JP2008170149A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱室内に水蒸気を供給するものにおいて、水蒸気の発生時間の短縮化を図る。
【解決手段】 キャビネット2内のうち加熱室3の左側部に蒸気発生室7aを有する蒸気発生容器7を配置する。蒸気発生室7aには、前記加熱室3の下方部に配設された水タンク15からパイプ16を通して給水される。蒸気発生容器7はアルミダイカストから容器本体71及び容器カバー72から構成され、容器本体71の内部には蒸気用ヒータ8が鋳込まれている。また、容器本体71の内面には放熱フィン73〜75が一体的に形成されている。蒸気用ヒータ8がオンされると、蒸気発生容器7及び放熱フィン73〜75が温度上昇し、蒸気発生室7a内の水が加熱されて蒸発する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、加熱室内に収容された被加熱物を高周波加熱或いはヒータ加熱する加熱調理器に関し、特には、前記加熱室内に蒸気を供給する機構を備えた加熱調理器に関する。
例えばオーブン機能を備えた電子レンジには、加熱調理時に加熱室内に蒸気を供給する蒸気供給装置を備えたものがある。前記蒸気供給装置は、例えば、加熱室内に設けられた蒸発皿、前記加熱室外に設けられた水タンク及び前記水タンク内の水を前記蒸発皿に供給する給水ポンプ等を備えて構成されている。そして、前記蒸発皿を加熱することにより蒸発皿に貯留された水を蒸発させるように構成されている。
特許第3473908号 実公平1−44962号公報
ところが、上記構成では、蒸発皿内の水の全体が100℃近くになるまで前記蒸発皿を十分に加熱しなければ、蒸気を発生させることができない。このため、蒸発皿の加熱を開始してから実際に蒸気が発生するまでに時間がかかるという欠点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱室内に水蒸気を供給するものにおいて、水蒸気の発生時間の短縮化を図った加熱調理器を提供することである。
本発明の加熱調理器は、食品が収容される加熱室と、蒸気発生室を有する蒸気発生容器と、前記蒸気発生容器を加熱する熱源と、前記蒸気発生室内に給水する給水装置とを有し、前記蒸気発生室内で発生した水蒸気を前記加熱室に供給する蒸気発生手段とを備え、前記蒸気発生室内で発生した蒸気を前記加熱室内に放出する蒸気吹出口に対応して、小室を形成するように放熱部を前記蒸気発生室内に設けたものである。
熱源によって蒸気発生容器が加熱されると、蒸気発生容器及び放熱部が温度上昇する。このため、給水装置によって蒸気発生室内に供給された水は蒸気発生室の内面及び放熱部と接触して加熱され蒸発し、加熱室内に供給される。
本発明によれば、蒸気発生室内に放熱部を形成したことにより、蒸気発生室内の水と蒸気発生容器との接触面積が増加するため、水蒸気を発生させるために要する時間を短縮することができる。また、蒸気発生室内に発生した水蒸気と蒸気発生容器との接触面積も増加することにより水蒸気温度が上昇するため、水蒸気を勢い良く加熱室内に供給することができる。また、放熱部により蒸気発生室の内部を蒸気吹出口に対応する小室に区画した。従って、蒸気発生室内で発生した水蒸気は対応する蒸気吹出口から吹き出るようになる。
以下、本発明をヒータ付き電子レンジに適用した第1の実施例について図1ないし図6を参照しながら説明する。図1及び図2は本実施例に係る電子レンジの概略的な構成を示すものであり、図1は扉を開放した状態で示す正面図、図2は縦断正面図である。これらの図に示すように、加熱調理器としての電子レンジ1はキャビネット2を備えており、その内部には加熱室3が設けられている。前記加熱室3の前面開口部は扉4により開閉されるようになっている。本実施例に係る電子レンジ1は、加熱手段としてマグネトロン5及びヒータ6(いずれも図5参照)を備えており、レンジ調理及びオーブン調理の実行が可能になっている。尚、図示しないが、前記扉4の前面下部には操作パネルが設けられている。前記操作パネルは、調理メニューや加熱時間、加熱温度等を設定したり加熱の開始、中止を指示したりするための操作キーや操作つまみ、加熱時間や加熱温度等を表示する表示器24(図5参照)を備えている。
また、前記キャビネット2内のうち前記加熱室3の左側部には矩形箱状の蒸気発生容器7が配設されている。図3は蒸気発生容器7の縦断正面図、図4A及び図4Bはいずれも蒸気発生容器7の縦断側面図を示している。図2、図3、図4A及び図4Bに示すように、前記蒸気発生容器7は、その右部において大きく開口する凹部を有する容器本体71と前記容器本体71の開口全体を塞ぐ容器カバー72とから構成されている。容器本体71及び容器カバー72は、いずれも金属ダイカスト、例えばアルミダイカストから構成されている。容器カバー72は前記容器本体71に対してねじ止めされており、これにより容器本体71と容器カバー72との間には容量が12ml程度の矩形状の蒸気発生室7aが形成される。
前記容器本体71の上下辺部及び後辺部の内部にはU字状のシーズヒータ等からなる蒸気用ヒータ8(熱源に相当)が鋳込まれている。前記蒸気用ヒータ8の両端の端子部は容器本体71の前辺部から突出している。
前記容器本体71の左側部の前部には筒状の給水口9が取り付けられている。前記給水口9の左端部は容器本体71の左端面よりも外方に突出している。また、前記容器本体71の左側部の上部であってやや後部寄りの部分には蒸気発生容器7の温度を検出するサーミスタ10が取り付けられている。
一方、容器カバー72の上部には3個の筒状の蒸気吹出口11が前後方向に並んで略等間隔に形成されている。蒸気吹出口11は容器カバー72を貫通しており、その右部は容器カバー72の右端面から突出している。
また、蒸気発生室7aの内面を構成する容器本体71の左側部の右面には複数の放熱フィン(放熱部に相当)が容器本体71と一体的に形成されている。前記放熱フィンは、容器本体71の上部内面から下方に突出する2個の放熱フィン73と、各蒸気吹出口11の下部に位置する3個の放熱フィン74と、前記放熱フィン74よりも下方部に位置する4個の放熱フィン75とから構成されている。
前記放熱フィン74は前後方向(図3において左右方向)に延びる平板状部分74aと、その前後両端部から上方に延びる一対の平板状部分74bとから構成されている。前記放熱フィン75のうち前後両側に位置する2個の放熱フィン75は、容器本体71の前後側部の内面から内方に向かって突出している。また前記放熱フィン75のうち中央部に位置する2個の放熱フィン75は、前記放熱フィン73の下方部に位置し、前後方向に延びる平板状部分75aと、その前後方向中央部から下方に延びる平板状部分75bとから構成された断面T字状をなしている。
尚、前記放熱フィン73〜75の表面を含んだ容器本体71の左側部の右面及び容器カバー72の左面、即ち、容器本体71及び容器カバー72の表面のうち蒸気発生室7aの内面を構成する部分には新水性塗料が施されている。
また、前記放熱フィン73〜75の右端部は、容器本体71に容器カバー72を取り付けたときに前記容器カバー72の内面に略当接するようになっている。従って、前記放熱フィン73〜75により蒸気発生室7aの内部には迷路状に入り組んだ通路が形成される。更に、前記放熱フィン73及び放熱フィン74の平板状部分74b並びに放熱フィン75の平板状部分75b、つまり、放熱フィンのうち上下方向に延びる部分により蒸気発生室7aの内部は各蒸気吹出口11に対応する3個の小室に分けられる。
前記加熱室3の左壁部には、前記蒸気吹出口11に対応する3個の開口12が形成されている。また、前記加熱室3の左壁部の内面には前記開口12を覆うカバー部材13が取り付けられている。前記カバー部材13は前記開口12と連通する3個の筒状の蒸気口14を有している。
一方、図2に示すように、加熱室3の下部には水タンク15が配設されている。前記水タンク15は約400mlの水を収容可能な大きさを有しており、キャビネット2に対して着脱可能に構成されている。キャビネット2に装着された水タンク15はパイプ16を介して前記蒸気発生容器7の流入口9と接続される。前記パイプ16の途中部には給水ポンプ17が接続されており、前記ポンプ17が駆動されると水タンク15内の水Wは蒸気発生室7a内に供給されるようになっている。前記蒸気発生容器7、水タンク15、パイプ16、給水ポンプ17などから蒸気発生装置18(蒸気発生手段に相当)が構成される。
図5は電子レンジ1の概略的な電気的構成を示すブロック図である。電子レンジ1が備える制御手段としてのマイクロコンピュータ20(以下、マイコンと称す)には、前述の操作キーや操作つまみ等の操作に応じて操作信号を入力する操作入力回路21、加熱室3内の温度を検出する温度センサ22、扉4の開閉を検出するドアセンサ23が接続されている。前記操作入力回路21は調理メニューを設定するメニュー設定手段として機能する。前記温度センサ22及びドアセンサ23は、それぞれ温度検出信号及び開閉検出信号を入力する。また、前記マイクロコンピュータ20には、表示器24やブザー25が接続されていると共に駆動回路26,27を介してマグネトロン5及びヒータ6がそれぞれ接続されている。
更に、前記マイコン20には、駆動回路28,29を介して蒸気用ヒータ8及び給水ポンプ17が接続されていると共に前記サーミスタ10が接続されている。
次に上記構成の作用について説明する。まず、前記電子レンジ1の基本的な動作について説明する。加熱対象となる食品F(図1参照)を加熱室3内に入れ、扉4を閉めた後、操作パネルを操作して調理メニューや加熱温度、時間等の加熱条件を設定する。そして、スタートスイッチを操作して加熱開始を指示すると、マイコン20は設定された調理メニューや加熱条件に基づき予め設定された制御プログラムに従ってマグネトロン5やヒータ6を駆動し、加熱調理を実行する。また、マイコン20は、食品温度が設定された加熱温度に達したか否か、また加熱時間に達したか否かを判断し、設定された加熱温度や加熱時間に達するとマグネトロン5やヒータ6の駆動を停止し、加熱動作を終了する。
このとき、加熱室3内に蒸気を供給しながら加熱調理を実行する調理メニュー(以下、「スチーム調理メニュー」と称する)が設定された場合は、マイコン20は図6に示すフローチャートに従い蒸気発生装置18を制御する。即ち、加熱調理の開始が指示されると、蒸気用ヒータ8をONする(ステップS1)。この結果、蒸気発生容器7及び放熱フィン73〜75が加熱される。そして、加熱開始から設定時間T1が経過したか否かを判断する(ステップS2)。設定時間T1は、蒸気用ヒータ8をONしてから蒸気発生容器7及び放熱フィン73〜75が約120℃に達するまでに要する時間であり、蒸気発生容器7の大きさや材料、ヒータ8の出力等に応じて決定される。
加熱開始から設定時間T1が経過すると(YES)、マイコン20は給水ポンプ17を駆動して、蒸気発生容器7への給水を開始する(ステップS3)。このとき、マイコン20は、所定容量の水が間欠的に、例えば2秒おきに蒸気発生室7aに供給されるように前記ポンプ17を駆動する。1回当たりの給水量はスチーム調理メニューの種類に応じて設定されている。例えばケーキやシュークリームのシューを焼くためのスチーム調理(スチームヒータ調理)メニューが設定されたときの1回当たりの給水量は0.5mlに、シューマイや肉まん等のスチーム調理(スチームレンジ調理)メニューが設定されたときの1回当たりの給水量は1.0mlにそれぞれ設定されている。
120℃付近まで温度上昇している蒸気発生容器7に少量の水が供給されると、その水は蒸気発生室7a内に落下し、瞬時に蒸発する。この水蒸気は、図3に矢印Aで示すように放熱フィン73〜75の間を通って上昇し、蒸気吹出口11に至る。このとき、放熱フィン73〜75も蒸気発生容器7と共に120℃付近まで温度上昇しているため、放熱フィン73〜75と接触した水蒸気は再加熱される。
蒸気吹出口11に至った水蒸気は、蒸気吹出口11を通り、蒸気口14から加熱室3内に放出される。このとき、蒸気吹出口11及び蒸気口14が筒状であるため、水蒸気は加熱室3の左壁部に対して略垂直な方向に放出される。
また、蒸気発生室7a内に流入した水が沸騰して蒸気発生室7aの内面を駆け上がった場合でも、蒸気発生室7aの内部が迷路状となっているため、そのままの状態で蒸気吹出口11に至ることはない。特に、沸騰水は、放熱フィン74の平板状部分74aや放熱フィン75の平板状部分75aによって蒸気発生室7a内の上部に至ることが阻止される。更に、放熱フィン73〜75に当たることにより沸騰水は加熱されて蒸発するため、沸騰水の蒸気吹出口11からの噴出を防止しつつ水蒸気を迅速に発生させることができる。
また、蒸気発生室7aへの給水動作が開始されると、マイコン20はサーミスタ10の出力に基づき蒸気発生容器7の温度が設定温度t2に達したか否かを判断する(ステップS4)。そして、蒸気発生容器7が設定温度t2に達すると(YES)、蒸気用ヒータ8をOFFする(ステップS5)。続いて、マイコン20は、サーミスタ10の出力に基づき蒸気発生容器7が設定温度t3(t2>t3)を下回ったか否かを判断する(ステップS6)。そして、設定温度t3を下回ると(YES)、蒸気用ヒータ8を再びONし(ステップS7)、ステップS4に戻る。
ステップS4〜S7の処理により、蒸気発生容器7は温度t3から温度t2の温度帯に維持される。前記設定温度t2、t3は調理メニューの種類に応じて設定されている。例えば上述のスチームヒータ調理メニューでは、t2、t3はそれぞれ150℃、145℃に設定されている。また、スチームレンジ調理メニューでは、t2、t3はそれぞれ130℃、125℃に設定されている。
スチームヒータ調理メニューは、スチームレンジ調理メニューよりも蒸気発生室7aへの1回当たりの給水量が少なく、且つ、設定温度t2,t3が高いことから、蒸気口14から放出される水蒸気量も少なく、また、間欠的となる。一方、スチームレンジ調理メニューでは、放出される水蒸気量も多く、また、比較的連続して水蒸気が放出される。
但し、いずれのスチーム調理メニューにおいても、蒸気口14から放出される水蒸気が勢い良く加熱室3の右壁面に当たるのではなく、前記右壁面にかろうじて当たる程度の水蒸気量が蒸気発生室7a内に発生するように、蒸気発生室7aへの1回当たりの給水量、設定温度t2、t3は設定されている。このように蒸気発生容器7の温度を制御することにより、蒸気口14から放出される水蒸気は、加熱室3内の食品Fに効率良く供給される。
以上の蒸気供給動作は、加熱動作の終了により、或いはスチーム機能の停止指示により終了する。
このような本実施例によれば、次の効果を奏する。
蒸気発生室7aの内面に放熱フィン73〜75を形成したことにより蒸気発生室7a内の水と蒸気発生容器7との接触面積が増加する。このため、蒸気発生室7a内の水を短時間で蒸発させることができる。また、放熱フィン73〜75を設けたことにより、蒸気発生室7a内で発生した水蒸気は蒸気吹出口11に至るまでに前記放熱フィンと接触し、再加熱される。従って、水蒸気の温度が上がり、水蒸気の圧力と体積との積が増加する。このため、蒸気吹出口11から加熱室3内に水蒸気を勢い良く吹き出させることができる。
蒸気発生室7aの内部に迷路状の通路が形成されるように放熱フィン73〜75を配置した。従って、蒸気発生室7aの底部から沸騰水が駆け上がり、蒸気吹出口11に至ることを防止できる。特に、放熱フィン73〜75に水平方向に延びる平板状部分74a、75aを設け、これら平板状部分74a、75aの上下方向位置及び前後方向位置を異ならせた。従って、沸騰水が駆け上がることを確実に阻止することができる。
蒸気発生容器7を矩形箱状に構成し、蒸気発生室7aを蒸気発生容器7の内部に位置する略閉鎖された空間から構成した。そして、蒸気発生容器7の右側部に蒸気吹出口11を設けた。このため、蒸気発生室7a内に発生した水蒸気は,蒸気発生室7aに充満した後蒸気吹出口11から加熱室3に向けて噴出する。従って、蒸気発生容器7を小形にし、少量の水を供給して蒸発させるようにしても、加熱室3内に水蒸気を勢い良く噴出させることができる。
また、蒸気発生容器8を加熱室3に隣接して設け、蒸気吹出口11から吹き出た水蒸気が直接的に加熱室3内に放出されるように構成した。従って、蒸気発生室7a内で発生した水蒸気は殆んど冷却されることなく加熱室3に至る。このため、水蒸気を発生させるために必要な熱エネルギーの損失を抑えることができる。しかも、蒸気発生装置18の構成部品の全てを加熱室3の外部に設けた。このため、加熱室3内における被加熱物の設置スペースが狭くなることはない。
放熱フィン73〜75により蒸気発生室7aの内部を各蒸気吹出口11に対応する小室に区画した。従って、蒸気発生室7a内のうち各蒸気吹出口11の下方部で発生した水蒸気は対応する蒸気吹出口11から吹き出るようになる。また、各小室は互いに連通しているため、各蒸気吹出口11に対応する小室の圧力が均一になり、水蒸気の発生量が均等になる。従って、3個の蒸気吹出口11から噴出する水蒸気量を略均等にすることができる。
蒸気発生容器7をアルミダイカストから構成するとともに、その内部に蒸気用ヒータ8を鋳込んだ。従って、蒸気用ヒータ8により効率良く蒸気発生容器7を加熱することができる。しかも、蒸気用ヒータ8が鋳込まれている容器本体71に放熱フィン73〜75を設けた。従って、前記ヒータ8をONしてから容器本体71及び放熱フィン73〜75が設定温度t2に達するまでの時間を略同じにすることができる。
蒸気発生室7aの内面に親水性塗料を施した。従って、蒸気発生室7aの内面と、当該内面に付着した水蒸気や水との接触面積が増加し、水蒸気や水を効率良く加熱することができる。
図7は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。図7はスチーム調理メニューの実行時における蒸気発生装置18の制御内容を示すフローチャートである。本実施例では、図6のフローチャートのステップS2に代えてステップS21の処理が行われる。即ち、加熱調理の開始が指示されて、蒸気用ヒータ8がONされる(ステップS1)と、マイコン20は、サーミスタ10の出力に基づき蒸気発生容器7の温度が設定温度t1に達したか否かを判断する(ステップS21)。設定温度t1は、例えば120℃に設定されている。
このような構成においても第1の実施例と同様の作用、効果が得られる。
図8は本発明の第3の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。この第3の実施例では、放熱フィン73〜75に加えて3対の放熱フィン76及び3個の放熱フィン77が蒸気発生室7aの内面に形成されている。
前記放熱フィン76は、各蒸気吹出口11の前後両側に位置するように容器本体71の上部内面から下方に突出している。前記放熱フィン77は容器本体71の下部内面から上方に突出しており、各蒸気吹出口11の下方部に位置している。
上記構成によれば、次のような作用、効果が得られる。
蒸気発生室7a内に発生した沸騰水が、万一、蒸気発生室7aの内面を駆け上がり、放熱フィン73と放熱フィン74との間や放熱フィン74と蒸気発生室7aの前後面との間を通って蒸気吹出口11に向かった場合でも、放熱フィン76によって沸騰水が蒸気吹出口11に至ることを阻止することができる。
また、蒸気発生室7a内に供給された水は蒸気発生室7a内の下部に貯留する。蒸気発生室7a内の下部には放熱フィン77が設けられているため、下部に貯留する水に放熱フィン77が浸かった状態となる。このため、蒸気発生室7a内の下部に貯留する水に放熱フィンの熱が効率良く伝達され、迅速に蒸発する。従って、水蒸気を発生させるために必要な時間の一層の短縮化を図ることができる。
尚、上記した以外の第3の実施例の構成は第1の実施例と同じであるため、第1の実施例と同一の作用、効果が得られる。
また、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、次のような変形が可能である。
図6及び図7のステップS3では、スチーム調理メニューの種類によって1回当たりの給水量を異ならせたが、これに代えて、給水間隔を異ならせるようにしても良い。例えば、スチームヒータ調理メニューの実行時には、0.5mlの水を2秒おきに供給するように構成し、スチームレンジ調理メニューの実行時には0.5mlの水を1秒おきに供給するように構成しても良い。このような構成でも、第1及び第2の実施例と同様の作用、効果が得られる。
蒸気発生容器7や水タンク15の容量は上記した実施例に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。
蒸気発生容器は、上部が大きく開口した蒸気発生室を有する構成であっても良い。この場合は、蒸気発生室内で発生した水蒸気は、上部開口から放出される。従って、このような構成においては、蒸気発生容器は、加熱室内に設置することが好ましい。
また、蒸気発生室が蒸気発生容器の内部に位置する略閉鎖された空間から構成されている場合でも、前記蒸気発生容器を加熱室内に配置しても良い。
蒸気発生容器7は金属ダイカストに限らず、例えばセラミック製でも良い。蒸気発生容器を加熱するための熱源は、蒸気発生容器の外面に配設されていても良い。
放熱部の数や大きさを適宜調節することにより、加熱室内に放出させる水蒸気の放出圧力を適宜調節することができる。従って、加熱室の大きさ、加熱室に対する蒸気発生容器の位置、蒸気発生容器と加熱室との距離等に応じて放熱部の数や大きさを適宜変更することができる。
本発明の第1の実施例を示すものであり、扉を開放した状態の電子レンジの概略的な正面図 電子レンジの概略的な縦断正面図 蒸気発生容器の縦断正面図 図3中、4A−4A線に沿う蒸気発生容器の縦断側面図 図3中、4B−4B線に沿う蒸気発生容器の縦断側面図 電子レンジの電気的構成を示すブロック図 蒸気発生装置の制御内容を示すフローチャート 本発明の第2の実施例を示す図6相当図 本発明の第3の実施例を示す図3相当図
符号の説明
図面中、1は電子レンジ(加熱調理器)、3は加熱室、5はマグネトロン(加熱手段)、6はヒータ(加熱手段)、7は蒸気発生容器、7aは蒸気発生室、8は蒸気用ヒータ(熱源)、11は蒸気吹出口、14は蒸気口、17は給水ポンプ(給水装置)、18は蒸気発生装置(蒸気発生手段)、71は容器本体、72は容器カバー、73〜77は放熱フィン(放熱部)を示す。

Claims (4)

  1. 食品が収容される加熱室と、
    蒸気発生室を有する蒸気発生容器と、前記蒸気発生容器を加熱する熱源と、前記蒸気発生室内に給水する給水装置とを有し、前記蒸気発生室内で発生した水蒸気を前記加熱室に供給する蒸気発生手段とを備え、
    前記蒸気発生室内で発生した蒸気を前記加熱室内に放出する蒸気吹出口に対応して、小室を形成するように放熱部を前記蒸気発生室内に設けたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 蒸気吹出口は複数設けられているとともに、小室は前記複数の蒸気吹出口に対応してそれぞれ設けられ、
    前記複数の小室は互いに連通していることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 蒸気吹出口は複数設けられ、熱源に沿って配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理器。
  4. 放熱部は、蒸気吹出口の両側に位置するように蒸気発生室の上部内面から下方に突出していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。
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