に関する。
木屑や下水汚泥のような有機物を含む廃棄物(有機系廃棄物)やバイオマス燃料から高効率にエネルギー転換する技術として、ガス化技術が注目されている。ガス化することによって発生したガスを、ガスエンジンやガスタービンなどの内燃機関にて燃焼させることにより発電することが可能であり、その発電効率は燃料を直接燃焼して蒸気を発生させ、蒸気タービンにより発電するボイラ発電システムによるより高効率という特長を有する(特許文献1)。
しかし、ガス化炉から発生した生成ガスはダスト、タール、アンモニア、ダイオキシン類、重金属、塩化水素などの有害な腐食性物質・汚染物質が含まれており、そのままガスエンジン等の発電設備に投入すると、詰まりや腐食などの問題が生じる。
そこで、ガス化炉から発生したガス化ガスは、図4に示すように、無害化処理される。すなわち、生成されたガス化ガスはバグフィルター等の低温集塵設備にて集塵処理され、ガス化ガス中のダストが除去された後、ガス洗浄設備A0に導入されて、ガス化ガス中の酸性成分などが除去されるべく湿式洗浄される。ガス洗浄設備A0は、減温塔1、酸洗浄塔2、アルカリ洗浄塔3などからなる。そして、ガス化ガスは、まず冷却水のシャワー装置を有する減温塔1に曝された後、酸洗浄塔2に送られて酸による中和がなされガス化ガス中のアンモニア、タールなどが除かれ、更にアルカリ洗浄塔3に送られてガス化ガス中に残存している塩化水素などの酸性成分が中和され除去されて、精製されたガス化ガスはガスエンジンやガスタービン等のガス利用設備に送られ利用される。ここに、Pは循環ポンプであり、Tは冷却水を生成するクーリングタワーであり、酸洗浄塔2、アルカリ洗浄塔3に対しては、適宜二次処理水が補給されるようになっている。
ガス洗浄設備A0を構成する減温塔1、酸洗浄塔2、アルカリ洗浄塔3から発生する洗浄設備廃水は、一旦貯留槽4にて貯留され、その後移送ポンプ5により、pH調整槽6に送られ、ここで酸あるいはアルカリ剤が投与されてpH調整される。その後、廃水は凝集槽7に送られて凝集剤が投入され、凝集沈殿処理され、浮遊物質などが除去される。
浮遊物質などが除去された廃水は、沈殿槽8に送られて更に固液分離がなされた後、活性汚泥処理設備や生物学的脱窒素処理設備に送られて、有機分と窒素化合物(アンモニア)とが分解される。ここでも、再度pH調整槽9にてpH調整され、沈殿槽10に送られて固液分離された後、活性汚泥処理設備Bにて分解処理される。
活性汚泥処理設備Bは、嫌気槽および好気槽を備えると共に膜分離槽を備えていて、脱窒素菌に対する有機炭素源としてのメタノールを適宜添加する機構を有して構成されている。ここに、MPは主循環ポンプであり、Rは好気槽に空気を送給するブロワであり、P1は汚泥を再度処理すべく返送する汚泥返送ポンプであり、P2は汚泥の一部をpH調整槽9に返送する余剰汚泥返送ポンプである。
活性汚泥処理設備Bにより生物学的処理された廃水は、移送ポンプP3により活性炭吸着原水槽11に送られた後、活性炭吸着原水ポンプP4により活性炭吸着塔12に送給されて、生物学的処理によっては除去されずに残ったダイオキシン類や重金属類などを吸着除去する。清浄化処理された廃水は、一旦処理槽17に貯留された後、処理水ポンプP5により放流される。
沈殿槽8,10によって発生する汚泥は適宜引き抜かれて、汚泥貯留槽13に貯留された後、汚泥移送ポンプP6により脱水機14に送給されて、固体部分は、スクリューコンベア15などにより搬送され場外に排出され、液体部分は、排水槽16に一旦貯留された後、排水返送ポンプP7によってpH調整槽6に送られ、再利用される。
特開2003−65084号公報
しかしながら、上記従来技術は、工程が複雑で多岐にわたり、要する設備も大掛かりとなり、設備コスト、処理コストも少なくなく、より簡素な処理システムにより、確実に処理される処理システムの出現が強く要請されている。
そこで、上記従来技術の有する問題点に鑑みて、本発明の目的は、有機系廃棄物やバイオマス燃料から生成したガス化ガスなどを、より簡素な処理システムにより、確実に浄化可能なガス精製システムとガス精製方法を提供することにある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係るガス精製システムの特徴構成は、ガス化設備から発生するガス化ガスを除塵する低温集塵設備と、この低温集塵設備により除塵されたガス化ガスを洗浄するガス洗浄設備とを有していて、前記低温集塵設備の上流側に、この低温集塵設備に導入される前記ガス化ガス中の有害物質を吸着可能な吸着剤を投入する機構が設けられていることにある。
この構成によれば、ガス化ガスが低温集塵設備に導入される前に、予めガス化ガス中の有害物質を吸着可能な吸着剤が投入されることにより、大部分の有害物質が除去される(残存している有害物質は実質的にアンモニアのみ)ので、下流側のガス洗浄設備の負荷を顕著に低減でき、ガス洗浄設備の規模を従来技術の処理システムに比べて著しく簡素にできる。
その結果、有機系廃棄物やバイオマス燃料から生成したガス化ガスなどを、より簡素な処理システムにより、確実に浄化可能なガス精製システムとガス精製方法を提供することができた。
前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整するpH調整槽を備えると共に、このpH調整槽により調整された廃水を蒸留する蒸留塔が設けられていて、この蒸留塔の缶液を中和して放流可能にする混合中和槽が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、簡素な構成により廃水中の残存有害物質を分離して、有害物質を除去した無害な廃水を確実に生成できる。
前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記蒸留塔により蒸留するようになっていると共に、この蒸留塔の缶液が前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用された後、前記混合中和槽により中和され放流されることが好ましい。
この構成によれば、減温塔と酸洗浄塔に用いられる循環水を合わせて廃水とし、下流側の蒸留塔で有害物質を効果的に除去でき、無害な排水として放流できる。
前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整するpH調整槽を備える共に、このpH調整槽により調整された廃水を、キャリアガスを供給して放散処理する放散塔が設けられていて、この放散塔の缶液を中和して放流可能にする混合中和槽が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、蒸留塔に代えて放散塔を用いているので、精製システムを安価な設備とすることができると共に、放散塔の缶液を清浄にして放流できる。
前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記放散塔により放散処理すると共に、この放散塔の缶液が前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用された後、前記混合中和槽により中和され放流されるようになっていてもよい。
前記ガス洗浄設備から発生する廃水を、キャリアガスを供給して放散処理する放散塔が設けられていて、この放散塔の缶液を放流可能とすることが好ましい。
この構成によれば、蒸留塔に代えて放散塔を用いているので、精製システムを安価な設備とすることができることに加えて、放散塔の缶液は、汚染物質を含まないため支障なく放流できる。
前記ガス洗浄設備が、減温塔、吸収塔を有しており、前記減温塔と吸収塔から発生した混合廃水を前記放散塔に送給して放散処理するようになっていて、前記放散塔の缶液は、その一部が放流されると共に、前記吸収塔の吸収液として使用されるようになっていることが好ましい。
この構成によれば、ガス洗浄設備において薬剤を使用しないので、pH調整工程などを削減することができると共に、補給水が不要となるため、系外へはガス化ガス中の水分凝縮分のみが排出されることになり、設備構成を簡素化できる。
前記吸着剤が、活性炭、消石灰、ナトリウム系薬剤のいずれか又は混合されたものであることが好ましい。
この構成によれば、これらの吸着剤によりガス化ガス中に含まれる可能性のあるダイオキシン類や重金属類やタールなどの有害物資を効果的に吸着して除去でき、下流側のガス洗浄設備の負荷を確実に低減できる。
前記蒸留塔もしくは放散塔により蒸留もしくは放散され濃縮されたアンモニアガスが、前記ガス化設備またはガス利用設備の後段に配置される脱硝設備に送給されることが好ましい。
この構成によれば、蒸留塔もしくは放散塔から取り出されるアンモニアガスは、高濃度であるため、これを脱硝設備その他に有効利用でき、処理コストの全体的な低減をはかることができる。
また、本発明に係るガス精製方法の特徴構成は、ガス化設備から発生するガス化ガスを低温集塵設備により除塵し、この低温集塵設備により除塵されたガス化ガスをガス洗浄設備により洗浄する方法において、前記低温集塵設備の上流側に、この低温集塵設備に導入される前記ガス化ガス中の有害物質を吸着可能な吸着剤を投入することにある。
この構成によれば、有機系廃棄物やバイオマス燃料から生成したガス化ガスなどを、より簡素な処理システムにより、確実に浄化可能なガス精製方法を提供することができる。
前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整槽にてpH9以上に調整すると共に、このpH調整された廃水を蒸留塔により蒸留し、この蒸留塔の缶液を中和して放流することが好ましい。
この構成によれば、簡素な構成により廃水中の残存有害物質を分離し除去できる。
前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記蒸留塔により蒸留するようになっていると共に、この蒸留塔の缶液を前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用した後、中和し放流することが好ましい。
この構成によれば、減温塔と酸洗浄塔に用いられる循環水を合わせて廃水とし、これらを無害な排水として放流できる。
前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整槽にてpH調整する共に、このpH調整槽により調整された廃水をキャリアガスと共に放散塔に供給して放散処理し、前記放散塔の缶液を混合中和槽にて中和し放流することが好ましい。
この構成によれば、精製システムを安価な設備とすることができると共に、放散塔の缶液を清浄にして放流できる。
前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記放散塔により放散処理するようになっていると共に、この放散塔の缶液を前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用した後、前記混合中和槽により中和し放流するようにしてもよい。
前記ガス洗浄設備から発生する廃水をキャリアガスと共に放散塔に供給して放散処理し、前記放散塔の缶液を放流することが好ましい。
この構成によれば、精製システムを安価な設備とすることができることに加えて、放散塔の缶液は、汚染物質を含まないため支障なく放流できる。
前記ガス洗浄設備が、減温塔、吸収塔を有しており、前記減温塔と吸収塔から発生した混合廃水を前記放散塔に送給して放散処理し、前記放散塔の缶液を、その一部を放流すると共に、前記吸収塔の吸収液として使用することが好ましい。
この構成によれば、pH調整工程などを削減することができると共に、補給水が不要となるため、系外へはガス化ガス中の水分凝縮分のみを排出して、製造工程を簡素化できる。
前記吸着剤として、活性炭、消石灰、ナトリウム系薬剤のいずれか又は混合したものを用いることが好ましい。
この構成によれば、これらの吸着剤によりガス化ガス中に含まれる可能性のあるダイオキシン類や重金属類やタールなどの有害物資を効果的に吸着して除去できる。
前記蒸留塔により蒸留し濃縮したアンモニアガスを、前記ガス化設備またはガス利用設備の後段に配置される脱硝設備に送給することが好ましい。
この構成によれば、蒸留塔から取り出される高濃度のアンモニアガスを脱硝設備その他に有効利用でき、処理コストの全体的な低減をはかることができる。
本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る一実施形態に係るガス精製システムの概略フローを示す。
このガス精製システムは、流動層ガス化炉、循環流動層ガス化炉などのガス化設備18から発生したガス化ガスを、バグフィルターなどの低温集塵装置で処理すべく、ガス冷却設備19に送給され、ここで水噴霧や熱交換されて200℃以下程度に冷却される。
ガス冷却設備19により冷却されたガス化ガスは、配管25を通して低温集塵設備20に送給される途中の、低温集塵設備20の入口付近において、消石灰や活性炭粉末のような吸着剤が、送給装置(図示略)などにより吹き込まれる特徴を有する。そのため、ガス化ガス中に含まれている可能性のあるダイオキシン類やタールや重金属類などの有害物質は、吹き込まれた吸着剤によって吸着され、低温集塵設備20によって捕集され集塵される。低温集塵設備20により集塵されたダストは、灰処理設備に送給されるか、場外に搬出されて無害化処理される。
低温集塵設備20から排出されたガス化ガスは、ダイオキシン類、タール、重金属類などの有害物質が除去された状態で、ガス洗浄設備Aに送給され清浄化される。ガス洗浄設備Aは、基本的には従来技術と同様に、減温塔21、酸洗浄塔22、アルカリ洗浄塔23などからなり、これらガス洗浄設備Aによって、ガス化ガス中の腐食性物質、汚染物質などが除去され、清浄化されて、ガスエンジンやガスタービン等のガス利用設備に送られ利用される。
減温塔21内で循環される減温塔循環水W1は、循環ポンプPにより循環しており、熱交換器を介してクーリングタワーTにより効果的に冷却されるようになっている。
酸洗浄塔22での循環水W2には、pH調整のために硫酸などの薬剤C1が適宜供給され、常に洗浄効果を十分発揮し得るようになっている。また、減温塔循環水W1および酸洗浄塔循環水W2は、適宜その一部が引き抜かれて、一旦混合槽32に送られ混合された後、移送ポンプP8によりpH調整槽26に送給される。ここで、薬剤C2(水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤)が投入され、pH9以上に調整された後、移送ポンプP9により蒸留塔27に送られ、蒸留塔27では、外部から供給される蒸気Sを熱源として蒸留される。
蒸留塔27周辺の配管には、熱交換器29が配置されていて、熱効率を高める機能を発揮する。蒸留塔27の出口に配置されている熱交換器28では、クーリングタワーCから送給された冷却水により水が凝縮し、水中に含まれているアンモニアはアンモニアガスとして分離される。アンモニアガスは、ガス化設備18やガス利用設備の後段に配置される脱硝設備(図示略)に供給されて利用されたり、その他の用途に供されたりすることができる。つまり、蒸留塔27に送られた上記循環水は、例えば、蒸気Sにより100℃以上に加熱されて排出され、熱交換器28を介してアンモニアガスを分離した後、約80℃程度に冷却されて、蒸留塔27の上部から再度底部に戻される。この循環過程の繰り返しにより、循環水中のアンモニアは濃縮され、高濃度に濃縮されたアンモニアガスとして分離されて、利用されることになる。
また、蒸留塔27の底部に溜まった水(缶液)は、汚染物質を含まないアルカリ水となっており、移送ポンプP10により、アルカリ洗浄塔23に送給される。その際、このアルカリ水は、pH調整槽26から蒸留塔27に送られる途中に配置されている熱交換器29と熱交換されると共に、クーリングタワーCから送給される冷却水により、下流側の熱交換器30において熱交換され約60℃程度に冷却される。
一方、アルカリ洗浄塔23では、減温塔21、酸洗浄塔22と同様に循環ポンプPにより循環水W3が循環されており、その一部は、引き抜かれて混合中和槽31に送られて、ここで硫酸などの薬剤C1が加えられてpH調整された後、排水ポンプP11により放流されたり、ガス冷却設備19に送られて利用されたりするようになっている。
以上のように、本実施形態によれば、ガス化ガス中に含まれる可能性のある有害な汚染物質をガス洗浄設備で処理する前に、予め吸着剤によって吸着除去する工程を採用しているため、ガス化ガス中に残存しているのは、実質的にアンモニアのみに限定できるため、処理するための負荷を小さくでき、ガス洗浄設備の規模を従来技術の処理システムに比べて著しく簡素にできる。しかも、蒸留塔から取り出されるアンモニアガスは、高濃度であるため、これを脱硝設備その他に有効利用でき、処理コストの全体的な低減をはかることができる。
〔別実施の形態〕
(1)本発明の別実施形態として、図2に示すような構成のガス精製システムであってもよい。すなわち、このガス精製システムは、図1に示す実施形態のガス精製システムの蒸留塔27に代えて放散塔33を用いてあり、その下部にキャリアガスGa1を送給してpH調整槽6により調整された廃水を放散処理すると共に、蒸気Sを送給して加熱するようになっている。キャリアガスGa1としては、通常、空気が用いられるが、これに限定されるものではない。放散塔33の出口からは、熱交換器28により熱交換された水がクーリングタワーCから送給された冷却水により凝縮し、アンモニアを含むガスGa2が気体として分離される。このアンモニアガスは、上記実施形態の場合と同様に、ガス化設備18やガス利用設備の後段に配置される脱硝設備(図示略)に供給されて利用されたり、その他の用途に供されたりすることができる。放散塔33の缶液が、アルカリ洗浄塔に送給された後、混合中和槽31で中和され放流される点は、上記実施形態と同様である。この実施形態では、蒸留塔27に代えて放散塔33を用いているので、精製システムを安価な設備とすることができる。
(2)更に、図3に示すような構成のガス精製システムであってもよい。すなわち、このガス精製システムは、ガス洗浄設備Aが上記実施形態とは異なり、減温塔21、吸収塔34などからなり、これらガス洗浄設備Aによって、ガス化ガス中の腐食性物質、汚染物質などが吸収・除去される。その後、ガス化ガスが後段のガスエンジンやガスタービンなどのガス利用設備にて利用される点は、上記実施形態と同様である。減温塔21を循環する循環水W4は、熱交換器35にて熱を放出しながら、吸収塔34との間を循環される。この減温塔循環水W4は、吸収塔34からの排出水W5として、その一部を引き抜かれ、熱効率を高めるための熱交換器29を経て放散塔33に供給されて、空気などのキャリアガスGa1を供給されながら、蒸気Sを熱源として放散処理される。放散塔33の出口からは、熱交換器28により熱交換された水がクーリングタワーCから送給された冷却水により凝縮し、アンモニア含有ガスGa2が気体として分離される。このアンモニアガスは、上記実施形態の場合と同様に、ガス化設備18やガス利用設備の後段に配置される脱硝設備(図示略)に供給されて利用されたり、その他の用途に供されたりすることができる。放散塔33の底部の水W6は、汚染物質を含まないため、ポンプPによって吸収塔34に再度供給されると共に、一部は引き抜かれて系外に放流される。その量は、低温集塵設備20から排出された排ガス中の水分が凝縮したものに相当する。
この実施形態によれば、ガス洗浄設備Aにおいて薬剤を使用しないので、pH調整工程などを削減することができると共に、補給水が不要となるため、系外へはガス化ガス中の水分凝縮分のみが排出されることになり、設備構成を簡素化できる。
(3)上記実施形態において、吸着剤として消石灰、活性炭を用いた例を挙げたが、吸着剤としてはこれらに限定されるものではなく、重曹その他のナトリウム系の吸着剤を使用することができ、更に、これらを単独あるいは複合して用いてもよい。
(4)上記実施形態では、ガス洗浄設備Aとして、減温塔21、酸洗浄塔22、アルカリ洗浄塔23を備えた例を挙げて説明したが、これらは必ずしも全て備えている必要はなく、例えば、減温塔21のみを有している構成であってもよい。この場合、減温塔循環水W1の一部を引き抜いて、図1に示す工程により、蒸留塔27に送給して蒸留しつつ、蒸留塔27の底部の水をそのまま混合中和槽31に供給して、中和処理することができる。
(5)本発明に適用できるガス利用設備としては、ガスエンジンやガスタービンのような発電設備の他、メタノール製造設備などの液体燃料製造設備などを挙げることができる。
(6)本発明に適用できる燃料としては、各種有機系廃棄物の他、各種固形燃料、産業廃棄物などが挙げられる。
本発明に係る一実施形態に係るガス精製システムを示す概略フロー図 本発明に係る別実施形態に係るガス精製システムを示す概略フロー図 本発明に係る更に別実施形態に係るガス精製システムを示す概略フロー図 従来技術に係るガス精製システムを示す概略フロー図
符号の説明
18 ガス化ガス設備
20 低温集塵設備
21 減温塔
22 酸洗浄塔
23 アルカリ洗浄塔
26 pH調整槽
27 蒸留塔
31 混合中和槽
33 放散塔
34 吸収塔
A ガス洗浄設備
Ga1 キャリアガス

Claims (8)

  1. ガス化設備から発生するガス化ガスを除塵する低温集塵設備と、この低温集塵設備により除塵されたガス化ガスを洗浄するガス洗浄設備とを有するガス精製システムにおいて、
    前記低温集塵設備の上流側に、この低温集塵設備に導入される前記ガス化ガス中の有害物質を吸着可能な吸着剤を投入する機構が設けられ、
    前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整するpH調整槽を備えると共に、このpH調整槽により調整された廃水を蒸留する蒸留塔が設けられていて、この蒸留塔の缶液を中和して放流可能にする混合中和槽が設けられ、
    前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記蒸留塔により蒸留するようになっていると共に、この蒸留塔の缶液が前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用された後、前記混合中和槽により中和され放流されることを特徴とするガス精製システム。
  2. ガス化設備から発生するガス化ガスを除塵する低温集塵設備と、この低温集塵設備により除塵されたガス化ガスを洗浄するガス洗浄設備とを有するガス精製システムにおいて、
    前記低温集塵設備の上流側に、この低温集塵設備に導入される前記ガス化ガス中の有害物質を吸着可能な吸着剤を投入する機構が設けられ、
    前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整するpH調整槽を備える共に、このpH調整槽により調整された廃水を、キャリアガスを供給して放散処理する放散塔が設けられていて、この放散塔の缶液を中和して放流可能にする混合中和槽が設けられ、
    前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記放散塔により放散処理すると共に、この放散塔の缶液が前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用された後、前記混合中和槽により中和され放流されることを特徴とするガス精製システム。
  3. 前記吸着剤が、活性炭、消石灰、ナトリウム系薬剤のいずれか又は混合されたものである請求項1または2記載のガス精製システム。
  4. 前記蒸留塔もしくは放散塔により蒸留もしくは放散され濃縮されたアンモニアガスが、前記ガス化設備またはガス利用設備の後段に配置される脱硝設備に送給される請求項1〜3のいずれか1項記載のガス精製システム。
  5. ガス化設備から発生するガス化ガスを低温集塵設備により除塵し、この低温集塵設備により除塵されたガス化ガスをガス洗浄設備により洗浄するガス精製方法において、
    前記低温集塵設備の上流側に、この低温集塵設備に導入される前記ガス化ガス中の有害物質を吸着可能な吸着剤を投入し、
    前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整槽にてpH9以上に調整すると共に、このpH調整された廃水を蒸留塔により蒸留し、この蒸留塔の缶液を中和して放流し、
    前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記蒸留塔により蒸留するようになっていると共に、この蒸留塔の缶液を前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用した後、中和し放流することを特徴とするガス精製方法。
  6. ガス化設備から発生するガス化ガスを低温集塵設備により除塵し、この低温集塵設備により除塵されたガス化ガスをガス洗浄設備により洗浄するガス精製方法において、
    前記低温集塵設備の上流側に、この低温集塵設備に導入される前記ガス化ガス中の有害物質を吸着可能な吸着剤を投入し、
    前記ガス洗浄設備から発生する廃水をpH調整槽にてpH調整する共に、このpH調整槽により調整された廃水をキャリアガスと共に放散塔に供給して放散処理し、前記放散塔の缶液を混合中和槽にて中和し放流し、
    前記ガス洗浄設備が、減温塔、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔を有しており、前記減温塔と酸洗浄塔から発生した混合廃水を前記pH調整槽に送給し、pH調整された廃水を前記放散塔により放散処理するようになっていると共に、この放散塔の缶液を前記アルカリ洗浄塔の循環水として使用した後、前記混合中和槽により中和し放流することを特徴とするガス精製方法。
  7. 前記吸着剤として、活性炭、消石灰、ナトリウム系薬剤のいずれか又は混合したものを用いる請求項5または6記載のガス精製方法。
  8. 前記蒸留塔により蒸留し濃縮したアンモニアガスを、前記ガス化設備またはガス利用設備の後段に配置される脱硝設備に送給する請求項5〜7のいずれか1項記載のガス精製方法。
JP2006208472A 2005-08-04 2006-07-31 ガス精製システムとガス精製方法 Expired - Fee Related JP4597099B2 (ja)

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