JP2006281014A - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物を被洗浄物から速やかに離脱させ、超臨界CO2等に含まれる汚染物質又は不純物を超臨界CO2等から効率良く分離する。
【解決手段】 貯留槽11内の液体CO2を、被処理物の収容された洗浄槽12に供給ポンプ13が供給し、洗浄槽内の超臨界CO2等を循環ポンプ16が予備循環経路14に循環させ、予備循環経路を循環する超臨界CO2等を温度調節手段24が一定温度に保つ。洗浄槽内の超臨界CO2等を減圧する圧力調整弁27と、この減圧された液体CO2を加熱し気化させてCO2ガスとし汚染物質又は不純物の大部分をCO2ガスから蒸留分離する蒸留分離槽26と、蒸留分離槽から排出されたCO2ガスを冷却して液体CO2にする冷却手段17とを第1循環経路31に設ける。洗浄槽内の超臨界CO2等から汚染物質又は不純物の残部を吸着分離する吸着分離槽36を第2循環経路32に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超臨界CO2又は液体CO2により有害有機物や油脂等の汚染物質又は不純物を含む部品や製品を洗浄する装置及びその洗浄方法に関するものである。
従来、洗浄槽を中心として超臨界CO2等を循環させて被洗浄物を洗浄する洗浄装置(例えば、特許文献1及び2参照。)が開示されている。特許文献1に示された洗浄装置では、洗浄槽に複数の接続口が形成され、これらの接続口に循環経路が接続される。また被洗浄物の洗浄中に洗浄槽内の圧力を略一定に保ちながら超臨界CO2を循環させる循環機等が循環経路に設けられ、超臨界CO2を濾過する濾過フィルタが循環経路に設けられる。
このように構成された洗浄装置では、超臨界CO2を循環させながら被洗浄物の洗浄を行うため、被洗浄物の洗浄に要する時間を短縮できるとともに、被洗浄物の表面に付着する細かい汚れ成分(パーティクル)等を除去できる。また洗浄中に超臨界CO2に溶け込んだ汚染物質を濾過フィルタにより除去できるようになっている。
一方、特許文献2に示された洗浄装置では、被洗浄物が収容された洗浄槽に超臨界CO2又は亜臨界CO2が導入され、洗浄槽から導出された超臨界CO2又は亜臨界CO2が循環経路により再び洗浄槽に導入され、洗浄槽と同圧条件で洗浄槽から導出した超臨界CO2又は亜臨界CO2中の溶解性汚染物質が分離手段により分離除去される。また分離手段は、超臨界CO2又は亜臨界CO2中に溶解している汚染物質を捕捉する多孔質膜式の分離器であるか、或いは加熱による蒸留作用で超臨界CO2又は亜臨界CO2中の溶解性汚染物質を分離除去する精留塔である。
このように構成された洗浄装置では、分離手段として多孔質膜式の分離器を用いれば、超臨界CO2又は亜臨界CO2中に溶解している汚染物質の濃度が低い場合でも、効率良く汚染物質を分離除去できる。また分離手段として精留塔を用いれば、超臨界CO2又は亜臨界CO2中に溶解している汚染物質の濃度が高い場合でも、効率良く汚染物質を分離除去できるようになっている。
特開平8−206485号公報(請求項1及び2、段落[0018]、段落[0028]、段落[0035]、図2) 特開2003−117508号公報(請求項1、2及び4、段落[0025]、段落[0048]、段落[0049]、図1、図3)
しかし、上記従来の特許文献1に示された洗浄装置では、超臨界CO2中に含まれる細かい汚れ成分(パーティクル)を濾過フィルタで除去できるけれども、超臨界CO2に溶解した汚染物質を除去できない問題点があった。
また、上記従来の特許文献2に示された洗浄装置では、超臨界CO2又は亜臨界CO2中の汚染物質が粒子成分及び溶解成分からなる場合には、両者を同時に分離除去できない問題点があった。
本発明の目的は、被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物を被洗浄物から速やかに離脱させることができるとともに、超臨界CO2又は液体CO2に含まれる汚染物質又は不純物を超臨界CO2又は液体CO2から効率良く分離できる、洗浄装置及び洗浄方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、液体CO2が貯留された貯留槽11と、汚染物質又は不純物を含む被処理物が収容された洗浄槽12と、貯留槽11に貯留された液体CO2を洗浄槽12に供給する供給ポンプ13と、洗浄槽12を含む予備循環経路14に設けられ洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力で予備循環経路14に循環させて超臨界CO2又は液体CO2により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させる循環ポンプ16と、予備循環経路14に設けられ予備循環経路14を循環する超臨界CO2又は液体CO2を5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度に保つ温度調節手段24と、貯留槽11と洗浄槽12と供給ポンプ13と循環ポンプ16とを含む第1循環経路31に設けられ洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧する圧力調整弁27と、第1循環経路31に設けられ上記減圧された液体CO2を5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2ガスとし上記汚染物質又は不純物の大部分をこのCO2ガスから蒸留分離する蒸留分離槽26と、第1循環経路31に設けられ蒸留分離槽26から排出されたCO2ガスを第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却して液体CO2にする冷却手段17と、洗浄槽12と循環ポンプ16と温度調節手段24とを含む第2循環経路32に設けられ洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2から汚染物質又は不純物の残部を吸着分離する吸着分離槽36とを備えた洗浄装置である。
この請求項1に記載された洗浄装置では、先ず洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を予備循環経路14に循環させると、洗浄槽12内の被洗浄物の表面から汚染物質又は不純物が離脱する。次に洗浄槽12内の粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2を第1循環経路31に循環させると、超臨界CO2又は液体CO2が圧力調整弁27で減圧されかつ蒸留分離槽26で加熱されて気化しCO2ガスとなるので、粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物の大部分がCO2ガスから蒸留分離される。更に洗浄槽12内の汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2を第2循環経路32に循環させると、超臨界CO2又は液体CO2中に僅かに残った汚染物質又は不純物の粒子成分が吸着分離槽36により吸着分離される。
請求項2に係る発明は、図2に示すように、液体CO2が貯留された貯留槽11と、汚染物質又は不純物を含む被処理物が収容された洗浄槽12と、貯留槽11に貯留された液体CO2を洗浄槽12に供給する供給ポンプ13と、洗浄槽12を含む予備循環経路14に設けられ洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力で予備循環経路14に循環させて超臨界CO2又は液体CO2により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させる循環ポンプ16と、予備循環経路14に設けられ予備循環経路14を循環する超臨界CO2又は液体CO2を5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度に保つ温度調節手段24と、貯留槽11と洗浄槽12と供給ポンプ13と循環ポンプ16とを含む主循環経路51に設けられ洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧する圧力調整弁27と、主循環経路51に設けられ上記減圧された液体CO2を5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2ガスとし上記汚染物質又は不純物の大部分をこのCO2ガスから蒸留分離する蒸留分離槽26と、主循環経路51に設けられ蒸留分離槽26から排出されたCO2ガスに含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離する吸着分離槽36と、主循環経路51に設けられ吸着分離槽36から排出されたCO2ガスを第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却して液体CO2にする冷却手段17とを備えた洗浄装置である。
この請求項2に記載された洗浄装置では、先ず洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を予備循環経路14に循環させると、洗浄槽12内の被洗浄物の表面から汚染物質又は不純物が離脱する。次に洗浄槽12内の粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2を主循環経路14に循環させると、超臨界CO2又は液体CO2が圧力調整弁27で減圧されかつ蒸留分離槽26で加熱されて気化しCO2ガスとなるので、粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物の大部分がCO2ガスから蒸留分離される。更にこのCO2ガス中に僅かに残った汚染物質又は不純物の粒子成分が吸着分離槽36により吸着分離される。
請求項4に係る発明は、図1に示すように、汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽12に収容する工程と、貯留槽11に貯留された液体CO2を供給ポンプ13により洗浄槽12に供給する工程と、温度が5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度となり、圧力が4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力になり、更に循環ポンプ16による循環流量の供給ポンプ13による供給流量に対する比が1以上となるように、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を温度調節手段24に供給して一定温度に保った後に洗浄槽12に戻して予備循環経路14を循環させることにより、超臨界CO2又は液体CO2により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させる予備洗浄工程と、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を循環ポンプ16により圧力調整弁27に供給して第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧した後に蒸留分離槽26に供給して5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2ガスとし上記汚染物質又は不純物の大部分をCO2ガスから蒸留分離し、この蒸留分離されたCO2ガスを冷却手段17にて第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却することにより液体CO2にして貯留槽11に戻し、更に液体CO2を供給ポンプ13により洗浄槽12に供給して第1循環経路31を循環させる第1洗浄工程と、第1洗浄工程が終了した後に、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を循環ポンプ16により吸着分離槽36に供給して超臨界CO2又は液体CO2に含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離し、更に超臨界CO2又は液体CO2を温度調節手段24に供給して一定温度に保ち洗浄槽12に戻して第2循環経路32を循環させる第2洗浄工程とを含む洗浄方法である。
この請求項4に記載された洗浄方法では、先ず洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を予備循環経路14に循環させて、洗浄槽12内の被洗浄物の表面から汚染物質又は不純物を剥離させる。次に洗浄槽12内の粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2を第1循環経路31に循環させると、超臨界CO2又は液体CO2が圧力調整弁27で減圧されかつ蒸留分離槽26で加熱されて気化するので、CO2ガスとなる。これにより粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物の大部分がこのCO2ガスから蒸留分離される。更に洗浄槽12内の汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2を第2循環経路32に循環させて、超臨界CO2又は液体CO2中に僅かに残った汚染物質又は不純物の粒子成分を吸着分離槽36で吸着分離する。
請求項5に係る発明は、図2に示すように、汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽12に収容する工程と、貯留槽11に貯留された液体CO2を供給ポンプ13により洗浄槽12に供給する工程と、温度が5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度となり、圧力が4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力となり、更に循環ポンプ16による循環流量の供給ポンプ13による供給流量に対する比が1以上となるように、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を温度調節手段24に供給して一定温度に保った後に洗浄槽12に戻して予備循環経路14を循環させることにより、超臨界CO2又は液体CO2により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させる予備洗浄工程と、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を循環ポンプ16により圧力調整弁27に供給して第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧した後に蒸留分離槽26に供給して5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2ガスとし上記汚染物質又は不純物の大部分をこのCO2ガスから蒸留分離し、この蒸留分離されたCO2ガスを吸着分離槽36に供給してCO2ガスに含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離し、この吸着分離されたCO2ガスを冷却手段17にて第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却することにより液体CO2にして貯留槽11に戻し、更に液体CO2を供給ポンプ13により洗浄槽12に供給して主循環経路51を循環させる主洗浄工程とを含む洗浄方法である。
この請求項5に記載された洗浄方法では、先ず洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を予備循環経路14に循環させて、洗浄槽12内の被洗浄物の表面から汚染物質又は不純物を剥離させる。次に洗浄槽12内の粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2を主循環経路51に循環させると、超臨界CO2又は液体CO2が圧力調整弁27で減圧されかつ蒸留分離槽26で加熱されて気化するので、CO2ガスとなる。これにより粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物の大部分がこのCO2ガスから蒸留分離される。更にこのCO2ガス中に僅かに残った汚染物質又は不純物の粒子成分を吸着分離槽36で吸着分離する。
以上述べたように、本発明によれば、汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽に収容し、貯留槽内の液体CO2を供給ポンプが洗浄槽に供給し、洗浄槽内の超臨界CO2等を循環ポンプが予備循環経路に循環させて超臨界CO2等により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させ、予備循環経路を循環する超臨界CO2等を温度調節手段が一定温度に保ち、洗浄槽内の超臨界CO2等を減圧する圧力調整弁を第1循環経路に設け、この減圧された液体CO2を加熱して気化させることによりCO2ガスとし汚染物質又は不純物の大部分をCO2ガスから蒸留分離する蒸留分離槽を第1循環経路に設け、蒸留分離槽から排出されたCO2ガスを冷却して液体CO2にする冷却手段を第1循環経路に設け、更に洗浄槽内の超臨界CO2等から汚染物質又は不純物の残部を吸着分離する吸着分離槽を第2循環経路に設けたので、被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物を被洗浄物から速やかに離脱させることができるとともに、汚染物質又は不純物が超臨界CO2又は液体CO2に含まれる粒子成分及び溶解成分からなっていても、この汚染物質又は不純物を上記蒸留分離及び吸着分離の組合せにより超臨界CO2又は液体CO2から効率良く分離できる。
また汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽に収容し、貯留槽内の液体CO2を供給ポンプが洗浄槽に供給し、洗浄槽内の超臨界CO2等を循環ポンプが予備循環経路に循環させて超臨界CO2等により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させ、予備循環経路を循環する超臨界CO2等を温度調節手段が一定温度に保ち、洗浄槽内の超臨界CO2等を減圧する圧力調整弁を主循環経路に設け、この減圧された超臨界CO2等を加熱して気化させることによりCO2ガスとし汚染物質又は不純物の大部分をCO2ガスから蒸留分離する蒸留分離槽を主循環経路に設け、蒸留分離槽から排出されたCO2ガスに含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離する吸着分離槽を主循環経路に設け、更に吸着分離槽から排出されたCO2ガスを冷却して液体CO2にする冷却手段を主循環経路に設ければ、上記洗浄装置より簡単な構成でかつ上記洗浄装置より少ない洗浄工程で、上記と同様に、被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物を被洗浄物から速やかに離脱させることができるとともに、超臨界CO2又は液体CO2に含まれる汚染物質又は不純物を超臨界CO2又は液体CO2から効率良く分離できる。
また汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽に収容し、貯留槽に貯留された液体CO2を供給ポンプにより洗浄槽に供給し、循環ポンプによる循環流量の供給ポンプによる供給流量に対する比が所定範囲となるように、洗浄槽内の超臨界CO2等を温度調節手段に供給して一定温度に保った後に洗浄槽に戻して循環させることにより、超臨界CO2等により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させる予備洗浄工程を行い、予備洗浄終了後であって、洗浄槽内の超臨界CO2等を循環ポンプにより圧力調整弁に供給して減圧した後に蒸留分離槽に供給して加熱し気化させることによりCO2ガスとし上記汚染物質又は不純物の大部分をCO2ガスから蒸留分離し、この蒸留分離されたCO2ガスを冷却手段にて冷却することにより液体CO2にして貯留槽に戻し、更にこの液体CO2を供給ポンプにより洗浄槽に供給して循環させる第1洗浄を行い、第1洗浄が終了した後に、洗浄槽内の超臨界CO2等を循環ポンプにより吸着分離槽に供給して超臨界CO2等に含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離し、更に超臨界CO2等を温度調節手段に供給して一定温度に保ち洗浄槽に戻して循環させる第2洗浄を行えば、被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物を被洗浄物から速やかに離脱させることができるとともに、汚染物質又は不純物が超臨界CO2又は液体CO2に含まれる粒子成分及び溶解成分からなっていても、この汚染物質又は不純物を上記蒸留分離及び吸着分離の組合せにより超臨界CO2又は液体CO2から効率良く分離できる。
また汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽に収容し、貯留槽に貯留された液体CO2を供給ポンプにより洗浄槽に供給し、循環ポンプによる循環流量の供給ポンプによる供給流量に対する比が所定範囲となるように、洗浄槽内の超臨界CO2等を温度調節手段に供給して一定温度に保った後に洗浄槽に戻して循環させることにより、超臨界CO2等により被処理物から汚染物質又は不純物を離脱させる予備洗浄を行い、予備洗浄終了後であって、洗浄槽内の超臨界CO2等を循環ポンプにより圧力調整弁に供給して減圧した後に蒸留分離槽に供給して加熱し気化させることによりCO2ガスとし上記汚染物質又は不純物の大部分をCO2ガスから蒸留分離した後に、この蒸留分離されたCO2ガスを吸着分離槽に供給してCO2ガスに含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離し、この吸着分離されたCO2ガスを冷却手段にて冷却することにより液体CO2にして貯留槽に戻し、更にこの液体CO2を供給ポンプにより洗浄槽に供給して循環させる主洗浄を行えば、上記洗浄方法より少ない洗浄工程で、上記と同様に、被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物を被洗浄物から速やかに離脱させることができるとともに、超臨界CO2又は液体CO2に含まれる汚染物質又は不純物を超臨界CO2又は液体CO2から効率良く分離できる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示すように、洗浄装置10は、液体CO2が貯留された貯留槽11と、汚染物質又は不純物を含む被処理物が収容された洗浄槽12と、貯留槽11に貯留された液体CO2を洗浄槽12に供給する供給ポンプ13と、洗浄槽12を含む予備循環経路14と、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を予備循環経路14に循環させる循環ポンプ16とを備える。貯留槽11には、温度が4℃以上かつ31℃未満、好ましくは14℃以上かつ25℃未満の第3の温度であって、かつ圧力が4.5MPa以上かつ7.4MPa以下、好ましくは5.0MPa以上かつ6.5MPa以下の第3の圧力である液体CO2が貯留される。この貯留槽11内の温度(第3の温度)は、後述する蒸留分離槽26内の温度(第2の温度)より低く設定される。ここで、貯留槽11内の超臨界CO2又は液体CO2の温度を4℃以上かつ31℃未満の範囲に限定したのは、4℃未満の低温では冷却に過剰なエネルギが必要であり、31℃以上では液体CO2が超臨界CO2となってガス圧縮器が必要となり流体供給コストが高くなるからである。また貯留槽11内の液体CO2の圧力を4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の範囲に限定したのは、貯留槽11内の温度を上記範囲に限定したことに基づく、即ち液体CO2の飽和蒸気圧にて決まるからである。貯留槽11内の液体CO2の温度及び圧力は、貯留槽11内に設けられた温度センサ(図示せず)及び圧力センサ(図示せず)の各検出出力に基づいて後述する冷却手段17により調節される。また汚染物質を含む被処理物としては、油などの有機物を含む電子部品等が挙げられ、不純物を含む被処理物としては、成形前に樹脂に添加された酸化防止剤を含む樹脂製のフィルム、繊維、板、成形体等が挙げられる。なお、上記酸化防止剤は、樹脂製フィルム等の成形時に樹脂製フィルム等の酸化を防止するために添加され、成形後は不要となるため、樹脂製フィルム等から除去されることが好ましい。貯留槽11の底面には供給管路18の一端が接続され、供給管路18の他端は洗浄槽12の側面上部に接続され、供給管路18の途中に供給用開閉弁19と供給ポンプ13と逆止弁21とが設けられる。供給ポンプ13としては、往復動式ポンプが挙げられる。また逆止弁21は、貯留槽11から洗浄槽12への液体CO2の流れを許容しかつ洗浄槽12から貯留槽11への超臨界CO2又は液体CO2の流れを阻止するように構成される。
予備循環経路14は、洗浄槽12を中心として超臨界CO2又は液体CO2を循環させるための経路であり、一端が洗浄槽12の底面に接続されかつ他端が洗浄槽12の上面に接続された予備循環パイプ22を有する。また予備循環パイプ22には、このパイプ22の一端側から他端側に向って順に循環ポンプ16と予備パイプ用開閉弁23と温度調節手段24とが設けられる。従って、予備循環経路14は、洗浄槽12、循環ポンプ16、予備パイプ用開閉弁23、温度調節手段24、及びこれらを接続する予備循環パイプ22からなる。上記洗浄槽12内の温度は5℃を越えかつ200℃以下、好ましくは31℃以上かつ150℃以下の第2の温度に保たれ、洗浄槽12内の圧力は4.5MPaを越えかつ100MPa以下、好ましくは10MPa以上かつ60MPa以下の第2の圧力に保たれる。洗浄槽12内の圧力(第2の圧力)は貯留槽11内の圧力(第1の圧力)より高く設定され、洗浄槽12内の温度(第2の温度)は貯留槽11内の温度(第1の温度)より高く設定される。ここで、洗浄槽12内の温度を5℃を越えかつ200℃以下の範囲に限定したのは、5℃以下では更に高い洗浄効果を期待できずまた冷却コストが高くなるからであり、200℃を越えるとCO2密度が低下することで洗浄効果が低くなりまた洗浄槽12のシール部材や被洗浄物の劣化などの問題があるからである。また洗浄槽12内の圧力を4.5MPaを越えかつ100MPa以下の範囲に限定したのは、4.5MPa以下ではCO2密度が低下して洗浄効果が低くなり、100MPaを越えると耐圧性能の高い洗浄槽12を用いなければならず装置負荷が重くなるからである。また予備パイプ用開閉弁23は予備循環経路14を開閉する弁(電磁弁等)であり、温度調節手段24は予備循環経路14を循環する超臨界CO2又は液体CO2を5℃を越えかつ200℃以下、好ましくは31℃以上かつ150℃以下の範囲内の一定温度に保つ熱交換器である。超臨界CO2又は液体CO2が予備循環経路14を循環しているときに、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2の温度は、洗浄槽12内に設けられた温度センサ(図示せず)の検出出力に基づいて上記温度調節手段24により調節される。また超臨界CO2又は液体CO2が予備循環経路14を循環しているときであって、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2の圧力が所定圧からずれているときには、洗浄槽12内に設けられた圧力センサ(図示せず)の検出出力に基づいて圧力調整弁27を制御することにより調節される。なお、循環ポンプとしては、遠心式ポンプ、往復動式ポンプ等が挙げられる。
一方、貯留槽11と洗浄槽12と供給ポンプ13と循環ポンプ16とを含む第1循環経路31は、洗浄槽12と後述する蒸留分離槽26をメインとして超臨界CO2又は液体CO2を循環させるための経路であり、一端が循環ポンプ16と予備パイプ用開閉弁23との間の予備循環パイプ22に接続されかつ他端が貯留槽11の上面に接続された第1循環パイプ31aを有する。また第1循環パイプ31aには、このパイプ31aの一端側から順に第1パイプ用開閉弁31bと圧力調整弁27と蒸留分離槽26と冷却手段17とが設けられる。従って、第1循環経路31aは、貯留槽11、供給用開閉弁19、供給ポンプ13、逆止弁21、洗浄槽12、循環ポンプ16、第1パイプ用開閉弁31b、圧力調整弁27、蒸留分離槽26及び冷却手段17と、これらを接続する供給管路18、予備循環パイプ22の一部及び第1循環パイプ31aからなる。第1パイプ用開閉弁31bは第1循環経路31を開閉する弁(電磁弁等)であり、圧力調整弁27は洗浄槽12から排出された超臨界CO2又は液体CO2の圧力(第1の圧力)を、この洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2より低い圧力であって4.5MPa以上かつ7.4MPa以下、好ましくは5.0MPa以上かつ6.5MPa以下の圧力範囲の第2の圧力に減圧する弁である。また蒸留分離槽26にはヒータ28が挿入され、このヒータ28により蒸留分離槽26内の液体CO2が5℃以上かつ31℃以下、好ましくは15℃以上かつ25℃以下の温度範囲の第2の温度に加熱される。圧力調整弁27により減圧された液体CO2は蒸留分離槽26内で加熱されて気化されることによりCO2ガスとなり、液体CO2に含まれる汚染物質又は不純物の大部分(粒子成分及び溶解成分)がこのCO2ガスから蒸留分離されるように構成される。
なお、圧力調整弁27により減圧されたCO2(液体CO2又はCO2ガス)の圧力、即ち蒸留分離槽26内の圧力と、ヒータ28により加熱された蒸留分離槽26内の温度は、蒸留分離槽26に供給された液体CO2を気化させる圧力及び温度であり、またこの気化したCO2ガスは比較的僅かな温度差の冷却手段17の冷媒で冷却することにより再び液体CO2にすることができる圧力及び温度であることが好ましい。これにより冷却手段17から排出された液体CO2の温度及び圧力が貯留槽11内の液体CO2の温度及び圧力と同一となる。なお、図1の符号33はCO2ガスから分離された汚染物質又は不純物を排出するために蒸留洗浄槽26の下面に接続された排出パイプであり、この排出パイプ33には排出用弁34が設けられる。
一方、洗浄槽12と循環ポンプ16と温度調節手段24とを含む第2循環経路32は、洗浄槽12と吸着分離槽36をメインとして超臨界CO2又は液体CO2を循環させるための経路であり、一端が循環ポンプ16と第1パイプ用開閉弁31bとの間の第1循環パイプ31aに接続されかつ他端が予備パイプ用開閉弁23と温度調節手段24との間の予備循環パイプ22に接続された第2循環パイプ32aを有する。また第2循環パイプ32aには、このパイプ32aの一端側から順に第2パイプ用開閉弁32bと吸着分離槽36と第2パイプ用開閉弁32cとが設けられる。従って、第2循環経路32は、洗浄槽12、循環ポンプ16、第2パイプ用開閉弁32b、吸着分離槽36、第2パイプ用開閉弁32c及び温度調節手段24と、これらを接続する予備循環パイプ22の一部、第1循環パイプ31aの一部及び第2循環パイプ32aからなる。2つの第2パイプ用開閉弁32b,32cは第2循環経路32を開閉する弁(電磁弁等)である。吸着分離槽36には、活性炭などの吸着剤(図示せず)が収容され、この吸着剤により洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2から汚染物質又は不純物の残部(極微量残留有機物など)が吸着分離されるように構成される。なお、吸着分離槽には、吸着剤とともに、目開き30〜800μmの金属網等からなるフィルタを収容してもよい。
また吸着分離槽36には逆洗手段37が設けられる。この逆洗手段37は、逆洗流体を逆洗流体貯留槽(図示せず)から吸着分離槽36に供給する逆洗用供給管路37aと、逆洗流体を吸着分離槽36から排出する逆洗用排出管路37bと、逆洗用供給管路37aに設けられこの供給管路37aを開閉する逆洗供給用開閉弁37cと、逆洗用排出管路37bに設けられこの排出管路37bを開閉する逆洗排出用開閉弁37dと、吸着分離槽36の前後の第2循環パイプ32aにそれぞれ設けられ吸着分離槽36の前後の第2循環パイプ32aの差圧を検出する差圧センサ(図示せず)とを有する。逆洗手段37は、第2循環経路32に超臨界CO2又は液体CO2が流通しておらず、かつ差圧センサが所定値以上の圧力差を検出したときに、吸着分離槽36内を大気圧に減圧した状態で、超臨界CO2又は液体CO2の流通方向とは逆方向に吸着分離槽36内のフィルタに逆洗流体を噴射するように構成される。逆洗流体としては、高温の水蒸気、極性有機溶媒、無極性有機溶媒、過酸化水素、又は高温空気等が挙げられる。高温の水蒸気の温度は100〜300℃、好ましくは150〜250℃に設定される。また極性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトン等が挙げられ、無極性有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、デカン等が挙げられる。更に高温空気の温度は100〜300℃、好ましくは150〜250℃に設定される。
このように構成された洗浄装置10を用いた被洗浄物の洗浄方法を説明する。
先ず各開閉弁を閉じた状態で、汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽12に収容した後に、洗浄槽12を密閉する。この状態で供給用開閉弁19と予備パイプ用開閉弁23を開いて供給ポンプ13を作動させる。これにより貯留槽11に貯留された液体CO2が供給ポンプ13により洗浄槽12に供給される。洗浄槽12に所定量の超臨界CO2又は液体CO2が貯留されると、供給ポンプ13を停止するとともに、循環ポンプ16を作動させる。ここで、貯留槽11に液体CO2を貯留するとしたのに対し、洗浄槽12に超臨界CO2又は液体CO2を貯留するとしたのは、貯留槽11内の液体CO2を供給ポンプ13により加圧して洗浄槽12内で超臨界CO2にする場合を含むためである。これにより洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2が予備循環経路14を循環する。具体的には、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2は、洗浄槽12、循環ポンプ16、予備パイプ用開閉弁23及び温度調節手段24を循環する。この予備循環経路14を循環する超臨界CO2又は液体CO2の温度は温度調節手段24により5℃を越えかつ200℃以下、好ましくは31℃以上かつ150℃以下の第1の温度に保たれる。予備循環経路14を循環する超臨界CO2又は液体CO2の圧力は圧力調整弁27により4.5MPaを越えかつ100MPa以下、好ましくは10MPa以上かつ60MPa以下の第1の圧力に保たれる。循環ポンプ16による超臨界CO2又は液体CO2の循環流量の、供給ポンプ13による超臨界CO2又は液体CO2の供給流量に対する比は、1以上、好ましくは5〜20となるように保たれる。この循環流量の供給流量に対する比を1以上に限定したのは、1未満ではCO2抽出能力を十分に発揮できないためである。また循環流量の供給流量に対する比の好ましい範囲の上限を20としたのは、20を越えると循環ポンプが大型化してしまい実用的でないからである。上記超臨界CO2又は液体CO2が予備循環経路14を循環することにより、被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物の大部分が被洗浄物から離脱(抽出も含む。)し、超臨界CO2又は液体CO2中に溶解又は分散する。
供給ポンプ13により連続的に液体CO2を供給し続けると、予備循環経路14内の圧力が高まるけれども、圧力調整弁27により予備循環経路14内の圧力が一定になるように制御する。これにより抽出された汚染物質又は不純物は蒸留分離槽26に液体CO2とともに排出される。これらの一連の操作により、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2が第1循環経路31を循環する。具体的には、洗浄槽12内の粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2は、洗浄槽12、循環ポンプ16、第1パイプ用開閉弁31b、圧力調整弁27、蒸留分離槽26、冷却手段17、貯留槽11、供給用開閉弁19、供給ポンプ13及び逆止弁27を循環する。この汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2は圧力調整弁27により洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2の圧力(第1の圧力)より低い圧力であって4.5MPa以上かつ7.4MPa以下、好ましくは5.0MPa以上かつ6.5MPa以下の第2の圧力に減圧された状態で蒸留分離槽26に排出される。そして蒸留分離槽26内のヒータ28により5℃以上かつ31℃以下、好ましくは15℃以上かつ25℃以下の第2の温度に加熱される。これにより蒸留分離槽26に供給された液体CO2は気化してCO2ガスとなり、上記液体CO2に含まれていた汚染物質又は不純物の大部分がこのCO2ガスから蒸留分離される。汚染物質又は不純物の大部分が除去された比較的清浄なCO2は、蒸留分離槽26の上面に接続された第1循環パイプ31aを通って冷却手段17に供給され、この冷却手段17により第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満、好ましくは14℃以上かつ25℃未満の温度範囲の第3の温度に冷却されて液体CO2になる。この液体CO2は貯留槽11に戻った後、供給ポンプ13により再び洗浄槽12に供給される。一方、蒸留分離槽26内にてCO2ガスから分離された汚染物質又は不純物は、排出用弁34を開くことにより、蒸留分離槽26の下面に接続された排出パイプ33を通って排出される。上記洗浄により被洗浄物から大部分の汚染物質又は不純物が除去される。
所定時間経過した後に、第2パイプ用開閉弁32b,32cを開き、予備パイプ用開閉弁23及び第1パイプ用開閉弁31bを閉じ、更に供給ポンプ13を停止させる。これにより洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2が第2循環経路32を循環する。具体的には、洗浄槽12内の僅かな汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2は、洗浄槽12、循環ポンプ16、第2パイプ用開閉弁32b、吸着分離槽36、第2パイプ用開閉弁32c及び温度調節手段24を循環する。この超臨界CO2又は液体CO2の温度は温度調節手段24により5℃を越えかつ200℃以下、好ましくは31℃以上かつ150℃以下の第1の温度に保たれる。第2循環経路32を循環する超臨界CO2又は液体CO2の圧力は供給ポンプ13及び圧力調整弁27を制御することにより4.5MPaを越えかつ100MPa以下、好ましくは10MPa以上かつ60MPa以下の第1の圧力に保たれる。超臨界CO2又は液体CO2が第2循環経路32を循環することにより、超臨界CO2又は液体CO2中に僅かに含まれる汚染物質又は不純物が吸着分離槽36のフィルタにより吸着分離され、超臨界CO2又は液体CO2は更に清浄になり、清浄な超臨界CO2又は液体CO2にいより被洗浄物を洗浄することができる。即ち、上記予備洗浄工程、第1洗浄工程及び第2洗浄工程と3回の洗浄工程を経ることにより、洗浄槽12内の被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物の殆ど全てが被洗浄物から離脱し、被洗浄物は極めて清浄になる。
第2洗浄の終了後、予備パイプ用開閉弁23を開き、2つの第2パイプ用開閉弁32b,32cを閉じ、第1パイプ用開閉弁31bを開き、更に循環ポンプ16を停止させて、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を貯留槽11に戻した後に、、第1パイプ用開閉弁31bを閉じて、洗浄槽12内を大気圧まで減圧する。これにより洗浄槽12から被洗浄物を取出すことができる。そして汚染物質又は不純物を含む別の被洗浄物を洗浄槽12に収容して上記と同様の洗浄を行う。
なお、吸着分離槽36のフィルタに所定量以上の汚染物質又は不純物が堆積したら、2つの第2パイプ用開閉弁32b,32cを閉じ、逆洗排出用開閉弁37dを開いて、吸着分離槽36内を大気圧まで減圧した後に、逆洗供給用開閉弁37cを開く。これにより超臨界CO2又は液体CO2の流通方向と逆方向に、逆洗用供給管路37aから吸着分離槽36内のフィルタに逆洗流体が噴射されるので、フィルタに堆積した汚染物質又は不純物がフィルタから離脱して逆洗流体とともに逆洗用排出管路37bから排出され、フィルタが再生される。
<第2の実施の形態>
図2は本発明の第2の実施の形態を示す。図2において図1と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、予備洗浄経路14が第1の実施の形態と同一に構成され、第1及び第2循環経路に代えて、貯留槽11と洗浄槽12と供給ポンプ13と循環ポンプ16とを含む主循環経路51が設けられる。主循環経路51は、洗浄槽12と蒸留分離槽26と吸着分離槽36をメインとして超臨界CO2、液体CO2又はCO2ガスを循環させるための経路であり、一端が循環ポンプ16と予備パイプ用開閉弁23との間の予備循環パイプ22に接続されかつ他端が貯留槽11の上面に接続された主循環パイプ51aを有する。また主循環パイプ51aには、このパイプ51aの一端側から順に主パイプ用開閉弁51bと圧力調整弁27と蒸留分離槽26と吸着分離槽36と冷却手段17とが設けられる。従って、主循環経路51は、貯留槽11、供給用開閉弁19、供給ポンプ13、逆止弁21、洗浄槽12、循環ポンプ16、主パイプ用開閉弁51b、圧力調整弁27、蒸留分離槽26、吸着分離槽36及び冷却手段17と、これらを接続する供給管路18、予備循環パイプ22の一部及び主循環パイプ51aからなる。主パイプ用開閉弁51bは主循環経路51を開閉する弁(電磁弁等)である。また圧力調整弁27及び蒸留分離槽26は第1の実施の形態と同一に構成される。吸着分離槽36には、活性炭などからなる吸着剤(図示せず)が収容され、この吸着剤により蒸留分離槽26から排出されたCO2ガスに含まれる汚染物質又は不純物の残部(溶解成分及び粒子成分)がCO2ガスから吸着分離されるように構成される。また吸着分離槽36には第1の実施の形態と同一の逆洗手段37が設けられる。図2の符号52及び53は吸着分離槽36の逆洗時に吸着分離槽36と蒸留分離槽26及び冷却手段17との連通を遮断するための逆洗時遮断開閉弁である。この実施の形態では、単一の吸着分離槽36を示したが、一対の吸着分離槽を主循環パイプに並列に接続してもよい。この場合、一対の吸着分離槽を交互に用いることにより連続運転が可能となる。更に冷却手段17は、主循環経路51に設けられ吸着分離槽36から排出されたCO2ガスを吸着分離槽36内の温度(第2の温度)より低い温度であって4℃以上かつ31℃未満、好ましくは14℃以上かつ25℃未満の温度範囲の第3の温度に冷却して液体CO2にするように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された洗浄装置50を用いた被洗浄物の洗浄方法を説明する。
先ず各開閉弁を閉じた状態で、汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽12に収容した後に、洗浄槽12を密閉する。この状態で供給用開閉弁19と予備パイプ用開閉弁23を開いて供給ポンプ13を作動させる。これにより貯留槽11に貯留された液体CO2が供給ポンプ13により洗浄槽12に供給される。洗浄槽12に所定量の超臨界CO2又は液体CO2が貯留されると、循環ポンプ16を作動させる。これにより第1の実施の形態と同様に、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2が予備循環経路14を循環する。超臨界CO2又は液体CO2が予備循環経路14を循環することにより、被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物の大部分が被洗浄物から離脱し、超臨界CO2又は液体CO2中に粒子状に混入したり、或いは超臨界CO2又は液体CO2中に溶け込む。
供給ポンプ13により連続的に液体CO2を供給し続けると、予備循環経路14内の圧力が高まるけれども、圧力調整弁27により予備循環経路14内の圧力が一定になるように制御する。これにより抽出された汚染物質又は不純物は蒸留分離槽26に液体CO2とともに排出される。これらの一連の操作により、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2が主循環経路51を循環する。具体的には、洗浄槽12内の粒子成分及び溶解成分からなる汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2は、洗浄槽12、循環ポンプ16、主パイプ用開閉弁51b、圧力調整弁27、蒸留分離槽26、逆洗時遮断開閉弁52、吸着分離槽36、逆洗時遮断開閉弁53、冷却手段17、貯留槽11、供給用開閉弁19、供給ポンプ13及び逆止弁21を循環する。この汚染物質又は不純物を含む超臨界CO2又は液体CO2は圧力調整弁27により洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2の圧力(第1の圧力)より低い圧力であって4.5MPa以上かつ7.4MPa以下、好ましくは5.0MPa以上かつ6.5MPa以下の圧力範囲の第2の圧力に減圧され、蒸留分離槽26に排出される。そして蒸留分離槽26内のヒータ28により5℃以上かつ31℃以下、好ましくは15℃以上かつ25℃以下の温度範囲の第2の温度に加熱される。これにより蒸留分離槽26に供給された液体CO2は気化してCO2ガスとなり、このCO2ガスに含まれる汚染物質又は不純物の大部分がCO2ガスから蒸留分離される。蒸留分離されて汚染物質又は不純物の大部分が除去された比較的清浄なCO2は、蒸留分離槽26の上面に接続された主循環パイプ51aを通って吸着分離槽36に供給される。この蒸留分離されたCO2ガス中に僅かに含まれる粒子状の汚染物質又は不純物が吸着分離槽36の吸着剤により吸着分離され、CO2ガスは更に清浄になった後に冷却手段17に供給され、この冷却手段17により冷却されて液体CO2になる。この液体CO2は貯留槽11に戻った後、供給ポンプ13により再び洗浄槽12に供給される。一方、蒸留分離槽26内にてCO2ガスから分離した汚染物質又は不純物は、排出用弁34を開くことにより、蒸留分離槽26の下面に接続された排出パイプ33を通って排出される。
上述のように、上記予備洗浄工程及び主洗浄工程の2回の洗浄工程を経ることにより、洗浄槽12内の被洗浄物に含まれる汚染物質又は不純物の殆ど全てが被洗浄物から離脱し、被洗浄物は極めて清浄になる。また本実施の形態の洗浄装置では、第1の実施の形態の洗浄装置より洗浄工程が少なくて済むので、洗浄装置50を比較的簡単に構成できるとともに、第1の実施の形態より洗浄時間を短縮することができる。主洗浄が完了すると、供給ポンプ13を停止させ、供給用開閉弁19を閉じ、循環ポンプ16を停止させて、洗浄槽12内の超臨界CO2又は液体CO2を循環ポンプ16により貯留槽11に戻した後に、全ての開閉弁を閉じて、洗浄槽12内を大気圧まで減圧する。これにより洗浄槽12から被洗浄物を取出すことができる。そして汚染物質又は不純物を含む別の被洗浄物を洗浄槽12に収容して上記と同様の洗浄を行う。更に吸着分離槽36の吸着剤に所定量以上の汚染物質又は不純物が堆積した場合には、第1の実施の形態と同様に、吸着分離槽36の吸着剤を逆洗して再生する。このとき2つの逆洗時遮断開閉弁52,53は閉じられる。
なお、上記第1の実施の形態では、予備洗浄、第1洗浄及び第2洗浄をそれぞれ所定時間ずつ行い、上記第2の実施の形態では、予備洗浄及び主洗浄をそれぞれ所定時間ずつ行ったが、各循環経路を循環する超臨界CO2又は液体CO2の汚れの程度を光学的な汚れ検出センサにより検出し、この汚れ検出センサの検出出力に基づいて次の循環洗浄に移行するように構成してもよい。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
図1に示す洗浄装置10を用いて、原料樹脂100重量%に対し約1重量%の酸化防止剤(不純物)を含んだ縦×横×厚さが300mm×300mm×0.5mmのポリエチレン板(被洗浄物)を洗浄した。また上記ポリエチレン板を洗浄槽12に収容し、吸着分離槽36には活性炭からなる吸着剤と目開き50μmの金属製網を収容した。先ず供給用開閉弁19を開き、供給ポンプ13を作動させて、貯留槽11内の液体CO2(温度:25℃、圧力:6.4MPa)を100リットル/時の流量で洗浄槽12に供給した。予備循環経路14に液体CO2を充填した後に、循環ポンプ16を作動させて、洗浄槽12内の液体CO2を予備洗浄経路14に1時間循環させた。次に洗浄槽12内の温度(第1の温度)及び圧力(第1の圧力)を50℃及び15MPaにそれぞれ調節することにより、上記液体CO2を超臨界CO2にした後に、この洗浄槽12内の超臨界CO2を第1循環経路31に1時間循環させた。このとき洗浄槽12内の超臨界CO2を圧力調整弁27により6.4MPa(第2の圧力)に減圧した後に、蒸留分離槽26でヒータ28により28℃(第2の温度)に加熱して気化させることによりCO2ガスとし、酸化防止剤(不純物)をCO2ガスから蒸留分離した。またこの蒸留分離されたCO2ガスを冷却手段17により20℃(第3の温度)に冷却して液体CO2にした。更に洗浄槽12内の超臨界CO2を第2循環経路32に3時間循環させた。このとき洗浄槽12内の超臨界CO2の温度(第2の温度)及び圧力(第2の圧力)を50℃及び15MPaにそれぞれ調節した。
<比較例1>
液体CO2に代えてジクロメタン溶媒を用い、貯留槽、洗浄槽、蒸留分離槽及び吸着分離槽内の圧力を大気圧としたことを除いて、実施例1と同様にして、所定量の酸化防止剤(不純物)を含んだ縦×横×厚さが300mm×300mm×0.5mmのポリエチレン板(被洗浄物)を洗浄した。
<比較試験及び評価>
実施例1の洗浄装置を用いて実施例1の方法で洗浄したポリエチレン板(以下、実施例1のポリエチレン板という)と洗浄槽から取出し、比較例1の洗浄装置を用いて比較例1の方法で洗浄したポリエチレン板(以下、比較例1のポリエチレン板という)と洗浄槽から取出して、ジクロメタン溶媒に24時間それぞれ浸漬した。これにより各ポリエチレン板に含まれた酸化防止剤をジクロメタン溶媒にそれぞれ抽出した。次に200〜240nmの波長で上記ジクロメタン溶媒の吸収強度を紫外線(UV)検出器によりそれぞれ測定した。この結果、比較例1のポリエチレン板を浸漬したジクロメタン溶媒には約60%の酸化防止剤が溶出し、実施例1のポリエチレン板を浸漬したジクロメタン溶媒には約5%の酸化防止剤が溶出していた。従って、比較例1の装置及び方法で洗浄されたポリエチレン板からは約40%しか酸化防止剤を除去できなかったのに対し、実施例1の装置及び方法で洗浄されたポリエチレン板からは約95%の酸化防止剤を除去できたことが分かった。従って、ジクロメタン溶媒を用いた比較例1の洗浄と比べて、液体CO2及び超臨界CO2を用いた実施例1の洗浄は、かなり効果的であることを確認できた。
本発明第1実施形態の洗浄装置を示す構成図である。 本発明第2実施形態の洗浄装置を示す構成図である。
符号の説明
10,50 洗浄装置
11 貯留槽
12 洗浄槽
13 供給ポンプ
14 予備循環経路
16 循環ポンプ
17 冷却手段
24 温度調節手段
26 蒸留分離槽
27 圧力調整弁
31 第1循環経路
32 第2循環経路
36 吸着分離槽
37 逆洗手段
51 主循環経路

Claims (7)

  1. 液体CO2が貯留された貯留槽(11)と、
    汚染物質又は不純物を含む被処理物が収容された洗浄槽(12)と、
    前記貯留槽(11)に貯留された液体CO2を前記洗浄槽(12)に供給する供給ポンプ(13)と、
    前記洗浄槽(12)を含む予備循環経路(14)に設けられ前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力で前記予備循環経路(14)に循環させて前記超臨界CO2又は液体CO2により前記被処理物から前記汚染物質又は前記不純物を離脱させる循環ポンプ(16)と、
    前記予備循環経路(14)に設けられ前記予備循環経路(14)を循環する超臨界CO2又は液体CO2を5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度に保つ温度調節手段(24)と、
    前記貯留槽(11)と前記洗浄槽(12)と前記供給ポンプ(13)と前記循環ポンプ(16)とを含む第1循環経路(31)に設けられ前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を前記第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧する圧力調整弁(27)と、
    前記第1循環経路(31)に設けられ前記減圧された液体CO2を5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2ガスとし前記汚染物質又は前記不純物の大部分をこのCO2ガスから蒸留分離する蒸留分離槽(26)と、
    前記第1循環経路(31)に設けられ前記蒸留分離槽(26)から排出された前記CO2ガスを前記第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却して液体CO2にする冷却手段(17)と、
    前記洗浄槽(12)と前記循環ポンプ(16)と前記温度調節手段(24)とを含む第2循環経路(32)に設けられ前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2から前記汚染物質又は前記不純物の残部を吸着分離する吸着分離槽(36)と
    を備えた洗浄装置。
  2. 液体CO2が貯留された貯留槽(11)と、
    汚染物質又は不純物を含む被処理物が収容された洗浄槽(12)と、
    前記貯留槽(11)に貯留された液体CO2を前記洗浄槽(12)に供給する供給ポンプ(13)と、
    前記洗浄槽(12)を含む予備循環経路(14)に設けられ前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力で前記予備循環経路(14)に循環させて前記超臨界CO2又は液体CO2により前記被処理物から前記汚染物質又は前記不純物を離脱させる循環ポンプ(16)と、
    前記予備循環経路(14)に設けられ前記予備循環経路(14)を循環する超臨界CO2又は液体CO2を5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度に保つ温度調節手段(24)と、
    前記貯留槽(11)と前記洗浄槽(12)と前記供給ポンプ(13)と前記循環ポンプ(16)とを含む主循環経路(51)に設けられ前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を前記第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧する圧力調整弁(27)と、
    前記主循環経路(51)に設けられ前記減圧された液体CO2を5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2がスとし前記汚染物質又は前記不純物の大部分をこのCO2ガスから蒸留分離する蒸留分離槽(26)と、
    前記主循環経路(51)に設けられ前記蒸留分離槽(26)から排出された前記CO2ガスに含まれる前記汚染物質又は前記不純物の残部を吸着分離する吸着分離槽(36)と、
    前記主循環経路(51)に設けられ前記吸着分離槽(36)から排出された前記CO2ガスを前記第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却して超臨界CO2又は液体CO2にする冷却手段(17)と
    を備えた洗浄装置。
  3. 吸着分離槽(36)に逆洗手段(37)が設けられた請求項1又は2記載の洗浄装置。
  4. 汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽(12)に収容する工程と、
    貯留槽(11)に貯留された液体CO2を供給ポンプ(13)により洗浄槽(12)に供給する工程と、
    温度が5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度となり、圧力が4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力となり、更に循環ポンプ(16)による循環流量の供給ポンプ(13)による供給流量に対する比が1以上となるように、前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を温度調節手段(24)に供給して一定温度に保った後に前記洗浄槽(12)に戻して第1循環経路(14)を循環させることにより、前記超臨界CO2又は液体CO2により前記被処理物から前記汚染物質又は前記不純物を離脱させる予備洗浄工程と、
    前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を循環ポンプ(16)により圧力調整弁(27)に供給して前記第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧した後に蒸留分離槽(26)に供給して5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2ガスとし前記汚染物質又は前記不純物の大部分をこのCO2ガスから蒸留分離し、前記蒸留分離されたCO2ガスを冷却手段(17)にて前記第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却することにより液体CO2にして前記貯留槽(11)に戻し、更に前記液体CO2を前記供給ポンプ(13)により前記洗浄槽(12)に供給して第1循環経路(31)を循環させる第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程が終了した後に、前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を前記循環ポンプ(16)により吸着分離槽(36)に供給して前記超臨界CO2又は液体CO2に含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離し、更に前記超臨界CO2又は液体CO2を温度調節手段(24)に供給して一定温度に保ち前記洗浄槽(12)に戻して第2循環経路(32)を循環させる第2洗浄工程と
    を含む洗浄方法。
  5. 汚染物質又は不純物を含む被処理物を洗浄槽(12)に収容する工程と、
    貯留槽(12)に貯留された液体CO2を供給ポンプ(13)により洗浄槽(12)に供給する工程と、
    温度が5℃を越えかつ200℃以下の第1の温度となり、圧力が4.5MPaを越えかつ100MPa以下の第1の圧力となり、更に循環ポンプ(16)による循環流量の供給ポンプ(13)による供給流量に対する比が1以上となるように、前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を温度調節手段(24)に供給して一定温度に保った後に前記洗浄槽(12)に戻して予備循環経路(14)を循環させることにより、前記超臨界CO2又は液体CO2により前記被処理物から前記汚染物質又は前記不純物を離脱させる予備洗浄工程と、
    前記洗浄槽(12)内の超臨界CO2又は液体CO2を循環ポンプ(16)により圧力調整弁(27)に供給して前記第1の圧力より低い4.5MPa以上かつ7.4MPa以下の第2の圧力に減圧した後に蒸留分離槽(26)に供給して5℃以上かつ31℃以下の第2の温度に加熱して気化させることによりCO2ガスとし前記汚染物質又は前記不純物の大部分をこのCO2ガスから蒸留分離し、前記蒸留分離されたCO2ガスを吸着分離槽(36)に供給して前記CO2ガスに含まれる汚染物質又は不純物の残部を吸着分離し、前記吸着分離されたCO2ガスを冷却手段(17)にて前記第2の温度より低い4℃以上かつ31℃未満の第3の温度に冷却することにより液体CO2にして前記貯留槽(11)に戻し、更に前記液体CO2を前記供給ポンプ(13)により前記洗浄槽(12)に供給して主循環経路(51)を循環させる主洗浄工程と
    を含む洗浄方法。
  6. 吸着分離槽(36)に超臨界CO2又は液体CO2が循環していないときに、前記吸着分離槽(36)を逆洗する工程を更に含む請求項4又は5記載の洗浄方法。
  7. 逆洗工程が、超臨界CO2又は液体CO2の流通方向と逆方向に、吸着分離槽(36)に高温の水蒸気、極性有機溶媒、無極性有機溶媒、過酸化水素、又は高温空気を供給し、吸着剤を再生する工程である請求項6記載の洗浄方法。
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