JP2006277380A - ネットワークに接続されたデバイスの監視制御 - Google Patents

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Abstract

【課題】 デバイスからサーバに所定の監視情報を送信するシステムにおいて、デバイスからサーバへのアクセス頻度を低減するとともに、監視情報の送信に伴うネットワークトラフィックの急激な増大を防止する。
【解決手段】 特定の装置と、特定の装置以外の他の装置に分別される複数の装置と、複数の装置を管理するための管理サーバとがある。各他の装置において、所定の装置から、各他の装置を識別する識別情報と、回覧する順番を表わす回覧順情報とが対応づけられた回覧板リストを受信すると、自身に関する監視情報を、特定の装置に送信すると共に、受信した回覧板リストにおいて、自身の回覧順情報を把握し、自身の回覧順情報が表わす順番の次の順番に該当する他の装置に回覧板リストを送信する。特定の装置において、所定のタイミングで、特定の装置に関する監視情報と、各他の装置から送信されてくる監視情報とを、管理サーバに送信する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、ネットワークに接続されたデバイスの監視制御技術に関するものである。
近年、インターネットや、ローカルエリアネットワークなどのネットワーク技術の普及に伴い、プリンタなどの複数のデバイスを、ネットワークを介して管理サーバによって管理するデバイス管理システムが提案されている(例えば、下記特許文献参照)。このデバイス管理システムでは、各デバイスは、例えば、各デバイスに内蔵されたネットワークボードによって、デバイスの動作状態など、デバイスに関する所定の監視情報を取得し、それぞれ個別に管理サーバに送信する。監視情報としては、例えば、デバイスをプリンタとした場合、印刷枚数、インクやトナーなどの使用量や、残量、エラー情報等が挙げられる。
特開2004−185351号公報 特開2002−189638号公報
上述したデバイス管理システムにおいて、管理サーバと、デバイスとの間に、ファイアウォールが設置されている場合には、管理サーバが主体となって、管理サーバから各デバイスに監視情報の送信を要求し、各デバイスから監視情報の収集を行うことができない場合があった。また、各デバイスが主体となって、管理サーバからの要求によらずに、管理サーバに監視情報を送信する場合、管理サーバの管理対象となるデバイスの数が膨大になると、多数のデバイスが、管理サーバに一斉にアクセスして、それぞれ監視情報を一斉に送信し、管理サーバにおける監視情報の処理が滞ったり、不能になったりするおそれがあった。このような課題は、プリンタに限らず、ネットワークに接続された種々のデバイスを、管理サーバによって管理するデバイス管理システムにおいて、共通の課題である。
デバイス管理システムにおいて、高性能な管理サーバを用いることによって、上記課題を抑制することは可能であるが、コストが増大するという新たな課題を招く。また、1つのデバイスが、他のデバイスから監視情報をそれぞれ収集し、一括して管理サーバに送信するようにすれば、デバイスから管理サーバへのアクセス頻度を低減することができるので、高性能な管理サーバを用いることなく、上記課題を解決することが可能である。しかし、この場合、1つのデバイスが他のデバイスから一斉に監視情報を収集すると、ネットワークトラフィックが急激に増大し、ネットワークにおける他の通信に支障が生じるおそれがある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、デバイスから管理サーバに所定の監視情報を送信するデバイス管理システムにおいて、デバイスから管理サーバへのアクセス頻度を低減するとともに、監視情報の送信に伴うネットワークトラフィックの急激な増大を防止することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明のデバイス管理システムは、
デバイス管理システムであって、
複数のデバイスと、
各複数のデバイスを管理するための管理サーバと、を備え、
各複数のデバイスのうちの特定のデバイスは、
監視情報収集部と、
監視情報送信部と、を備え、
各複数のデバイスのうち、前記特定のデバイス以外の複数の他のデバイスは、
所定のデバイスから、各他のデバイスを識別する識別情報と、回覧する順番を表わす回覧順情報とが対応づけられた回覧板リストを受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、受信した前記回覧板リストにおいて、自身の前記回覧順情報を把握し、自身の前記回覧順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記回覧板リストを送信する通信制御部を備え、
前記特定のデバイスの前記監視情報収集部は、
各他のデバイスから送信されてくる前記監視情報を収集し、
前記特定のデバイスの前記監視情報送信部は、
所定のタイミングで、前記特定のデバイスに関する前記監視情報と、収集した前記監視情報とを、前記管理サーバに送信することを要旨とする。
本発明のデバイス管理システムによれば、デバイス管理システムに複数の他のデバイスが接続されている場合であっても、各他のデバイスは、回覧板リストを受信してから、特定のデバイスに監視情報を送信するので、各他のデバイスが一斉に監視情報を特定のデバイスに送信することはない。この結果、他のデバイスから特定のデバイスへの監視情報の送信に伴うネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。
なお、本発明のデバイス管理システムにおいて、「特定のデバイス」は固定されておらず、複数のデバイスのうちのいずれかが、適宜「特定のデバイス」として機能したり、「他のデバイス」として機能したりする。
上記デバイス管理システムにおいて、
前記他のデバイスの前記通信制御部は、
前記回覧板リストを送信した前記他のデバイスから応答が無い場合には、応答がある他のデバイスが見つかるまで、
前記回覧板リストにおいて、応答が無かった前記他のデバイスに対応する前記回覧順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに、前記回覧板リストを送信する処理を繰り返し行うようにしてもよい。
このようにすれば、各他のデバイス間における回覧板リストの回覧が途絶えるのを抑制することができる。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明のデバイス管理システムは、
複数のデバイスと、
各複数のデバイスを管理するための管理サーバと、を備え、
各複数のデバイスのうちの特定のデバイスは、
監視情報収集部と、
監視情報送信部と、を備え、
各複数のデバイスのうち、前記特定のデバイス以外の複数の他のデバイスは、
各他のデバイスを識別する識別情報と、連絡する順番を表わす連絡順情報とが対応づけられた連絡網リストを有し、
所定のデバイスから、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信することを承諾する承諾情報を受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、前記連絡網リストにおいて、自身の前記連絡順情報を把握し、自身の前記連絡順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記承諾情報を送信する通信制御部を備え、
前記特定のデバイスの監視情報収集部は、
各他のデバイスから送信されてくる前記監視情報を収集し、
前記特定のデバイスの前記監視情報送信部は、
所定のタイミングで、前記特定のデバイスに関する前記監視情報と、収集した前記監視情報とを、前記管理サーバに送信することを要旨とする。
本発明のデバイス管理システムによれば、デバイス管理システムに複数の他のデバイスが接続されている場合であっても、各他のデバイスは、承諾情報を受信してから、特定のデバイスに監視情報を送信するので、各他のデバイスが一斉に監視情報を特定のデバイスに送信することはない。この結果、他のデバイスから特定のデバイスへの監視情報の送信に伴うネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。
なお、本発明のデバイス管理システムにおいて、「特定のデバイス」は固定されておらず、複数のデバイスのうちのいずれかが、適宜「特定のデバイス」として機能したり、「他のデバイス」として機能したりする。
上記デバイス管理システムにおいて、
前記他のデバイスの前記通信制御部は、
前記承諾情報を送信した前記他のデバイスから応答が無い場合には、応答がある他のデバイスが見つかるまで、
前記連絡網リストにおいて、応答が無かった前記他のデバイスに対応する前記連絡順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに、前記承諾情報を送信する処理を繰り返し行うようにしてもよい。
このようにすれば、各他のデバイス間における承諾情報の連絡が途絶えるのを抑制することができる。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明のデバイス監視制御装置は、
複数のデバイスと、該複数のデバイスを管理するための管理サーバと接続され、所定のデバイスに内蔵されるデバイス監視制御装置であって、
各複数のデバイスには、
自身以外の各他のデバイスと、前記デバイス監視制御装置を内蔵する前記所定のデバイスとから、各デバイスに関する所定の監視情報を収集して、前記管理サーバに送信する特定のデバイスが含まれ、
前記デバイス監視制御装置は、
所定のデバイスから、各他のデバイスを識別する識別情報と、回覧する順番を表わす回覧順情報とが対応づけられた回覧板リストを受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、受信した前記回覧板リストにおいて、自身の前記回覧順情報を把握し、自身の前記回覧順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記回覧板リストを送信する通信制御部を備えたことを要旨とする。
本発明のデバイス監視制御装置によれば、回覧板リストを受信してから、特定のデバイスに監視情報を送信するので、その際に、他のデバイスが監視情報を特定のデバイスに送信することはない。この結果、デバイス監視制御装置が、特定のデバイスに監視情報を送信する場合におけるネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明のデバイス監視制御装置は、
複数のデバイスと、該複数のデバイスを管理するための管理サーバと接続され、所定のデバイスに内蔵されるデバイス監視制御装置であって、
各複数のデバイスには、
自身以外の各他のデバイスと、前記デバイス監視制御装置を内蔵する前記所定のデバイスとから、各デバイスに関する所定の監視情報を収集して、前記管理サーバに送信する特定のデバイスが含まれ、
前記デバイス監視制御装置は、
各複数のデバイスを識別する識別情報と、連絡する順番を表わす連絡順情報とが対応づけられた連絡網リストを有し、
所定のデバイスから、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信することを承諾する承諾情報を受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、前記連絡網リストにおいて、自身の前記連絡順情報を把握し、自身の前記連絡順情報が表わす前記順番の次の順番に該当するデバイスに前記承諾情報を送信する通信制御部を備えたことを要旨とする。
本発明のデバイス監視制御装置によれば、承諾情報を受信してから、特定のデバイスに監視情報を送信するので、その際に、他のデバイスが監視情報を特定のデバイスに送信することはない。この結果、デバイス監視制御装置が、特定のデバイスに監視情報を送信する場合におけるネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。
なお、上記デバイス監視制御装置は、各他のデバイスに内蔵されていてもよい。
本発明は、上述した種々の特徴を必ずしも全て備えている必要はなく、その一部を省略したり、適宜、組み合わせたりして構成することができる。本発明は、上述のデバイス管理システム、デバイス、及び、デバイス監視制御装置としての構成の他、デバイスを管理するデバイス管理方法や、デバイス管理システムの制御方法として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、デバイス管理システムや、デバイスの動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.デバイス管理システムの構成:
B.第1実施例(回覧板方式):
B1.プリンタの構成:
B2.起動設定処理:
B3.代理プリンタの動作処理:
B4.被代理プリンタの動作処理:
C.第2実施例(連絡網方式):
D.変形例:
A.デバイス管理システムの構成:
図1は、本発明の一実施例としてのデバイス管理システム1000の概略構成を示す説明図である。このデバイス管理システム1000は、企業内のローカルエリアネットワークLANと、管理センタの管理サーバSVとを、インターネットINTを介して接続することによって構成されている。ローカルエリアネットワークLANと、インターネットINTとの間には、ファイアウォールFWが設置されており、インターネットINT側からローカルエリアネットワークLANへのアクセスは禁止されている。図示した例では、管理サーバSVに接続されるローカルエリアネットワークLANの数は1つとしたが、これに限られず、任意に設定可能である。
企業内のローカルエリアネットワークLANには、パーソナルコンピュータPCや、複数のプリンタPRT#1〜PRT#nが接続されている(以下、プリンタPRT#1〜PRT#nを総称して、プリンタPRTとも呼ぶ)。図示した例では、パーソナルコンピュータPCの数は1台としたが、これに限られず、任意に設定可能である。
パーソナルコンピュータPCには、文書作成プログラム等のアプリケーションプログラムや、プリンタPRTの動作を制御するためのプリンタドライバなどがインストールされており、パーソナルコンピュータPCから出力された印刷ジョブは、パーソナルコンピュータPCで設定されたいずれかのプリンタPRTに受け渡され、印刷される。
各プリンタPRT#1〜PRT#nには、それぞれカスタムネットワークボードCNB#1〜CNB#nが内蔵されている(以下、カスタムネットワークボードCNB#1〜CNB#nを総称して、カスタムネットワークボードCNBとも呼ぶ)。このカスタムネットワークボードCNBは、ローカルエリアネットワークLANや、インターネットINTを介して、印刷ジョブや、後述する監視情報などの各種データをやり取りするためのネットワークインタフェースである。また、カスタムネットワークボードCNBは、後述するように、プリンタPRTの動作を、印刷ジョブごとに監視し、その監視結果である監視情報を、管理サーバSVに通知する機能を有している。監視情報には、例えば、印刷枚数や、トナーの使用量や、エラー情報などの種々のログデータが含まれる。カスタムネットワークボードCNBは、本発明におけるデバイス監視制御装置に相当する。
管理センタの管理サーバSVは、プリンタPRTに内蔵されたカスタムネットワークボードCNBから通知された監視情報を、図示しないデータベースに格納する。また、管理サーバSVには、ディスプレイDPや、マウスMSや、キーボードKBが接続されており、管理担当者がデータベースに格納された監視情報を閲覧したり、プリンタPRTを管理するための各種設定を行ったりすることができる。
本実施例のデバイス管理システム1000の動作概要は、以下の通りである。上述したように、各プリンタPRTが接続されているローカルエリアネットワークLANは、ファイアウォールFWを介してインターネットINTに接続されている。このため、管理サーバSV側からは、ファイアウォールFWを越えて各プリンタPRT側へ接続を要求して、各プリンタPRTに蓄積されている監視情報を取得することができない。そこで、本実施例では、各プリンタPRT側から、管理サーバSVに接続し、監視情報をアップロードする。
本実施例では、各プリンタPRTのうち、或るプリンタPRTが、他のプリンタPRTから監視情報を収集して、収集した監視情報と自身の保持する監視情報とをまとめて、他のプリンタPRTに代わって管理サーバSVに送信(アップロード)するようにしている。このプリンタPRTを、以下では、代理プリンタとも呼ぶ。一方、監視情報を収集されるプリンタPRTを、以下では、被代理プリンタとも呼ぶ。本実施例では、各プリンタPRTのうち、所定条件を満たした1つのプリンタが、代理プリンタとして機能するようになっている。
各カスタムネットワークボードCNBには、自身が内蔵されるプリンタPRTが代理プリンタの場合、自身の監視情報と、収集した監視情報とを管理サーバSVに送信(アップロード)すべきアップロード時刻が設定されている。本実施例では、各カスタムネットワークボードCNBには、それぞれ異なるアップロード時刻が設定されているものとする。また、各プリンタPRTのアップロード時刻は、周期的に設定されている。すなわち、或るプリンタPRTにおいて、そのプリンタPRTの電源が投入されてから、各プリンタPRTで異なる所定の待ち時間αが経過すると、最初のアップロード時刻となり、それ以降は、各プリンタPRT共通であり、前のアップロード時刻から周期的な待ち時間βが経過するたびに次のアップロード時刻となる。このアップロード時刻の設定は、プリンタPRTに予め設定されていたり、ユーザが手動で行うようにしてもよいし、乱数を用いたり、管理サーバSV側で指定されたアップロード時刻を、管理サーバSVからダウンロードしたりして、自動で行うようにしてもよい。
ところで、本実施例の代理プリンタは、各被代理プリンタから監視情報を収集する際に、各被代理プリンタから送信されてくる監視情報を受信するタイミングが重ならないように、各被代理プリンタから監視情報を受信する順番を設定している。各被代理プリンタは、設定された順番に従って、代理プリンタに監視情報を送信する。本実施例では、このような態様として、以下の2つの態様が挙げられる。すなわち、1つ目の態様として、代理プリンタは、上記順番を表わしたリスト(以下では、回覧板リストRT1と呼ぶ。)を作成する。一方、各被代理プリンタは、その回覧板リストRT1を回覧板リストRT1の上記順番に従って、各被代理プリンタ間を回覧させていき、また、上記回覧板リストRT1が回覧されてくると、代理プリンタに自身の監視情報を送信する態様(以下では、回覧板方式とも呼ぶ。)が挙げられる。また、2つ目の態様として、代理プリンタは、上記順番を表わしたリスト(以下では、連絡網リストRT2と呼ぶ。)を作成し、その連絡網リストRT2を各被代理プリンタにそれぞれ配布し、さらに、連絡網リストRT2において、応答がある被代理プリンタであり、上記順番が最も早い被代理プリンタに監視情報の送信を要求する送信要求コマンドを送信する。一方、各被代理プリンタは、その送信要求コマンドを連絡網リストRT2の上記順番に従って、各被代理プリンタ間を伝達させていき、また、送信要求コマンドが伝達されてくると、代理プリンタに自身の監視情報を送信する態様(以下では、連絡網方式とも呼ぶ。)が挙げられる。本明細書では、この2つの態様について、第1実施例で、回覧板方式を、第2実施例で連絡網方式を説明する。そして、被代理プリンタから順次監視情報を受信した代理プリンタは、アップロード時刻になったときに、自ら保持する監視情報と、被代理プリンタから受信した監視情報とを、管理サーバSVにアップロードする。
なお、本実施例では、或るプリンタPRTは、電源の投入後に、自身が代理プリンタか否かを、判断し、自身が代理プリンタであると判断すると、代理プリンタとして機能し、被代理プリンタと判断すると、被代理プリンタとして機能する。また、或るプリンタPRTは、自身が被代理プリンタであっても、所定の条件、例えば、代理プリンタとなるはずのプリンタPRTの電源がオフされる等によって、管理サーバSVへの監視情報の送信が滞った場合等には、自身が代理プリンタに切り替わる場合がある。つまり、本デバイス管理システム1000において、代理プリンタ、および、被代理プリンタは、固定されておらず、各プリンタPRTの動作状況に応じて切り替わる。これらの動作の詳細については、後述する。
B.第1実施例(回覧板方式):
B1.プリンタの構成:
図2は、第1実施例のプリンタPRTの構成を示す説明図である。プリンタPRTは、印刷を実行するプリンタ本体100と、カスタムネットワークボードCNBとを備えている。そして、プリンタ本体100は、プリンタエンジン110と、プリンタコントローラ120とを備えている。
プリンタコントローラ120は、図示しないCPUや、RAMや、ROMを備えるコンピュータであり、パーソナルコンピュータPCから、カスタムネットワークボードCNBを介して印刷ジョブを受け取り、プリンタエンジン110を制御して、印刷を実行させる。また、プリンタコントローラ120は、監視部122を備えおり、プリンタ本体100に関する種々の監視情報を収集して、MIB(Management Information Base)の形式で保存している。MIBには、プリンタ本体100に関して予め規格で統一的に規定されている情報や、製造者によって独自に規定されている情報が含まれる。
カスタムネットワークボードCNBは、CPU10と、メモリ20と、タイマ30とを備えている。メモリ20は、揮発性メモリと、不揮発性メモリの両方を含んでいる。また、CPU10は、主制御部15と、通信制御部18とを備えている。これらの機能ブロックは、CPU10が、図示しないROMに記憶されている所定のコンピュータプログラムを、読み出して実行することによって、ソフトウェア的に構築されている。これらの機能ブロックの少なくとも一部を、ハードウェア的に構成するようにしてもよい。
メモリ20は、スプールディレクトリ22と、otherディレクトリ24と、アップロードディレクトリ26と、回覧板リスト保存部28と、代理プリンタ情報保存部29とを備える。スプールディレクトリ22は、プリンタコントローラ120から受け取った監視情報、すなわち、自身の監視情報をファイル形式で監視情報ファイルとして保存する。otherディレクトリ24は、各プリンタPRTから収集した監視情報ファイルを保存する。アップロードディレクトリ26は、後述するアップロードファイル作成部16によって作成されたアップロードファイル、すなわち、管理サーバSVに送信すべきアップロードファイルを保存する。代理プリンタ情報保存部29は、代理プリンタを示し、識別するための代理プリンタ識別情報が保存される。この代理プリンタ識別情報としては、例えば、代理プリンタのIPアドレスなどが挙げられる。回覧板リスト保存部28は、後述する回覧板リスト作成部17によって作成される回覧板リストRT1を保存する。なお、この回覧板リストRT1は、自身が代理プリンタとして機能しているときにのみ記憶される。
主制御部15は、メモリ20への種々のデータの書き込みや、読み出しや、削除を行う。また、主制御部15は、後述する起動設定処理や、代理プリンタの動作処理や、被代理プリンタの動作処理において、種々の判断を行う。
また、主制御部15は、アップロードファイル作成部16と、回覧板リスト作成部17としても機能する。
図3は、本実施例における回覧板リストRT1の一例を示す説明図である。回覧板リスト作成部17は、自身が代理プリンタとして機能している場合に、各被代理プリンタから監視情報ファイルを受信する順番を設定し、設定した順番を表す番号と、各被代理プリンタのIPアドレスとを対応づけて記録した回覧板リストRT1(図3)を作成する。この設定した順番を表す番号は、回覧板リストRT1を各被代理プリンタ間で回覧させる順番に対応するので、回覧番号とも呼ぶ。例えば、図3に示すように、IPアドレスが、「192.168.3.41」である被代理プリンタは、IPアドレスが「192.168.3.22」である被代理プリンタの次(全体で2番目)に回覧されることになる。また、回覧板リスト作成部17は、回覧番号を以下のようにして設定してもよい。例えば、回覧板リスト作成部17は、各被代理プリンタのブロードキャスト(存在確認)を行い、各被代理プリンタから、応答を受信した順序を、回覧番号として設定してもよい。また、回覧板リスト作成部17は、回覧番号を、所定の抽選によって決めても良いし、IPアドレスの下3桁の大小などによって決めてもよい。なお、回覧板リストRT1には、トップに代理プリンタのIPアドレスが示される。
アップロードファイル作成部16は、メモリ20に設定されたスプールディレクトリ22に保存されている監視情報ファイルと、otherディレクトリ24に保存されている監視情報ファイルとを合成して、管理サーバSVに送信するためのアップロードファイルを作成する。
図4は、アップロードファイルの生成について示す説明図である。図示するように、スプールディレクトリ22には、監視情報ファイルFa1、Fa2、Fa3が保存されており、otherディレクトリ24には、監視情報ファイルFb1、Fb2、Fb3、Fc1、Fc2、Fc3、...が保存されているものとする。これら各監視情報ファイルには、監視情報とともに、各プリンタPRTの識別情報も記録されている。この識別情報としては、例えば、各プリンタPRTに付与された名前や、MACアドレスや、IPアドレスや、製造番号などを用いることができる。また、各監視情報ファイルには、メモリ20に記憶された時刻も記録されている。
アップロードファイル作成部16は、図4に示すように、監視情報ファイルFa1、Fa2、Fa3と、監視情報ファイルFb1、Fb2、Fb3、Fc1、Fc2、Fc3、...とを合成して、アップロードファイルFuを作成し、アップロードディレクトリ26に保存する。こうすることによって、複数のプリンタPRTの監視情報を、管理サーバSVに一度に送信することができるので、ネットワークトラフィックの増大を抑制することができる。また、各監視情報ファイルには、プリンタPRTの識別情報も含まれているので、アップロードファイルFuを受信した管理サーバSVは、アップロードファイルFuの内容を解析することによって、各監視情報を出力したプリンタPRTを容易に特定することができる。
通信制御部18は、通信相手に応じて、通信プロトコルを切り換え、ローカルエリアネットワークLANや、インターネットINTを介して、パーソナルコンピュータPCや、他のプリンタPRTや、管理サーバSVと通信を行い、種々のデータのやり取りを行う。なお、本実施例では、通信制御部18は、管理サーバSVとは、HTTP(Hyper text transfer protocol)で通信を行い、他のプリンタPRTとは、FTP(File Transfer Protocol)で通信を行う。また、通信制御部18は、プリンタコントローラ120とのデータのやり取りも行う。この場合、通信制御部18は、例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)で通信を行う。通信制御部18は、管理サーバSVとの通信を、セキュリティの確保のため、SSL(Secure Socket Layer)を用いておこなうようにしてもよい。
タイマ30は、プリンタPRTの電源がオンされてからの時間を計測する。本実施例では、タイマ30は、プリンタPRTの電源がオンされてからの時間の計測、および、電源の投入回数のカウントを行う。
B2.起動設定処理:
図5は、起動設定処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、プリンタPRTに電源がオンされたときに、カスタムネットワークボードCNBのCPU10の各機能ブロックが実行する処理である。
まず、通信制御部18は、他のプリンタPRT、すなわち、ローカルエリアネットワークLANに接続されている全てのプリンタPRTに対して、そのプリンタPRTが代理プリンタであるか、被代理プリンタであるかを問い合わせるブロードキャストを送信する(ステップS100)。
そして、通信制御部18は、いずれかのプリンタPRTから、このブロードキャストに対する応答を受信したか否かを判断する(ステップS110)。
ステップS110において、通信制御部18は、いずれかのプリンタPRTから、ブロードキャストに対する応答を受信した場合には(ステップS110:YES)、代理プリンタである旨の応答を受信したか否かを判断する(ステップS120)。いずれかのプリンタPRTから、代理プリンタである旨の応答を受信した場合には(ステップS120:YES)、そのプリンタPRTのIPアドレスを代理プリンタ識別情報として代理プリンタ情報保存部29に記録し(ステップS130)、起動設定処理を終了する。
一方、ステップS120において、いずれのプリンタPRTからも代理プリンタである旨の応答を受信しなかった場合には(ステップS120:NO)、通信制御部18は、ブロードキャストの応答元の他のプリンタPRTに、自身が代理プリンタになることを通知し(ステップS140)、代理プリンタ情報保存部29に自身のIPアドレスを代理プリンタ識別情報として記録し(ステップS150)、起動設定処理を終了する。また、ステップ110の処理において、いずれのプリンタPRTからもブロードキャストに対する応答を受信しなかった場合には(ステップS110:NO)、通信制御部18は、代理プリンタ情報保存部29に自身のIPアドレスを代理プリンタ識別情報として記録し(ステップS150)、起動設定処理を終了する。
この起動設定処理によって、各プリンタPRTは、プリンタPRTに新たに電源がオンされたときに、いずれのプリンタPRTが代理プリンタであるかを確認して、後の動作処理を行うことができる。
B3.代理プリンタの動作処理:
図6は、代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、代理プリンタのカスタムネットワークボードCNBのCPU10の各機能ブロックが実行する処理である。
まず、代理プリンタの通信制御部18は、他のプリンタ、すなわち、ローカルエリアネットワークLANに接続されている全てのプリンタPRT(被代理プリンタ)に対して、存在確認を問い合わせるブロードキャストを送信する(ステップS200)。
そして、通信制御部18は、いずれかのプリンタPRTから、このブロードキャストに対する応答を受信したか否かを判断する(ステップS210)。いずれのプリンタPRTからもブロードキャストに対する応答を受信しない場合には(ステップS210:NO)、主制御部15は、監視情報ファイルの収集を行うべき被代理プリンタが存在しないものと判断して、アップロード時刻になるまで待機し(ステップS300:NO)、アップロード時刻になったら(ステップS300:YES)、後述するアップロード処理を実行する(ステップS400)。そして、ステップS200の処理に戻る。
ステップS210の処理において、いずれかのプリンタPRT(被代理プリンタ)から、ブロードキャストに対する応答を受信した場合には(ステップS210:YES)、回覧板リスト作成部17は、応答があった被代理プリンタのIPアドレスを取得し、それと、上述した方法等で設定した回覧番号とを対応付けて、回覧板リストRT1(図3)を作成し、回覧板リスト保存部28に保存する(ステップS220)。
続いて、主制御部15は、回覧板リストRT1の所定の回覧番号nを設定し、まず、回覧番号nを1とする(ステップS230)。
次に、通信制御部18は、回覧板リストRT1の回覧番号n(最初は、n=1)の被代理プリンタに、回覧板リストRT1を送信する(ステップS240)。
通信制御部18は、回覧番号nの被代理プリンタに、回覧板リストRT1の送信が成功したか否か、すなわち、回覧番号nの被代理プリンタに、回覧板リストRT1を送信した後に、その被代理プリンタからレスポンスがあったか否かを判断する(ステップS250)。
通信制御部18は、回覧番号nの被代理プリンタに、回覧板リストRT1を送信した後に、その被代理プリンタから所定時間待ってもレスポンスがない場合には、回覧板リストRT1の送信に失敗したと判断し(ステップS250:NO)、これまでの回覧番号nに1加えたものを新たな回覧番号nとして(n=n+1)(ステップS260)、続いて、回覧板リストRT1において、回覧番号nが存在するか否かを判断する(ステップS270)。
通信制御部18は、回覧板リストRT1において、回覧番号nの被代理プリンタが存在する場合には(ステップS270:YES)、再度、ステップS240の処理に戻り、その被代理プリンタに、回覧板リストRT1を送信する。
以上のステップS240〜ステップS270の処理では、通信制御部18は、回覧番号nに対応する被代理プリンタに対して、回覧板リストRT1の送信が失敗に終わると、回覧番号nより1大きい回覧番号に対応する被代理プリンタに、再度、回覧板リストRT1の送信を試みる。しかしながら、通信制御部18は、回覧板リストRT1において、次の回覧番号の被代理プリンタが存在しなくなると(ステップS270:NO)、回覧板リストRT1の送信を諦め、ステップS300の処理に移行する。
一方、通信制御部18は、回覧番号nの被代理プリンタに対して、回覧板リストRT1の送信が成功した場合(ステップS250:YES)には、続いて、送信した回覧板リストRT1が、回覧板リストRT1の回覧番号順に従って各被代理プリンタを回覧して戻ってくるのを待つ。
通信制御部18は、所定時間経過したか否かを判断し(ステップS280)、所定時間経過せず(ステップS280:NO)、回覧板リストRT1も戻って来てない場合(ステップS290:NO)には、そのまま待機する。
一方、通信制御部18は、所定時間経過しタイムアウトした場合(ステップS280:YES)、または、所定時間経過してないが回覧板リストRT1が戻ってきた場合(ステップS290:YES)には、ステップS300の処理に移行する。
ステップS300において、主制御部15は、アップロード時刻になったかどうかを判断する。主制御部15は、アップロード時刻になっていない場合(ステップS300:NO)には、そのまま待機する。
なお、通信制御部18は、回覧板リストRT1を被代理プリンタに送信してから、アップロード時刻になるまでの待機中の間は、各被代理プリンタから送信されてくるアップロードすべき監視情報ファイルを随時受信し、受信した監視情報ファイルをotherディレクトリ24に保存する。この場合において、各被代理プリンタは、回覧板リストRT1を受信すると、アップロードすべき監視情報ファイルを代理プリンタに送信する処理を行っているが、詳細は、後述の被代理プリンタの動作処理で説明する。
続いて、主制御部15は、アップロード時刻になると(ステップS300:YES)、アップロード処理を行う(ステップS400)。
図7は、図6のステップS400におけるアップロード処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、代理プリンタのカスタムネットワークボードCNBのCPU10の各機能ブロックが実行する処理である。
まず、アップロードファイル作成部16は、スプールディレクトリ22に保存されている自身の監視情報ファイルと、otherディレクトリ24に保存されている、被代理プリンタから収集した監視情報ファイルとを合成して、アップロードファイルFu(図4)を作成し(ステップS410)、アップロードディレクトリ26に保存する。そして、通信制御部18は、このアップロードファイルFuを圧縮して、管理サーバSVにアップロードする(ステップS420)。管理サーバSVへのアップロードファイルFuのアップロードは、セキュリティの確保のため、SSL(Secure Socket Layer)を用いて行う。
次に、通信制御部18は、アップロードに成功したか否かを判断する(ステップS430)。この判断は、管理サーバSVから、アップロードに対する受信完了応答を受信したか否かに基づいて行われる。通信制御部18は、管理サーバSVから、アップロードに対する受信完了応答を受信した場合には、アップロードが成功したと判断し、受信完了応答を受信しない場合には、アップロードが失敗したと判断する。
通信制御部18は、ステップS430の処理において、アップロードに成功した場合(ステップS430:YES)には、被代理プリンタ、すなわち、ローカルエリアネットワークLANに接続されている全てのプリンタPRT(被代理プリンタ)に対して、存在確認を問い合わせるブロードキャストを送信する(ステップS440)。そして、通信制御部18は、いずれかのプリンタPRTから、このブロードキャストに対する応答を受信したか否かを判断する(ステップS450)。通信制御部18は、所定時間経過してもいずれのプリンタPRTからも、応答を受信しなかった場合(ステップS450:NO)には、後述のステップS510の処理に移行する。
通信制御部18は、ステップS450の処理において、いずれかのプリンタPRTから、ブロードキャストに対する応答を受信した場合には(ステップS450:YES)、応答があった各被代理プリンタにFTP接続を行い、各被代理プリンタのスプールディレクトリ22に保存されたアップロード済みの監視情報ファイルの削除要求を送信する(ステップS460)。
一方、削除要求を受信した各被代理プリンタは、後述の被代理プリンタ処理において、スプールディレクトリ22に保存されたアップロードすべき監視情報ファイルを削除し、その後、代理プリンタへ削除応答を送信する。このようにすれば、被代理プリンタのスプールディレクトリには、管理サーバSVに未送信の監視情報ファイルのみが残されるので、通信制御部18は、後に、スプールディレクトリ22に未送信の監視情報ファイルが存在しているかどうかを容易に判断することができる。
続いて、代理プリンタの通信制御部18は、各被代理プリンタからの削除応答を受信する(ステップS470)。その後、通信制御部18は、受信した削除応答の送信元である被代理プリンタとのFTP接続を切断する(ステップS480)。そして、通信制御部18は、ステップS450の処理で応答があった全ての被代理プリンタから削除応答を受信した場合(ステップS490:YES)、または、それら被代理プリンタから削除応答を受信していないが(ステップ490:NO)、所定の時間が経過した場合(ステップS500:YES)には、ステップS510の処理に進む。なお、代理プリンタの通信制御部18は、ステップS450の処理で応答があった全ての被代理プリンタから削除応答を受信しておらず(ステップS490:NO)、さらに、所定の時間が経過していない場合(ステップS500:NO)には、ステップS470の処理に戻り、各被代理プリンタからの削除応答を待つ。
ステップS510の処理において、主制御部15は、自身のスプールディレクトリ22に保存されているアップロード済みの監視情報ファイルを削除する(ステップS510)。また、主制御部15は、今回、自身が代理プリンタであったので、代理プリンタ情報保存部29に代理プリンタ識別情報として、自身のIPアドレスを記録する(ステップS520)。さらに、主制御部15は、アップロードディレクトリ26に保存されているアップロードファイルFu、および、otherディレクトリ24に保存されている各被代理プリンタから収集(受信)した監視情報ファイルを削除し(ステップS530)、アップロード処理を終了する。
一方、ステップ430の処理において、アップロードに失敗した場合には(ステップS430:NO)、主制御部15は、アップロードディレクトリ26に保存されているアップロードファイルFu、および、otherディレクトリ24に保存されている被代理プリンタから取得した監視情報ファイルを削除し(ステップS530)、スプールディレクトリ22に保存されている監視情報ファイルは、いずれかのプリンタPRTが代理プリンタとして、このアップロード処理を実行するときまで保持する。そして、アップロード処理を終了する。
なお、代理プリンタは、所定の他のプリンタPRTが起動設定処理(図5)を行い、ブロードキャストを送信してくると、自身が代理プリンタである旨の通知を、送信元のプリンタPRTに返信する。
B4.被代理プリンタの動作処理:
図8は、被代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、被代理プリンタのカスタムネットワークボードCNBのCPU10の各機能ブロックが実行する処理である。
まず、被代理プリンタの通信制御部18は、代理プリンタ、または、被代理プリンタから、回覧板リストRT1(図3)が送信されてきて、それを受信したか否かを判断する(ステップS600)。
通信制御部18が、送信されてきたと判断した場合(ステップS600:YES)には、続いて、主制御部15は、自身のスプールディレクトリ22にアップロードすべき監視情報ファイルが存在するか否かを判断する(ステップS610)。
主制御部15が、アップロードすべき監視情報ファイルが存在すると判断した場合(ステップS610:YES)には、通信制御部18は、受信した回覧板リストRT1のトップに記載されている代理プリンタへ、自身のアップロードすべき監視情報ファイルを転送する(ステップS620)。なお、主制御部15は、アップロードすべき監視情報ファイルが存在しない場合(ステップS610:NO)には、次のステップS630の処理へ移行する。
続いて、ステップS630の処理で、主制御部15は、受信した回覧板リストRT1において、自身のIPアドレスが、何番目の回覧番号に該当するかを把握し、把握した回覧番号をnと設定する。
さらに、主制御部15は、回覧番号nに1を加えたものを新たな回覧番号nと設定し(ステップS640)、続いて、回覧板リストRT1において、回覧番号nの被代理プリンタは、存在するか否か(最初は、回覧板リストRT1において、自身が最後の回覧番号に該当する否か)を判断する(ステップS650)。
主制御部15が、回覧板リストRT1において、回覧番号nの被代理プリンタは、存在すると判断した場合(ステップS650:YES)には、通信制御部18は、その回覧番号nに該当する被代理プリンタに回覧板リストRT1を送信する(ステップS660)。
しかしながら、通信制御部18が、所定時間経過しても回覧板リストRT1を送信した被代理プリンタから応答がなかったと判断した場合(ステップS670:NO)には、主制御部15は、ステップS640の処理に戻る。
そして、主制御部15が、回覧板リストRT1において、回覧番号nの被代理プリンタは、存在しないと判断した場合(ステップS650:NO)、すなわち、回覧板リストRT1において、ローカルエリアネットワークLAN上に存在する被代理プリンタの中で、自身が最後の回覧番号に該当する判断した場合には、続いて、通信制御部18は、回覧板リストRT1に記載された代理プリンタに、回覧板リストRT1を転送し(ステップS680)、ステップS690の処理に移行する。
一方、通信制御部18は、所定時間内に回覧板リストRT1を送信した被代理プリンタから応答があった場合(ステップS670:YES)には、他の被代理プリンタに回覧板リストRT1の送信が成功したと判断して、続いて、ステップS690の処理を行う。
ステップS690の処理において、通信制御部18は、代理プリンタからスプールディレクトリ22にあるアップロード済みの監視情報ファイルの削除要求を受信したか否かを判断する。
通信制御部18が、代理プリンタからアップロード済みの監視情報ファイルの削除要求を受信したと判断した場合(ステップS690:YES)には、主制御部15は、スプールディレクトリ22にあるアップロード済みの監視情報ファイルを削除する(ステップS700)。
また、通信制御部18は、代理プリンタに、削除した旨の応答(削除応答)を行う(ステップS710)。
続いて、主制御部15は、スプールディレクトリ22に、所定時間Tc以上前に保存された監視情報ファイルが存在するか否かを判断する(ステップS730)。本実施例では、所定時間Tcとして、アップロードの周期βよりも長い時間が設定されている。所定時間Tcは、任意に設定可能である。
ステップS730において、主制御部15は、スプールディレクトリ22に、所定時間Tc以上前に保存された監視情報ファイルが存在しない場合には(ステップS730:NO)、そのままステップS600に戻る。一方、主制御部15は、スプールディレクトリ22に、所定時間Tc以上前に保存された監視情報ファイルが存在する場合には(ステップS730:YES)、代理プリンタが、電源がオフされる等によって機能していないことを表しているので、以降、自身のプリンタPRTを代理プリンタとして機能させるため、代理プリンタの動作処理(図6のステップS200)に移行する。この場合、ステップS200の処理で、他のプリンタにブロードキャストを送信する場合、自身が代理プリンタになった旨を通知する。
また、被代理プリンタは、所定のプリンタPRTから代理プリンタになった旨の通知を受信した場合には、そのプリンタPRTのIPアドレスを代理プリンタ識別情報として、代理プリンタ情報保存部29に保存する。
以上説明した第1実施例のデバイス管理システム1000では、代理プリンタが、自らの監視情報と、被代理プリンタから受信した監視情報とを、一括して管理サーバSVにアップロードするので、各プリンタPRTから管理サーバSVへのアクセス頻度を低減することができる。
また、第1実施例のデバイス管理システム1000では、回覧板リストRT1を、回覧板リストRT1の回覧番号に従って、各被代理プリンタ間で回覧させており、各被代理プリンタは、回覧板リストRT1が回覧されてくると、自身のスプールディレクトリ22に存在するアップロードすべき監視情報ファイルを、代理プリンタに送信するようにしている。このように、各被代理プリンタは、回覧板リストRT1を受信してから、アップロードすべき監視情報ファイルを、代理プリンタへ送信するので、各被代理プリンタが一斉にアップロードすべき監視情報ファイルを代理プリンタに送信することはない。この結果、被代理プリンタから代理プリンタへのアップロードすべき監視情報ファイルの送信に伴うローカルエリアネットワークLAN内のネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。つまり、本実施例のデバイス管理システム1000によれば、プリンタPRTから管理サーバへのアクセス頻度を低減するとともに、監視情報ファイルの送信に伴うネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。
C.第2実施例(連絡網方式):
第2実施例のデバイス管理システム1000aの構成は、第1実施例のデバイス管理システム1000と同じである。
図9は、第2実施例のプリンタPRTaの構成を示す説明図である。このプリンタPRTaの構成は、第1実施例のプリンタPRTとほぼ同じであるが、第2実施例のプリンタPRTaは、第1実施例のプリンタPRTにおける回覧板リスト作成部17の代わりに、連絡網リスト作成部17aを、第1実施例のプリンタPRTにおける回覧板リスト保存部28の代わりに、連絡網リスト保存部28aをそれぞれ備えている。この連絡網リスト作成部17aは、主制御部15における機能の一部である。
第1実施例のデバイス管理システム1000では、回覧板リストRT1の回覧番号に従って、回覧板リストRT1を各被代理プリンタ間で回覧させていき、回覧板リストRT1の回覧番号の順番に従って、各被代理プリンタから、代理プリンタに監視情報ファイルを送信させるようにしていた。しかしながら、本実施例のデバイス管理システム1000aでは、回覧板リストRT1とほとんど同じ形態であり、所定の順番(後述する連絡番号に該当)と、被代理プリンタのIPアドレスを対応づけた連絡網リストRT2を各被代理プリンタにそれぞれ配布し、連絡網リストRT2の上記順番に従って、所定のコマンド(後述する送信要求コマンドに該当)を各被代理プリンタ間で伝達させいき、連絡網リストRT2の順番に従って、各被代理プリンタから、代理プリンタに監視情報ファイルを送信させるようにしている。
図10は、本実施例における連絡網リストRT2の一例を示す説明図である。連絡網リスト作成部17aは、自身が代理プリンタとして機能している場合に、各被代理プリンタから監視情報ファイルを受信する順番を設定し、設定した順番を表す番号と、各被代理プリンタのIPアドレスとを対応づけて記録した連絡網リストRT2(図10)を作成する。この設定した順番を表す番号は、後述する送信要求コマンドを各被代理プリンタ間で伝達(連絡)させる順番にも対応するので、連絡番号とも呼ぶ。例えば、IPアドレスが、「192.168.3.41」である被代理プリンタは、IPアドレスが「192.168.3.22」である被代理プリンタの次(全体で2番目)に伝達(連絡)されることになる。また、連絡網リスト作成部17aは、連絡番号を、以下のようにして設定している。連絡網リスト作成部17aは、例えば、各被代理プリンタのブロードキャスト(存在確認)を行い、各被代理プリンタから、応答を受信した順序を、連絡番号として設定してもよい。また、連絡網リスト作成部17aは、連絡番号を、所定の抽選によって決めても良いし、IPアドレスの下3桁の大小などによって決めてもよい。なお、連絡網リストRT2には、そのトップに代理プリンタのIPアドレスが示される。
上述した第1実施例のプリンタPRTとの構成の相違により、第2実施例のプリンタPRTaは、カスタムネットワークボードCNBのCPU10の各機能ブロックによって行われる処理が、第1実施例のプリンタPRTと一部異なる。以下、第1実施例と異なる点について説明する。
図11は、第2実施例における代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、代理プリンタのカスタムネットワークボードCNBのCPU10の各機能ブロックが行う処理である。
まず、代理プリンタの通信制御部18は、他のプリンタ、すなわち、ローカルエリアネットワークLANに接続されている全てのプリンタPRT(被代理プリンタ)に対して、存在確認を問い合わせるブロードキャストを送信する(ステップS800)。
そして、主制御部15は、いずれかのプリンタPRTから、このブロードキャストに対する応答を受信したか否かを判断する(ステップS805)。いずれのプリンタPRTからもブロードキャストに対する応答を受信しない場合には(ステップS805:NO)、主制御部15は、監視情報ファイルの収集を行うべき被代理プリンタが存在しないものと判断して、アップロード時刻になるまで待機し(ステップS845:NO)、アップロード時刻になったら(ステップS845:YES)、上述したアップロード処理(図7)を実行する(ステップ400)。そして、ステップS800の処理に戻る。
ステップS805の処理において、いずれかのプリンタPRT(被代理プリンタ)から、ブロードキャストに対する応答を受信した場合には(ステップS805:YES)、連絡網リスト作成部17aは、応答があった被代理プリンタのIPアドレスを取得し、それと、上述した方法等で設定した連絡番号とを対応付けて、連絡網リストRT2(図10)を作成し、連絡網リスト保存部28aに保存する(ステップS810)。
次に、通信制御部18は、上述の処理で応答があった被代理プリンタ全てに、作成した連絡網リストRT2を送信する(ステップS815)。
続いて、主制御部15は、連絡網リストRT2の所定の連絡番号nを設定し、まず、連絡番号nを1とする(ステップS820)。
そして、通信制御部18は、連絡網リストRT2の連絡番号n(最初は、n=1)の被代理プリンタに、スプールディレクトリに保存したアップロードすべき監視情報ファイルの送信を要求する送信要求コマンドを送信する(ステップS825)。
通信制御部18は、連絡番号nの被代理プリンタに、送信要求コマンドの送信が成功したか否か、すなわち、連絡番号nの被代理プリンタに、送信要求コマンドを送信した後に、その被代理プリンタからレスポンスがあったか否かを判断する(ステップS830)。
通信制御部18は、連絡番号nの被代理プリンタに、送信要求コマンドを送信した後に、その被代理プリンタから所定時間待ってもレスポンスがない場合には、送信要求コマンドの送信に失敗したと判断し(ステップS830:NO)、これまでの連絡番号nに1加えたものを新たな連絡番号nとして(n=n+1)(ステップS835)、続いて、連絡網リストRT2において、連絡番号nが存在するか否かを判断する(ステップS837)。
通信制御部18は、連絡網リストRT2において、連絡番号nの被代理プリンタが存在する場合には(ステップS837:YES)、再度、ステップS825の処理に戻り、その被代理プリンタに、送信要求コマンドを送信する。
以上のステップS825〜ステップS837の処理では、通信制御部18は、連絡番号nに対応する被代理プリンタに対して、送信要求コマンドの送信が失敗に終わると、連絡番号nの次の連絡番号に対応する被代理プリンタに、再度、連絡網リストRT2の送信を試みる。しかしながら、通信制御部18は、連絡網リストRT2において、連絡番号nの被代理プリンタが存在しなくなると(ステップS837:NO)、送信要求コマンドの送信を諦め、ステップS845の処理に移行する。
そして、主制御部15は、連絡番号nの被代理プリンタに送信要求コマンドの送信が成功した場合(ステップS830:YES)には、続いて、送信した送信要求コマンドが各被代理プリンタ間を伝達して行き、後述する被代理プリンタの動作処理で、所定の被代理プリンタが送信する最後通知が、送信されてくるのを待つ。
通信制御部18は、所定時間を経過しておらず、所定の被代理プリンタから最後通知を受信していない場合(ステップS840:NO)には、そのまま待機する。
一方、通信制御部18は、所定時間経過した場合、若しくは、所定の被代理プリンタから最後通知を受信した場合(ステップS840:YES)には、ステップS845の処理に移行する。
続いて、主制御部15は、アップロード時刻になったかどうかを判断する(ステップS845)。主制御部15は、アップロード時刻になっていない場合(ステップS845:NO)には、そのまま待機する。
なお、通信制御部18は、送信要求コマンドを被代理プリンタに送信してから、アップロード時刻になるまでの待機中の間は、各被代理プリンタから送信されてくるアップロードすべき監視情報ファイルを随時受信し、受信した監視情報ファイルをotherディレクトリ24に保存する。この場合において、各被代理プリンタは、送信要求コマンドを受信すると、アップロードすべき監視情報ファイルを代理プリンタに送信する処理を行っているが、詳細は、後述の被代理プリンタの動作処理で説明する。
続いて、主制御部15は、アップロード時刻になると(ステップS845:YES)、上述したアップロード処理(図7:ステップS400)を行う。
なお、代理プリンタは、所定の他のプリンタPRTが起動設定処理(図5)を行い、ブロードキャストを送信してくると、自身が代理プリンタである旨の通知を、送信元のプリンタPRTに返信する。
図12は、第2実施例における被代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、被代理プリンタのカスタムネットワークボードCNBのCPU10の各機能ブロックが実行する処理である。
まず、被代理プリンタの通信制御部18は、代理プリンタから、連絡網リストRT2が送信されてきたか否かを判断する(ステップS900)。通信制御部18は、連絡網リストRT2が送信されてきていない場合(ステップS900:NO)には、後述のステップS955の処理に移行する。
通信制御部18は、代理プリンタから、連絡網リストRT2が送信されてきた場合(ステップS900:YES)には、続いて、代理プリンタ、または、他の被代理プリンタから送信要求コマンドが送信されてきたか否かを判断する(ステップS905)。通信制御部18は、送信要求コマンドが送信されてきていない場合(ステップS905:NO)には、後述のステップS955の処理に移行する。
一方、通信制御部18が、代理プリンタ、または、他の被代理プリンタから送信要求コマンドを受信した場合(ステップS905:YES)には、主制御部15は、自身のスプールディレクトリ22にアップロードすべき監視情報ファイルが存在するか否かを判断する(ステップS910)。
主制御部15が、アップロードすべき監視情報ファイルが存在すると判断した場合(ステップS910:YES)には、通信制御部18は、受信した連絡網リストRT2のトップに記載されている代理プリンタへ、自身のアップロードすべき監視情報ファイルを転送する(ステップS915)。なお、主制御部15は、アップロードすべき監視情報ファイルが存在しない場合(ステップS910:NO)には、次のステップS920の処理へ移行する。
続いて、ステップS920の処理で、主制御部15は、受信した連絡網リストRT2において、自身のIPアドレスが、何番目の連絡番号に該当するかを把握し、把握した連絡番号をnと設定する。
さらに、主制御部15は、連絡番号nに1を加えたものを新たな連絡番号nと設定し(ステップS930)、続いて、連絡網リストRT2において、連絡番号nの被代理プリンタは、存在するか否かを判断する(ステップS935)。
主制御部15が、連絡網リストRT2において、連絡番号nの被代理プリンタは、存在すると判断した場合(ステップS935:YES)には、通信制御部18は、その連絡番号nに該当する被代理プリンタに送信要求コマンドを送信する(ステップS940)。
しかしながら、通信制御部18が、所定時間経過しても連絡網リストRT2を送信した被代理プリンタから応答がなかったと判断した場合(ステップS945:NO)には、主制御部15は、ステップS930の処理に再び戻る。
また、主制御部15が、連絡網リストRT2において、連絡番号nの被代理プリンタは、存在しないと判断した場合(ステップS935:NO)、すなわち、連絡網リストRT2において、ローカルエリアネットワークLAN上に存在する被代理プリンタの中で、自身が最後の連絡番号に該当する判断した場合には、続いて、通信制御部18は、連絡網リストRT2に記載された代理プリンタに、連絡網リストRT2の連絡番号が最後の被代理プリンタである旨を示す最後通知を送信し(ステップS950)、ステップS955の処理に移行する。
一方、通信制御部18は、所定時間内に送信要求コマンドを送信した被代理プリンタから応答があった場合(ステップS945:YES)には、他の被代理プリンタに送信要求コマンドの送信が成功したと判断し、続いて、ステップS955の処理を行う。
ステップS955の処理において、通信制御部18は、代理プリンタからスプールディレクトリ22にあるアップロード済みの監視情報ファイルの削除要求を受信したか否かを判断する(ステップS955)。
通信制御部18が、代理プリンタからスプールディレクトリ22にあるアップロード済みの監視情報ファイルの削除要求、および、代理プリンタ通知を受信したと判断した場合(ステップS955:YES)には、主制御部15は、スプールディレクトリ22にあるアップロード済みの監視情報ファイルを削除する(ステップS960)。
また、通信制御部18は、代理プリンタに、削除した旨の応答(削除応答)を行う(ステップS970)。
続いて、主制御部15は、スプールディレクトリ22に、所定時間Tc以上前に保存された監視情報ファイルが存在するか否かを判断する(ステップS985)。本実施例では、所定時間Tcとして、アップロードの周期βよりも長い時間が設定されている。所定時間Tcは、任意に設定可能である。
ステップS985において、主制御部15は、スプールディレクトリ22に、所定時間Tc以上前に保存された監視情報ファイルが存在しない場合には(ステップS985:NO)、そのままステップS600に戻る。一方、主制御部15は、スプールディレクトリ22に、所定時間Tc以上前に保存された監視情報ファイルが存在する場合には(ステップS985:YES)、代理プリンタが、電源がオフされる等によって機能していないことを表しているので、以降、自身のプリンタPRTaを代理プリンタとして機能させるため、代理プリンタの動作処理(図11のステップS800)に移行する。この場合、ステップS200の処理で、他のプリンタにブロードキャストを送信する場合、自身が代理プリンタになった旨を通知する。
また、被代理プリンタは、所定のプリンタPRTから代理プリンタになった旨の通知を受信した場合には、そのプリンタPRTのIPアドレスを代理プリンタ識別情報として、代理プリンタ情報保存部29に保存する。
以上説明した第2実施例のデバイス管理システム1000aでは、代理プリンタが、自らの監視情報と、被代理プリンタから受信した監視情報とを、一括して管理サーバSVにアップロードするので、各プリンタPRTから管理サーバSVへのアクセス頻度を低減することができる。
また、第2実施例のデバイス管理システム1000aでは、送信要求コマンドを、連絡網リストRT2の連絡番号に従って、各被代理プリンタ間で伝達(連絡)させており、各被代理プリンタは、送信要求コマンドが送信されてくると、自身のスプールディレクトリ22に存在するアップロードすべき監視情報ファイルを、代理プリンタに送信するようにしている。このように、各被代理プリンタは、送信要求コマンドを受信してから、アップロードすべき監視情報ファイルを、代理プリンタへ送信するので、各被代理プリンタが一斉にアップロードすべき監視情報ファイルを代理プリンタに送信することはない。この結果、被代理プリンタから代理プリンタへのアップロードすべき監視情報ファイルの送信に伴うローカルエリアネットワークLAN内のネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。つまり、本実施例のデバイス管理システム1000aによれば、プリンタPRTから管理サーバへのアクセス頻度を低減するとともに、監視情報ファイルの送信に伴うネットワークトラフィックの急激な増大を防止することができる。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
D1.変形例1:
上記実施例では、代理プリンタは、アップロード時刻になると、被代理プリンタから収集したアップロードすべき監視情報ファイルを、まとめて管理サーバSVにアップロードするようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、上記第1実施例において、アップロード時刻を設けず、回覧板リストRT1の最後の回覧番号に対応する被代理プリンタから送信されてきたアップロードすべき監視情報ファイルを受信したのをトリガにして、各被代理プリンタから収集したアップロードすべき監視情報ファイルを、まとめて管理サーバSVにアップロードするようにしてもよい。このようにすれば、ほとんどすべての被代理プリンタから監視情報ファイルを受信した後に、アップロード時刻まで待つことなく、各被代理プリンタから受信した監視情報ファイルを管理サーバSVにアップロードすることができる。また、上記第2実施例において、アップロード時刻を設けず、連絡網リストRT2の最後の連絡番号に対応する被代理プリンタから送信されてきたアップロードすべき監視情報ファイルを受信したのをトリガにして、各被代理プリンタから収集したアップロードすべき監視情報ファイルを、まとめて管理サーバSVにアップロードするようにしてもよい。このようにすれば、ほとんどすべての被代理プリンタから監視情報ファイルを受信した後に、アップロード時刻まで待つことなく、各被代理プリンタから受信した監視情報ファイルを管理サーバSVにアップロードすることができる。
D2.変形例2:
上記実施例では、各プリンタPRTは、タイマ30を備えるものとしたが、時計を備えるようにしてもよい。また、各プリンタPRTは、インターネットINT上に設置されたいわゆるNTPサーバから、必要に応じて時刻を取得するようにしてもよい。
D3.変形例3:
上記実施例では、全てのプリンタPRTが、カスタムネットワークボードCNBを備え、代理プリンタとして機能しうるものとしたが、少なくとも3台のプリンタPRTが、このPRTを代理プリンタとして機能させるカスタムネットワークボードCNBを備えるようにすればよい。この場合、プリンタを代理プリンタとして機能させるカスタムネットワークボードCNBを備えない他のプリンタは、代理プリンタからの要求に応じて、監視情報ファイルの転送や、削除等を行う機能を備えるようにすればよい。
D4.変形例4:
上記実施例では、被代理プリンタは、代理プリンタからの削除要求に応じて、送信済みの監視情報ファイルの削除を行うものとしたが、受信完了応答に応じて、送信済みの監視情報ファイルを削除するようにしてもよい。
D5.変形例5:
上記実施例では、ネットワークに接続されるプリンタPRTに、本発明のデバイスを適用した例を示したが、これに限られない。例えば、スキャナや、プロジェクタや、オーディオ装置や、家電機器や、クライアントコンピュータや、PDA(Personal Digital Assistance)など、ネットワークに接続されて利用される種々のデバイスに、本発明のデバイスを適用するようしにてもよい。
D6.変形例6:
上記第1実施例において、代理プリンタが回覧板リストRT1を作成し、回覧の順番を設定するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、所定の被代理プリンタ側で、回覧板リストRT1を作成し、回覧の順番を設定するようにしてもよい。このようにしても、上記第1実施例と同様に、各被代理プリンタが一斉にアップロードすべき監視情報ファイルを代理プリンタに送信することを抑制する効果を奏することができる。また、上記第2実施例において、代理プリンタが連絡網リストRT2を作成し、送信要求コマンドの伝達の順番を設定するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、所定の被代理プリンタ側で、連絡網リストRT2を作成し、送信要求コマンドの伝達の順番を設定するようにしてもよい。このようにしても、上記第2実施例と同様に、各被代理プリンタが一斉にアップロードすべき監視情報ファイルを代理プリンタに送信することを抑制する効果を奏することができる。
D7.変形例7:
上記実施例において、プリンタ、及び、管理サーバSVの各部は、ソフトウェア的に構成されているものを、ハードウェア的に構成するようにしてもよいし、ハードウェア的に構成されているものを、ソフトウェア的に構成するようにしてもよい。
本発明の第1実施例としてのデバイス管理システム1000の概略構成を示す説明図である。 第1実施例のプリンタPRTの構成を示す説明図である。 第1実施例における回覧板リストRT1の一例を示す説明図である。 アップロードファイルの生成について示す説明図である。 起動設定処理の流れを示すフローチャートである。 代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。 図6のステップS400におけるアップロード処理の流れを示すフローチャートである。 被代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施例のプリンタPRTaの構成を示す説明図である。 第2実施例における連絡網リストRT2の一例を示す説明図である。 第2実施例における代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施例における被代理プリンタの動作処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10...CPU
15...主制御部
16...アップロードファイル作成部
17...回覧板リスト作成部
17a...連絡網リスト作成部
18...通信制御部
20...メモリ
22...スプールディレクトリ
26...アップロードディレクトリ
28...回覧板リスト保存部
28a...連絡網リスト保存部
29...代理プリンタ情報保存部
30...タイマ
110...プリンタエンジン
1000...デバイス管理システム
1000a...デバイス管理システム
PRT...プリンタ

Claims (9)

  1. デバイス管理システムであって、
    複数のデバイスと、
    各複数のデバイスを管理するための管理サーバと、を備え、
    各複数のデバイスのうちの特定のデバイスは、
    監視情報収集部と、
    監視情報送信部と、を備え、
    各複数のデバイスのうち、前記特定のデバイス以外の複数の他のデバイスは、
    所定のデバイスから、各他のデバイスを識別する識別情報と、回覧する順番を表わす回覧順情報とが対応づけられた回覧板リストを受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、受信した前記回覧板リストにおいて、自身の前記回覧順情報を把握し、自身の前記回覧順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記回覧板リストを送信する通信制御部を備え、
    前記特定のデバイスの前記監視情報収集部は、
    各他のデバイスから送信されてくる前記監視情報を収集し、
    前記特定のデバイスの前記監視情報送信部は、
    所定のタイミングで、前記特定のデバイスに関する前記監視情報と、収集した前記監視情報とを、前記管理サーバに送信することを特徴とするデバイス管理システム。
  2. 請求項1に記載のデバイス管理システムであって、
    前記他のデバイスの前記通信制御部は、
    前記回覧板リストを送信した前記他のデバイスから応答が無い場合には、応答がある他のデバイスが見つかるまで、
    前記回覧板リストにおいて、応答が無かった前記他のデバイスに対応する前記回覧順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに、前記回覧板リストを送信する処理を繰り返し行うことを特徴とするデバイス管理システム。
  3. デバイス管理システムであって、
    複数のデバイスと、
    各複数のデバイスを管理するための管理サーバと、を備え、
    各複数のデバイスのうちの特定のデバイスは、
    監視情報収集部と、
    監視情報送信部と、を備え、
    各複数のデバイスのうち、前記特定のデバイス以外の複数の他のデバイスは、
    各他のデバイスを識別する識別情報と、連絡する順番を表わす連絡順情報とが対応づけられた連絡網リストを有し、
    所定のデバイスから、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信することを承諾する承諾情報を受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、前記連絡網リストにおいて、自身の前記連絡順情報を把握し、自身の前記連絡順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記承諾情報を送信する通信制御部を備え、
    前記特定のデバイスの監視情報収集部は、
    各他のデバイスから送信されてくる前記監視情報を収集し、
    前記特定のデバイスの前記監視情報送信部は、
    所定のタイミングで、前記特定のデバイスに関する前記監視情報と、収集した前記監視情報とを、前記管理サーバに送信することを特徴とするデバイス管理システム。
  4. 請求項3に記載のデバイス管理システムであって、
    前記他のデバイスの前記通信制御部は、
    前記承諾情報を送信した前記他のデバイスから応答が無い場合には、応答がある他のデバイスが見つかるまで、
    前記連絡網リストにおいて、応答が無かった前記他のデバイスに対応する前記連絡順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに、前記承諾情報を送信する処理を繰り返し行うことを特徴とするデバイス管理システム。
  5. 複数のデバイスと、該複数のデバイスを管理するための管理サーバと接続され、所定のデバイスに内蔵されるデバイス監視制御装置であって、
    各複数のデバイスには、
    自身以外の各他のデバイスと、前記デバイス監視制御装置を内蔵する前記所定のデバイスとから、各デバイスに関する所定の監視情報を収集して、前記管理サーバに送信する特定のデバイスが含まれ、
    前記デバイス監視制御装置は、
    所定のデバイスから、各他のデバイスを識別する識別情報と、回覧する順番を表わす回覧順情報とが対応づけられた回覧板リストを受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、受信した前記回覧板リストにおいて、自身の前記回覧順情報を把握し、自身の前記回覧順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記回覧板リストを送信する通信制御部を備えたことを特徴とするデバイス監視制御装置。
  6. 複数のデバイスと、該複数のデバイスを管理するための管理サーバと接続され、所定のデバイスに内蔵されるデバイス監視制御装置であって、
    各複数のデバイスには、
    自身以外の各他のデバイスと、前記デバイス監視制御装置を内蔵する前記所定のデバイスとから、各デバイスに関する所定の監視情報を収集して、前記管理サーバに送信する特定のデバイスが含まれ、
    前記デバイス監視制御装置は、
    各複数のデバイスを識別する識別情報と、連絡する順番を表わす連絡順情報とが対応づけられた連絡網リストを有し、
    所定のデバイスから、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信することを承諾する承諾情報を受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、前記連絡網リストにおいて、自身の前記連絡順情報を把握し、自身の前記連絡順情報が表わす前記順番の次の順番に該当するデバイスに前記承諾情報を送信する通信制御部を備えたことを特徴とするデバイス監視制御装置。
  7. 所定のデバイスであって、
    請求項5または請求項6に記載のデバイス監視制御装置を備えたことを特徴とするデバイス。
  8. デバイスを管理するデバイス管理方法であって、
    特定のデバイスと、該特定のデバイス以外の他のデバイスに分別される複数のデバイスを用意する工程と、
    各複数のデバイスを管理するための管理サーバを用意する工程と、
    各他のデバイスにおいて、所定のデバイスから、各他のデバイスを識別する識別情報と、回覧する順番を表わす回覧順情報とが対応づけられた回覧板リストを受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、受信した前記回覧板リストにおいて、自身の前記回覧順情報を把握し、自身の前記回覧順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記回覧板リストを送信する工程と、
    前記特定のデバイスにおいて、所定のタイミングで、前記特定のデバイスに関する監視情報と、各他のデバイスから送信されてくる監視情報とを、前記管理サーバに送信する工程と、
    を備えることを特徴とするデバイス管理方法。
  9. デバイスを管理するデバイス管理方法であって、
    特定のデバイスと、該特定のデバイス以外の他のデバイスに分別される複数のデバイスを用意する工程と、
    各複数のデバイスを管理するための管理サーバを用意する工程と、
    各他のデバイスにおいて、各他のデバイスを識別する識別情報と、連絡する順番を表わす連絡順情報とが対応づけられた連絡網リストを用意する工程と、
    各他のデバイスにおいて、所定のデバイスから、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信することを承諾する承諾情報を受信すると、自身に関する前記監視情報を、前記特定のデバイスに送信すると共に、受信した前記連絡網リストにおいて、自身の前記連絡順情報を把握し、自身の前記連絡順情報が表わす前記順番の次の順番に該当する他のデバイスに前記承諾情報を送信する工程と、
    前記特定のデバイスにおいて、所定のタイミングで、前記特定のデバイスに関する監視情報と、各他のデバイスから送信されてくる監視情報とを、前記管理サーバに送信する工程と、
    を備えることを特徴とするデバイス管理方法。
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