JP2006280205A - 蒸気発生装置付オーブン - Google Patents
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Abstract
【課題】 被焼成物に蒸気のかかりムラのない蒸気発生装置付オーブンを提供する提供する。
【解決手段】 焼成炉20内に蒸気を送るための蒸気発生装置40Aにおいては、蒸気発生槽41Aに水を送る給水経路44Aと、蒸気発生槽41A内で蒸発しなかった水を排水する排水経路46Aとを備えており、この排水経路46Aの第2排水管46Abの内径は、給水経路44の内径より細く構成されている。これにより、蒸気発生槽41A内の蒸発されなかった水は、排水されにくくなって、蒸気発生槽41A内の圧力が高くなる。よって、蒸気発生槽41Aの上スリット41Aaから蒸気は勢いよく送り出されることになり、蒸気発生槽41Aから遠くとなる上部焼成炉20Aの前部にも蒸気が送られて蒸気のかかるムラがなくなる。
【選択図】 図3
【解決手段】 焼成炉20内に蒸気を送るための蒸気発生装置40Aにおいては、蒸気発生槽41Aに水を送る給水経路44Aと、蒸気発生槽41A内で蒸発しなかった水を排水する排水経路46Aとを備えており、この排水経路46Aの第2排水管46Abの内径は、給水経路44の内径より細く構成されている。これにより、蒸気発生槽41A内の蒸発されなかった水は、排水されにくくなって、蒸気発生槽41A内の圧力が高くなる。よって、蒸気発生槽41Aの上スリット41Aaから蒸気は勢いよく送り出されることになり、蒸気発生槽41Aから遠くとなる上部焼成炉20Aの前部にも蒸気が送られて蒸気のかかるムラがなくなる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、蒸気発生装置付オーブンに関し、特に、パンや菓子等を加湿焼成する蒸気発生装置付オーブンに関する。
従来、蒸気発生装置付きオーブンとして下記特許文献1に記載の蒸気発生装置付きオーブンがある。このような蒸気発生装置付きオーブンは、蒸気を発生させる蒸気発生槽が、炉内の上面にて炉の天井壁との間に隙間空間を形成するように設けられている。蒸気発生槽には、蒸気を発生させるための水を供給するための水供給接続管と、蒸気発生槽内の残留水を排出するドレイン管が設けられている。水供給接続管から送られた水は、蒸気発生槽内で蒸発されて蒸気発生槽の蓋に設けた微細なパンチング孔から炉の天井壁との間に形成した隙間へ吹き出され、吹き出された蒸気は、蒸気発生槽と炉の天井壁との間の隙間空間から拡散して、蒸気発生槽の周縁と炉内の四方の周囲壁との間の隙間を通して炉内の四方から炉床に向かって流れ込む。
特開2004−267493号公報。
上記の蒸気発生装置付きオーブンにおいては、蒸気発生槽で発生した蒸気は、炉の天井壁に当たって吹き出された勢いを失う。蒸気発生槽と炉の天井壁との間の隙間空間で勢いを失った蒸気は、拡散によって、蒸気発生槽の周縁と炉内の四方の周囲壁との間の隙間を通して炉内の四方から炉床に向かって流れ込む。このとき、拡散によって炉床に向かって流れ込む蒸気は、勢いがないために炉床の中心部に行き渡りづらくなる。その結果、蒸気発生槽から発生した蒸気は、炉床の中心部に配置されたパン等の被焼成物にかかりにくくなり、パン等の被焼成物は、蒸気のかかりムラにより良質な加湿焼成を行うことができなかった。
よって、本発明は、被焼成物に蒸気のかかりムラのない蒸気発生装置付オーブンを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、ヒーターにより内部の被焼成物を加熱する焼成炉と、焼成炉内に蒸気を送る蒸気発生装置とを備える蒸気発生装置付オーブンであって、蒸気発生装置は、内部に蒸気を発生させる蒸気発生槽と、蒸気発生槽に水を給水する給水経路と、給水経路から給水される水を加熱して蒸発させる加熱手段と、蒸気発生槽に設けられて給水経路から送られて加熱手段により発生した蒸気を焼成炉内に送る蒸気吹出口と、給水経路から送られて加熱手段により蒸発しなかった水を排水する排水経路とを備え、排水経路は、給水経路より狭く構成されていることを特徴とする蒸気発生装置付オーブンを提供するものである。
上記のように構成した蒸気発生装置付オーブンにおいては、蒸気発生装置の排水経路は、給水経路より狭く構成されているので、蒸気発生槽内から蒸発されなかった水は排水されにくくなる。そうなると、蒸気発生槽内で発生する蒸気により蒸気発生槽内の圧力は高くなり。これにより、蒸気発生槽内で発生した蒸気は、蒸気吹出口から焼成炉内の遠くにも送ることができるようになり、蒸気発生装置付オーブンは、蒸気のかかりムラのないようにすることができる。
以下、本発明の各実施形態を図面を用いて説明する。図1〜図5は、本発明に係る蒸気発生装置付きオーブンの一実施形態を示しており、この蒸気発生装置付きオーブンは、ハウジング10を備えている。このハウジング10内には、焼成炉20と、焼成炉20内を加熱するヒーター30と、焼成炉20に蒸気を供給する蒸気発生装置40とを備えている。
ハウジング10の前面には、図1に示すように、開閉レバー11aを備えた開閉扉11が設けられており、開閉扉11は、その開閉により焼成炉20の開閉を行う。ハウジングの右側における前面には、操作パネル12を備えており、この操作パネル12は、ヒーター30のON/OFFの切り替えスイッチ、蒸気発生装置40のON/OFF切り替えスイッチ等を備えている。ハウジング10の上部には、焼成炉20内部と連通する排気通路を開閉して焼成炉20内から蒸気を排出する排気シャッターを備えており、この排気シャッターは、ハウジング10の上面に設けた操作ノブ13により開閉される。
焼成炉20は、図3に示すように、ヒーター30により加熱焼成される空間であり、底部壁20aと、天井壁20bと、背面壁20cと、左右の側壁20dと上記の開閉扉11とにより画定される領域により形成されている。焼成炉20内には、上部棚21と、中間部棚22とを備えており、焼成炉20で天井壁20bと上部棚21とにより区切られた領域が上部焼成炉20Aを構成される。また、焼成炉20で中間部棚22と上部棚21とにより区切られた領域が中間部焼成炉20Bを構成され、焼成炉20で中間部棚22と底部壁20aとにより区切られた領域が下部焼成炉20Cを構成される。
ヒーター30は、図3に示すように、焼成炉20内を加熱焼成するものであり、耐熱性の絶縁物質に裸のニクロム線を巻き付けたものである。ヒーター30は、焼成炉20の底部壁20a、天井壁20b、左右の側壁20d、上部棚21及び中間部棚22内に設けられている。
蒸気発生装置40は、図3に示すように、焼成炉20内に蒸気を発生させるものであり、背面壁20cのすぐ前側で上部棚21、中間部棚22及び底部壁20aの上面にそれぞれ蒸気発生装置40A、蒸気発生装置40B及び蒸気発生装置40Cを備えている。本実施形態においては、蒸気発生装置40B及び蒸気発生装置40Cの構造は、蒸気発生装置40Aと実質的に同じであるので、蒸気発生装置40Aの構造についてのみ詳述し、蒸気発生装置40B及び蒸気発生装置40Cの構造についての説明は省略する。
蒸気発生装置40Aは、図4及び図5に示すように、内部の蒸気発生空間に蒸気を発生させる蒸気発生槽41Aを備えている。蒸気発生槽41Aの前面上部には、上部焼成炉20A内に蒸気を送るスリット41Aa(蒸気吹出口)が上下2段で千鳥状に交互に形成されている。スリット41Aaは、その幅が0.3mmで、長さが30mmとなっている。なお、上スリット41Aa1は、上部焼成炉20Aの中間部より前部にかけて蒸気を送るものであり、下スリット41Aa2は、上部焼成炉20Aの中間部より後部にかけて蒸気を送るものである。
蒸気発生槽41Aの下部には、6本の鉄棒部材よりなる蓄熱棒42Aが設けられている。蒸気発生装置40Aは、蒸気発生槽41Aの下側に蒸気発生用ヒーター43Aを備えており、この蒸気発生用ヒーター43Aは、蒸気発生槽41A内の蓄熱棒42Aを加熱して蓄熱させる。
蒸気発生装置40Aは、図2及び図3に示すように、給水経路44Aと、散水器45Aと、排水経路46Aを備えている。給水経路44Aは、焼成炉20の背面から蒸気発生装置40A内の散水器45Aに水を供給するものであり、給水経路44Aは、図示しない給水源から水を送る第1給水管44Aaと、第1給水管44Aaに介装されて第1給水管44Aaの流量を調節するバルブ44Abと、第1給水管44Aaに接続されて散水器45Aに水を送る第2給水管44Acとを備えている。第1給水管44Aaは、中間部が分岐して各第1給水管44Ba、44Caに接続されており、給水源からの水は、各第1給水管44Ba、44Ca及び第2給水管44Bc、44Ccを介して各蒸気発生槽41B、41Cにも送られる。第1給水管44Aaの上流には、電磁弁47が設けられており、操作パネル12における蒸気発生装置40のON操作により、電磁弁47が開弁されて各給水経路44A、44B、44Cに水を送る。
散水器45Aは、図4に示すように、蓄熱棒42Aに給水経路44Aから送られる水を滴下させるものであり、蒸気発生槽41A内で蓄熱棒42Aの上方に配設されている。散水器45は、蓄熱棒42A側に散水穴45Aaが形成されており、散水器45Aに送られる水は、散水穴45Aaから蓄熱棒42Aに向けてシャワー状に滴下される。
排水経路46Aは、図2及び図3に示すように、給水経路44Aから供給されて散水器45Aから滴下して蓄熱棒42Aにより蒸発されなかった水を蒸気発生装置40Aから排出させるものであり、排水経路46Aは、蒸気発生槽41Aの下部に連通接続された第1排水管46Aaと、第1排水管46Aaに連通接続された第2排水管46Abとを備えている。第2排水管46Abの内径は、給水経路44A及び第1排水管46Aaの内径より細く構成されており、本実施形態においては、給水経路44A及び第1排水管46Aaの内径は、8mmの管となり、第2排水管46Abの内径は7mmの管となる。
次に、蒸気発生装置付きオーブンの作動について説明する。なお、蒸気発生装置40における説明において、蒸気発生装置40Bと40Cの作動は、蒸気発生装置40Aと実質的に同じであるので、蒸気発生装置40Aの作動についてのみ詳述する。
先ず、開閉扉11を開き、焼成炉20内で例えば、上部棚21の上面にパン等の被焼成物を配置したトレー等を載せる。開閉扉11を閉じて、操作パネル12のヒーター30のスイッチをONとする。これにより、焼成炉20内に載せられたパン等の被焼成物の焼成が開始される。また、蒸気発生装置40Aにおいては、蒸気発生用ヒーター43Aにより蓄熱棒42Aが加熱されて蓄熱される。
このようにして、焼成炉20内を加湿焼成させるタイミングとなったら、操作パネル12における蒸気発生装置40のON操作により、電磁弁47が開弁されて給水経路44Aに水が送られる。給水経路44Aから送られた水は、散水器45Aにより蒸気発生槽41A内の蓄熱棒42Aに向けてシャワー状に滴下される。滴下された水は、加熱された蓄熱棒42Aにより直ちに蒸発して、このように蒸気発生槽41A内に発生した蒸気は、上下の各スリット41Aa、41Abにより上部焼成炉20Aに送られる。
このとき、給水経路44Aから送られて散水器45Aにより滴下された水は、一部が蒸気となるが、残りは排水経路46Aにより排水される。排水経路46Aのうち第2排水管46Abは、その内径を給水経路44より細く(狭く)構成されている。蒸気発生槽41A内で蒸発しなかった水は、排出されにくくなり、蒸気発生槽41A内の圧力は高くなる。これにより、蒸気発生槽41A内に発生した蒸気は、上スリット41Aa及び下スリット41Abから上部焼成炉20Aに勢いよく送り出されることになる。特に、上部焼成炉20Aの前部は、蒸気発生装置40Aから遠くなっているので、上スリット41Aaから送り出される蒸気は、勢いよく送り出されなければ届かないことになるが、蒸気発生槽41A内の圧力は高くなっているので、上スリット41Aaから送り出される蒸気は、上部焼成炉20Aの前部でも十分に送られるようになっているので、蒸気のムラはできない。よって、上部焼成炉20Aのパン等の被焼成物はムラのない蒸気により加湿焼成される。
また、加湿焼成を終了させるタイミングとなったら、操作ノブ13により排気シャッターが開けられて焼成炉20内の蒸気は排出される。これにより、パン等の被焼成物は、その表面が乾燥して歯ごたえのあるものになる。しかる後、ヒーター30をOFFにして蒸気発生装置付きオーブンの作動を終了させる。
以上のように構成した蒸気発生装置付きオーブンにおいては、蒸気発生装置40Aの排水経路46Aのうち第2排水管46Abが給水経路44Aよりも細く(狭く)構成されている。これにより、蒸気発生槽41A内で蒸発しなかった水は、排出されにくくなり、蒸気発生槽41A内の圧力は高くなる。よって、蒸気発生槽41A内に発生した蒸気は、上スリット41Aa及び下スリット41Abから上部焼成炉20Aに勢いよく送り出される。特に、上部焼成炉20Aの前部は、蒸気発生装置40Aから遠くなっているので、上スリット41Aaから送り出される蒸気は、勢いよく送り出されなければ届かないことになるが、蒸気発生槽41A内の圧力は高くなっているので、上スリット41Aaから送り出される蒸気は、上部焼成炉20Aの前部でも十分に送られるようになっているので、蒸気のムラはできない。従って、上部焼成炉20Aのパン等の被焼成物はムラのない蒸気により加湿焼成される。
20…焼成炉、30…ヒーター、40…蒸気発生装置、41A…蒸気発生槽、41Aa…蒸気吹出口、43A…蒸気発生用ヒーター、44A…給水経路、46A…排水経路。
Claims (1)
- ヒーターにより内部の被焼成物を加熱する焼成炉と、
前記焼成炉内に蒸気を送る蒸気発生装置とを備える蒸気発生装置付オーブンであって、
前記蒸気発生装置は、
内部に蒸気を発生させる蒸気発生槽と、
前記蒸気発生槽に水を給水する給水経路と、
前記給水経路から給水される水を加熱して蒸発させる加熱手段と、
前記蒸気発生槽で前記加熱手段により発生した蒸気を前記焼成炉内に送る蒸気吹出口と、
前記給水経路から送られて前記加熱手段により蒸発しなかった水を排水する排水経路とを備え、
前記排水経路は、前記給水経路より狭く構成されていることを特徴とする蒸気発生装置付オーブン。
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JP2005100575A JP2006280205A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 蒸気発生装置付オーブン |
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JP2005100575A JP2006280205A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 蒸気発生装置付オーブン |
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CN109105413A (zh) * | 2018-07-09 | 2019-01-01 | 曹丽美 | 一种智能化蛋挞烘烤装置 |
KR200488862Y1 (ko) | 2013-07-05 | 2019-03-28 | 리벤트 인터내셔날 아베 | 증기 발생 시스템 |
CN110432746A (zh) * | 2018-05-03 | 2019-11-12 | 九阳股份有限公司 | 一种蒸汽加热的烹饪器具及框式蒸汽饭煲 |
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2005
- 2005-03-31 JP JP2005100575A patent/JP2006280205A/ja active Pending
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