JP2006278623A - 薄膜トランジスタ、電気光学装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の薄膜トランジスタは、半導体層42の裏面側の面を構成する第1チャネル領域1aA、第1ソース領域(1bA,1dA)、第1ドレイン領域(1cA,1eA)と、半導体層42の裏面に設けられた第1ゲート絶縁膜2Aと、第1ゲート絶縁膜2Aの裏面に設けられた第1ゲート電極35Aとを有する第1トランジスタ素子30Aと、半導体層42の表面側の面を構成する第2チャネル領域1aB、第2ソース領域(1bB,1dB)、第2ドレイン領域(1cB,1eB)と、半導体層42の表面に設けられた第2ゲート絶縁膜2Bと、第2ゲート絶縁膜2Bの表面に設けられた第2ゲート電極35Bとを有する第2トランジスタ素子30Bとを備える。
【選択図】 図5
Description
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、小型で、且つオン/オフ比の高い薄膜トランジスタを提供することを目的とする。また、このような薄膜トランジスタを備えた小型で明るい表示が可能な電気光学装置及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の薄膜トランジスタは、2つのトランジスタ素子が半導体層を挟んで並列に接続された構造を有する。このため、トランジスタ全体としての設置面積をそのままに維持しながら、トランジスタの数だけを2倍に増やすことができる。また、2つのトランジスタ素子は、各々のゲート電極によって相互に相手のチャネル領域を遮光する構造となるため、遮光膜を別に設けなくても、光リークによるオフ電流の発生を防止することができる。このように、本発明によれば、小型で且つオン/オフ比の高い薄膜トランジスタを提供することができる。
この構成によれば、コンタクトホールを第1ソース領域と第2ソース領域のそれぞれについて別々に設ける場合に比べて、薄膜トランジスタ全体としてのサイズを小さくすることができる。本発明においては、第1ソース領域と第2ソース領域が半導体層を挟んで背中合わせに配置されていることから、このような構成が可能となる。
この構成によれば、コンタクトホールを第1ドレイン領域と第2ドレイン領域のそれぞれについて別々に設ける場合に比べて、薄膜トランジスタ全体としてのサイズを小さくすることができる。
この構成によれば、光リークの少ない薄膜トランジスタを構成することができる。
この構成によれば、薄膜トランジスタのオン電流を通常の場合に比べて2倍程度に増やすことができる。
この構成によれば、トランジスタの閾値を第1トランジスタ素子と第2トランジスタ素子の双方で揃えることができる。
この構成によれば、各々のトランジスタ素子のLDD領域には、他方のトランジスタ素子のLDD領域による逆極性の低濃度ドーピングがなされるため、実質的にハロ(HALO)構造と同様の効果を有し、パンチスルー現象を防止し、短チャネル効果を抑制することができる。
この構成によれば、小型で明るい表示が可能な電気光学装置及び電子機器を提供することができる。
以下、図1〜図5に基づいて、本発明の第1の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、アクティブマトリクス方式の透過型の液晶表示装置の例を挙げて説明する。
図1は本実施の形態の液晶表示装置を各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図であり、図2は図1のH−H’線に沿う断面図である。図3は液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
図1および図2に示すように、本実施の形態の液晶表示装置100は、TFTアレイ基板10(アクティブマトリクス基板)と対向基板20とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶層50が封入されている。シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201および外部回路実装端子202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20の角部においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
なお、液晶表示装置100においては、使用する液晶の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。
図4は、本実施の形態の液晶表示装置100を構成するTFTアレイ基板上の1つのドットの概略構成を示す平面図である。図5は、図4のA−A’線に沿う断面図である。
データ線6aと走査線3aとが互いに交差して設けられ、これらデータ線6aと走査線3aによって区画されたドット領域41に略U字状の半導体層42が設けられている。本実施の形態のTFT30は、U字状の半導体層42が走査線3aと2回交差することでダブルゲート構造のTFTを構成している。U字状の半導体層42の一端はソースコンタクトホール43を介してデータ線6aに接続される一方、他端はTFT30の半導体層42と一体化した容量電極44が形成されている。図中符号9の破線で示す矩形は画素電極の輪郭を示しており、画素電極9の縁はデータ線6aと走査線3aに沿うように形成されている。
次に、図6に基づいて、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図6は、本実施形態のTFTの断面構造を示す図であり、図5に対応する図である。図6において図4、図5と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、図7に基づいて、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図7は、本実施形態のTFTの断面構造を示す図であり、図5及び図6に対応する図である。図7において図4〜図6と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7(a)では、第1トランジスタ素子30Aと第2トランジスタ素子30Bのうち、光が入射される側に配置されるトランジスタ素子30Bのゲート電極35Bが、双方のトランジスタ素子30A,30Bのチャネル領域1aA,1aB及びLDD領域1bA,1bB,1cA,1cBを平面視で覆うように設けられている。一方、図7(b)では、光が入射される側に配置されるトランジスタ素子が第1トランジスタ素子30Aとなっており、この構成において、第1トランジスタ素子30Aのゲート電極35Aが、双方のトランジスタ素子30A,30Bのチャネル領域1aA,1aB及びLDD領域1bA,1bB,1cA,1cBを平面視で覆うように設けられている。
次に、図8に基づいて、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図8は、本実施形態のTFTの断面構造を示す図であり、図5〜図7に対応する図である。図8において図4〜図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において、第1トランジスタ素子30Aと第2トランジスタ素子30BのLDD領域1bA,1bB,1cA,1cBは、半導体層42の膜厚方向において互いに近接して配置されており、双方のトランジスタ素子30A,30Bの空乏層がぶつかり合う完全空乏型の構造となっている。
この構成によれば、各々のトランジスタ素子のLDD領域には、他方のトランジスタ素子のLDD領域による逆極性の低濃度ドーピングがなされるため、実質的にハロ(HALO)構造と同様の効果を有し、パンチスルー現象を防止し、短チャネル効果を抑制することができる。
上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図9は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図9において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
図9に示す電子機器は、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を備えているので、表示品位に優れ、信頼性の高い表示を実現可能な電子機器を提供することができる。
また、本発明のTFTを備えたアクティブマトリクス基板は、液晶表示装置以外の他の電気光学装置、およびこの電気光学装置を備えた電子機器に対しても適用可能である。ここで、電気光学装置とは、電気的作用によって発光するあるいは外部からの光の状態を変化させる電気光学素子を備えた装置一般をいい、自ら光を発するものと外部からの光の通過を制御するもの双方を含む。例えば、電気光学素子として、液晶装置、電気泳動粒子が分散した分散媒体を有する電気泳動素子、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電界の印加により発生した電子を発光板に当てて発光させる電子放出素子を備えたアクティブマトリクス型の表示装置等をいう。本発明は、これらの電気光学装置に対して広く適用可能である。
Claims (12)
- 半導体層の裏面側の面を構成する第1チャネル領域、第1ソース領域、第1ドレイン領域と、前記半導体層の裏面に設けられた第1ゲート絶縁膜と、前記第1ゲート絶縁膜の裏面に設けられた第1ゲート電極とを有する第1トランジスタ素子と、
前記半導体層の表面側の面を構成する第2チャネル領域、第2ソース領域、第2ドレイン領域と、前記半導体層の表面に設けられた第2ゲート絶縁膜と、前記第2ゲート絶縁膜の表面に設けられた第2ゲート電極とを有する第2トランジスタ素子とを備えたことを特徴とする、薄膜トランジスタ。 - 前記第1ソース領域と前記第2ソース領域とが、前記半導体層に設けられた共通のコンタクトホールを介してソース配線に接続されていることを特徴とする、請求項1記載の薄膜トランジスタ。
- 前記第1ソース領域及び前記第2ソース領域は、前記コンタクトホール内に露出した側面の部分において前記ソース配線と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項2記載の薄膜トランジスタ。
- 前記第1ドレイン領域と前記第2ドレイン領域とが、前記半導体層に設けられた共通のコンタクトホールを介してドレイン配線に接続されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの項に記載の薄膜トランジスタ。
- 前記第1ドレイン領域及び前記第2ドレイン領域は、前記コンタクトホール内に露出した側面の部分において前記ドレイン配線と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項4記載の薄膜トランジスタ。
- 前記第1トランジスタ素子と前記第2トランジスタ素子の一方又は双方にLDD領域が設けられており、
前記第1トランジスタ素子と前記第2トランジスタ素子のうち、光が入射される側に配置されるトランジスタ素子のゲート電極は、前記LDD領域が設けられた一方又は双方のトランジスタ素子のチャネル領域及びLDD領域を平面視で覆うように設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかの項に記載の薄膜トランジスタ。 - 前記第1トランジスタ素子と前記第2トランジスタ素子は、共にN型又はP型のトランジスタからなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの項に記載の薄膜トランジスタ。
- 前記第1ゲート絶縁膜と前記第2ゲート絶縁膜の膜厚が同じであることを特徴とする、請求項7記載の薄膜トランジスタ。
- 前記第1トランジスタ素子と前記第2トランジスタ素子は、一方がN型、他方がP型のトランジスタからなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの項に記載の薄膜トランジスタ。
- 前記第1トランジスタ素子と前記第2トランジスタ素子の双方にLDD領域が設けられており、
前記第1トランジスタ素子と前記第2トランジスタ素子のLDD領域は、前記半導体層の膜厚方向において互いに近接して配置されていることを特徴とする、請求項9記載の薄膜トランジスタ。 - 請求項1〜10のいずれかの項に記載の薄膜トランジスタを備えたことを特徴とする、電気光学装置。
- 請求項1〜10のいずれかの項に記載の薄膜トランジスタを備えたことを特徴とする、電子機器。
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JP2005094117A JP2006278623A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | 薄膜トランジスタ、電気光学装置、電子機器 |
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